京太郎「おいでませ!」宥「松実館」玄「GX!」

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258 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/07(金) 02:02:48.10 ID:o5s7xhMb0


―――【阿知賀控室】


ガチャッ

京太郎「ただいまっす」

晴絵「ん、どうだった?」

京太郎「宥さんですか? 別に大丈夫そうでしたよ」

晴絵「ならなにより……一応気になるからね、オーバーヒート」


穏乃(立ち直り早いなあ)


晴絵「てか気が気じゃないでしょ、あんたも玄も」

京太郎「まぁ……なぁ玄?」

玄「え、どうしたのお義兄ちゃん!」ニコッ

京太郎「え、ああいやなんでも」


灼「雰囲気変わった?」

憧「……落ちたわね」

穏乃「胃薬買おうかな」

259 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/07(金) 02:31:30.74 ID:o5s7xhMb0


―――【会場】


宥(きっと、手を抜いて勝てる相手じゃない……)


まこ「……」ゴゴゴゴゴゴゴ


ハオ「またこの“凄み”!!?」

菫(なんだ、この感じ……照が半べそで帰ってきたと思っていれば次はこんなこと!)

ハオ「じょ、冗談じゃあないですよッ! こんなところで、私は麻雀をしにやってきたっていうのにッッ!!」


まこ「本当に悪いと、思うとる……さぁ、牌を捲れ。じゃなきゃはじまらんじゃろ、お互い……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ


ハオ(お、オォォッ! 南無三ッ!!)パッ

菫(な、なんだ、なにが……なにが起きてるっていうんだ! ええい、わからんがまずは!)タンッ

宥(でもきっと、大丈夫……私には、京太郎くんが、ついてる)


宥「わからないけど、わかるんだ……」スッ

まこ「そういえば、おんしが須賀の……」

宥「うん、京太郎くんの……」


菫(一体どういうことだ!? まるで意味がわからんぞ!?)

ハオ(来るなら着て見なさい、真正面から打ち倒す!)


宥(……やるよッ!)ゴウッ タンッ


まこ「悪いな、その決意も無駄じゃ……人の努力や涙や汗のすべてを消し飛ばす!」

ハオ「くうっ!」

まこ「これがわしじゃ……吐き気を催すほど邪悪。そう罵られようと、仲間を勝たせるためじゃ……そんじゃ!」スチャッ

ハオ(メガネをっ!)


―――そして過程は!

260 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/07(金) 02:48:43.74 ID:o5s7xhMb0


まこ「おつか……」ハッ


ハオ(や、やった! 打ち破った! 染谷まこの力をッ!)

菫(なんだ、なにをするんだ……いやしたのか!? どんな力がッ!!?)


まこ(不発!? いや、それを上回る支配!?)


宥「……ありがとう、京太郎くん」ボソッ


まこ(お前か、松実宥……いや、咲が言うとった裏にいるもっとも危険でヤバい奴……須賀ッ!!)


ハオ(やった打ち破った! これが私の力!)

菫(ぐっ、なにが発動したかわからないが凄い力を感じる! たぶん!)


まこ「……ハッ、ハハハハッ! そうじゃ、おもしろい……ならこっからは純粋な殴り合いじゃけぇっ!」


ハオ(くっ、やはりそう来ましたか……!)

菫(なんだ、一体なにをされたんだ!!?)


宥(京太郎くん、私は勝つよ。全力で……京太郎くんがくれたチャンス、無駄にしないためにも……!)


まこ「破壊力、スピード……共にA! この染谷まこ、打ち破れるもんならやってみぃ!

ハオ「望む所です! 中国三千年のカンフーであなたを倒す!」

菫「くっ、凄まじい能力のようだが、私の弓道でお前を倒す!」


まこ「上等じゃ! お前らのタマとったらぁッ!!!」
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|∧:|::∧〈 ト:::::| ヽ /,   _, -‐' ,-ー^ |   __/:::::::::::|::::::::::|
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       〉人:| \川\N∧;;;|      /:..:..:..:..:..:..:..:.//// \\
       / フ____, -‐‐コ    /:..:..:..:..:..:..:..:.//  | | /  >ヘ
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_  | |  |        √|\          /    | |_,F ---------ァ-ゥ-
     \ |    / // | |         /   イ / _/ ̄ ̄ ̄ | ̄
 ̄\__  |  / / /  | \       /  / / // _/  ̄ ̄ ̄
      | フ ̄ ̄  /   |   \    /  | / /__/
.      |/ ____/    |____二二二!  / / /


ハオ(ヤクザこわい)ビクッ

菫(ヤクザこわい)ジワッ


宥「……炎に不用意に近づくと、怪我、するよ?」

261 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/07(金) 03:02:03.22 ID:o5s7xhMb0


―――【実況席】


健夜「……」

恒子「……CM中で良かったね」

健夜「ホントだよ!」



―――【阿知賀控室】


京太郎「なんだ、この感覚……」

晴絵「どうしたの?」

穏乃「なにか、感じる……宥さんともう一つ大きい力、でもこれ」

灼(京太郎と打ってる時の感じに、似てる?)

憧(よくわかんないけど)

穏乃(“凄み”を感じる!)

262 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/07(金) 03:03:41.63 ID:o5s7xhMb0

今回はここまでー

進んでないように見えて進んでるよ!
本当のキンクリはこれからだ!

こういうとこはわりとノリでやってるからぶっ壊れる

そんじゃまたー
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 04:51:43.34 ID:K7hV5Vvvo
乙です
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 08:47:26.26 ID:hpSSiWuXo

すこやん、えりちゃん
漏れ・・・いや今更プレイ幅を広げる必要はあるまい
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 10:10:32.92 ID:vl9jI/8V0
乙!
なんだこのカッコいい感じの展開ww
しかし麻雀とは一体…
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 11:56:33.75 ID:4nOjIugto
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 12:09:06.42 ID:Lq/CP+35o
乙ー
終わってから宮守の個別ルートやってもいいのよ(チラッ
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 14:04:06.02 ID:AmLKvokZo
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/07(金) 22:36:31.03 ID:vl9jI/8V0
調べたら破壊力とスピードがAって普通にキンクリだったww
さすまこ
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 00:41:29.56 ID:9S2hpHYso
あれ?
おれいつの間に熱血SSみてたかな(困惑

おつです
271 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 01:40:28.84 ID:tNNocpwh0

世界よ、これが麻雀だ!

ってことでさすがに察していただろう、今日も再開

宮守個別ね、考えてはいるんだけどねぃ

              |\  Λ   /|
         | \|  \/  V/ !
       _|          L _
      _>             /
       \      √ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ \
        >  Λ/    ィゆ゙~  } \<_
     乂_   {  /-- ^'ー'^--V}―┘ <_
     X  | . γ{  { 三三   三三 }\    <_
    >   |イ弋{  { ___      -} ̄      <__
   >     |ノ从  ^}!          }        <
   >       \ /  マ フ  心        <     「今日も投下、頑張るゾイ」
   >、      <ミi ≧s。 ノ イ          <
    X>     >ニニニニニ>        <‘,
.  // へV vVヘニニニニニ >     ト、「   ‘,
. /7L/ニニニニニニニニニニニハV vV vV     ‘,
// /ニニニニニニニニニニニニニニニニ\   / ‘,
/ /ニニニニ{ ̄ ̄¨¨¨¨¨¨¨¨¨ ̄ ̄マニ{二二ニ\    ‘,
__/ニニニニニ{                   マ{ニニニニ\   /
. /ニニニニニ{                マニニニニニ\/!
/二二ニニニ{  L   ____________   L  寸ニニニニニ}  |
ニニニニニニ{                   {ニニニニニ{_|
二ニニニニニ\               /ニニニニニニ厂
.、ニニニニニニ\            __/二二二二ニニ/
 \ニニニニニニ\       {ニニニニニニ/ 、
 ̄¨ \ニニ/ ̄\イ       / ̄ ̄\、-===-  \
ニ二二\/ヘ    \    /    /二二二二\ }
二二二二二}     }   /    /ニニニニニニニ} }
272 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 02:00:17.66 ID:tNNocpwh0


―――【会場】


ハオ(つ、強い……圧倒的、パワー!)

菫(気力で負けるっ!? 麻雀だぞ!?)


宥「……」ゴゴゴゴ

まこ(さすがに、熱いのう……)ハタハタ

宥(負けない。みんなの……京太郎くんの期待に応えるッ!)

まこ(じゃが……能力の一つが無かろうと腕でカバーすりゃええってなぁ!)


ハオ(くっ、これでは智葉が凌いでなんとかしてくれた点が……!)

菫(ええい、化け物か! しかし、この矢で貴様らを打ち倒す!)

273 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 02:20:27.20 ID:tNNocpwh0


―――【阿知賀控室】


京太郎「全力も全力だ……」

穏乃「だ、大丈夫かな?」

京太郎「まぁ抑えてるようには思えるけど……抑えた状態で染谷さんを止められるか?」

玄「今のお姉ちゃんにはお義兄ちゃんが憑いてるんだよっ」

京太郎「え?」

玄「愛だね!」ニコッ

京太郎「……な、ななな、なにをっ!?」カァッ

玄「私たちの間にも愛があるよ! 兄妹愛が!」


穏乃「……爛れてそう」

灼「しっ」

憧(なんか、玄……変わったわよね)

274 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 02:35:10.82 ID:tNNocpwh0


―――【会場】


まこ(わしとの殴り合いにまともにやりあいに来るか……さすが決勝、違うのぉ!)

宥(この人、恐がらない……まっすぐ撃ちこんでくるっ)

まこ(圧倒的点差はつけれんか……じゃが、少しでもリードしたる!)

宥(玄ちゃんがつなげてくれた点を……少しでも、次に繋げるために!)


まこ(ぶっとばす!)

宥(燃やす!)


ハオ(なんだか……)

菫(疎外感)


まこ「おもしろい、やったるわ……わしのタマとってみぃや、わしの後ろには可愛い後輩が山ほどいるけぇの」ハッ

ハオ(ひっ)ビクッ

菫(ヤクザこわい)カタカタ

宥「良いよ……正面から、打ち破る。私には、大事な人がついてるから……」ゴウッ

宥(もうすぐ、前半が終わるまでなら……この火力でっ!)

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 02:38:25.97 ID:fJxD9MuPo
こいつらは何やっているんだ
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 02:40:01.19 ID:IbVup0h0o
え?麻雀だろ?
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 02:51:23.55 ID:LFJ8UOTA0
1人893混ざっているんですが…
278 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 03:12:35.93 ID:tNNocpwh0

―――【廊下】


京太郎(前半終わった、宥さんが心配だし早くいかないと……にしても玄が来なかったのは意外っていうか……)

京太郎「あれ?」

トシ「やあ京ちゃん」

京太郎「どうしたんっすか、まさかずっと?」

トシ「いいや、たまたまだよ……にしても他人に対するブーストとは……いや、ブーストとも違う感じがするけどねぇ」

京太郎「?」

トシ「あれとやりあうのはさすがというべきか……特異な状況のしわ寄せから染谷まこが覚醒する力。あれはあれで凄いけどねぇ」

京太郎「えっと……病気ですか?」

トシ「あんたに言われたかないよ」

京太郎「……な、なんの話だか」メソラシ

トシ「ともかく、行ってあげな……」

京太郎「言われなくてもですけど……なにを、知ってるんですか?」

トシ「色々ね……あの子から見たら真っ赤に見えるのかね」

京太郎「?」

トシ「ほら、間に合わなくなっても知らないよ」

京太郎「やべ、それじゃトシさんまた!」フリフリ

トシ「ん、それじゃまたね」フリフリ

279 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 03:27:44.48 ID:tNNocpwh0


京太郎「宥さん!」

宥「あっ、京太郎、くん……」ハァハァ

京太郎「うわ、顔赤いじゃないっすか……熱処理が間に合ってないんですよ」

宥「え?」

京太郎「ああいや、ほらほら……」スッ ピトッ

宥「ひゃんっ」

京太郎「我慢してください……ほら、脇の下に二本入れといて」

宥「うう、冷たい……」

京太郎「熱いぐらいだったでしょ?」

宥「う、うん……」コクリ

京太郎「ほら、俺のためだと思って」

宥「京太郎くんがそう言うなら……我慢、する」ギュッ

京太郎(なんだかいけないことしてる気分になってきたぞう)

280 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 03:49:47.93 ID:tNNocpwh0


京太郎「……無茶、しないでください」

宥「ここで無茶しなきゃ、いつするの?」

京太郎「……」

宥「倒れてでも、次につなげるよ……私は、そのためにここにいるんだ」

京太郎「でも、試合中に倒れたらおしまいですよ?」

宥「絶対に倒れない……なんて、言えないかな」

京太郎「染谷さん、さすが咲の先輩なだけある……全員ああなのか? 俺がわからないだけで竹井さんとかも実はかなり……」

宥「わからないけど、目の前の染谷まこって人は……強い」

京太郎(トシさん曰く、しわ寄せって奴か)

宥「弘世さんとホェイユーさんも凄く強いっていうのはわかるけど……染谷さんに殺されちゃってる気がする」

京太郎「なるほど、でも油断してると横から刺されかねないですよ?」

宥「うん……でもあの矢は、今の私には通じないよ」

京太郎(前も回避してた気がしますけどね)

宥「……当たる前に、燃え尽きる」クスッ


京太郎(……麻雀ってなんだ)



菫「なぁ淡」

淡「どしたの? せっかく心配して来てみれば」

菫「……なんだ?」

淡「え?」

菫「……麻雀ってなんだ?」

淡「……菫が言う? 矢でグサグサドスドスするのに」



ハオ「ヤクザこわい」

明華「どうしたんですかハオ……ほら、智葉も心配してきてくれましたよ?」

智葉「ハオ、やはり阿知賀は」

ハオ「ひぃヤクザ!」ビクッ

智葉「」シュン

281 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 04:06:47.86 ID:tNNocpwh0


京太郎「……熱、だいぶおさまりました?」

宥「うん、ありがとう」クスッ

京太郎「そうですか、それじゃ後半もその……無事に」

宥「……頑張って、じゃないんだ」

京太郎「頑張ってるのは知ってますし、そんなこと言ったら……宥さん、それこそ倒れるまでやるでしょ?」

宥「うん、だって……」

京太郎「止めません、オーバーヒートしても……しょうがないと思います。ただ」

宥「?」

京太郎「宥さんのこと、大事に思ってる人がいるんです」

宥「……京太郎、くんも?」

京太郎「阿知賀のみんなですよ。もちろん俺もですけど」フッ

宥「うん……覚えておくね」ニコッ

京太郎「……それじゃ」

宥「あ」

京太郎「ん?」

宥「……戻ったら、アイス食べたいなぁ」

京太郎「……はい、用意しときます」フッ

宥「ありがとう……またね」ニコッ

京太郎「はい、また」


京太郎(ああもう、なんつーか……)

宥(本当に優しいなぁ、京太郎くんは……)

京太郎(引き留めたいけど……見守るか、俺は俺の戦いもあるし)

宥(私の戦い、見ててね京太郎くん……絶対、勝つから!)

282 : ◆Bc4KZX4MNU :2017/04/08(土) 04:23:24.89 ID:tNNocpwh0

―――【廊下】


京太郎(よし、アイスは買った。あとは控室の冷凍庫に入れとこう)

テクテク

京太郎(ん、あれは……)


智葉「やくざ……やくざじゃない……私は」ボソボソ

京太郎(すっげー落ち込んでる! 露骨に落ち込んでる! どうしよう!)

智葉「全部あのわかめのせいだ、なにが幽波紋だ……」

京太郎「あの、えっと……つ、辻垣内さん、ですよね?」

智葉「……何者だ?」クルッ

京太郎「あ〜えっと、なにかあったのかなって思っただけで」

智葉「お前は……阿知賀の?」

京太郎「あ、はい、須賀です」



―――【観覧席】


トシ「これも因果かね」


胡桃「先生最近どうしたの?」

豊音「最近カッコいいことよく言うよね!」

エイスリン「エ、ソウナノ?」

白望「知らない……けど」チラッ

塞「ぐああぁっ! 因果とかやめてぇっ!」

胡桃「塞に大ダメージだ!」
283 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/08(土) 04:25:06.56 ID:tNNocpwh0

能力で熱暴走したら宥ねぇの精神まで燃え尽きちゃう!
耐えて宥ねぇ! ここを乗り切れば(ry

次回、京ちゃん死す!

闘牌、スタンバイ!


まぁそんな感じ、てかもっとラブコメしたい

それじゃまたー

284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 04:30:11.35 ID:rWuRJ4l40
乙でした
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 06:05:35.03 ID:l3dZ7aKFo
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 07:30:30.46 ID:fJxD9MuPo

またガイトさんが友達になってしまう
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 08:05:25.57 ID:0gw0yTpUo
乙〜
ガイトさん友達に会うために、頻繁に一家揃って松実館に慰安旅行に来そう
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 09:12:33.42 ID:r18Nlyc6O

どこの仁義無き戦いだよw
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 10:31:03.09 ID:SHlzE1b1o
熱を下げる
やくざ
ざやく?→また座薬無礼かと勘違い
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 11:00:57.05 ID:bXzPfcRQo
A3点まで熱するがいい
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 11:58:25.10 ID:SErSZ0gio
乙です
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/04/08(土) 12:53:00.05 ID:5ZdJUH8G0
乙です
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 14:19:36.34 ID:nfZjf1lZ0
乙ッ!
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 21:16:53.53 ID:LkvujQdY0

爛れた兄妹愛みたい…
爛れた友人関係も見たい(迫真)
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 22:05:26.99 ID:JKlY63tno
爛れた師弟愛も追加で
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 22:06:51.86 ID:qNB1mDFcO
腐った友情も
297 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 01:07:52.93 ID:RlWD54JG0

さて、今日も投下を始めるぞう! 第五術式!

誰も彼もが爛れた関係大好きだな!

       _≧=lヽl\vi_
      _≧        ム
.     フ _____ て
     厶 _|  ィ@,ィi.r俐
.      从 {_| {トェir、i ij i,}リ
       リ八_Y } リ ト /〉
       /ト ヽ{    ∧`ー- 、     まぁ今回はガイトさんあんま出張らないけど
      / : : : ヽr==-〈ハ: .ヾ : i
   / : : : : : : :| : : : : |rN. : : >{
  γ. : .`.ヽ、. : : | : : : : lH:、ト、:.ヽ、
  {、 : : : : : ヽ. : | : : : : |:::'i `,.: : ;
   \: : : : : : ヾ |: : : : :|::::|  | : ノ
     \Z_ : : : >i.: : : : |::::!  }:./
     `ト、 : : : : : : : : }:::ノ i/|
       V\ : : : : : /:./  {::|
       }/.`.ー- イ:イ  'ト,
       / : : : : : : : |´ ヽ__ }::ヽ
   rー< : : : : : : : :.厂〔:i〕ニ{、:::{
   > : : : : : : : : : : /::::::::::::::::::iへ}
   〈 : : : : : : : : :/::::::::::::::::::::::|  j
    ヽ : : : : : /:::::::::::::::::::r::::::::|_r´
     V. : : :/::::::::::::::::::::::i:::::::::|
298 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 01:25:26.64 ID:RlWD54JG0

―――【阿知賀控室】

ガチャッ

京太郎「ただいま!」

穏乃「おお、ずいぶん急いで帰ってきた」

京太郎「し、試合は?」

晴絵「まだ全然動きがないけど……どうしたの、急いだ割には遅かったけど」

京太郎「い、いや……ゆ、宥さんが戻ったらアイス、食べたいって……」ゼェハァ

晴絵「そ、そうなんだ……」

京太郎「そ、それとちょっとあって……」

穏乃「ちょっと?」

京太郎「と、友達が増えた?」

憧(相変わらずコミュ力の化け物ね)

憧「どこの誰よ」

京太郎「ああ、えっと……辻垣内智葉さん」

玄「ああ、あの人! 凄いね、友達になるなんてっ!」ニコッ

灼「辻垣内智葉って……敵じゃ」

京太郎「まぁ、でもまあ友達になるくらいなら別に良いんじゃないかなと」

灼「別にダメじゃないけどね」

晴絵「本当に友達でしょうね?」ジト

京太郎「そりゃそうでしょ、俺は宥さ」


憧「……宥ねぇがなんだって?」ニヤニヤ

穏乃「ダレさん一筋だって?」ニヤニヤ

京太郎「そこまで言ってないだろ!」カァッ

玄(辻垣内さんかぁ……お義兄ちゃんが一緒だったから思ったより強くなかったなぁ)
299 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 01:43:32.33 ID:RlWD54JG0


京太郎「まぁたまにメールするか的な」

玄「おもちは見逃さない、さすがお義兄ちゃん!」

京太郎「人聞き悪いな!」


灼「何事もない」

穏乃「ちょっと安心してる」

憧「私はかなり安心してる」


晴絵「あ、宥が和了った」

京太郎「マジですか!」

玄「さすがお姉ちゃん!」

晴絵「にしても……しょっぱなから飛ばすね」

京太郎「……先生マジでそっちの才能ないんですか?」

晴絵「ないない、私は根っからの情報戦だし。今のは見てたらわかるよ」

京太郎「……やっぱすごいなぁ」

晴絵「……ありがと」フッ

300 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 02:03:20.68 ID:RlWD54JG0


まこ(また一発撃ちこまれた! ドデカイ一撃、じゃがわしが撃ちこむ一撃の火力も負けちゃあおらんッ!)

宥(油断したらダメ、向こうはこっちを本気で殴ってくる……白糸台も臨海も基本は攻める麻雀より守る麻雀、なら……!)

まこ「……」タンッ


菫「……」タンッ


宥(これで……二向聴! ならこっちで……)

宥「うっ……」

ハオ「?」

宥(熱い……早く、終わらせないと)タンッ

まこ(隙が見えた、焦ったな松実宥!)


まこ「オルァッ! ロンじゃッ!!」
                              .  -―‐- .
                           //\\//ヽヽ
                             / 、ヽ//\\/∧
                              ///\\//\ヽ}     >―‐-
                          i{\\//\\//ハミメ二.´      \
                          |ハノ/\\//ヽ:し':|:::::ヽ\\         :.
                       __|ミ`¨//⌒丶ヽ¨::イト、/八:::::} }ヽ  、       |
                         //:::八:} {.:/⌒ヽ|.:}   }:レ':/ハ::::/ :/  . \........:__人
                          | {::::{..i :{ 八o  o}j:ノ  //V 乂:  /   \_彡'⌒> \
                          l  \_j : ミ(OX__ノx(Oフ{:Y  :|:./  _  : : ::/― ' ∠:>ヘ
                        乂  \\∧ミ`゙  ´ ̄  }〈/:  乂彡く厶ミ. : .:| ̄//⌒>:/\
                    .  ⌒\ヽ.  \\:.. 、__,.、  /.: :...xく/┘| __丿 :{: : {{_/: :{'⌒\__
                    /   '⌒ミ::ヽ}  :} }:::\:ニ´ イ: :/: /:/:厂ヽ〈____|//⌒Y } : : //::.>-  .
                  ′     } ∨彡'_丿:::::::`爪ミメ/rく:xく/ /  } } \//ミ\{   .ノ \///\\ \
               {        /  /´  乂二二エエ彡/:/ \ \_.厶イ彡'  .::::\く/⌒>/二二   二ミ}
                 八 : : : . ..彡: ./  />‐へ__.丿ノ\/ \_/彡ニ==ァ=ニ}≧z::彡:'⌒¨¨¨´ ⌒ミ¨ ̄ ̄ ̄
                   \: :  _/  {:..{  \  く__//\/⌒>\/ /:/=x:ー<⌒Y´   . : .  :|
                   / / _  ..乂乂ノ´} ノ\. く=彡く_//\/  / `⌒)ノ   . : : : : ...::|
                   {/__/:\_>x__/ミ二二>く/\ く_〃⌒ {:/⌒>.:::    : : : : ..::::|.
                /..:/彡/\\ /三ニ彡、\/ /__/ _ノ..://:}:...ノ /:. //⌒ヽ      /::::::::.......
                 八人/. :  \从乂/ /.::\ r―- _彡'}:} {__彡へ:/ /乂__丿..:      /:::::::彡'⌒
               /\)¨¨二二7:/∨ (  / /ミ:.../.:/ ..:/ノノ /:{: :xく /  //⌒ヽ  :/
                 ///\\. :/   \:\/ /__/ミ乂.ノ〈__/: : :.У xミヽ./...::乂__丿、/
              { / . : ノ  ∨      \ : _彡个--ミ:... : : : ://   /:>.、/.:(___丿
              l>\//ヽ/          `¨¨_:Τ{ 〃⌒ミ:...//   .イ./ /Y^} i |
                ,.∠/.:\\//          /::::人{ {{::....... 〈_〃彡<__...ji/ ..: | / ∧/
          xく/¨¨¨ミメ:.).:/        /  ///\乂_彡' ̄      ̄ノ .......::/`<../
.          /ハ. \__ ...:∨          /   ///  `¨¨¨¨  、:......  /..:   ミ〈_彡く┬┬―┬‐- .
.           {{ノ ――--ミ∨          / >=ニ=‐- 、           .....::::/¨ ̄ノ ̄厂iΤ¨⌒Y⌒> \
.           イ{/\\...::::/ミ|           〈/-――┘(__\\      . : : :/..::/...:/人乂__.ノ / /
.          /.:リ:......::ノ  二ミメ|         // ̄ ̄ ̄} _ミ丶:ヽ   . . : : : /:::/ ://  ー―‐<彡



宥「っ」グラッ

まこ「純チャンドラ……12000ッ!」

宥(も、もっと……もっと熱く……ッ!!)

301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 02:14:44.25 ID:q1qYcOTF0
わかめ普通にスタンド使いじゃねえか!
302 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 02:24:24.87 ID:RlWD54JG0


―――【阿知賀控室】


京太郎「宥さんがふらついた!」

晴絵「マズイ、今の一撃がかなり響いたんだ……っ!」

穏乃「宥さんっ、熱をまた上げたっ!」


憧「麻雀って……なに、殴り合いなの?」

灼「もうツッコミ疲れたよ」


玄「お姉ちゃん……大丈夫かな、まだ始まったばっかなのに」

京太郎(あの宥さんの姿、なにかを思いだす……なんだ?)

玄「お姉ちゃん……」

京太郎(……でも今は、宥さんの心配だけを)ググッ

晴絵「宥、途中で倒れたりしたら全部おじゃんだよ……」

京太郎(宥さんっ)

玄「まだお義兄ちゃんが憑いてるはず……だからもう少しだけ、頑張って……お姉ちゃんっ」

303 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 02:38:53.50 ID:RlWD54JG0


―――【会場】


まこ(なんじゃ、妙な圧力が……どす黒い感覚が弱まってきた?)

宥「はぁっ……はぁっ……」タンッ

ハオ(勢いがなくなってきた……これなら清澄とやりあってる阿知賀を取れる。いやしかし!)

菫(油断して阿知賀攻撃に転じれば清澄に真横から急所を殴られかねない。そうなれば倒れるのは私になる!)


まこ(ここまでのようじゃな……こうなれば殴った方が点数は稼げるかもしれん!)ゴッ

宥(ダメ、このままじゃ……もっと……っ!!)

まこ(どす黒い感覚、背後にいる須賀の感覚が無くなっていく理由は、わからん……じゃがもう少し、南四局にはおそらく)


菫(これならば、トれるか!)

ハオ(臆さず……いえ、臆しながらでも、立ち向かう!)


まこ(一番、拳をぶちこみやすくなるッ!!)


宥(京太郎、くんっ……私はっ)グッ

304 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 02:57:51.49 ID:RlWD54JG0


―――【阿知賀控室】


京太郎「くそっ……!」

玄「お姉ちゃん、なんだか……」

晴絵「焦るなよ、宥……」

京太郎(宥さん……)


玄「なんだか、お母さんを思い出すんだ……」ギュッ

京太郎「え?」

晴絵「露子さんを?」

玄「うん、私たちよりも……たぶん、今の私たちよりずっと強いお母さんを」

晴絵「……私の師匠だけど、私よりも強いだろうなぁ露子さん」ハハッ

京太郎「……そんなに」


京太郎(松実、露子さん……か)


晴絵「あ、宥が直撃……」

京太郎「!」

灼「これは、キツいかも」

穏乃「でも……それでも」

憧「どうなる、かしらね……」

305 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 03:10:31.84 ID:RlWD54JG0


―――【清澄控室】


久「まこ、あんなに強かったのね……」

優希「不甲斐無いじぇ、あたし……」

和「SOA」

咲「……インターハイが終わったら先輩と本気で麻雀、したいなぁ」

久「良いかもね、来年が楽しみだわ」フッ


咲「でももっと楽しみなのは……」フッ


和「っ」ゾクッ

優希「ひぇ」ビクッ

久「」ジワッ


咲「京ちゃぁん……楽しませてもらうよ? そのどす黒いなにかで、私を笑顔にしてよ……!」

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:,;.:.;;.;,:::;,:,:.;.;;.,:;:,:,:,:;..;.;,:;. \\ :|   ̄ /liノ心     〕ト、//ヽl  ,.,,:;,.:;,:;.,:;.:,:.,.:,;:
306 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 03:27:20.02 ID:RlWD54JG0


―――【会場】


まこ(南四局、まさかぶちかましてくるたぁな……隙ができるたぁわしも焼きが回ったか!)

ハオ(一撃撃ち当てた……このまま連荘、できればっ!)

菫(私とてこの状態で一撃を当てれた、なら最後ももう一度私がッ!!)


まこ(しかし、ここにきて松実宥……雰囲気が変わった。眼が虚ろに……)

宥「ま、けない……きょう、たろう、くんが……」ゼェハァ

まこ(発汗、赤くなった顔、死相……千里山の先鋒よろしくじゃな)

宥「……お、ねがい、おかぁさん……」ゼェハァ

まこ(デメリットがえげつない能力、か……ま、楽にしてやる)


宥(おかぁさん……力を、かして……)フルフル


ハオ(手が、重そうに……)

菫(もう、休め……)


宥「……ッ」

307 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 03:40:33.62 ID:RlWD54JG0


―――【阿知賀控室】


晴絵「あの雰囲気……どこかで」

玄「おかあ、さん?」

晴絵「露子さん、そっか……似てきたなとは思ってたけど、そういう」


京太郎(松実露子……また、デジャヴを感じる……)


晴絵「ていうかあれ、大丈夫なの?」

京太郎「あっ……宥さんっ!」ダッ

晴絵「ちょ、京太郎!」

玄「お姉ちゃんっ!」ダッ

晴絵「ああもう!」

308 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 03:53:51.29 ID:RlWD54JG0


―――【会場】


宥「……」スゥッ


ハオ(牌を、引いた……いや、しかしなんですかあれは)

菫(なんだ、この気迫……いや)

まこ(赤い龍?)


宥「……ツモ」タンッ


ハオ「なっ!」

菫「ここに、きてっ!?」

まこ「……ハッ」ニッ


宥「サンショク、中、ドラ……6」


まこ「なるほど、松実……おもしろい」ハッ

ハオ「そ、んな……」

菫「ここにきて、さらに……!?」


宥「8000・4000……です」
  -‐…‐-                      . : : : : : : : : : : : : : : .
_____________________`__                : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,
__________________________              : : : : : : : : /: :.:.:.U: : : : : : : : :′
___________________________             /: : : : : : : : ::′: : : l|: : : l : : : : : : : .,
______  -‐-   _______              ′: : ′: l|  |: : : : l|: : : l : : : l : : : :′
 /        .` ___|_             : : :/ : : : l|  |: : : : l|: : : l : : : l : : : : :                   _______
              __|_.            : : :/: :_....:抖-‐七: : : `≧=‐-: : l : : : : : :                   ____________
.           .:__         : / i:::|| lU|   \: ::{\  丶; : : .!: :.lU                /_____________
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           /______         ,: : : : 从 扞んj::}`    ´{んj::}ヽ ハ! : :.:.|:′          /___.,′_____________
.            ′________、   ..:′: : : :.:l|⌒ヘ,夊__ノ      夊_ノ ' ⌒|: : :.:|::′        /_____:ム〈 ̄ ̄
          、________>     :|: : : : :lト、   、、、         、、、   八: : |: : :,     ______________/
          、__ ̄ ̄  : .: : : :.l|: : : : :l| 〕>o。     '  ____.. .。oイソ: : Ul|: : : . ._______  , ′
          \/: : : : : : : : : : 。: : : ::`v゜二二ニ=孑≦弖  _フ./:l: :,′:.:l|: : : : : : :<  ̄ /
           /: : : : : : : : : : : : :゜、: : : : :.                , ′ ク/: : : /: : : : : : : : : :` く
         /′クへ、:/____: /\: : : : :.  `≧=‐-==孑≦/: : : ´/: : /\: : : : : : : : : :\\
          _r‐‐‐<゜  / /Λ_____\: : : :.             ,′: : :/::/___Λ: : : : : : : :_: : \`
.             と二二,^`<゜ // ` 、____`ヾ: ::., `≧=‐-=孑 !: : ::/ / ̄    `。\:\\ ` ⌒\
             \>‐ `ヾY`ー--‐‐ :|__: :_________________..|: :./ ./         :|  \_  ヽ
              // ̄\ |        \ ̄¨¨     ____....|_/ /         ,゜
                /Y´_〉    ` |__       \        ̄ ̄\__     /
                ヽ  ___/ ̄           :\          \  \  /
309 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:05:43.74 ID:RlWD54JG0


―――【廊下】


京太郎「宥さんっ……!」


宥「きょうたろう、くん……?」

京太郎「宥さん、立ってるだけでもキツいでしょうっ」グッ

宥「んっ……あり、がと……」フラッ トサッ

京太郎「さっき、宥さんがその……お母さんに、似てるって」ギュッ

宥「ん……私も、見たよ、お母さん……」

京太郎「え?」

宥「えへへ……」

京太郎「宥さん?」

宥「でも、やっぱり……ここが、一番……」ガクッ

京太郎「ちょ、宥さんっ!」ガシッ


晴絵「京太郎! って宥!?」

玄「お、お姉ちゃん! お姉ちゃん!?」

京太郎「い、意識が……びょ、病院か!?」

晴絵「い、一応!」

玄「お姉ちゃんっ、やだよ……お母さんみたいに、ならないでっ」


京太郎(そういや……赤もドラも両方集めたよな、最後……)

玄「お姉ちゃんっ、やだ……お母さんっ、お母さぁん……」グスッグスッ

京太郎「玄、宥さんはお母さんと違うだろ……身体が弱いわけでもないし」

玄「ふぇ?」

京太郎「……どうした?」

玄「う、ううん……」

京太郎「とりあえず病院に……あ、でも次の試合が」


灼「行ってきなよ」

京太郎「っ!」

憧「……ま、あんたが宥ねぇの傍についてる間に終わっちゃうだろうけどね」ハッ

穏乃「京太郎、こっちは任せて……!」

310 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:14:40.56 ID:RlWD54JG0


京太郎「憧、穏乃、灼……」

晴絵(ナチュラルに灼を呼び捨て!?)

灼「ん……まぁ、悪くない」

晴絵(なに満更でも無い顔してんだ!?)


玄「お姉ちゃんまでっ……いかないでっ」ギュゥッ

晴絵(しまった、そういう空気じゃない!)


京太郎「……」スクッ

穏乃「大丈夫、私たちは負けないし……」

憧「あんたに心配もかけないわよ、圧倒的戦力差って奴を見せてやるんだからさ」ハッ

灼「だから京ちゃんは……宥の傍についててあげて」


京太郎「……ありがとっ」ギュッ

穏乃「……ん」フッ

憧「ふきゃぁっ!?」カァッ

灼「!?」

晴絵(3人まとめて抱きしめたぁっ!!!??)


京太郎「頼む……宥さんがつなげてくれた、点を」

憧「い、いいい、言われなくても、わわ、わかってるわよ!」

灼「そ、そうそう……だから京ちゃんは、安心して、行って来て良い」

穏乃「京太郎、宥さんのこと……放ったらかしにしてないで」

京太郎「……おう」フッ


玄「お義兄ちゃんっ表まで!」

京太郎「おう、運ぶ!」

晴絵「……私も残るから、よろしくね」

京太郎「はい!」


晴絵「……千里山見て、大変だなぁとか思ってたけどその立場になるとはね」

トシ「やっぱこうなったか」

晴絵「どっから沸いて出たんですか」

トシ「京ちゃんとそっくりな反応すんでないよ」
311 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:22:50.93 ID:RlWD54JG0


―――【清澄控室】


ガチャッ


まこ「すまんのう、情けのう結果で」

和「いえ、十分です!」

久「そ、そうよ十分よ……だ、だからその、私が失敗しても」

まこ「ん?」

優希「指っ、指は勘弁してっ、麻雀もっと打ちたいんだじぇぇっ!」

まこ「わしをなんだと思っとんじゃおどれら」

久和優「ヤクザ」

まこ「……ええ〜」

咲「残当」

まこ「わしゃそんなに怖いかのう?」

咲「いやぁ……でも、おもしろそうでしたよ」

まこ「……そうか、楽しめてたか」フッ

咲「?」

まこ「悪かったと思っての……これまで戦った奴らの、大事な時間を消したもんでな」

咲「……まぁ、消すって意味では私も同じですよ」

まこ「ん?」


咲「……大将戦、三人まとめて……消し飛ばす」フッ


久和優(こわい)

312 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:28:14.00 ID:RlWD54JG0


―――【臨海控室】


ガチャッ

ハオ「も、申し訳ありませんでした……だから智葉、指だけは!」

明華「だ、大丈夫ですよハオ、智葉は怒っていないようです」

ハオ「え?」チラッ


智葉「〜♪」


明華「先ほどからあの調子です」

ハオ「なん、だと……?」

メグ「ラーメン」

ネリー「上機嫌だよね、さっきから」

ハオ「え、な、なんでですか?」

明華「その……」

ネリー「友達ができたんだって」

ハオ「え?」

メグ「ラーメン」

313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 04:30:35.09 ID:1GWbXoXc0
ダヴァンさんェ……
314 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:33:22.33 ID:RlWD54JG0


―――【白糸台】


ガチャッ


淡「おかえりスミレー」

菫「……麻雀ってなんだ?」

淡「……え?」

誠子「私もわからなくなってきました」チラッ


照「妹怖い妹怖い妹怖い妹怖い妹怖い」


尭深「精神攻撃は基本」

菫「……麻雀ってなんだ」

淡「照、でも咲って照の」

照「妹怖い妹怖い」

淡「ダメだこりゃ」

菫「……麻雀ってなんだ」

315 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/09(日) 04:34:29.83 ID:RlWD54JG0


ちょっとよくわかんないっすね

とりあえずここまで、こんな時間になってしもうた

そんじゃまたー

316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 04:44:08.20 ID:BcM06oc60

さらっとあらたそが京ちゃん呼び
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 10:43:16.05 ID:+LWpBQbg0
乙です
ダヴァンにラーメン奢ってあげたい
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 10:45:00.88 ID:q1qYcOTF0

宥ちゃーのヒロイン感と清澄のボス感凄い
今回の話は普通に良かった
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 11:06:52.56 ID:hNu2Pcuco
乙です
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 14:48:23.76 ID:mkxKfBtA0
久和タコスが可哀想すぐる…
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 15:31:30.36 ID:dGIuYdrwo
今までワカメに時間消し飛ばされてきた人たちの方がはるかに可哀想だからセーフ!
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 18:57:44.44 ID:mCo4qY+mo
323 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 00:46:28.94 ID:LF3tdlQ40


よっしゃぁ少し間が空いたけど前までとくらべるとなんともないぜ!
インターハイもそろそろ……

そしたら個人戦、それこそマッハで終わりそうだけど

                  |\  .∧イ /|jしl  /|  ,ィ
            ___  | \/   `´   |/ ///
              `ヽ、`¨´              /しィ_
              <_                         /
         _。s≦゛                     ≧s。
         \                           <__
          _>     _。s=====s。__          _/
          ¬‐-ッ r-‐´    ,,s=sィ彡   ¨¬‐t    \
              /  {!     〃 歹ミx        j}:     \
           / ,ィ  {! rュ_  込s。_ノ     jI斗 j}   戈¬¨
            /// / {! | `><___>≦__ | j}__   }i
          __/イ: ,イ{i |:下ユェヾ、 '",ィエユ彡j} j} ム 圦:|彡′
        ≧s  ̄| ハ{ {i {!     ̄ ;}    ̄   j} j}'¨7 }i ヾ≧s。_
.      z-√ ̄  リ 刈 入/   '      \/  /_/入|     <
     _>        |圦  `Y        /  /_イ |           ミx
     \          |∧》,  |   ^ ^    |   / ∧|         て
     彡            リ人,_!  '¨こ ¬  |_才|人|             <_     あ〜次どうしよ
     _>          |刈\  |!   / :|/                そ
    _)             / {≧s≧‐-‐≦-─¬}                 (
    _≧             ,炸三三三三三三三{!            ミx
    ミx              厶三三三三三三三三}                 ≦´
   _≧           ミ守三三三三三三三l7,イ               てs。
  ィ升>         ≧沁三三三三三三三三致,イ          ィ彡会ュ。_

324 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 00:56:00.83 ID:LF3tdlQ40


―――【会場】


灼「……」

久「ん、来たようね……」

誠子「鷺森灼……」

明華(これはこれは……智葉のお友達のお友達ですね)


灼(負ける気がしない)ゴッ


久(ッ……なに、この黒い感じっ)ビクッ

誠子(まさに、暗黒海……ジェノサイドキングサーモンが釣れるという伝説の海ッ!!?)ワクワク

明華(……ねっとりした感覚……殺されそうですね)カタカタ


灼(勝って見せるよ、京ちゃん……!)

.     /::::/:::::::::: /::::::::::::/:::::::::: |::::::::::::::::::ヽ:.....   ヽ
    / , ::::::::::::/:::::::/::/ ::::::::: |:|::::::::::: |::::::|::::::::
  /...   :::::/:::::::/:/|::::::::::::::|:|::::::::::: |::::::|::::::::
./::::::::::/::::::....   :/:/ :|:::::::::::: |:|::::::::::: |::::::|::::::::......
// /::::/::::::::::/|:::: /:/  |:::::::::::::从::::::/|::|:::::::::::::::  |:/::;
/ /::::/::::::::::/: |:::::|/`ト、|::::::::::/ |::::/斗イ:/::::::::  /|j/
{/::::/::::::::::/::::::\j ィrチ笊ミ:/  j/ ィf斥kx:::::::::  |
/:::,:::::::::::::::::::/⌒; 《{ト、 _j|      {ト、 _j| ノ,:::::::  |
|::::|::::::::::::::::八.   弋 ソ     弋 ソ /::::::::  |            .......、
从|::|::::::/:::|:::::\__,  、、、     .   、、.//::::::::::::;           ´ ノ:::::::ノ
  ハ|:::|:{:::::|::::/|:::::::\           //::::: /::/,       /   .....:/
    ̄X|  ̄   ̄ ̄ >    ´ `   //::::::/:://  __,.:⌒::::::、::/:::/
           __ | `    </ ─イ⌒ /:::::ヽ:::::::( ̄ \/
         ̄ ̄\  \     ト、r-、__/::::∧::::::.ー-::...  \__
    / ´ ̄  \  \  \     }/::::::/:::::::::::::∧::::::..:::::::::{>ー= ノ
.   //     \  \   ー 彳::::::::{{:::::::::::::::::::::∧::::::::..´   /
   /   ──   }_  ー―  |:::::::::::\::::::::::::::::::::::\::::::〉 /
 /  / / ̄ ̄         人:\:::::::::::::::::::::::::─==´ イ
. {{  イ  /               \:>── イ  \
 \__}}  /                ´       |     \
325 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:01:17.69 ID:LF3tdlQ40


―――【清澄控室】


咲「まだ手を出してくるんだ京ちゃん……無粋、じゃないかぁ、正しいね。正しいよ」

まこ「須賀か?」

咲「あぁ〜まさか京ちゃん、ここまで楽しませてくれるとは予想外だったなぁ」アハハ


優希(こわい)

和(咲さんこわい)


咲「簡単に勝たせてくれないなんて、ほんと京ちゃんは私の人生に華をそえてくれるね」

和「敵が強いのが、嬉しいですか? 私も確かに嬉しい、ですけど、優勝が遠のいて」

咲「……壁が低い優勝なんて当然なんだよ。アスファルトの隙間に花が咲くのは当然……どんな場所でも咲かせてみせるよ」ググッ

まこ「京太郎京太郎、決勝入ってからは口を開けば京太郎じゃな」ケラケラ

咲「やめてくださいよ先輩、京ちゃんが聞いてたら調子に乗ります」

まこ「否定はせんのか?」

咲「ま、この大会……私の最も厄介で警戒すべき……」

和(私も、足を、引っ張らないように……)グッ



咲「“強敵-とも-”ですからッッ!!」ゴウッ


326 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:09:35.36 ID:LF3tdlQ40


―――【???】


「ねぇ、あれなに?」

男「麻雀だよ」

「まーじゃん?」

男「見たことあるだろ? テレビで」

「どんじゃら!」

男「うんうん、同じキャラを三人集めて……まぁ似たようなもんかぁ」

女「あれ覚えると麻雀覚えるとき無駄な知識にならない?」

男「う、うう〜んどうなんだろ」

「ねぇねぇ―――!」

??「ん? どうしたの……ああ、―――さんと―――ちゃん、来てたのね」クスッ

「それ、なに?」

??「これ?」

「ううん、うしろ!」

??「……ああ、視える子なのね」クスッ

女「え、視えるって?」

男「すげぇうちの子、霊感もち」

??「似たようなもの、かしら? とりあえず麻雀やるなら、良いことあるかも?」フフッ

男「―――さんが言うなら間違いない。だってこのおっぱ」ガシッ

女「ん、なんて?」

男「な、なんでもないです」カタカタ


「なんのはなし?」

??「なんでもないわ―――くん……やってみる?」

「まーじゃん?」

??「ええ」コクリ

「やる!」

??「じゃあちょっとだけ教えてあげるわね、でも自分でもべんきょうするのよ?」

「うん! うしろのあかいのかっこいいね!」

??「……ありがとう」ニコッ

「っ」ドキッ

327 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:15:06.41 ID:LF3tdlQ40


―――【病院】


京太郎「っ!」


ふと意識を取り戻す

すぐに寝ていたことを理解して、苦笑した

ぼんやりとしか覚えていない夢の内容


京太郎「たく、なんだ今の……」

                ,. --- 、        ____
                  /,  ´ ̄ ̄` '⌒´     \
           、_/_/⌒ヽ , /            ヽ
            ,---、  / //    :       ヽ :.
           ,  / ̄-/ /' {   | |       | :
          / __   ̄,./ /-' l| l | |___ l |    |
            .:' /   ,イ _| | |ア__l { { | / }`| |    |
       /       ,:´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 |    |
    /\'´        /{  | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{
    ////\ r---  ´八 !∧  ̄   ,:  :.:.:  }/ノ/ リ
.   ///////\      \}∧         u 八/
  //////////〉        込、  __    ,.: /
  ///////// /          }>、   ` イ |从
 ,'//////// /   _      /--、l ` ̄ :,   |--、
.///////// /  イ/////\   {////}   /  「///|
'//////// /´// {////////ー '|////|   ,   |///l|
///////////// |l///////////ヽ// \    |////> 、
////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、



そう呟きつつ、前を見る

病院についてからすぐに検査をして応急処置後、病室へと運ばれた宥

宥の寝ているベッドの横で座っていたのだがいつの間にか自分も眠ってしまっていた


京太郎「あ……」

宥「あ、京太郎くん……その、おはよう?」

京太郎「く、玄さんは!?」

宥「え、玄ちゃんもいるの?」


ガラッ


玄「ただいま〜」ソット

京太郎「玄さん! 宥さん起きました!」

玄「お姉ちゃん!!?」

宥「びょ、病院では静かにしなきゃ、ね?」

京玄「はい」


京太郎「看護師さん呼ばなきゃ……ッッ!!」

玄「今、行ってくる……ッッ!!」

宥「うう、なんだろう妙な迫力……」

328 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:26:40.00 ID:LF3tdlQ40


医者「とりあえず問題なさそうですね」

玄「良かったぁ」ホッ

京太郎「あ、もう大丈夫ですか!?」

医者「……もうちょっと、休んでった方が良いと思います」

京太郎「けどその……今日、インターハイでもしかしたら優勝」

医者「この調子ならすぐに体力も回復すると思います……間に合うように少し早めに出てくださいね」

京太郎「っ! あ、ありがとうございます!」ペコッ

医者「いえ、それじゃ」ペコリ


ガラッ


京太郎「良かったぁ」

玄「会場まではここ聖都大付属病院からそんな距離もないし良かったね」ホッ

京太郎「先生も良い人だったし、とりあえずテレビテレビ!」ピッ


『決勝も副将戦後半、とうとうここまで来ました!』

『ここらで決着つくぐらいの点差にならないあたりそれなりに拮抗してるね』

『え、すこやん的にはそうなの? 阿知賀かなり優勢っぽいけど』

『大将戦も会わせて言ってるんだよ?』

『すっげーさすがすこやん!』


京太郎「おお、とりあえず阿知賀優勢……宥さんのおかげっすね!」

宥「え……そ、そんなっ、玄ちゃんもかなり頑張ってくれたし、それに灼ちゃんだって頑張ったみたいで」

玄「でもお姉ちゃんがずいぶん稼いでくれたよ!」

京太郎「ええ、こんなになるまで……」ギュッ

玄(あ、お姉ちゃんの手……握った)

宥「……うん、ありがとう」エヘヘ

京太郎「玄も、ありがとな」ギュッ

玄「っ! う、うんっ!」ニパァッ

329 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:36:10.89 ID:LF3tdlQ40


―――【会場】


憧(悪いわね灼……予選が終わってからポジションチェンジなんて頼んじゃって、でもありがとね。おかげで……)

和(憧が睨んでる。なんでしょう……なんか今時の子感が強くて怖いです。ウザとか言われたら絶対立ち直れません)

尭深(収穫祭、トークン収穫祭……)

メグ(決闘したイ……決闘、決闘……私の能力はそこらのと違うことをお見せしまショウカ……)


―――決闘-デュエル-、スタンバイ!!



メグ(ふっ……全員聴牌!)


和「」天使ルックの槍構え

尭深「」農家ルックの鎌構え


メグ「こんなのデュエルじゃナイ」チラッ


憧「」遠くにいる

大男「」金髪長身のグラサンスーツの須賀なんとかさん


メグ「先生呼んじゃってるじゃないデスカ!?」


憧「ロン!」

大男「!」ゴッ

メグ「う゛、しかも腹パンっ」

330 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:49:41.17 ID:LF3tdlQ40


メグ「ま、さかスタンド、使い……で、シタカ」ボソッ

憧「とりあえず点棒」

メグ「あ、はい」

尭深(収穫、収穫!)カッ

和(雰囲気が変わった……ハッ、雰囲気が変わったからといって麻雀の力が変わるわけじゃないSOA! SOA!)


尭深「ツモ……4000オール」

和(SOA! SOA! SOA!」

憧「くっ」

メグ「か、鎌が私を……」カタカタ


尭深(収穫ッ! 呼吸が止まるくらいッ! 興奮してきたッ! 早く! 『収穫祭り』ッ!)


和(イカれた気配、これは私も……ネジの2、3本……くれてやる決意が必要ですね……!!)

メグ(ええい、恐い! 自身の能力であんなスプラッター体験をすることになるとは!)

憧(なんとかしなきゃ……こいつをこのままにしておくとマズい!)


尭深(収穫ッ!)

331 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 01:57:50.69 ID:LF3tdlQ40
―――【その後】

「すこやん、副将戦も終わってCM中だけどどう思う?」

「前も思ってたけど麻雀じゃないよね」

「だよね!」

「戒能さんの初手テスカトリポカって最初ボケだと思ってたもん」

「え、初手、てすか、とり?」

「ああ、わからなくて良いよ。わからない方が正常だから」

「え、どゆこと? どゆこと?」

「そろそろ大将戦だからしっかりね」

「ちょっと、戒能プロー! 誰か説明ー!」


―――【阿知賀控室】

灼「お疲れ」

憧「あぁ〜疲れた……」

穏乃「そんじゃ行ってくるかな」フッ

憧「大丈夫なの?」

穏乃「平気、やってみせるよ……みんなが繋げた点数。京太郎も一緒に守ってくれた点、先生がくれた力……全部まとめてぶつけて倒す!」

晴絵「……穏乃、もう余計なことは言わない……楽しんでおいで!」

穏乃「はいッ!!」グッ


―――【臨海控室】

ネリー「ま、行ってこよっかな」

アレクサンドラ「勝ってきなさい」

ネリー「勝てたらね」

智葉「阿知賀には須賀がいるが遠慮するな、さっきメールで『お互い全力で』と約束した!」グッ

ネリー「手加減しろって言われてもしないよ」ハハッ

ハオ「ヤクザ怖い」

メグ「阿知賀怖い」

明華「そ、そんなにですか?」


―――【白糸台控室】

淡「行ってくるよ!」

照「妹こわ……く、な、い……っ」

菫「克服した!」

淡「……大丈夫、私勝ってくる。照はそのあと仲直りしなよ?」

照「……うん」コクリ

菫「おい誠子、尭深はどうした」

誠子「ダメです。収穫祭りのせいでヘヴン状態で」

菫「わかった捨て置け」


淡「えっと、応援してよ?」

照「うん」コクリ

菫「奴らに本物の麻雀を教えてやれ!」

淡「任せてよ!」グッ
332 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 02:00:57.64 ID:LF3tdlQ40


―――【会場】


ガチャッ

穏乃「……あれは」


ガチャッ

淡「……あれが」


ガチャッ

ネリー「……いた」


ゴゴゴゴゴゴゴゴッ


咲「……待ってたよっ」ニコッ

ゴウッ



―――【白糸台控室】

照「妹怖い妹怖い妹怖い」

菫「いかん再発した!」

尭深「収穫、もっと収穫……」

誠子(……ダメだ。釣りに行こう!)


333 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/17(月) 02:02:08.56 ID:LF3tdlQ40


ここまでー

次回決勝戦、っても麻雀してるんだかしてないんだか

そんじゃまたー

334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 02:05:24.17 ID:1JP7i1Olo
乙でした
> 聖都大付属病院
もしやエグゼイドの病院か!?
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 02:07:39.22 ID:NZw6xnYbO
乙です
麻雀って何だっけ?
それと、聖都大付属病院ってエグゼイドの…!
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 09:19:59.43 ID:y3i0sFcy0
アカン咲ちゃんが咲さんになって照がテルーになってる
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 12:03:00.18 ID:HVm3TUiHO
乙です
聖都大付属病院って……バグスターでもいるのか、この世界?
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 12:25:36.90 ID:436MrxB00

たかみー怖いww
咲さんマジラスボス
339 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 16:34:57.46 ID:9+3vX7NB0

まさかの夕方からだぞい

こっそり仕込んだライダーネタがあっさりばれるとは……イッチの眼をもってしても見抜けなんだ

                           | |
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          ノ         <     | |
       フ _______ 孑lト、 | |
       厶 |   ィ@フ  | そli}、\| |
        从| {トェv‐vェイ} |从{// `-、ハ!   (……とりあえず再開、ちなみにこのSSはドロドロしないよ! たぶん!)
.           八]   l   [_/ ///     V}
            j{ 心_二_イ彡/     }`ヽ
         { `≧=≦¨´        j`7ハ、
         小、                /} : lト、
             ゜ヾ、            //|/ :l| ヽ
               ヘ      -_.ノ/イハ:..:ハ ハ
                  {ミ/ー<彡'´ ′ }/   ハ
                  {ハ ̄      /     ∧
                ヾ }                 }!
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                l!              |
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                |l  |               |
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/18(火) 16:43:12.72 ID:HRxm81iUo
ドロドロより座薬、ハッキリわかんだね!
341 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 16:53:32.83 ID:9+3vX7NB0


―――【会場】


淡「立直!」

淡(あれ、ダブリーできた……あっさり?)


穏乃(来た……けど!)

咲(序盤、鬱陶しいのは大星さんだっけ……ヴィルサラーゼさんは常時邪魔だし、さっさと戦意喪失させたいけど決勝でそういう手は取れない)

ネリー(運の波、わりと来てる……これなら逆転いけそうだ!)

穏乃(守る。今は……笑われようと、点は持ってる……!)


淡(なんだ、淡ちゃん本領発揮できるじゃん……ならさァッ!!)

咲(どす黒い感覚……いや、素直に認めようか、京ちゃんの力を! だけど無駄無駄ァ! 対処できないでもない!)

淡(さぁて、誰がぶち当たるかなぁ、淡ちゃんのダブリーコンボで!)


穏乃(でも大星さん、無駄だよ。憧や灼さん、玄さんや宥さんみたいに私が京太郎の“加護”を受けてるなら……!)


―――【観客席】

トシ「加護なんて生易しいもんかね……」

塞「え?」

トシ「ボディーガードとも違うし……暴力的なボディーガードってなんて呼ぶ?」

塞「……先生?」

白望「時代劇ちっくだね」

塞「い、いやそれ以外にピンとこないでしょ!」

エイスリン「フウキイイン!」

胡桃「牛尾」

塞「なんか違うようなそれで良いような……」

豊音「セキュリティ?」

塞「う、うう〜ん」
342 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 17:06:54.05 ID:9+3vX7NB0


淡(なんでっ、全然……和了れない!? なんで清澄が連続でっ!)タンッ

咲(ああ、可哀想……京ちゃん、酷いことするなぁ……てかやっぱえげつないね)タンッ

穏乃(やっぱり、京太郎のアレは大星さんと死ぬほど相性が悪い……)タンッ

ネリー(運がどうとかじゃない。それでも宮永が突出してる!)


穏乃(でも、なんとなく……わかる。そろそろ京太郎の力も)

ネリー(流れを操る……これならドデカイので和了れる。だけど操ったところで……)チラッ

咲(ああ、おもしろい。本当に……なにが楽しいってこんなとこに京ちゃんが関わってくるとこだよねぇ……)ハッ


咲「カン」

穏乃「っ」

咲「カン」

ネリー「なっ」

咲「カン」

淡「うそっ」

スッ

咲「……嶺上ならず、だね」クスッ


ネリー(こ、ここで揺さぶりをかけてきたっ!?)

淡(あ、あわわわわっ)

穏乃(ドラが……いやそれよりも問題は、三暗刻の状態だったにも関わらずっ)

ネリー(この局はまだ始まったばっかりだというのに揺さぶりをかけてきた?)

咲(さて、どうなるかな)フフッ


穏乃(こ、こわい……やっぱり、この人っ)

ネリー(リーチもかけれない、守りに徹する)

淡(だ、ダブリーは……き、危険だったよ!)


咲(ほら大星さん、どんどん捨てなきゃ……ロシアンルーレットって楽しいよね。一緒に楽しもうよ)クスッ

343 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 17:14:16.57 ID:9+3vX7NB0


淡「っ……」タンッ

咲「……」ニコッ

淡「っ」


穏乃(セーフってわけだ)

ネリー(エグイな……決勝の舞台とは思えない。しかし宮永め遊んでいるように見えて本気で倒しにかかっているが故か)タンッ

咲「……」タンッ

穏乃(たぶん大星さんはあの状況じゃ和了れない。となるとこの局……ただ宮永さんの直撃を恐怖するだけ!)タンッ


淡「……っ」タンッ

咲(ああ、でもこの人……そっか、あんまり意味なかったかな、私も危ない橋わたってるけど)

淡(どうしよう……楽しいッ!!)


ネリー(とりあえず、こちらもこれが終われば攻勢に出る……!)

穏乃(もうすぐ、走れ……山は、いやこの卓を私のフィールドにする……!)


344 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 17:28:33.86 ID:9+3vX7NB0


スッ

淡(これっ……たぶん、こいつだ!)

咲(あれは引いたかな?)

淡「……っ!」タンッ

咲「……」ニコッ

淡「えっ」

ネリー(違った、か)タンッ

咲「……」タンッ

穏乃(もうすぐ、前半戦だけでも……)タンッ


咲「それだよ」

穏乃「えっ」

咲「……ロン!」ダンッ


ネリー(な、つまり……!)

淡(私を、見逃した……ううん、私を狙ってたわけじゃない)

穏乃「っ……!」


咲「自風、場風、三槓子、三暗刻……18000です!」

穏乃「くぅ……はいっ」


ネリー(やられたな阿知賀、この勢いならば……)

淡(逆転も夢じゃない。あとダブリーしない!)

345 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 17:35:12.87 ID:9+3vX7NB0


―――【阿知賀控室】

ガチャッ

京太郎「戻りました!」

宥「ご、ごめんなさいっ」

玄「し、穏乃ちゃんは!」


晴絵「おかえり……平気?」

宥「あ、はい」コクリ

晴絵「ん、ならよし……京太郎に心配かけんじゃないよ?」クスッ ナデナデ

宥「あ、はい」エヘヘ

京太郎「ちょ、そういうの良いですから!」

憧「まぁ好調とは言い難い感じね……」

灼「宮永咲、涼しい顔して……」

京太郎「ああ……靴下は脱いでますか?」

憧「は?」

京太郎「そのままの意味だよ。咲の奴、靴下を脱いでるか?」

憧「あ、たぶん……」

京太郎「しょっぱなから本気モード、まぁ当然だわな」

晴絵「なんなのその靴下事情、靴下フェチなの?」

京太郎「俺はパンスト派です」

晴絵「……だろうね」チラッ

宥「……あぅっ」カァッ

京太郎「ってそんなことはどうでも良いんですよ。長野の予選見てたらアイツ、靴下脱いでからが本気みたいだから」

憧「よく見てんのね」フッ

京太郎「まぁ馴染みだからな……悪いけど、今回ばかりは邪魔しないでもらいたいが」

346 : ◆Bc4KZX4MNU :2017/04/18(火) 17:46:47.43 ID:9+3vX7NB0
―――【会場:休憩所】


穏乃「……」


京太郎「よ、黄昏てるな」

憧「似合わないわよ」フッ

穏乃「二人共……」

憧(さすがに割と食らったもんね)

京太郎(臨海と白糸台も和了ったしな、直撃はなかったけど確実に削られたし)


穏乃「……みんな、すっごい強い!」ニッ

憧「……へ?」

京太郎「お、おう?」


穏乃「楽しいなぁ! みんなの点数を背負って最後の戦いっていう大事な舞台なのに、楽しくて仕方ない。点を取られてもちろん焦るけど、それ以上に楽しい!」


憧「……たくっ」ハハッ

京太郎「心配するだけ無駄だったな」フッ


穏乃「ごめん二人とも、ふざけてるわけじゃないんだけど」

憧「わかってるわよ」

京太郎「おう、それで良い……それにそろそろ、お前のフィールドだろ?」

穏乃「うん! 楽しんで、勝つよ。宮永さんにだって、負けない!」

                        ___
               _ >: : ̄: : : : : : : : ̄: ー.、
                  /: / : : /: : : : : : : : : : : : : : :\
            /: : :´\ : /: : : : : :/: : : : : :∧: : : : :\
             /: : : /: : : : 7: : : : /:/: : : : /:/  V: : :ヽ: :ヽ
          /: : : /: \: : i : ! : :ハハ:\/ハ!   V: : :}} : : ヽ
            /: : : : : {:ヽ: : ヽ:!: ハ:/r‐r示ミ` {   __レ‐:j: : : :ハ
         /: : : : : : :、: : : : : :V: :V ん/ハ     zzレイ: : : : :ハ}
.         /: : : : : : : :∧: /⌒V:./ 弋/ソ     ん:i 〉レ: :ノ: :ハ
         /: : : : : : : : : :∧ヽ  l: :!  ヽヽ      辷/ ハレ レ
      /: : : : : : : : : : :/ \ヽ.!: l        `ヽヽ': |
     /:/: : : : : : : : ://   ヽ:!: !    { ̄  ァ   /: !
   /:/: : : : : : : : :_:/:/   rハ: {       _ /  ィj: :j
 /:/: : : : : : : :/  ヽ` ーく  ヽ:{   - _   < l :/
´ /: : : : : /: :/    i   ヽ  '\ ∧_     〃
. : : :_: /: : /     }   \ / 〉{く}   ‐、  ノ
 ̄  /: : /        ノ     r‐ヽo Y∧〉  ハ
. /: : : /         //     !: . : V/:⌒:┐ / ,′
∠ ―へ       //   レ: .┬く . : / / ′
    \  ヽ    〃   く: . : . 小: . Y }' イ
      ┬ 、  ー-V      \:/oハ: . :> ! │
      /   >‐┘           j    ,  }
      /   /   、         o!    ノ―'j

京太郎「臨海と白糸台に足元すくわれないようにな」

穏乃「もちのロン!」グッ

憧「そんじゃ、頑張んなさいよ」


穏乃「……あ、それと京太郎」

京太郎「ん?」

穏乃「ありがと、前半……割と守ってもらってた」

京太郎「……何の話だ?」

憧「なんであんたがわかんないのよ」ジト

京太郎「そんなこと言われても」

穏乃「まぁわかんなくても良いよ。ともかくありがとね!」

京太郎「お、おう……行って来い!」グッ
347 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 17:50:41.37 ID:9+3vX7NB0

―――【阿知賀控室】


ガチャッ

京太郎「ただいまー」

灼「おかえり二人共……どうだった?」

憧「心配するだけ無駄だったわ」

玄「あはは、楽しそうだよね」

晴絵「ま、変に気負うより全然良い」


京太郎「あ、宥さんアイス食べて大丈夫ですか?」

宥「うん、ちょっと寒いけど京太郎くんが帰ってきたから……それにおいしいのは変わらないかなぁ」

京太郎「なら良かったです」フッ スッ

憧(ナチュラルに横同士で座っ……密着するわね。なに、もう付き合ってんの?)

灼(なんか……こう、言葉にできないこの感じ……)ムズムズ


宥「あ〜ん」

京太郎「あむ……おいしいっすねこれ」

宥「だねぇ、玄ちゃんも食べる?」

玄「うん!」

宥「みんなは?」


憧「あ、私はいいや」

灼「私も」

晴絵「馬に蹴られて死にたかないんで」


宥玄「?」

348 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 18:01:48.07 ID:9+3vX7NB0


―――【会場】


咲(ありゃりゃ……?)

ネリー(あのどす黒い感覚がない?)

淡(ふぅ、なんか怖い感じ無くなった。阿知賀……弱った?)ニッ


咲(でもまぁ、弱くなったわけじゃなさそうかな……京ちゃんともうちょっと遊びたかったけど、まぁそれは今度で良いか)クスッ

穏乃「さすが、だよね宮永さん」

咲「ん、褒めても手加減してあげないよ?」アハハ

ネリー(なんつーことを決勝で……)

淡(こわい)


穏乃「そんなのいらないよ。ただ……やっぱり京太郎の友達なんだなって」アハハ

咲「京ちゃんが強いってのが想像できないけど……まぁ麻雀やってなかったし、やっとけばよかったなぁ中学とかの時に」

穏乃「それも良かったかもね、そしたらもっと強くなってたんだろうなぁ」

淡「え〜なんか蚊帳の外」

穏乃「あはは、ごめん大星さん……共通の友達がいてね」

ネリー「サトハの友達の須賀?」

穏乃「そうそう」

淡「へぇ〜強いんだ、楽しそう!」エヘヘ

穏乃「……うん、まぁなんていうか修羅場怖いからあまりその」

咲「大星さん、あとで紹介するね」ニコッ

穏乃「なんでそんなこと!?」

咲「修羅場がみたいからっ」ニコッ

ネリー(やはり魔王……サトハは大丈夫だと思うけど、あの厳格で規律にうるさそうなサトハはきっと大丈夫だと思う)

淡(スガかぁ……どんな感じなんだろ。不良だったらどうしよ!?)アワワ


咲「ま、とりあえずカン、ツモ」


穏乃「うわ」

ネリー「早いな」

淡「あわっ!?」


咲「調子よくなってきた」グッ
349 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 18:16:24.25 ID:9+3vX7NB0


穏乃(宮永さんの調子がさらに良くなった……このままじゃ競り負ける)

ネリー(もっと、もっとだ……運が味方してくれる。一撃必殺居合ドロー……!)

淡(ギャラクシー!!)


穏乃(……ああ、でもようやく見えた。ここは……)


咲(雰囲気が変わった?)ゾワッ

ネリー(これは……こんなん運なんて関係ないじゃないか!)

淡(ま、前と同じ感じ!)


穏乃(私のフィールドだ!!)

350 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 18:31:42.91 ID:9+3vX7NB0


「きたね……」

「え、すこやんどうしたの? 婚期きた?」

「こないね……じゃなくて!」

「わかるわかる、あれでしょ……なんかこう、雰囲気ってか流れって言うか」

「わかってるならなんでいじったの!?」



―――【観客席】


トシ「きたね、決まったわけじゃないけど……」

塞「モノクル、粉々なんですけど」

トシ「……もうちょっと頑丈なのが必要かねぇ」

豊音「個人戦ちょーたのしみだよー」

エイスリン「デモ、アチガ、デテナイ」

豊音「えっ、そうなのー?」

胡桃「みたいだけど……エイちゃんつながりで麻雀はできるんじゃない?」

豊音「そっか! エイスリンさんのボーイフレンドも気になるねっ!」

白望「……須賀君、だっけ?」

塞「色々危険かもしれないから警戒してね!」

トシ(あの子も大変だねぇ……いやまぁこの子らも大概過保護だけど)

351 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 18:54:26.74 ID:9+3vX7NB0


―――【会場】


咲(ま、これしか選択肢……ないしね)タンッ

咲「……立直」

穏乃「……!」タンッ

淡「じゃあ、立直!」ニッ

ネリー「選択肢、ないも同然だ……立直!」タンッ


穏乃(三人まとめてっ……ああそうか“私に直撃させれば逆転できる”手ってことか……!)


咲(さぁ、ギャンブルだよ……正真正銘の運任せ!)

ネリー(運の波を、操れない……あとは願うだけ!)

淡(私は、高校100年生、大星淡!)


穏乃(っ……和了れば勝てる。でも!)


咲「セーフ」タンッ

穏乃「残念だなぁ」タンッ

ネリー「……なんとか」タンッ

淡「っ……あ〜ドキドキする」タンッ


352 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:01:48.76 ID:9+3vX7NB0


―――【阿知賀控室】


京太郎「……」

宥「京太郎くん、どうしたの?」

京太郎「……なんだか、感慨深いなって」

宥「え?」

京太郎「こうして咲を見てるってのもそうなんですけど……なによりも応援してるのが咲じゃないってのが」

宥「……仲良しっていうか、大好きだよね、京太郎くん」

京太郎「まぁ……好きですよ」

宥「……」

京太郎「ただその、もっと好きな人がいまはいますけど」ギュッ

宥「っ……うん」コクリ

玄「えへへ、私もお義兄ちゃんとお姉ちゃんが大好きだよ!」ギュッ

京太郎「あはは」

宥「もう、玄ちゃん」クスッ



晴絵「」

灼「ダメ、息してない」

憧「せっかくのラストなのにしっかり見なさいよ」

灼「それは酷ってもんじゃ……」

353 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:06:00.36 ID:9+3vX7NB0


―――【会場】


ネリー(ここで、宮永ならツモ和了でも……)

淡(ごめんっ、みんな……もう私じゃっ)

咲「……」スッ


穏乃「……」ゴクリ

咲「勝ちだよ……」フッ
                       /:::::::::::/:::::/::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::::::.
                    /::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::|::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::::::::_,ノi
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                               >...           <::/
                /⌒''く ̄二=- _    `刈〕ト  _, r≦〔 ⌒´
                   j     `ー'⌒Vニ-ニ-ー=彡r┘     |_\_
                /⌒|    ム_/   ∨-ニ-ニ-ニ-|        〕二ニー _
             /   / ⌒ / j -、  ∨ニ-ニ-ニ八ー     _|ニ-ニ-ニ-ニー- _
         /j   人_ノ /   У ∨ニ-ニ-ニ∧    ´ ]ニ-ニ-ニ-ニ-ニ-//〕、
         / /⌒^「 ̄ ̄ ̄|〈 ⌒ ノ    Vニ-ニ-ニ-∧/⌒\]ニ-ニ-ニ-ニ-ニ// ハ
        /  人__|_____」/¬く     辻ニ-ニ-ニ-∧    ]ニ-ニ-ニ-ニ-/}  / .|
     と"_/⌒\     人            ̄ ̄ ̄\〉  /_ニ-ニ-ニ-/ / /  |



タンッ


咲「……」

穏乃「ロンッ……!!」

咲(貴女の、ね)


ネリー「……」

淡「ごめんっ、みんなっ」グスッ

354 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:08:46.92 ID:9+3vX7NB0


穏乃「タンヤオのみ! 1000です!」

  ∧/ : |: : : :|: : |: /  |: j |: : :〕 : : |: : :|| |: |: : :ヽ  `ヽ
  ,′ \:l: : :| |: : |_′ |斗:七´:ハ: :/|: : :ル': :|: : : ∧    .
 i|/⌒八‐┼-: :|    | リ |/ |/ :|: :/:': : :|: /: : '.   ,
 ||: : : :' :| ヽ:|_|\|    |/ 忻芋示ミ、|,イ: : : : |: : : : : :i   ′
 ||: : : l: :|_iテ示ミ        {r' ::i〕 ヽ' : : : , |: : : /: :|    :,
 : : : : |: 〃 {r'::i〕      乂z:ソ,  / : /}:′/: : ′    :
. 八: : :ト、|i 乂:ソ           / イ: |r= 、 : : : /      !
   \l:|:ヽ    ,       ''"     |: :|   V: :/      |
     |: ,  '"      __        |: :|  ./: /:.     |
     |: :.     v´    |      ,|: :|ー.:'/:: : .      |
     |: 圦        ノ     ,イ |: :|i イ : : : : :      |
     |: : :|               〔,.l: :j  |: : : : : : :.     |
     |: : :|   >   __,.        |、|:/'  |: : : : : : : :    |
     人 : |     r‐┤       /〔   |: : : : : : : : :.   |
      ヽ|     ∧ !  ,r‐=''"   \ |: : : : : : : : : .  |
       〕    /⌒X 〔 |       \_: : : : : : : : :  |

355 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:18:22.69 ID:9+3vX7NB0


京太郎「……お」

宥「やっ……た?」

玄「か、勝った!」

憧「っし!」グッ

灼「!」

晴絵「う、お……お……」


京晴「おっしゃぁぁぁぁっっ!!!」


宥「!?」ビクッ

憧「どわっ! び、びっくりさせんじゃないわよ!」


京太郎「勝ったああああぁぁぁ! さすがタンヤオさんだぁぁぁっ!」

晴絵「優勝! 優勝……優勝ぉぉ!!?」



―――【観客席】


トシ「やはりタンヤオのみ」

塞「まぁ捨て牌見る限り」

トシ「そういうことじゃないのさ」

塞「?」

356 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:19:57.00 ID:9+3vX7NB0


『き、決まったぁぁぁぁぁっ! 決まった決まった決まったぁぁぁぁぁぁっ!!!!』

『ちょっ、恒子ちゃんテンション上がりすぎ!』


『優勝は、阿知賀学院んんッッッ!!!』



咲「……何かが足りなかった、なにかが……」グッ

ネリー「強かった、自分の力を使いこなしてなおかつ、まともに強い」フゥ

淡「……負けちゃった」グスッ


穏乃「……」


咲「……ありがとうございました」ニコッ

ネリー「そうだね、ありがとう」フッ

淡「あ、ありっ……がとう、ございましたっ」グズッ


穏乃「うん! ありがとうございました……良い闘牌でした!」ニコッ

357 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2017/04/18(火) 19:30:02.12 ID:9+3vX7NB0


―――その後


恒子「お疲れ様でした! ではでは一位の阿知賀、二位の清澄高校、三位の白糸台、四位の臨海女子のみなさん!」

健夜「おめでとうございます」ペコリ

恒子「いやぁすこやんライバル登場かもしれないよ!」

健夜「楽しみだね……てか全国ネットですこやん呼びやめなよ!?」

恒子「いつも全力全開がモットーです!」

健夜「はやりちゃんに怒られろ、なんか知らないけどはやりちゃんに怒られろ!」

恒子「では二位の清澄高校から……部長の竹井さん!」

久「今年は最後の夏ということで、でも団体戦初出場でこうして三位と、いうっ……の、はっ……」グスッ

恒子「……泣き顔可愛いね」

健夜「あ?」

恒子「さすがにマジギレされそうなので大将の宮永咲さん、突如現れた大型ルーキー多めの今大会でも屈指のエース!」


咲「い、いやいや今回は負けしましたし……」

恒子「でも一度は一位浮上したり! 凄い!」

咲「親友の……」ボソッ

恒子「え?」


咲「親友の京ちゃん……そこにいる阿知賀の須賀京太郎」

京太郎「俺?」

恒子「ほうほう」ニヤッ

咲「京ちゃんに応援されたから、ここまでこれたんです。京ちゃんがいたから麻雀部に入って、京ちゃんがいたから……楽しめた」クスッ

京太郎「……おう」フッ

健夜(こ、これは私でもわかる……修羅場の予感!)
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