【オリキャラ注意】加賀「ガガガロンパ!」城須賀「リゲインモード…です…」

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120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/04(土) 00:32:40.37 ID:WAqeCgQQ0
え、新スレ立ったから最後の7人から最終決戦のやり直しか、
それともそのまま才能や事件の秘密を明かすのかと思ったら
謎は全部放り投げてコロシアイ終了なのか……
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/04(土) 00:44:24.84 ID:aPxCmARAo
>>120
このモードですべてネタ晴らしするって言ってたよ
122 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/06(月) 23:10:50.71 ID:V7ysu14s0
三日ぶりです wikiの才能リストでまーた城須賀君が女子にされてる模様











本日の自由行動 残り1回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
12狭野0/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  谷 大江 紡は不可
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/06(月) 23:11:56.59 ID:T02z/Gygo
狭野
124 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/06(月) 23:47:50.53 ID:V7ysu14s0
               PM 9:04 Sano′s room


狭野「…んー?ガガガ?」

寄宿舎の扉の小窓から、小さい狭野さんが背伸びをしながらこちらを伺う。

狭野「まーガガガならいっか…」

加賀(誰か駄目な人がいるのか…)

狭野「ん。開けたけど入んないの?」

加賀「えっ?あ、ごめん入るよ」






狭野「…」

加賀「…」

和服じゃない狭野さん、新鮮だなぁ。

加賀「着替えたの?」

狭野「流石に和服で寝るわけにはいかねーし…つーかさっきまでシャワー浴びてたし?」

加賀「お風呂入るんだね…」

狭野「…いや入んねーと不潔っしょ?」

加賀「いや、その…」

狭野「あー…太腿?別に自分で見る分には平気だし」

狭野「それに好き好んで他人に見せたくねーだけだから別に見たいなら見せるし?」

加賀「好き好んで見るものじゃないと思うんだけど…」

狭野「…まーね」

加賀「…」

狭野「…」

加賀「…ごめんね」

狭野「なんで急に謝るん?」

加賀「いや…ここの世界の話じゃないけど…」

加賀「娯楽室で一緒に居てあげたら…って思っちゃってね…」

加賀「少し前に酷いことを言って喧嘩別れみたいになっちゃってたから…余計に…」

狭野「いい加減忘れろし…」

狭野「ウチはもう気にしてないし?そもそもガガガが居たらアッシーが死んでたかもじゃん?」

狭野「ウチが死んだ所為でアッシーも自殺したって聞いたときは面食らったけど」

狭野「ウチは後追いとかする柄じゃねーし…あそこで死んどいてよかったし」

狭野「…気にすんなって」

加賀「…うん」



加賀「…ところでちょっと思ったんだけど…」


1 音楽室での反応って…素なの?
2 ひょっとして狭野さんって二重人格だったり?
3 太腿の傷って…本当なの?

↓1
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/06(月) 23:49:09.15 ID:AKz5EtDDO
126 :畜生!また寝落ちしやがった! ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/08(水) 20:55:06.94 ID:+wccjcJp0
加賀「狭野さんって…二重人格だったり?」

狭野「…急になんだし…」

加賀「いや…音楽室の一件でそう思ったんだけど」

加賀「あそこまでがらっと性格が変わるとそういうのも疑いたくなるっていうか…」

狭野「…わかんねーし」

加賀「えっ」

狭野「…まあウチにわかんねーウチのことがガガガに分かるわけないっしょ」

加賀「それはまあ…そうだけど」

狭野「心当たりはあるけど…」

加賀「あるの!?なら…」

狭野「い、言わねーし!じ、時期尚早だし!」

加賀「…」

狭野「黙って欲しがったって何も出ねーし…あーもう!ウチは寝たいの!」

加賀「…添い寝はダメかな」

狭野「…っ…今日はダメだし!」

加賀「まるで他の日ならいいみたいな言い方だね…」

狭野「…っ!いいから出てけーっ!」

…まだ言いたくないんだろうなぁ。

なら…無理に聞き出すのは得策じゃないね。
 




『通信簿 狭野由地夜 1/7』

『太腿の正の字は、彼女にとってさほど問題ではないようで…見せることも厭わないみたい』

『それにしてはあのときの反応は妙だったので、二重人格ではないかと聞いてみた』

『振ったときの反応から推察するに、それに近しいものなんだとは思うけれど…』

『…まあ、本人が詳細を言いたがらない以上、詮索するのは良くないよね』
127 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/08(水) 21:02:03.76 ID:+wccjcJp0
         PM 10:33


加賀「追い出されちゃった…まあいいや、自分の部屋で…あれ?」

おかしい。…開かない。

加賀「あっ、鍵か…あったあった…よいしょ」ガンッ

…鍵は刺さっている。なのに…開かない。

加賀「建て付けが悪いのかな…えぇ…どうしよう…」

体当たりしてみるか…

加賀「せーの…っ!」ガンッ

加賀「いったー!痛い!開かない!」

加賀「…廊下で寝るの…?」

それは…まずい。夏とはいえ風邪を引きかねない。

加賀「…誰かの部屋に行くのも手なのかなぁ…」

…何で開かなくなっちゃうかな、ドア。

加賀「そもそも起きてなかったらダメなんだけどね…」





↓1 眠りに行く部屋の主を指定(廊下で寝る場合「加賀」を選択) 
コンマの下一桁がこのレスと合致した場合強制野宿
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 21:03:18.18 ID:L65DIeYZo
露寺
129 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/08(水) 23:57:32.40 ID:+wccjcJp0
          PM 10:39  


加賀「…露寺さん!起きてる!?」

何度かドアをノックする。

露寺「…起きてるよ…どうしたの?」

加賀「ドアの建て付けが悪くって…部屋に入れないんだ」

露寺「それでここに転がり込んできたの?」

加賀「うん…」

露寺「うーん…あたしを頼ってくれたのは有り難いんだけど」

露寺「建て付け、クニやんに直してもらえばいいのに」

加賀「…あっ」

露寺「ま、いいよ。どうせ起きちゃったし」

露寺「一緒に寝る?」

加賀「露寺さんが構わないならいいけど」

露寺「ちょっと狭くなるけどそれでもいいなら」

加賀「無いよりマシだよ…」







加賀「…」

露寺「…」

私が露寺さんの背を拝む形になる。

加賀「…ところでなんだけど」

露寺「ひあっ!急に揉まないでよ…」

加賀「どうすればこんなに大きくなるの?」

露寺「こっちが聞きたいよ」

加賀「生物学的な観点から観たら…」

露寺「刺激を与えれば大きくなるけど…ホルモン分泌とか遺伝の影響もあるから」

露寺「個人じゃどうにも出来ない部分もあるかな」

加賀「…はぁ…」

露寺「…なんか入れる?シリコンとか」

加賀「入れないよ!胸は羨ましいけどそこまでは…」

露寺「羨ましい、ねぇ。邪魔になることも多いよ、ただの脂肪だし」

加賀「…ただの脂肪ならもっと揉ませろーっ!」

深夜テンションの恐ろしさを実感した。いや、勝手に私が暴走しただけなんだけど。
130 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/09(木) 00:00:18.91 ID:V/CxIBiL0
          Day 4


朝食は露寺さんが作ってくれた。

普通に美味しいし、色々と負けてるから…胸はどうにもならないとして、食事は何とかしたい、かな。







本日の自由行動 残り4回 

12芦本0/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)

↓1  大江 紡 狭野は不可
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/09(木) 00:00:55.16 ID:IUZlfsmDO
芦本
132 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/09(木) 23:41:56.78 ID:V/CxIBiL0
         AM 9:51  Ashimoto′s laboratory



芦本「…急に押し掛けてきて一体何だというのだ」

加賀「大した用はないんだけど…」

芦本「…ならば何故ここへ来た」

加賀「気分…」

芦本「…出て行ってくれ。考案の妨害になる」

加賀「考案?」

芦本「ああ。出版社から執筆の依頼が来たのでな」

芦本「題材に指定はないとのことらしい…俺としてはそちらの方が困るがな」

加賀「…え、そうなの?自由な方が書きやすいかと思ってた」

芦本「漠然としたテーマも見えぬまま執筆をするのは困難だ。それに…」

芦本「自由であるからこそ、書きたい題材が頭に多く浮かぶ。それを選別するのは…断腸の思いだ」

芦本「予め定められていたのなら、そうはならないのだが」

加賀「ふうん…」

芦本「…どういう種の反応だ、それは」

加賀「いや…」

加賀「題材を考えるのって難しいんだなあって…簡単そうに思ってたから」

芦本「まあな…何か妙案でもあるのか?」

加賀「いや…そういう訳じゃないけど…うーん…」   




1 狭野さんのこと書いたら?
2 私を題材に書いてみてよ
3 いっそ自叙伝形式とか… 


↓1
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/09(木) 23:44:25.46 ID:WPavpH9Ho
134 :暫く不定期更新になります ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/12(日) 01:37:30.85 ID:bh3Kx+DC0
加賀「…私を題材に書いてみてよ」

芦本「お前の何を書くというのだ?無論捻出すれば書けぬ事もないが」

加賀「例えば人生とか…」

芦本「…それはお前自身が自叙伝の形で書けば良かろう」

加賀「じゃ、じゃあ私達がここに来てからのこととかさ」

芦本「…」

加賀「…芦本君?」

顔が曇っている。…なんだろう。

芦本「いや…考え事をしていたまでだ」

加賀「…あ、芦本君はさ、私の才能が何だったのか…知ってるの?」

芦本「…」

芦本「…加賀」

加賀「何、かな」

芦本「仮に俺がその問いに応と返したとき、お前は続きを知りたがるだろう?」

芦本「仮に否と返せば誰がその秘匿を知るか問いただすだろう」

芦本「どう転んでもお前は得をしない」

芦本「…因って俺は黙秘する」

加賀「…一つ良い?」

芦本「なんだ?」

加賀「…秘匿、って言ってるってことは私の才能が何らかの秘密であることは知ってるんだね」

加賀「で、多分黙秘するってことは…秘密も知ってるんだよね?」

芦本「…」

加賀「…」

芦本「面白い推理ではないか」

芦本「だが…強ち間違っているという訳でもあるまい」

加賀「…教えてよ」

芦本「断る」

芦本「口止めされているのでな」

加賀「誰に?」

芦本「…学園長、とでもはぐらかしておけば満足か?」

加賀「…」




『通信簿 芦本軽明 1/7』

『"超高校級の作家"だけあって、私が訪問したときも丁度執筆依頼の題材を練っていた芦本君』

『なんでも一から考える方がテーマが決められるよりも難しいらしくて…ちょっと意外だった』

『理由が自由すぎる、ってのは芦本君らしいけれど』

『考え倦ねている彼に、私のことを書いたらどうかと提案したら…彼の顔が曇ったように思えた』

『色々問いただしたが…何か私のことで思い悩む事があるのかな?』
135 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/12(日) 01:39:04.38 ID:bh3Kx+DC0
本日の自由行動 残り3回 


25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
07新島0/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  紡(1) 狭野(2) 芦本(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/12(日) 01:44:03.32 ID:F7l9vz2ao
新島
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/21(火) 23:07:32.85 ID:IIzUR4ikO
前スレ凄まじいクソスレで、こっちはエタってる
救いようがないな
138 : ◆MHdQKyTE3k [sage]:2017/02/22(水) 17:49:30.64 ID:lyMv+8Bu0
申し訳ありません 不定期と宣言しましたが暫く更新が困難になりそうです
遅くとも一ヶ月以内には必ず新島とのイベントから再開いたします 本当に申し訳ありません
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 21:00:34.12 ID:f4SF5E+gO
うるせえ[ピーーー]
140 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/27(月) 21:15:10.48 ID:OD1iiFw+0
                PM 0:11     Musical room


加賀「…ピアノ?」

学園棟四階。音楽室の近くへとやってくると…ピアノの音色が聞こえてくる。

加賀「誰が弾いてるんだろう?…ま、見てみれば分かるかな」








加賀「…?」

白い服が見える。服と言うより…白衣?

加賀「話しかけたいところだけど…いや、待つべきだよねこれは」

暫くの間、正体の察しが付いた"彼女"の演奏に聴き入っていると。










区切りが付いたのか演奏が止まる。

新島「…あら。いつからいたのかしら」

加賀「あ、終わっちゃったの?」

新島「悪いかしら」

加賀「いや…良い演奏だったからもうちょっと聴きたかったなって」

新島「…その"良い"演奏という言葉の定義は一体何かしら」

加賀「…定義?」

突然出てきた堅苦しい言葉に少し慌てる。

加賀「それは…どういう…?」

新島「…」

加賀「えっと…新島さんは何でピアノを弾いてたの?」

新島「作曲家の生きていた情勢をより深く理解する為よ。単調に学習を重ねるよりも、実物に触れていた方が理解が深まる…そう思ったのよ」

加賀「あ、そうなの…弾く事にその…歓びを感じてるとかそういうのじゃないんだね」

新島「単なる音の連なりに一体何を喜べと?」

加賀「あ、うん…」

冷酷だなぁ。

新島「…今、冷酷だと思ったでしょう」

加賀「えっ」

新島「結構よ。それは私でも自覚している事」

新島「感情なんて不要。そう思わないかしら?と言うよりも、正確には…感情が欠落している。その表現が正しいのかしら」




1 それじゃあの豹変は嘘ってこと?
2 新島さんには"好き"って感情もないってこと?
3 …心苦しくない?
4 過去に何か…?


↓1
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/27(月) 21:15:50.58 ID:VRFA9HjNo
142 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/27(月) 21:55:14.66 ID:OD1iiFw+0
加賀「…心苦しくない?」

新島「どうしてそのようなことを?」

加賀「いや…感情が感じられないって、何だか世間が狭く見えちゃう気がして…」

加賀「勿論本当に感情が欠落してるのかもしれないけど…いや…」

新島「…?」

加賀「前に感情を持ったスパコンだって言ってたけど…その感情すらなかったら」

加賀「その…スパコンに過ぎないんじゃないのかなぁって…」

新島「貴女の言う通りよ。ええ、そうよ!私はスパコンに過ぎないのよ…!」

新島「分かりきっていた事…それは分かりきっていた事…!」

新島「…分かりきっていた事だというのに、何故貴女は再燃させるのでしょうね」

加賀「…怒ってる?」

新島「いえ?さっきも言ったでしょう、感情が欠落していると」

加賀「…」

絶対怒ってるよね…。いや、でも『怒』の感情しかない可能性も有り得なくはない…のかなぁ。



いやでもそれ最初の発言に矛盾してるよね…!?








『通信簿 新島飛鳥 1/6』

『黒幕陣営であった彼女だけど…特にそういった感じにはやっぱり思えない』

『でもピアノを弾く事を楽しんでいると思ったら、逆に楽しみとは何かと質問されてしまった』

『流れで感情の欠落を明かしてきたけれど…その事実は心苦しくないのかなぁ』

『…と、言ってみたら立腹された。なんなんだよ、もう』









本日の自由行動 残り2回 


25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
14露寺0/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  狭野(1) 芦本(2) 新島(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/27(月) 21:59:12.65 ID:F3mcv3hDO
露寺
144 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/02/28(火) 00:32:19.92 ID:B7iESYuk0
                   PM 4:19     Recreation room


加賀「…ん?」

三階に降り立ち娯楽室の扉を少し開くと…。

加賀「…一人でダーツ?」

一人でダーツに勤しむ露寺さんの姿がそこに。

加賀「…露寺さん」

露寺「んん?…おー、コウちゃんか」

手を止めこちらへと寄ってくる。

加賀「一人でダーツしてたの?」

露寺「そうだよ?」

加賀「寂しくなかったの?」

露寺「普通に寂しかったよ?」

加賀「ならなんでやってたの…」

露寺「別にあたしがダーツしたかっただけ」

加賀「…」

露寺「楽しかったからギリギリセーフって感じ、かな?」

加賀「誰か誘えば良かったのに」

露寺「まあね…でもコウちゃんもアスちゃんも空いてなかったからさ」

加賀「…あっ」

空いてないよなぁ。さっきまで二人でいたんだし…。

加賀「それはごめん…ってことは、一人学者の息抜きってこと?」

露寺「まあね」

にしては格好が学者感ゼロだけどなぁ。






1 そんな格好で学者だって認識されるの?
2 …結構ダサくない?
3 その格好って拘りとかあるの?

↓1
145 : ◆MHdQKyTE3k [sage]:2017/02/28(火) 00:50:03.93 ID:B7iESYuk0
本日ここまでとさせていただきます
明日更新できるかは不明です ご了承ください
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/28(火) 00:52:49.69 ID:KFBwj5Y6o
乙と言いたいとこだけど誰か安価とってから閉めなよ
まぁ、誰も取ってないようなんで一応3で
147 :帰ってきたよ ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/11(土) 00:45:13.92 ID:bU/JoSq10
加賀「…その格好って拘りあるの?」

露寺「その格好?…この格好?」

加賀「そりゃそうだよ…」

露寺「拘りかぁ…え、なんでそんなこと聞いたの?」

加賀「いやまあ…なんとなくだけど…」

露寺「…そっか」

…若干顔が曇った…?

加賀「何か気になる事があるの?」

露寺「え?あ、ううん別に」

加賀「…で、なんでその格好なの?」

露寺「うーん…拘りがあるって訳じゃないんだけど、白衣はあんまし着たくないんだよねぇ」

加賀「生物学者なのに?」

露寺「…寧ろ生物学者だから、かなぁ」

露寺「ほら、一端の生物学者だったら別に白衣を着てたところで問題はないじゃんか?」

加賀「まあ、うん」

露寺「でも…ほら、あたしたちって一応"超高校級"なワケじゃん?」

露寺「そうなるとさ、やっぱ白衣着てて顔がバレてると…色々あるじゃんか」

加賀「…」

露寺「まあその内容は伏せるけどさ、簡単に言えばそういうことだよ、コウちゃん」

露寺「学者が白衣着なきゃなんないって考えも古い古い、古いよ古い!」

加賀「あ、うん…」

露寺「…反応が薄いよコウちゃん!」

…重たい話をしたからシメだけでも元気に振る舞ってるんだろうけど…。


でも"色々"の中身を聞くのは、まだ…ちょっと早いのかな。





『通信簿 露寺美緒 1/6』

『一人寂しくダーツをする露寺さんを見かける。…彼女は格好からして不思議だ』

『…彼女は白衣を羽織らない。でもそこに拘りは特にないらしい』

『その格好は生物系には到底見えず、どちらかというと工学系に見える』

『白衣を着ない上に工学系に見える生物学者って一体何だろう、とは思うけど…』

『追及は避ける事にした。少なくとも、まだ早いと思うから』



148 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/11(土) 00:45:54.67 ID:bU/JoSq10
本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
14亜堂0/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1  芦本(1) 新島(2) 露寺(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/11(土) 00:46:31.83 ID:1xw3Yt65o
亜堂
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/11(土) 00:46:46.93 ID:8CZfRTEZo
亜堂
151 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/11(土) 01:18:33.36 ID:bU/JoSq10
                PM 8:18      Library


ふらっと図書室にやってくると、人の気配を感じた。

亜堂「…お、紅香さんか」

加賀「誰かと思ったら亜堂君か…」

…亜堂君か。

加賀「何読んでるの?」

亜堂「いや、別に」

加賀「別に?だって今…」

亜堂「ほら、あるだろたまに。ボーッとしたくなる時間が」

加賀「あ、う…うう?」

そんなことないよ…。

亜堂「…そんなことないって顔してんな」

加賀「ないよ!」

亜堂「…だろうなぁ。本を広げながら考え事は流石にレアか…」

加賀「私も考え事するときはあるけど本はないかな…」

亜堂「この考えばかりは二番目って訳でも無いか」

加賀「…そりゃそうでしょ…」

加賀「というか亜堂君、かなり二番目に拘るよね…」

亜堂「あたりめーだろ!なんてったって"二番手"だからな!」

加賀「まあ、そうだけど…二番手だからって二番目に拘るのはちょっと違うんじゃ…」

亜堂「甘い!」

加賀「甘いの!?」

亜堂「二番手に付けると言う事はな、俺自身が二番目でなくちゃならないんだよ!」

加賀「えぇ…」

亜堂「それは何にしたってそうだ!時間の過ごし方だって、趣味嗜好だって…」

亜堂「今の時点で二番手として捉えられない物は何とかしてそうしたいんだよ!」

亜堂「…勿論これが窮屈だってのは分かってるけどな」

加賀「分かってるんだ…」

亜堂「おうよ」



1 一体いつからそういうのを意識し始めたの?
2 それは…止めるってことはしないの?
3 …折角なら一番を目指したら…?

↓1
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/11(土) 01:19:56.57 ID:1xw3Yt65o
153 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/11(土) 01:58:15.11 ID:bU/JoSq10
加賀「…一体いつからそういうのを意識し始めたの?」

亜堂「いつからか…うーん…」

亜堂「高校生…といってもここに来てからだけどな」

亜堂「"超高校級の二番手"なんて肩書き貰っちゃったら、意識しねえ訳にはいかねえだろ?」

加賀「あ、そのタイミングなんだね」

亜堂「…それで中学から意識してたなんて言ったらおかしな話になるだろ」

加賀「…確かにね」

亜堂「これがまた一旦意識しちゃうとどうにも離れなくってな」

加賀「気合いでも無理?」

亜堂「無理だな。…というかまあ、実際この"二番手"は俺のアイデンティティみたいなもんだし」

加賀「…」

…それでいいのかなぁ。

亜堂「なんでそんな顔するんだよ」

加賀「えっ?」

…正直に言うのは……角が立つか。

加賀「いや…才能があるっていいなぁって…」

亜堂「…それは何だ?俺に紅香さんの才能をバラせってことか?」

加賀「そういう訳じゃ…」

亜堂「…言っておくけど俺の口からは漏らさねえぞ」

加賀「…逆に誰の口からなら…」

亜堂「そりゃ…自分で捜せ」

加賀「えぇ…」



『通信簿 亜堂銀二 1/6』

『"超高校級の二番手"というなんとも形容しがたい肩書きを持つ亜堂君』

『話していると、想像していた以上に二番手への執着が強いように思える』

『意識し始めたのがここに来てからだから、多分才能への執着が強いってことなんだろうけど…』

『…本当のところはどうなんだろう、分かんないな』
154 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/11(土) 02:03:48.72 ID:bU/JoSq10
本日はココまでとさせていただきます 更新は今後不定期になると思います
どこかのタイミングで残り六人(芦本 狭野 城須賀 亜堂 不知火 大江)のオシオキは投下するつもりです

何か質問ありましたらどうぞ 
155 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/13(月) 23:46:37.24 ID:qzO/XerH0
                 Day 5    Dining room

加賀「えーと…今朝は…今朝…」

…誰もいない。これはつまり自分で作る羽目になるんだけど…。

加賀「むー…ちょっとだけ待ってみようかなぁ。また馬の肥やしにもならない料理を作りそうだし…」

…ここは仮想世界じゃないから、食料は有限だしね…。





↓直下コンマ÷15 余りが名簿順に対応(樫月が余り7、以降ずれて新島は余り0) 但し91〜99の場合誰も来ない
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 23:47:55.93 ID:DPRrK2F3o
157 :ちょっと今日ここまでになります すいません ◆MHdQKyTE3k [sage]:2017/03/14(火) 00:01:36.10 ID:LhaNRh7a0
 十五分経過


加賀「…来ない」

これはあれかな…自分で作れ、って神様の導きかなぁ…。

加賀「そこまではいかないにしても…作んなきゃなぁ。お腹も減ってきたよ…」

…仕方ない。私はそう思って自分に活を入れた。













加賀「でしょうね!」

…所要時間二十分。端的に調理を済ませる事で被害を最小限に留める。

加賀「留まってない!」

…目下にあるのは食べられない事もない、が…食べたくはない料理…らしきもの。

加賀「…しょうがないか、もう…」

恐る恐る口へと運ぶ…。

加賀「苦っ!」

…こんなことなら大江さん起こしてこれば良かったよ…!
158 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/15(水) 16:40:58.89 ID:rlDAKaMg0
本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
23紡1/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 新島(1) 露寺(2) 亜堂(3) は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 16:41:32.33 ID:wiPDmLYho
160 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/15(水) 18:04:24.39 ID:rlDAKaMg0
                   AM 9:49   Tsumugi's laboratory


紡「紅香さん、どうかした…?」

私が彼女の研究室に入ったとき、丁度彼女は縫い物をしていた。

加賀「ううん。別に大した用事があるわけじゃないよ」

紡「そ、そう…」

加賀「…何縫ってるの?」

紡「別に…大した物じゃないよ…」

加賀「そう言われるとますます気になっちゃうなぁ」

紡「…本当に…大した物じゃない、から…」

加賀「大した物じゃないなら別に言ってくれても…」

紡「言えるような物じゃない、から…」

加賀「…」

膠着状態になっちゃうなぁ、この流れ。コウだよ完全に。

…話題変えようかな。

加賀「うーん…」

何か良さそうな話題…話題は…。

加賀「…良い天気だね」

良い天気なのは事実だ。…部屋のカーテンは閉められているから、日光は入っていないが。

紡「そ…そうだね…」

相槌を打たれてはいるが、目は手元に集中している。…多分適当な返答。

加賀「…ほら、飯田君も外にいるし」

辛うじて見える校庭には飯田君の姿。入念に準備運動をしているから…多分走るんだろうな。

紡「…」

加賀「カーテン開けるよ?」

紡「…!だ、ダメ…!」

加賀「…ダメ?」

紡「日光は…その…」

紡「あまり浴びたくない…の…」

加賀「…それは腕の怪我と関係が…?」

紡「…うん…外に滅多に出なかったから…その…」

紡「苦手に…なっちゃって…」

加賀「…」




1 私と今度外で遊ばない?
2 それでもやっぱり健康のために…
3 …今から私と散歩しよっか

↓1
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 18:07:57.14 ID:OrKlkbSDO
162 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/15(水) 18:49:09.13 ID:rlDAKaMg0
加賀「…今から私と散歩しよっか」

紡「え…」

彼女の手が止まる。…聞いてはいたようだ。

加賀「だって、ずっと日光を浴びないってのもちょっと…あれじゃんか」

加賀「日傘とか差してもいいからさ。…重装備でも構わないよ」

紡「で…でも…」

加賀「…だめ?」

紡「…」

加賀「縫い終わってからでもいいよ。ちょっとくらい、外に出ようよ。ね?」

紡「…わ…分かった…」

加賀「…じゃ、どれくらい…」

紡「準備するね…」

加賀「あ、縫うのは後なんだね…」




その後日傘にサングラスに日焼止めに…重装備に装備を重ねた紡さんと散歩をした。

…明らかに汗をかいていたけれど、決して装備を外す事がなかった。…どんだけ日焼けしたくないんだ。



『通信簿 紡紫葉莉 2/6』

『研究室に行くと、好天にも関わらずカーテンを閉め切って縫い物をしている彼女の姿』

『日光を浴びたくないが為に閉めていたらしいんだけど…』

『その理由を聞いてみるとやっぱり手の怪我が関係していた。…過去のことだからあまり強くは言えない…』

『それでも散歩にまでは漕ぎ着ける事に成功した。…日焼けが嫌すぎて本人だって分かんないくらい防護してたけど』







本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
22城須賀1/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 露寺(1) 亜堂(2) 紡(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 18:51:55.37 ID:OrKlkbSDO
城須賀
164 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/15(水) 21:33:25.50 ID:rlDAKaMg0
                    PM 2:18    Shirosuka's room


加賀「…ここにいたの」

研究室にいなかったので次は…と思い彼の部屋へ。

城須賀「…?」

加賀「…あれ」

何か聞きたかったんだけど…何が聞きたかったんだっけ。

城須賀「どうかしましたか…?」

加賀「…あ」

思い出した。

城須賀「…?」

加賀「城須賀君って演技上手いの?」

城須賀「急に何おっしゃるんですか…」

加賀「…ちょっと気になったから。"超高校級の演劇部"だけど、演技が上手いのか、それとも他の点に重きが置かれてるのか気になって…」

城須賀「…どう思います?」

加賀「えっ?」

城須賀「前に僕がここに来た経緯はお話ししたとは思いますが…そこから加賀さんが推測したのなら」

城須賀「…果たして僕の演技は上手なのか下手なのか」

加賀「えぇ…」

城須賀「確かに僕は一人芝居が評価されてこの場に来たのかも知れません」

城須賀「…でもそれが、高校演劇に特有である群像劇の形を取らない"一人芝居"、という特異性に因る物だとしたら?」

加賀「…」

城須賀「或いは演技どうこうよりも、たった一人の部員によって作り上げられた戯曲で」

城須賀「…全国という大舞台にまでのし上がってきた、その結果、努力を踏まえた物だとしたら?」

加賀「それは…」

城須賀「前者については前例を見ません。ですが後者であれば、少なからず類似例は存在します」

城須賀「多数で何かを成し遂げるのと、少数で同様の何かを成し遂げたとき評価されるのは決まって後者です」

城須賀「…多数であるからこそ、より盤石な態勢が築ける筈なのですがね」

加賀「…」

淀みなくすらすらと話されると…別人に思えてくるな…。

城須賀「話が逸れましたね。加賀さんは、どう思うんですか?」

城須賀「僕の演技は上手なのか、下手なのか」

加賀「私は…」



1 上手いと思う
2 並だと思う
3 下手だと思う
4 (任意回答)

↓1
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 22:06:15.38 ID:wiPDmLYho
4上手いには上手いと思うけど、どこか違和感を感じる
166 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/15(水) 23:41:00.60 ID:rlDAKaMg0
どんな違和感感じたのか気になるなぁ…。



加賀「上手いには上手いと思う、けど…どこか違和感が…」

城須賀「…違和感?」

加賀「なんだろう…詳しく説明できるわけじゃないんだけどね」

城須賀「…成る程。面白い意見ですね」

加賀「そんなに面白いかなぁ…」

城須賀「ええ。とても」

加賀「…」

目は笑っていない。…やっぱり、何か違うように感じてしまう。

思い違い、なのかな。




『通信簿 城須賀翼 2/7』

『"超高校級の演劇部"である城須賀君だが、彼の演技をまともに見た事がない』

『折角なので演技が上手いかどうか聞いてみたら、さんざ理屈を並べ立てられたあと逆に質問で返されてしまった』

『私は憶測で上手い、が違和感を覚える…と答えた』

『…そのときの彼の目は笑っていなかった。…どこか逆鱗に触れたのか、将又…』







本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
14因幡0/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 亜堂(1) 紡(2) 城須賀(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 23:54:40.23 ID:OrKlkbSDO
因幡
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/15(水) 23:55:12.39 ID:LMDALufro
因幡
169 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/16(木) 00:27:05.12 ID:WsV8odiH0
                    PM 4:55    


加賀「…?」

城須賀君の部屋から出て外をほっつき歩いていると、二階建て体育倉庫の上に人影を見た。

加賀「なんであんなとこに人が…」

紫のつなぎも見える。

…近付きたい気持ちも反面、怪しい人間だったらどうしようかとも思ってしまう。

加賀「まだ夏休みだしなぁ…いやでも…」

因幡「…何してやがんだ」

加賀「…え?」









因幡「大体不審者が体育倉庫の屋根で何してやがんだ」

加賀「それはそうだけど…でも何してるか分からないから不審者なのかなぁって」

因幡「だとしてもあんな距離でぶつぶつ言ってたら気付かれんだろ」

加賀「…そんなに声大きかった?」

因幡「でけぇよ。少なくともオレに聞こえてんだから不審者だったら確実に聞かれてんだろ」

加賀「…因幡君でよかったのかな、じゃあ」

因幡「…じゃあってなんだよ」

加賀「他意はないよ…あ、ところでなんで倉庫の屋根に?」

因幡「…頼まれたんだよ」

加賀「頼まれた?誰に?」

因幡「学園長だ」

加賀「…」

定期的に学園長の話題が出てくるけど…誰なの本当に!

因幡「久しく動いてなかったからな。見かねて修繕を、って訳だ」

加賀「へえ…」

因幡「…なんだその顔は」





1 やっぱりトンカチとか握ってると落ち着くの?
2 厄介ごと押し付けられたんだね…
3 よく命綱とかなしでやれるよね…



↓1
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/16(木) 07:21:20.42 ID:OOjPnO4Ho
171 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/16(木) 21:35:03.18 ID:WsV8odiH0
加賀「やっぱりトンカチとか握ってると落ち着くの?」

因幡「…トンカチ?」

加賀「えっ」

…手に持ってるのはトンカチにしか見えないんだけど…。

因幡「トンカチじゃねぇ、玄翁っつーんだよ」

加賀「げんのう…」

…。

加賀「どっちでもよくない?」

因幡「よくねぇ!」

加賀「ひっ!」

凄まれると流石に萎縮してしまう。

因幡「…トンカチは片側が釘抜き用に変形されてんだ」

因幡「玄翁っつーのは釘抜きがなくて両で釘を打てんだよ」

因幡「名前が違ぇんじゃなくてそもそも外形から違ぇんだ。…覚えとけや」

加賀「善処します…」

そんな違い知らないよ…。

加賀「あれ?でも釘を打つなら釘抜きがあった方が便利なんじゃ…」

因幡「…てめぇ誰に向かってそんな戯れ言言ってやがんだ」

加賀「…え、嘘でしょ?」

因幡「釘打ちをしくじる奴が超高校級の肩書きなんて背負わされねぇだろ」

加賀「いやでも一回くらい…」

因幡「…ねぇとは言えねぇ。…しくじったら釘抜きを取りに行きゃいい話だろ」

加賀「効率が悪いんじゃないかなぁそれ…トンカチの方が…」

因幡「…同じじゃねぇぞ、二面」

加賀「えっ」

因幡「片方は平坦で釘を打つ為に。もう片方は丘を形成していて釘打ちの締めだったりホゾ組みを容易にすんだよ」

加賀「はえぇ…」

理解が追いつかない…。

因幡「まあ、簡単に理解出来るもんじゃねぇからその点は安心しな」

加賀「そ、そう…」








加賀「で、結局持ってると落ち着くの?」

因幡「落ち着かねえよ全然」

加賀「あ、そうなのか…」




『通信簿 因幡国大 1/6』

『夕暮れの校庭で体育倉庫の修繕をしていた彼。…最初は不審者に見えてしまった』

『トンカチ…じゃなくて玄翁を持っていることに触れると、言い間違いを結構な勢いで糾弾された』

『何でも用途が違っているから…らしい。という訳で玄翁を使っている…とのこと』

『…奥が深いのか、それとも私の理解が浅いのか…大工現場はまだよく分からない』
172 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/16(木) 21:37:06.28 ID:WsV8odiH0
                    Day 6    AM 8:11



今日は偶然にも大江さんが食堂にいたので何とかちゃんとした料理にありつけた。

…毎日いて欲しいけど、彼女にも彼女の事情があるだろうし…どうにもしょうがない、のかな。










本日の自由行動 残り4回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
14飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 紡(1) 城須賀(2) 因幡(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/16(木) 21:38:16.10 ID:kTWLHrADO
飯田
174 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/16(木) 21:54:15.18 ID:WsV8odiH0
汎用



…昨日ぶりに校庭に出てみる。

飯田「…お、加賀!」

加賀「あ、飯田君」

…今日もいる。元気で何よりだよ…本当に…。

飯田「お前も走りに来たのか?」

加賀「えっ?」

飯田「ん?」

加賀「なんでそういう発想に至るんだろう…?」

飯田「こんな朝早く外に一人で出てくるってことはつまりそういうことだろ?」

加賀「いや違うんだけど…」

飯田「…ま、細かい事は気にしないで走ろうぜ!」

加賀「勝ち目がない…」

飯田「俺だってアップしてねえんだから本気で走れねーって!」

加賀「それは私も一緒だからね?」

飯田「…確かにな」

バカなのかな…。

飯田「まあいいだろ、走るくらい」

加賀「…まあいいけど…」



…結局何本も走る羽目になった。…足が痛い。





飯田に何か渡しますか?渡すのなら下から選択



83 古代ツアーチケット
51 光線銃ズリオン
75 万力
28 赤いマフラー
88 アゴドリル
71 乙女キャリーバッグ
01 ミネラルウォーター
43 愛蔵リアクション芸集
16 子猫のヘアピン


↓1
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/16(木) 22:00:36.14 ID:OOjPnO4Ho
28
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/16(木) 22:01:03.43 ID:OOjPnO4Ho
28赤いマフラーで
177 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/17(金) 00:28:58.69 ID:xUtup80X0
飯田「…マフラー?このクソ暑いのにか?」

加賀「逆に暑いから、かな」

飯田「…なんだそれ。これってお前が作ったの?」

加賀「いや?マシーンから出てきた」

飯田「ああ…あれか。よりによってマフラー渡すか?」

加賀「あーほらさ、飯田君って赤似合いそうじゃん?」

飯田「…まあ嫌いじゃねえけど…なんだかなぁ…」

加賀「…じゃ返してよ」

飯田「はぁ!?そこまでは言ってねーよ!」

加賀「言ってるじゃんか…」

飯田「言ってねーって!」

…素直じゃないなぁ。





本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
28谷1/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 城須賀(1) 飯田(1) 因幡(2)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 00:56:57.83 ID:zXUFxsCa0
179 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/17(金) 01:33:37.53 ID:xUtup80X0
                  AM 11:46   Gymnasium  


谷「…っ!」

加賀「…」

谷君だ。もうお昼時だというのに、トレーニングを切り上げる様子はない。

バスケットのゴールのリングを触りに行ったり、サスペンダーを使ったり、スクワットしたり…。体育館をフル活用してトレーニングしている。

このように激しいトレーニングだから、流石に食後にやるとは考えにくい…。

谷「…ふぅ…」

あ、一区切りついたみたい。

加賀「…谷君、大丈夫?」

谷「…見てたのか」

加賀「ハードワークだね…」

谷「そうか?…大したことねえって。表復帰にはこれくらいやらないと」

加賀「…」

…まだ執着してるんだね。まあ気持ちは分からなくはないけれど…。

加賀「でも、流石に量が多すぎるんじゃ…」

谷「…ちょっと怖いんだよ。失敗するのが」

加賀「…失敗?」

谷「今までに二回やらかしてるからな…失敗というか…挫折、なのか?」

谷「最初は中学二年の時だったか。ずっとエースを張ってたってのに、世代が変わると急に降ろされちゃってさ」

谷「…まだ考える能もなかったから、勝手にいじけて勝手に壊れてったのを覚えてる」

谷「…慢心を避けるための苦肉の策なんて理解出来るか?」

加賀「ええっと…うーん、どうだろう…多分理解は出来ても受け入れるのは出来ないかなぁ」

谷「だろ?最初の挫折はそこだ」

谷「二回目はここに来てすぐだ。肩書きが付いちまった所為で、嫌でも期待されるようになって」

谷「勝手に自滅してスランプ落ちだよ」

谷「ま、それも何とか、何とか復活したんだけど…」

谷「これで三度目だぜ?」

加賀「…」

谷「二度ある事は三度ある、って言うけどさ?なんかもう、引き時なのかって」

谷「…そう思っちゃう事も時にあるのが俺の弱いところだって、それも分かってるんだけどな」



1 …だったらあなたはまた強くなれるんじゃないのかな
2 そんなの挫折の内に入らないよ
3 …谷君は本当にバレーが好きなの?嫌いなの?


↓1
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 06:45:00.46 ID:4H89purDO
181 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/17(金) 19:09:13.10 ID:xUtup80X0
加賀「…谷君は本当にバレーが好きなの?それとも嫌いなの?」

谷「…」

加賀「答えてよ。…そうじゃないと、私は何もできない」

谷「…嫌いだって言ったらお前は何て返すんだ?」

加賀「それは…」

…しまった。バレーが好きだって返答しか想定してなかった…!

加賀「い、今から好きになれば…」

谷「散々バレーやっておいて好きにならねえ奴が今更ならねえだろ」

加賀「…まあ確かに…」

谷「ったく、片方の返答に対応出来ねえのにそんな質問すんじゃねえよ…」

加賀「ごめん…え、じゃ結局どうなの?」

谷「…好きじゃ無きゃこんなことやってねえよ」

加賀「…そっか。そうだよね」

谷「…で、俺がそう答えたときの返答は何だったんだ?」

加賀「…あ」

谷「まさかそっちも考えてねえの?」

加賀「いやいやいや…ちゃんと考えてるよ」

…曖昧だけど。

加賀「好きならその気持ちを前面に押し出せばいいんじゃないかな」

加賀「本当に好きなら、挫折が何度あっても…乗り越えられると思う」

加賀「まあ…こんな無責任な事を言うのもあれだけどね…」

谷「…一理あるな」

加賀「えっ?」

谷「いや、一理あるというか…なんとなくお前が俺を励まそうとしてるってのは伝わってきたわ」

谷「…なんか悪いな」

加賀「別にそんな…」




『通信簿 谷拝登 2/6』

『真夏にも関わらず突貫でトレーニングをし続ける谷君』

『なんでも挫折に対する恐怖心に因る物らしいんだけど…』

『話の途中で弱音を吐いた彼に私が排球への思いを尋ねてみると、思った通り彼は未だにそれを好いていた』

『…だったら立ち直って、また大舞台に立てるはず。私はそう彼に助言した』

『まあ、そうすることしか出来なかったんだけど』
182 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/17(金) 19:10:11.93 ID:xUtup80X0
                     PM 1:40

本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
14イモニア0/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
42谷2/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 因幡(1) 谷(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 19:14:26.84 ID:g7vJY+eJo
イモニア
184 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/17(金) 23:59:09.46 ID:xUtup80X0
                    PM 2:19    Martial art hall


加賀「…」

何の気無しに武道場へとやってくると…。

加賀「柔道着がぐちゃぐちゃになってるよ…」

理由は分からない。が、異様な量の柔道着が山なりに積まれている。恐らく西側の棚から落ちたのだろうが…。

加賀「こっちは柔道とか剣道で…反対は卓球?ここにもあるんだね」

…暫く柔道着の様子を訝しんでいると。

加賀「えっ動いた!?」

訳が分からない。

加賀「うわっ!手が出てきた…」

…ダメだ、理解が追いつかない…。

イモニア「へ…Help…」

加賀「…イモニア君?」

辛うじて柔道着の中から聞こえるくぐもった声。

加賀「ヘルプって言われても…あ、とりあえずじゃあどかすね…」

…なんでこんな雑用を…。














イモニア「Oh,OK!OK!」

加賀「あんまり良さそうには見えないけど…」

十数枚の柔道着を剥いだところで、漸く彼の顔が見えた。

そしてその後数枚剥いだところで、先の発言。

イモニア「あとは拙者のarmの力でescape可能ネ」

加賀「ならいいけど…」

イモニア「…One,two,three!Hey、どうネ?」

加賀「どうって言われ…あっ!」

…彼の押し退けた数枚の柔道着が反対側の棚に当たる。

先に述べたように卓球用具が置かれている棚なのだが…運悪く何枚かが上段のピンポン球の籠に柔道着が当たり…。

イモニア「Umm!痛い!痛いネ!」

加賀「うわぁ…大変だよこれは…」

…一瞬の出来事だった。現場は柔道着とピンポン球が散乱する地獄の形相となった。

イモニア「Ahh…」

加賀「はぁぁ…」



1 注意して振り解かないからこうなるんだって…手伝うから早く片付けよ?
2 わ、私は何も知らないから!帰るからね!
3 …不運だね、まったく

↓1
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/18(土) 05:12:31.18 ID:ahVFj08DO
186 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/18(土) 21:07:50.08 ID:/OnG9y580
加賀「注意して振り解かないからこうなるんだって…手伝うから早く片付けよ?」

イモニア「Ah…Ok…」

加賀「はぁ…面倒だよ…」

イモニア君、これじゃ幸運じゃなくて不運だよ…。









加賀「…よし!これで多分大丈夫!」

ここは現実だから勝手には直ってくれない。…隅の方に行ったボールまで捜さなきゃならないのは、正直苦痛だ。

イモニア「Sorry…」

加賀「いいっていいって。私に非はないけど、助けない義理もないし…」

イモニア「Sorry…」

加賀「大丈夫、それじゃ出よっか」

イモニア「OK…Ah!」

彼が叫んだとき、嫌な予感がした。

…果たしてそれは的中してしまう。

イモニア「Umm…Mm?」

一つだけ落ちていたピンポン球に足を滑らせた彼は咄嗟に棚に手を掛ける。

イモニア「Foo…Safe…」ガッ

…木の朽ちる音と共に、"運悪く"老朽化していた棚が崩れる。

加賀「また仕事が増えたよ!」

…中に入っていた大量の書類が散乱する。恐らく体育の対戦記録なのだろう…。

イモニア「Ahh…」

加賀「はぁああああ…」




『通信簿 イモニア・E・卯田 1/6』

『五日ぶりの再会は、何故か柔道着に埋もれた状態で始まった』

『仕方なく彼を救出した直後、脱出の拍子に卓球玉の入った籠が崩れ落ちる』

『…渋々その片付けを手伝いながら、彼の才能が"幸運"なんかじゃなく"不運"とか"悪運"なのではないかと私は疑い始めた』

『と、思った矢先にまたトラブルが発生。…なんなんだよ!もう!』
187 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/18(土) 21:09:05.62 ID:/OnG9y580
本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
07飯田0/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
28樫月1/6
23栗須1/6
25狭野1/7
28不知火1/6
37城須賀2/7
42谷2/6
38紡2/6
28露寺1/6
23新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 谷(2) イモニア(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/18(土) 21:09:50.34 ID:pM8ZduPuO
栗須
189 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/18(土) 23:40:26.99 ID:/OnG9y580
栗須「…あ、そういえば」

加賀「ん?なになに?」

イモニア君に散々振り回された後、私は食堂で栗須君に晩食を作って貰っていた。

栗須「紅香さんの家族ってどんな方々なんですか?」

加賀「家族?うーん…別に普通の人たちだよ」

栗須「そうなんですか。…お父さんのご職業は?」

加賀「えーっと…公務員だよ」

栗須「なるほどなるほど。ではお母さんは?」

加賀「…専業主婦だけど…」

栗須「ご兄弟は?」

加賀「兄が一人…」

栗須「ではその兄」

加賀「ちょっと待って」

栗須「…?」

加賀「なんでそう人のプライバシーに首をつっこみたがるの」

栗須「秘密って知っておきたくないですか?」

加賀「知らない方が幸せな秘密だってあると思うよ…」

栗須「ボクの中でこの秘密は知るべきだと判断しました」

加賀「…はぁ」

栗須「…話変えますか?」

加賀「可能なら変えて欲しいかな…」

栗須「同じクラスの皆さんの事、どう思います?」

加賀「どう思うって…皆普通に好きだけど…」

栗須「その中で特に意中の相手とか…」

加賀「…」

踏み込みすぎだよ…。流石に…。





1 あんまり踏み込むのはよくないよ…。
2 栗須君、って言ったらどうする?
3 …いないしいても言わないし


↓1
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/18(土) 23:43:49.63 ID:pM8ZduPuO
2
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/18(土) 23:46:06.41 ID:Qys2GcIfo
192 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/19(日) 00:23:06.37 ID:DqQRL3cu0
加賀「…栗須君、って言ったらどうする?」

栗須「…」

加賀「…」

…沈黙が続く。

栗須「…なんて、冗談でしょう?」

加賀「えっ?」

栗須「貴女のことが好きな男子がいるということは既にサーチ済みですよ」

加賀「…マジで?」

栗須「ええ。残念ですが、それはボクではありません」

加賀「…」

栗須「勿論本当にボクのことが好きならそれで構いませんが…」

栗須「話の流れ、そして若干ボクの追及にうんざりしていたのではないですか?」

栗須「だから先程のような発言をなさったのでは?」

加賀「…」

バレてる…。

栗須「それに、声のトーンが本気のそれではありませんでした」

加賀「なんでそんなところまで…」

栗須「冒険家ですから」

加賀「説明になってないよ…」

栗須「人の心理を少しくらい掌握出来なければ、相手の考えを読まなければ…」

栗須「ボクを騙そうとしている案内役は幾度と見てきましたから」

栗須「そういう悪人に引っ掛からない為にも、ボクはこういう技術を学んだんです」

加賀「…大変だね」

栗須「一回秘境に行けるとか言われて実は大蛇の住処だったってこともありましたし」

加賀「…」

栗須「気に食わなかったんですよ、多分。他人に自分たちの絶景を見せるのが」

加賀「…」



『通信簿 栗須鐘太 2/6』

『晩食を作って貰っていると、突然家族構成について聞き始めた彼』

『答えると更に深く探ってくるので一応釘を刺した…が、それでもまだ話題を変えてしつこく聞いてくる』

『真面目に答えるのもあれなので、ちょっとおちょくってみると…ものの見事に嘘だと見破られた』

『…冒険家って、心理学の要素もちょっとあるらしい。…知らなかった』
193 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/19(日) 00:33:16.36 ID:DqQRL3cu0
                 Day 7 AM 8:16


加賀「神だ…!」

何度も失敗してきた卵焼き…という名のスクランブルエッグ…。

加賀「なんということでしょう!」

今日は奇跡的に美味しい。自分の手で作って、これほどにまで美味しい料理は初めてだ。

加賀「大江さんがいなくても自立出来る…!」

…と、言いたいところだが…試しに近くにいた城須賀君に試食させたら塩辛いと言われた。



まだまだだなぁ…。やっぱり大江さんか誰かに教えて貰わないと…。







本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
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28因幡1/6
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(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 谷(1) イモニア(2) 栗須(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 00:45:25.54 ID:TZGfFjMzo
飯田
195 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/19(日) 01:06:41.96 ID:DqQRL3cu0
飯田「おっ!今日も走りに来たのか!」

加賀「別にそういう訳じゃないんだけど…」

飯田「とか言いながら来てるんだろ?」

加賀「…」

ただ単に外に出たかっただけだ。…まあでも、悪くないか。

飯田「よし!まずは準備運動からだな!」











飯田「…どうだ?」

加賀「どうだ…ぁ…って言われ…はぁっ…」

…何故これだけの本数を走っておいて、彼は息切れ一つしていないのか。

飯田「弱っちぃなぁ」

加賀「はぁっ…あなたが…強いだけ…」

飯田「?」

加賀「流石…超高校級の短距離走者…だね…」

飯田「スプリンターな」

加賀「いやいや…短距離走者…でしょ…?」

飯田「違ぇって」

加賀「拘るのは…分かる、ゴホッ!」

加賀「分かるけどさ、一応短距離走者で登録されてるんだから、そこは譲らないと…」

飯田「いやいやいや…俺はスプリンターなんだからな!」

加賀「…」

面倒だなぁ…。



1 しつこい男は嫌われるよ
2 …ぶっちゃけ語感以外に違う部分ってあるの?
3 海外狙ってるの?
4 …やっぱりスプリンター、いい気がしてきたかも


↓1
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 01:08:54.16 ID:J20+gXU+0
4
197 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/19(日) 01:27:13.21 ID:DqQRL3cu0
加賀「…やっぱりスプリンター、いい気がしてきたかも」

飯田「お!」

加賀「なんかこう…春みたいな感じがするよね」

飯田「春?…それはスプリングだろ」

加賀「あとは印刷機とか…」

飯田「それはプリンターだろ」

加賀「あとはカラメルが底に溜まった…」

飯田「おい」

加賀「何?」

飯田「…本当はいい気なんてしてねえだろ」

加賀「いやいやいや…いい気はしてるよ?例えは冗談だけど…」

加賀「短距離走者って、漢字がずらっと並んでてぱっと見かっこいいけどさ」

加賀「なんだろう…ちょっと語感も悪いし、言いたい事が全部現れちゃってる」

加賀「その点スプリンターって…ぱっと見どういう意味か分からないけど」

加賀「…だからこそ、格好良いよね。こう、なんだろう…心をくすぐられる感覚が…」

飯田「…分かってんじゃねーか」

加賀「あ、飯田君も大体そんな感じ?」

飯田「おうよ!やっぱ俺くらいの年頃になると漢字じゃなくて英語に目覚め始めるみたいな感じだな」

加賀「…」

…若干厨二病入ってる…?

飯田「まあラテン語とかフランス語でも良かったんだけど…流石に分かりにくいのは俺も困るし?」

あ、やっぱり厨二だ…遅れてる…。



『通信簿 飯田典羽矢 1/6』

『…また走らされた。運動は嫌いではないが、運動の得意な人と走ると自らの劣等を感じてしまうからあまり好きではない』

『走り終わると、疲れ切った私に飯田君は"短距離走者"の肩書きを拒み"スプリンター"であると再度主張してきた』

『…正直あまり興味は無いが、良く考えれば悪くもない気がしてきたので彼に同調した私』

『…詳しく聞いてみればどうやら彼は中二病を拗らせているようにも思えてしまう…』
198 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/19(日) 01:31:30.78 ID:DqQRL3cu0
本日はここまで 明日は更新出来るか定かではありません

何か質問等ございましたらどうぞ 答えられる範囲でお答え致します


あとこの宿毛が終わり次第始めようと思ってるオリロンのキャラが16人、主人公黒幕含め決まりました 色々調整したらこれの最中に始めるかも知れないので何卒…
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 02:59:35.51 ID:75fn0OCYO
始めたところでどうせ適当に殺し始めるから無駄
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 07:56:23.47 ID:Qqeeqv/DO
いつまでもネチネチとID加速中みたいだな
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 09:02:37.24 ID:TZGfFjMzo
まぁいずれにしろ>>1は新シリーズ始めるとしたら
ここじゃないどこかで書いたほうがいいかもね
もしくは思い切って安価なしで垂れ流すとか
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 05:34:38.22 ID:2iJXvMdbO
信者に草
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 07:05:45.71 ID:p2XsvEqGo
アンチに草
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 14:19:30.42 ID:DLqMDlD2O
どっちも同レベルだろ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 15:03:27.88 ID:e2fEtIiDO
>>204
お前もな
206 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/23(木) 23:01:26.41 ID:RYbypEDr0
よいしょっと >>193の行動回数は完全にミスです






本日の自由行動 残り3回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
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(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 イモニア(1) 栗須(2) 飯田(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 23:02:18.40 ID:p2XsvEqGo
樫月
208 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/23(木) 23:32:16.70 ID:RYbypEDr0
                         AM 11:55


樫月「…何か御用ですか?」

私は今、樫月さんの部屋の前に居る。

加賀「あー、えっと…そんな大層な用じゃないんだけど…」

加賀「…ひょっとして、不知火さんのお世話してたり…?」

樫月「いえ。今はしてませんよ」

加賀「…そっか」

流石にいつも世話を焼いている訳じゃないか…。

樫月「…万一の場合に備え、幾つかのプランは練ってはいますけれどね」

…えぇ…。

加賀「…そう、なんだね…」

樫月「…それで、ご用件は?」

加賀「もうすぐお昼時だからさ、お昼ご飯食べに行かない?」

樫月「…今から外出、ということでしょうか。この時間帯は混雑するのでは?」

加賀「そりゃまあ、するだろうけど…」

…本当は樫月さんのご飯が食べたい、とは言えない。それは流石に非常識だ。

だからこうやって遠回しに誘導するしかない…。

樫月「…ああ、なるほど」

加賀「…?」

樫月「いいですよ。厨房が空いていればの話ですが…」

…読み取られた。








樫月「…美味しかったですか?」

思考を見事に読み取られた私は、彼女にカルボナーラを所望する事しか出来なかった。

加賀「うん。…樫月さんは食べないの?」

樫月「私は少し前に食べましたから、大丈夫ですよ」

加賀「…いつから分かったの?」

樫月「初めから分かってましたよ?紅香さんが昼食を欲している事、それを私に作ってもらいたがっている事」

樫月「顔を見れば分かります。心情というものは人が幾つであろうと顔に出てしまうのですよ」

加賀「…」

…そんなに耐性がないのかな、私。

樫月「…」

加賀「顔に何か付いてる?」

樫月「…いえ。その様子だと、デザートは要らないようですね」

加賀「…」

何でバレてるのかなぁ…。

樫月「…お腹いっぱいだって顔をしてらっしゃいますよ」

1 …その技術は、やっぱり子ども達から学んだの?
2 …でも、新島さんは流石にどうにもならないでしょ
3 …樫月さんって、優しいんだね

↓1
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 23:34:22.49 ID:e2fEtIiDO
210 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/23(木) 23:56:59.75 ID:RYbypEDr0
加賀「…樫月さんって、優しいんだね」

樫月「…はて?」

加賀「私はそう思うよ。樫月さんは自分で、自分は小さい子にしか優しくないって言ってたけど……」

加賀「そんなことないよ。本当に優しくないんだったら、私を突っぱねてる筈だからさ」

樫月「…ふふっ」

加賀「どうかした?」

樫月「…私、そのような発言をした記憶はないのですが…」

加賀「あれ?」

樫月「真理華さんと園児達を同列に扱う、そういった発言は確かにしましたよ」

加賀「…そうだっけ」

樫月「…平等に優しさを振りまいたって、いいじゃないですか」

加賀「いや、私はそこに文句を付けてる訳じゃ…」

樫月「ふふっ。冗談ですよ」

樫月「勿論、何も不便に感じていない人を助けるほど、私はお節介で非常識な人間ではないだろうと思っています」

樫月「私を頼ってきたり、私に何か合図を送ってきた方…そういう方であれば」

樫月「…子どもに限らずとも、助けるのかも知れません」

樫月「尤も、それは私が心を許した相手に限るのかもしれませんけれどね」

加賀「…それは自分でも計りかねてるって事かな?」

樫月「…ええ、そうなりますね」

樫月「優しさというものは如何なる物差しでも定義出来ないと私は思うのです」

樫月「他人が思う優しさと、私が思う優しさというものが一致するとは限りませんし」

樫月「…少し難解な話になってしまいましたね」

加賀「えっ、あ、うん…大丈夫、だよ?」

樫月「…それでも、こんなちっぽけな優しさしか持てなかったから…」

加賀「…?」

樫月「…守れる物も、守れなかったんでしょうか」

加賀「?」

樫月「…」





『通信簿 樫月明美 2/6』

『昼時と言う事で、敢えて大江さんではなく樫月さんに食事をお願いしたくなってしまった私』

『…面と向かってその旨を伝えるのは気が引ける…と思っていたら、何とか樫月さんが察してくれた』

『彼女曰く顔に完全に出ていたらしい。…全然気が付かなかったし、そういうところまで気付けるのは彼女が優しい証拠』

『…そうやって言ったら、ちょっと小難しい話をされたあと意味深に黙り込んでしまった。…何かあったのかな』

211 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/23(木) 23:57:40.92 ID:RYbypEDr0
本日の自由行動 残り2回 



25芦本1/7
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28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
21新島1/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 栗須(1) 飯田(2) 樫月(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 23:58:51.74 ID:3mhptHdIo
新島
213 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/24(金) 00:17:42.51 ID:ioonW0t20
                     PM 2:44   Nijima's room


新島「…何の用?」

加賀「大した用じゃないんだ。ちょっと話に来たって言うか…」

彼女の部屋に入ると、机にはコーヒーカップが置かれていた。

加賀「あ、休憩中だったりする?」

新島「…いえ。特に重大な考え事をしていた訳では無いけれど…」

加賀「…けど?」

新島「…でもまあ、貴女にとってはある意味重大かもしれないわね」

加賀「…何考えてたの?まさか、身の引き方とか…!?」

新島「そうね…どこかで夜逃げしてそのまま消えてしまった方がいいかしらね」

新島「屋上から転落して脳髄を白日の下に晒すのもいいかしら」

加賀「新島さん」

新島「…黒幕の城須賀君諸共心中しても良いわね。彼の返答に関わらず実行するとすれば…」

加賀「ねえ!」

新島「…何かしら」

加賀「…冗談でもきついよ」

新島「…」

加賀「…」

新島「…これは冗談でないと笑えない案件かしら」

加賀「そうだよ!冗談でも笑えないけど!」

新島「…また一つ賢くなったわ」

加賀「…」

新島「どうしたの?そんな怪物を見るような目で私を見て」

加賀「…」

言い返したいけど…。

新島「…私の思考回路の異常さに呆れているのね」

加賀「…自覚はあるんだね」

新島「感情という概念を捨て去っている所為で、他人の感情を読み取れない上に…」

新島「どういった発言によってどのような反応を受けるのか…それさえもまだ曖昧なのよ」

加賀「…やっぱりロボットなんじゃないの」

新島「そうでないことを立証するのなら、やはり飛び降りが手っ取り早いわね…」

新島「機械であるのなら、脳髄や脳漿が飛び出す事は有り得ないもの」

新島「…尤も、人間に限りなく近付けたアンドロイドともなってしまえば、判別は困難でしょうけどね…」

加賀「…」
214 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/24(金) 00:40:22.02 ID:ioonW0t20
新島「まあそうであるのなら、私の戸籍を調べればはっきりすると思うわ」

新島「そこに虚偽が潜んでいる可能性は否定出来ないし、両親を辿っても記憶を操作されている可能性は当然否定出来ない」

新島「そこまで精密なアンドロイドを製作出来るのなら、記憶操作は困難な事象ではないわ」

新島「…結局、人間が疑いよう無く人間である事は誰にも証明出来ないのよ」

新島「何故なら人間と見分けの付かないアンドロイドを製作する技術が存在しない事の証明が出来ないから」

新島「…つまり、これは悪魔の証明になってしまうのだけれど」

加賀「…理屈ばっかじゃんか!」

新島「…感情論なんて要らないわ。理屈で説明出来るのなら、ね」

加賀「…なんでそんな窮屈なの?」

新島「窮屈?私はそう思った事はないけれど…」

新島「強いて言うのなら、もう私の脳内には"感情"を貯蔵する容量が存在しないのかしら」

加賀「…は?」

新島「脳内には論理思考や一般論理、感情、記憶、運動能力、基本的な生活能力、道徳…様々な分野の"何か"を貯蔵するスペースがあるのよ」

新島「一般人は分野に多少の偏りがあっても、一般生活に影響の出ない程度の偏りになっているはず」

新島「…所謂変人に分類される私のような人間は、ある分野において卓越しているが為に」

新島「ある分野において、劣らざるを得ないのよ」

新島「そして私の劣っている分野が、"感情"を貯蔵する容量だった。ただそれだけよ」

加賀「…?」

…話について行けない。

新島「…貴女はリービッヒの最小律という言葉を知っているかしら?」

加賀「あ、うん…リービッヒは聞いた事あるかなぁ、リービッヒ冷却器って言うし…」

新島「そのリービッヒよ。…今私が言いたいのは、何か劣っている人間は…その劣っている部分がその人物の能力だと判断される」

新島「それ故に私は変人だと判定されてしまうのよ」

加賀「…」

新島「周りの人々は今からでも容量を開けるべきだと私に訴えてくるわ」

新島「…そんなことが出来るのなら、苦労はしないわ」

加賀「…」





1 …だったら私があなたに感情を教えてあげるよ!
2 まず難しい言葉でまくし立てる癖を直したらどうかな…
3 そうやって自分に言い訳するの?

↓1
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/24(金) 00:40:57.90 ID:hBa1CrZDO
216 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/24(金) 01:14:34.46 ID:ioonW0t20
加賀「そうやって自分に言い訳するの?」

加賀「確かに脳の構造がそういう風なのかもしれないけれどさ…」

加賀「努力も何もしないで、全部自分の頭の所為にしちゃうってのは何か違うと思うんだよね」

新島「…」

加賀「それにさ」

加賀「新島さんだって、一切の感情が無い訳じゃないんだと思うよ」

加賀「だって前、私に怒ってたじゃんか」

新島「…何の話かしら」

加賀「とぼけないでよ」

新島「…」

加賀「…本当は自分でも分かってるんじゃないの?」

加賀「リービッヒの最小律も、ドベネックの桶も」

加賀「ただ自分を正当化したいが為に持ち出してるんだって」

加賀「ただ自分が、自分が…感情を捨てて天才になったって事実を正当化したいが為に…」

新島「…まだ言うかしら」

加賀「言うよ!」

加賀「…本当は感情だってあるんでしょ」

加賀「それを出したくないのか、出し方を知らないのか…私は知らないけど」

加賀「感情がないって言い訳するのは変だよ!」

新島「…」

加賀「…」

新島「面白い事を言うわね」

新島「…でも十数年眠ってきた感情を呼び起こすのは簡単な事ではないのよ」

新島「…それくらい分かっているでしょう?」

加賀「…分からなくはないよ」

新島「…それでもまあ、努力はしてみるわ」

新島「貴女にまた頼るのかもしれないけれど、ね」



『通信簿 新島飛鳥 2/6』

『彼女の部屋に押しかけると、話の流れで訳の分からないロボットトークに』

『…そのまま議題の主題が彼女の感情について、ということになったんだけど…』

『訳の分からない単語を並べ立てて私をまくし立てる彼女に、正直嫌気が差してきたので』

『…少しだけ怒ってみた。というか、煽ってみた。』

『案の定彼女は感情をどうにかして呼び覚ます努力はしてみる、そう約束はしてくれたけれど…』

『…もうちょっと、探ってみるのもアリ、なのかな』
217 : ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/24(金) 01:16:04.83 ID:ioonW0t20
本日ここまで 明日以降の更新は未定です  
質問等ございましたらどうぞ



ついつい飛鳥さんだけ文章が長くなる…あと>>214、窮屈じゃなくて偏屈だごめんなさい
218 :三日ぶり ◆MHdQKyTE3k [saga]:2017/03/27(月) 13:56:44.51 ID:bFx3dvrx0
本日の自由行動 残り1回 



25芦本1/7
28亜堂1/6
21飯田1/6
28因幡1/6
28イモニア1/6
28大江1/6
42樫月2/6
35栗須2/6
25狭野1/7
28不知火1/6
33城須賀2/7
42谷2/6
35紡2/6
28露寺1/6
35新島2/6
(左の数字をコンマが下回った場合汎用イベント その内ぞろ目の場合据え置きゲーム、名簿順にぞろ目の数だけ前後に揺らして残るメンバー二人を選定 0は10と見なす)
(右は発生したイベント数/存在するイベント数)



↓1 飯田(1) 樫月(2) 新島(3)は不可 (名前横の数字は行動不能ターンを示す)
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/27(月) 13:59:03.11 ID:XCvbHvFFo
大江
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