穂乃果「ラブライブ!」海未「パーフェクトアンサー」

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399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:33:35.81 ID:PABgFn+nO
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:33:47.78 ID:JQARJdowO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:33:54.63 ID:OR1EpmzQO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:02.93 ID:nAjYaXt0O
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:11.89 ID:wTnhCXmCO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:20.59 ID:h6nFsvsWO
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:28.84 ID:eQ73BlM6O
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:37.13 ID:6WlOytUNO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:43.95 ID:NjuRumQ0O
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:50.92 ID:o/Xj1CnqO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:34:58.55 ID:dIuSP7r9O
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:06.32 ID:Xf1Wt0OXO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:13.34 ID:PesMFjgXO
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:20.71 ID:wonUk7YaO
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:29.24 ID:lxwSvPEYO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:42.21 ID:iHPkKJt3O
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:35:51.09 ID:DaQW2Mo2O
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:36:01.28 ID:i/cUvFFLO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:36:11.76 ID:hfVYzniYO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:36:22.93 ID:k27aYw7KO
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:36:33.48 ID:nz/lPS5TO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:36:43.15 ID:dwISv3W+O
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:37:40.05 ID:dwISv3W+O
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:38:25.23 ID:8m7x8OkXO
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:39:48.65 ID:KCNSAMUhO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:40:02.48 ID:VvBL4zOVO
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/30(日) 02:43:32.97 ID:VvBL4zOVO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:28:17.43 ID:7u5qtSWTO

ーーーーー

穂乃果「---あなた達、何やってるか分かってるんですかッ!?」


大人達は、ねぎ星人を住処らしい古びた二階建てのアパートまで追い詰めていた。


『ね……ねぎ、あげます……ゆる、して、くだ、さい…』


部屋の扉にもたれかかり、ねぎ星人が辿々しい日本語で命乞いする。

穂乃果の非難を鼻で笑い、稲森が言った。


稲森「バッカじゃねーの?
これは企画、ゲームなんだよ。こいつもどーせ作りモンだし。
大体さ、殺すのがルールなんだから問題ないッしょ?」

吉岡「はは、お嬢サンには刺激が強過ぎたか?
グロいもんに慣れとらンならとっとと離れとけ」


吉岡も続けた。


穂乃果「あの男の子は嘘ついてるんです!これはゲームなんかじゃないッ!
私達は帰ろうとしたあのお爺さんが殺されるのをこの目で見たんですッ!」


そう反論し、穂乃果はねぎ星人を庇うように彼らの前に立つ。


穂乃果「この子は何もしてないッ!自分達が何をしているのかわかって------」


そこまで言った時、畑中が銃を穂乃果に向けて構えた。


畑中「…どけやガキ!テメェから撃ってもいーンだぞッ!」

穂乃果「なッ---!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:29:57.76 ID:7u5qtSWTO

その銃は間違い無く本物だった。
にも関わらず、誰も畑中を止めようとしない。
むしろ面白がっていた。

自分をバットで何度も殴りつけたあの少年と、目の前の大人達が重なる。


------こんなの、どうかしてる。



畑中「みっつ数える間にどけな。
いーち、にーい、さんッ!」

穂乃果「---ッ!」


ほとんど反射だった。

畑中がトリガーに力を込めると同時に、穂乃果は横に転がった。


ギョーンッ


そして何度も聞いた、間の抜けたサウンド。


穂乃果「あ------」


起き上がると同時に、ねぎ星人と目が合った。
助けを求めるその視線に、応える事は叶わない。


『ね…』


ねぎあげます、たすけてください。


またそう言おうとしたのだろう。

だが最初の1音を発した瞬間、ねぎ星人の頭が歪に膨張した。
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:32:24.17 ID:7u5qtSWTO

次の瞬間には、ねぎ星人は緑色の体液、脳漿に頭蓋骨をその場に撒き散らした。

倒れ込んだ胴体を、畑中が穂乃果の方に蹴飛ばす。


畑中「はッ、どうだよ。ゲームクリアだ」

山田「いやー、よく出来てますねぇコレ。
あと君---高坂さんだっけ?流石に感受性高すぎないかなぁ。
僕小学校で教師してるんだけど、イマドキ小学生もそんなに純粋じゃないよ?」

穂乃果「あッ…ああぁ……」


先程の老人とは異なり眼前で起きた凄惨な出来事、そして命乞いする幼い者を好んで殺戮する彼らの残虐性に、穂乃果はただ震えている事しかできなかった。


稲森「おッ、おい見ろよ!」


稲森が叫ぶ。


稲森「この部屋の表札、『ねぎ』ってあるぜ!」

吉岡「家族が居んのか?」

山田「なら全部やりましょうよ。
じゃないとクリアにならないでしょ」


畑中が玄関の扉を蹴破る。
4人は土足のまま部屋に踏み込んだ。

そして。


429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:33:26.73 ID:7u5qtSWTO




稲森「はははッ!まだ2匹いるぞ!」

畑中「オラオラッ!内臓ブチ撒けろやァッ!」

山田「ちょっと、僕にも撃たせてくださいよ!」

吉岡「テメッ!きたねーモンかけんじゃねーぞネギ野郎がッ!」



銃のサウンドと、皿か何かの割れる音、さらには硬い物で肉を殴打しているような音が立て続けに聞こえた。


穂乃果「もッ、もうやだ……なんなの、これ…」


穂乃果は半狂乱になりながら目を瞑り、さらに耳も塞いで、行われる凶行を拒絶する。


どれくらい経ったか、泣き腫らした顔を恐る恐る上げると、目の前に大きな影が立っていた。


穂乃果「え……?」


長い外套を着ており、胴体だけ見れば人のようだが、その頭部は明らかに違う。

緑色の肌に、頭髪------丁度、ねぎ星人のようだった。

『それ』は穂乃果の傍らの肉塊と蹴破られた扉を察知した瞬間、部屋の中に突貫した。


そして、被虐と加虐が逆転する。


430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:35:01.99 ID:7u5qtSWTO



たった今殺戮の快感を享受していた4人のつんざくような悲鳴が、穂乃果の耳にも否応なく届いた。


畑中「テメェ何モン……あがッ!?
やめッ、やめろォォッ!?」

吉岡「撃ッ、撃てッ!撃て撃て撃てェッ!」


穂乃果の目の前に、緑色と赤色の液体を体中に浴びた稲森と山田が飛び出してきた。


山田「ああッ!あああッ!?あの人達死ンだッ、殺されたッ!」

稲森「チクショウッ!なンで俺達がこンな目に遭ってンだよぉ!?」


そんな彼らの前に、別の影が立ち塞がる。

エプロンを纏ったその影もまた、緑色の肌をしていた。

明らかに、ねぎ星人の仲間だ。


稲森「は、はは……。あッちが親父さんで……、これがお袋さんッ、てとこかよ…」

山田「いッ…嫌だッ、死にたくないッ……」


恐怖で歯を鳴らしながら後ずさる2人。
玄関まで戻ると、部屋から肉をグチャグチャにすり潰すような音が聞こえてくる。

逃げ場は無い。


稲森「あッ」


穂乃果の存在を目にとめた稲森は、何を考えついたのか山田を肘で小突き、耳打ちする。

2人の目に希望の光が灯ったように見えた。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:36:55.82 ID:7u5qtSWTO

稲森「こッ、こいつがヤッたンだッ!」


稲森がそう叫ぶと同時に、2人は銃を放り出して穂乃果に駆け寄り、左右から彼女の両腕を掴んだ。
そのままエプロン姿のねぎ星人に向けて突き飛ばす。


穂乃果「きゃぁッ!?」


稲森「おしッ!逃げろッ!」

山田「はッ、はい!」


穂乃果を囮に、2人が逃げ出す。

同時に、ねぎ星人が動いた。


ダンッ!!


地面を蹴り跳び上がる。

もはや飛んでいると言える程あっさりと宙を舞い、そして。


稲森と山田の進行方向、彼らの目の前に着地した。


山田「ひッ!?ひぁぁァァァッ!!」


ねぎ星人の指先から鋭利な刃が滑り出る。
ソレは、甲高い悲鳴を上げる山田の腹部に突き立てられた。


山田「ごプッ…!?」


引き抜くと同時に肉や内臓が抉り取られ、彼は一瞬で絶命した。

続いて、ガタガタ震えて山田の最期を見ていた稲森に視線を向ける。
怒りに燃えるねぎ星人の両目からは、真っ赤な血涙が流れていた。
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:37:53.37 ID:7u5qtSWTO

稲森「いやだぁ……嫌だぁぁァッ!」


アパートの方へ回れ右をし駆け出した稲森の背を、ねぎ星人の刃が容赦なく斬りつける。

へたり込んでいる穂乃果の目の前へ、稲森は無様に転がった。


穂乃果「はッ…、はッ…、はッ…」


遂に、穂乃果が標的となる。


穂乃果「も、もう…、駄目ッ、だ…」


ここで終わるのか。


自分の意志で始めたスクールアイドルをやり遂げる事も無く。

母校を廃校の未来から救う事も無く。

両親より先に逝き、妹も置いて。

こんな所で、訳のわからない殺し合いで。


穂乃果「死にッ……たく、ない……」


彼女の脳裏に、家族や親友、学校での出来事や遠い昔の思い出が次々と浮かび上がってきた。

走馬灯、などというモノだろうか。

思考を諦めが支配しようとする。


だが。


433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:39:10.45 ID:7u5qtSWTO




------なンで、やる前からできねーッて言ッたりすンだよ?



そんな言葉を、思い出した。


穂乃果「……計、ちゃん?」


まだ小学校に入学もしていない、幼い頃。
近所の公園で、とある男の子に言われた台詞だった。

雨上がり、公園にできた大きな水溜り。
穂乃果はそれを跳び越えてみたい、という衝動に駆られた。

だがいざ助走をつけ跳ぼうとしても、踏み込む寸前で止まってしまう。

服を汚して母親に叱られる事。
また、転んで痛い思いをする事。

そんな想像が彼女を縛っていた。

その様子を見ていた同い年位の少年がそう言ったのだ。

彼はこう続けた。


------お前さ、やる前から失敗するかも、とか思ッてンだろ。
負けるかもッて思うから、負けンだよ。

------ほら、見ててやるから飛べよ。
自分なら絶対できるッて思ッて、やッてみろよ。



その後、自分はどうしたんだっけ?


跳べた?


跳べなかった?



434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:42:14.45 ID:7u5qtSWTO



穂乃果「そうだ……、負けるかもッて------死ぬかもなんて、思うから駄目なんだ…」


溢れんばかりの殺意を発しつつ近づいてくるねぎ星人を臆せず凝視し、穂乃果は立ち上がった。

足元に転がっている黒い銃を拾い上げる。


穂乃果「私は死なないッ!
------生きて帰るんだッ!!」


ギョーンッ


前方に向けて一発撃つ。

ねぎ星人は射線から逃れようと横に跳んだ。
何もない空間に小さな爆発が起こる。

そのたった一瞬の隙を逃さず、穂乃果は駆け出した。


逃げる為に。


つまりは、生き残る為に。



穂乃果「やッてやるッ!
------計ちゃんみたいに!」




ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/30(日) 22:43:43.22 ID:7u5qtSWTO
とりあえず終わりです。
ねぎ星人編はそんなに時間かけずに終わると思います
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/01(月) 00:06:31.43 ID:HIfLOfVIo
誰これ
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 21:42:22.68 ID:xDrFGm6uO
もう読者つかなそうですが続けます
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:43:21.66 ID:xDrFGm6uO

ーーーーー

海未「こっちです、残されたターゲットの一つが……」

北条「さっき急に3つも減ったよな。
まさかあいつら、本当に殺しやがったのか?」

海未「わかりません……あッ、あそこ…!」


角を曲がった所に、古びた二階建てのアパートが建っていた。
その前に、複数の人影が倒れ込んでいる。


北条「おッ、おいアレ!」


その一つは、右腕と頭部を失ったねぎ星人だった。

ひと目でわかる。死んでいた。


海未「なッ、なんて酷い事を------あッ…!?」

「…!」


海未と、サダコと彼女に名乗った(?)女は別の人影の正体にも気付く。

ねぎ星人の惨殺死体の近くには、背中に裂傷を負い仰向けのままピクリとも動かない稲森。

その奥には、腹の中身を撒き散らした山田。


北条「誰にやられたンだよ…!?
…あ、あのヤクザっぽいオッサン2人は何処だ!」


北条の問いに答えるかの如く、ねぎ星人の死体の横にある扉の蹴破られた玄関から足音が響いた。

そこから出てきたのは、緑色の肌を持つ大男。

ナイフのように鋭利な爪が生えた両手には一つずつ、丸い何かが握られている------それらが部屋に居た柄の悪い男達の頭だと悟るのに、さほど時間はかからなかった。
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:44:00.85 ID:xDrFGm6uO

海未「いッ------!?」

北条「なッ、ンだよコイツ!
これもねぎ星人だッてのか!?」


大男が、息を呑み動揺を隠せずにいる3人を察知する。


『グオオオオォォォォッッ!!!』


大男は咆哮を上げ、両手の拳を掲げ、固く握り締めた。

吉岡と畑中の生首が音を立てて握り潰され、中身がそこら中に飛び散る。

付着した肉塊を振り払いながら、大男は北条、海未、サダコという順に睥睨する。


北条「もしかしなくてもさ……俺達、敵だと思われてるんじゃ…」

海未「ど、どうしましょう…」


一体どうするのが正解なのか。

初めて向けられる明確な殺意に、誰ひとりとしてまともに思考する事が叶わない。


硬直する3人に、猛スピードで緑色の巨体が迫る。

反射的に刀へ手を伸ばす海未だったが、遅かった。


海未「あ------」


両腕を大きく広げラリアットのような体勢を取った大男の突進が、海未達全員の体を一瞬にして吹き飛ばした。

何が起こったのか理解する事もなく、あっさりと宙を舞った3人はコンクリートの塀に叩きつけられる。
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:44:47.28 ID:xDrFGm6uO

北条「がッ…、あァ!?」

サダコ「うッ……!」


激しい衝撃と共に体を襲った激痛に悶絶する北条とサダコ。


一方で。


海未「痛く、ない……?」


ただ一人海未は、『苦痛』に分類される感覚を一切感じていなかった。

塀に激突して倒れ込んだ体を起こす。
その動作にも何ら支障は出なかった。


海未「え?…えぇッ?」


たった今ぶつかった塀を振り返る。

そして愕然とする。


------逆に、コンクリート製の塀がバラバラに砕けていた。


海未「まさかッ…!」


傍らの2人は違った。

北条は吐血しながら荒い息を立て蹲り、サダコの両足はおかしな方向に折れ曲がっている。


海未「北条さんッ…、サダコさんッ!」


返事はない。

海未は、身に纏った服の金属製パーツから聴こえる甲高い音を耳にし、悟る。


海未「この服の……力ですか…!」


部屋に居た少年は知っていたのだ。

この黒い奇妙な服が、この状況下において生存の鍵になる事を。
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:45:28.92 ID:xDrFGm6uO

『ガアァァァッ!!』


無傷の海未に、再び大男が咆哮する。

その10本の指先から、ナイフのように鋭利な爪がスルリと伸びた。


海未「たッ…、戦えッて……事ですか…」


部屋の黒い球体は、『やっつけろ』という指示を出してきた。

そうしてアレから支給されたのは、オーバーテクノロジーとしか言えない装備。



海未「------サバイバルゲーム」



ようやく、自らの置かれた状況を理解した。

敵を倒さねば------否、殺さなければ帰れない。

何より負傷した北条とサダコも、このゲームが終わらなければ病院に連れて行く事が出来ない。


海未が震えながら刀に手をかけたところで。


「ママー、あの家の塀が壊れてるー!」


能天気な、子供の声を聞いた。


海未「なッ!?」


すぐ近くの民家。その2階のベランダから、小学校低学年位の少年がこちらを見ている。

にも関わらず、その子が触れたのはグロテスクな死体でも負傷した人々でも、怪物のような大男でもなく、海未が激突し砕けた塀。
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:46:21.97 ID:xDrFGm6uO

「あら、どうしたのかしら?
警察呼んだ方がいいかしらねぇ…」


子供の声に反応し出てきた母親も同じだった。

海未を始めとするこの状況の当事者達を、認識していない。

その母子はすぐにベランダからいなくなった。


海未「まさか……そんなッ…!」


これではまるで、自分達が本当にこの世の存在でなくなったかの様ではないか。

衝撃と絶望に呆ける海未だったが、振り下ろされる五本の刃で我に返る。


海未「くッ…!」


咄嗟に左腕を掲げて受けた。
やはり痛みは感じない。

空いた右手で刀を抜き、刀身を出す。

それを見た大男は後ろに跳び退き間合いを取った。


海未「はあぁぁぁッ!!」


突きの体勢を取った海未が攻勢に出る。
『殺る気』も何もあったものではない、追い詰められた挙句の行動だった。

だがこの服は防御力だけでなく、身体能力全体を上昇させてくれる代物らしい。

そのアシストを存分に受け、彼女は一瞬にして大男との距離を詰めた。

大男の腹部に向けて刀を突き出す海未だったが、そう大人しく攻撃を受けてはくれない。

大男は両手の爪で刀身を掴んだ。
火花が散る。


『グルルァァッ!!』


そのまま刀身を真横に薙ぎ払い、海未ごと吹き飛ばした。
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:47:08.00 ID:xDrFGm6uO

海未「くぅッ…!?」


数メートル飛ばされ、地面を転がる海未。
辛うじて刀は手放さず保持できた。

即座に跳び起き、体勢を立て直すと同時に気付く。
大男の出てきたドアの手前に、部屋で支給された銃の長柄の方が落ちていた。


海未「あれがあれば…」


接近戦よりは有利にコトが進むだろう。
だがその前には、大男が立ちはだかっている。

一度退くという選択肢は存在しない。
海未がいなくなれば、この大男は即座に北条とサダコに留めを刺すに違いない。


『オオォォッ!』


大男がまた攻勢に出る。
自慢の爪で再び海未を捉えようと走り出した。

海未は刀を一度仕舞い、迫り来る大男に真っ向からぶつかるかのように駆け出した。


海未「ふッ---!」


そして相互の距離が僅かになったところで、地を蹴る。

ここでもやはり、服のアシストは働いた。

アスファルトを軽く陥没させ、海未の体は大きく跳び上がる。


海未「ふッ---!」


大男を越え、銃のすぐそばに着地。
そのまま銃に飛びつき、大男へと銃口を向ける。
いや、実際は銃口など無いのだが、ともかく。
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:47:54.07 ID:xDrFGm6uO

海未「撃ッて……いいん、ですか…?」


しかし、躊躇なくトリガーを引ける程、海未はこの状況に順応できてはいなかった。

大男がこちらを振り返る。


海未「撃ッ…!撃ちますよッ!
動かないでくださいッ!」


言葉は通じてくれなかった。
向けられる銃口に構わず、大男がまた迫る。


海未「ひッ---」


ギョーンッ、ギョーンッ、ギョーンッ


ほとんど無意識だった。
咄嗟に目を下に背けつつ3発撃った。

次の瞬間、意外に強い反動で跳ね上がった銃の感触が消える。



海未「えっ?」


顔を上げた海未の目と鼻の先に、血走った眼でこちらを睨みつける大男の姿があった。

その右手で、たった今彼女が撃った銃を取り上げていた。
大男が拳を握り締めると、銃身がポキリと折れる。

それと同時に、大男の右腕が弾け飛び、生温い体液が海未の顔に飛び散った。

痛みにのたうち回る事もなく、大男は残った左腕で海未の首を掴み、持ち上げる。

大男が海未の首をへし折らんと締め上げる。
黒い服に血管のような筋が浮かぶ。

圧倒的な防御力だったが、無限である訳がなかったのだ。

攻撃を受け続けた場合、いつまで持ってくれるのかわからない。
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:48:31.66 ID:xDrFGm6uO



キュイイイィィィィ…


所々に取り付けられた金属パーツから甲高い音が響く。


海未「やはりッ……限界がッ?」


依然として殺意しか感じない大男と、不穏な音を出す戦闘服。

このままでは死ぬ、殺される。
はっきりわかった。


------迷ってなどいられない。


海未「死ぬッ---ものですかッ!!」


そう叫び、ジョイントから逆手で刀を抜き取ると同時に刀身を伸ばす。

今度は一切躊躇う事なく、切っ先を大男の胸部に突き立てた。


海未「はあぁぁぁぁッ!!」


大男が呻く。
拘束する力が弱まった。

海未はそのまま、大男の首元へと刀を押し上げようとする。

徐々にその刀身が動く。


海未「あとッ!少ッしッ…」


戦闘服のアシストが効くにつれ、手応えが軽くなっていく。
刀の斬れ味が増したような錯覚を、海未は感じた。


そして------


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:49:22.38 ID:xDrFGm6uO

ーーーーー

穂乃果「はッ、はッ、はッ------」


自分に出せる限界の速度で走る穂乃果の後方から、エプロン姿の怪物が迫る。


『オオォォォッ!!』


憤怒と悲嘆の入り混じった咆哮を聞くのも何回目だろうか。


穂乃果「死なないッ……、生きてッ、帰るんだ!」


単なるスピード勝負で勝てるとは思っていない。
そもそも、ある程度距離を詰められると先程の大人達の様に跳躍で抜かれ、終わりだ。

故に彼女は、入り組んだ路地裏を何度も曲がって進み、その度に部屋の銃で牽制を行なっていた。


ギョーンッ、ギョーンッ、ギョーンッ------ブブッ…


エネルギー切れを示すサウンドが鳴る。
連射するとすぐこれだ。

命中の確認もせず、次の曲がり角を探し、そこに飛び込む。


だが。



穂乃果「行き……止まり…」


ついに、ハズレを引いた。

振り返る穂乃果の視界に、ちょうど緑色の体躯が写り込んだ。
こちらを脅す様に、鋭い爪をカチカチと鳴らしてくる。

ねぎ星人は穂乃果に逃げ場が無い事を理解すると、緑色の顔を歪め、笑みの様な表情を作った。
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:50:08.45 ID:xDrFGm6uO

ゆっくりと近づく脅威に対し、穂乃果は叫ぶ。


穂乃果「死ぬッ…もんかぁッ!!」


そして、ねぎ星人に向かって駆け出した。

流石に予想がつかなかったのか、動揺したねぎ星人が右腕を雑に振るう。

その瞬間、穂乃果はスライディングの要領で攻撃を潜り抜けた。


穂乃果「よしッ!」


ギョーンッ


すれ違うと同時に銃をねぎ星人の右腕に向け発射。

当然命中の確認はまた行わず、立ち上がってその場から逃走を図る。

路地裏から抜け出した時、背後から何かの弾ける音がした。


穂乃果「当たッた…!?」


どれ程のダメージになったかは分からないが、多少の足止めにはなったと信じたかった。


------しかし、逆だった。


『グオオオオォォォッッ!!』


激しい咆哮が響く。

反射的に後方へ目を向けると、右手を手首から失って鮮血を迸らせるねぎ星人が、今までより明らかに速いスピードで接近していた。


穂乃果「そんッ、な…」


無駄かもしれないという考えを振り切り、穂乃果も走る。
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:50:57.92 ID:xDrFGm6uO



『オオォォォォォッ!!』


次第に大きくなっていく足音と咆哮に恐怖しながらも足を動かす穂乃果------だったが、バァン、という硬い何かが激突する音を聞き、立ち止まった。


穂乃果「えッ?」


足音も咆哮も止んでいた。

ねぎ星人を確認しようと振り返る。


まず目に入ったのは、車体の前方が大きく凹み、フロントガラスが粉々になった黒塗りのセダン。

そのすぐ前に、地面に倒れ伏したねぎ星人がいた。


「オイオイ、なんか轢いたのかよ」


セダンからスーツ姿の男性が出てくる。


穂乃果「そこの人、逃げてッ!」


穂乃果はそう叫ぶが、何故か男性は反応しない。


「なんもねぇなぁ…。車がこんなんなッてんのによぉ」


状況を不審がりながらも車の大破を嘆く男性の傍らで、ねぎ星人がゆっくりと身を起こした。

それにも、男性は一切気づく素振りを見せない。


穂乃果「見えて……ないッ!?」


ねぎ星人の残された左手の爪が、男性の胴を薙いだ。


「えっ?」


綺麗に5枚切りされた男性の残骸が地面を転がった。


------また、人が死んだ。


この男性は何もしてなかった。
ただ車に乗り、通りかかっただけ。

そして、殺された。
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:52:04.29 ID:xDrFGm6uO


穂乃果「……私の、所為だ」


自分が、街中であんな怪物を引き連れて逃げ回らなければ。

あるいは、殺す事、殺される事に怯え、戦闘を避けなければ。


穂乃果「こンな事にッ…!ならなかッたッ…!」


右手首からの激しい出血と車両との激突で相当なダメージを受けたねぎ星人が、それでも尚穂乃果に向けて進んでくる。


穂乃果「決着ッ…つけるッ!」


銃を構え、トリガーに指をかける。

今度は外す気など無い。
銃身の後方のディスプレイを覗き、射程圏内へ入ったねぎ星人に狙いをつける。


穂乃果「はッ---、はッ---」


トリガーに触れさせた指に力を込めた。

ねぎ星人は避けようともしない。
体を左右に揺らしながら、操り人形の如く機械的に穂乃果へと進む。


穂乃果「ごめん…なさい」


穂乃果は固く目を瞑った。
震える指を、無理矢理トリガーへ押し込もうとする。


------だがそこで、彼女の真横を何かが高速で横切った。


それに続いて、ねぎ星人の呻き声と硬い物の打ち込まれる乾いた音が聞こえた。


穂乃果「な---」


目を開けた穂乃果の眼前で、ねぎ星人は光るワイヤーにグルグル巻きにされていた。


「よォ、生きてたンだな」


何もない空間から少年の声が響く。
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:53:19.83 ID:xDrFGm6uO


穂乃果「誰ッ!?」


叫ぶ穂乃果の前で火花が散った。
次第にそこから人影が見えてくる。


穂乃果「君は---」


その正体は、公園で大人達を扇動していた少年だった。


「すぐ死ぬと思ッてたンだけどな……スーツ着てねぇし。ま、運が良かッたな」


ねぎ星人を拘束しているワイヤーが赤く変色し、レトロなゲームで流れるような明るいサウンドが響いた。

すると、遥か上空から光線がねぎ星人の頭頂へと伸び、その体を穂乃果達の経験した『転送』のように消去していく。


穂乃果「これッて…?」

「送ッたンだ」


『送った』などと言われてもよく分からなかった。

他にも訊かねばならない事は山ほどあるのだが、多過ぎて逆に言葉にできない。


「もうそろ時間無くなッてきたな……。
もう一体の方も…、あ?」


左手首から表示された立体映像を見ていた少年が声を上げる。


「---あの女、やりやがッたか」


そして、口の端を歪めて笑った。

戸惑う穂乃果だったが、そこで少年の体がねぎ星人同様に頭頂から『転送』されている事に気づく。


「終わッたな」


「何が?」と言おうとしたところで、不意に視界が変わり、人工の照明に目が眩んだ。

視界には、漆黒の球体。

あの部屋だった。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:54:19.50 ID:xDrFGm6uO

ーーーーー

海未「ほ、北条さん!?サダコさんも!」


不意に球体の部屋に戻され困惑する海未の目の前に、北条とサダコが転送されてきた。


五体満足で。


北条「えッ?あれ?」

サダコ「……」


2人も自分の体をくまなく確認するが、おかしな所は見当たらなかった。

攻撃を受けた際に傷付いたり血で汚れた筈の衣服も、綺麗に元通りだ。


「みんな!無事だったんだ!」


明るい声が部屋に響く。

先程別れた穂乃果が、上半身まで転送されていた。

隣には公園で企画物だと語っていた少年。


海未「穂乃果っ!」


ひとまず穂乃果の無事に安堵する海未。


北条「おい中坊……こんなのが企画だッて言うのかよ」


鋭い口調で問い詰める北条を、当の少年は軽く無視する。

続けて何か言おうとする北条の制服の裾を誰かが引いた。


北条「なんだよ……ッてうわぁぁッ!?」


サダコだった。

彼女は部屋のある箇所を指差している。

そこには、見覚えのある金髪の頭がうつ伏せで転送されてきていた。


穂乃果「この人……」


それを見て穂乃果が顔を顰め、海未の背に隠れる。
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:55:43.52 ID:xDrFGm6uO


海未「あの人は…、確か稲森とかいう名前の…」

北条「無事だったのか」


転送が終わり、稲森が身を起こす。


稲森「え?俺、確か斬られたよなぁ?」


彼は背中に手を回しまさぐった。


稲森「はは、治ってる…、生き残った!」


歓喜の叫びを上げる稲森だったが、背後の穂乃果と目が合った途端に表情を凍りつかせた。


ともかく、負傷した全員が無傷の状態に戻っていた。
最初に死にかけ、この部屋に送られた時と同じだ。


海未「穂乃果、あの人と何かあったんですか?」

穂乃果「…ううん、なんでもない」


理不尽にも程がある仕打ちを受けたが、ここで言い出しても無意味だった。


北条「おいこの球、タイマーみたいのが動いてるぞ」


北条の言葉に、穂乃果達は鎮座する球体へ目を向ける。


『00.12.51』


カウントが止まった。


チーンッ


電子レンジのようなベルが鳴る。
数字が消えて別の文章が映し出された。


『それではちいてんをはじぬる』


穂乃果「採点?」


穂乃果が首を傾げた。
他の者達も同様だった。

未だに名も知れない少年だけは、静かに次の表示を待つ。
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:57:46.59 ID:xDrFGm6uO


『ぱつきん
1てん total1てん
あと99てんで終わり』


あまり出来のよろしくない似顔絵と共に、『採点』なるものは表示された。


稲森「はぁ?1点って何の点数……あッ」


大方予想はついた。


北条「『ねぎ星人』とかいうのを殺した点数か?」

穂乃果「…うん、そうだと思う」


アパートでの凶行を思い出した穂乃果が表情を暗くする。


『サダコ
0てん
ホモに付きまといすぎ』


海未「え……ホ、ホモって…」

北条「しッ、死んだ奴にいたんだろ」


海未から向けられる視線を躱しつつそんな事を言う北条だが、球体は容赦しなかった。
北条の似顔絵が球体に映る。


『ホモ
0てん
サダコにビビりすぎ』


ただでさえ重かった部屋の空気が凍りついた。


北条「ちッ、違ッ…!俺はホモじゃッ……誤解だ!」

稲森「離れろや!きめーンだよ!」

北条「ちげーッつッてんだろ!
そもそもお前なンかッ…!」

海未「大丈夫ですよ北条さん、私はそういうのに偏見は…むしろその気持ちも分かるというか」

北条「お前は何言ッてンだ!?」

穂乃果「『ホモ』…何それ、ホルモンみたいなやつ?」


騒ぎ出す面々に構わず、球体は次の表示を出した。


『ホッノ
0てん
わめきすぎ。うるさい』


海未「あとは、私と…貴方ですか」


海未が、球体から目を離さない少年に声をかけた。
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 21:58:50.79 ID:xDrFGm6uO


「おいガンツ、0点の連中なんてどーでもいーから早くしろ」


少年が球体に言った。


海未「『ガンツ』って名前なんですか?」

「誰が名付けたのかは知んねーけどな。
俺がここ来る前から、皆そう言ッてた」


続いて、海未の番がやってくる。


『ウッミ
5てん total5てん
あと95てんで終わり』


海未「5点……」

穂乃果「点数、入ってる…」


表示を見つめる2人。

穂乃果は理解する。
つまり、海未はねぎ星人を仕留めたという事だった。


「はッ、やッぱお前がブッ殺したのか」


少年が面白そうに言った。


「大きな生きモン殺すのとか初めてか?
それても慣れてたりすンのか」

海未「違ッ…私はただ…!」


煽るような事を言う少年に、海未は食ってかかった。


『西くん
3てん total34てん
あと66てんで終わり』


最後は少年の番だった。
彼は西という名前らしい。


西「たッた3点かよ。
ま、あの程度じゃこんなもンか」

北条「なぁおい、これ一体何なんだよ」


北条が率直な疑問をぶつけた。
西と球体に表示された少年があっけらかんと答える。
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:02:12.72 ID:xDrFGm6uO


西「何ッて、採点だよ採点。
ガンツが今回のミッションの点数を発表してんだ」

穂乃果「ミッション?」


この少年が今の状況の事情を知っているのは明白だった。

全員の視線が彼に向けられる。


西「最初に指示されたろ、星人をやっつけろッてさ。
そーゆーゲームなンだよ、コレ。
倒したらその分点数が貰える。何もしなけりゃ0点」

北条「お前…こんなミッションに何回も参加してんのか?
点数、結構貯まッてたろ」

西「ん?ああ、何回もやッてる
……もう1年くらいか?」


やはり彼は、全ての事情を知っていた。
だとしたら、今一番問わねばならない事はこれだ。


穂乃果「な……なんで最初から、本当の事を言ってくれなかったの?」


全員の疑問を、穂乃果が代弁した。

しっかりと説明が行われていれば、あそこまでの惨劇が起こる事もなかっただろう。


海未「そうです。こんな危険なミッションの事を、何故テレビの企画だと偽ったのですか?」


海未が続ける。

西が、フンと鼻で笑った。


西「どーせ馬鹿共に何言ッても無駄だろ?
そンならテキトーな理由つけて囮にでもした方が使えるじゃねーか。
お前ら見てねーか?帰ろうとした奴が頭吹っ飛ばされンの。無駄死にさせるよりは活用しなきゃな」


そんな台詞が、微塵の罪悪感も滲ませずに発せられた。


穂乃果「なッ---!」

海未「貴方は…なんて事を!」

北条「お前ッ…!」

稲森「テメッ、舐めてンのか!!」


訳も分からず危険な殺し合いに送り込まれた側からすれば、たまったものでは無かった。

非難の視線を無視し、西はただ一人得点した初心者、海未に近づく。
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:03:37.21 ID:xDrFGm6uO


西「でもお前だけは違ッた---。
ほぼ直感でスーツの重要性に気づいて、星人をブッ殺した」

海未「殺した……」


海未の手に、無我夢中で刀を振るった時の感触が蘇る。

思わず顔を引攣らせる彼女へ西が続けた。


西「オイオイ、責めてる訳じゃねーッて。
殺すのがルールなンだから当たり前だろ?
---そンでどうだ、気分は良かッたか?」

海未「そンな訳ッ…!」


西は意地悪く笑う。


西「まぁそのうち慣れるッて。
けッこーいるンだ。このミッションを楽しめる連中。
お前も------」

穂乃果「やめてッ!!」


穂乃果が西の言葉を遮って叫ぶ。


穂乃果「えっと……西くん、だよね?
海未ちゃんに、もう変な事言わないで------それと、教えて欲しいの。
こんなミッションを、また何度もやらなきゃいけないの?私達、家には帰れる?」

西「要求ばッかしてンなよ図々しい。
…まぁ帰れるぜ。見ろよ」


西が球体を指差した。


稲森「は?またなんかあンのか?」

北条「帰れるッて……」


不意に球体から光線が伸び、部屋にいた全員の頭頂を捉えた。


海未「転送…」


瞬く間に転送が目に至り、またも視界が反転した。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:05:01.03 ID:xDrFGm6uO

ーーーーー

穂乃果はハッ、と目を覚ました。

背中に感じる、慣れ切った柔らかい感触。
自室のベッドだった。


穂乃果「私の部屋…」


服装は制服のままだった。

困惑しながらも、とにかく着替えようと身を起こす。
そこで気になって時計を見た。

時刻は深夜零時を過ぎていた。


穂乃果「もうこんな時間…!
お母さん心配してるんじゃ……」


部屋を飛び出す。
階段を駆け下りて居間に向かうが、既に灯りは消えていた。

メールに何か文句の一つでも送られていると思い、制服のポケットから携帯を取り出して開く。


穂乃果「あれ、ことりちゃんからの連絡だけだ。
お母さんからは何も来てない…」


着信も無かった。

年頃の子供が断りもなく深夜まで帰宅しなければ、親というものは心配したり怒ったりするのが普通だ。

少なくとも穂乃果の両親はそうだった。


穂乃果「夢だったのかな…、でも寝た記憶ないし…」


共にあの状況を経験した海未に連絡しようと、携帯の電話帳をタップする。

『海未ちゃん』という連絡先の電話番号に発信した。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:06:23.40 ID:xDrFGm6uO

ーーーーー


♪Big shooter 生き急いで blazing
♪Beat you up 切り開いてbreak


海未「…電話?」


胸元から聞こえる着信音で目を覚ます。


海未「制服のまま寝てましたか…皺にならないといいのですが」


発信先は『穂乃果』。
携帯を取り出し通話に出た。


穂乃果『あ、もしもし海未ちゃん。起きてる?』

海未「今、起きたところです。どうかしましたか?」

穂乃果『海未ちゃんは覚えてるよね?
路地裏で襲われて…気づいたらおっきな黒いボールのある部屋にいてさ…』


忘れる筈がなかった。

自分がつい今まで体験していた不条理なゲーム。
それが終わって、気づけば自室で寝ていたのだ。


海未「も、勿論覚えています!
穂乃果も無事に帰れたのですか?」

穂乃果『うん、気づいたら部屋で寝てた。
でもこんな遅く帰ってきたのに家族から連絡のひとつも来てなくて…』


そういえば海未も、電話に出ようとした時にひとつの通知も見つけなかった。


海未「私も、多分そうです。気づかれていない、という事でしょうか…」

穂乃果『変だよね…』


通話しながら部屋を出て、居間や両親の寝室を確認する。

灯りは無い。
寝てしまっているようだ。


海未「とにかく、今日はもう寝ましょう。
詳しくは明日の練習の後に…」

穂乃果『うん、そうだね…。おやすみ』


そう言って穂乃果が通話を切る。

海未は部屋に戻り携帯を置くと、寝巻きに着替えるべく制服を脱いだ。
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:07:30.64 ID:xDrFGm6uO

海未「そういえば、私の荷物は…」


スクールバッグもあの部屋から戻されていたらしい。
部屋の端に置かれていた。

中身を確認しようとして、気づく。
バッグの裏に、銀色の四角いケースが隠れていた。


海未「これは…!」


あの戦いで自分が身に付け、その命を救った戦闘服の入ったケースだった。

中には刀も押し込められていた。


海未「くッ……」


思い出す。

自分を襲ってきた大男---ねぎ星人を、首元から頭頂まで真っ二つにした感触を。


海未「はッ---はッ---」


動悸が激しくなり、眩暈がする。


あの大男が球体に表示された子供のようなねぎ星人の親であろう事は明らかだった。

子供のねぎ星人は、稲森達大人が殺してしまったのだろう。


子供を殺されたなら、親はどうする?


海未「違うッ…私はッ…」


何もしていないのに襲われた。

北条とサダコは重傷を負い、一刻も早くその場を切り抜けねば危険だった。


海未「仕方…無かったんです」


歯を食い縛り己に言い聞かせる海未。

だが多少の落ち着きを取り戻した彼女の脳裏に、西の台詞が蘇る。


『---そンでどうだ、気分は良かッたか?』


良い筈がない。

殺し合いに恐怖以外の感情を感じる訳が無いのだ。
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:08:30.19 ID:xDrFGm6uO


海未「怖かった---それだけの、はず…」


記憶を手繰り、思い出したくもないあの瞬間を思い浮かべる。

自分の振るう刀が、徐々に大男の顔を滑っていく光景。

あの時自分は、何を感じていたのか。


------恐怖だけじゃない。


------今まで経験の無い危険な昂揚を、感じていたのではないか?


海未「違う……違うん、です…」


間違った事はしていない。
それは事実だった。

北条とサダコを見捨てて逃げる事など出来ないし、話し合いに応じてくれる相手ではなかった。


だが---だが本当に、ああするしか選択肢は残っていなかったのか?


限界だ。

海未は頭を圧迫する思考を振り払う。


海未「もう考えるのはやめましょう……疲れました…」


自室に転送された際寝かされていたが、その時間は数分か数十分だろう。

寝るべきだ。


布団に潜り込む海未だったが、結局一睡も出来なかったのは言うまでも無い。

尤も、寝直したところで今夜の出来事を夢に見かねない為、寝不足のまま朝を迎える方がマシかもしれないが。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/14(日) 22:09:53.58 ID:xDrFGm6uO
次からは田中星人編いきます
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:09.39 ID:V3JL1LQ9O
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:16.97 ID:/i5m8YoXO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:26.09 ID:RaR6gFMzO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:34.11 ID:/i5m8YoXO
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:42.69 ID:Qn7wAJFVO
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:50.92 ID:/o+5gE5cO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:09:58.85 ID:px0w7scKO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:07.25 ID:AJE9+BYRO
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:16.61 ID:zsTQNSbXO
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:24.97 ID:qp91rTaWO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:33.56 ID:uGK2OCb8O
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:43.25 ID:smB8U/wBO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:10:51.32 ID:zeIDvRQuO
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:00.08 ID:QUfii0QsO
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:08.36 ID:Q+2D2CgrO
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:18.63 ID:od3i0GYAO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:26.68 ID:hOwIEYEFO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:35.15 ID:uX5lgIzdO
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:42.72 ID:qYEBSSvYO
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:11:53.22 ID:Mz5C/4cTO
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:02.53 ID:WZcHFdkuO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:12.98 ID:2v5dta53O
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:21.86 ID:vnClfNlEO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:31.71 ID:OihtVoVbO
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:42.57 ID:9ZOxJ9p5O
真姫「さっきのハンバーグの肉汁を無駄なく利用するためね」

曜「フライパンにトマト缶、水、コンソメを加え、煮立てる」

真姫「このために深めのフライパンを使うのね」

曜「煮立ったらハンバーグ、エリンギを加え、再び煮立たせる」

曜「煮立ったら弱火だよ」

曜「このとき砂糖、ソースを加え、塩、ブラックペッパーで味を調えておこう」

曜「アクを取りながら弱火で約20分煮込む」
http://imgur.com/6IvFaq1

真姫「20分…。暇ね」

曜「煮込み時間は長くすると濃厚になるけど、煮込みすぎるとハンバーグがカチカチになるから様子を見ながら気を付けてね」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:51.06 ID:qjz1Ne/3O
Aqoursの好感度スレまとめ

善子 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1482032895/

曜 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487678425/

ルビィ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487668185/

千歌 →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487693644/
>>2
ダイヤ →http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1487770928/

花丸 → http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1487777497/

梨子→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488373777/

果南→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488454481/

鞠莉→ http://karma.2ch.net//test/read.cgi/lovelive/1488464531/
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:12:59.07 ID:i7C9hRinO
スレ汚し失礼します

★★★自治スレより重要なお知らせ★★★
>>2
ラブライブ!板で違反スレの乱立、スクリプトによる保守を目的とした板荒らしに対策するため板設定の変更に関する投票を行います
賛成/反対の投票ですので投票お願いします。


投票日:2017年3月12日


詳しくは
自治スレ、荒らし報告相談 Part.5
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1489154599/
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:13:08.95 ID:urZC4WL8O
1 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:24:27.16 ID:DV9Bek1G
アニメ本編とは別時空です
>>2
梨子「はぁ…転校して来た途端変な人に絡まれるし付いてないな…私…」

曜「ん?あっ、転校生の子だ♪」

梨子「あ、どうも」ペコリ

曜「千歌ちゃんに追いかけられてばっかりで大変そうだね」アハハ

梨子「千歌ちゃん…あぁ、うん…そうですね…」

曜「んーと…同い年だからタメ口でいいよ?」

梨子「そっか、じゃあそうするね
えーっと…」

曜「あっ、私?私は渡辺曜!曜でも曜ちゃんでも好きに呼んでね♪」

梨子「ふふっ、じゃあ曜ちゃんて呼ぼうかしら」

曜「了解♪じゃあ私は梨子ちゃんって呼ぶね!」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:13:17.50 ID:nWSCy1R9O
9 名前:名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@無断転載は禁止 [sage] :2017/03/11(土) 00:32:29.95 ID:DV9Bek1G
曜「梨子ちゃん♪行こ?」
>>2
梨子「え、ええ…」

曜「どう?学校には慣れた?」

梨子「うーん…まだ、かな…
曜ちゃん以外に喋る子あんまりいないし…」

曜「そうなの?そっかぁ…」

梨子「うん…」

曜「さ、着替えよっか」

梨子「そ、そうね」
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:13:26.10 ID:Iy1rqZ8/O
 包装を破いて、お二人の口に突っ込みます。

「んん〜! 甘い! うまい!」

「なにこれ! あまーいっ! すごーいっ!!!!」

 二人の顔がほころぶのをみると、こちらも差し上げた甲斐があるというものです。

「だいぶ回復されましたね? ではもう一度トロッコを漕いでください」

「え?」

 二人の顔が固まります。

「で、でもこの先って……」

「谷だよねー?」

「ええ、谷です。安心してください、飛びますから」

「はぁ!?」

「え!」

 ジャガーさんは驚愕、カワウソさんは期待の表情を浮かべました。

「と、飛ぶって!? あんた鳥のフレンズなの!?」

「いいえ、違います」

「じゃあ無理だよ!」

「大丈夫です。ここからスピードをつけてれば、谷を飛び越せるかもしれません」

「飛び越せなかったら?」
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 23:13:33.68 ID:pg7IWwrhO
(数分後)

曜「粘りが出てきたね。それくらいでいいかな?」

曜「それを4等分にして、空気を抜き小判型に丸め、真ん中を少しへこませておいて」

真姫「…うん」コネコネ

曜「ハンバーグ(タネ!)完成」
http://imgur.com/C3GvPwb.jpg

曜「その間にフライパンに油を少しひいて暖めるね」

曜「このときフライパンは深めなのを使うとあとあとの処理が捗るよ」

曜「充分に暖まったら、並べ強火で焦げ目が付くまで焼く」ジュー
http://imgur.com/QusePK0.jpg

真姫「ふむふむ」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:28:19.32 ID:v9c9KvYeO






Chapter:2
だッて戦争終わらない



494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:29:01.16 ID:v9c9KvYeO

ーーーーー

やや古びた、ありきたりなデザイン。

そんな木造二階建てアパートの一階、『加藤』という表札の掛けられた部屋の前に、金髪の少女、絢瀬絵里は立っていた。

手には野菜など食品の入った買い物袋を提げている。
ちなみに部活帰りのため制服だ。

チャイムを鳴らす。

すぐに扉が開き、小学校高学年くらいの少年が顔を出す。


絵里「久しぶりね、歩くん。変わったことは無い?」


歩と呼ばれた少年が答える。


歩「久しぶりッて……絵里サン5日前にも来たじゃん」

絵里「それでも久しぶりなの」


そう言って絵里は部屋に入る。

勝手知ったるとはこの事で、彼女はテキパキと買い物袋の中身を冷蔵庫に入れ、反対に賞味期限の近づいた物から取り出していく。


歩「いーよ、そこまでして貰わなくても。
だいたい俺だって料理できるし」

絵里「はいはい。じゃあ一緒にしましょ」


そう言って、絵里はバッグからエプロンを取り出した。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:29:48.98 ID:v9c9KvYeO

調理を終え、生姜焼きに豆腐の味噌汁という夕食を2人で食べていると、歩が不意に訊いた。


歩「なぁ、結局絵里サンッて、兄ちゃんの彼女なの?」


絵里が『ブッ』と味噌汁を噴き出す。

賢い可愛いエリーチカ、などと言えたものではない。


絵里「ち、違うわよ!大体私は---」


---彼の事、覚えていないんだから。


思わずそう言いかけて、咄嗟に口を噤む。


歩「…私は?」

絵里「あ、いや…私は、じゃなくて。
確か加藤くん、彼女みたいな人いた気がするのよ」

歩「え、嘘。どんな人?」


それも、覚えていなかった。


歩「そーだッたんだ。前から絵里サンのコトたまに連れて来てたから、てッきり彼女だと思ッてた」


そんな記憶も、無い。


あるのは、『加藤勝』という人物と、自分が彼と何らかの形で関わっていたという曖昧なイメージだけ。

少なくとも恋仲ではない。
それとも、『なれなかった』のか。

そこでぼんやりと、ショートカットの少女の姿が脳裏に浮かぶ。

名前は確か、岸本---
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:30:20.59 ID:v9c9KvYeO


歩「絵里サン…?」


思索に耽りかけた絵里だが、歩の声で我に帰る。


絵里「あ…ごめんなさい、ぼけッとしちゃッて。冷めないうちに食べないとね」


週に何回かこうして彼が一人ぼっちで暮らすアパートを訪問する生活も、もう数ヶ月になる。

まだ幼い少年が一人で暮らしているのにも事情があった。

彼の両親は数年前に他界し、その後共に暮らしていた兄、勝も行方不明になっているのだ。
親戚は、お世辞にも彼の事を歓迎しているとは言えないらしい。


絵里(…そう。歩くんの事、頼まれた。
---でもいつ?どこで?)


肝心な事を思い出せない。
記憶が抜け落ちているのだ。

1年ほど前から、一人でこの部屋に来るようになった辺りまでの記憶が。

家族や友人にその時期の事を訪ねても、変わった様子は無かったと言われた。
また病院にも行ったが、原因は判らず仕舞いだった。


絵里(本当におかしい……一体何が…)


ただ一つ覚えているのは、『加藤勝』との約束だけだった。


ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:31:07.39 ID:v9c9KvYeO

ーーーーー

家路の途中にあるファストフード店のボックス席に、穂乃果と海未は浮かない顔で座っていた。


海未「眠れましたか…」

穂乃果「ううん、全然…」


寝不足のまま行う事になった練習は散々なものだった。


海未「今日の事はともかく、状況を整理しましょう」


海未の提案に、穂乃果はコクリと頷く。


海未「まず、昨夜私達が行ッたゲームは本物で…『星人』などと言う生物も実在する」


海未がテーブルに新聞を広げた。

『多摩市の路上で男性のバラバラ死体』
『同市住宅街で破壊痕、爆弾か!?』

そんな記事が載っていた。


穂乃果「やッぱり、あの人…」


『ねぎ星人』との戦いに巻き込まれ、唐突に命を奪われた男性。

人体が容易く切り刻まれるあの光景を思い出し、穂乃果は歯噛みした。


海未「こういッた原因不明の破壊痕や殺人の類は、かなり前から全国で頻発しているみたいです。
正確にいつ頃からは分かりませんが…」

穂乃果「誰かに話す訳にもいかない……頭に爆弾が埋められてる」

海未「その通りです。あのミッションの最中に帰ろうとした人が殺されてましたが、恐らくは情報を拡散しようとしても同じかと」


家族や友人、警察に相談するという選択肢も封じられている。
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 01:31:44.46 ID:v9c9KvYeO

穂乃果「…逃げ出す事ができないなら、あのミッションを繰り返すしかない。
大事なのは、どうすれば解放されるかッて事なんだけど---」


ミッションの後に行われた『採点』。

あれが鍵だろう。


海未「あと何点で終わりなどと言われていました。
ミッションで『星人』を倒して点数を貯めれば、自由になれるのかも…」

穂乃果「うん。私はあと100点、海未ちゃんは確か95点……だったと思う」


一体何回のミッションをこなし、何体の星人を殺せばいいのか。

考えただけで嫌になる。


海未「あの西とかいう人が色々と詳しい筈です。どうにか連絡を取れればいいのですが」

穂乃果「流石に無理だよ。学校もわからないんだし」


歓迎できる事ではないが、次のミッションであの部屋に呼ばれた時に探りを入れる他無い。


穂乃果「あッ、そういえば」


穂乃果が何かを思いつき、声を上げた。


穂乃果「昨日部屋にいた北条くんはUTXだよね?」

海未「確かに…そう言ッてました」

穂乃果「会いに行ッてみよう!」


少なくとも無意味ではないだろう。


ーーーーー
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