会長「音が紡ぐ笑顔の魔法」

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306 : ◆MOhabd2xa8mX [saga]:2019/09/07(土) 22:55:07.55 ID:W6n3gUc/o
幽霊部員「会長の事は気に入っていたんすけど、どうしてもバンドに入る気がしなかった」

幽霊部員「それこそ成り行きや、強制でないと」

幽霊部員「それでも良かった。でも嫌だなって……歌はすっごく魅力だけど、今の男君のギターテクは正直に言うと会長のバンドの基準に達していないっすよ」

“今の男君”ね……まるでいつかは基準達する事ができるかのような言い方だな。
本人は言葉を選んでいるつもりなのだろうが癪に触る言い方だ、それでいて本当の事を臆する事も無く話す。
幼馴染や作詞先輩とはそれでも問題が無かったのだろうが、その前は?まともな感性を持った人なら一緒にバンドを組む事は疎か、仲良く話す事も難しいと思う。

副会長「幽霊部員!貴女はいつも空気を……どうして!?」

幽霊部員「あっ……ご、ごめんなさい」

不良「謝んなよ、逆にカンジ悪ぃ。そもそも男のギターは悪くないっての」

幼馴染「男、幽霊部員と副会長を入れ替えても良いかしら?」

男「ダメだね、俺達のバンドには副会長と幼馴染が居る分揉め事が少なくて済むだろうけど仲良しこよしでは無いってさっきも言っただろう。ねぇ?部長」

部長「あぁ、そうだな」

部長は本当に器が深い、ありとあらゆる人間を自由天文部に受け入れている。幽霊部員先輩を筆頭に“実力のある問題児”を制した事も無いのだろう、だからこそ今ここで先輩として敢えて厳しく接するように仕向けた。
この男だって幽霊部員先輩自身の問題に気付いている筈。
かっこいいね、面子が砕かれても後輩の事を思うなんて。

作詞「幼馴染、大丈夫さ。私が居るよ」ニコッ

幼馴染「……そうね」

幼馴染と作詞先輩と幽霊部員には同じバンドだからとか、友達だからとか、そういったものとは違う奇妙な絆がある。



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