【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」─番外編─

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1 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 16:42:54.15 ID:C9kRT6DH0

長い間放置してて本当に申し訳ないです…
http://i.imgur.com/hTAu2w2.jpg

一年ぶりに再開します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496043773
2 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 16:52:35.02 ID:C9kRT6DH0
過去ログ

矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1391610838/

【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1393955435/

【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」part2
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411489771/

【続】矢車想「IS学園…今の俺には眩し過ぎる」part3
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433056738/
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 16:53:01.64 ID:RMEm6TFR0
おかえりー
4 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 16:55:47.66 ID:C9kRT6DH0




 〜 仮面ISカブト 〜





─遡ること、矢車と箒がカッシス・ディミディウスの迎撃に向かう数時間前─







5 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 16:58:03.06 ID:C9kRT6DH0


〜 某国 某所 〜



── CLOCK OVER ──



ブルルゥーン!!
ブルルゥーン!!


天道(RF)「………」キキーィッ!!


加賀美(RF)「……ッ!」キキーィッ!!



加賀美「……ここが篠ノ之博士の情報にあった、量産型カッシスの製造工場か…」

天道「ああ…情報が正しければ、量産型カッシスはこの工場内に格納されている筈だ」

加賀美「よォーし…! 一つ残らずブッ壊してやるッ!行こうぜ、天道!」ダッ

6 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 16:58:58.55 ID:C9kRT6DH0


天道「……いや、待て。加賀美」ガシッ

加賀美「…って!何だよ!?」

天道「察しが悪いな…妙だとは思わないのか?
   ここはワームの最重要拠点とも言える施設だというのに、猫の子一匹居る気配が無い…」


シーン…


加賀美「……確かに…秘密兵器の製造工場ってんなら、もっと騒がしくしててもいい筈だよな…」

天道「……奴らは俺達が来るのを予め察知し、警戒しているのかもしれない…
   待ち伏せしたワームが基地内に罠を仕掛けている可能性もある。加賀美、侵入の際には十分に注意しろ」

加賀美「お…おう!」



7 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:01:26.81 ID:C9kRT6DH0


〜 工場内部 〜



…ガラーン…



加賀美「ど……どういう事だよこれッ!?
    何もない…もぬけの殻じゃないかッ!」

天道「……どうやら、事態は最悪の展開を迎えたらしいな…」

加賀美「最悪の展開って…!どういう事だよ天道!?
    まさか、篠ノ之博士の情報が間違ってたっていうのか…?」

天道「……いや…この雑然とした内部の様子から察するに、量産型カッシスがこの工場に格納されていたのは確かな筈だ」

加賀美「そんな…!じゃあどうして…!?」

天道「どうやら、奴らは俺達がこの施設に接近している事を未然に察知し、直ぐさま量産型カッシスを俺達の与り知らぬ所へと持ち去ったようだな…」

加賀美「で…出来るのかよそんなこと!? 500機のISだぞ…!?」

天道「……量産型カッシスを“待機形態”にしておけば、それも可能だ」

加賀美「た…待機形態…?」

天道「ISの装着者は皆、基本的にISを持ち運ぶ際にはISを待機形態という特殊な形態にしていると聞く。
   待機形態のISは、ペンダントやブレスレット程の大きさにまで収縮し、女子供でも簡単に持ち運ぶ事が出来るようになるそうだが…」

加賀美「……ワーム達も、その機能を利用して量産型カッシスを工場の外に持ち出したってのか…?」

天道「ああ…トラックなり何なり用意出来れば、少人数での運搬も十分可能な筈だ」

加賀美「そんな…!マズいぞ天道ッ!
    もし俺達がここから持ち出された量産型カッシスを見つけ出す前に、博士の掛けたプロテクトがワームに解かれでもしたらッ!」

天道「……その時は、人類の手には負えない事態に発展するだろう…」

加賀美「─ッ!」

天道「………」


8 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:02:50.47 ID:C9kRT6DH0



束『その心配はいらないと思うよっ!!』デンッ!



加賀美「うおッ!」ビクッ!

天道「……篠ノ之束…いきなり大声で無線を繋ぐな…
   俺の鼓膜が傷物にでもなったらどうするつもりだ…?」キーン…

束『ごめんごめ〜ん!ついつい何時もの癖で!』テヘペロ

天道「……はぁー…」


加賀美「は…博士ッ!その心配はいらないって…一体どういう意味なんですか!? 教えて下さいッ!」

束『あー説明は後でするからさ、取り敢えず黙って帰ってきてくれる?』

加賀美(……えっ? 何か天道の時とは露骨に態度が違う…?)

天道「……そうだな。目当ての物が無いと分かった以上、ここに長居する必要もない…
   一旦篠ノ之博士のラボに戻って、作戦を練り直すとしよう」

束『うん!出来るだけ早く帰ってきてね!』

天道「………」


9 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:05:11.20 ID:C9kRT6DH0

〜 篠ノ之束のラボ 〜


天道「……篠ノ之束。お前も知っての通り、俺達は件の情報を元に某国の兵器工場へと侵入したが、中はもぬけの殻だった…」

束「ンあ゛〜ショック〜!確度の高い情報だったのになぁ〜…
  あーあ…まさか敵の動きが予想以上に早かったとは……う〜ん…」

天道「………」

束「……まっ!相手はこの天才束さんの頭脳と美貌をまるっとコピーしたワームだからね!
  こうなる事も致し方なしかな〜……な〜んてね!にゃは!」

加賀美「にゃはって…!関心してる場合じゃないですよ博士ッ!?」

天道「……持ち出された待機形態のカッシスが、世界各地へとばら撒かれでもすれば…
   機能が停止している内に量産型カッシスをまとめて一網打尽にするという当初の計画が、難しくなるぞ…」

束「あー…その辺はまぁ、心配いらないと思うよ?」

天道「何…?」

束「私があのカッシスちゃん達に仕掛けたプロテクトは、そんじゃそこらの凡人には到底解くことの出来ない超絶な難問だからねぇ〜
  本気でソレを解こうとするならば…“私と同じ頭脳を持った人間”でなければまず無理!」

束「だから、量産型のプロテクトを解くには“私に擬態したワーム”が、ソイツら全てのコンピューターをまとめて面倒見なきゃいけないってこと!それ即ち…」

天道「……奴らは、量産型カッシスのプロテクトを解かない限り
   プロテクトの解除を行う者の手の届かない所に量産型カッシスを置く事が出来ない、という訳か…」

束「ピンポンピンポーン!そのとーりー!」

10 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:07:14.41 ID:C9kRT6DH0

加賀美「な…成る程…!
    じゃあ、量産型カッシスは今も何処かに全機まとめて置いてあるって事か!」

天道「……問題は、そのまとめて置いてあるという量産型の隠し場所が何処なのか、皆目見当がつかないという事だが…」

束「んー…その辺はホラ、この天才束さんの神眼で何とか探してみるけどさー…
  私が量産型の在処を特定するのが先か、私に化けたワームがプロテクトを解除するのが先か……正直言って、微妙なところだねー…」

加賀美「微妙って……しっかりして下さいよ篠ノ之博士ッ!人類の存亡が懸かってるんですよッ!?」

束「……んじゃ、束さんは量産型の隠し場所を特定する作業に入るから、天くん達は表に出て待っててねー」カタカタカタ

加賀美(……はいはいそうですか無視ですか…!)

天道(……やれやれ…)


11 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:08:24.20 ID:C9kRT6DH0



prrr… prrr…



束「おっ、ちーちゃんから連絡だ!何だろこんな時に?」ピッ

束「はいはいちーちゃん!愛しの束さんだよ〜!」

束「………」


加賀美(んっ…?)

天道「………」



束「……そーくんが…そんな…」



12 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:10:12.37 ID:C9kRT6DH0

〜 屋外 〜


加賀美「まさか…あの矢車さんが試作機の奴に負けるなんて…!」

天道(……奴の力を持ってしても敵わない相手だったのか?……それとも…)
   
天道「……こうなった以上は仕方ない。試作機への対処は残りの連中に任せるとしよう…」

加賀美「……あの娘達だけに試作機の相手を任せるだなんて、本当に大丈夫なのかよ? 天道…」

天道「保証は出来ない。が、今の俺達にはアイツらに手を貸してやれる余裕はない」

加賀美「……だけど…なぁ…」

天道「……一応、風間達に援護の要請はしておく。それならお前も文句ないだろう?」

加賀美「あっ…あぁ…」


天道「……むしろ、俺が今一番気になるのは…」

加賀美「……?」

天道「……あの女の方だ…」

加賀美「……あの女って…篠ノ之博士の事か?」

天道「……アイツは、ああ見えても身内の情にだけは厚い奴だ。
   矢車の敗北が、精神的に堪えてなければいいが…」
13 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:11:15.09 ID:C9kRT6DH0


prrr… prrr…


天道(……噂をすれば…)ピッ

天道「……俺だ」


束『天くーん!量産機の居場所を割り出す事が出来たよー!急いでラボに戻ってきてね!』


加賀美「ほ…本当ですか博士ッ!?」グイッ


束『………』

ブチッ! ツー…ツー…ツー…


加賀美(……き…切りやがった…!)

天道「………」

加賀美「全く……この通り博士も何時もの調子だし、こりゃお前も心配するだけ無駄だぜ…」

天道「……だと良いがな…」


──
14 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:13:57.22 ID:C9kRT6DH0

〜 篠ノ之束のラボ 〜


束「ん〜と、時間がないから単刀直入に言いますとね」ピピッ


ヴンッ


束「量産型カッシスは今……ここ、日本にいま〜す!」



加賀美「えっ……えぇーッ!?」

天道「……日本だと…?」


束「面食らうのも無理はないよね〜…
  でも、束さん調べの信憑性の高い情報だかんね!間違いないよ!」

加賀美「ま…マジかよ…でも、何で日本に…!?」

天道「……その情報、確かなんだろうな?」

束「もォ〜!天くんったら疑り深いなァ〜!間違いないったら間違いないの!
  何てったって、この天才束さんが開発した発明品が導き出した答えなんだからね〜!」

天道「発明品…?」

束「そう!私の開発した発明品の中にはね、クロックアップを使用して動く物体をもバッチリ写し出す事の出来る、特殊偵察衛星なんてモノがあるの!」 

加賀美(なっ…!? サラッとなんちゅーモン開発してんだこの人は…!)

束「その人工衛星を複数機使って、地球上のありとあらゆる国と地域を偵察した結果…
  某国の軍事施設から日本に向けて渡ってきた、ワームの群れの影を捉える事に成功したんだよ!」
15 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:16:09.97 ID:C9kRT6DH0

加賀美「それってつまり…ワーム達は、某国から日本まで泳いで来たってのか? まさかそんな…」

天道「俺達ライダーと違って、奴らがクロックアップ中に動けるマシンを所有しているとは考えにくいからな。そういう事になるだろう…」

天道「だが、あり得ない話ではない。
   待機状態のISは、アクセサリー程度の大きさにまで小型化する。
   ワームの怪力を持ってすれば、それらを担いで海を渡ることなど造作もない筈だ」

束「泳ぎが得意なワームだって居ないことはないだろうし、飛べるワームも中には居るかもしれないしねぇ…
  もしかしたら、クロックアップの高速移動中なら水面を走ることだって出来ちゃうかもしれないよ。
  まっ、どちらにしろワームにとっちゃ待機状態のISなんて、多少の荷物程度にしか感じてなかったと思うよ?」

加賀美「な…成る程…!
    ……って言うか、ワームの奴らはいつの間に日本に!?」

天道「さぁな…だが、時間はさほど経過してはいない筈だ。
   今回の奴らの移動は、俺達の襲撃から逃れる為の緊急措置だったからな。
   ……何にせよ、そこまでの事をしてまでわざわざ日本に来たという事は、奴らにとっては何か特別な理由があるのだろうが…」

束「ん〜……灯台下暗しってヤツだねぇ〜……
  この天才束さんが開発した特殊衛星が無かったら、何時まで経っても見つけられなかっただろうなぁ〜…」
16 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:17:21.00 ID:C9kRT6DH0

天道「……それで…肝心の奴らは、今日本の何処に居る?」

束「慌てない慌てない♪それも今お姉さんが教えてあげるから♪」カタカタカタ

天道「………」

束「ワーム達が隠れ蓑に選んだ場所は……ここッ!」ピッ



ヴンッ



加賀美「なッ!? まさかここって…!」

天道「……如何にも、お前に化けたワームが好んで選びそうな場所だな…博士」

束「あ〜確かに。我ながらそう思う!」



加賀美「……この場所が、奴らの潜伏先…」

天道「………」



天道(……全ての始まりの場所……“渋谷廃墟”か……)




17 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:41:05.64 ID:C9kRT6DH0


〜 渋谷廃墟 エリアZ 〜



加賀美「なぁ…本当にこんな何もない所にワームの連中が居るのかよ?」

天道「可能性は高い。
   一見すれば只の廃墟だが…ここには放置された旧ZECTの実験施設が多数存在する。
   ワームはその廃施設を一時的な量産型カッシスの保管場所……それと擬態篠ノ之束が量産型のプロテクト解除に打ち込む為の整備場として利用している筈だ」

加賀美「へぇ〜…」

天道「……それに、ここは人類とワームにとって因縁深い始まりの地でもある。
   そういった意味でも、如何にもあの女に擬態したワームが選びそうな場所だ…」

加賀美「成る程…実用的に見てもシチュエーション的に見ても、御誂え向きの場所って事か…」

天道「……行くぞ加賀美。篠ノ之博士の予想が正しければ、奴らはこの先にあるZECTの兵器開発施設にいる筈だ。
   500機ものISを格納し、尚且つ整備を行える施設ともなれば、自ずとその場所は限られるからな。特定するのは容易い。
   奴らが居るとしたら、まずそこで間違いないだろう」

18 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:43:59.98 ID:C9kRT6DH0

加賀美「そうか…よォーしッ!居場所さえ分かれば後はこっちのモンだ!」

天道「油断するなよ加賀美。
   さっきも話をしたが、量産型カッシスの側にはプロテクトを解除する為に行動している“篠ノ之博士に擬態したワーム”の存在が必ずある筈だ…
   あの女に擬態したワームのやる事だ。一体何を仕掛けてくるか…この先は俺にも予測が付かん。
   気を引き締めて掛からなければ…やられるのはお前の方だぞ」

加賀美「“お前”の方って…俺だけかよ!? そういう自分はどうなんだよ!」

天道「心配ない。俺はお前と違って、直ぐに周りが見えなくなるような愚直な頭の作りはしていないからな」

加賀美「なッ!ンだとォ〜ッ!?」カッチーン

天道(……全く、面白いくらいに熱しやすい奴だな…)





19 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:47:03.73 ID:C9kRT6DH0


ザッ ザッ ザッ…


加賀美「……にしても…篠ノ之博士って本当見掛けによらず冷たい人だよなぁ…
    幼馴染みの矢車さんがやられたってのに、結局何時もの調子で飄々としてるし」スタスタ

加賀美(俺に対しても何か反応冷たいし…!)

天道「………」スタスタ

加賀美「あの人って、いっつもあんな調子で表情はニコニコしてるけどさ、何か他人に対しては薄情な人って感じがするんだよなぁ…」


ピタッ

天道「……お前には、あの女がそう見えるのか…?」

加賀美「えっ?」

天道「………」



───


〜 出撃前 ラボにて 〜


束『………』

天道『……どうした? 珍しく冴えない顔だな』


束『………』

天道『………』


束『……ねぇ、天くん…』

天道『……何だ…?』

束『……私に擬態したワームに会っても、遠慮することはないからね…?』

天道『………』



束『……遠慮しないで、しっかり殺ってきてね♪』ニコッ



天道『……お前に言われるまでもない。元からそのつもりだ』

束『……へへっ…うん!天くんならそう言ってくれると思ってたよ!』

天道『………』

束『……いい? 絶対に倒してね。絶対に…』

天道『………』


───



天道「……アイツ程、身内の情に厚い奴はそういないぞ?」

加賀美「……な…何だよそれ?」

天道「………」クルッ

スタスタ…


天道(……身内の情に厚い、か…
   裏を返せばそれは、それ以外の人間の事などどうでもいいと思っている。という事だがな…)




20 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:48:58.02 ID:C9kRT6DH0

───


天道「………」スタスタスタ

加賀美「………」スタスタスタ




──…ザッ…──  ──…ザザッ…──




加賀美「……おい、天道」

天道「伏兵の御出座しか…どうやらこの先で間違いないようだな」ピタッ




ワラワラ… ワラワラ…


成虫ワーム(複数)『グゥルルル…シュー…』


サナギワームの群『グゥルルル…』


ゾロゾロゾロ…




天道「……行くぞ、加賀美」スッ

加賀美「おうッ!」バッ




21 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:51:04.23 ID:C9kRT6DH0



ブゥゥウン… パシッ!

ブゥゥウン… パシッ!




天道「変身」カシャ


──HENSHIN──


キュイキュイキュイーン




加賀美「変身ッ!」カシャ


──HENSHIN──


キュイキュイキュイーン





天道&加賀美『キャストオフ!』カシャ



── CAST OFF ──



ピピピ… ドシューンッ!





──CHANGE! BEETLE!──


──CHANGE! STAG BEETLE!──






加賀美(RF)「はぁーッ…!」チャキッ

天道(RF)「………」スッ




成虫ワーム(複数)『グゥルルルウ…!グギァッ!』ダッ!

サナギワームの群『グゥルルルゥウアァーッ!』ダダッー!



22 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:52:23.80 ID:C9kRT6DH0



〜 施設内部 某所 〜




???「………」カタカタカタカタカタカタ…



……ドドーン… ……ドドーン…




???「………」ピタッ



ドドーン! ドドーン!



???「……来たね…天くん…!」






───
23 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:54:50.31 ID:C9kRT6DH0


〜エリアZ ZECT施設内部 〜



天道「ライダー……キック!」カシャ


──RIDER KICK!──



加賀美「ライダーキックッ!」カシャ


──RIDER KICK!──



ドゴォーンッ!!
ドゴォーンッ!!



ワームの群『グガァァァァアアッ!!』


ドグオォォォォォンッ!!




加賀美「よし、これで粗方片付いたな!」

天道「この先が格納庫か……急ぐぞ、加賀美」ダッ


───


〜 格納庫 〜


ゴウンゴウンゴウン……


ザッ

加賀美「なっ…これは…!」






量産型カッシス『──………──』
量産型カッシス『──………──』
量産型カッシス『──………──』


ズラァァァ…





加賀美「こ…これがあの量産型カッシスか!?」

天道「………」

天道(……待機状態が解除されているが、起動はまだしていないようだな。どうやら間に合ったらしいが…)



24 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:56:16.23 ID:C9kRT6DH0



???「よ〜こそおいで下さいました!天くんとそのお供さん♪」




加賀美「─ッ!?」クルッ

天道「………」クルッ



???束(???)「いや〜…まさかまさか、私達の居場所をこんなに速く嗅ぎ付けてくるとはねぇ〜…!お姉さんビックリだよ〜!」



加賀美「しっ…篠ノ之博士…!?」

天道「……いや違う。コイツは…」



???束(???)「ふふっ♪」



天道「篠ノ之束に擬態したワームか…」


25 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 17:58:18.39 ID:C9kRT6DH0


束(擬態)「ピンポンピンポーン!大正解〜♪」ベキベキ…


天道「………」


擬態束(成虫ワーム)「いや〜、よくここに量産型カッシスが隠してあるって分かったね〜!
          天くんの推理かな? それともやっぱり私の擬態元のお陰かな!」


加賀美(コイツ、自分の正体を…!)

天道「……やはり、篠ノ之博士が組み込んだプロテクトの解除は、お前が行っていたか…」

擬態束(成虫ワーム)「うん!天才が仕掛けた難問を解く為には、同じ天才の頭脳を使うのが一番手っ取り早いからね!そうなりゃ私が出るしかないっしょ〜」

天道「………」


加賀美「そんな話はどうだっていい!
    ワームッ!俺達が駆け付けた以上、お前達の野望もここまでだ!」

天道「虎の子である量産型カッシスの隠し場所が割れた以上、お前達の負けは必至だ。潔く諦めろ」

擬態束(成虫ワーム)「……諦める? 何で?」

天道「未だに沈黙しているソイツらの様子から察するに、篠ノ之博士の施したプロテクトの解除はまだ終わってはいない筈だ。
   そんなシールドも展開出来ない案山子同然のISを破壊するなど、俺達にとっては造作もないこと。
   つまり…お前達の計画は今ここで水泡に帰すという訳だ」

擬態束(成虫ワーム)「……造作もない、ねぇ…」

天道「それとも、お前が俺達と直接戦い、どうにかして量産型カッシスの破壊を止めてみせるか?」

擬態束(成虫ワーム)「……う〜ん…そうだねぇ…
          天くん達からカッシスちゃん達を守るには、現状それしか手はないよねぇ…」

加賀美「博士を模したワームだからって、俺達は容赦しないぞ!」

天道「………」

26 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:00:58.52 ID:C9kRT6DH0

擬態束(成虫ワーム)「ん〜……でも“天の道を往き総てを司る男”と“戦いの神(笑)”の最強タッグを相手にするだなんて…今の私には無理ゲーもいいところだしなぁ…」ブツブツ


天道(……この勿体振るような態度……間違いない)

天道「気を付けろ加賀美。奴は、まだ何か隠し球を用意しているぞ…」

加賀美「何っ…?」



擬態束(成虫ワーム)「あっ、そうだ…!」

擬態束(成虫ワーム)「……今の私のままじゃ二人に勝てないってんなら、私が今よりもっと強くなれば良いんだ…!」スッ



加賀美「あのブレスレットは…まさかッ!」

天道(待機状態の、IS…?)

27 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:04:42.66 ID:C9kRT6DH0




擬態束(成虫ワーム)「……変身……てねっ♪」キュイーン!


バチバチバチィ…!!



加賀美「なッ!?」

天道「……何だと…!?」




バチバチィ…!バチィ…!


擬態束(???)「……ふふ〜ん…ビックリした?」




加賀美「そんな…!?」

天道(……ワームの姿を維持したまま、ISを展開した…?)

28 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:05:54.55 ID:C9kRT6DH0




擬態束(IS装備)「フフッ…これが私の作り出したワーム専用IS!その名もッ!」


擬態束(IS装備)「緋緋色蜉蝣ッ!」





加賀美「……緋緋色…!」

天道「……KAGEROU…だと?」



29 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:20:08.26 ID:C9kRT6DH0

擬態束(IS装備)「ふふ〜ん…ビックリした?
         このISはね、限界性能を極限まで引き出す為に使用者に掛かる負荷を度外視して開発した、スペシャル仕様のISなんだよ!
         だからこの私ですら、ワームの姿でいなければとても扱えたモンじゃない…
         ただの人間が使おうもんなら、負荷に耐えきれずに即死確定なコワ〜いISなんだ〜!」

擬態束(IS装備)「まぁ多少無茶な仕様にした分、性能面では従来のISはおろか、第四世代型をも凌駕する鬼強いスペックになったんだけどね!」


加賀美「クッ…!最後の最後で大物登場って訳か…!」

天道「相手はあの篠ノ之博士の頭脳をコピーしたワームだ。油断ならない敵であることに間違いはない…」

擬態束(IS装備)「そうそう!私は天くんが思ってる以上に強いよ〜!」

天道「……ワーム。お前が本気で俺達に挑むと言うのなら、こっちも容赦はしない…」

擬態束(IS装備)(んっ?)


天道「全力で行くぞ、加賀美!」スッ

加賀美「おうッ!」スッ






 
30 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:22:49.48 ID:C9kRT6DH0



バリバリバリィ…

天道「………」パシッ



加賀美「来いッ!ハイパーゼクターッ!!」


バリバリバリィ…

加賀美「…ッ!」パシッ




擬態束(IS装備)「えっ!? それってまさか…ハイパーゼクター!?
         でも、どうして二個もあんの!?」

天道「ハイパーゼクターは時を超える。過去と未来のハイパーゼクターを同時に出現させる事など、簡単なことだ」カシャ


加賀美(これで俺も…天道と同じ力を!)

加賀美「よォーし…!」カシャ





31 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:24:21.34 ID:C9kRT6DH0



天道「ハイパーキャストオフ」キュイーン


── HYPER CAST OFF ──


ピポポポ… キュイーン!


──CHANGE! HYPER BEETLE!──



天道(HF)「………」





加賀美「ハイパーキャストオフッ!」キュイーン


── HYPER CAST OFF ──


ピポポポ… キュイーン!


──CHANGE! HYPER STAG BEETLE!──



加賀美(HF)「これが…ガタックハイパーフォームだッ!」





32 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/05/29(月) 18:27:46.66 ID:C9kRT6DH0


擬態束(IS装備)「すごいすごーい!ハイパーフォームが二人も揃うなんて〜!」

        
擬態束(IS装備)「……でも安心して♪二人がどれ程全力を出そうとも、私のこの緋緋色蜉蝣には絶対に勝てっこないからっ!」グワッ!


加賀美(来る…!)グッ

天道「………」グッ


33 : ◆4cmyCM./Qw [sage saga]:2017/05/29(月) 18:32:19.89 ID:C9kRT6DH0
とりあえず今日はここまで
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 18:58:26.91 ID:OM7lbYpX0
乙です
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 23:38:56.28 ID:kroNqvGVO
おつおつー
ほんと懐かしいわ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 01:25:01.63 ID:KTIQDmRBo
おつー
ずーと待ってたわ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 13:53:09.26 ID:6ga9TZ4iO
38 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:32:29.73 ID:LhreXQg60


〜 ZECT施設外部(野外) 渋谷廃墟 〜



ドゴォーンッ!


天道「………」ザザッ

加賀美「…ッ!」ザザッ


擬態束(IS装備)「よ〜し!ここでなら格納庫にいるカッシスちゃん達を気にせずにおもいっきり戦えるぞ〜!
         早いとこ天くん達を倒して作業に戻らなきゃだからさ!とっとと終わらせるね♪」


加賀美「コイツ…!俺達二人相手に何て余裕っぷりだよ!」

天道「全く…随分と舐められたものだな」


擬態束(IS装備)「へへっ…私にもそれなりに勝算があるって事だよ♪」ピピッ

擬態束(IS装備)「さぁ…!見せてあげるよっ!この緋緋色蜉蝣の真の能力を!」


39 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:35:57.30 ID:LhreXQg60


擬態束(IS装備)「モード《アラクネア・ニグリティア》!」ガチャン!


ベキベキィ…



加賀美「なッ!奴のISの形が変わった!?」

天道(……あの形状は、まさか…)


擬態束(IS装備)「ふふっ…!ウェブシューター発射ぁ!」バシュバシュバシュン!


天道「………」タンッ

天道(消化粘液入りの糸を発射する攻撃……やはりそういう事か)


ヒュンヒュンヒュン!


加賀美「クッ…!」タンッ

加賀美(これって、確かあの時のワームの技じゃ…!?)


スイッ スイッ スイッ



擬態束(IS装備)(流石にこの程度の攻撃は避けられるか……なら〜!)


擬態束(IS装備)「まだまだ行くよぉ〜!モード《ベルバー》!」ベキベキィ…

擬態束(IS装備)「か〜ら〜の〜……急速接近っ!」グンッ!

40 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:37:37.34 ID:LhreXQg60

加賀美(来る!?)


擬態束(IS装備)「先ずは君から!てやっ!」ブンッ

加賀美「…ッ!」グッ


ガキィンッ!


加賀美「ンなろッ…!」グググ…

擬態束(IS装備)「更にぃ〜…至近距離からの毒液発射!」ピュッ!

加賀美「ウォッ!」ビチャ


ジュウゥゥ…


加賀美「クッ…!このォ!こんな攻撃が効くかぁ!」ブンッ!

擬態束(IS装備)「おっと!モード《ウカ》!」ベキベキッ


ガキィーンッ!


加賀美(なッ!今度は盾が出てきやがった!? それに…この盾の形はッ!)

41 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:40:33.41 ID:LhreXQg60

擬態束(IS装備)「ふぃ〜危ない危ない!」ズザザッ


天道「……成る程。お前のそのISの能力、おおよそ理解出来た」

加賀美「天道ッ!コイツの能力って、まさか…!」


擬態束(IS装備)「……ふふっ…流石に察しが付いたかな?」

加賀美「─ッ!お前…!」

天道「………」


擬態束(IS装備)「そうっ!ワーム製ISの試作機であるカッシス・ディミディウスと、その量産機であるカッシス・クリペウスが、実在したカッシスワームを模して開発されたように…
         このIS“緋緋色蜉蝣”は、天くん達が今まで戦ってきた“全てのワーム”の能力を再現することが出来るISなんだよ!!」


加賀美「なッ!“全て”だって!?」

天道「……それがどうした。一度倒した相手の能力など、この俺には通用しないぞ」

擬態束(IS装備)「ふふっ…そこまで言うなら、試してみるっ!?」ビュオン!

ビューン!


天道(奴は空中戦が御望みか…面白い)ガシュイン! ビュオン!

ビューン!


加賀美「よし…!俺もッ!」ビュオン!

ビューン!


42 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:49:35.52 ID:LhreXQg60

擬態束(IS装備)「来た来た!」ベキベキィ…


モード《アラクネア・ニグリティア》


擬態束(IS装備)「それっ!蜘蛛の巣ネット攻撃!」パシュ!


バサッ!


加賀美(こんな網!俺が斬り刻んでやるッ!)ジャキン!

加賀美「うおォーッ!」ザン!ザン!ザン!


擬態束(IS装備)「おおっ!やるねぇ!」

擬態束(IS装備)(……やっぱり、下級ワームの技じゃハイパーフォーム相手には通用しないか…)


ギュイーンッ!

加賀美(接近したッ!この近距離なら、やれるッ!)ビューン!

加賀美「もらったァ!」ブンッ!


擬態束(IS装備)(ふーん…なら!モード《キャマラス》!)ベキベキィ…

擬態束(IS装備)「えいっ!キャマラス・パーンチ!」バチバチィ…! ブンッ!


加賀美(─ッ!カウンターか!?)グッ


ガキィーンッ!


加賀美「…ッ!」グググッ…

擬態束(IS装備)「へぇ〜!よく止められたねぇ…!
         ライダーフォームなら、今頃死んじゃってたよきっと!」グググッ…

加賀美「言ってろ…!
    ……そんな事より、俺ばっかり相手にしてて良いのか…!?」グググッ…


擬態束(IS装備)「えっ?」


43 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 21:52:28.53 ID:LhreXQg60


天道「………」ビューン!


擬態束(IS装備)「あっ!?」

擬態束(IS装備)(後ろを取られちゃった!)



天道「……ハイパークロックアップ」パシュン!


── HYPER CLOCK UP ──




擬態束(IS装備)「……なぁーんてね!」ベキベキッ…



モード《カッシス・ディミディウス》



擬態束(IS装備)「止まっちゃえ♪」



── FREEZE ──



天道「………」


擬態束(IS装備)「言ったでしょ?“全てのワーム”の能力だって…」

擬態束(IS装備)「当然、カッシス・ディミディウスの能力であるフリーズだって…ちゃんと使えるんだよ!」スッ

ザンッ!ザンッ!ザンッ!





44 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 22:07:00.07 ID:LhreXQg60

────


バチバチバチィ!


天道「──ッ!クッ…!」グラッ


ヒューン… ズドーンッ!



加賀美「てッ!天道ォーッ!」


擬態束(IS装備)「あらま、地面にまっ逆さま!」


加賀美「─ッ!このォ!」カシャカシャ

加賀美「ライダーカッティングッ!」


──RIDER CUTTING!──


加賀美「ウオォーッ!」ジャキッ!



擬態束(IS装備)「ふふっ…モード…《カッシス・グラディウス》!」ベキベキッ…


ガシィッ!バチバチバチィー!


加賀美「なッ!?」

擬態束(IS装備)「その技、コピーさせてもらうね!」グググッ…バリィ!

擬態束(IS装備)「ライダーカッティング!」ジャキッ!


ガシィッ!ベキベキベキィ!


加賀美「がアァーッ!!」バチバチバチィー!


擬態束(IS装備)「ふふっ…!君も落としてあげる!」

擬態束(IS装備)「えい♪」ブンッ



ヒューン… ズドーンッ!


45 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 22:19:50.36 ID:LhreXQg60


〜 地上 〜


擬態束(IS装備)(へへへっ…ちょっとやり過ぎちゃったかな?)スタッ

擬態束(IS装備)「……んっ…?」



天道「………」ムクリッ

加賀美「…ッ!」ムクリッ



擬態束(IS装備)「ほ〜…流石ハイパーフォーム!思った以上にタフだねぇ…
         でも…こっちにフリーズがある限り、私に二人のハイパークロックアップは通用しないよ!」


天道「………」


擬態束(IS装備)「いやーん!そんなに睨み付けないでよ天く〜ん!いくら勝ち目がないからってさ〜!」


天道「………」

         
擬態束(IS装備)「……あっ!そうだ…!何ならこんな勝ち目のない戦いなんか止めて、二人とも私達の仲間になるってのはどう?」ベキベキッ…


モード《スコルピオ》


擬態束(IS装備)「この毒に侵されれば、何も思い悩む必要はなくなるよ…」シュルシュルシュル…


天道(……神代剣のワームの能力か…)

加賀美「コイツ…!誰がお前らの仲間なんかに!」

擬態束(IS装備)「……ねぇ天くん? 今の世界って、おかしいとは思わない?」

天道「……何っ?」

擬態束(IS装備)「ISの登場によって、各国の軍事事情が一変した世界…
         そして、その影響で女尊男卑に成り果てた世界…」

擬態束(IS装備)「何もかもが狂ってると思わない? ISという一つの兵器の影響で、ここまで変わり果てた世界の有り様ってさ…!」

天道「………」

擬態束(IS装備)「……だからさ…何もかも壊しちゃおうよ…!こんなおかしな世界の何もかもを…!」

擬態束(IS装備)「そして壊した上で、また新たに作り上げようよ!
         私達の手で!新しい世界を…!」

46 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 22:30:10.22 ID:LhreXQg60


天道「……お前の言うことにも一理ある。
   今の世界がISという存在に狂わされた世界であること…それは事実だ」

擬態束(IS装備)「……じゃあ…!」




天道「……おばあちゃんが言っていた」スッ

天道「俺は天の道を往き、総てを司る男…」




擬態束(IS装備)「……えっ?」

天道「そう、俺はこの世界の中心…唯一無二の存在…」
  
天道「女尊男卑? 笑わせるな。この世界の頂点に君臨する者は常にひとり…」



天道「……この俺、天道総司をおいて他ならない」





47 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/05(月) 22:34:08.28 ID:LhreXQg60

擬態束(IS装備)「………」


天道「どれ程世界の在り方が変わろうとも、俺という存在は誰にも変えられない…
   貴様らワームに対してもそれは同じだ。誰であろうが、この俺を支配する事など出来はしない」


擬態束(IS装備)「……どうして…? 世界が欲しくないの?」

天道「必要ない。何故なら俺は、既に世界の中心だからだ」

擬態束(IS装備)「………」


加賀美「お前達が作り出そうとしている世界なんてのは…結局は人類を虐げたワーム達が支配する世界だろうッ!
    そんな間違った世界…俺達は必要となんかしていないッ!」


擬態束(IS装備)「………」




48 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/06(火) 01:30:13.49 ID:MZQL9RlU0


擬態束(IS装備)「……そっか…残念だよ。
         協力しないってんなら仕方ないね…」

擬態束(IS装備)「……じゃあ、死んじゃえ♪」ベキベキィ…


モード《カッシス・ディミディウス》


天道「………」

擬態束(IS装備)「さっきも二人に言ったけどさ、いくら天くん達がハイパークロックアップを使おうとも…時を止めるフリーズの前には無力なんだよ…!」

天道「……そうやって一つの手に固執するようでは、やはりお前は三流だ」スッ


ビュイーン!


擬態束(IS装備)「えっ?」



パーフェクトゼクター「──………──」ビューンッ!
 

天道「………」パシッ


擬態束(IS装備)「……パーフェクトゼクター…?
         あれ? それって壊されたんじゃなかったっけ?」

天道「他のゼクターと同様、既に修復済みだ」ブォーン…



ザビーゼクター「──………──」ブーン
ドレイクゼクター「──………──」ブォーン
サソードゼクター「──………──」カサカサ


カシィン!カシィン!カシィン!


天道「………」スッ ピッピッピッピッ



── KABUTO POWER ──
── THEBEE POWER ──
── DRAKE POWER ──
── SASWORD POWER ──



天道「マキシマムハイパータイフーン」



──MAXIMUM HYPER TYPHOON!──



天道「………」ググッ…!

49 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/06(火) 01:31:15.07 ID:MZQL9RlU0


加賀美「ハァーッ…!」キュイーン



──MAXIMUM RIDER POWER──



カシャカシャ


加賀美「ハイパーカッティングッ!」カシャン!



──HYPER CUTTING!──




加賀美「…ッ!」バチバチバチィ…!

天道「………」バチバチバチィ…!




50 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/06(火) 01:38:06.54 ID:MZQL9RlU0

擬態束(IS装備)「ふふっ…どんな大技を使おうとも、当たらなければ意味がないんだよ!?」グワッ!



天道「……加賀美」

加賀美「……天道…?」

天道「………」コクッ

加賀美(……おうッ…!)コクッ


天道「………」スッ

加賀美「………」スッ


天道「ハイパークロックアップ」パシュン!



── HYPER CLOCK UP ──



加賀美「ハイパークロックアップ!」パシュン!



── HYPER CLOCK UP ──




擬態束(IS装備)(そんなの無駄無駄!)

擬態束(IS装備)「時間よ止まれ!フリー…」




天道「………」キュイーン

加賀美「………」キュイーン


パァー…




擬態束(IS装備)(……あれ?二人が消えた…?)

擬態束(IS装備)「……あっ!!まさか!?」

51 : ◆4cmyCM./Qw [saga]:2017/06/06(火) 02:31:50.53 ID:MZQL9RlU0

───

〜 天道達が消える数秒前の世界 〜


擬態束(IS装備)「ふふっ…どんな大技を使おうとも、当たらなければ意味がな…」



キュイーンッ!



擬態束(IS装備)「……えっ?」



── HYPER CLOCK OVER ──


天道「ハァッ!」グワッ!

加賀美「ダァーッ!」グワッ!



擬態束(IS装備)(なっ!? 後ろ!!? いつの間…)


天道「ハァーッ!」ブンッ!

バチィーッ!!


加賀美「ウオォーッ!」ジャキンッ!

ガシィッ!バリバリィーッ!!


擬態束(IS装備)「─ッ!!があぁーッ!!」バチバチバチィーッ!!

擬態束(IS装備)(ひっ…緋緋色蜉蝣のシールドがぁ…!)



バチバチバチィーッ!!



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