文才ないけど小説かく 7

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 20:57:36.52 ID:+hgtoBsio
ここはお題をもらって小説を書き、筆力を向上させるスレです。



◆お題を貰い、作品を完成させてから「投下します」と宣言した後、投下する。


◆投下の際、名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』を記入。メール欄は無記入。

 (例 :『BNSK(お題:文才) 1/5』) ※タイトルは無くても構いません。

◆お題とタイトルを間違えないために、タイトルの有無に関わらず「お題:〜〜」という形式でお題を表記して下さい。

◆なお品評会の際は、お題がひとつならば、お題の表記は不要です。



※※※注意事項※※※

 容量は1レスは30行、1行は全角128文字まで(50字程度で改行してください)

 お題を貰っていない作品は、まとめサイトに掲載されない上に、基本スルーされます。



まとめサイト:各まとめ入口:http://www.bnsk.sakura.ne.jp/

まとめwiki:http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/

wiki内Q&A:http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?Q%A1%F5A



文才ないけど小説かく(実験)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1327408977/

文才ないけど小説かく(実験)2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344782343/

文才ないけど小説かく(実験)3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1357221991/

文才ないけど小説かく(実験)4
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373526119/

文才ないけど小説かく 5
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391418769/

文才ないけど小説かく 6 (前スレ)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405065955/

【次スレについて】

次スレは>>950の人が立てるようにお願いします。
無理だった場合や反応がない場合>>955の人が、さらに無理だった場合>>960の人がという具合に
以後は>>5ずつ後ろの人が宣言をして立ててください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405065955


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454759856
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 21:10:12.81 ID:+hgtoBsio
▽書き手の方へ
・品評会作品、通常作を問わず、自身の作品はしたらばのまとめスレに転載をお願いします。
 スレが落ちやすいため、特に通常作はまとめスレへの転載がないと感想が付きづらいです。
 http://yy46.60.kg/test/read.cgi/bnsk/1309692934/
 作業量の軽減にご協力ください。
 感想が付いていない作品のURLを貼れば誰かが書いてくれるかも。

※↑現在冷温停止中? 詳しくはスレ内で確認をお願いします。↑※


▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい。

▽保守について
・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です。
・【!】お題:支援=ただ支援するのも何だから小説風に支援する=通常作扱いにはなりません。

▽その他
・作品投下時にトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
・ただし、作品投下時以外のトリップは嫌われる傾向にありますのでご注意を

▽BNSKスレ、もしくはSS速報へ初めて来た書き手の方へ。
文章を投下する場合はメール欄に半角で 「saga」 (×sag「e」)と入力することをお勧めします。
※SS速報の仕様により、幾つかのワードにフィルターが掛けられ、[ピーーー]などと表示されるためです。



ドラ・えもん→ [たぬき]
新・一 → バーーーローー
デ・ブ → [ピザ]
死・ね → [ピーーー]
殺・す → [ピーーー]

もちろん「saga」と「sage」の併用も可能です。

▲週末品評会
・毎週末に週末品評会なるものを開催しております。小説を書くのに慣れてきた方はどうぞご一読ください。
 wiki内週末品評会:http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%BD%B5%CB%F6%C9%CA%C9%BE%B2%F1
 ※人口減少のため、不定期の開催になり、月末品評会に遷移していてきました。また、てきすとぽい(http://text-poi.net/)を利用する試みが行われています。※
 ※↑管理者不在の為、週末・月末共に現在開催はされていない模様です。ボランティアの方の助力次第ではまた開催も……?
  (ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405065955/509) 本当にお疲れさまでした
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 21:13:43.64 ID:+hgtoBsio
前スレのテンプレートを一つに纏めて、最後の品評会について自分が分かる範囲で修正しておきました
詳細をお知りの方は適宜補足をよろしくお願いします

http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?bnskのトップページのリンクを修正して参ります
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 22:12:15.99 ID:VFYzVwfjO
http://i.imgur.com/Crh0L0H.jpg http://i.imgur.com/wCIfZoW.png
http://i.imgur.com/Iz5kd7m.png http://i.imgur.com/4ZrvhX5.jpg
http://i.imgur.com/xTDcDxo.jpg http://i.imgur.com/foWcC9M.jpg
http://i.imgur.com/g8F7VeU.jpg http://i.imgur.com/LqR1ASf.png
http://i.imgur.com/TZVviOp.jpg http://i.imgur.com/mGtngCg.png
http://i.imgur.com/EtDNBac.jpg http://i.imgur.com/JtyVcVM.jpg
http://i.imgur.com/Nt2XLw3.jpg http://i.imgur.com/7OES2Os.jpg
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 22:36:32.02 ID:+hgtoBsio
それにしても、やる夫スレに嵌ってる間に落ちてるとは吃驚だ

お題下さい
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 15:54:39.64 ID:wUp+2ALmo
>>5
雪雲

ついでにお題ください
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 16:07:57.19 ID:NrHBk7MVo
>>6
茶柱
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 16:59:13.86 ID:lRIA5Tkuo
>>6
把握しました
ありがとう
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 23:08:04.32 ID:lRIA5Tkuo
さっそくですが、4レスほど投下します
10 :白い空の下で 1/4 ◆d9gN98TTJY [sage]:2016/02/07(日) 23:13:33.25 ID:lRIA5Tkuo

 厚手の手袋越しだというのにすっかり指先は冷えていて、それほど長く空を見ていたのか
と少し驚いた。
 自転車を支える手はすっかりかじかんでいたのに、まだこの胸は熱いつもりで――。零れ
出た息が白いのは当然の事だろうに、この身が立ち竦むに任せて、ただ、空を見ていた。
 街中を走り抜けた身体の熱さを、走り出さずに居られなかった熱を、吐き出してしまいたく
て。空一面の雲と同じ色をした息を吐きながら、ただ空を見ていた。
 時には視界が霞むに任せて、舞いては静かに街中に降り下るこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいと、一面の空を覆って
隠す雲と、白く空気に溶けていく吐息とが綯い交ぜになるままに、ただ空を見ていた。
 見るともなしに、こうしてただ空を見ていたように。
 それがそうであると判っているつもりの事すら、判ろうとしていなかった。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 23:15:10.92 ID:lRIA5Tkuo
投下しなおします
12 :白い空の下で 1/4 ◇ ◆d9gN98TTJY [saga]:2016/02/07(日) 23:15:58.89 ID:lRIA5Tkuo

 厚手の手袋越しだというのにすっかり指先は冷えていて、それほど長く空を見ていたのか
と少し驚いた。
 自転車を支える手はすっかりかじかんでいたのに、まだこの胸は熱いつもりで――。零れ
出た息が白いのは当然の事だろうに、この身が立ち竦むに任せて、ただ、空を見ていた。
 街中を走り抜けた身体の熱さを、走り出さずに居られなかった熱を、吐き出してしまいたく
て。空一面の雲と同じ色をした息を吐きながら、ただ空を見ていた。
 時には視界が霞むに任せて、舞いては静かに街中に降り下る粉雪と、一面の空を覆って
隠す雲と、白く空気に溶けていく吐息とが綯い交ぜになるままに、ただ空を見ていた。
 見るともなしに、こうしてただ空を見ていたように。
 それがそうであると判っているつもりの事すら、判ろうとしていなかった。
13 :白い空の下で 2/4 ◆d9gN98TTJY [saga]:2016/02/07(日) 23:17:16.65 ID:lRIA5Tkuo

 昨晩は今に劣らず寒かった。
 けれど窓の鍵は普段通り外していて、耐えられない寒さならそれこそいつもの様に、前足
を器用に使って窓を開けて入ってくるだろうと。                         ユメウツツ
 稀によくある。矛盾のようでそうではない日常の、猫が喧嘩をして駆けて行く喧騒を、夢現
の中で聞いた。
 なぜ判ったのかは判らない。その鳴き声の一つが、知っている猫ものだとは判っていた。
 不安は覚えていた。
 いつ亡くなってもおかしくはないと。
 冷えた身体を震わせたまま、窓の隙間から布団の隙間へと入り込んでくる。それを、半ば
眠ったままで迎え入れて温める。その冷たさで目が冴える事もなく、むしろ安堵と幸福の中
で深い眠りについていった。
 今日は生きていてくれた。けれど、明日亡くなるかもしれない。
 そう覚悟しているつもりで、毎日の様に己に言い聞かせているつもりで、生きていてくれる
“ 今日 ”が永遠に続いてくれるものとばかり思っていた。
 不安が不安のままである、この幸せな日々が続くと――。ずっと。
14 :白い空の下で 3/4 ◆d9gN98TTJY [saga]:2016/02/07(日) 23:18:25.68 ID:lRIA5Tkuo

 巧く抱かないと曲がりくねって滑り落ちる。あの柔軟な身体はもう無くて。
 手に抱いた硬さと冷たさばかりが思い出される。
 空を見ている。
 体中にあった暑さも、胸を焦がす程の熱ももはや感じられない。ただ、寒さと冷たさばかり
が今のこの身を満たしていた。
 確かに見えていた筈の事が、どこか遠い事の様にしか思えなくて、ただ空を見ている。
 涙で霞むに任せて、空を見ている。
 確かにあるはずの雲も見えず。
 確かに降るはずの雪も見えず。
 確かに浮かぶはずの息も見えず。
 ただ真っ白く塗りつぶされる、霞んだ空を見ている。
 雪雲は他の雲よりは地に近いのだと、どこかで得た知識ではそう判っていても、涙で世界
が滲む時でもないと、その近さを実感できないままでいて。
 何の心の準備もできていない幼子の様に、突然の現実に振り回されるしかなくて。
 それでも、困惑しながらも別れを済ませる事ができていた事に今さら気づいた。
15 :白い空の下で 4/4 ◆d9gN98TTJY [saga]:2016/02/07(日) 23:19:28.97 ID:lRIA5Tkuo

 どれほど空を見ても、雪の冷たさを感じずにいられるようにはならなくても。
 どれほど慣れても、寒さを覚えずにはいられなくても。
 判っている筈のことをどれだけ考えても、実際の日々には叶わなくても。
 ただ、空を見ている。
 確かに触れたあの冷たさを思い出して、もう触れないこの身の寒さを思い出して、そして、
この空の下で確かにあった暖かい触れ合いを思い出して、泣く為に。
 ただ、空を見ている。


                                                             終わり
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/07(日) 23:20:37.59 ID:lRIA5Tkuo
以上です
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/08(月) 04:08:26.33 ID:oAC4nmtGo
>>16 おつ
じわりと沁みるような喪失が印象的でした
乱暴にあらすじをまとめれば『飼い猫が死んで悲しい』になるんだろうか

このお話には劇的さはないけれど、逆にそれが味になっている節がある
猫の死に対して完全に受け入れることは出来ない
けれど、かといってひどく執着しているかと言われればそれも違う
やけに現実的で絶妙にあいまいな心の距離感、何とも言えぬが個人的には好ましい

ただ一つ気になったのは死ぬ間際に帰ってくる猫について
なんとなくだが、死に際に帰ってくるのは猫ではなく犬のイメージだ
猫の死を演出するのならば、
『一度帰ってきて主人公の顔を一舐めしてどこかへと消える』
主人公はなんとなくそれを察する、くらいあいまいでも良かったように思う

個人的には非常に好みの物語だった
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/08(月) 07:12:25.45 ID:+wZ66Ukpo
お題下さい
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/08(月) 16:26:31.17 ID:zIi+VF6Bo
>>18
爆竹
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/08(月) 17:53:28.20 ID:+wZ66Ukpo
把握
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 17:46:15.34 ID:FSSi5yNQo
お大工太斎
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 18:19:39.87 ID:ayl/SQvlo
>>21
カンナ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 19:25:38.38 ID:FSSi5yNQo
把握しました
24 :(お題:茶柱)0/2 ◆FLVUV.9phY [sage]:2016/02/09(火) 21:32:19.04 ID:DOWKOnFqo
完成したので投稿します
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 21:33:30.23 ID:DOWKOnFqo

 久しぶりに自分で煎茶を淹れてみればどういうわけか茶柱が立っていて、

『おばーちゃん! 見てみて、コレ! 茶柱、茶柱たったよ!』
『おぉ本当かい、すごいね。きっといいことあるね』

 不意に、そんなことを思い出した。
 確か、かれこれ十年以上前の出来事のはずだ。
 あの頃は茶柱を見てあんなにはしゃいでいたのに今ではさほど驚かなくなっている。
 それは別に感性が鈍ったからだとか、大人になって物怖じしなくなっただとか、そういうことではない。
 端的に分かり易く表現すると『私にとって幸運とは当たり前のものになってしまったから』である。
 茶柱に喜んでいた頃は確かここまでではなかったはずだ。
精々人よりも少し運がいい、その程度であったと記憶している。
あの頃の私はなんてこともない普通の子供だった。
 だけれど今は違う。
 今の私は……、

「控えめに言って幸運に愛されている、としか言えないのよね」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 21:34:14.90 ID:DOWKOnFqo

 ありがたいといえばありがたいことではあるのだ。あるのだが、正直に言うと生きる甲斐がないのも事実。
 成人してからなんとなくで買ってみた宝くじは現在七連勝中で、総額にすると十億円程度。
 ほかにも色々と試してみた、競馬、競輪、ボートレース、お年玉付き年賀ハガキ等々。
パチンコとスロット以外で運の関わるものは片っ端から試したように思う。
その結果、私は一生働かなくても食っていける程度には当たりを引いてしまった。
 さすがにここまでになるとは思いもよらず、
この多大なる結果を友人どころか親族のだれ一人にさえ打ち明けることが出来ていなかった。
 正直に言えば、今言えていない時点でそれをすることに運が向いていないんだろうなと半ば確信しているが。

「でもなぁ……、」

 現時点でもかなり好き放題生きているのだが、だとしてもどこか虚しさが漂うのだ。
 そうまるで運命の女神に操られているかのような。
 なんて、そんなのは考えすぎか。

「気分を変えるために、何か始めてみよっかな」

 幸い資金は潤沢にある、最後の最後にはきっと運で勝ちを拾ってしまうだろうけれど、
そこに到達するまでが出来るだけ遠い、出来れば実力至上主義の趣味がいいかな。
 こういう時間が私は好きだ。
 物事は始める前が一番楽しいのだから。
27 :(お題:茶柱)3/2 ◆FLVUV.9phY [sage]:2016/02/09(火) 21:36:47.86 ID:DOWKOnFqo
以上です、お題くれた方ありがとうございました
名前欄はミスりました
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 23:09:58.51 ID:TM1E0YJrO
http://i.imgur.com/Crh0L0H.jpg http://i.imgur.com/wCIfZoW.png
http://i.imgur.com/Iz5kd7m.png http://i.imgur.com/4ZrvhX5.jpg
http://i.imgur.com/xTDcDxo.jpg http://i.imgur.com/foWcC9M.jpg
http://i.imgur.com/g8F7VeU.jpg http://i.imgur.com/LqR1ASf.png
http://i.imgur.com/TZVviOp.jpg http://i.imgur.com/mGtngCg.png
http://i.imgur.com/EtDNBac.jpg http://i.imgur.com/JtyVcVM.jpg
http://i.imgur.com/Nt2XLw3.jpg http://i.imgur.com/7OES2Os.jpg
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 02:15:48.19 ID:YOBHMN2no
乙乙
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 07:57:25.51 ID:gDw8wuXTo
お題ください
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 13:10:57.27 ID:YOBHMN2no
共鳴
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 01:38:49.22 ID:nK8dZdDfO
お題下さい
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 02:15:58.84 ID:PkXFyqa7o
めまい
34 :(お題:共鳴) [sage]:2016/02/12(金) 16:20:47.95 ID:5lHfbfrno
完成したので投下します
35 :(お題:共鳴)1/4 [sage]:2016/02/12(金) 16:21:33.01 ID:5lHfbfrno

 俺の中には長いことしこりのような一つの感情が居座り続けてきた。

『幼馴染にはかなわない』

 アイツは女の身でありながらほぼ全てのスペックで俺を遙かに凌駕し続けていたのだ。
 運動も勉強も、何か一つだって勝てたためしがなかった。
 俺としては一緒にいればそれだけ劣等感が募っていくばかりだったから、

『いつまでも仲良く一緒になんていたくない、何かの縁でそのまま関係を切れればいいのに』

 なんて結構本気で考えていたのだ。そのはずだったのだ。
 なのに、現実は違う。
 すべての面で俺よりも凄かった幼馴染はもういない、いなくなった。

「なぁに、タツ。毎日毎日飽きずに見舞いに来てくれちゃって。青春が勿体ないよ?」
「統理は一人でいるといつまでもウジウジしてるからな、気を紛らわせてやろうっていう俺の配慮だよ」
「ふぅん、まぁわざわざありがとうね」
「おう、感謝しろよな」

 代わりにいるのは勉強は出来るし、運動神経もとても良い隻眼の幼馴染だ。
 それは事故だったらしい。
 夜の弓道場で備品の確認作業をしていた統理に一本の矢が飛んできて、運悪く目に突き刺さったのだそうだ。
 弓を射てしまったのは部内の三年生で腕前は五指からは少し漏れる程度だったらしい。
36 :(お題:共鳴)2/4 [sage]:2016/02/12(金) 16:22:15.73 ID:5lHfbfrno

 ついでに補足しておくと統理が入ってくるまでは大会のレギュラーだった人だそうだ。
 つまりはそういうことなんじゃないかと、俺は勝手に思っている。
だけど、肝心の統理はそれに対して何も言わないのだ、本当に何も。
 悔しいとも、つらいとも、ズルイとも、何とも言わない。
 ただ時折片目でぼぅと遠くを眺めている。

「タツは部活入らないの?」
「あぁ、そうだな。どこか入ろうかな」
「ウソ!? 本当?」

「俺が部活入らない理由もなくなったしな」
「なにそれ? どういうこと?」
「いや、こっちの話。大したことじゃない」
「あそう、言いたくないなら聞かないけど……」

 しつこく聞かれても絶対に答えないけどな、格好悪いし。

「それで、何部に入るの?」

「いや、まだ決めてないけど」

「それじゃあさ、弓道やろうよ。楽しいよ?」
37 :(お題:共鳴)3/4 [sage]:2016/02/12(金) 16:22:57.27 ID:5lHfbfrno

 統理は他人の劣等感に酷く疎い。
 俺の幼馴染は何でも即夏こなすことが出来る天才タイプだから、というわけではない。
 逆なのだ。こいつは異常なほど負けず嫌いなのである。
 誰にも負けたくないから以上に努力をする。それ自体は褒められたことだし、俺も尊敬している。

 問題はその精神性の方にあり、『努力をしないやつは悔しいともわない人間だ』そんな風に信じ込んでいる。
 つまり、打てば響くこいつにとって『やってもできないグズなやつ』ってのは本当に理解できない存在なのだ。
 優秀であるために弱者の気持ちが分からない。それが俺の幼馴染というやつだった。
 そしてそいつは、絶対に超えられない壁に直面して、それでも笑ってる。

「なぁ、教えてくれないか?」
「ん? 何、弓道?」
「違う、お前の今の純粋な気持ち」
「……、」

 何とも清々しいほどに憎々しい笑顔を浮かべる。

「正直に言えばね、すごくムカついてる。すごくすごく、ムカついてる。
だって、的の前に人がいるのに弓を引く人なんていないでしょ。普通に故意だよ、絶対。
でも何よりムカつくのはね、あの人がアタシに勝てるように努力しなかったこと。
アタシにはそれが信じられない。だって人の足を引っ張って蹴落としたところで自分は何にも変わらないんだよ」

 荒くまくし立てる統理に、俺は僅かばかり安堵を覚えた。
 あぁ、こいつはちゃんと憤れるやつなんだって、安心した。若干ずれてる感は否めないとしても。
38 :(お題:共鳴)4/4 [sage]:2016/02/12(金) 16:23:54.16 ID:5lHfbfrno

「安心した」
「何がよ!」
「お前もちゃんと人の子なんだなって思ってさ。気に食わないことに腹を立てるんだってそんなことが」
「じゃあついでにぶっちゃけるけど! アタシからずっと逃げ続けるあんたもムカつく!」
「……ッ!」

 どうやら筒抜けバレバレであったらしい。
 あぁ、クソほんとに恰好悪いな。

「だから弓道やろ?」
「結局俺はお前には一生勝てない気がする」
「タツ、そんなのは分からないんだって。今負けてるなら勝てるようになるまで努力し続ければいいでしょ?」

 あぁ、そうだよな。統理はこういうやつだ。
 そう統理は、どこまでもこういうことを本気で言うやつなのだ。
 いい加減俺もそれくらいは分かってる。

「格好悪いままだと、男としての沽券にかかわるし、本気になるよ」
「じゃあ努力の仕方から教えてあげる」

 多分俺は、一生こいつに勝てないと思う。色んな意味で
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 16:24:46.53 ID:5lHfbfrno
以上です
お題くれた方ありがとうございました
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/12(金) 17:33:30.92 ID:rp2KLjxfo
お題くだし
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 17:40:44.62 ID:T2VJMNLQo
ケサランパサラン
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/12(金) 18:01:46.36 ID:y/WLum7FO
お題下さい。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/12(金) 18:02:14.17 ID:y/WLum7FO
お題下さい。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 18:21:46.93 ID:eyXqinkOo
旬の食べ物
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 19:20:28.50 ID:1lf7yq650
幸せ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/16(火) 02:51:37.04 ID:N64CuoT+o
おだくだ
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/16(火) 22:00:12.12 ID:kfk5RQOEo
クイーン
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/20(土) 00:10:14.57 ID:SUswtyEjo
お題please
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/20(土) 00:18:06.83 ID:obmBHBDcO
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