元お嬢様「安価とコンマで最終決戦?」元メイド「8ですぅ」

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216 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/22(火) 23:45:10.22 ID:NdUrv+Fvo
シスヤタ市、裏路地。

ハルカ「ヒレアさんはもう準備はない?」

ヒレア「無いわ。先に集合場所に行きましょ」

ブチッ

ヒレア「え……?」

ハルカ「ヒレアさん、腕が……!」

背後から咀嚼音。

ヒレア「誰!?」

「ほどける食感、闇の味……煮込んでスープにしたいわぁ……♪」

そこではウェイトレスの服を着た女が、半分霧状になったヒレアの腕を片手に持って立っていた。

「はじめまして!♪ 私は生肉屋の店主です……先程はお召し上がりありがとうございました♪」

ヒレア「ハルカ、危ない!」バッ

「活きのいい吸血鬼だこと……♪」ウットリ

ハルカ「は、早い……人喰い……?」

「味見させてぇ……?♪」

ヒレア「……よく分からないけど、止めないと」

マリン(ヒレアー! こいつは共和国軍の勲章を持った強者『悪食』よー!)

ヒレア(強者……あの偽魔人と同じくらい強い相手……)

マリン(ここで倒しておけばソフィーの危険を減らせるわー)

ヒレア(わかった。平和のためにもこの食人鬼はここで倒す)

ヒレア「許さないわ。あなたは絶対に監獄送りにする。今までに何人を手にかけて来たの?」

悪食「食物連鎖ですよ……私たちは命をいただいて生きている……動物でも植物でも人でも同じこと……♪」

悪食「さっきあなたも食べてたじゃない?♪ ……あれ、人間のお肉です……♪」

ヒレア「…………こんなこと言われても吐かないなんて、私、頭の仲間で人間やめちゃったのかしら」

悪食「うふふ……♪ 吸血鬼のお肉を逃すわけにはいかなぁい……♪」スチャ

ハルカ「あれ、包丁なの? ……剣より長い」

悪食「では……すべての命と神様に感謝をこめて……」

悪食「……いただきますっ!!♪」


↓コンマ51以上で撃破、50以下で逃げられる
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 23:46:49.54 ID:7FlNiRxBo
ソピアじゃないから大丈夫
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 23:49:14.46 ID:dE0Mvlor0
あぶねぇ
219 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/23(水) 00:12:55.83 ID:evw+23Uto
ヒレア(常人とは思えないほど速い、でも)

悪食「手ごたえが無い……?♪」

ヒレア「あなたに霧が食べれるの?」

悪食「霧肉ぅ!♪ 口に入れればなんだってお肉なのぉ……♪」

ハルカ「……はっ!」バシュ

悪食「あむ。ごっくん」

ハルカ「この速さの矢を食べるの……!?」

悪食「あなたはデザート♪ メインディッシュは吸血鬼ぃ♪」

悪食「……」スッ

ヒレア「……止まった?」

ハルカ「あれは居合! 逃げて!」

悪食「解体っ!♪」ヒュッ

ヒレア「うあっ……」

ヒレアは一瞬で関節や首を切断され、調理しやすい大きさにカットされた。

兵士100人を相手にする強者の試練……悪食と呼ばれる彼女が挑んだ際には兵士の9割が死亡したと言う。

だが、魔力を伴わない斬撃がヒレアに通用するはずもなかった。

悪食「スープを用意、沸騰を待つ間に内臓を取り除いて3枚おろし」テキパキ

見惚れるような手さばきでヒレアを調理していく悪食。

悪食「みじん切りにした矢はいれません……♪ 次、料理の邪魔したらスムージーにするから」

ハルカ(空中で……! 駄目だ、敵わない……)

悪食「腕と脚は洗ってから皮ごとフライ、頭と内臓はよく加熱してパイに挟んで……♪」

悪食「できあがりぃ♪ もぐもぐ…………」

ものの3分で料理を完成させてそれを一瞬で腹に収める。

悪食「」バタリ

倒れた悪食の口の中から黒い霧が溢れだし、ヒレアの形に戻る。

ヒレア「胃袋の中は気持ち悪かった……」

ハルカ「…………」

ヒレア「……すごいショックを受けたのね。後でソフィアの日魔術で癒してもらいましょ」
220 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/23(水) 00:38:05.06 ID:evw+23Uto
宿屋前に集合した一同は再びソピアの異空間にいた。

トール「なるほど……この町で食事をしてはいけませんね」

ハルカ「キミは大丈夫だった……?」

トール「僕は携帯食品を持ってきてたので……」

ヒレア「人間を食べて、人間に食べられたわ」

ソピア「お姉様に負けた……!」

アン「張り合うところじゃないですよぉ!」

ソピア「でも悪食って人、見た目で吸血鬼だってよくわかったね」

ヒレア「においで分かったんじゃないかしら……。料理人の上位職なんでしょう?」

ハルカ「料理界……恐ろしい世界ね」

アン「フォローしておきますけど、『バーテンダー』はカクテル作りをはじめとした美しいテクニックを持つだけで、人喰いは普通いませんし」

アン「『調合士』も料理に特殊な効果を持たせるだけで、アンブロシアのような変な効果を売りにしてるお店ばかりじゃありませんから、誤解しないでください……」


ソピア「改めて役割分担しよう」

ソピア「さっき監獄の地図を見て来たんだけど、広いから簡単には助け出せないと思う」

アン「勲章を持った人がたくさん来てますもんねぇ」

ソピア「私一人だけなら警備のふりをして奥まで行けそうだけど、戦えない貴族と王族を逃がすのは大変そう」

ソピア(イデアさんも連れていかないといけないしね……)

ハルカ「強者程度ならヒレアさんが全滅させられるんじゃないかな……」

ヒレア「ソピアちゃんが奥まで行って、私が霧で敵を全員眠らせる。……それだけでいいんじゃない?」

ソピア(ここにきてイデアさんが邪魔になったよ……)

トール「一応、ヒレアさんが対策されてた時のことも考えておきましょう」

ハルカ「その時は、あたしたちで引きつけておくしかないと思う」

ソピア(奥まで全員で突っ切って、ルーンで転移魔法陣を作って、魔人先生の城まで逃げるのも手かな)

ソピア(私たちは王子様に合流しないといけないけどね)
221 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/23(水) 00:41:08.48 ID:evw+23Uto
今日はここまで、次は木曜日です


今ある選択肢

・ソピアが単独で地下牢に行き、ヒレアたちに退路を確保してもらう
・ソピアが単独で地下牢に行き、転移魔法陣で貴族を魔人の城へ逃がす
・全員で地下牢まで突き進み、転移魔法陣で貴族を魔人の城へ逃がす

他に作戦があればお願いします(自由安価)
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 00:46:02.39 ID:MDqi4AZAo
おつおつ
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 00:46:12.22 ID:DDQMpVIIO
魔導長がいる時点で魔術全般への対策は何かしら施されてそうだなぁ

ヒレアの霧だけに頼るのはやめたほうがいいか
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 02:01:18.47 ID:J7Q011toO

魔導おじいちゃんが最大の壁か
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 12:45:19.78 ID:0T+npNz4O
バレた時の錯乱用として軍が麻薬に関わってる事や、黒幕がいる可能性などをこの街にいる不特定多数の人間に伝える方法を用意しておく。
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 23:15:23.17 ID:TUtMtPtoo
前回の集会で反乱の意志5つしかなかったけど裏切りも想定した方がいいのかな
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 23:49:57.66 ID:UYdmiLe90
今まで半チートな魔法に頼ったのが枷になるのか?
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 00:10:22.02 ID:au9jU6WW0
クルトさんからもらった催涙スプレー使える?
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 13:12:19.87 ID:qDk5ljEdO
こっちがチート化すると、それが霞むレベルで敵側もインフレするからぶっちゃけ強化パートって無d…

おや、誰か来たようだ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 18:56:20.37 ID:6xVzwvbMO
強者の称号持ちの悪食程度なら瞬殺できるだけまだましとはいえ、きついな。
この上、味方内での裏切りとかマジ勘弁。
231 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 21:25:04.26 ID:6nj1zO/+o
>>223 >>227
岩魔術師や風魔術師、数少ない月魔術師、高位の聖教徒は同じチート魔法を使えますからね
万能な呪いに対して解呪があるように対策はあります

>>228 自由安価で使えます、とはいえスプレーなので広範囲には使えません

>>229
吸血鬼・海神には逃げ回って辛勝しましたが、その吸血鬼は5スレ目で勇者にワンパンされてます
すでにソピア以外がインフレしてて強化無しだと勝つどころか逃げるのも無理なのでテコ入れしました
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:45:33.33 ID:HHVzI8kNO
まぁ元々はバトルものにする気自体が無かったわけだし多少は仕方ないべ
233 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 21:51:11.35 ID:6nj1zO/+o
ソピア「いざと言う時のために町の人たちを扇動する手段を用意しておきたいかも」

アン「それこそテレビ局を奪って、生中継用のディスプレイで情報を使えるとかぁ?」

トール「肝心の情報は何を伝えるんですか?」

ソピア「うーん……軍が違法ハーブの販売に関わってること?」

ヒレア「それ、証拠はあるの?」

ソピア「クルトさんたちが頼りだね……今は使えないか」

ソピア「じゃあ、革命の黒幕がいるかもしれないことは?」

ハルカ「……革命を計画して実行した人がいるのは当たり前じゃないかな」

ソピア「そうじゃなくて、国民には言えないような別の目的のために動いた黒幕だよ」

ヒレア「別の目的って何かしら?」

ソピア「軍が国を支配するためじゃない?」

トール「信憑性は高いですけど……貴族が言っても聞き入れてくれるかどうか」

アン「ウベローゼン市以外では貴族の評判はすこぶる悪いですからねぇ」

ソピア「今のところ有効な手段じゃないのかな……」

アン「でもぉ、テレビ局を奪うのには賛成ですぅ」

アン「あちらにも警備がついてるみたいですし、彼らが監獄や駐屯地に駆け付けるのを防ぐことができます」

トール「それならソピアさん以外で行くことになりますね……」


ソピア(まずは私が何をするのかを決めよう)

1.ソピアが単独で地下牢に行く
2.全員で地下牢まで突破する

↓2票先取
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:52:39.17 ID:08gmF9qAo
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:53:16.03 ID:HHVzI8kNO
1

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:54:30.10 ID:uIJtDZ3cO
安価なら2だけど、まずはそれぞれがどのような場面でどういう風に活躍できそうか戦力を確認しておきたい
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:54:45.42 ID:muD4CT5Wo
1
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:57:27.79 ID:uIJtDZ3cO
全員で突入することのメリットデメリットをそれぞれ確認しておきたいという意味です
239 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 22:12:13.29 ID:6nj1zO/+o
・単独で向かう
反乱者から監獄を守る警備として振る舞い、地下牢まで安全に辿り付ける確率が高いです
ただし途中で止められる可能性もあります
脱出時には仲間に逃げ道を作ってもらいます

・複数で向かう
警備を倒して強引に地下牢まで突き進みます
警備にあたっている強者含む兵士全員を相手にしなければいけません
侵入時に障害を排除しているので脱出時は楽です

↓3で決まる
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:13:42.56 ID:yClQ9sezo
単独
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:14:57.39 ID:uIJtDZ3cO
なるほどね

安価は変わらず2で
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:15:37.01 ID:VplBNBN90
一人で行こう
243 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 22:22:50.74 ID:6nj1zO/+o
ソピア「とりあえず……私は一人で地下牢まで行くよ」

トール「い、いくら勲章を持ってるからって一人で行かせるのは心配ですよ!」

ヒレア「……目を離すとピンチだものね」

ソピア「その代わり、みんなには脱出経路を作って欲しいの」

トール「囚われてる方々も全員で出てくるんですよね……」

ソピア「転移魔法陣で私の先生の城まで逃がせるけど、私は脱出しないといけないから」

トール「なるほど……」

アン「攻略班とテレビ局襲撃はどうなさいますぅ?」

ソピア「分担してもいいけど……」


1.4人+イデアで退路を確保してもらう
2.分担する

↓2票
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:24:49.25 ID:o4jsWqgNo
1
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:26:11.89 ID:fC6cI4uoo
1
246 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 22:34:02.24 ID:6nj1zO/+o
ソピア「攻略班は王子様に任せよう」

ソピア「みんな、私の帰り道を作って。お願い」

ヒレア「わかったわ」

トール「ヒレアさんの霧が効かない相手は僕たちで何とかします」

ハルカ「任せて」

アン「合図を決めておいた方が良さそうですぅ」

ソピア「連絡用の魔法がない……」

マリン「ワタシたちの出番ねー。出てきてー」

クジラの妖精「なに?」

マリン「ワタシが地下に入ったのが分かったら、このヒレアにそれを教えてー」

クジラの妖精「おーけー」

ソピア「そんなことまでできたんだ……」

マリン「ワタシも全部把握できてないわー」
247 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 22:50:35.75 ID:6nj1zO/+o
人気のない墓場(旧ザネッティ邸)。

ミハイ「揃ったようだね」

逃亡貴族全員が無事に集合していた。

ソピア「あれ? お姉様たちは?」

アン「監獄の近くに待機してらっしゃいますぅ」

ミハイ「諸君の時計を確認させてもらいたい。…………ふむ、時間はずれていないようだね」

ミハイ「夜の2時、攻略班と救出班は同時に行動を開始してくれ」


ソピアはイデアに作戦を伝えた。

イデア「……はい。了承しました」

ソピア「ごめんなさい、イデアさんも助けに行きたいかもしれませんのに……」

イデア「いえ、ソピアさんと違い、私は救出のために有効な術を持っておりません」

イデア「お役に立てる場で貴女の助けとなるよう尽力しましょう」

イデア「どうか……私の仲間をよろしくお願いします」



※スキルセットは各キャラ最後です

〜ヒレアの追加スキルセット〜

体力130 精神130 筋力100 敏捷120 知力60 器用30 交渉力50 (目安)

現在ヒレアは
『魔剣』『飛翔』『吸血』『生命ドレイン』『生命の加護:極』『ヒール』
『ダークボール(誘導・炸裂)』『ダークミスト(侵蝕・霧化・霧刃)』『呪い(夜・復活・雨ほか)』『インフェルノ』
を持っています

ほとんど不死身な上に接近戦も撃ち合いも空中戦も得意、あらゆる呪いを使えて、特殊な相手以外は霧で一掃できて、簡単な回復までできる人外です

『キュア』…肉体系の状態異常を治す白魔術
『サニティ』…精神系の状態以上を治す白魔術
『浄化』…悪感情を消し去る光を放つ白魔術
『ギロチンボディ』…高速で突進しつつ自分の体そのものを大きな刃に変える
『ブリザード』…命を枯らす死の寒風を呼び出す
『死体使役』…復活呪いで蘇った死体に指示を出す
『幽霊対話』…幽霊と交渉することができるようになる

↓1、2 追加スキル選択
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:52:35.12 ID:VplBNBN90
キュア
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 22:56:30.21 ID:yClQ9sezo
浄化
250 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 22:59:46.53 ID:6nj1zO/+o
ヒレアは白魔術が成長しました
浄化は戦意を喪失させることができますが、相手に悪意が無い場合は効きづらい



〜トールのスキルセット〜

体力45 精神20 筋力10 敏捷15 知力80 器用55 交渉力90

現在トールくんは
『風魔法:殴』『エアバッグ』『つむじ風』『追い風魔法』『停止魔法』『気配・属性・魔力察知』『気流・気温制御』『速読』
を持っています

攻撃力は控えめですが戦闘時のサポートに長け、特に気配察知と停止魔法で先手を取って無力化することもできます

『風魔法:斬』…風の刃で切り裂く魔法
『竜巻』…強力な上昇気流を発生させる大規模魔法
『エアボム』…好きな位置に圧縮された空気を生み出し爆発させる
『魔力収集』…周辺に漂う魔力を一点に集める、通常の魔法を強化できる
『精霊操作』…魔法の根源である精霊を認識・操作し、単純な全属性の魔術を再現できるようになる
『気体制御』…空気中の各成分を単離して集められるようになる
『クロックアップ:擬似』…対象の時間認識を操り行動を素早くさせる

↓1、2 持たせるスキル選択
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:05:30.99 ID:VplBNBN90
時間かかってるから連取いいかな?

クロックアップ
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:06:48.11 ID:uIJtDZ3cO
エアボム
253 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 23:10:15.00 ID:6nj1zO/+o
ここは連取りOKです

トールの攻撃力が上がった!
クロックアップはあくまで感覚的な時間操作なので筋力的に限界がありますし飛び道具は早くなりません、ヒレアとの相性はバッチリ



〜アンの追加スキルセット〜

体力40 精神70 筋力10 敏捷70 知力80 器用10 交渉力50

現在アンは『拳銃術T』『視界拡張』『匍匐』『隠密』『パルクール』『手当て』『道具知識』『重荷運び』『夜目』『聞き耳』『忍び足』『嗅覚』
を持っています

持っている道具次第ではかなり強いですがドジなのがネック、銃撃戦は器用にこなします

『近接格闘術T』…ガンマンのための格闘術、キックやグリップ殴りなど
『跳弾』…銃弾を反射させて対象を撃つ、上手く反射させるだけでも難しい
『壁ジャンプ』…壁を蹴って連続で跳べるようになる
『盗み』…スリスキル、相手からアイテムや装備品を奪い取る
『危険察知』…些細な危険の兆候に気づきやすくなる
『攻撃アイテムセット』…スキルではない、強力な爆弾やトラバサミの罠など
『攪乱アイテムセット』…スキルではない、閃光弾や魔封じ風船など
『回復アイテムセット』…スキルではない、医療用ポーションなど

↓1、2 追加スキル選択
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:10:58.06 ID:o4jsWqgNo
クロックUP
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:11:37.99 ID:o4jsWqgNo
すまん安価下
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:13:54.27 ID:baqYKvGMO
錯乱アイテムセット
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:15:44.32 ID:ehf8uWmnO
危機察知
258 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 23:29:28.77 ID:6nj1zO/+o
アンは割とお金持ちです
もし器用だったらアイテムの暴力で強者の勲章ぐらいは取れます



〜ハルカのスキルセット〜

体力40 精神60 筋力80 敏捷80 知力40 器用90 交渉力25

現在ハルカは
速射・強射・連射・精密射撃・拡散射撃・狙撃・遠距離回避・乗馬
を持っています

弓矢は物理攻撃力がかなり高く一撃必殺も可能、ただし弓を失うとほぼ何もできなくなる

『超速射』…弓を引く瞬間が見えない早撃ち、連続では使えない
『爆発矢』…着弾すると爆発する射撃、魔法ではない
『ホーミング射撃』…標的めがけてある程度矢の軌道が曲がる射撃、魔法ではない
『ノックバック射撃』…刺さらないが大きく跳ね飛ばす射撃
『超連射』…連続での速射、使用中は移動できない
『瞬間移動』…魔法ではなく技術での素早い移動、大振りな攻撃なら避けつつ反撃できる
『空撃ち』…弓も矢も無い状態で撃つ弓技、実物よりは弱いが思念の矢で攻撃できる、魔法ではない

↓1、2 追加スキル選択
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:32:50.80 ID:o4jsWqgNo
ノックバック
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:33:23.79 ID:VplBNBN90
ホーミング
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:41:25.05 ID:8mNy6lEMO
そういえば王子たちがメインの場面もあるの?

安価踏んでたら下で
262 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/24(木) 23:51:31.74 ID:6nj1zO/+o
盾役のイデアさんと相性が良さそうです
次でラスト



〜マリンのスキル追加〜

体力15 精神50 筋力5 敏捷90 知力20 器用10 交渉力0(精霊量で大きく変化)

現在マリンは
『風魔法:殴』『追い風魔法』『気配察知』
『暴風』…嵐を起こす、風向きや雨粒は自由に操作可能
『洪水』…塩水を操る、ただ水位を上げるだけでなく、重力に逆らって滝を作ったり生物から脱水したりと適用範囲は広い
『ブルーレーザー(マリンビーム)』…円盤から太い光線を放つ、なお光線は宇宙から見た地球の青色の光でできている
『海子契り』…相手の脳に潜り込み自分の体にする
『海流し』…生物に対して捕縛作用のある高波を起こし溺れさせる
『海神の守護(マリンバリア)』…筋力・魔法・防御を強化する青いオーラを与える
『メイルストロム』…青色の精霊を纏った大嵐を起こす、風や水の流れは自由に操作可能
ほか
を持っています

不死身のヒレアに対して火力のマリン、なお周囲が海なら持久力も化け物級です


海に関連する妖精の力でいろんなスキルを閃けます

例1:『造礁』…珊瑚礁の妖精、岩を作り出す
例2:『変形』…船の妖精、船舶の形になれる

↓1、2 自由安価
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:53:50.70 ID:8mNy6lEMO
深淵
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 23:54:35.16 ID:muD4CT5Wo
凍結
265 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 00:00:50.65 ID:rxPmlPSWo
『凍結』…氷の海の妖精、自身の操る水を凍らせる


↓2 『深淵』ってどんな効果の魔法?
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 00:04:51.09 ID:3OHbUG/Oo
kskst
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 00:08:20.85 ID:9+h7J3C6o
目潰し+恐怖みたいな感じかな
268 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 00:18:16.50 ID:rxPmlPSWo
『深淵』…深海の妖精、暗闇で視界を奪いつつ恐怖を与える


今晩はここまで、続きは明日

次回はちょっとエルミス視点で進行します


>>261 王子率いる攻略班はさらっと流す予定です
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 00:42:00.77 ID:rfrc48bvo
乙ー
270 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 22:10:10.61 ID:rxPmlPSWo
エルミス「ソフィー、行っちゃったわね」

エルミス「人質のルーン……」

エルミス「…………」

エルミス(わたしが一度下僕を裏切ろうとしたように、下僕がわたしを裏切ったら、わたしの命は……)

エルミス「……いいえ! そんなことないわ!」ブンブン

エルミス「とにかく、わたしにできることをしましょう。まずは父上ね」
271 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 22:11:20.19 ID:rxPmlPSWo
エルミス「父上、入っていいかしら?」

元帥「ああ。ちょっと忙しくしているが気にしないでくれ」

エルミス「明日、大統領選なのにまだお仕事があるの?」

元帥「私が大統領に選ばれることはすでに確定している。今はその先の仕事に手を付けているところだ」

エルミスは机を回り込むと父の膝に座った。

エルミス「名簿?」

元帥「エイラ、一国のリーダーとして最も必要な力は何だと思う?」

エルミス「リーダーに必要なのは……下僕を上手く使う力ね!」

元帥「そう。所詮私は軍人、国政においてはほとんどの分野で門外漢だ」

元帥「多くの国民に協力して動いてもらわなければ国を運営することはできないんだよ」

エルミス「今まで王国がやってたものをそのままやるだけじゃいけないのね?」

元帥「王国では、政治のあらゆる分野で貴族が活躍していたからな……」

元帥「貴族は世間で言われているような無能ばかりじゃない。それぞれの町を治めていた公爵は産業、教育、衛生、治安維持などを一手に担っていたのだ」

元帥「大統領に就任したならば、一刻も早く彼らの代わりを務められる人材を適切に配置しなければならない」

エルミス「へえ。あ、この束は教育関係者のプロフィールね」

元帥「私が任せられると思った人材を選び出しているんだ」

エルミス「……忙しいところ悪いのだけど、父上に聞きたいことがあるの」

元帥「ああ。だが今は手短に頼むよ」


1.革命を起こして共和国を作ろうと最初に提案したのは誰なの?教えて
2.元貴族の人たちは絶対に全員殺さないといけないの?わたしはやめて欲しい
3.父上を失脚させようとする人たちがいる可能性はない?大丈夫?
4.自由安価

↓2
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 22:15:23.68 ID:3UflVZGbo
1
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 22:16:51.35 ID:rfrc48bvo
1
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 22:16:53.16 ID:Zaq6BONTo
275 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 22:59:39.49 ID:rxPmlPSWo
エルミス「ねえ、革命を起こしたリーダーは父上だけど、革命を起こそうと言い出したのは誰?」

元帥「うん? どういうことだ?」

エルミス「世間では、大統領には共和制を説いた父上がふさわしいなんて言われているじゃない」

エルミス「あれって本当なのかしらと思ったの」

元帥「ああ……。さっきも言ったように私はただの軍人だからな。確かに、私に共和制の良さを説いた者は別にいる」

エルミス「じゃあその、革命を起こして共和国を作ろうと最初に提案したのは誰なの? 教えて!」

元帥「知将殿だ」

エルミス(……まあ、そうでしょうね)

元帥「彼は軍の参謀長なのだが、政治や司法についても博識な人でな、よく話をするんだよ」

エルミス「でもその人、政治に詳しくない父上が大統領になることについて何も言わないの?」

元帥「だから彼自身も出馬している。もっとも、私が大統領になること自体を批判してはいないがな」

元帥「軍の力を強くすることができれば満足らしい」

元帥「民の安全を常に考える、私と志を同じくする者の一人だ」

エルミス「王様の処刑を決めたのもその人?」

元帥「彼は、王族と貴族は共和制の大きな障害になるため処刑せねばならないと進言してくれた」

元帥「……私も最初は反対したんだ」

エルミス「よかった。父上はみんなを助けるリーダーだものね。何か事情があったのね?」

元帥「革命の前に知人の貴族を呼んで共和制についての話をしたんだ」

元帥「しかし、駄目だった……。感情的に否定するばかりで話にならなかった」

元帥「妥協案として提示されたのも、公爵家の中から全国民が選ぶという形式だった」

元帥「結局、普段いかに人格者を装っていても、約束された裕福さを捨てる覚悟のある者はいなかったのだ」

エルミス「父上も迷ってたのね……」


門衛「元帥殿、来客です」

元帥「身分が確認できたなら通しなさい」

元帥「……エイラ、すまない。来客だ。しばらく出て行ってくれ」

エルミス「わかったわ。お話ありがとう、父上」
276 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 23:11:03.02 ID:rxPmlPSWo
エルミス(革命の発案者は知将。後でソフィーに教えてあげなくちゃ)

エルミス(他に調べておくべきことはあるかしら?)

エルミス(やるべきことはやったのだから、普段通りに過ごしてもいいかもしれないわ)


39日目日暮れ 現在地:自宅
1.フローラに会う
2.フィナに会う
3.キュベレに会う
4.軍の基地に行く(六勇がいる)
5.魔法街を散策
6.町はずれで鎌の訓練

↓2
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 23:12:21.28 ID:9+h7J3C6o
2
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 23:24:09.76 ID:tKesxKwr0
2
279 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 23:36:31.75 ID:rxPmlPSWo
ある道具屋。

エルミス「フィナ! 捕まえたわ!」ガバッ

フィナ「ひっ!! ……ってエルミスかー」

エルミス「師匠かと思った? 安心なさい、あなたの主よ!」

フィナ「てかさ……また今度って3時間後の事だったの!?」

エルミス「そうよ!」

フィナ「あと、ここ! あたしの家の近所なんですけど!?」

エルミス「そうなの? なんとなくフィナがいそうな場所を探しまわっただけよ」

フィナ「この広いウベローゼン市でよく探せたね」

エルミス「運命を感じるわね!」

フィナ「全然」


1.革命の真実について何か知らない?
2.グリエール商会について知ってることを吐きなさい
3.とりあえず、手伝いなさい!
4.自由安価

280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 23:37:24.68 ID:+5o6rEnJ0
3
281 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/25(金) 23:56:11.89 ID:rxPmlPSWo
エルミス「とりあえず、手伝いなさい!」

フィナ「何を!?」

エルミス「これは命令! 拒否権は無いわ!」

フィナ「さっき言い争った直後にそんな態度を取る無神経さはともかくとして、だから何を!?」

エルミス「耳を貸しなさい」

フィナ「うん」

エルミス「ふーーーっ」

フィナ「ひぎゃああっ! ……ふざけてんの!?」

エルミス「冗談よ!」



フィナ「お父さんの失脚を防ぎたい、ね……」

エルミス「だから誰が何をしたいのかを突き止めておきたいのよ」

エルミス「ホワイトシーフのあなたならそういうの得意でしょう?」

フィナ「まあね」

フィナ「今言えるのは……軍の人に聞くのは無駄じゃないかな。元帥が知ってる以上の情報は無いでしょ」

エルミス「知将に直接聞きに行くのは」

フィナ「だめ。最悪消される」

エルミス「わたしはエイラ・ブラッドレイよ?」

フィナ「だからだよ。知将が元帥を失脚させる予定の奴だったらどうすんのさ」

エルミス「誰に聞くのがいいと思う?」

フィナ「親しい人なら安全じゃない? 商会の事ならフローラに聞くとか、後はこないだのキュベレって人、オネエって情報通だって言うじゃん」

エルミス「キュベレは親しい人じゃ無いわ!」

フィナ「そ、そうなんだ……」

フィナ「六勇とか商会に直接かかわるのは、あたしならしないかな……危ないし」

エルミス「まったく、フィナは臆病ね。ソフィーを襲った時みたいな思い切りの良さを見せなさい」

フィナ「それは思いきらない方がいいやつじゃないの!?」


39日目日暮れ 現在地:自宅
1.フローラに会う
2.宿屋の近くで情報通を探す
3.キュベレに会う
4.軍の基地に行く(六勇と知将がいる)
5.グリエール商会のオフィスに行く
6.探偵に聞いてみる

↓2
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:02:14.06 ID:ec3zTTylo
4
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:03:25.78 ID:v7zeFULoo
6
284 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/26(土) 00:22:21.02 ID:DwM/xX2qo
エルミス「探偵に聞いてみましょう」

フィナ「えっ、いや、探偵でも調べるのに時間かかると思うけど」

エルミス「そんな普通の探偵じゃないわ。軍もよく依頼してる探偵ギルドの筆頭名探偵よ!」

フィナ「うわ、思いっきり立場を利用してる」

エルミス「調べる前に答えを知っているとも言われる彼なら、革命の真相をすべて把握しているに違いないわ!」



裏路地のカフェ。

フィナ「こんなところにその名探偵がいるわけ……?」

エルミス「ええ。ここで間違いないはずなのだけど……」

カランカラン

エリー「いらっしゃい」

ネル「今日罠にかかったのはどんな子カナ?」

ガルァシア「……人聞きの悪い」

バルザック「お? 俺ぁ罠仕掛けてねぇぞ? そしたら嬢ちゃんらすでに木端微塵だぜ?」

エリー「あたしの店も木端微塵だけど」

ネル「ハイバルザック弁償だヨー」

ガルァシア「……こいつらは、気にするな」

エルミス「はっ、わたしとしたことが、つい呆気にとられていたわ!」

エルミス「ここに名探偵がいるはずよ! 出てきなさい!」

シュン「僕ならさっきからここにいるぞ」

シュン「元帥令嬢のエイラちゃんと殺し屋見習いのフィナちゃんだね。ソピアちゃん狩りのリベンジの相談かい?」

シュン「それとも、真逆の立場から情報が欲しいのかな?」

エルミスが足を踏み入れたのは魔境だった!!
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:39:21.26 ID:ec3zTTylo
サヨナラエルミス!
そしてソピア!
286 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/26(土) 00:49:47.97 ID:DwM/xX2qo
シュン「なるほど。元帥の失脚を防ぎたいか」

エルミス「ええ。もしかすると、革命を計画した知将とその仲間……たぶんグリエール商会が、父上を裏切るかもしれないもの」

シュン「嘘つき。そして、大外れ」

エルミス「は?」

シュン「君が助けたいのはソピアちゃんだろ? 僕にはお見通しさ。黒幕探しを頼まれたってとこかな」

シュン「だってソピアちゃんの願いが叶うと元帥は失脚するからね」

エルミス「どちらにも苦しい思いをしてほしくないの。だから、共通の敵を探しているのよ」

シュン「あー、共通の敵ならいるのかな? うん」

ネル「大外れってナニ? ボクも知将と商会がクロだと思ってたんダヨ」

シュン「文字通り、大外れさ。惜しいっちゃ惜しいけど」

エルミス「……誰よ。誰が下僕と父上の共通の敵なのよ!」

シュン「教えない方が面白いな」

エルミス「どうして何でも知ってる人は他人の反応を楽しむのが好きなのかしら……!」イラッ

シュン「まあどうしてもって言うなら君が取るべき行動を教えてあげよう」


1.魔法街のカフェに行きなよ
2.女帝に会いなよ
3.人質のルーンを消しなよ

287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:50:19.69 ID:FOlf6lVa0
3
288 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/26(土) 01:03:17.83 ID:DwM/xX2qo
シュン「そのルーンを消しなよ」

エルミス「……!」バッ

エリー「今さら隠してどうすんだい」

シュン「さっき『何でも知ってる人』が僕以外にいるようなことを言ってたね」

シュン「大方その人の仕業だろう。違うかな?」

エルミス「……そうよ」

シュン「ガルァシア」

ガルァシア「……見たことも無いルーンだ」

シュン「でも、消すのは簡単だろ」

ガルァシア「……消していいのか?」

シュン「どうする?」

エルミス「これが無いと、下僕はわたしを人質にできないわ……」

シュン「でもそれ、分かる人には分かるぞ。君がソピアちゃんの味方だってことがね」

バルザック「いや、おめぇくらいだろ」

エルミス「……いいえ、消さないわ」

シュン「そう。まあ強制はしないさ」

シュン(そう答えると思ってたけどな)

エルミス「行きましょう、フィナ。ここにもう用は無い」

フィナ「あ、待って。あたしはちょっと残る」

エルミス「? まあいいけれど。変なことに首を突っ込んじゃダメよ」
289 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/26(土) 01:10:19.63 ID:DwM/xX2qo
適当に歩いたエルミスは宿屋街の前にいた。

エルミス「これ何かしら」

エルミスが見つけたのは大統領選生中継用のディスプレイだ。

エルミス「テレビのはずだけど……何か違和感があるわ」

エルミス「…………」

トントン

エルミス「誰!?」ビクッ


1.フローラ
2.女帝
3.オルド

290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 01:12:01.38 ID:3B8wEU4wo
2
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/03/26(土) 01:14:04.32 ID:AV9kiE4t0
2
292 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/26(土) 01:25:07.00 ID:DwM/xX2qo
眠いので今晩はここまで

フローラ・キュベレのどちらかと話せば進行(2ルート分岐)のつもりでしたが、ひょっとしてこの2人嫌われてます?

ちなみに即興の特殊ルート入りました、こういうのも安価の醍醐味ですね
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 01:25:40.27 ID:v7zeFULoo
乙乙
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 01:55:00.18 ID:ec3zTTylo
おつ
なんかエルミスもクズ運な誰かさんの影響出てきてる…?
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 03:22:12.52 ID:+dW7odaZO
キュベレもあんまりほっとくと死ぬんじゃなかったっけ
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 09:16:23.75 ID:GOmv92bsO
これ、探偵の助言の選択肢ミスったかな。
変なルート入るかもしれん。
しかし、知将とグリエール商会が黒幕ではないが、惜しくはあるのか。
やはり今の体制側に一人はいるっぽいね。
残りはソピアの運命に干渉してる奴だとして、
あと一人は誰?
297 : ◆k9ih1s9J/w [saga sage]:2016/03/26(土) 20:15:23.62 ID:DwM/xX2qo
明日の昼から再開
正直ここまで2人がスルーされるとは思ってなかったので、展開に迷っております
念のため、交友度マックスじゃなければソピアの利益になる行動をしないと言う事はありません

>>294
今の所コンマ判定はないので未知数です

>>295
はい、フラグ折れてませんね

>>296
シュンを信用してもいいのでしょうか?
298 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 01:23:29.43 ID:UnrNEeGEo
女帝「ウフフフ、奇遇ね……エイラちゃん」

エルミス「あっ、女帝。こんにちは」

女帝「こんな時間までお出かけ? お父上が心配するわよ……」

エルミス「いいの。強者の勲章でも持ってなきゃわたしに何かできるわけないもの!」


実は、エルミスと女帝は仲が良かった。

どうやらエルミスに過去の自分を重ねて見ているらしい。

当のエルミスも悪名高い女帝と同じだと思われること自体は嫌だが、理解ある大人としてある程度の信頼を置いていた。


2人は最寄りのベンチに座る。

香水の臭いがキツイためエルミスは少し距離を離していた。

町人(あれ、海軍大将じゃね?)

清掃員(こんな町中に……嘘だろ)

女帝「エイラちゃん、強くなったのね」

エルミス「ええ! ラヌーンの、なんだっけ、変な異名を持った海賊にも勝てたんだから!」

エルミス「あなたの助言通り、技を磨いた結果ね!」

女帝「でもやっぱり、貴女なら防御を鍛えた方がよかったんじゃないかしら?」

エルミス「嫌よ。痛いのイヤだもの」

女帝「私は筋力も頭も良くなかったから仕方なく技を磨くしかなかったのよ」

女帝「エイラちゃんは恵まれているわ……」

エルミス「ふふん、これならあなたを倒す日も遠くなさそうね!」

女帝「ウフフ、もし負けたら海軍大将の座は貴女に譲るわ」

エルミス「いらない。磯臭いのはイヤよ。……あなた、海軍大将やめたいの?」

女帝「重役に就いてからというもの、家族と一緒に居られる時間が少なくなってしまったのよ」

エルミス「海軍だものね。ウベローゼンから通うのは大変よね……」

エルミス「あっ、前に『うちの子と仲良くなってほしい』って言ってたじゃない。それ、いつ会えるの?」

女帝「ごめんなさいね……。ミリちゃん、軍の集まりには出たくないって言って聞かなくて……」

エルミス「へー、あなたでも言う事を聞かせられない相手がいるのね!」

女帝「元帥も貴女には頭が上がらないでしょう? そういうものなのよ」
299 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 01:35:34.97 ID:UnrNEeGEo
女帝「ところで……」

エルミス「何?」

女帝「そのルーンはどうしたの?」

エルミス「何でもないわ!」バッ

女帝「ウフフッ、あんまりお転婆しちゃダメよ」

女帝「お父上のためにも、念のため確かめさせてもらうわね」パシン



エルミス「…………はっ」

女帝「……」

エルミス「わ、わたしに何をしたの!?」

女帝「ウフッ、フフフ……アッハハハ!」

女帝「ソピア・ウィンベルちゃん……大胆な事をしたものねぇ!!」

エルミス(しまった……自白系の攻撃を受けたわね……)

女帝「その行動力、素晴らしいわ……! もしも貴女が貴族でさえなかったら面倒を見てあげたのに……」

女帝「いいわ……もしも貴女と生きて会うことがあれば愉しませてもらおうじゃない……」

女帝「その時が待ち遠しいわ……ウフフフフッ!!」

女帝「逃がさなぁいッ!」ヒュッ

エルミス「キャッ! 分身したのに、鞭で絡め捕られた……!?」

女帝「エイラちゃんは困った子ね……。でも、いいわ。私には何があったのか想像できるもの……」

女帝「ひとまず貴女には事が終わるまで大人しくしていて貰わないといけないわ」

エルミス「な、何をするの……」

女帝「元帥に事情を説明して引き渡すだけよぉ。いくら私でもこれ以上の乱暴はしないわ……」

エルミス「ううっ……」

エルミス(ごめんなさい、ソフィー……あなたを危険に晒してしまったわ)

エルミス(探偵の忠告に従ってルーンを消しておけばこんなことには……)
300 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 01:44:53.82 ID:UnrNEeGEo
魔境カフェ。

ネル「ネー、シュン。あの子騙したヨネ」

シュン「何のことだい?」

ネル「商会が敵じゃないってサー、グリエール家の一人一人がハズレとは言ってないよネ?」

シュン「はっはっは。ネルも少しは僕のレベルに追いついてきたようだ」

バルザック「ああいう場面でおめぇが真面目に話したことあっかぁ?」

フィナ「いや、それどころか……」

フィナ「ウソついたでしょ、あんた」

シュン「ほう、根拠はあるのかな?」

フィナ「根拠って言うか……師匠から聞いたし」

フィナ「フルフィリアで一番の探偵は、頭はいいけど自由人で、面白いか面白くないかだけで話すから信用に足らないって」

ネル「そうだヨ」

バルザック「ああ、違いねぇ」

シュン「これは手厳しい」

エリー「あんた、なんであの子の前で言ってやらなかったのさ?」

フィナ「だって……本当にヤバい奴のとこに向かったら困るじゃん。エルミス、無鉄砲な所あるし」

シュン「君にとって彼女の望みはどうでもいいんだな?」

フィナ「……あたし、あんまり深く考えるの得意じゃないから。エルミスが危ないって思ったからそうしただけ」

フィナ「それじゃ、お邪魔しました」
301 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 02:16:09.34 ID:UnrNEeGEo
魔法街。

フィナ「あれ、なんでここに来たんだろ」

フローラ「フィナさん!」

フィナ「あれフローラ、奇遇じゃん」

フローラ「フィナさんは来てくれましたか……。ちょうどよかった」

フィナ「どしたの?」

フローラ「これから私は商業都市ファナゼに向かいます。それだけお伝えしておきたくて」

フィナ「うん、わかった。もしエルミスがフローラを探してたら伝えとく」

フィナ「で……何があったの? ファナゼって言えばグリエール商会の本拠地じゃん……」

フィナ「こんな時期に行くなんてただ事じゃなさそうだけど」

フローラ「時期は関係ございません。おじいさまに真意をたずねに行くのです」

フィナ「あー、港町のリンクス雑貨店を潰したことのね。マニーは関係ないって言ってたけど、ホントかどうか分かんないもんね」

フローラ「あの……もしよろしければフィナさんに護衛を頼みたいのですが……」

フィナ「……ごめん。友達だし、もちろんいいよって言ってあげたいところだけどさ……」

フィナ「あたし……今、ちょっと、武器持てないんだ……。本当にごめん!」

フローラ「いえ……お気持ちだけでもありがたく思います」

フィナ「でも大丈夫? 他に護衛のあてはある?」

フローラ「ええ。あの方がそうです」

キュベレ「あらっ! 誰かと思えばフィナちゃんじゃない! おっひさ〜」

フィナ「オネエさんだ!」
302 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 02:16:53.53 ID:UnrNEeGEo
フィナ「へー、フローラとも知り合いだったんですね」

キュベレ「まっ、お互いウベローゼンでは顔が広いからねぇ」

フィナ「オネエさん強いの?」

フローラ「ええ。強者の勲章をお持ちですのよ」

キュベレ「自慢にならないけどね。こんなんよ」スッ

フィナ「『輝鬼』ジーク・オーグロス……って、えー! 軍の方だったんですか!? あー、エルミスとはそういう繋がりで!」

キュベレ「外では、キュベレ、と呼んでちょうだいねん♪」

フィナ「強者……師匠より強いのかな」

キュベレ「あっ、アタシ、強者では下の下よ。初めてちゃんと武器の稽古したの1週間前だし」

キュベレ「ただ、遺伝のせいでそれなりに使えてしまうだけなのよねぇ」

フローラ「キュベレさん、それよりもあれやってください」

キュベレ「いいわよ♪ そぉれ!」ポンッ

フィナ「わ! 指先から花が咲いた!」

フローラ「素敵な魔法、うらやましい……」

キュベレ「アタシ日魔術師だけど心も癒せるオネエになりたくってね、友達(ユキ)のコネで水魔術もかじってたんだけど」

キュベレ「そしたらこないだセラピストの子(サナ)と知り合ってねー、日魔術と水魔術のミックスでこんなことができるって教えてもらったのよ!」

フローラ「私も魔法、はじめようかしら……」

フィナ「いいじゃん! 一緒にやろうよ。あたしも師匠の弟子やめたしさ」

フローラ「えっ、そうなのですか?」


※キュベレの水魔術設定・武器の稽古してなかった設定は3スレ目448の安価から


フローラ「すみません、フィナさん、そろそろ出発しなければいけないので……」

フィナ「もう暗くなってるけど、今日行くの?」

フローラ「はい。いまならまだ日付が変わる前に宿がとれますもの」

フィナ「灯りは?」

キュベレ「アタシよ」

フィナ「フローラをよろしくお願いします」

キュベレ「任せといて! 男っぽいから嫌だけど、フローラちゃんが危ない時には武器も使うから!」

フィナ「……フローラもいざという時には武器使ってね。状態異常ってすっごく便利だから!」(小声)

フローラ「……はい。使わなければいけない場面にならないように気を付けます」(小声)

フィナ「それじゃ、気を付けて!」
303 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/27(日) 02:20:49.91 ID:UnrNEeGEo
今後、エルミスの出番はちゃんとあるのでご安心を

あと1、2レスでソピア操作に戻ります


好きなモブを選んで下さい、フィナの知人になります

1.テンパラス(熟練の剣士・火魔術師、真面目な武人、時に優しく時に厳しい19歳)
2.テレサ(白魔術師の上位職、すでに軍に不信感しか持ってない、聖女のような19歳)
3.オルド(それなりのレンジャー、ソピアのすごさを目の当たりにしてる、色々と軽い24歳)

304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 02:42:08.06 ID:2+yJx8AUo
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 06:43:34.21 ID:7KIih/NQo
懐かしいモブ達だ
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 07:30:29.16 ID:cfP1VVQ5O
これ、やばくね?
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 14:11:30.16 ID:Hwe/Dd+NO
敵対、死亡フラグって全員分解除することは可能なの?

あちらを立てればこちらが立たずということはない?
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 16:25:55.05 ID:p5KilSTYO
大丈夫じゃない?
可能だとしてもコンマ神がウッキウキで止めに来るから安心していいと思う
309 : ◆k9ih1s9J/w [saga sage]:2016/03/29(火) 21:54:28.37 ID:Sm3F8+MVo
修正
>>300 ウソついたでしょ → 全部ウソなんでしょ
>>302 心も癒せるオネエ → 身も心も癒せるオネエ


>>305 下手したら名無し非安価モブより影が薄くなってますからね…終盤ですし全員に出番あげたいんですよ

>>307 全員解除可能でした(監獄突入前なら)

急に忙しい日が続いています
明日の夕方には再開したい
310 : ◆k9ih1s9J/w [saga sage]:2016/03/30(水) 20:21:08.80 ID:ZrJ9rL9Go
テンパラスさんがどれくらいモブかというと一人称が安定しないくらいモブ、今後は初登場時の私に合わせます




引き続き、魔法街。

フィナ「あっ、火剣士さん」

火剣士「シーフのフィナだったな」

フィナ「火剣士さんが魔法街にいるなんて珍しいですね!」

火剣士「ちょっと、待て。その呼び方ではまるで私が端役のようではないか」

フィナ「だって長いし略しにくいんですもん」

フィナ「実際あたしの知り合いの中では端役の方ですし?」

火剣士「……実績が足りないか」


フィナは途中で恐怖を思い出し涙目になりながら長話をした。ソピアやエルミスの素性は流石に隠した。

テンパラス(火剣士)「そうか。殺し屋の弟子はやめたか」

フィナ「……落ち着いて考えると、予定通り技を学んでおさらばした感じ」

テンパラス「うむ。私もお前の選択は正しかったと思うぞ」

テンパラス「何があったかは知らぬが、友を手にかけさせようとするとは非道極まりない組織だ」

フィナ「そう、ですよね」

テンパラス「私もできる限りお前を守ろう」

フィナ「あ、危ないですって!」

テンパラス「案ずるな、私を誰だと思っている」

フィナ「名もなき火剣士さん」

テンパラス「……名前は、ある」


フィナ「これから、どうしよっかな……」

テンパラス「話なら聞くぞ」

フィナ「あたし、武器が握れなくなっちゃったんです。刃物を見ると震えてしまって」

フィナ「これじゃ何でも屋の仕事なんて出来っこないんで、転職しようかなと……」

テンパラス「候補はあるのか?」

フィナ「もしかしたら魔法局かも。あ、そうなったらテンパラスさんも先輩ですね!」

テンパラス「東国の戦技に興味はあるか?」

フィナ「東の国……ってジャルバ王国ですか?」

テンパラス「さらにその先だ。私は今、東国の剣技を修めている」

テンパラス「その東国には戦いを避けるための技があるのだ。今のお前に適しているのではないか?」

フィナ「いいかも……」

テンパラス「興味があるならば明日の9時に剣士ギルドへ来ると良い」

テンパラス「だが、今日はもう遅い。夜は暗殺者の時間だ。私が家まで送ろう」

フィナ「あ、ありがとうございます!」
311 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/30(水) 20:40:23.77 ID:ZrJ9rL9Go
夜11時、エルミスの自宅。

元帥「……海軍大将か」

女帝「夜分遅く悪いわね。夜遊びしてたエイラちゃんを届けに来たのよ」

エルミス「……」

元帥「それは手間を掛けさせてしまったな。申し訳ない」

女帝「ついでに一つ、重要な情報を手に入れたわ」

女帝「英雄『神殺』として勲章を与えた月魔術師のソフィアちゃん……彼女が逃亡貴族の一人ソピア・ウィンベルよ」

元帥「すまないが既知の事実だ」

元帥「先刻、衛生兵長から通達があった。王子と逃亡貴族4名の会話を含む、ソピア・ウィンベルに関する情報を入手したとな」

女帝「あら、残念ね……」

女帝「ではこのこともご存じかしら……お宅のエイラちゃん、ソピア・ウィンベルの人質になっているわよ」

元帥「…………な、なんだと!」

女帝「それも自ら進んで、ね……って聞いてないわ」

元帥「エイラ、奴に何をされた。正直に話しなさい」

エルミス「……ごめんなさい、父上」

元帥「謝る前に、まずは話を聞かせなさい、エイラ」

エルミス「…………」

怒声を上げたり物に当たったりしてはいないが、父が今までにないほど怒っているのがエルミスには分かっていた。

ソピアを守れなかったこと、そして父を心配させたことに耐え切れず、エルミスはただ無言で涙を流すことしかできなかった……。



同刻、シスヤタ市、共和国軍駐屯地、司令室。

魔導長「ふむ……そうですか」

風魔術師「はい。『貴腐』からの連絡です」

魔導長「あの娘さんが……残念じゃ」

拳魔「彼女、大胆な事をしましたね。まさか軍の内側にもぐりこむとは。面白い記事になりそうです」

魔導長「違うんじゃよ……」

魔導長「彼女はただ、怪物と化した友を助け、ラヌーン国からの帰還を果たしただけじゃ……」

魔導長「間違いなく、彼女は善良で有望な若者だった」

魔導長「しかしその彼女がワシの属する軍の敵とは……現実が恨めしいぞ」

拳魔「軍に恩を売る意図は無かったのでしょうか?」

魔導長「無い。ワシはそう感じた」

魔導長「だが、軍務に私情は挟めん……。風魔術師よ、監獄に連絡を」

風魔術師「すでに。ですが……読まれていたようです。監獄の警備に『神殺』の姿は無いとのこと」

魔導長「では、警備の者たちに通達を。……敵は英雄だ、決して油断してはならない、と」
312 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/30(水) 20:44:51.07 ID:ZrJ9rL9Go
深夜、1時半。

ソピアたちは監獄近くの裏路地で待機していた。

異空間の中に隠れていないのは、精神力の節約のためだ。周囲には人気が無いので人目を気にする必要が無いのだ。

ソピア「ふぅ……ちょっと冷えるね」

トール「標高が高いですからね……」

ヒレア「こっちにおいで。温めてあげる」

ソピア「ありがと。……お姉様、体温低い」

ドォン

イデア「今の音は……?」

アン「爆発ですかぁ?」

ハルカ「監獄の方からしたね」

これは想定外の事態である。

夜2時に監獄と駐屯地を同時に攻めることで、防衛力が片方に集中するのを防ぐ目論みだった。

しかし、ソピアたちが突入するよりも早く監獄が襲撃されてしまったらしい。

このままでは駐屯地の兵士が監獄に殺到する恐れがあり、そうなれば救出に成功する可能性は大幅に下がってしまう。

イデア「私たちも突入致しましょう!」

トール「いえ、攻略班と足並みを揃えるべきです。普通の兵士が増えてもヒレアさんが一掃できるでしょう」

ヒレア「もし霧が効かなくても、マリンかソピアの魔法で殲滅すればいいわ」

アン「時間差で襲撃することで軍を混乱させられるかもですぅ?」

ハルカ「意見は半々だね……。決めるのはリーダー、キミよ」

ソピア「リーダー……?」


1.予定を変更して早めに監獄に突入する
2.予定通り2時まで待つ

↓2
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 20:50:37.05 ID:ddF4G2fu0
1
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 20:51:08.92 ID:GCG5NqgAO
2

エルミスやばいがどうにかできそうもないな…
315 : ◆k9ih1s9J/w [saga]:2016/03/30(水) 21:41:40.50 ID:ZrJ9rL9Go
ソピア「2時まで待つよ。だって、何が起きてるのか分からないもん……」

トール「聞き間違いかもしれませんしね……」

イデア「了解です。待ちましょう」

ヒレア「気になる。様子を見てきましょうか?」

ソピア「だめ。強者がたくさんいるんだよ」

ソピア「マリンがとんでもないモンスターも交じってるって言ってたし……」

ヒレア「それなら、そばにいるわ」

ソピア「うん」
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