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キャプテン346/ロリコンソルジャー
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1 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:15:36.40 ID:g/FGaFED0
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1497100536
2 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:18:01.09 ID:g/FGaFED0
城ヶ崎莉嘉「これって……」
佐々木千枝「揃いの衣装があったほうがいいからって、急にこれ着ることになったんだって……」
常務に反旗を翻し、シンデレラの舞踏会を成功させるために臨んだバラエティー番組“とときら学園”。
そのリハーサルの日。新しい仕事を前に沸くキッズアイドル達の中、カリスマJC・城ヶ崎莉嘉は、ひとり打ちのめされていた。
莉嘉の目の前にはチャイルドスモックが鎮座。とときら学園に出演する莉嘉らキッズアイドルにあてがわれた衣装である。
莉嘉が目指すのはカッコよく、セクシーで、みんなの憧れを一身に背負うカリスマギャル……
それをこのスモックで得るのは完全に不可能と言ってよかった。
莉嘉「どうすりゃいいんだ……」
莉嘉はいつまでもショックで呆然とし続けていた。
こんな具合だったので、当然リハーサルにも身が入らずひとりNGを連発。
虚ろな笑顔で、カメラに向かって自己紹介を繰り返す。そう、何度も。何度も。何度も……
3 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:21:19.18 ID:g/FGaFED0
【リハーサル後】
武内P『別件があって、リハに顔を出せなくてすいません。少し変更があったようですが……。大丈夫でしたか』
諸星きらり「だいじょぶだったよぉ。絶対ハピハピな番組になると思うにぃ〜。ああ、みりあチャンに変わるね〜」
赤城みりあ「私、すごく頑張ったんだよ!ディレクターさんにもすごく元気がいいねって褒められたし!じゃあ、莉嘉ちゃんに変わるね。……はい」
莉嘉「あ……うん」
莉嘉(ホントは今Pくんと話したくないな……)
莉嘉「電話代わったよ……」
武内P『お疲れ様でした。すみません……私もまだ詳細は掴めていないのですが、どうやら演出の面で変更があったようですねが、大丈夫でしたか?』
4 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:23:04.27 ID:g/FGaFED0
莉嘉「……うん、アタシもバッチリだったよ」
みりあ「え?でも――」
武内P『先方に問い合わせて、内容を協議することもできますが……』
莉嘉「ううん、余計な心配しないで」
武内P『……今からでもそちらに向かいましょうか』
莉嘉「何言ってんの。こっちはアタシたちに任せて。そっち頑張って。……それじゃ」ポチー
※ ※ ※ ※
武内P「あっ……」プープープー
武内P「……」
武内P「神崎さん。私は別件で外れます。今日はお疲れ様でした」
5 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:24:59.04 ID:g/FGaFED0
【とときら学園スタジオ】
ディレクター「いやあ〜揃いの衣装があったほうがいいって話でさ〜」
武内P「はあ……。しかし我々プロダクションへなんの連絡もなく、このような大きな変更をされては……」
ディレクター「大きな変更って、大げさな言い方するなあ」
武内P「とにかく、事前の説明にないことをする以上、我々に情報を共有していただかないと困ります。衣装については、まずは白紙にしていただかないと……」
ディレクター「あームリムリ。それは俺の一存では決められないよ」
武内P「しかし――」
ディレクター「第一衣装に関しては小道具係に任せきりだしね。そっちに行って話し合ってよ」
武内P「……分かりました。また伺わせていただきます」
6 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:26:10.43 ID:g/FGaFED0
※ ※ ※ ※
武内P「今回のこの……キッズアイドルの皆さん用の衣装について伺いたいことがあるのですが……」
小道具係「あー、なんかいきなり変更になっちゃってね。まあいいカンジだよね」
武内P「我々に無断でこのような変更をされては困るのですが――」
小道具係「え?いや俺ただの小道具係だよ?言われて用意しただけだからさあ」
武内P「……差支えなければ、誰の指示なのかをお聞きしても……?」
小道具係「あー……えーっと、たぶん構成作家さんだったかな?たぶんね」
7 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:27:58.68 ID:g/FGaFED0
※ ※ ※ ※
武内P「急に変更になった衣装について協議を持ちたいと考えておりまして――」
構成作家「知らん知らん。衣装なんてそんな些末なことは全部スタイリストに聞いてくれ」
武内P「……分かりました」
※ ※ ※ ※
スタイリスト「あー、あのスモックはいきなりねじ込まれた案件なんスよね〜。だから私はよく分かんないかな〜。多分大道具さんが詳しいと思いますよ」
武内P「……ありがとう、ございます」
※ ※ ※ ※
大道具係「いや衣装のことは大道具の僕はよく分からないですよ。AD山田が担当だったはずですよ」
武内P「……なるほど」
8 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:29:30.13 ID:g/FGaFED0
※ ※ ※ ※
AD山田「いや知らないッスね。こういうことは照明さんが詳しいッスよ。あの人長いから」
武内P「……」
※ ※ ※ ※
照明「分からないな〜。音響に聞いてみたら?」
※ ※ ※ ※
音響「知るわけないでしょ。もしかしたら掃除のオバチャンなら知ってるかも。……なんてね」
※ ※ ※ ※
オバチャン「……?ディレクターさんならあちらですよ?」
※ ※ ※ ※
武内P(何かがおかしい。重大な変更があったのに誰もその詳細を知らないなんて……)
武内P(事務所から正式に話を通さなくてはいけないかもしれないな……)
武内P(モバPさんに相談しよう)ツカツカツカ
武内P(それにしても、あのスモックをねじ込んだ変態は、一体どこの誰なんだ……)ツカツカツカ
9 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:31:48.71 ID:g/FGaFED0
【346プロ・モバPのオフィス】
武内P「今日は、実はお願いがあってきました」
モバP「と、言うと……?」
武内P「とときら学園の放送を延期してほしいのです」
モバP「とときら学園は、我々反常務派が結集して作り上げてきた一大プロジェクトじゃないか。そう簡単には動かせんよ。
それとも、何か問題でも?」
武内P「我々に無断で衣装の変更がありました。現在の状況のまま撮影、放送に踏み切るわけには……」
モバP「衣装の急な変更については私も聞いたよ。しかし問題を大げさにしすぎではないのかな?我々は差し迫った危機に瀕している。常務体制という間近に迫った脅威にな。たかがアイドルの衣装の問題で全体を危険に晒すなど――」
10 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:32:58.50 ID:g/FGaFED0
武内P「お言葉ですが」クワッ
武内P「“たかが”ではありません。衣装はアイドルを構成する上で重要な要素です」
武内P「ともすればアイドルの個性を制限してしまいがちな常務の方針に対抗するための“とときら学園”が、それ自体アイドルの個性を潰すようなことはあってはならない。
私たちプロデューサーは、それぞれのアイドルが個性を発揮する手助けのために存在するのです。今回の衣装変更は、認めるわけにはいかないのです」
モバP「しかし……」
武内P「……」
11 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:34:14.00 ID:g/FGaFED0
モバP「……」
武内P「……」
モバP「……君も言うようになったな」フッ
武内P「!」
モバP「確かに衣装の急な変更は由々しき事態かもしれないな。その変更の詳細や責任の所在が不透明なのも気になる。
ずっと目にかけてきた大切な後輩たっての頼みだ。私から手を回して番組を延期させよう」
武内P「ありがとうございます!
……申し訳ありませんでした先ほどは大きな口を――」サイケイレイー
モバP「ただし、ひとつ条件がある」
武内P「……!」
モバP「今度うちの姪の誕生会がある。そこに君のところの神崎蘭子くんを連れてきてくれ」
武内P「……頼んでみます」
モバP「顔見せだけじゃダメだぞ。握手と、サインもだ」
武内P「……何とか、頼んでみます」
12 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:36:39.63 ID:g/FGaFED0
【346プロ・レッスン室】
モバP「……」
モバP「……はあ」
モバP「アイドルの笑顔と自由が第一、何につけてもアイドルの事情が最優先、どこまでもアイドルを尊重するプロデューサーの鑑、武内P、か……」ガチャ
??「――ッ」キュッキュッキュ
??「……?ああ、モバPさん――」シュタ
モバP「いや、いい。大した用事じゃないんだ。ただ――」
モバP「 熱望 」
??「!」ピタ
13 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:38:20.04 ID:g/FGaFED0
モバP「 錆びつき 17 夜明け 灼熱 」
??「……」ブルブル
モバP「 9 温情 帰郷 1 」
??「アア……」プルプル
モバP「 貨物列車
……目覚めたか。ソルジャー」
??「……」
??「……ふひひ★」
14 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:39:45.88 ID:g/FGaFED0
【夜・武内Pのオフィス】
武内P「……」カタカタ
武内P「……」クビカシゲ
武内P「……うーん」
武内P(とときら学園の一件、どうしてもひっかかる)
武内P(モバPさんに掛け合って、番組があのまま進行することは避けることができたが、根本的には何も解決していない。
番組の制作体制の中にチャイルドスモックをゴリ押しする性的倒錯者が混じっていて、
しかも自身の関与を完全に隠蔽できる立場にあるのだから……)
武内P「……仕方がない」PCシャットダウンー
武内P(気は進まないが、美城常務に相談しよう。変態がうろついていると分かれば、アイドルの安全が最優先だ……)ガタッ
15 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:41:22.54 ID:g/FGaFED0
??「……」ジー
武内P「!!」ビクッ
武内P「……どなた、ですか?」
??「……」
武内P「島村さん……いえ、渋谷さん、ですか……?すいません暗くてよく見えなくて……」
??「みりあちゃんいないじゃん」スッ
武内P「!!」ゾワッ
武内P(なんだこの覆面の女は……。これは、変質者だ!しかし社内には社員か所属アイドルしか立ち入れないはず……まさか!!)
??「みりあちゃんいないじゃん!!」ボコー
武内P「ぐっはあッッ!!」グシャー
何かに気がついた武内P!しかし次の瞬間、覆面の女が繰り出したアッパーが、武内Pの顎を打ち砕くッッ!!
16 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:43:06.30 ID:g/FGaFED0
??「みりあちゃんみりあちゃんみりあちゃんみりあちゃんみりあちゃん……」ブツブツブツブツブツ
武内P「ちょっ……おまっ……やめて……ごはっ――ッッ!!」ガシッボカッドゴォ
しかしそれだけでは終わらない!!
マスクの女はアッパーを喰らってダウンした武内Pの巨体に素早く肉薄すると、
何ごとかをぶつぶつと呟きながらキックとパンチを雨あられと浴びせかけるッッ!!
武内P(このパンチとキックの連携のリズム……。このリズムを知っている。そう、これはTOKIMEKI……)
17 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:45:24.44 ID:g/FGaFED0
【数分後】
??「……」
武内P「」チーン
??「……」クルッ ツカツカツカ
武内P「」
武内P「……」
武内P「……行ったか」ポパプピ
武内P「……」プルルル
莉嘉『はいもしもーし☆リカだよ!実はアタシもPくんに話があって――』
武内P「城ヶ崎さん……よく聞いて下さい」ゲホッゲホッ
莉嘉『え、なに?Pくん大丈夫なの?』
武内P「346プロは、何者かに乗っ取られてしまいました。誰も信用してはいけませ――えンっ!!」グシャー
??「……」シュー
18 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:46:36.19 ID:g/FGaFED0
武内Pの顔面に、女のつま先が突き刺さる!!
覆面の女は出ていったと見せかけて、死んだふりをしていた武内Pの様子を探っていたのだ!なんという策士!!
莉嘉『なに今の音!?Pくん!?Pくん返事して!』
??「……」
莉嘉『Pくん、Pくん!』
??「……」
??「……」
??「……」
??「……★」
19 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:53:04.34 ID:g/FGaFED0
【城ヶ崎家】
莉嘉「んんー……」ムー
莉嘉「こんな時、お姉ちゃんだったらどうするんだろ……」
莉嘉「最近お姉ちゃんは忙しくてあんまり家に帰ってこないし……。
そうだ!そう言えばお姉ちゃんが出てる雑誌、今月分まだ読んでなかった!」
莉嘉「今月のお悩み相談のコーナーはっと……」パラパラ
雑誌『好評連載!カリスマギャル・城ヶ崎美嘉の人生相談!!今月のお悩みは――
Q.私は中学ではサッカー部のマネージャーをしています。本当は選手になりたかったのですが、うちの学校には男子のサッカー部しかなかったので、仕方なくマネージャーになりました。
今までは練習に混ぜてもらえたりしたのですが、大会が近くなってきたからか、最近ではグラウンドから追い払われてしまいます。でも私は本当は選手としてサッカーに関わりたいのです。
こんな時、ミカちゃんならどうしますか?byサヤカ』
20 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:55:05.04 ID:g/FGaFED0
莉嘉「!」
莉嘉「これ、お姉ちゃんは……?」ペラペラペラー
『A.難しい質問だね……。
大会に集中したい顧問の先生や選手たちの気持ちも分かるし、なにより部活みたいな集団行動では、周囲と妥協し、協調していくことがとても大切なことだとも思う……。
でも!サヤカちゃんのサッカー選手になりたいという気持ちが、決して譲れない、本気のものだとしたら。
それなら胸を張って、大きな声で、真実の川の岸辺に生えた木の如くに立って、世界に向けてこう言うんだよ。「お前がどけ」ってね♪
それがギャルのやり方ってもんよ★byミカ』
莉嘉「お姉ちゃん……」
莉嘉「……」ウーン
莉嘉「そっか……そうだよね☆」キリッ
莉嘉「明日事務所に行ったらPくんにちゃんと話そう。遠慮してないでちゃんと言う!だってアタシのアイドル活動だもん!」
莉嘉「そうと決まれば今日はもう寝よう!……ってPくんから電話?」ピリピリピリ
莉嘉「はいもしもーし☆リカだよ!実はアタシもPくんに話があって――」
21 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:56:52.63 ID:g/FGaFED0
武内P『城ヶ崎さん……よく聞いて下さい』ゲホッゲホッ
莉嘉「え、なに?Pくん大丈夫なの?」
武内P『346プロは、何者かに乗っ取られてしまいました。誰も信用してはいけませ――えンっ!!』バコン!
莉嘉「うわっ!!」
『ガシャン!!ガリガリガリガリ』
『ジーーーーーー』
莉嘉「……なに!?なに!!??」
莉嘉「なに今の音!?Pくん!?Pくん返事して!」
莉嘉「Pくん、Pくん!」
莉嘉「Pくん!ねえPくん!!」プツー ツーツーツー
莉嘉「切れちゃった……」
莉嘉「いったいなんなの……」
22 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 22:57:54.70 ID:g/FGaFED0
【翌日・346プロ】
シンデレラプロジェクト「「「プロデューサーが過労で入院!?」」」
渋谷凛「過労ってどういうこと!?」
島村卯月「プロデューサーさんは無事なんですか!?」
本田未央「どの病院にいるんですか!?」
千川ちひろ「私も詳しくは聞かされていないのですが……。昨日の夕方体調不良を訴えて、検診したところ入院という措置になったらしくて……。
でも命に別状はないので大丈夫ですよ。ただ安静が必要なため見舞いなどは遠慮してください」
三村かな子「私たちのお仕事はどうなっちゃうんですか?」
ちひろ「皆さんのお仕事については、順次引き継ぎが行われています。とりあえず、当面の心配はいりませんよ♪」
「プロデューサー、心配です……」「いつも遅くまで残っていたから……」「このまま辞めちゃったりしないよね……」
23 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:00:23.97 ID:g/FGaFED0
莉嘉(過労?なにそれ……。昨日の夕方?そんなのおかしいよ……。だって電話かけてきたの夜じゃん……)
莉嘉(Pくん、やっぱり昨日何かあったんだ……。もしかして良くないことに巻き込まれているんじゃ……)
莉嘉(昨日のアヤしい電話、一体何が言いたかったの……?きらりちゃんか美波ちゃんに相談して――)
『誰も信じてはいけない』
莉嘉(そうだ、誰にも相談できないんだ。アタシがなんとかしなくっちゃ……。Pくん、なんでアタシなの……)
莉嘉(……それだけアタシが頼りがいのある、セクシー派カリスマJCってことだよね!!
頼られた以上は応えてみせるのがギャルの粋ってもんだよね……!アタシがなんとかガンバラないと!!)フンスフンス
ちひろ「……」ジー
ちひろ「莉嘉ちゃん、少し時間いいですか?モバPさんが莉嘉ちゃんに話があるって……」
24 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:02:37.31 ID:g/FGaFED0
【モバPのオフィス】
モバP「私はね、今回武内くんが倒れたことに、責任を感じているんだよ」
莉嘉「はあ……」
モバP「今回の社内再編で、君たちシンデレラプロジェクトが苦しい立場に置かれていることは、君も知っているね?
……いや、シンデレラプロジェクトだけじゃない。常務体制で苦境に陥っているプロジェクトは他にもたくさんある」
モバP「彼はそれらを糾合するための、いわば旗振り役を務めていたんだよ。
かくいう私も彼に引き寄せられたひとりでね。私は彼の熱心さに甘えて、ひとりで多くの負担を押し付けてしまった……」
莉嘉「そう……Pくんが……」
モバP「そこで、だ」スック
モバP「今回の企画、“とときら学園”……。彼が過労で倒れてまで熱心に進めてきた企画だ。絶対に成功させたい。分かるね?」
莉嘉「!!」
25 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:04:56.53 ID:g/FGaFED0
モバP「君も出演者として名を連ねている。これからは武内くんに代わって、私が君たちのサポートをしていく。どうか全面的に信頼して、企画の進行に協力してほしい」
莉嘉「……」
モバP「昨日のリハーサルについては私も報告を受けているよ。ちょっとした変更があって、君はそれに戸惑って何度かNGを出してしまったらしいね。
だがここはひとつ。倒れた武内Pくんに報いるためにも、無事にとときら学園をスタートさせようじゃないか」
『346プロは何者かに乗っ取られてしまいました』
『誰も信用してはいけません』
莉嘉「アタシは……」
モバP「なにかな?」
『「お前がどけ」ってね♪』
莉嘉「……」
莉嘉「……っ」キッ
莉嘉「昨日の夜、Pくんから電話がありました」
26 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:06:31.20 ID:g/FGaFED0
モバP「……」
モバP「……ほう。それで?」
莉嘉「346プロの、誰も信用するなって。だから、ゴメンナサイ」
モバP「……そうか。そうか、なるほど……。
いきなり呼びつけて悪かったね。もう行っていい」
莉嘉「分かりました。失礼します――」
モバP「最後にひとつだけ」
莉嘉「!」
モバP「私は武内Pくんとは長い付き合いでね。
とときら学園は、かわいい後輩と共に取り組んできた仕事ということになるんだ」
莉嘉「……そうなんですか」
モバP「だから何があってもやりとげる。――何があってもだ」
27 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:08:16.17 ID:g/FGaFED0
【346プロ・エレベーター】
莉嘉(Pくんが倒れたことに何か裏があるのは間違いなさそう……。それに昨日の今日で、とときら学園の話……)ゴウンゴウン
莉嘉(何か関係あるのかな。とにかくPくんと会わなくちゃ……)チーン
莉嘉(何とかちひろさんを言いくるめて、Pくんの入院先を聞き出す?でもちひろさんも信用できるか分からないし……)ジュウゴカイデ、ゴザイマス
ドア<ウィーン
仁奈P「今度の番組が……」薫P「予算下りるかどうか……」舞P「なんとか交渉しよう……」ガヤガヤ
莉嘉「何階ですか?」
仁奈P「ああ、1階お願い」
薫P「おっ、どうも」
舞P「チャッス」
28 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:09:43.25 ID:g/FGaFED0
仁奈P「シンデレラプロジェクトの城ヶ崎莉嘉ちゃんだよね。昨日ぶりだね」ゴウンゴウン
仁奈P「とときら学園、頑張ろうね」チーン
莉嘉「ああー、いや。どうかなー。アハハ……」ジュッカイデ、ゴザイマス
ドア<ウィーン
雪美P「ういっす……」桃華P「失礼」小春P「ちょっとうしろ失礼」ガヤガヤ
莉嘉「……」オシアイヘシアイ
仁奈P「武内Pのことは聞いたよ」ゴウンゴウン
仁奈P「その、なんだ。お気の毒に……」チーン
莉嘉「……ありがとう、ございます」ゴカイデ、ゴザイマス
29 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:12:13.14 ID:g/FGaFED0
ドア<ウィーン
千枝P「……荷物大きくて悪いけど、失礼するよ」つハンガー&カバー
莉嘉「……」
莉嘉「……!」ピーン
莉嘉(ここにいるプロデューサー、全員とときら学園の出演者の……!)
莉嘉(偶然?いや……)
仁奈P「莉嘉ちゃんさあ、昨日のリハ見てたけど、なんだか調子出てなかったよねえ」ゴウンゴウン
莉嘉「……そうですね」ゴウンゴウン
ゆっくりと降り続けるエレベーターの中、仁奈Pは未だに軽い口調を崩さない!
しかし莉嘉には分かる……莉嘉を囲む7人のプロデューサーたち、その全員が息を殺して、身体中の筋肉を緊張させて莉嘉の様子を窺っているッ!!
仁奈P「莉嘉ちゃんのためにスタジオ借りたからさ、今から俺らと特別リハーサル、行かない?」
最後に入ってきたプロデューサー――千枝Pが、手にしたハンガーからカバーを取り払う
カバーの下から出てきたはチャイルドスモック。昨日のとときら学園のリハーサルで、莉嘉が袖を通したもの!!
莉嘉(なるほど。そういうこと)
30 :
◆PuHJ7kHIMM
[saga]:2017/06/10(土) 23:13:12.42 ID:g/FGaFED0
莉嘉「ヤダ。アブない大人についていったらダメって、お姉ちゃんに言われてるもん」
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