【モバマスSS】速水奏「天使のように大胆に、悪魔のように細心に」

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215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 16:58:34.92 ID:H3iSw6ld0


輿水幸子(14)
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:01:19.59 ID:H3iSw6ld0


小日向美穂(17)
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:01:58.50 ID:H3iSw6ld0

智絵里「とときら学園・・・」

杏「ち、智絵里ちゃん・・・?」

智絵里「プロジェクトの存続をかけた企画・・・どうして、愛梨ちゃんは引き受けてくれたのかな・・・?」

杏「そ、それは・・・」

智絵里「あやしい・・・」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:04:44.21 ID:H3iSw6ld0


十時愛梨(18)
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:05:29.36 ID:H3iSw6ld0

未央「そういえば、美嘉ねぇよくうちらの様子を見に来てくれるよね・・・」

卯月「! 宣材の撮影をしてた時、プロデューサーさんと話してました・・・!」

かな子「じゃあ、美嘉ちゃんが・・・?」

莉嘉「えー、お姉ちゃんはないよ」

莉嘉「だってお姉ちゃんはカリスマギャルだよ? もっと前から仲良かったらとっくにPくんメロメロにしちゃってるって!」

みりあ「そっか、じゃあ美嘉ちゃんは違うねー」
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:06:31.87 ID:H3iSw6ld0

未央「美嘉ねぇのライブ・・・あっ、バックダンサーする私たちに茜ちんとみほちーがアドバイスしてくれる前に、プロデューサーが二人と話してたってスタッフさんが噂してたの聞いたことがある・・・!」

李衣菜「茜ちゃん・・・はっ、おでん作った時に自然に混ざっていた・・・!?」

美波「じゃあ、茜ちゃんが・・・? 美穂ちゃんはどうかしら・・・?」

智絵里「美穂ちゃんは、卯月ちゃんからプロデューサーさんがどういう人かって聞いたって言ってたし、違うんじゃ―」

みく「―待って・・・おかしい・・・」

かな子「お、おかしいって・・・?」

みく「あの時美穂ちゃんは、暗いところでPちゃんを見て驚いて3分気絶してたって言った・・・」

かな子「う、うん・・・」

みく「・・・・・・舞台裏も暗い」

かな子「!?」

みく「美嘉ちゃんのライブ、冬のライブ、どっちでもPちゃんと会ってたのに? 気絶? 絶対におかしい・・・」

かな子「そ、そんな・・・?!」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:08:11.80 ID:H3iSw6ld0

かな子「でも、それじゃプロデューサーさんも嘘をついたってことに・・・! 私達が来るまでの時間、二人で・・・!?」

みく「そ、外に女がいるってどういうことにゃ!!!」

文香「ひっ!?」

凛「お、おおおお落ち着きなって・・・!」

奏「まだ決まったわけじゃ・・・!」

凛(嘘・・・―はっ・・・?! か、楓さんを初めて見た時、あいさつしたのは同じ事務所だからって・・・)

凛(間違ってはいない・・・間違ってはいないけど、なにかごまかされた・・・!?)

凛(こ、これは黙っていよう・・・! うん、絶対に今言っていいことじゃない・・・!)キリキリ

卯月「そういえば、初めて楓さんを見かけたときも、挨拶したのは同じ事務所だからって・・・! プロデューサーさんがごまかした・・・プロデューサーさんがごまかした・・・」

凛(・・・・・・うづきぃ・・・)



アーニャ「・・・確認、しにいきますか?」

凛「!?」

奏(それだけは本当にまずい・・・!)
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:09:04.43 ID:H3iSw6ld0

文香(まだ・・・まだなんですか・・・!?)キリキリ



美波「そうね・・・聞きに行きましょうか」

美波(過去の関係は綺麗にしておいてほしいし・・・)

智絵里(私にはプロデューサーさんだけ・・・プロデューサーさんには私だけ・・・)



文香(これ以上は、流石にもう・・・!)



ガチャッ

ありす「あの・・・失礼します」



文香「ありすちゃぁあああああああん!!!」ダダダダダッ ギュー

ありす「ふ、文香さん・・・!?」

文香「待って、待っていました・・・! 私、もうお腹が・・・!」キリキリ

ありす(そんなにお腹すいてたんだ・・・)

・・・
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:10:01.41 ID:H3iSw6ld0

・・・

文香「すみません、少々取り乱しました・・・」

凛(逃がしたありすを呼んでいた・・・? どうして・・・?)

奏(これが・・・言っていた策・・・?)

凛(まあ、今ので殺気立ってたのが少し収まったけど・・・)

文香「んんっ・・・実は、ありすちゃんにはこの度のお礼のために得意料理を作っていただいていたのです」

文香「その・・・あまりに空腹だったので私の分もお願いして・・・」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:10:47.15 ID:H3iSw6ld0

文香(・・・・・・ありすちゃんの料理、なかなかエキセントリックであると聞き及んでおります・・・)



ありす「部屋を探してる間に冷めてしまってはと思って、今は一皿だけしか持ってきていないので・・・」コトッ



凛(文香はいったい何を・・・?)



ありす「皆さんの分はプロデューサーさんが帰ってきたらすぐにお持ちいたします」パカッ



文香(・・・・・・大変なことをうやむやにするのなら、もっと大変なことを起こせばよかったのです・・・)






ありす「お待たせいたしました、文香さん。橘流いちごパスタです」ホッカホカ



凛(テロ・・・!? あ、みんな引いてる・・・!)

奏(爆破オチ・・・!)
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:11:24.08 ID:H3iSw6ld0

文香(私と・・・ありすちゃんと・・・クローネのみんな・・・)



文香(それを救ってくれた恩人を守れるのなら―!)



文香「いただきます・・・!!!」



パクッ



バターン



凛「ふ、文香ああああああああ!!!」



・・・
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:12:51.59 ID:H3iSw6ld0

・・・



文香(実はありすさんが到着する前にはもう凸レーションの方々と蘭子ちゃんはいませんでした・・・きっときらりさんでしょう・・・子供に見せるような事態ではありませんでしたからね・・・)



文香(・・・・・・霞む視界・・・遠のく意識の中で、私は確かに見ました・・・)



文香(私を心配し・・・先ほどまでいがみ合っていたことを忘れ・・・慌て、救助に動かれる様を・・・)



文香(愛に狂わされようとも・・・彼女たちには確かに良心が残っていると・・・私は信じていました・・・






―・・・こうして、一人の文学少女の儚い命と引き換えに争いは終結し、

輝く星を目指す少女たちは、愛する人と、大切な仲間たちと

いつまでもいつまでも、仲良く平和に暮らしましたとさ・・・―



お・わ・り










凛「文香ああああ!!!」ユッサユッサ

文香「やめ、やめて凛ちゃん・・・いま、今ね・・・今綺麗に終われるところだったの・・・あと出ちゃう、出ちゃうから・・・」ガックガック
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:14:16.10 ID:H3iSw6ld0

奏「いいえ、終わったわ・・・」

文香「奏ちゃん・・・」

奏「安心して、医務室よ」

奏「今頃みんな、プロデューサーさんと仲良くやってる・・・・・・はずだから」

文香「・・・間が気になりますが、私たちは勝ったのですね・・・ありすちゃんにもちゃんと埋め合わせをしないと・・・」ウルッ

奏「あれ、意外と美味しかったわよ? 体調が万全だったら、きっとこうならなかったわね。こういうのも怪我の功名っていうのかしら?」

文香「それは・・・余計に申し訳ないことをしてしまいました」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:15:13.30 ID:H3iSw6ld0

文香「では・・・行きましょうか」

凛「? 行くって・・・?」

奏「確認しに行くのね・・・外にも火種があるって分かってしまったから・・・」

文香「ええ・・・この事態を穏便に片づけられるのは、私たちしかいませんから」

凛「そんな・・・」

奏「凛ちゃん・・・」ポンッ

凛「奏・・・」



奏「私たちの戦いは・・・これからよ」




229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:15:45.19 ID:H3iSw6ld0





















           
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:16:58.19 ID:H3iSw6ld0

・・・



奏「コーヒー入れるけど、凛と文香もいるかしら?」コポコポ

文香「では、いただきます・・・」ペラッ

凛「うん、お願い」

奏「はい、どうぞ」コトッ…

凛「はぁ・・・落ち着く・・・」ホゥ

文香「五臓六腑に染みわたります・・・」ズズー

奏「ふふっ、ただのインスタントよ?」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:17:44.74 ID:H3iSw6ld0

奏「どう、クローネとCPの両立は?もう慣れたかしら」

凛「・・・そうだね。ここも、私にはもう大切な居場所で、みんなも大事な仲間・・・かな」

凛「今ではこんなに安らげるんだから・・・」クピ…

奏「ふふっ、凛てけっこう恥ずかしいことを平気な顔で言うのね」

凛「奏ほどじゃないって」

奏「ふふっ」

凛「ふふふっ」



文香「・・・・・・さて・・・」パタン…



文香「そろそろ、現実と向き合いましょうか・・・」ズーン

凛「・・・・・・うん・・・」ズーン

奏「平和って・・・かけがえのないものだったのね。失ってから気づきたくなんてなかったわ・・・」ズーン
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:18:23.98 ID:H3iSw6ld0

文香「CPの爆発を防ぐことはできました・・・」

文香「ですが、同時にプロジェクト外部にも脅威がある可能性を白日の下にさらしてしまいました・・・」

奏「プロデューサーさんの元担当・・・」

凛「で、でも・・・言うほど危機的状況ってわけじゃない・・・よね?」

奏「そうね・・・聞いた話の限りではプロデューサーさんは一度挫折を経験していて、その苦悩からCPの子達との関わりによって立ち直るに至った・・・」

奏「つまり、プロデューサーさんが挫折以前に担当して成功させたアイドルは、プロデューサーさんの苦悩を知らなかった、若しくは立ち直らせることに失敗している・・・」

凛「そう、CPのみんな以上の深い関係になっている人がいる可能性は低いはず・・・!」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:19:20.08 ID:H3iSw6ld0

文香「小日向美穂さん・・・」

凛「?!」

文香「も、もしプロデューサーさんも嘘をついていたとしたら・・・!」

文香「一番の問題点は彼女が卯月ちゃんとユニットを組んでいるということです・・・!」

文香「嘘か本当か・・・どちらにせよ、卯月ちゃん達が知るより先に把握している必要があるのです・・・!」

文香「もし本当にみくちゃんの仮説通りだとしたら・・・その事実を知られればまず間違いなく大変なことが起こります・・・!」

文香「これだけは・・・他の方たちが知るよりも早く事実を確認しなければなりません・・・!」
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:19:58.36 ID:H3iSw6ld0

奏「確認した後は・・・・・・どうするの・・・?」

文香「まだ分かりません・・・ですが、知っていれば未然に接触を防ぐことも事前に口止めをすることもできます」

文香「守りましょう・・・私たちで、CPを・・・!」スクッ…

奏「ええ・・・!」

凛「よし、行こう・・・!」



・・・
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:23:48.55 ID:H3iSw6ld0

奏「それで、誰から行く?」

文香「そうですね・・・疑いのある5人のうち、美穂さんと小梅さんは女子寮で暮らしています」

奏「待ち伏せ?」

文香「それもいいと思いますが今は時間が惜しいです・・・」

文香「女子寮は最後にして、トレーニングルームやカフェなど人のいそうなところを回るのはどうでしょう?」

奏「要は手掛かりなしの手あたり次第ってことね・・・」

凛「それでいこう。止まっている暇なんてないんだから」

凛「上手くいけば連絡先を知っている人が見つかるかもしれないし」

文香「はい」

唯「それゆいも行きたいなー」

奏「きゃっ!?」
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:25:13.79 ID:H3iSw6ld0

唯「あははー☆ 奏驚きすぎー♪」

文香「ゆ、唯ちゃん・・・!」ドキドキ

凛「ついてきたいって・・・?」バクバク

唯「よく分かんないけどプロデューサーちゃんの元担当探すんでしょ? ゆいも興味あるなー♪」

唯「あれ? そういえばCPにお礼しに行ったんじゃなかったっけ?」

文香「えっ?! あ、あのそれはええと・・・!」

凛「その、ちょっとごたついてたから簡単に済ませてすぐ帰ってきたんだよ・・・!」

奏「ええ。でも、やっぱり今度なにか別の形でちゃんとお礼しようって考えて、それでこっそりプロデューサーさんの元担当の子に好みとか聞いてみましょうって、ね?」

(((よし、上手く誤魔化した・・・!)))

唯「プロデューサーちゃんの好み! 唯も知りたーい!」

(((墓穴を掘った!)))
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:26:45.58 ID:H3iSw6ld0

凛「え・・・唯って、プロデューサーのこと・・・?」

唯「いや〜プロデューサーちゃんガツーンときちゃったね! みんなテンパってどうしよーって時に現れてテキパキ指示出したりしてさ〜♪」

唯「プロデューサーちゃんのプロデュース力にゆいはもうメロメロだよ〜! なんかもう甘い雰囲気って感じ! わっかるかな〜!」

文香「そ、そうですね・・・」

文香(ク、クローネにも・・・!?)

唯「さっきデートしてきたんだけどその時もさっ―」

凛「デート!?」

奏「さっき!?」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:30:12.04 ID:H3iSw6ld0

唯「え? ああ、周子ちゃん達と別の用事があって別れた後ね、ばったり会えちゃったからデートに誘ったの☆」

凛「あのプロデューサーが受けたの・・・?」

唯「これは脈ありだよねー☆」キャー

文香(唯ちゃんのコミュニケーション能力の為せる技なのでしょうか・・・?!)

唯「まあ二人っきりはダメって言うからちなったんも誘ったんだけどね〜。あ、ちなったんっていうのはゆいの親友で〜―」

・・・
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:35:08.43 ID:H3iSw6ld0

・・・

唯「この前クローネのために頑張ってくれたプロデューサーちゃんのために、今日はゆいのお気に入りのファミレスにご案内っ☆」

武内P「ありがとうございます」

唯「なーんて、ホントはゆいが一緒にランチしたいだけー♪」

相川千夏「清々しいほど正直ね」

唯「あはは☆ ま、気にしないで食べて☆ ちなったんも♪」
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:39:23.65 ID:H3iSw6ld0


相川千夏(23)
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:40:57.31 ID:H3iSw6ld0

唯「ここねっ、ドリンクバーも快適なんだ〜☆ 二人は何がいい?とってきちゃうよ!」

千夏「エスプレッソあるかしら」

武内P「私も同じものを」

唯「りょーかーいっ☆」テテテ…



千夏「唯ちゃん、可愛くていい子よね」

武内P「はい。余りお話ししたことはありませんでしたが、あの天真爛漫さは彼女独自の魅力であるように思います」

武内P「きっと、どのような方ともすぐに打ち解けてしまうのでしょう」

千夏「私みたいなタイプとも交流があるのは意外だった?」

武内P「い、いえ・・・!」

千夏「ふふ、ごめんなさいね」

千夏「いつでも自分の気持ちに正直になれる人ってクールよね。私も常にそうありたいわ」

千夏「これからも仲良くしてあげてね」クス

武内P「はい」クス



唯「おっまたせ〜☆」テテテ…

千夏「走ると危ないわよ」
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:45:38.19 ID:H3iSw6ld0

唯「はいはーい☆ プロデューサーちゃんつめてね〜♪」ポスッ ギュウギュウ

武内P「あ、あの大槻さん・・・? 席なら向かいに・・・」

唯「えー隣の方がいいっしょー!」ギュウギュウ

武内P「し、しかし・・・すみません相川さん、少しそちらの方に・・・!」ムギュムギュ

千夏「ごめんなさい、今いいところなの」ペラ…

武内P「ええっ・・・!? あ、相川さん・・・!」

唯「またフランス語の本? シルブプレ? ボンジュール? マンマミーア?」ギュー

千夏「最後のはイタリア語よ」

唯「へー! ちなったんすごーい!」ギュー

武内P「あ、あの・・・!」ムギュー

唯「んふふ〜、照れちゃってかわいいなぁモォ〜! うひひひひ! うりうり〜☆」ギュー

・・・
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:47:20.59 ID:H3iSw6ld0
・・・

唯「もうプロデューサーちゃん真面目すぎ〜・・・」ブー

武内P「あまりからかわないでください・・・」

唯「えー、ゆい本気だよ〜?」

千夏「ふふ・・・」

武内P「んんっ・・・相川さんも」

千夏「ええ、ごめんなさい」

唯「そうそう、ちなったんすごいんだよ! 超頭いいし!」

唯「ねぇねぇプロデューサーちゃん! ゆいとちなったんがユニット組んだら超すごそうじゃない!?」

武内P「・・・そうですね。方向性など改めて考える必要がありますが確かに面白いユニットに―」フム…

唯「でっしょー! その時はゆい、プロデューサーちゃんにプロデュースお願いしたいな〜♪」

武内P「はい。しばらくは専念する仕事がありますが、いつか企画を―」

唯「やったー☆ さっすがプロデューサーちゃん!」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:49:17.78 ID:H3iSw6ld0

千夏「唯ちゃん、そろそろ食べないと冷めちゃうわよ?」クス…

唯「おっとっと! そ・れ・じゃ・あ〜・・・はい、プロデューサーちゃん! あ〜ん☆」

唯「遠慮しない遠慮しない! ゆい、プロデューサーちゃんがワイルドにがっつくところ見たいなー♡」

・・・
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:53:33.31 ID:H3iSw6ld0

唯「プロデューサーちゃんかわいいよね〜♡なんか大型犬みたいで♪」キャー

凛(おせおせ!)

唯「将来の約束もできちゃったし☆」

文香(言い方!)

唯「でもライバル多そうな気もするんだよね〜」

奏(するどい!)

唯「あ、CPの子達と会ってきたんだよね? ねぇねぇ誰が一番仲良さそうだったー?」

文香「ぷ、プロデューサーさんと一番仲がいい人ですか・・・?」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 17:54:29.56 ID:H3iSw6ld0

ガチャッ

神谷奈緒「よっ、お疲れー」

北条加蓮「お疲れ様―・・・? みんなでどこかに行くの?」

唯「これからね〜 プロデューサーちゃんが担当してた子探しに行くんだー♪」

奈緒「プロデューサーって・・・あ、CPのプロデューサーさんか?」

唯「そうそう☆」

文香(ああっ・・・同じ轍を踏んでいる気がします・・・)
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:01:47.63 ID:H3iSw6ld0


神谷奈緒(17)
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:03:23.30 ID:H3iSw6ld0


北条加蓮(16)
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:04:22.05 ID:H3iSw6ld0

加蓮「CPのプロデューサーさんかぁ〜・・・ あの人、いい人だよね」

凛「えっ・・・ し、知ってるの・・・?」

加蓮「うん。この前風邪ひいた時ね、奈緒と一緒にお見舞いに来てくれたんだ。ね、奈緒?」

奈緒「お、おう・・・」

・・・
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:06:57.27 ID:H3iSw6ld0

・・・

ザー ザー…

奈緒「参ったな・・・さっきまで晴れてたのに・・・」

奈緒(途中で傘買うか・・・でも今両手塞がってるし・・・)

奈緒(これは今日じゃなくていいか・・・? でも早い方が喜ぶよなぁ・・・)ゴソッ…

武内P「あの・・・どうかされましたか?」

奈緒「え? うおおっ?! なっ、あ、なんだCPのプロデューサーさんか・・・ もう、驚かさないでくれよ!」

武内P「申し訳ありません・・・」

奈緒「ああっ、いやその・・・今のはちょっとびっくりしただけで・・・ごめん」

武内P「いえ。それで、どうされたのでしょうか? 何か、困っているようだったので・・・ 」

奈緒(へぇー・・・なんだ、聞いた通りいい人じゃん)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:09:21.00 ID:H3iSw6ld0

奈緒「実は今日ちょっと加蓮が風邪ひいて休んでてさ、お見舞いに行こうかなって」

奈緒「あとオータムフェスの時の感想とかファンから手紙が来たからさ、持っていったら喜ぶかなって・・・へへ」

武内P「そうでしたか」

奈緒「まあでも雨降ってきちゃったし、傘持てないからこれは置いていこうかって・・・」

武内P「それでしたら、私にお送りさせてください」バサッ

奈緒「いやいやいや、悪いって! 別にこれは今日じゃなくてもしょうがないっていうか・・・!」

奈緒「あんただって予定とかあるだろ・・・!?」

武内P「いえ、今日は半休を取っていますのでもう」

奈緒「い、いや・・・でも、あ、相合い傘とか・・・!」

武内P「それでは行きましょうか。駅でよろしいでしょうか?」スタ…

奈緒「ちょ、聞けって・・・!」タタッ…

奈緒「こ、これはその、仕方なくだからなっ! 厚意を無駄にできないし、加蓮にも手紙届けたいしで・・・!」

武内P「はい。きっと、北条さんもすぐに元気になっていただけるでしょう」クス

奈緒「お、おう・・・」ドキッ

奈緒(こんな風に笑うんだ・・・)

奈緒(・・・なんかずるい・・・・・・)

奈緒「ス、スーツ・・・仕事で使うんだから濡らしちゃダメだろ? もっとよってよ・・・」



・・・
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:10:05.67 ID:H3iSw6ld0

・・・

プシュー… ガタンゴトン ガタンゴトン… 

武内P「次の次、ですね」

奈緒「ああ、結構混んできたしもうちょっとドア近くの端行こうぜ」

武内P「はい」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:11:29.19 ID:H3iSw6ld0

奈緒「にしてもけっこうアニメとかも詳しいんだな。やっぱり仕事だから?」

武内P「それもありますね。流行や魅せ方など、学ぶべきところもありますから。勿論それとは別に、楽しんで鑑賞してもいるのですが」

武内P「演出の素晴らしい作品を見つけるとそのまま同じ監督の作品を調べて借りに行ったり―」

奈緒「そうそう! あとさ、作画の人の名前も覚えちゃったり―」

グラッ フラッ

武内P「おっと」ドンッ

奈緒「ひゃうっ!?」

奈緒(こ、これ・・・壁ドンってやつか・・・?!)

武内P「揺れますね・・・大丈夫ですか?」

奈緒「あ、ああ・・・」

奈緒(平気じゃない!近いよ!なんだこれ!)
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:13:00.49 ID:H3iSw6ld0

プシュー… ガタンゴトン ガタンゴトン…

ギュウギュウ…

武内P「っ・・・だいぶ混んできましたね」

奈緒「そ、そうだな・・・」

奈緒(か、庇ってもらえてるのか、これ・・・!)

奈緒(は、恥ずかしくて顔見れない・・・!)

グラッ ダンッ

奈緒(ま、股ドン・・・!)キュン

武内P(足を踏まなくてよかった・・・)

武内P(次開くのは・・・こちら側のドアか。乗り過ごす心配はなさそうです・・・)ホッ…
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:38:14.04 ID:H3iSw6ld0

武内P(こんなに混むことがあるのか・・・赤城さんなどは通勤、前川さんも通学には使っていたはず・・・送迎が必要か一度聞いておこう)

奈緒(こ、この人も、意識してたりすんのかな・・・?)チラッ

武内P「? どうかされましたか?」

奈緒「いやっ!?なんでもっ?!」カァァ

奈緒(うう・・・!なんだよ、意識してるのはアタシだけなのか!?)

プシュー

武内P「ここですね。行きましょうか。・・・神谷さん?」

奈緒「あ、ああ・・・」

奈緒(うー・・・あー!もう!なんなんだよもー!)



・・・
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:41:14.48 ID:H3iSw6ld0

・・・

ピンポーン ハーイ

ガチャッ

加蓮「あっ、奈緒。それに、CPのプロデューサーさん・・・?」

奈緒「ちょ、なんで加蓮が出てくるんだよ!?」

加蓮「いやここ私の家なんだけど・・・」

武内P「もう寝てなくて大丈夫なのですか?」

奈緒「そうそう」

加蓮「お母さん今出てるから・・・取り合えず中入って?」
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:42:20.87 ID:H3iSw6ld0

奈緒「アタシが貸したやつ見てたのか・・・」

加蓮「ずっと寝てるの暇なんだもん。今お茶出すから・・・くちゅんっ」

奈緒「あっ、ほら! いいから寝てろって!」

奈緒「しょうがないな・・・連れて行くぞ。プロデューサーさん、ちょっとこれ持ってて」

武内P「はい」

加蓮「奈緒過保護・・・」

奈緒「病人は黙って寝る!」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:43:12.74 ID:H3iSw6ld0

奈緒「これで良しっと」ファサッ

加蓮「私お粥温めて食べようと思ってたのに・・・」フカフカ

奈緒「何も羽織らずリビングでアニメ見ながらか?」

奈緒「お粥はアタシが用意して持ってくるから。プロデューサーさんは見張っててくれ」タタタッ

武内P「え? あの・・・」

加蓮「はぁ・・・」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:45:06.40 ID:H3iSw6ld0

加蓮「なんかごめんね。奈緒ってけっこう面倒見がいいんだけど・・・」

武内P「いえ・・・」ソワ…

加蓮「? どうかした?」

武内P「すみません、私まで女性の部屋にお邪魔してしまって・・・」

加蓮「いいって。ありがとね、奈緒と私のために」
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:45:56.20 ID:H3iSw6ld0

奈緒「持ってきたぞ」ホカホカ

加蓮「ありがと。それじゃ、いただきます・・・」パクッ

加蓮「・・・そういえばその箱なに?」モッモッ

奈緒「あっ、そうそう!ファンレターが来たんだよ!すごいよな!」

加蓮「箱いっぱい・・・わぁ、すごい・・・!」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:48:23.50 ID:H3iSw6ld0

加蓮「大変じゃなかった?今日外雨降ってるみたいだし」

奈緒「ああ、その・・・それでプロデューサーさんにさ、連れてきてもらったというか・・・」

加蓮「ああ・・・なるほど」

奈緒「な、なんだよ。今度にしようか迷ってたらプロデューサーさんが来てくれて、半ば無理やりというか・・・」ゴニョゴニョ…

加蓮(あ・・・奈緒、もしかしてプロデューサーさんのこと・・・?)

加蓮「ふ〜ん、そっか。プロデューサーさん、それ正解」

加蓮「もしかして凛から聞いてた? 奈緒、恥ずかしがり屋だからちゃんとリードしてあげてね」

武内P「はぁ・・・?」

奈緒「ちょっ!な、何言ってんだよ加蓮!」

奈緒「あ、あんたも聞かなくていいからな?!」

加蓮(う〜ん・・・これはちょっと大変かな?)

・・・
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:49:02.97 ID:H3iSw6ld0

・・・

加蓮「それにしてもすごいな・・・こんなに喜んでもらえたなんて・・・」ペラッ…

加蓮「私、ずっとアイドルに憧れてたから・・・やっぱりデビューできて、嬉しい・・・」

奈緒「加蓮・・・」

加蓮「凛にも感謝しないとね。それと、プロデューサーさん」

加蓮「ありがとう。凛のことも、ライブのことも」

武内P「いえ、トライアドプリムスはとても良いユニットであると、私も思います」

武内P「そして、その活動を通して渋谷さんも、神谷さんや北条さんも成長できるとも」

武内P「これからも頑張ってください。私も、必要とあれば力を貸しますので」

加蓮「うん・・・!」

奈緒「へへ・・・!」

・・・
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:50:16.89 ID:H3iSw6ld0

・・・

奈緒「けっこう話し込んじゃったか。そろそろ帰ろうぜ」

武内P「はい。北条さんも、お大事に」

加蓮「うん、今日はありがとね」

奈緒「あ、そうだ。加蓮、傘借りられないか?」

加蓮「え? あ〜・・・ごめん、ちょっと貸せる傘はないかな?」

奈緒「えっ」

加蓮「ごめんね、プロデューサーさん。帰りも奈緒のことお願い」

武内P「分かりました」

奈緒「ええっ?!」

加蓮「奈緒」チョイチョイ

加蓮「頑張ってね♪」ボソッ

奈緒「な、ななな何をだよ!!」

加蓮「ふふっ♪」



・・・
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:51:34.29 ID:H3iSw6ld0

・・・

奈緒「話すなよ加蓮!」

加蓮「ふふっ、ごめんね?」

唯「むむむ・・・」

奈緒「ち、違うからな!? 違うんだって本当に!」

加蓮「ねぇ、凛・・・」コソッ

凛「な、なに・・・?」

加蓮「奈緒、プロデューサーさんのこと気になるみたい。応援してあげてね♪」ボソッ

凛「」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:52:42.15 ID:H3iSw6ld0

凛(う、嘘でしょ・・・?!)

奏(NGとTPで板挟み・・・)

文香(凛ちゃん・・・お気を強く持って・・・)

加蓮「元担当探すんだっけ。見つけてどうするの?」

唯「こっそりプロデューサーちゃんとのこととか好み聞いて、この前のお礼の参考にするんだって」

加蓮「へぇ〜・・・ね、奈緒。私たちもついていこうよ」

奈緒「ええっ!? い、いいよアタシは・・・!」

加蓮「プロデューサーさんのこと聞けるんだよ? 他の子にリードされちゃってもいいの?」

奈緒「べ、別に特別な感情とかないし・・・! いや、感謝はしてるけど・・・」

奈緒「・・・・・・い、行くか・・・」

加蓮「うん♪」

唯「奈緒ちゃん、加蓮ちゃんのお見舞いの帰りはどうだった?」

加蓮「あ、それ私も聞きたいなー♪」

奈緒「別に何もなかったって! 途中で傘買ったし!」

加蓮「え〜・・・奈緒、へたれ・・・」

奈緒「う、うるせぇ!」

ワイワイ 
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:57:25.31 ID:H3iSw6ld0

凛「ねぇ、本当にどうしよう・・・! どどどどうしよう!」ユッサユッサ

文香「おち、落ち着いてください凛ちゃん・・・」ガクガク

奏「まずはそうね・・・仕事でなければレッスンをしているかもしれないし、レッスンルームあたりにでも―」

凛「そんな悠長なこと言ってらんないんだって!」ユッサユッサ

奏「さっきそれでいこうって・・・」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:58:34.14 ID:H3iSw6ld0

唯「行かないのー?」

文香「す、少し準備があるので先に出ていただけますか?」クラクラ

ハーイ ゾロゾロ…

凛「―そうだ、未央!未央なら演劇の関係で茜の連絡先を知っているはず!」

凛「例えそこで途切れてもラジオ番組を持っている藍子に繋げられれば他の候補者も検討がつくはず・・・!」

ピッピッ プルルルルルル… プルルルルルル…

凛「お願い、出て未央・・・!」

プルルルルルル… ガチャッ

凛「み、未央・・・!? あのね―」



・・・
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 18:59:19.93 ID:H3iSw6ld0

・・・

ツカツカツカツカツカ…

加蓮「ちょ、凛達早いー・・・!」



文香「未央ちゃんはなんと?」

凛「ちょうど藍子と茜の二人で練習してるって・・・!急ごう・・・!」

奏「・・・CPの様子はどうだったのかしら?」

凛「・・・休戦協定のルール作ってるって」

凛「もし他にプロデューサーを好きな人を見つけたらあっちに混ざってもらおう。協定に巻き込めば、大丈夫、みんな仲良し・・・!」

奏「ちなみに・・・向こうに様子は?」

凛「・・・聞きたい?」

文香「い、いいです・・・!」
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:01:26.77 ID:H3iSw6ld0

ガチャッ

茜「おや? おはようございます!」

凛「ごめんね、ちょっといい?」

高森藍子「はい?」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:05:51.31 ID:H3iSw6ld0


高森藍子(16)
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:06:33.19 ID:H3iSw6ld0

凛「茜・・・」ガシッ

茜「え? あの、凛ちゃん?」

凛「正直に、正直に答えてね?」グググ…

茜「は、はい・・・!」

凛「CPのプロデューサーと何かあった? 何もなかったよね? ね!?」

茜「な、なにもありませんでした!!」

凛「ふう・・・」

奏「こら」
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:07:46.53 ID:H3iSw6ld0

奏「ごめんなさいね。今CPのプロデューサーさんの元担当だとか、仲がいい子を探しているところなの」

凛「ごめん・・・」

茜「そ、そうでしたか・・・」ホッ…

藍子「CPのプロデューサーさんと仲がいい方ですか?」

唯「うんっ。オータムフェスのお礼にね、なにかプレゼントしたいから〜プロデューサーちゃんの好きなものとかこっそり調べてみよーって☆」

文香「それで、どうでしょうか? 茜さんは冬のライブや美嘉ちゃんのライブですとか、以前にもプロデューサーさんと交流する機会があったそうですが・・・実は、元担当だったりするのでしょうか・・・?」

茜「いえ、私がCPのプロデューサーさんの担当だったことはありません」

茜「もちろん一緒にお仕事をしたので面識はありますが―あっ、夏に一緒におでんを食べました!」

凛「李衣菜と作ったのを食べたんだって?」

茜「おや、ご存知でしたか!」

唯「夏におでん? それくらい好きとか?」

奈緒「我慢大会とか・・・?」

茜「なんでも消費する必要のある食材があったとかなかったとか」

文香(よかった・・・私たちが知っている以上のことは何もなかったようですね・・・)ホッ…



・・・
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:30:48.62 ID:H3iSw6ld0

・・・

武内P(前川さんのお話だとそろそろ多田さんが寮を出る時間でしょうか)スタスタ

武内P(ちょうど時間はある。荷物が多かったとのことですし、お迎えに行きましょうか)スタスタ



ヒョコッ

茜(ああ、CPのプロデューサーさん・・・!)コソッ…
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:34:02.11 ID:H3iSw6ld0

茜(堂々たる体躯! 鋼のようなボディ!! 美嘉ちゃんのライブで見せたNGの皆さんへの献身!!!)ウズウズ

茜(私には激励を! スタッフさんには発射合図の延長指示!! 何という心遣い!!! ワンフォーオール!!! さぞや名のあるラガーマンだったのでしょう!!! この胸の高鳴り!!!! 間違いありませんっ!!!!!」

茜「ああ!!! 是非一度お話をうかがってみたい!!! なのに!!! なんと話しかければ良いのか分かりません!!!」ピョンピョン

茜「私といえばラグビー・・・! ですが、いきなり話しかけて変に思われないでしょうか・・・?」ウー…



バタンッ ブロロロン…



茜「はっ―!? ま、また何もできませんでした・・・!」

茜「・・・はぁ、いつになったら話しかけられるのでしょうか・・・おかしいですね、こんなこと今までなかったのに」

茜「誰かに相談した方がいいでしょうか・・・? うーん・・・」トボトボ



・・・
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:34:45.28 ID:H3iSw6ld0

・・・

茜(・・・ん? んん!? 寮にプロデューサーさんの車が!? い、いらっしゃるのでしょうか・・・!?)



スス… ススス… キョロキョロ…



アハハ フフ…



茜(食堂でしょうか? 他にも人が・・・あれは確か、李衣菜さん? 何を・・・この匂い、おでん・・・?)コソッ
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:35:43.41 ID:H3iSw6ld0

李衣菜「十分煮たら火を消して―」

ガサゴソ クルクル

李衣菜「お鍋を新聞紙とタオルで包んで1時間放置、で完成です」

武内P「それだけで・・・」



茜(うっ・・・ごくごく自然に話せています・・・)ガーン

茜(あんなに仲の良さそうに・・・! 自分の不甲斐なさにもやもやしますっ・・・!)

茜(何か、何か話しかけるきっかけは―!?)キョロキョロ
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:37:55.79 ID:H3iSw6ld0

李衣菜「・・・で、でも1時間あるんですけどね・・・えへへ」

武内P「いえ、お見事です」

李衣菜「あ、はは・・・」

李衣菜「な、なにしてましょうかね・・・!?」



茜(!!!)

茜「走りましょう!!!」

李衣菜「!?」

李衣菜「え、あ、茜ちゃん?なんで・・・」

茜「何やら美味しい匂いしてきたもので! ご相伴に預かってもよろしいでしょうか!?」

李衣菜「い、いいけど・・・それより走るって・・・」

茜「空腹は最高のスパイスです!!! たった1時間ではありますが、それでもごはんをより美味しくしてくれるはずです!!!」

李衣菜「いやいや1時間てけっこう―」

武内P「―なるほど。一理ありますね」

李衣菜「ええっ?!」

茜「はい!!! さあ李衣菜ちゃん、プロデューサー!!! あの夕日に向かって、トラーーーーーイッ!!!」ガシッ

李衣菜「え、ちょ、まっ、えええー!?」

ズダダダダダダダダー

茜(や、やりました! 胸のもやもやも消えて、実に清々しい! 今ならどこまでも走れそうです!!!)



・・・
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:43:07.81 ID:H3iSw6ld0

茜「美味しいです!!! 李衣菜さん!!! おかわりをお願いします!!!」モッモッ

李衣菜「あ、うん。ちょっとまってねー・・・よっ、はいどうぞ」

茜「はふっ! はふっ! 美味い!! もう一杯!!!」モッモッ

武内P(いい笑顔です・・・)

李衣菜「はいはーい、いくらでもあるからね。プロデューサーさんも遠慮しないでくださいね」

武内P「はい。では、私にもおかわりを」

李衣菜「はーい♪」

茜「もう一杯!!!」



・・・
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:43:46.92 ID:H3iSw6ld0

・・・



茜「はっ―!? け、結局まだお話できていません!!!」ガーン

茜「しかもあんなにガツガツと・・・! わ、私は・・・! 私はーっ!!!」ダッ ズダダダダダー…

藍子「あ、茜ちゃーん!?」

280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:44:43.00 ID:H3iSw6ld0

奏「・・・」

文香「・・・」

凛「・・・た、担当じゃなかったし白・・・」

加蓮「あれは黒だね。まだ無自覚みたいだけど」
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:45:22.29 ID:H3iSw6ld0

加蓮「でも油断できないからね、奈緒。スタートは分があっても先は長いんだから。リードを守って、チャンスは逃ないようにねっ!」

藍子「え!? わ、わぁ・・・! 奈緒ちゃんて、そうなんだぁ・・・!」キラッキラッ

奈緒「ち、違う!! 言いふらすなよ加蓮っ!」

唯「ゆいは好きだよ、プロデューサーちゃん☆」

藍子「ええ!? そ、それって・・・」ドキドキ

奏「んんっ! それで、藍子ちゃんにも聞きたいのだけど・・・」

藍子「あ、はい。なんでしょう?」

文香「CPが発足する以前に、藍子さんのラジオ番組にプロデューサーさんと当時の担当アイドルが来たということはなかったでしょうか?」

藍子「CPができる前だと・・・9ヶ月くらい前のことでしょうか? どうだったかな・・・」

凛「ないならないで全然いいんだけど・・・!」

藍子「う〜ん・・・あっ、カメラとかに残してあるかもしれません! 写真も見たら思い出すかも! ちょっと待っててくださいね」ピッピッ
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:46:08.44 ID:H3iSw6ld0

藍子「え〜っと・・・あ、そうです! 楓さんと、小梅ちゃんと、愛梨ちゃんと、それから美穂ちゃんと来てくれたことがありました!」ピッピッ

奏(ビンゴ・・・)

凛(本当にもう謝るから許して・・・)

文香「れ、連絡をとることは可能でしょうか・・・?」

藍子「はい、できますよ」



・・・
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:47:08.64 ID:H3iSw6ld0

・・・



十時愛梨「CPのプロデューサーさんですか? はいっ、私のプロデューサーさんですっ♪」

284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:49:10.28 ID:H3iSw6ld0

奈緒(わ、私の・・・!? 私のって・・・今はCPの担当だろ・・・)ムー…

奏(悪気なんて微塵もないのでしょうけど・・・というかこれ、CPの会議に混ぜて本当に大丈夫なのかしら・・・?)キリキリ

文香(こ、こんなはずでは・・・プロデューサーさんと元担当の方が疎遠でないということがあり得るなんて・・・)キリキリ

凛(卯月と奈緒のこともあるのに・・・ああ本当に私はどうしたら・・・!?)キリキリ

愛梨「プレゼントなんて素敵ですねっ♪ プロデューサーさんもきっと喜んでくれますよ!」

唯「それでどうどう愛梨ちゃん! プロデューサーちゃんの好きなもの! ゆいに教えてー☆」

愛梨「えーっと〜プロデューサーさんはですね〜・・・食べることが好きでしたっ! 私が作ったケーキもよく美味しそうに食べてくれて! えへへっ♪」

唯(ケーキか〜・・・甘党だったりもするのかなぁ? でもちなったんと一緒にコーヒー飲んでたし食べた量もそんなに・・・遠慮しなくてもよかったのに・・・)ブー
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:52:19.34 ID:H3iSw6ld0

加蓮「へぇ・・・仲、良いんですね。CPの担当になってから、担当も外れたんだしもしかしたら詳しいお話聞けないんじゃないかって、ちょっと心配だったんです」

凛(か、加蓮・・・!?)

加蓮(・・・この人がプロデューサーさんとどれだけ親密かはまだ分からない。でも、あのプロデューサーさんの性格を考えれば特別な一線を越えているとは思えない)

加蓮(奈緒の差を詰めるためには、相手を知らなくちゃいけない・・・!)

愛梨「う〜ん・・・確かに、一緒にいられる時間はものすごく減っちゃいましたけど、時間を見つけて二人で逢ったりはしてたんですよ?」

凛(あ、会ってたの!?)

愛梨「その〜・・・あんまり詳しいことはプロデューサーさんが嫌がるからお話しできないんですけど、プロデューサーさん、お仕事についてすごく悩んでた時期があって・・・」

奏(そのことも、知っているのね・・・)

愛梨「結局、私はプロデューサーさんがお仕事辞めちゃったりしないように慰めることしかできなかったんですけど・・・」

文香(なるほど・・・確かに、辞職されることも検討していたでしょう、あの方なら・・・それを繋ぎ止めていたのが、かつての担当の方々・・・ありえない話ではないのかもしれません・・・)

愛梨「だから、CPのみんなには私もすっごく感謝してるんですっ! プロデューサーさんも元気になって、とときら学園が始まってまた一緒にお仕事もできるようになって♪」

加蓮(プロジェクト存続をかけた大事な時期の企画、とときら学園・・・当然プロデューサーさんからの信頼も・・・うーん、これはけっこう差があるかなぁ・・・)ウムム…

凛「あ、会ってたりしたんだ・・・知らなかったなぁ・・・」キリキリ

愛梨「えへへ♪ 私、これでもプロデューサーさんによく頼りにされてたんですっ。とときら学園の前にも、未央ちゃんにお仕事の見学をさせてあげられないかって頼まれたりもして!」

・・・
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:53:04.63 ID:H3iSw6ld0

・・・



愛梨「あっ・・・♪」



テテテ・・・



愛梨「えいっ♡ だーれだー?」ピタッ



武内P「・・・十時さん、ですか?」



愛梨「はいっ、正解でーすっ! えへへ♪ すぐ分かっちゃうなんてプロデューサーさんすごいです〜!」パッ

武内P「よく聞く声でしたから」
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:53:55.71 ID:H3iSw6ld0

武内P「本日はありがとうございます。・・・? 十時さんの入り時間にはまだ早いようですが・・・?」

愛梨「プロデューサーさんが久しぶりに私のお仕事見てくれるのが嬉しくって・・・もう来てないかなって、つい早く来ちゃって・・・♡」

武内P「先にスタッフの方達にも挨拶をしておこうかと思いまして。本田さんは事務所よりご自宅から近いということもあって、もう少ししてから直接こちらにいらっしゃいます」

愛梨「そうなんですねっ。よーしっ、先輩らしいところ見せられるように頑張っちゃいますからっ♪」

武内P「頼もしいお言葉です」

愛梨「えへへー♪」
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:54:25.32 ID:H3iSw6ld0

愛梨「それにしても・・・うーん、暑いですね〜・・・もう脱いじゃって水着になっちゃおうかなぁ・・・」ヌギ・・・

武内P「こ、ここでは・・・! あちらに更衣室がありますので・・・!」

愛梨「あっ、はーい」テテテ

武内P「ふう・・・」



・・・
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:55:07.03 ID:H3iSw6ld0

・・・



愛梨「じゃじゃーんっ! どうですか〜? この水着、フリルとか、胸のリボンとかっ、すっごく可愛いと思うんです〜!」ヒラヒラ クルクル

武内P「はい、とても素敵だと思います」

愛梨「えへへ、褒められちゃいました〜♪」ピョンピョンッ

愛梨「はぁ・・・でも、あれ? なんだかさっきよりも暑く・・・」フゥ…

武内P「日差しが強いですからね・・・パラソルを用意しておいたのでそちらに。それから、もう日焼け止めも塗っておいた方がよろしいと思います。お持ちですか?」

愛梨「あっ、はいっ! ちゃんとポーチに入れて・・・はいっ、持ってきてます!」ガサゴソ テテーン
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 19:59:21.38 ID:H3iSw6ld0

愛梨「こういうの、塗るのけっこう大変なんですよね〜。柔軟もちゃんとやってて手は届くんですけど、背中とかちゃんと塗れているか見えないじゃないですか〜」

武内P「そうですね。・・・? 十時さん、それはサンオイルでは・・・?」

愛梨「えっ? サンオイルって、日焼け止めですよね?」

武内P「そう、ですね・・・物にもよりますが、日焼けを予防する日焼け止めとは異なり、サンオイルは皮膚へのダメージを軽減して日焼けできるようにすることを目的にしたものなので、日焼け自体を防ぐことは・・・ああ、これもできないようですね」ヨミヨミ

愛梨「そ、そんな〜! 間違えて買ってきちゃいました〜・・・」ガーン

武内P「・・・念のため、私も用意してきたのですが、お使いになられますか?」

愛梨「さ、さすがプロデューサーさん・・・! はいっ、お願いしますっ!」



・・・
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:02:02.55 ID:H3iSw6ld0

・・・



愛梨「それじゃ、ごろーんっ♪」ゴローン

愛梨「えへへー♪ やっぱりプロデューサーさんはすごいですっ。私に必要なもの、何でもすぐに用意してくれてっ」パサッ

愛梨「一緒だと何でも楽しくて、お仕事だって上手くいっちゃうんですっ!」

武内P「いえ・・・たまたま十時さんの時に失敗しなかっただけで、私も何度も失態を・・・余計なことをしてしまったことも・・・」ポリ・・・

愛梨「じゃあ私たち、とっても相性がいいんですねー♪」

武内P「・・・ふふ。そう、ですね・・・」

愛梨「そうなんですっ♪」

武内P「・・・はい」フフ…
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:03:53.52 ID:H3iSw6ld0

武内P「用意できましたが、どちらから?」

愛梨「じゃあ背中からっ。プロデューサーさんにお任せしちゃいまーす♪」

武内P「分かりました」


愛梨(ふふっ♪ プロデューサーさん、元気になってくれてよかったなぁ・・・)

愛梨(・・・たまにお話しか、私にはできなかったけど・・・それでも・・・)


武内P「少し冷たいかと思いますので・・・」

愛梨「は〜い♪」


愛梨(すごく暑いからちょうどいいです・・・ドキドキしちゃって・・・)

愛梨(プロデューサーさんが触ったらどうなっちゃうのかな・・・? 鼓動、伝わっちゃうかも・・・)



プシュー



愛梨「ひゃんっ・・・?! えぇ・・・!? スプレー!? そんな〜!」

武内P「? はい。こういったタイプなら、時間が経って塗り直す際に一人でも全身むらなく出来るかと思いまして」プシュー
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:04:54.16 ID:H3iSw6ld0

武内P「背中側は終わりました。立っていただけますか?」プシュー

愛梨「はい〜・・・・」スクッ…

武内P「前も・・・これでよいですね。差し上げますので1、2時間おきに塗り直すようにしてください」プシュー

武内P「顔だけはメイクの上からでも使用できるパウダータイプのものを・・・あの、十時さん? 頬を膨らませられなくても塗れますので・・・」ポフッ ポフッ

愛梨「む〜・・・」プクー

愛梨「!」ピコーン

愛梨「プロデューサーさんっ! お礼に私もサンオイル塗ってあげますねっ!」

武内P「私にですか? いえ、特に必要はないと思うのですが・・・」

愛梨「だめですよ〜っ。お仕事でいろんな人に会うんですからっ! お顔だけでもしないと!」

愛梨「でも〜、いつも大変なお仕事頑張ってるんですから、ちょっとくらい遊んで焼いちゃってもいいと思いますっ! だから、サンオイル♪ それっ♪」ピタッ

武内P「はあ・・・では、お願いします・・・? 積極的に焼きはしないと思いますが・・・」

愛梨「は〜いっ♪」ヌリヌリ スリスリ



愛梨(・・・こんな時間、いつ以来かな・・・? ・・・もう、寂しかったんですからね?)
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:06:01.05 ID:H3iSw6ld0

愛梨「せっかくの海なんだから遊ばないなんて損ですよっ。未央ちゃんも見学だけじゃつまらないかもしれないですし、ちゃーんとエスコートしてあげなくっちゃ♪」ヌリヌリ…

武内P「つまらないということはないでしょう。これほど間近で十時さんを見ることが出来るのですから」

愛梨「えっ?! そ、そうでしょうか・・・? それは・・・プロデューサーさん、も・・・?」

武内P「もちろんです」

武内P「貴女をプロデュースできたことは、私にとってかけがえのない経験です。道を見失いかけていた時期も、ご活躍を通して、確かに貴女という光が照らしていてくれました」

武内P「私は、いつまでもあなたの輝きを見ていたいと、そう思っています」

愛梨「・・・そっか♡」

愛梨「じゃあ、ずっと私のこと見ててくださいねっ! よそ見なんてしちゃ、嫌なんですからっ♪」



・・・
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:09:18.05 ID:H3iSw6ld0

・・・

藍子「そ、そ、そっ・・・それから・・・?!」ドキドキ…

愛梨「それから〜・・・うーん・・・な・い・しょ♡ ですっ! うふふっ♪」

藍子「え〜教えてくださ〜い!」キャーキャー

愛梨「内緒なんで〜すっ♪」キャッキャッ



奈緒「・・・ふうん」

凛(藍子! 藍子! 空気読んで藍子!)キリキリ
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:09:51.71 ID:H3iSw6ld0

加蓮「大丈夫大丈夫。信頼は高いけどアイドルとしてだし、そこまで押しが強いわけでもないから。他の子にも無警戒だし巻き返すのはそんなに難しくないって」コソ…

奈緒「・・・・・・うん・・・」

凛(・・・・・・ふぅー・・・)キリキリ



愛梨「みなさんはまだプロデューサーさんが担当していた他のアイドルにお話を聞きに行くんですよね? 私はどうしよっかなぁ・・・あっ、一度ちゃんとCPのお部屋に遊びに行ってみようかなぁ♪」

奏「!?」

文香「なんっ・・・!? え、ええ・・・!?」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:11:47.26 ID:H3iSw6ld0

文香(問題を一つにまとめるために行って頂きたくはありましたが、果たしてどうお話ししようかと考えていましたが・・・)

愛梨「? とときら学園の収録でみんな会いますけど、プロデューサーさんのことちゃんとお礼しておきたいですし、私も今のプロデューサーさんのこと聞いてみたいなぁって♪」

奏「そ、そう・・・ちょうど今ならみんな、プロジェクトルームにいると思うわ。・・・さっき、会ってきたし・・・」

愛梨「あっ♪ ならちょうどいいですねっ! ありがとうございますっ!」

奏(これ本当に大丈夫なのかしら・・・)

凛(美波と未央、杏に李衣菜もいるだろうし・・・うん、任せよう・・・)

加蓮「あそっか、今の話かぁ・・・私たちも後で行ってみよっか?」

奈緒「ええ・・・!? いや、でも・・・」

凛(・・・・・・土下座で済めばいいなぁ・・・)
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:13:00.40 ID:H3iSw6ld0

文香「あっ・・! と、ところで・・・」

愛梨「?」

文香「プロデューサーさんが愛梨さんの他に担当されていた方がどなたかご存知でしょうか・・・?」

愛梨「うーん、実は知らないんですよねぇ・・・」

凛「知らない・・・?」

愛梨「CPみたいな大きなプロジェクトじゃなかったから、プロデューサーさんとだけのお部屋とかありませんでしたから。他の人と会う機会が全然なくって」

愛梨「いつか聞こう聞こうって思ってても、プロデューサーさんと逢ってお話ししているといつも忘れちゃって・・・えへっ」

愛梨「特にユニットも組んでなかったし・・・あっ、もしかして一緒にライブに出た人達の中にいたりしたのかな・・・?」

文香「そ、そうでしたか・・・」



・・・
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:13:54.05 ID:H3iSw6ld0

・・・



愛梨「それじゃ、ばいばーいっ♪」

パタパタパタ…

文香(ダイナマイトを思わせる衝撃でした・・・)

奏「・・・次は、どこで誰と会うアポを?」

小梅「ばあ・・・」ニュッ

「「「きゃあああああああ!?」」」
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:15:03.75 ID:H3iSw6ld0

加蓮「び、びっくりした・・・3人ともこういうの苦手だっけ?」バクバク

小梅「だ、大丈夫・・・?」

文香「す、すみません・・・お騒がせいたしまして・・・」ゼェーハーセェ゙ーハー

奏「も、もう大丈夫だから・・・!」ドッキンドッキン

凛「今だけは・・・今だけはこういうのホント無理・・・」キリキリ

楓「ばあ♪」ニュニュッ

「「「ひゃぁあああああああああ!?」」」
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:15:44.08 ID:H3iSw6ld0

楓「あ、あら? ご、ごめんなさい・・・! 大丈夫ですか?」オロオロ

文香「はぁー・・・! はぁー・・・!」

奏「・・・?! ・・・!?」

奈緒「し、死にそうじゃねぇか。大丈夫か・・・?」サスサス…

凛「ごめん。ちょっと・・・ちょっとでいいから落ち着かせて・・・」

奈緒「お、おう・・・」



・・・
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:18:03.70 ID:H3iSw6ld0



小梅「CPの・・・プロデューサーさん、が?」

楓「担当だったか、ですか?」


303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:19:36.62 ID:H3iSw6ld0


小梅「えと・・・CPの、プロデューサーさん・・・だよね・・・う、うん・・・担当してもらってたこと、あるよ・・・?」

奏「そ、そうだったのね、やっぱり・・・莉嘉ちゃんとみりあちゃんからとっても仲が良さそうだったって聞いていたから」

小梅「そ、そう・・・かな・・・? そう、だったら・・・いいなぁ・・・えへへ・・・♪」

楓「あらあら。うふふ♪」



304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:20:38.43 ID:H3iSw6ld0


凛「か、楓さんも・・・?」キリキリ

楓「ええ♪」

凛「そ、そうなんだ・・・そうなんじゃないかなって、話してたんだ・・・」

奈緒(わー! わー! 楓さんって言ったら346を代表するアイドルじゃん! そんな人までプロデュースしてたなんて!)グイグイッ

加蓮(ふふっ、はいはい。すごいねー♪)コソッ


305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:21:36.85 ID:H3iSw6ld0

楓「・・・出会いは運命だったんじゃないかって、今でもふと思うんです。そんなうんめい(旨い)話、なんて―」

楓「元々モデル部門にいた私がなぜかアイドル部門の扉を叩いて、人見知りだったのにアナタとならできるかもって・・・♪」ペラペラ

楓「私に人と飲むお酒の楽しさを教えてくれたのもプロデューサーさんでしたっけ・・・♪」ペラペラ

306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:22:49.13 ID:H3iSw6ld0

楓「ふふふ、それなのにひどいですよねぇ。『同じ事務所ですから』、だなんて」モー

楓「男の人ってそういうことあんまり言いたがらないって聞きますけど、それでもやっぱり寂しいですよねぇ」クス

奏(そんな友達に紹介されない彼女みたいな言い回し・・・!)

楓「これはもう、今夜は薄情な理由を白状してもらわナイト、だなんてその日はついにお家まで行っちゃって♡ うふふ♪」クスクス

鷺澤文香(お家にまで・・・?!)



奈緒「・・・・・・家・・・?」

凛(ひっ・・・!)



・・・
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:23:48.20 ID:H3iSw6ld0

・・・



ピンポーン ピピピピピンポーン ピピピピピピピピ

武内P「やめてください・・・」ガチャッ

楓「う〜・・・う〜・・・! ・・・ヒック」フラフラ

武内P「そんなに酔われて・・・」

武内P「・・・仕方がありません。どうぞ」スッ

楓「うー・・・」トテトテ

パタン

308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:24:33.31 ID:H3iSw6ld0


武内P「はい、はい・・・申し訳ありませんが、よろしくお願いします」ピッ ツー ツー ツー

武内P「千川さんが迎えに来てくれますよ、高垣さん」

楓「・・・ヒック」

武内P「しじみの味噌汁ならすぐに用意できるでしょうか・・・」ガサゴソ

武内P「まったく・・・こんなになるまでどうして・・・」イソイソ

楓(・・・だって・・・いつも止めてくれた人がいなかったから・・・)

武内P「・・・」トントントントン


309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:25:17.73 ID:H3iSw6ld0


武内P「・・・今の、担当の方は・・・」キュッ ジャー


楓「妊娠したそうです・・・」


武内P「・・・おめでとうございます」カチッ チチチチチ

310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:29:33.29 ID:H3iSw6ld0


楓(どうして“同じ事務所だから”なんて言ったんですか〜・・・)ゴンッ


武内P「・・・」コトコト


楓(一緒に頑張ってきたじゃないですか〜・・・)ゴンッ ゴンッ


武内P「・・・」コトコト


楓(・・・はあ・・・言えない・・・)ゴンッ ゴンッ ゴンッ


武内P「頭をこたつに打ち付けないでください・・・」クル…


楓「・・・」ゴンッ…

311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:30:31.81 ID:H3iSw6ld0

楓(もし担当していたと言ったら・・・)


武内P「・・・本当に、お酒が好きになりましたね」コトコト


楓(この人には実績があると、きっとあの子たちはアナタのこともっと早く信頼するようになって・・・)

312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:31:19.09 ID:H3iSw6ld0


武内P「勧めてしまった私が言うのもなんですが・・・程々にはしてください」ヨソイ


楓(それで・・・)


武内P「高垣さんは歌も魅力的なのですから、のどを労わって・・・」クイッ


楓(私と比べてしまうかもって・・・心配したんですか・・・?)


313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:31:56.03 ID:H3iSw6ld0


楓(おこがましいですよね・・・こんなことでぐずぐずしてる女なのに・・・)


武内P「少なくとも、どなたかと一緒にいられてなら安心なのですが・・・」カチッ


楓(それでも・・・アナタと見た、夢は・・・アイドルの私は、本当に輝けていて・・・)


武内P「泥酔して何かあってはことです。今日のような時は、必ず連絡をするように」ヨソイ


楓(私は・・・アナタの特別には・・・なれないんですか・・・?)



武内P「私が、いつでも貴女を迎えに行きますから」コトッ



楓「・・・!」

314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/04(日) 20:32:38.08 ID:H3iSw6ld0


楓「なら・・・」ズズー…

武内P「・・・?」

楓「今から・・・付き合ってもらえますか?」

武内P「今から・・・ですか?」

楓「千川さんが来るまでの、ほんの少しでいいんです・・・」

楓「後生ですから、五升だけ・・・」

武内P「・・・それは飲み過ぎです」

楓「・・・ふふふ♪」

武内P「・・・ふふ」

武内P「ちょっとだけですよ」

楓「はーい♪ お猪口でちょこっと―ああっ、減ってる! 二人で飲もうってあげたのに〜・・・」ガサゴソ

武内P「す、すみません・・・つい・・・」



・・・

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