アンチョビ「助けてくれ西住! まほが口をきいてくれないんだ!」

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1 :※百合注意 [saga]:2017/06/01(木) 23:54:36.33 ID:saY3d3iWo

みほ「きゅ、急に電話がきたと思ったら……」

みほ「何があったんですか?」

アンチョビ『うう……』

アンチョビ『もう3日も口をきいてくれなくて……』

みほ「……同じ大学だったからルームシェアするんだー、って言ってから、いつも仲良くしてましたよね」

アンチョビ『ああ……』

アンチョビ『その、一緒に住む内にこう、絆が深まったっていうか……』

アンチョビ『毎朝おはようの囁きからはじまって、朝食に対しても褒めてくれてて……』

アンチョビ『そういう日常が崩れてしまうのかと思うと、どうしたらいいのか……』

みほ「何かあまり聞きたくないし知りたくもなかった身内の一面が見えそうなので切りますね」 ピッ

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 00:00:10.16 ID:y+SaLuxPo

みほ「ふう……」

みほ「お姉ちゃん、女同士で付き合うのとかは全然いいんだけど……」

みほ「……イメージ崩れるというかなんというか……」

みほ「身内のそういう意外な一面的なのはなあ……」 ハァ

ピンポーン

みほ「……」

ピンポーン

ピンポーン

みほ「……まさか……」 ノゾキー

覗き穴の向こうの人影「……」 チョビーン

みほ「……」

みほ「ボコの円盤見なくっちゃ」

アンチョビ「うぉーい!? 西住ーっ!?」 ドンドンドン 
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 00:21:12.65 ID:SxVjnodQ0
期待
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 00:25:28.50 ID:y+SaLuxPo

アンチョビ「ほら! お土産も持ってきてるんだ!」

アンチョビ「手ぶらじゃ悪いと思って……!」

みほ「……」

アンチョビ「皆で食べられるように赤福餅と……」

みほ「……」

みほ(キオスクで買えるやつだ……)

アンチョビ「前に地元に帰った時に買ったドラゴンズユニフォームボコストラップ」

みほ「いらっしゃい汚いところですがどうぞ上がって下さい飲み物紅茶でいいですか?」 ガチャ

アンチョビ「あ、ああ……」

アンチョビ(変わり身早すぎてちょっと引くな……やっておいてなんだが……)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 00:36:45.29 ID:y+SaLuxPo

みほ「アールグレイでいいですか?」

アンチョビ「ああ、すまんな気を使わせて」

みほ「大丈夫ですよ」

みほ「毎週のようにダージリンさんから届く紅茶の処理に困ってた所ですし」

アンチョビ「ああ、あの部屋の隅のダンボールの山って……」

みほ「……」

みほ「確かに大学生の方や聖グロリアーナと戦えるのは大洗にとって大きなプラスですけど……」

みほ「こうも頻繁に対戦申込みと贈り物を貰ってしまうと……」

アンチョビ「アイツ、西住にご執心だもんなあ」

みほ「特にダージリンさんのツテで大学生と練習試合をする度に、大学の良さをアピールされてしまって……」

アンチョビ「一緒の大学に来てほしいんだろうなあ……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 00:50:10.21 ID:y+SaLuxPo

みほ「それで……」

みほ「お姉ちゃんと喧嘩でもしたんですか?」

アンチョビ「ん……まあ……」

アンチョビ「詳細はちょっ……と語りにくいんだが……」

みほ「……?」

みほ「でも詳しく聞かないと、アドバイスが難しいような……」

アンチョビ「うーん、まあ、そうなんだけどなあ……」

アンチョビ「こう、まほならコレやればすぐ仲直り!みたいなのは――」

みほ「えー……そんなのさすがに……」

みほ「っていうか、そんなのある人の方が少ないんじゃ……」

アンチョビ「うーん、やっぱりそうだよなあ」

アンチョビ「アンツィオの連中なら、どんなに不機嫌でもパスタを茹でたらニッコニコだったのになあ」

みほ「飼いならされきったチワワ以上のチョロさ……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 01:06:23.56 ID:y+SaLuxPo

アンチョビ「いや、まあ、私としては、こうなっちゃった原因を言ってもいいんだけど……」

みほ「けど……?」

アンチョビ「いや、西住が嫌な思いするかもなあ、って」

みほ「へ……?」

アンチョビ「ほら、その、なんだ」

アンチョビ「自分の姉の、こう、なんていうか、その」

アンチョビ「ちょーっと、こう、性的な面的なのを知ってしまう可能性が」

みほ「あ、はい言わなくていいですさすがにそれはちょっと聞きたくないので」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 01:27:05.55 ID:y+SaLuxPo

みほ「それで、お姉ちゃんと何やかんやあって、口をきけてないんですね」

アンチョビ「ああ……」

みほ「それでわざわざ都心部から大洗まで来たんですか」

アンチョビ「うう……」

アンチョビ「だってあの空気が辛くて……」

みほ「……そんなにピリピリしてたんですか?」

アンチョビ「ああ……」

アンチョビ「逸見とブリザードのノンナとアッサムを足して割らないような感じのピリピリ具合だったんだ」

みほ「地獄か何か?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 01:55:49.67 ID:y+SaLuxPo

みほ「でも、珍しいですね」

みほ「アンチョビさんなら、なんとか上手く仲直りしそうなのに……」

アンチョビ「……いや、なんだ、私も、一応どうにかしようとはしたんだよ」

アンチョビ「そりゃ、喧嘩みたいになっちゃったし、気まずかったけどさ」

アンチョビ「でも、だからって、まほのことが嫌いになったとかじゃないし……」

みほ「アンチョビさん……」

アンチョビ「だからちゃんと夕食も普段通り作ったし、お風呂のときも着替えの準備もしてあげたりしたんだ」

みほ「へえ……そうなんですね……」

優花里「いい彼女というよりも、もはやいいお母さんに近いですね」

アンチョビ「うわぁぁ!?」

優花里「おじゃまします」

アンチョビ「び、び、びっくりした……」 バックンバックン

みほ「身内以外からの意見もあった方がいいかと思いまして……」

優花里「秋山優花里、参上いたしました!」
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