杏奈「魔法美少女リリカルプリズママギカ☆アンナちゃん!」

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1 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 20:40:02.69 ID:7YrYqx+H0
アイドルマスターミリオンライブの杏奈と未来と静香とその仲間たちの繰り出す魔法少女系物語。

茶番。
キャラ崩壊あり。
パロディあり。
誤字脱字あるかも。
ガバガバ設定あるかも。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496403602
2 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 20:47:49.38 ID:7YrYqx+H0
この世界には数多くのアイドルが存在する。

そして何故か魔法少女も存在していた。


杏奈自宅


杏奈「ふひひ……ユリコちゃん今日もかあいいよぉ……」

ユリコ『来週も風と共に、見てくれるかな?』

杏奈「うんっ! クーラー全開で見るよ! なんなら来週とは言わず、毎日見ているよ!」

ユリコ『風よ、また私を導いてくれ!』

杏奈「杏奈も、ユリコちゃんの風に毎日導かれているよ!」

杏奈「…………」

杏奈「……ふぅ」

杏奈「今日も風の魔法使いユリコちゃん……神回だった」

杏奈「いや……存在自体が神。外れの回なんて一個もない神アニメ」

杏奈「そもそもの話。ユリコちゃんのモデルであり、声優も務めている七尾百合子さんが神そのものなんだ」

杏奈「これはもう間違いない。ユリコちゃんは神、いや女神、ヴィーナスユリコ」

杏奈「ああぁ……早く来週になってくれないかなぁ……」
3 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 20:57:15.95 ID:7YrYqx+H0
杏奈「……杏奈もユリコちゃんみたいに魔法を使えるんだったら」

杏奈「今すぐ今日を来週にさせて、風の魔法使いユリコちゃんが見られるのになぁ……」

?「その願い、叶えてあげようじゃないか!」

杏奈「さてと、もう一回見よっと……」

?「そ、その願い、叶えてあげようじゃないか! 叶えてあげますよ!」

杏奈「キャーユリコちゃん、かあいいよぉー!」

?「き、聞こえていないのかな? それとも言い方が悪いのかしら……?」

?「あんまりストレートに伝えるのはいきなりどうかと思ったけど、伝わらないのなら仕方ないわね」

?「望月さん、入らせてもらうわ」ガチャ

杏奈「ウオオーユリコ―!」

?「望月杏奈! 僕が君を魔法少女に」

杏奈「さっきからうるさいっ!」ポイッ

?「まぐらっ!?」
4 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 21:12:59.34 ID:7YrYqx+H0
杏奈「杏奈はね、風の魔法使いユリコちゃんを見ているのに忙しいの」

杏奈「営業マンのよう誘い方をする魔法少女のマスコット的なのに構っている暇なんてないの」

?「そ、そんなつもりは全くないのだけど……」

杏奈「あの白い営業マスコットのせいで、風の魔法使いユリコちゃんを見るまでマスコット的な存在を疑い続けたんだからね」

杏奈「その罪は重いよ」

?「そ、そうなんだ……」

杏奈「そんなことも知らないで魔法少女を杏奈にさせようとしていたの? しかも人間だし、身の危険を感じる」

?「だ、大丈夫よ。私はけして怪しい人じゃないわ」

杏奈「杏奈と初対面の人が杏奈の家にいて、という不法侵入している人をどう見たら怪しくないって思うのかな? よし通報しよう」

?「ま、待って、望月さんのお母さんから許可を取っているの。だから不法侵入じゃないわ」

杏奈「どうしてこんな怪しい人をいれるのかな……」

?「そ、それで魔法少女になってくれるかな?」

杏奈「この流れで魔法少女になると思うの?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 21:23:35.06 ID:iWQgTG4D0
みらしずの人じゃないか
期待
6 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 21:26:16.72 ID:7YrYqx+H0
杏奈「……というか、本当に何者なの? 変態? え、怖いんですけど……」

?「お、怯えないで。これにはね、いろいろ事情があるの」

杏奈「事情ってどんな事情? 取りあえず名乗って」

?「あ、そうね、まだ名乗っていなかったわね」

?「では改めて……ゴホン」

?「私……じゃないわね」

静香「僕の名は最上静香!」

静香「中学生くらいの女の子を魔法少女にするためにやってきたんだ!」

静香「杏奈ちゃんよろしくね☆」

杏奈「もがみ、しずかさんっと……」ポチポチ

静香「待って、110番にかけないで! さっきも言ったけど、いろいろと事情があるの!」

杏奈「その事情って、どうせ設定でしょ」

杏奈「最上さん、なんか無理にキャラ作っている感あるし……絶対に元気キャラじゃないでしょ」

静香「キャラって言わないで!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 21:29:20.25 ID:hy+4HdBl0
タイトルから面白いし、大期待
8 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 21:42:20.99 ID:7YrYqx+H0
静香「わた、ぼ、僕はいつもこんな感じだよ!」

静香「元気で常にハイテンションで明るいのがモットー!」

静香「うるさいかもしれない僕だけど、これからよろしくね! キャハッ☆」

杏奈「うわキツ……」

静香「そこまでドン引きしなくてもいいじゃない!」

杏奈「ドン引きしない方が無理あると思うよ……」

杏奈「例えるなら」

杏奈「いい大人が、幼稚園の服を着て安直な若作りをしている感じ」

杏奈「もっと例えるならウサミンのことを言う」

静香「それ、ウサミンさんにも失礼でしょ!」

杏奈「何言っているの。ウサミンさんは周囲からきついきついとかいろんなこと言われているし」

杏奈「最近だと動画でビーマーべーべーのおもちゃにされているけど、それでもウサミンはものすごく頑張っているんだよ」

杏奈「そんな面白い人を失礼とか言ってバカにしないで」

静香「バカにしていないし、望月さんがバカにしているんじゃ……」

杏奈「とにかく、そんな人のことを信じられると思う?」

杏奈「もっとも、杏奈は百合子さんとユリコちゃんしか信じられないけど……」

静香「貴女はゆりこという人にしか信じられない制限でもかけられているの?」
9 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 21:51:56.31 ID:7YrYqx+H0
杏奈「最上さんがどうして杏奈の家に来た理由が気になるけど……」

杏奈「特に知る必要はないし、ユリコちゃん見たいからさっさと帰って」

杏奈「今なら通報しないから」

静香「で、でも、さっき魔法が使えたらって言っていたじゃない」

静香「いや、言っていたわね」

杏奈「え、その発言……信じていたの? ごめんなさい」

静香「謝らないで、同情するような目で見ないで」

杏奈「そもそもの話。最上さんは魔法少女に本気でなれると思って言っているの?」

静香「もちろん! だって僕は魔法少女にさせることができるんだからね!」

杏奈「あ、これは思ってないね」

静香「そんなことないよ!」

杏奈「あと、やっぱりそのキャラやめた方が良いよ。絶対に楽になると思うから」

静香「きゃ、キャラじゃないもん! これが僕だもん!」

杏奈「無理して元気キャラ通して心配されるやつだよ。頭大丈夫って?」

静香「それは心配ではなく、貶しているでしょ」

杏奈「そして数年後に黒歴史確定……」

静香「な、ならないよ! 元々の性格が黒歴史になってたまるか!」

静香「……もうすでに後悔しているけど」

杏奈「…………」
10 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:02:58.80 ID:7YrYqx+H0
静香「と、とにかく嘘みたいな話だけどね、本当に魔法少女になれるんだ」

静香「実際、私は」

杏奈「私?」

静香「じゃなくて、僕がこの目で見たんだから!」

杏奈「無理しなくていいよ……杏奈も魔法少女、アニメで何回も見たことあるから……」

静香「無理してなんかないわよ! それにアニメの話じゃない、本当に現実に起こってしまっているの!」

静香「そりゃあ、私だってアニメの話だけにしてほしかったわよ……」

杏奈「?」

静香「……私の幼馴染に春日未来って言う女の子がいるんだけどね」

杏奈「自慢話?」

静香「え、な、なんでそうなるの!?」

杏奈「幼馴染って……リア充かラブコメの中でしか存在しないでしょ?」

静香「そんなことないわよ」

杏奈「そして大抵が、ある日突然現れた美少女に負け、滑り台行きなのが鉄板になっているこの頃」

杏奈「最上さん、可哀想……」

静香「なんで私が将来、未来にフラれる流れになっているのよ!」

静香「それに未来は女なんだから、フラれることなんてないわ」

杏奈「恋愛なんか男は男同士で、女は女同士で付き合えばいいんだよ」

静香「良い笑顔でハッキリと意味わからないことを言わないでくれる?」
11 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:10:54.40 ID:7YrYqx+H0
静香「話が逸れたわね」

杏奈「そしてキャラを作っていることも忘れている……」

静香「キャ、キャラじゃないって! そう、僕の話はね! 未来が本物の魔法少女になってしまったんだ!」

杏奈「ねぇ、これいつまで続くの?」

静香「も、もうすぐ終わる、わ」

杏奈「この話、意味あるの?」

静香「意味があるから説明しているのよ」

杏奈「このリアルがクソゲーの世界で、魔法少女が現実でもいるんだったら世の中はもっと素晴らしい世界に変わっていると思うよ」

静香「リアルがクソゲーみたいなのはともかく……実際にこの目で見たのは確かよ」

静香「でも世界は何一つ変わらない。魔法少女は確かに存在する」

杏奈「……最上さん、一回病院行ったら?」

静香「病院に行って魔法少女がいなくなるのなら、とっくに行っているわよ!」
12 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:24:24.71 ID:7YrYqx+H0
杏奈「悲観的になっているけど、同情を誘っても杏奈はクールだからその手には乗らないよ」

静香「そんなつもりは一切ないわよ……」

静香「話を戻すけど、未来が魔法少女になってしまったのよ」

静香「理由はわからないけど、なってしまった事実を私は目撃している」

杏奈「ふーん……で」

静香(あ、望月さん絶対めんどくさくなっているわね)

静香「あ、そうだ」

静香「未来から魔法少女に変身するアイテム渡されていたんだわ。これで信じてもらえるかな?」

杏奈「……なにこれ?」

静香「魔法少女の変身アイテム」

杏奈「え、これ……おもちゃのマイク……ダサッ。最上さんセンスないとかドン引き……」

静香「私じゃなくて、未来よ! 未来はこれで変身したのよ!」

杏奈「こんな誰も買わないようなおもちゃのマイクが?」

静香「さあ杏奈ちゃん、これで君も魔法少女に」

杏奈「ならない」

静香「ですよね……」
13 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:35:56.96 ID:7YrYqx+H0
杏奈「思ったんだけど誘い方が下手、そんなんじゃ相手にされないし、通報されてもおかしくないからね」

静香「ご、ごめんなさい……」

杏奈「……とはいえ、こんな子供でも嘘だとわかる話、普通しない……」

杏奈「それとも、最上さんがただのアホなだけなのかな?」

静香「でへへ、そんな褒めなくても大丈夫だってぇ!」

杏奈「……そのキャラ、合ってないからやめた方がいいよ。本気で病院に行った方が良いって言われる奴だから」

静香「そんな辛辣に言わなくても……」

杏奈「魔法少女が現実いることを想定として、そんな話をなんで杏奈に?」

杏奈「あ、わかった。いじめだ」

静香「まだ何も言ってないし、いじめなんかじゃないわよ」

杏奈「嘘だ! そうじゃなきゃ杏奈の所に来るはずがない! 外は魔境、敵だらけなんだもん!」

杏奈「外の住人からやってきた最上さんは敵! いじめに来たに間違いない!」

静香「貴女はどんな価値観で外と私を見ているのよ……」
14 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:43:18.68 ID:7YrYqx+H0
静香「……その、実はクラスメイトのみんなにも話したんだけど、みんな信じてくれなくて」

杏奈「当たり前だと思うよ……」

静香「残っていたのが、不登校の望月さんしかいなかったから……それで」

杏奈「……当然だもん。学校なんてリア充が行くところだもん」

静香「学校は遊園地のようなところじゃないわよ」

静香「というか、アニメを見て引きこもってないで学校に行きなさいよ!」

杏奈「学校に行ったら負けだと思っている」キリッ

静香「そんなドヤ顔しても何一つ立派なことじゃないわよ」

杏奈「外に出たら負けだと思っている」ドヤァ

静香「何も変わっていないじゃないの」
15 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 22:52:55.36 ID:7YrYqx+H0
杏奈「思ったんだけど、杏奈じゃなくて最上さんが魔法少女になればいいんじゃないの……?」

静香「そんな恥ずかしいコスプレするなんて嫌に決まっているでしょ」

静香「だから私の代わりになってくれる人を今探しているの」

杏奈「うわっ、最低だこの人」

杏奈「人に嫌なことを押し付ける最低ゴミ野郎だ。吐き気を催す邪悪な存在め!」

静香「そ、そこまで言わなくてもいいじゃない!」

杏奈「そういうことなら、尚更やらないよ」

杏奈「杏奈はずっとこの部屋で引きこもって、風の魔法使いユリコちゃんを見続けるんだ」

杏奈「これこそ真のリア充! 働いたら負けこそジャスティス!」

杏奈「あ、一週間早く迎える魔法があったら連れてきてね」

静香「こんな駄目人間に、最低ゴミ野郎とか吐き気とか言われたのね……」
16 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 23:03:05.74 ID:7YrYqx+H0
静香「魔法が使いたいって言っていたから期待したけど……しょうがないか」

静香「未来を説得するか……もしくは強行してでも」ピロン

杏奈「今の音なに?」

静香「えっと……あ、未来からラインが来たわ」

杏奈「ライン……やはりリア充か。杏奈の敵」

静香「なんでラインだけでリア充扱いされるのよ」

杏奈「決まっているじゃん。リア充は友達がいる。友達がいるからラインをやっている証拠なんだよ」

杏奈「故に友達どころか幼馴染がいる最上さんなんか滅びてしまえばいいんだもん」

静香「別に私はリア充なんかじゃないわよ……」ピロン

杏奈「今嘘ついた音だ」

静香「いや、これもラインの音よ……って、これは!?」

杏奈「リア充なんか放って置いて、杏奈は風の魔法使いユリコちゃんを」

静香「た、たたたたた大変だよ、杏奈ちゃん!」

杏奈「……そんな思い出したようにキャラ作らなくてもいいから」
17 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 23:17:57.85 ID:7YrYqx+H0
静香「忘れたわけじゃないわよ! いや、そうじゃなくて」

静香「み、未来が魔法少女となって、侵略し始めたの!」

杏奈「ユリコちゃんかあいいよぉー」

静香「アニメ見てないで、わた、じゃなくて! 僕の話を聞いて!」

杏奈「……まだこの茶番をやるの? 杏奈、茶番に付き合っている暇なんか本当はないんだけど?」

静香「茶番って言わないでよ。いや、茶番にしてほしいくらいだけど……」

静香「とにかく、望月さんも一緒に来て!」

杏奈「え、嫌です」

静香「私には時間がないんです!」

杏奈「杏奈だってないよ!」
18 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 23:30:31.12 ID:7YrYqx+H0
静香「どう考えても私の方が時間ないじゃない!」

杏奈「それって杏奈がアニメを見るのは暇つぶしだと言いたいわけ?」

杏奈「これだからリア充は、アニメを汚物のような目で見る! お前は杏奈の敵だ!」

静香「違うわ、貴女の敵は私ではなく未来よ!」

杏奈「どっちも一緒だよ!」

静香「仕方がないわね……こうなったら無理矢理連れて行くしかないわね」

杏奈「でたー話が通じなければ暴力で解決する手段」

静香「暴力じゃないわよ……」

杏奈「杏奈にとっては暴力だよ。そんなこと許されると思っているの?」

静香「そこは心配いらないわ。望月さんのお母さんも無理矢理外に連れて行っていい許可も取ってあるわ」

静香「そもそも最初からそうすれば良かったのよ」

杏奈「え、ちょっと、待って。え、マジ?」

静香「嘘ついてどうするのよ。さあ、つべこべ言わずに外に行くわよ。外は魔境なんかじゃないんだから何も問題ないわ」

杏奈「問題あるよ! それに杏奈は部屋を出る時は、お花を摘む時と、アマゾンが来た時だけなの……っ!」

静香「極端過ぎるわよ、というか学校に行きなさいよ!」

杏奈「いーやーだー、助けてーユリコちゃーん……っ!」
19 : ◆9JQRZ/wb3. [saga]:2017/06/02(金) 23:41:42.84 ID:7YrYqx+H0
とある公園

杏奈「……疲れた、もう帰る」

静香「まだ外に出たばかりでしょ!」

静香「しかも、そんなに歩いていないじゃない」

杏奈「杏奈にとっては……歩くことが重労働……歩くだけで杏奈の体は削られていく」

杏奈「故に……引きこもってユリコちゃんを見たい」

静香「この駄目人間……早くなんとかしないと手遅れになるわ」

杏奈「ああ……太陽の熱で溶けそう……」

静香「そう簡単に溶けないわ」

杏奈「マジレスやめて……」
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