伊吹翼「太陽の彼女」

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7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 00:49:24.04 ID:CTHKjdCD0

「杏奈、百合子ちゃーん!」

とりあえず事務所に行けば誰かいるかな、そんな考えはバッチリ正解のようだった。
2人ともオフなのか、一つのソファに並んで座りながら杏奈と百合子ちゃんは談笑していた。
杏奈の手には電源の切ってあるゲーム機があって、さっきまで一緒にそれで遊んでたのかもしれない。
杏奈の方は百合子ちゃんに寄りかかっていて、それでいて百合子ちゃんはそれを嫌がったりしないで受け止めていてとても仲が良さげに見える。

「うんっ。相談相手にバッチリかな」
「翼が、相談…………? 杏奈に?それとも百合子さんに……?」

私が相談をすることを杏奈は少し不思議がってるようだ。確かに、いつもの私はマイペースというか、ゴーイングマイウェイ(こんなに横文字を並べてるとロコちゃんみたい、なんて)という感じだよね、私は。

「うん、そうなんだー。引き受けてくれる?」
「もちろん良いよ! 普段困り事と無縁そうな翼が相談…………はっ! そう、それは日本中を巻き込む怪奇現象の始まりに過ぎなかった……! そしてその救世主として選ばれた少女こそ――――」
「翼、百合子さんはこうなると長いから…………。悩み、教えて……?」
「う、うん」

百合子ちゃんは相変わらずだなぁ、なんて思いつつ、それを大して気にせず会話を進める杏奈にはやはり百合子ちゃんとの信頼を感じないではいられなかった。
つまり、好都合だ。
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