【ポケモン】しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」その2【クレしん】

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504 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:50:44.03 ID:dm7r2v8b0
【エピローグ】

ハウ「か、帰るって引っ越すってことー? なんでー?!!」

しんのすけ「主にとーちゃんの甲斐性のせい」

ひろし「うるせーよ!  間違っちゃいないけどさ……」

リーリエ「ひょっとして、お仕事の都合……なんですか?」

ひろし「ああ……カスカベ地方にいた頃に勤めてた会社から、カスカベ地方に戻るように言われたんだ」

リーリエ「転勤……」

――……なにせ、今回の事件で信用を失い、多くのスポンサーや企業とのパイプが切れましたから

リーリエ(……その中に、ひろしさんの会社も、入っていたのですね)
505 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:52:07.32 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「インドぞうさんがかゆくなることじゃないゾ」

ひろし「それはいんきんだろ!」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ「」

ひろし「」

みさえ「2人とも女の子の前でそんなこと言うなっつーの!」

リーリエ「……いつ、アローラを発つんですか?」

みさえ「今月いっぱい、ね」

ハウ「今月いっぱいって……もう1週間もないよー! まだしんのすけがアローラに来て3ヶ月くらいしか経っていないのに……こんなのってないよー!」ウルッ

ひろし「……ごめんな、2人とも。せっかくしんのすけと一緒に島巡りして友達になってくれたのに」

ハラ「ハウ……時には、どうしようもないこともあるのです。野原さんたちの気持ち、わかってくだされ」

ハウ「う……うう……」ポタポタ
506 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:53:04.16 ID:dm7r2v8b0
ククイ博士「だからさ、短い間だけどしんのすけたちと一緒に楽しい思い出、作ってあげようぜ! な、ハウ、リーリエ」

リーリエ「……そう、ですね」

リーリエ「しんちゃん、よかったですね。また向こうのお友達に会えるんですよ? カスカベ地方に戻るの、楽しみじゃないですか?」

しんのすけ「まあね、そろそろカスカベ防衛隊もどうなってるか、隊長として抜き打ちテストしなくちゃ」

リーリエ「ふふ……さ、ハウさん。わたしたちがしんちゃんに出来ること、考えましょう。このまま泣いてたって、何も始まりませんよ?」

ハウ「……うん」グスン

しんのすけ「ま、オラのためにたくさんの思い出、作って欲しいですな!」

ひろし「偉そうに言うなっつーの!」

ククイ博士「そうだ! 送別会をやろうよ! この間のお祭りの時は他の島のしまキングやキャプテンたちは来れなかったれども、もう一度誘って、エーテルパラダイスでしたようにみんなで集まって、野原さんたちを見送ろうよ!」
507 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:53:38.60 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「まぁ! いい提案です! ね、ハウさん。またあの時のようにみなさんを集めて、楽しく盛り上がって、しんちゃんたちを見送りましょう!」

ハウ「うー……」

ハラ「ほうほう、では私とハウの家で開くのがちょうど良いでしょうな。野原さん、送別会に是非出てくれませんかな?」

みさえ「ええ、喜んで!」

しんのすけ「わーい! パーティーだー!」

ククイ博士「それじゃ早速、他のしまキングたちに呼びかけてみるよ!」

リーリエ「わたしも、アセロラさんやハプウさんに声を掛けてみますね!」

ハウ「おれもなんかできないか、考えてみるねー」

ひろし「ああ、楽しみにしてるぜ!」

リーリエ「……」

しんのすけ「……」
508 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:55:32.60 ID:dm7r2v8b0
その夜、エーテルパラダイスにて。

ハプウ『ほへえ……そうかしんのすけの奴、カスカベ地方に帰るのか。残念じゃのう、アローラで鍛え続けていれば、いずれはしまキングに負けない実力者になれたじゃろうに』

リーリエ「それで……ハプウさんは送別会に来ていただけますか?」

ハプウ『もちろんじゃ! しんのすけが島巡りを終えた後の祭りには参加できんかったが、送別会にはバンバドロと供に必ず出るぞ!』

リーリエ「ありがとうございます! しんちゃんも、きっと喜ぶと思います!」

ハプウ『しんのすけも、わしの友達じゃからな。これからアローラを去る友に、きちんと別れを告げねばのう』

ハプウ『ではな、しんのすけによろしく伝えておいてくれ』

リーリエ「はい! では失礼しますね」

ハプウからの連絡を切ると、リーリエはひと息ついて、夜風に当たるために屋敷の外に出た。

リーリエ(アセロラさんも来てくれるみたいですし……きっと、送別会も楽しくなりますよね)

リーリエ(……しんちゃん)

しんのすけの口から、カスカベ地方に帰ることになったと聞いた瞬間、リーリエの心にぽっかりと穴が開いた。
必死に表に出したい感情を抑えて仮面を被り、本心を隠して、泣きじゃくるハウを励ました。
だけど、本当に泣きたいのは自分なのに。リーリエも子供のように泣きじゃくって、今の気持ちを吐き出してしまいたかった。
リーリエはルナアーラの入ったウルトラボールを取り出すと、それを投げた。

リーリエ「ほしぐもちゃん、出ておいで」ヒョイッ

ルナアーラ「マヒナペーア」ポンッ!
509 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:57:34.61 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「……ほしぐもちゃん、しんちゃんがカスカベにお引越しするみたいです。ボールの中で、聞いてましたか?」

ルナアーラ「……マヒナペ」シュン

リーリエ「寂しく……なっちゃいますね。ほしぐもちゃんも、しんちゃんのケツだけ星人、好きでしたものね」

ルナアーラ「マヒナペーア」

リーリエ「思えばずっと、わたしもほしぐもちゃんも、しんちゃんといましたもんね。旅してる時も、困った時もそばにいて助けてくれて……これからっていう時にいなくなって……ずるいですよね」

ルナアーラ「マヒナペ!」

リーリエ「ほしぐもちゃんもずるいって思いますよね! ほしぐもちゃんも、しんちゃんともっと旅したかったですよね」

リーリエ「わたしも、一人前のトレーナーになって、しんちゃんがどんな風に成長していくのか、見守っていきたかったな……」

リーリエ「いなくなるって……本当に寂しいものなんですね」

ため息を漏らしてしんみりしていると、背後で足音が聞こえた。振り返ると、グラジオがバツの悪そうな顔で立っていた。

リーリエ「……にいさま」
510 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:58:39.04 ID:dm7r2v8b0
グラジオ「その様子だと……しんのすけがカスカベ地方に行くのを聞いたようだな」

リーリエ「はい。しんちゃんの口から直接……にいさまは、知っていたのですか?」

グラジオ「ああ……大大試練が始まるより前にな。ひろしも知っていた」

グラジオ「……もっと早く言うべきだったかもな。オレが大大試練の邪魔にならないために黙ってたばかりに、オマエらに余計辛い思い、させてしまったな」

リーリエ「にいさまの所為じゃありません! ……これは、仕方のないことです」

リーリエ「それに、寂しくないと言えば嘘になりますが……やっぱり、きちんと笑顔で見送りたいです」

グラジオ「……そうだよな。オマエにとってしんのすけは、自分を変えてくれた人だからな。最後は笑顔で見送ってやれ」

リーリエ「それに、まだしんちゃんには、わたしがこれからやるべきことを話してませんし、思い出も作りたいです」

グラジオ「……ああ」
511 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 18:59:44.97 ID:dm7r2v8b0
一方、メレメレ島の仮設住宅でしんのすけたちは、引っ越すための荷造りと片付けをしていた。

ひろし「この食器、どこの箱に入れたらいいんだ?」

みさえ「ああ、そっちの箱にしまって」

ひろし「おう、じゃあこれも片付けておくか」

みさえ「ビーストに家具を燃やされちゃったから、なんだかあっと言う間に片付きそうね」

ひろし「そうだな……なんとか使えそうな家具を瓦礫から引っ張ってきたけど、これだけでもめっけもんだな」

しんのすけ「かーちゃんのダイエット食品とか無駄なものも燃えちゃったから、ちょうどよかったわねー」

ひろし「ああ、全くだ」

みさえ「なんですって?」

ヨワシ『ねえねえ、カスカベ地方ってどんなところなんだろう?』

キテルグマ『そういえば、あんまりしんちゃんからカスカベ地方の話って聞いてないわよね』
512 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:00:36.79 ID:dm7r2v8b0
ジュナイパー『四天王がいるみたいだから、ポケモンリーグがあるくらいには規模の大きい地方ってのは分かるけどね』

ヨワシ『でも、やっぱり今まで住んでたアローラを離れちゃうのは寂しいね』

キテルグマ『そうねぇ、せっかくアローラで有名になれたっていうのに』

ジュナイパー『ぶりぶりざえもん、カスカベ地方についてなにか知ってるか?』

ロトム図鑑「カスカベ地方だと? カントーの近くにあるが、アローラと比べればパッとしない、ありきたりな地方だ。海もないからポケモンの種類もそこまで多くないし、特に面白みもないぞ」

ジュナイパー『本当かよ。おい、しんのすけ。カスカベ地方ってどんなところなんだ?』

しんのすけ「んっとねー……カスカベ地方にはチョコビとアクション仮面がいてーカスカベ防衛隊がいてー……なんか他にあったっけ?」

ジュナイパー『お、おいおい……。自分の住んでた地方だろ』

ミミッキュ『カザマくん、自分にとって慣れ親しんでるものほど、説明しにくいものだよ』

ジュナイパー『うーん……そういうものなのかなぁ』

フェローチェ『わたくし、しん様が住まう場所なら、例え水の中火の中森の中、どこでも構いませんわん』

キテルグマ『けっ!』
513 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:01:26.38 ID:dm7r2v8b0
ミミッキュ『僕、カスカベのボーちゃんに会ってみたい! ボーちゃんの名前の由来も、カスカベにいるボーちゃんって子から取ったんでしょ?』

しんのすけ「うん。みんなカスカベ防衛隊のメンバーから名前を取ったんだゾ。ボーちゃんなら、石が好きだからきっと話も合うと思うよ?」

ミミッキュ『ボ! 楽しみ』

フェローチェ『あいも一度、名前の由来になった子をお目にかかりたいですわ。ひょっとしたら、恋敵になるかもしれませんし』

キテルグマ『ネネも、リアルおままごとが好きなカスカベのネネに会ってみたい!』

ヨワシ『僕も、いつもいじめられてるけど、キメるときはすごいっていうマサオくんに会いたいなぁ』

ジュナイパー『僕も、風間って子に興味あるよ。僕にそっくりっていうんだから、きっと頭もいいんだろうな』

ヨワシ『そう考えると、なんだかカスカベに行くの、楽しみになってきたね!』

ジュナイパー『うん、カスカベではどんなポケモンが住んでいるんだろう?』

しんのすけ「そんな大したの住んでないって。ヤミカラスとか、たまに道端でポチエナとか歩いてるくらいだもん」

ジュナイパー『夢を壊すようなこと言うなよ……』

こうして、各々は様々な思いを抱えながら短い時間を過ごしていった。
514 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:07:51.47 ID:dm7r2v8b0
そして、しんのすけたちが引っ越す前日の夜……。

ひろし「いよいよ明日でアローラともお別れか……」

みさえ「なんだか、短いようで何年もここにいた気がするわ」

ひろし「ああ、しんのすけの島巡りに、エーテルパラダイス、ウルトラビーストと、たくさんの出来事が一気に起きたからな」

しんのすけ「全く、落ち着きのない一家だ」

ひろし&みさえ「お前が言うなっつーの!」

みさえ「でも、アローラの人たち、優しくて親切で……来て良かったわ。またいつか来れるかしら?」

ひろし「来れるさ。なぁ、しんのすけ」

しんのすけ「そうだねとーちゃん。でも、今度来たときはいい女と島巡りしたいね」

ひろし「アローラガールと島巡りか……俺も島巡りするかな」

みさえ「あなた!」

ピンポーン

しんのすけ「お?」
515 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:09:11.23 ID:dm7r2v8b0
みさえ「しんちゃん、出てあげて」

しんのすけ「ほーい!」

ガチャ

ハウ「アローラー、しんのすけー!」

アセロラ「はーい! 古代のプリンセス、アセロラちゃんでーす」

しんのすけ「ほうほうご両人。こんな夜遅くに新聞の勧誘とはご苦労様」

ハウ「新聞の勧誘じゃないよー」

しんのすけ「じゃあポスティングのアルバイト?」

アセロラ「なんで紙媒体にこだわるんだよ。送別会の準備が出来たから、迎えに来たの!」
516 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:10:05.36 ID:dm7r2v8b0
みさえ「あら、ハウくんにアセロラちゃん」

ハウ「おばさん、アローラー! 送別会のお迎えに来ましたー!」

ひろし「おっ、準備出来たのか!」

アセロラ「うん! 人もこの間よりたくさん来てるよ!」

ハウ「マラサダいっぱい買ってきたよー!」

みさえ「じゃあ、待たせるのも悪いし、私たちも行きましょうか。ハウくん、アセロラちゃん、案内頼めるかしら?」

アセロラ「任せてー!」

ハウ「じーちゃんのうちまで案内するねー」
517 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:13:09.38 ID:dm7r2v8b0
仮説住宅を出て、しんのすけたちはハウとアセロラにリリィタウンへ案内されると、ハラの屋敷の入り口前にスイレンとライチの2人が迎え出てくれた。

ハウ「ライチさんー! 連れてきたよー!」

ライチ「お、今日の主役がついに来たね」

しんのすけ「ライチさ〜んお久しぶりぶり〜会いたかった〜ん」

ライチ「アーカラの大試練以来だね。まずは、島巡りチャンピオンおめでとう!」

しんのすけ「いやあライチさんのためなら島巡りなんて晩飯前ですよー」

ライチ「それを言うなら、朝飯前でしょ?」

スイレン「しんのすけさん、お久しぶりです。私の約束、覚えてますか?」

しんのすけ「スイレンちゃんと? さあ?」

スイレン「まあ! ひどいです! わたくしの婿になって家を継ぐというのは嘘だったんですか?!」

しんのすけ「ええっ?! オラそんな約束したっけ?!」

スイレン「ふふふ……釣られましたね。嘘ですよ」

しんのすけ「……んもー、人騒がせなんだからー」

スイレン(ハプウさんからしんのすけさんのお話を聞いて考えたウソでしたが、簡単に釣れました♪)
518 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:15:12.09 ID:dm7r2v8b0
ライチ「しんのすけのご両親の方だね? 始めまして、あたしはアーカラのしまクィーン、ライチ」

スイレン「同じくアーカラのキャプテン、スイレンでございます」

ひろし「あ、どーも……」テレテレ

みさえ「しんのすけがお世話になりました」

ライチ「しんのすけ、この間は行けなくてごめんね。ライチさんも色々忙しかったからさ」

しんのすけ「オラ、こうしてライチさんが来てくれるだけでほっぺが赤くなっちゃって……」

ライチ「ふふ……いつもあたしを口説いちゃって、嬉しいねえ」ナデナデ

しんのすけ「あは〜」

みさえ「……けっ!」

ひろし「くそ〜羨ましすぎるぜ! なんでお前だけ……」

しんのすけ「足が臭いから」

ひろし「関係ないだろっ!」

アセロラ「それより、そろそろ中に入ろうよ! みんな待ってるよ!」

ひろし「おっと、そうだな」

スイレン「さあさ、こちらへどうぞ」
519 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:18:09.76 ID:dm7r2v8b0
スイレンたちに連れられて、しんのすけたちはハラの屋敷に入ると、きらびやかな飾り付けと用意された豪勢な食事、そして今までしんのすけが島巡りで出会ったキャプテンやしまキング、友人たちが出迎えてくれた。

ひまわり「たいやーっ!」

みさえ「すごい飾り付け! これみんながやったの?」

ハウ「うんー、そうだよー!」

アセロラ「食事も、みんなで作ったんだよー!」

リーリエ「あ、しんちゃん……」

ククイ博士「ん、来たみたいだぜ!」

ハプウ「おお、しんのすけ! 久しぶりじゃなあ」

しんのすけ「ハプウちゃんも変わってませんな」

ハプウ「大大試練、見ておったぞ。あのZワザはもとより、中々晴れ晴れする戦いじゃった!」

ハプウ「しんのすけのご家族も、今夜は存分に楽しんで欲しい。わしらもゼンリョクで、お主らを送ろうぞ」

ひろし「おう、俺たちも楽しませてもらうよ」

ハラ「うむ、みな揃いましたな!」

ハラ「それではこれより、野原さんたちの送別会を行いたいと思います」

ハラ「しんのすけ、送別会を始める前に一言頼めますかな?」
520 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:19:22.20 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「ひとこと?」

ククイ博士「ああ! ギガインパクトがある挨拶、みんなに言ってあげるんだ!」

しんのすけ「ほーほー」

マイクを渡されたしんのすけは、壇上に上がると一同を見渡した。みんなが、しんのすけがどんな挨拶を言うのか期待しながら視線を集める。
そして、しんのすけは口を開くと……。

しんのすけ「よ!」













全員「」ズルッ

リーリエ「しんちゃん……いくらなんでも短すぎです!」

ハラ「で、では皆の衆、今宵は明日旅立つ野原さんに向けた送別会を始めるとしますかな!」
521 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:20:24.95 ID:dm7r2v8b0
ハラの乾杯の合図で、いよいよ送別会が始まった!
各々飲み物を片手にしんのすけと今回の島巡りの思い出話をし、新たにひろしとみさえに挨拶したりと、送別会を楽しんだ。

マオ「さ、みんな食べて食べて! 」

ハプウ「わしの畑で採れた新鮮な野菜もあるぞ」

ひろし「おっ、みずみずしくて潮の香りがするな。この野菜!」

しんのすけ「オラ、お野菜は別にいいかな」

リーリエ「食わず嫌いはよくないですよ、しんちゃん」

しんのすけ「じゃあリーリエちゃん代わりに食べれば」

ライチ「あら? 好き嫌いは良くないわよ? あたしはね、好き嫌いせずによく食べる子が好みなの」

しんのすけ「ハプウちゃんの野菜は何杯でもイケるゾ。コクとのどこしがまったりしてますな」モグモグ

リーリエ「」ズルッ

ひろし「ビールかよっ!」

ハプウ「この変わり身の速さは賞賛に値するな……」
522 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:31:31.55 ID:dm7r2v8b0
マーレイン「やあ、しんのすけくん!」

マーマネ「しんのすけ……アローラ……」

しんのすけ「よ、ご両人」

マーレイン「まずは島巡り達成、おめでとう! 」

マーマネ「……ウラウラのみんな、注目してる。しんのすけ、すごい」

しんのすけ「それほどでも」

マーレイン「残念だね、君がアローラを去るなんて。しんのすけくんの才能なら、ハラさんからキャプテンに指名され――将来、しまキングにだってなれたかもしれないのに」

マーマネ「うん……。僕も勝負したかった」

マーマネ「それで、ロトム図鑑を預かってもいいかな……?」

しんのすけ「いきなりですな。なんで?」

マーレイン「餞別になれるかわからないけど、僕らなりにしんのすけにプレゼントをしたくてね。それで、ロトム図鑑をアップデートすることを思い付いたのさ」

マーマネ「勝負できない代わりに……お礼」
523 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:32:06.87 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「いいよー。ぶりぶりざえもーん!」

ロトム図鑑「んあ?」

マーレイン「やあ、ぶりぶりざえもんくん」

ロトム図鑑「何の用だ?」

マーマネ「キミを……アップデートしようと思って」

ロトム図鑑「私をアップデートだと? 私のレベルを−85なんて結果を出したポンコツ装置を作ったお前たちにアップデートなんて出来ると思えないな」

マーレイン(まだ引きずってたんだね)

ククイ博士「まあそう言うなよ、ぶりぶりざえもん! マーレインもマーマネも、優れた発明コンビだからね」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんも、しばらく修行して来なさい」つロトム図鑑

マーレイン「やあありがとう。バージョンアップを終えたら、必ず郵送するよ」

ロトム図鑑「おいっ! 私の意見は無視か!」

マーマネ「ロトム図鑑……早くアナライズしたい」

ロトム図鑑「貴様ら! もし私になにかあれば国際警察が黙ってないぞ!!」

しんのすけ「おたっしゃでー」ドナドナドーナードーナーニバシャガユーレールー
524 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:41:24.80 ID:dm7r2v8b0
ライチ「みさえさん……だっけ? どうやったら結婚できると思う?」

みさえ「結婚ですか?」キョトン

ライチ「こう言うと恥ずかしいけど、まだ彼氏が出来てなくてねえ……」

バーネット「だ、大丈夫ですよ。きっと、ライチさんにも素敵な男性が現れますって!」

みさえ「そーよ! 男なんて星の数ほどいるんだから、いっそ選り好みしちゃいなさいよ」

ライチ「そ、そうかい? なんか自信ついてきたよ」

しんのすけ「……星に手は届かないけどね」ボソッ

ライチ「」orz

みさえ「余計なこと言うなっつーの!!」

しんのすけ「ま、安心なさい。オラが貰ってあげますからー」

ライチ「ほ ん と に ? ! 今すぐ貰ってくれるの? ライチさんがしんのすけくんをお持ち帰りしてもいいんだねっ?!!」

しんのすけ「ひいっ!?」ビクッ
525 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:41:56.27 ID:dm7r2v8b0
マオ「だからライチさん、犯罪ですって!」

ライチ「罪を重ねるより彼氏作って愛と思い出を重ねるのが最優先なのおおお!! マオにはまだ分からないでしょうけどねえええ!!!」ゴゴゴゴゴ

マオ「ひええっ!」

カキ&スイレン「いつものライチさんじゃない……」

しんのすけ「ライチおねいさん、松坂先生みたい……」

プルメリ「結婚ね……今んところあたいには縁がなさそうだね」

バーネット「本当に怖いのは、女の執念ってところかしら……?」
526 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:42:44.38 ID:dm7r2v8b0
クチナシ「……よう」

しんのすけ「お、幸薄そうなおじさん」

アセロラ「あー! クチナシおじさん来てたのー?」

プルメリ「おっさん……来てるなら来てると言えばいいのに」

クチナシ「おじさん、しまキングだからねえ。島巡りを終えたトレーナーに、一声かけなきゃな」

クチナシ「ま、坊主。島巡りチャンピオン、おめでとさん。向こうでも元気でやれよってね」ニヤリ

しんのすけ「おじさんも、なにかいい出会いとかあるといいねー」

クチナシ「……じゃあな」スタスタ

アセロラ「あーあ行っちゃった……。もっと楽しんでいけばいいのに」

しんのすけ「やっぱり地味ィ」

プルメリ「ま、なんだかんだで、しんのすけを見送ろうって気持ち、ちゃんとあるんだね。じゃなきゃ、ウラウラからこっちまで来ないさ」
527 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:43:29.80 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「そーいや、くさやのおじさんも見かけないね」

プルメリ「まぁ……あいつはこういうの、出るの苦手だからね」

ハラ「グズマは一応呼んだのですが、祭りの後からずっと、ポニ島へ修行しに行ってしまいましてなあ」

しんのすけ「おお! びっくりした!」

プルメリ「修行……か、やっぱりしんのすけとハウの戦いを見てトレーナーとして何か感じるものがあったんだろうね」

しんのすけ「ちゃんと首を洗えるといいね」

プルメリ「それを言うなら足を洗う、だよ」

――その頃、屋敷の外では

クチナシ「……そんなところで何してるんだ? グズマのあんちゃん」

グズマ「ああ? なんだっていいだろ? 」

クチナシ「ま……飲みモンくらいなら取ってきてやるよ」

グズマ「うるせえよ! ブッ壊されたいか、クチナシさんよ」

クチナシ「……別にいいけどよ。グズマのあんちゃん、何事もほどほどにな」スタスタ

グズマ「……」
528 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:45:46.90 ID:dm7r2v8b0
イリマ「そういえば聞きましたよ、ひろしさんは元トレーナーらしいですね!」

ひろし「え? ああ、まぁ」

カキ「なるほど……。おれの試練でも、しんのすけと同じく観察眼に優れていたところが見受けられた。さすがは親子というべきか」

ひろし「いや、あれは観察力もへったくれもねぇと思うけど……」

スイレン「しんのすけさんに、なにか特別な訓練でもしてあげていたのですか? 私の試練での行動には驚かされました!」

ハウ「カザマと一緒にヨワシの中に突っ込んで、群れを率いているぬしヨワシをクリティカットで倒したんだよねー」

イリマ「それはすごいですね! ひろしさんはなにか勝負のコツでもお教えになったんですか?」

ひろし「いや、俺は何も……。それに、元トレーナーと言っても、バッジを途中で集めるのやめちゃったしな」

ハウ「ホントかなー? だって、しんのすけってーゼッタイただの5歳の子供じゃないよー! スカル団とかエーテルパラダイスの時も、ほとんどしんのすけが解決したようなものだよー」

カキ「やはり……しんのすけにはなにか秘密があるのでは?」

ひろし「……わかった、ちょこっとだけあいつの強さを教えるよ」

イリマ「おおっ、本当ですか?」

ハウ「なになにー? 教えてー!」
529 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:49:12.42 ID:dm7r2v8b0
ひろし「といってもだな、ただ単純に、しんのすけも俺たちも、色んなところを冒険してきたってだけなんだ」

カキ「どんな冒険を繰り広げてきたのですか?」

ひろし「……例えばだな、しんのすけとしんのすけにそっくりな王子様と一緒に地下宮殿に行ってなんでも願いが叶う伝説のポケモンと出会ったり――」

ひろし「温泉に入ってすごいパワーを得て巨大ロボットを倒したり――」

ひろし「後はシロにくっついた、地球がぶっ壊れる威力の爆弾を狙ってきた2つの組織から逃げたり――」

ひろし「俺とみさえが薬を飲んだらポケモンになってある組織に攫われちまって、しんのすけとカスカベ防衛隊が助けに行ったり――」

ひろし「最近だと、宇宙からやってきたポケモンの光線を浴びて子供になっちまって、元に戻るためにそのポケモンたちと一緒に全国を回って親玉を探し回ったんだ」

ハウ「へー」

スイレン「うふふ、面白い話ですね!」

イリマ「やっぱり、秘密ってところですか。気になります!」

カキ「だが、嘘ならスイレンの方が上手だな」

ひろし(嘘じゃねぇんだけどなー)

スイレン「ですが、驚かないでくださいよ? 実はしんのすけさん、ポケモンとお話が出来るのです!」

カキ「スイレン、それも嘘だろう?」

スイレン「さーて、どうでしょうね〜♪」
530 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:56:00.02 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「はぁ……」

ハウ「どしたのー? 暗い顔なんかしてー」

しんのすけ「オラ、島巡り終わって、がっかりしたことがあるの」

アセロラ「ガッカリ? どうして? 島巡りチャンピオンになったんだから、もっと胸を張っていいんだよ?」

しんのすけ「だって、オラ島巡りチャンピオンになっておねいさんにモテモテになりたかったのに、全然そんな気配がないもん! 来るのはオラと勝負したいっていうむさくるしい男のトレーナーばっか! オラの努力ってなに?」

ハプウ「……なぜお前の頭は女の子ことばかりなのか。呆れてものも言えんな」

ハウ「おじさんに似たからだよー」

ハプウ「ま……年頃の娘はライチくらいしかおらんが、わらわにアセロラ、それにリーリエもおるぞ? みな、お前のこれからの活躍に期待しておるのじゃ!」

アセロラ「うんうん! しんちゃんモテモテだね!」

しんのすけ「10代前半はちょっと……」

アセロラ「それどーゆー意味? アセロラじゃ不満なの?」

ハプウ「ま、そう言うと思ったわ」

ハウ「しんのすけらしいねー」
531 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:57:32.27 ID:dm7r2v8b0
マオ「ねえねえ、しんのすけのためにあたしが腕によりをかけて作った料理があるんだよ! その名もマオスペシャル・Z!! これ食べて、元気だしなよ!!」ドンッ

マオスペシャル・Z「」ズオオオ

しんのすけ「これ……なに?」

ハプウ「……マオ、この料理はどうやって作った?」

マオ「えっと、とっておきのスターのみとサイコシードを砕いて、ミックスオレを混ぜてドロドロにしたあとしんかいのきばで混ぜて……」

ハプウ「分かった。もう何も言わんで良い」

しんのすけ「と、とーちゃん食べてみなよ。最近、昼ご飯とかにこだわりがあるんでしょ? とーちゃんの食レポ聞いてみたいな〜」

ひろし「そ、そんなわけねぇだろ! 俺がそんなこだわり派に見えるか? しんのすけが食べてみなよ」

ライチ「へえ……マオ、ずいぶん手の込んだ料理を作ったのね。味見してもいいかしら?」パクッ

しんのすけ&ひろし「!??」

ライチ「……うん、おいし! しんのすけも食べてみなよ」

しんのすけ「え、えぇ……」
532 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:58:18.08 ID:dm7r2v8b0
マオスペシャル・Z「」ズオオオ

しんのすけ「……」ゴクッ

――あたしはね、好き嫌いせずによく食べる子が好みなの

しんのすけ「……愛の力は何者にも負けないっ!!」パクッ

しんのすけ「……」モグモグ

ひろし「お、おい。しんのすけ?」

ハプウ「平気なのか……?」

しんのすけ「……」ゴクン

ハウ「しんのすけー?」
533 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 19:59:06.15 ID:dm7r2v8b0










しんのすけ「……ライチおねいさん、ごめんなさい」

ドサッ

ひろし「おいっ! しんのすけ、しっかりしろ! しんのすけ!」

リーリエ「しんちゃんっ!! 大丈夫?!」

ハウ「わー! しんのすけが気ィ失っちゃったー!」

マオ「そっか、あたしの料理ってぶっ倒れるほどおいしかったのね!」

ハプウ「絶対違うと思うぞ」

カキ「マオ……力入れすぎだ」
534 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:01:29.38 ID:dm7r2v8b0
パチッ

しんのすけ「う……うーん」

リーリエ「あ、目が覚めましたか?」

しんのすけ「ハッ! ここはどこ? オラはクロツグ?」ガバッ

リーリエ「ここはハラさんとハウさんのお家で、あなたはしんちゃんでしょ?」

しんのすけ「あれ? そうだっけ?」

リーリエ「しんちゃん、マオさんの料理を一口食べて気を失ったんですよ」

しんのすけ「のわわ〜っ! 思い出した! オラもうライチおねいさんの彼氏になれない……」

リーリエ「そっちですか?!」

リーリエ「はあ……心配して、なんだか損しました。いつものことですけど」

しんのすけ「てゆうか、リーリエちゃんこそ、なんでここにいるの?」

リーリエ「しんちゃんが倒れちゃったから、看病してたんです」

しんのすけ「やれやれ、リーリエちゃんに看病されてもらうなんて、オラもずいぶん体力が落ちましたなぁ」

リーリエ「あー! そういうこと、言うんですか?」
535 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:02:06.96 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「これからわたし、ほしぐもちゃんに乗って空を飛んでみようと思ったんですけど、しんちゃんが意地悪するなら、わたし一人で行こうかなー……」ムスッ

しんのすけ「えっ? 空飛ぶの? 乗りたい乗りたい!!」

リーリエ「さて、どうしましょうか」シラー

しんのすけ「いいじゃん乗せて乗せて! よっルージュラ! 色女! 憎いねーっ! ほい決まり! 」

リーリエ「クスッ……それ、褒めてるんですか? 仕方ないですね、じゃ、2人であの窓からこっそり出ましょうか」

しんのすけ「わーいわーい!」
536 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:04:00.21 ID:dm7r2v8b0
1番道路

リーリエ「出ておいで、ほしぐもちゃん」ヒョイッ

ルナアーラ「マヒナペーア!」ポンッ!

しんのすけ「よ! ほしぐもちゃん!」

ルナアーラ「マヒナペ!」

リーリエ「ふふ、ほしぐもちゃんも、しんちゃんと会えて喜んでるみたいですよ」

しんのすけ「ケツだけ星人ブリブリ〜ブリブリ〜!」

ルナアーラ「マヒナ! マヒナペ!」キャッキャッ

リーリエ「もうっ! しんちゃんったら……まあ、今回はいいかな。ほしぐもちゃん、お願いね!」

ルナアーラ「マヒナペ!」バサッ!

ルナアーラはしんのすけとリーリエを、両翼で抱えると軽やかに満月の浮かぶ星空へと飛び出した。頭上の星空には薄い雲ひとつない。
しんのすけとリーリエはジェットコースターに乗ったような気分で、歓声を上げて見下ろすと、メレメレ島の街や野原、山、海とパノラマが広がっていた。

しんのすけ「わーお! すげー!!」

リーリエ「わたしもほしぐもちゃんと空飛ぶの初めてですが、とっても興奮してます! ほしぐもちゃんすごいです!」

ルナアーラ「マヒナペーア!!」
537 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:04:54.15 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「このままずっと飛んでたい気分ー」

リーリエ「そうですね!」

リーリエ「……ね、しんちゃん」

しんのすけ「なに? どしたの?」

リーリエ「わたし、ハンサムさんとリラさんのチームに入って、ほしぐもちゃんと一緒にビーストさんを元の世界に帰そうと思います」

しんのすけ「ほう」

リーリエ「最初は、またほしぐもちゃんを失うのが怖くて、奥手になっていたのですが、みんなが、ポケモンさんと未来を切り開く姿を見て、自分もそれに憧れていたことを思い出したんです」

リーリエ「わたしも、ほしぐもちゃんと一緒に未来を切り開きたい。きっとかあさまも、そう望んでいるような気がして……失う怖さよりも、ドキドキがまさったんです」

ルナアーラ「マヒナペィーア!」

リーリエ「そのため、わたしもトレーナーとして強くなるために、ビーストさんを助けるのです」

しんのすけ「だいじょぶ、リーリエちゃんはきっといいトレーナーになれるよ」

リーリエ「本当ですか?」

しんのすけ「うん! オラの言うことはごくたまに当たるんだ!」

リーリエ「たまにですか……」ズルッ
538 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:07:23.78 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「……ただリーリエちゃんの方向音痴が治らないかがちょっと心配。 それにブティックに寄ったり、無駄にトラブル起こしたり。リーリエちゃんはオラがいないとダメダメですからなあ」

リーリエ「……そうかも、しれませんね」シュン

しんのすけ「?」

しんのすけ(いつもならムキになって返すはずなのに、どうしたんだろ?)

リーリエ「わたし……しんちゃんがカザマさんと一緒に元気でいるところ、見ているのが好きなんです。……あんなふうに離れ離れになって、しんちゃんが危ない目に遭うのは、絶対嫌ですから」

リーリエ「……しんちゃん、ナッシー・アイランドでわたしが話した夢、覚えてますか?」

しんのすけ「なんだっけ?」

リーリエ「……やっぱり、覚えてないんですね。しんちゃんらしいですけど」ムスッ

しんのすけ(んー……なんだっけ! 確か借りたアクかめのDVD返すとかそんな約束じゃなかったハズだけど〜!)オロオロ

リーリエ「……本当はわたし……しんちゃんにはカスカベへ帰って欲しくないです。このまま、ずっとそばにいて欲しいです。あなたはわたしの夢だから。あなたがいなくなったら、掴んだ夢を忘れてしまいそうで――」

しんのすけ「……」

しんのすけは悲しげに俯くリーリエに顔を近づけると、耳に向けて……。

しんのすけ「あむ」ハミッ

リーリエ「ひゃあ!」ビクッ
539 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:08:06.77 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「な、何するんですかっ!!」

しんのすけ「なんかしょんぼリーリエしてたからデラックスさせようと思って」

リーリエ「それを言うならリラックスです!」

しんのすけ「ま、そんなに寂しいなら、会いに来ればいいじゃん。いやー、モテる男は辛いぜ」

リーリエ「え? 会いに……ですか?」

しんのすけ「うん」

リーリエ「……今のわたしじゃ、きっとまた、しんちゃんに守られっぱなしになっちゃうと思います」

リーリエ「だから、かあさまが治って、ビーストさんも元の世界に返して、トレーナーとして強くなったら、その時はしんちゃんに会いに、カスカベ地方に行きます!」

リーリエ「そうしたら、わたしと一緒に旅に出ましょう。 それまで、待っててくれますか?」

しんのすけ「うーん……考えとく」

リーリエ「約束、ですよ? カスカベに帰っても、あなたはあなたのままでいてくださいね」

しんのすけ「何言ってんの? オラはオラだゾ」

リーリエ「ふふっ、そうですね」
540 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:09:03.96 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「そろそろ戻りましょうか。抜け出したこと、みなさんにバレちゃいます」

しんのすけ「てゆうか、寒くて風邪引きそう」ガタガタ

リーリエ「本当はこうやって空飛ぶのもダメなんですけどね」

しんのすけ「リーリエちゃん、結構アクティブになったね」

リーリエ「ふふ、誰かさんのせいです。ほしぐもちゃん、そろそろリリィタウンに帰りましょう」

ルナアーラ「マヒナペーア!」

ルナアーラは一番道路に降り立つと、ボールに戻った。
そのまましんのすけとリーリエはリリィタウンで様子を伺うと、みんな外に出てカキとガラガラによる踊りに魅入っていた。

カキ「ふん! はっ! ほっ!」ハイッ! ハイッ! ハヤハヤハヤ

カキ「ほっ!」ハーイ!

ダイチ「アローラ!」シュバッ

オーッ!! パチパチパチ

リーリエ「みなさん、踊りに夢中で……抜け出したことを気付かれていませんね」

しんのすけ「だね」
541 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:09:42.09 ID:dm7r2v8b0
スイレン「おや? しんのすけさんが起きたみたいですよ」

ハウ「あれー? 寝てたんじゃないのー?」

リーリエ「ちょっと、外の空気を吸わせてあげてたんです」

ひろし「しんのすけ、具合はどうだ?」

しんのすけ「身体もムスコもビンビンですよ」

マオ「ごめんね? しんのすけくんには、マオスペシャル・Zは刺激が強すぎたかも」

ハプウ「強すぎるとかそういうレベルでは無いと思うが……」

スイレン「マオさん、気合入れすぎです! しんのすけさんは子供なんですからちゃんとしたもの、食べさせませんと」

マオ「分かってる分かってる、次から気をつけるから!」

ハラ「うむ! では、そろそろバトルロイヤル大会にしますかな」
542 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:10:27.53 ID:dm7r2v8b0
ククイ博士「お! 待ってたぜ!」

バーネット「ロイヤルマスクも来るのかしら?」

ククイ博士「もちろん! バトルロイヤルのあるところに、彼は必ず現れるからね!」

しんのすけ「そういや、クジラくんいないね」

リーリエ「にいさまも呼んだのですが、やっぱりかあさまの代理としてお仕事、しなくちゃいけませんから……」

しんのすけ「ビンボー暇なし、か」

リーリエ「ちょっと違う気もしますけど……」

リーリエ「かあさまも、来ることが出来たらきっと、笑ってくれたのに……血清のおかげで、少しは良くなったんですよ? きっと、見送りにも来てくれたはずです」

しんのすけ「ルザミーネおねいさんか……お元気になるといいね」

ハウ「ふたりともー何してるのー? バトルロイヤルやろーよ!」

しんのすけ「今行くー!」
543 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:11:08.04 ID:dm7r2v8b0
ハラ「ではこれより、バトルロイヤル大会を始めますかな! 参加者はこの土俵に上がられい!」

イリマ「審判はキャプテンのイリマがつとめますよ!」

しんのすけ「わーいオラ出る!」

ハウ「おれもー!」

ロイヤル「おっと! このバトルロイヤルの伝道師、ロイヤルマスクの事を忘れては困る!」ドンッ!

バーネット「きゃーっ! ロイヤルマスク!!」

しんのすけ「ククイマスクー!」

ロイヤル「ロイヤルマスク!!」

ハラ「さあ、残り1人。誰が出ますかな?」

リーリエ「あ、あのっ! わたしとほしぐもちゃんが出ます!」

ザワッ!

ハウ「えー!? リーリエがー?」

しんのすけ「ほーほー」

ロイヤル「ほう! 伝説のポケモンの使い手か! 相手にとって不足はないぜ!」
544 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:12:39.64 ID:dm7r2v8b0
ハプウ「ほへえ……ルナアーラの戦う姿がここで拝めるとはのう」

ライチ「まさかあの子の進化した姿がルナアーラだったとはね……。星の子と呼ばれる理由が分かったよ」

マーレイン「これは、誰が勝つか全く予想ができなくなってきたね」

ハラ「おお、この戦い――ハラハラしますぞ!」

みさえ「リーリエちゃん! 頑張ってー!」

ひろし「しんのすけもガンバレーっ!」

ひまわり「たい!」

イリマ「では、それぞれポケモンを1匹お出しください!」
545 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:13:20.60 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ハウ「出番だよ! ガオガエン!」ヒョイッ

ロイヤル「さあ行くよ! ルガルガン!」ヒョイッ

リーリエ「ほしぐもちゃん! お願い!」ヒョイッ

ポンッ! ポンッ! ポンッ! ポンッ!

ジュナイパー『よーし! 負けないぞ!』

ガオガエン「ガオオッ!!」

ルガルガン「ウォーンッ!!」

ルナアーラ「マヒナペーアッ!!」

土俵に現れた4匹のポケモンたちがそれぞれの存在を主張するように咆哮を上げる。
そして、それぞれのトレーナーが命令を下すと、バトルロイヤルが開始された!
546 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:14:38.09 ID:dm7r2v8b0
……こうして、野原一家たちの送別会は、祭りの時のように遅くまで続いていった。
みんなが送別会に熱中して、楽しんでいった。

しかし、楽しい時はあっと言う間に過ぎていき、最後にはみんなでZポーズを決めて(木の陰ではクチナシとグズマも加わりながら)記念撮影を取って、しめくくられた。
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:15:04.69 ID:TEzgaR4G0
雛形あき子の「SIX COLORS BOY」が脳内再生余裕
548 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:15:09.99 ID:dm7r2v8b0
オラたちのアローラの冒険は、これでおしまい!
そーべつかい、とっても楽しかった!
オラ、アローラに来てよかった!
549 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:17:31.01 ID:dm7r2v8b0
そして翌日……。

とうとう、野原一家がアローラを別れる時が来た。
ハウオリシティの乗船場では、しんのすけたちを見送るために、送別会で帰らずに残った人たちが集まっていた。

ハプウ「お主らがいなくなると、アローラも少し静かになる気がするのう。ひまわり、次に来た時はバンバドロに乗せてやろう」

バンバドロ「ムヒイウン!」

ひまわり「たい!」

アセロラ「またみんなで遊びにおいでよ!」

ひろし「ああ、また来るよ」

ライチ「しんのすけ……アローラに来て、島巡りしてくれてありがとう。アンタのこと、あたし忘れないよ」

しんのすけ「オラ次来た時はライチおねいさんと愛の島巡りできたらなぁ〜って」クネクネ

ライチ「ふふっ、そうだね。あんたが成長して立派なトレーナーになったときのお楽しみとして、取っておくよ」ナデナデ

しんのすけ「ほーい! オラ頑張っちゃいま〜す!」デレデレ
550 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:18:29.04 ID:dm7r2v8b0
プルメリ「始めは変な子供と思ってたけど、島巡りも終えちまうなんてね。その強さとポケモンを思いやる優しさ、カスカベに帰っても忘れてるんじゃないよ」

しんのすけ「プルメリのおねいさんもくさやのおじさんも、もうスケスケおパンツの下着ドロしちゃダメだゾ」

グズマ「だから下着ドロなんかしてねえと言ってるだろが!」

プルメリ「グズマ……いたのかい?」

グズマ「……ケッ、おいしんのすけ。アローラの風が吹けば、何が起きるかわかんねぇ。お前が来た時なんかまさにそうだ」

グズマ「また会う時、オレ様がどうなってるか、お前が確かめてくれや」

しんのすけ「グズマのおじさんも達者でねー」

グズマ「くさやだっつってるだろ!」

ハウ「あははー今のはグズマさんが間違ってるよー」

プルメリ「プッ!」

グズマ「うるせえっ! 笑うな!」カアアッ

ハラ「果たして……しんのすけはアローラの風が吹いたことでやってきたと言えますかな?」

グズマ「あ?」
551 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:19:37.38 ID:dm7r2v8b0
ハラ「しんのすけが島巡りを始めたことで、アローラはガラリと変わっていきました。エーテル財団、スカル団、ウルトラビースト、そして新たなZワザ」

ハラ「君は言うなれば、嵐を呼ぶ子供。アローラで生まれた過去の因縁を吹き飛ばし、アローラに新たな種を蒔き、そしてアローラを去って行く……」

ハラ「カプ・コケコが君を選んだ理由が、なんとなく分かりますぞ。そして、カスカベに帰ってからも、君は嵐を呼び続けるのでしょうな」

しんのすけ「オラんちはいつもかーちゃんのおかげで嵐が吹きっぱなしだけどね」

みさえ「やかましい!」

ククイ博士「しんのすけ……短い間だったけど、君との冒険は新たな発見でいっぱいだったよ! またいつでもアローラに戻っておいで。いつか、僕の夢が叶った時、ぜひアローラポケモンリーグに挑戦して欲しい」

ハラ「その時は是非とも、このハラもオニのハラで戦いを挑みますぞ!」

しんのすけ「ハラのおじさん、してんのーになるの?」

ハラ「うむ、わしはじじいですがポケモンリーグの四天王になって、挑戦者の壁となるのも、悪くありませんな」

ハウ「……」

ハラ「ほら、ハウ。後ろを向いていては、別れは告げられませんぞ」

ハウ「うっ……ぐすん」フルフル

ククイ博士「ハウ……涙、溢れちゃうよな。でも……大事な人を見送る時は笑顔だぜ」
552 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:24:00.21 ID:dm7r2v8b0
ハウ「う、うん……」

しんのすけ「ハウくん、お願いがあるの」

ハウ「なにー? なんでも言ってー」

しんのすけ「オラ、カスカベに帰っちゃうからアローラ防衛隊の隊長、ハウくんに任せるね」

ハウ「たいちょう?」

しんのすけ「そ、だからアローラの平和は、ハウくんに任せたゾ!」

アセロラ「よかったじゃん、ハウくん!」

リーリエ「2代目隊長、ですね!」

ハウ「うんっ、任せてー! アローラはおれたちが守るからー!」ズズッ

ハウ「おれねー必ず強くなるー! それでーいつかマラサダいっぱい抱えてカスカベに行くからーまた遊んだりー勝負しようよー!」

しんのすけ「おーし、オラ、今度はカスカベ防衛隊隊長としてお相手するから!」

ククイ博士「アローラ防衛隊隊長と、カスカベ防衛隊隊長――まさに、隊長同士のドリームマッチ、だね!」

???「……ここにいたか」

乗船場に現れたのは、エーテルパラダイスにいるはずのグラジオだった。
グラジオは車椅子を押しながら、しんのすけたちのもとへ近付いた。その車椅子に乗っている人物を見て、みんなが驚きを隠せなかった。

ルザミーネ「……」
553 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:26:07.74 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「かあさま!」

グズマ「代表っ!」

ルザミーネの視線は仰天するリーリエとグズマ、そして野原一家を順に動いていった。

リーリエ「いつ、目が覚めたんですか?」

グラジオ「……昨日の夜にな。それで、しんのすけたちがカスカベ地方に帰ると聞いた途端、見送りに行くと言いだしたんだ……オレは止めたんだがな」

ルザミーネ「……みなさん……」

ウツロイドの神経毒の影響か、ルザミーネは途切れ途切れに言葉を紡いでいく。

ルザミーネ「……この度は……わたくしのワガママで……数え切れないほどの被害を出してしまったことを……お詫びします」

リーリエ「……かあさま」

ルザミーネ「野原……さん……。わたくしたち家族を……救っていただき……ありがとうございます」

ひろし「あ、ああ……」

ルザミーネ「みさえさん……あなたの言葉……わたくしの心に深く届きました……。これからも……母親として……この子達との関係を……治していきたいと……思います」

みさえ「ええ、必ずよ。子を想う心を取り戻したあなたなら出来る!」ギュッ

みさえはルザミーネに目線を合わせるようにしゃがむと、彼女のやせ細った右手を、包み込むように両手で強く握った。
554 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:26:47.62 ID:dm7r2v8b0
ルザミーネ「野原さん……。もしまたアローラに来ることがあれば……エーテルパラダイスに……是非いらしてください……財団一同……歓迎しますね」

ひろし「その時はお互いの家族が揃ってるといいな」

みさえ「家族が元通りになるの、応援してますから」

ルザミーネ「しんのすけくん……リーリエのこと……ありがとう……」

しんのすけ「どうってことないゾ。また道に迷ったり人に頼ってばかりだったら、オラを呼んでください。すぐ駆けつけますんで」

リーリエ「大丈夫ですよ、かあさま。わたし、もう1人で色んなところに行けますから。それに、今は大切なパートナーもいますから」

リーリエの元気な笑顔を見て、ルザミーネも表情が和らいだ。もう彼女の瞳にはビーストに執着していた狂気の光は映っておらず、代わりに子供たちの姿があった。

ルザミーネ「……リーリエ。……素敵な子と……お友達になれたのね……嬉しいわ」
555 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:27:44.54 ID:dm7r2v8b0
グラジオ「ひろし、みさえ、オレ達もアンタたちがしたことを実践してみようと思う」

ひろし「何を?」

グラジオ「家族の誰かが危険な目にあったら、みんなで乗り越えることだ。オレたち家族には……まだ父が戻ってきてないからな。母上と財団の収拾がついたら、今度は実験中に消えた父を探しに行くつもりだ」

ひろし「そうか。ようやくグラジオ君たち家族も、元通りになるための一歩を踏み出したんだな。頑張れよ」

グラジオ「フッ……。それに、なんというか、父は近くにいる気がするんだ。ウルトラスペースではなく、この世界のどこかにな」

ひろし「きっと見つかるさ。グラジオ君たちが親父さんのことを信じている限りな」

グラジオ「ああ……。しんのすけ、オマエに礼を言う。リーリエのこと、母のこと……心から感謝している……」

グラジオ「オレがオマエにできるのはポケモン勝負だけだからな。いつかカスカベに行き、お前にまた戦いを挑むつもりだ。その時は、オレたちのゼンリョク、みせてやる!」

しんのすけ「そういや、お互い一日一善だったねぇ。次はオラが勝つからね。ヌルヌルくんと一緒にかかって来なさい」

ククイ博士「それを言うなら1勝1敗、だろ」

グラジオ「オマエらが強くなるならオレも負けてられない……。オレたちは仲良しではない。でも悪くない関係だ。じゃあな、勝ちつづけろ!」

しんのすけ「悪くない関係ってどんな関係? もしかしてオラとクジラくんの身体中のホクロを数えられるような関係〜?」

グラジオ「フッ……相変わらず下品なやつだ……」
556 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:28:38.51 ID:dm7r2v8b0
リーリエ「しんちゃん……」

しんのすけ「締めはリーリエちゃんだから、気の利いたセリフ頼むね〜」

みさえ「こーらっ! 変なプレッシャー与えないの!」

リーリエ「ふふっ……しんちゃん。言いたいこと、たくさんあります」

リーリエ「向こうに着いても、ケツだけ星人とかインドぞうさんとか、しちゃダメですよ」

リーリエ「それから……ナンパもしないでね。声かけられた人、困っちゃいますから」

リーリエ「あと……約束も忘れないでね。わたし、もう二度は言いませんよ?」

リーリエ「それと……」

リーリエ「……」

しんのすけ「?」

リーリエ「あの……お願いがあるんです」

しんのすけ「どしたの?」
557 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:29:33.90 ID:dm7r2v8b0
リーリエはしんのすけに手を伸ばすと、そっと両脇を持って互いの顔が向き合うように持ち上げた。そしてリーリエは顔を近づけると……。

リーリエ「えいっ……」












しんのすけ「」
558 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:30:14.93 ID:dm7r2v8b0
ひろし&みさえ「」ポカン

ハプウ「」ホニャア

アセロラ「」オクチアングリ

グズマ「ケッ!!」

プルメリ「」フッ

ハラ「おおう、めでたい!」

ハウ「ほわー……」

ククイ博士「うおう……」

ライチ「」

グラジオ「」

ルザミーネ「まぁ……」

ルナアーラ(ボール)「マヒナペィーアー!!」ヒューヒュー!
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:31:45.36 ID:TEzgaR4G0
やったぜ。
560 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:38:09.78 ID:dm7r2v8b0
スッ

リーリエ「――またね、しんちゃん!」ニコッ

しんのすけ「…………」

しんのすけ「い……っ」

リーリエ「え?」

しんのすけ「いやあああああっ! オラもうお嫁に行けなーーい!!」ダッ

ひろし「あ、おい、しんのすけ!」

みさえ「しんのすけったら……じゃ、ありがとうございました」

ハラ「アローラ一同、これからの野原さんたちの幸せを祈ります。お元気で」
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:38:26.23 ID:vIcDnMD8O
これにはほしぐもちゃんもニッコリ
562 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:39:34.81 ID:dm7r2v8b0
みさえとひろしは一礼すると、しんのすけに続いて船へと乗り込んで行った。
しんのすけは船尾に出ると、ポートエリアでみんなが手を振ってくれた。

ハプウ「達者でなー!」

バンバドロ「ムヒイウン!」

アセロラ「元気でねーっ!」

ライチ「またアローラにおいでーっ!」

ククイ博士「しんのすけ! アローラ!」

ハウ「アローラ!! またあおーねー!!」

リーリエ「しんちゃん! アローラ!!」

しんのすけ「みなさーん!」

しんのすけ「オラ、アローラ地方のこと、絶対に忘れるまで忘れません! じゃ、そゆことでー!!」フリフリ

どんどん、リーリエたちの姿が、メレメレ島が、アローラ地方が地平線の向こうに消えていく。
それでも、しんのすけはアローラで出来た友達に向けて、手を振りつづけていた。
563 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:40:29.17 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「……」フリフリ

ヨワシ(ボール)『見えなくなっちゃったね……』

キテルグマ(ボール)『……しんちゃん。みんなと別れると、寂しくなっちゃうね』

ミミッキュ(ボール)『代わりといっちゃなんだけど、僕たちがいる』

ヨワシ(ボール)『うん! もうアローラ防衛隊じゃないけど、心の中ではみんなまだアローラ防衛隊だよ!』

フェローチェ(ボール)『カスカベに着いても、あいたちはしん様と一緒、ですわん』

ジュナイパー(ボール)『だから、もっともっと強くなって、いつか戻ってきたとき、みんなに強くなった僕らの実力を見せてやろうよ!』

しんのすけ「……」

ジュナイパー(ボール)『……しんのすけ』
564 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:41:40.05 ID:dm7r2v8b0
ひろし「……さ、船の中に戻ろう。なんか飲みたいもの、あるか?」

しんのすけ「……ううん、ない」

ひろし「……泣いてるのか?」

しんのすけ「オ、オラ泣いてないゾ! いやあ、うるさくて方向音痴なリーリエちゃんがいなくなって、オラ腰の荷が下りた下りたワッハッハッハッ……」

みさえ「しんちゃん……いいのよ。今はたくさん泣いても」ナデナデ

しんのすけ「……っ」ポタポタ
565 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:43:09.43 ID:dm7r2v8b0
アセロラ「……行っちゃったね」

ライチ「あの子は、あの子自身が選んだ道を進んで行くんだね」

ハプウ「そして、わしらにはわしらの、進むべき道がある」

ハラ「太陽と月が巡り会うように、それぞれの道を進んだその先で、またしんのすけや野原さんと相見える時が必ずやってきますな」

グズマ「次に来た時は、あいつをブッ壊せるくらいに強くなってやるぜ。必ずな!」

プルメリ「体も、心もね」

ハウ「おれも本気のじーちゃんにもー、強くなったしんのすけに勝つためにーもっともっとポケモンたちと鍛えるよー!」

ククイ博士「ああ、僕たちも次にしんのすけと会った時に胸を張れるよう、ゼンリョクで道を切り開いていこう」

グラジオ「ああ……立ち止まってる暇はない」

リーリエ「どんなことがあっても、わたし大丈夫ですよ。しんちゃんや、みなさんの笑顔をもらいましたから……」

ククイ博士「さあ、帰ろう! みんな待ってる……家族が、待ってるぜ!!」

リーリエ「はい!」
566 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:44:06.38 ID:dm7r2v8b0
みんなの かがやく えがおが

その えがおが たくさんの であいを つくり

であいが かがやく みらいを つくる

みんなに あえて よかった

あなたに あえて よかった


【EDテーマ はじまりのうた】
567 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:44:43.78 ID:dm7r2v8b0
カスカベ地方 アクションタウン

ひろし「……結局、ここに戻ってきたんだな」

みさえ「本当ね……」

ひまわり「たい!」

しんのすけたちは赤い屋根と白い壁が特徴的な、自分たちが住んでいた家を見上げた。
長い間住んでいた家は、相変わらずローンがあと32年残っている風格を見せつけており、しんのすけたちを暖かく出迎えていた。

ひろし「じゃ、入ろうぜ。我が家に!」

しんのすけ「ほい!」

ひろしは鍵を取り出すと、ドアノブに入れて回した。ガチャリと鍵の開く音が内側から響く。

「ただいま!」

「おかえり、とーちゃんかーちゃん!」


クレヨンしんちゃん×ポケットモンスター サンムーン
嵐を呼ぶゼンリョク! アローラ地方大冒険!

おしまい
568 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:45:44.92 ID:dm7r2v8b0
こうしてまた、しんのすけたちはもとの日常へ……ってところです。

サンムーンの物語の内容がクレしんに当てはめると面白そうと思って始めてみたのですが……やってみたいことをやってたら思ったより長くなってしまいました。

オチも当てている人がいてびっくりしました。さすがにみさえのマザービースト化は予想できた人は(スレを見た限りでは)いませんでしたが。
続編など色々考えたのですが、クレしんと一番雰囲気や展開があっているのはやはりサンムーン……ということで、今のところ次回作などは考えていないです。ウルトラサンムーンも、実際にプレイしてみなければ分からないことが多いのですが……。

こんなやりたい放題な作品を読んでくださり、ありがとうございました。
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:47:12.48 ID:TEzgaR4G0
でめたしでめたし
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:47:48.18 ID:yS0fSHkso
完結乙です。
おまけで、春日部防衛隊とアローラ防衛隊の対面話待ってますww
571 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:48:35.03 ID:dm7r2v8b0
【以下、完全な余談】

・ポニ島編後半以降の展開について
これは構想の段階から考えていました。
せっかくのクロスオーバー作品ですから『ポケモンでもクレしんでも出来ない、出来なかったことをやってみよう』というテーマを掲げて執筆しました。しんのすけが敵の手に落ちたり、リーリエが主人公の手持ちでルザミーネに挑んだり、Zクリスタルを作ったり……。野原一家にも活躍の場を与えたかったし。

ポケモンリーグの設定や四天王戦をカットしたのには色々理由があります。4人連続で戦闘を書くのが単純に怠くて面倒になる……というのはあるのですが、しんのすけがリーグのチャンピオンになれば、余計アローラから離れられなくなるだろうと思ったからです。本編でも、防衛戦があるので、余計チャンピオンとしての責務が重いことも描写されてますしね。
このSSの締めくくりは「しんのすけたちがカスカベの家に帰る」というシーンにゼッタイしたかったので、ポケモンリーグという設定が邪魔になってくるんですよね。
なので、まだククイ博士がリーグの構想を練っており、島巡りの締めくくりも大大試練という扱い……という設定に変えちゃいました。なのでカヒリさんは泣く泣く出番カット……おまけで登場したのでそれで許してください。
572 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:50:49.30 ID:dm7r2v8b0
・風間たちやヨシりん&ミッチー、埼玉紅さそり隊について
これに関しては、キャラのバランスを取る意味で登場させました。しんのすけが冒険したり戦うなら、風間たちの存在は必要不可欠と思いましたし。
もちろん、かすかべ防衛隊の面々はポケモン、後はスカル団という扱いなので、若干キャラは変わってしまいましたが、かねがね好評で嬉しかったです。みなさんがネネちゃんやボーちゃんはどんなポケモンなのか予想しているのを見てニヤニヤしてました。
ちなみに手持ちの選考基準ですが……。

風間……ガオガエンやアシレーヌでは風間のキャラと合わないと思い、消去法で。
マサオ……弱気なマサオがなにかのきっかけで強気になる設定が、ヨワシの特性とマッチしたので。
ネネ……うさぎつながりでミミロル辺りにしたかったが、ミミロルはアローラに出ないので、可愛らしい見た目ととてつもないパワーの持ち主であるヌイコグマ系統に。
ボーちゃん……見た目に反してとんでもない実力者である、というのがボーちゃんと合っていたので。
あい……単純に雰囲気と見た目で。ちなみにUB枠は最初はあいとフェローチェではなく、ひまわりとウツロイドだった。
ぶりぶりざえもん……戦闘に参加せずとも、物語の盛り上げ要因になれると思ったから。
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:52:12.13 ID:TEzgaR4G0
ぶりざえハブられててワロタ
574 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 20:52:51.17 ID:dm7r2v8b0
・クレヨンしんちゃんの劇場版も今年で25作品目。というわけで、実は作中にチラホラと劇しんの要素があります。
あのシーンから、あのセリフ、あのキャラクターの設定など、一部ポケモンの世界観に合わせるよう差し替えているものがあります。是非探してみてください(さすがに全作品の要素は出せませんでしたが)。
ちなみにちょこっとだけですが、アニメサンムーンやポケモンシリーズの要素も入っています。

・設定のオリジナル解釈やシナリオ改変
色々矛盾してるかもしれませんが、目をつぶっていただくとありがたいです。

それでは、重ね重ね、このSSを読んでいただき、ありがとうございました! またどこかで、縁があれば新しいSSをお見せできたらと思います!
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:54:17.72 ID:TEzgaR4G0
お達者で〜
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:54:41.94 ID:Bo4Ac6k50

やっぱりあの無害なカミツルギは・・・
そんな彼を見て「おい、青空侍」と茶化すテッカグヤがいるのかもしれませんね
577 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:14:44.14 ID:dm7r2v8b0
誰も、更新が終わったなんて一言も言ってないゾ
578 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:16:26.42 ID:dm7r2v8b0
【最後のおまけ】

アローラを離れて、太陽と月が幾度となく空を巡ったある日のこと……。

カスカベ地方 アクションタウン
かわのそば公園

バッ バッ ブリブリブリブリ!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

シ ャ ド ー ア ロ ー ズ ス ト ラ イ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

ジュナイパー『行くぞッ!』バサッ

カザマは真上に飛翔すると、周囲に無数の矢羽根を扇形に並べた。そして矢羽根と供にユンゲラーへ急降下する!
そしてユンゲラーに直接攻撃したと同時に無数の矢羽根がユンゲラーや周囲に突き刺さり、黒紫の爆発を引き起こした!

ドゴォォン!!

ユンゲラー「……!」ガクッ

風間「ああっ、ユンゲラー!」
579 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:17:19.73 ID:dm7r2v8b0
ボーちゃん「勝負あり、しんちゃんの勝ち!」

しんのすけ「イエーイ!」

風間「くそーっ、今度こそって思ったのにー!」

ネネ「やっぱ強いねしんちゃん!」

しんのすけ「ま、島巡りチャンピオンですからー」

マサオ「でも、しんちゃんが帰ってきたときと比べると、風間くんも腕を上げたよ」

ジュナイパー『うん、この調子で強くなればいいライバルになると思うよ』

しんのすけ「うーん……風間くんとカザマくんが同時にしゃべってると変な気分」

風間「しゃべってる? むしろニックネームが一緒の方がややこしくてしょうがないだろ」

しんのすけ「アローラでもカスカベ防衛隊ならぬアローラ防衛隊を作ろうとしたら自然とこーゆー名前になって。性格もみんなにそっくりだしー」
580 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:22:49.70 ID:dm7r2v8b0
マサオ「うん、最初に見た時はびっくりしたよ」

ネネ「キテルグマのネネが本当にリアルおままごとが好きで……」

ボーちゃん「ミミッキュのボーちゃんが、石好き!」

キテルグマ『あと、ピッピ人形を殴るところもね』

ミミッキュ『ボー!』

ヨワシ『ホントホント、僕とマサオくんも、立場がそっくりだもん』

フェローチェ『カスカベのあいも、幼稚園で一度お見かけしましたが、中々の強敵、ですわね』

マサオ「このポケモン? もどことなくあいちゃんに似てるよね」

風間「ウルトラ……ビーストだっけ? ポケモンとはまた違う生き物なのか?」

しんのすけ「オラもよくわかんなーい」

フェローチェ『しん様、わからないのでしたら、今後、お時間があればあいの住んでいる世界についてもゆっくりとお教えいたしますわ!』

ヨワシ『しんちゃんに惚れてるところも似てるなんて……はぁ』
581 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:29:02.70 ID:dm7r2v8b0
ネネ「ねぇ、ところで今度やるリアルおままごとのテーマを思いついたんだけど……」

キテルグマ『なになに?』

ネネ「今回のテーマは『ウェイトレスからやまおとこを寝取ろうとするエリートトレーナーの愛憎劇』キーワードは、ヨーテリーとゴツゴツメットよ!」

キテルグマ『まぁ、面白そうじゃない! 三角関係っていうのはありきたりだけど、ヨーテリーとゴツゴツメットは予想外の組み合わせね!』

ネネ「でしょ? 今回の肝はゴツゴツメットで……」

ジュナイパー『なんか自然に会話してる……』

風間「うーむ、お互い共通の趣味を持ってるからコミュニケーションが取れるのかも……」

マサオ「お互い、ネネちゃんには苦労してるみたいだね……」

ヨワシ『あはは……』

しんのすけ「こーゆーのを自画自賛、というのか」

ジュナイパー『ギリギリ違う気がする』

ミミッキュ『ボ……川辺でいい石見つけたんだ。その石と交換しない?』

ボーちゃん「いいね。今度僕もとっておきのコレクション、見せてあげる。いいものがあったら、交換しよう」
582 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:32:23.11 ID:dm7r2v8b0
ヤミーヤミーカーカー

マサオ「もうこんな時間なんだね」

風間「それじゃあ日も暮れてきたし、そろそろ帰ろうか」

マサオ「そうだね」

ネネ「じゃあまた明日!」

ボーちゃん「ボー!」

風間「しんのすけ、次は負けないからな!」

しんのすけ「やる気があったらね」

ジュナイパー『そこはいつでも来い、とか言うもんだろ』
583 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:33:08.00 ID:dm7r2v8b0

アクションタウン
自宅

しんのすけ「ただいマラサダ久しぶりに食べたくなってきたー」

みさえ「ただいま、でしょ」

『……に起きた謎のポケモン襲撃事件で、プロゴルファーのカヒリさんがアローラ地方に賞金を引き続き寄付すると発表。また、キャプテンであり、独創的な絵で各地方で高い評価を得ていることで有名なマツリカさんは、アローラへの義援金を目的にチャリティーオークションを……』

ひろし「そういえば、カヒリはアローラ出身のトレーナーだったっけなあ。ゴルファーとして一度会ってみたかったなぁ」

みさえ「みんな、元気にしてるかしら?」

ひまわり「たい」

ひろし「復興が終わったら、またアローラ行こうな」

しんのすけ「ほい!」

ピンポーン

みさえ「はーい! 今出まーす」ドテドテ

ガチャ

みさえ「はい、どちら様で……」

カイリュー「きゅー」
584 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:36:31.49 ID:dm7r2v8b0
玄関に突如現れたカイリューが、親しげに挨拶する。予想外の登場に、みさえも驚きが隠せなかった。

みさえ「えっ? か、カイリュー?!」

ひろし「どうしたんだ? みさえ」

しんのすけ「ひょっとして試食品食べ過ぎの罪で警察がやってきたとか?」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ「」

みさえ「やかましい!」

カイリュー「きゅー」

カイリューは下げている郵便カバンから小包を取り出すと、伝票と一緒にみさえへ差し出した。

ひろし「カイリュー便ってことは、結構遠くからの荷物ってことだな。ええと印鑑印鑑……」

ひろしが伝票に印鑑を押して小包を受け取ると、カイリューはしんのすけたちに一礼して、暴風を巻き起こしながら飛びさっていった。

みさえ「送り主は誰から?」

ひろし「……ククイ博士から、しんのすけ宛だ!」

みさえ「じゃあアローラ地方から来たのね!」
585 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:40:28.06 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「じゃあオラの?! オラが貰っていい?」

ひろし「ああ、お前のだよ」ハイ

しんのすけ「わーい! 中身はなんだろー?」ベリベリ

みさえ「あっ、ちょっと! こんなとこでビリビリに破かないの!」

ひろし「ま、いいじゃないか。アローラの人たちからの手紙なんだから」

しんのすけ「おおっ、これって……!」

小包の中身は、電源が落ちて休眠状態に入っているぶりぶりざえもんだった。
小包からぶりぶりざえもんを出すと、すぐに目を覚ました。

ロトム図鑑「ふあ〜あ、よく寝た……」

しんのすけ「よ、ぶりぶりざえもん」

ロトム図鑑「……しんのすけ? ということは、ここがカスカベ地方か」

ひろし「そういえば、お前今までどこにいたんだ?」

ロトム図鑑「ふん、アローラに残ってマーマネとマーレインに改造されていたのだ。アップデートしたおかげで、随分身体が軽くなった」

しんのすけ「そういやそうだったね」
586 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:42:14.82 ID:dm7r2v8b0
ひろし「アップデートって、具体的には?」

ロトム図鑑「今まではアローラに生息するポケモンにのみ対応していたが、これからは全国のポケモンにも対応出来るようになった。アローラにいないポケモンを、ビーストも含めて登録できるようになったというわけだ」

ロトム図鑑「他にも、フェスサークル、自己修復機能の強化、ジャッジ機能、今日の誕生月占い、といったシステムが大幅にアップデートされたそうな」

しんのすけ「それってすごいの?」

ロトム図鑑「フッ、お前にとっては豚に真珠だろうがな」

ひろし「お前が言うな! タイプ相性も分からないくせに!」

みさえ「あら? 手紙も入ってるわよ? しんちゃん、リーリエちゃんからじゃないかしら?」つ手紙

しんのすけ「ホント? どれどれ?」
587 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:45:41.93 ID:dm7r2v8b0
 しんちゃん、アローラ! お元気ですか?
 しんちゃんがカスカベ地方に帰ってずいぶん経ちますが、わたしもアローラのみなさんも、とっても元気です!

 わたしはリラさんとハンサムさん、そしてほしぐもちゃんと一緒にアローラにいるビーストさんを元の世界に帰しながら、トレーナーとしての腕を磨いています。
 実は、ほしぐもちゃんにお友達が2匹も出来ました! 1匹目はハラさんから頂いたアシマリさん。2匹目は、ラナキラマウンテンで見つかったタマゴから孵った、アローラ特有の姿をした白いロコンさんです!
 2匹とも元気いっぱいで、とっても可愛いです。しんちゃんに見せてあげたいな。ほしぐもちゃんも2匹の面倒を見て、すっかりお姉さんです。カザマさんたちとも、きっと良いお友達になれますよ。
588 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:46:25.71 ID:dm7r2v8b0
 ちょこっとだけ、アローラのみなさんの近況を教えますね。
 ハウさんは、メレメレ島の復興作業の傍ら、本気のハラさんとしんちゃんに勝つためにイリマさんやグズマさんたちと猛特訓をしています。たまにわたしとポケモン勝負をするのですが、ハウさんは以前より格段に強くなってますよ! しんちゃんとカザマさんも、負けてられませんね!
 ちなみに、しんちゃんが作ったアローラ防衛隊バッジ、実は今アローラでとっても流行っていますよ。アローラ復興のシンボルとして、ハウさんとマーマネーさんが広めたんです。

 ククイ博士は、今、アローラにはいないんです。ではどこにいるかと言うと、なんとカントー地方です!
 リーグ設立という夢を叶えるために、カントー地方でポケモンリーグのシステムを勉強するため、ジムリーダーや四天王とポケモン勝負しつつ、情報交換を行っているそうです。
 アローラポケモンリーグが出来るまでまだまだ先ですが、もし、ポケモンリーグが出来たら、是非しんちゃんも挑戦しに来てください。さらに強くなったみなさんが待ってますよ。
589 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:48:15.13 ID:dm7r2v8b0
 そして、かあさまの事についてですが、ビッケさんとザオボーさんが作った血清と、カントーからいらしたマサキさんという方の助力もあって、車椅子無しで歩けるようになるまで回復しました! この間は、エーテルパラダイスの保護区を一緒に散歩して、野原さんたちのことを話しましたよ。
 にいさまも、かあさまと協力しながらエーテル財団の代表代理として、ポケモンさんとビーストさんの保護に尽力しています。ただ時折、外に出ては、とうさまの行方を捜しに行ったり、何故かポケリゾートに行ったりするのですが、かあさまもわたしも、にいさまが無茶しないか心配です……。でも、少しずつ家族が元通りになってきています!
家族が力を合わせれば、どんなことも乗り越えられる……野原さんたちから教わったことです! いつか3人でとうさまも見つけ出してみせます!
590 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:49:15.76 ID:dm7r2v8b0
 みんながそれぞれの皆さんがそれぞれの道を歩み出しています。しんちゃんも、自分のやるべきことが見つかって、あなたの望む素敵な未来へ歩いていけるといいですね。
 それとも、もう夢は見つかっていますか?

 ……最後になりますが、アローラでやるべきこと、みんなやり終えたら、必ずあなたに会いに行きます。待っててくださいね。
 いつ会いに行くか、ですか? それは内緒です。だって、しんちゃんをびっくりさせたいですから。
 アローラでいっぱいしんちゃんに振り回されたから、このくらいはいいよね?

 リーリエより

P.S
 ほしぐもちゃんについて、一度大変なことが起きたのですが……それについて、いつかしんちゃんとお話しできたらなと思います。あ、ほしぐもちゃんは今も元気ですよ?
591 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:56:49.68 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「ほーほー……」

ロトム図鑑「ずいぶん長いな」

みさえ「まあ、リーリエちゃんったら。しんちゃんに言いたいことがいっぱいあるのが伝わってくるわ」

ひろし「しんのすけ、お前も早めに返事書きな。向こうもきっと、しんのすけからのお手紙待ってるはずだから」

しんのすけ「そうだね。じゃあ最近とーちゃんが夢中になっている、おとなのおねえさんのマチコちゃんについてでも書きますか!」

ひろし「なっ、なんでそれ知って……ハッ!」

みさえ「ふーん……マチコちゃんに夢中になってるっていうのは否定しないのね……」ゴゴゴゴゴ
592 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:58:20.05 ID:dm7r2v8b0
ひろし「いやあのこれは接待の会社で……」

しんのすけ「かーちゃんの いかりのボルテージが あがってゆく!」

ロトム図鑑「ひろしは おびえている!」

げ    ん

こ    つ

ひろし「」

ロトム図鑑「」

しんのすけ「」

みさえ「余計なナレーション入れるなっちゅーの!!」
593 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 21:59:16.83 ID:dm7r2v8b0
ピンポーン

みさえ「あ、はーい!」ドテドテ

しんのすけ「今日はよく人が来る日だな」

「…………!」

みさえ「あら、まあ! あなたは……!」

「…………?」

みさえ「はい! しんのすけ、いらっしゃい! アクション仮面が来てるわよ!!」

しんのすけ「えっ? ホント!?」ダッ

しんのすけは興奮しながら玄関に向かうと、果たしてそこには、しんのすけにとって世界で一番尊敬している人であり、カスカベ地方で放送されている特撮の主演俳優であり、このカスカベ地方のチャンピオンを務めている男――アクション仮面こと郷 剛太郎が立っていた。

アクション仮面「やぁ、しんのすけくん!」

しんのすけ「アクションかめーん! お久しぶりー!」

アクション仮面「南の島での試写会以来だね」

しんのすけ「 どーしてオラんちに来たの?!」

アクション仮面「もちろん、君に会うためさ」
594 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:01:31.20 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「アクション仮面にそんなこと言われるなんて……オラ、チョーキンテキー!」

ひろし「感激、だろ」

みさえ「あの、良かったらうちに上がってください。お茶でも出しますから」

アクション仮面「いえ、お構いなく。すぐに済む話ですので」

アクション仮面「しんのすけくん、実は私も、君がアローラの大大試練に挑戦する中継を見ていたんだよ。君とポケモンたちのゼンリョクと絆の力、見事だったよ。最後のZワザもね」

しんのすけ「アクション仮面に見られてたら、オラも島巡りした甲斐がありましたなあ〜」

アクション仮面「そう、あの大大試練で君と君のポケモンたちに、無限の可能性を感じたんだ。そこで、しんのすけくんに、これを渡そうと思う」

アクション仮面が持っていた鞄から取り出したのは、アクション仮面が劇中で付けている変身ベルトだ。「A」マークが目印のバックル部分に、七色に光る不思議な石がはめ込まれていた。

しんのすけ「なにこれ? アクションストーン?」

ロトム図鑑「これはキーストーンと呼ばれる石だ!」

みさえ「キーストーン?! ってことは……!」

アクション仮面「そう、しんのすけくんには、メガシンカを会得してもらいたい! そのため、メガシンカの伝承者のいるカロス地方に行って欲しいんだ!」

ひろし「か、カロス地方!?」
595 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:05:09.07 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「メガシンカって、アクション仮面がルカリオをパワーアップさせてたアレ?」

アクション仮面「ああ、しんのすけくん。私とルカリオは、強くなるため世界中を回って武者修行をしてきたからね。メガシンカはその時得たチカラのひとつさ」

アクション仮面「いずれ君には、カスカベ地方を回って、ジムリーダーを打ち倒し、私に挑戦してきて欲しい。君なら、このカスカベ地方のチャンピオンになれる資格がある!」

ひろし「アクション仮面からのお墨付きじゃねえか、さすが俺の子だぜ!」

しんのすけ「オラ、アクション仮面の頼みならなんだって聞くゾ!」

みさえ「でも、カロス地方を一人旅って、いくらアローラの島巡りを終えたとは言え、ちょっと不安です」

アクション仮面「ああ、その点に関してはご心配なく。私は同伴出来ませんが、なんでもしんのすけくんと一緒にカロスへ行きたいと言う子がいるので、その子とカロスを旅してはいかがでしょうか?」

ひろし「しんのすけと一緒に……?」

しんのすけ「オラと一緒に旅したい人なんてずいぶん変わってるなあ」


「しんちゃんに変わってるなんて言われたくないですっ」
596 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:12:13.27 ID:dm7r2v8b0
しんのすけ「!」

懐かしい声と供に、玄関の向こうから、声の主はひょっこりと顔を覗かせて現れた。
半袖のシャツにスカートという活発的な服装、ポニーテールにした金髪が、夕闇の中でも自己主張するように輝いている。華奢な腕には、Zリングが付けられている。

アクション仮面「この間、アローラへ被災者に慰問へ行った時に彼女と出会ってね。しんのすけくんをカロスへ行かせる話をしたら、しんのすけくんの同伴者になりたいと申し出たんだ」

彼女は、緑色の瞳を優しく細めながら、しんのすけに近づいた。

しんのすけ「リー……リエちゃん」ポカン

リーリエ「やっぱり、びっくりしましたね!」ニコッ

ロトム図鑑「いや待て! 手紙が届いたのさっきだろ。来るの早すぎじゃないか?」

リーリエ「そうですよ? しんちゃんと野原さんをびっくりさせるために、手紙がおうちに来たときと同じ時間にここへ着くようにわたしが考えたんです」

しんのすけ「……リーリエちゃん」ウルッ

しんのすけ「リーリエちゃん! オラ、オラ会いたかったぁ〜っ!!」ギュウ

久しぶりに会えた親友に感激して、しんのすけは思わずリーリエの胸に飛び込んだ。
リーリエも以前より明るい笑顔でしんのすけを受け止めて、きつく抱きしめて再会を喜びあった。

リーリエ「えへ! わたしも、しんちゃんに会えて嬉しいです!」ギュウ

リーリエ「……約束、果たしに来ましたよ。一緒にカロス地方へ行きましょう!」
597 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:13:58.94 ID:dm7r2v8b0
みさえ「お母さんのことは大丈夫なの?」

リーリエ「はい! お手紙に書いてある通り、かあさまはすっかり回復なされました! その……お恥ずかしいのですが、かあさまから後押しされて来たのです」

――あなたはあなたの夢を追っていきなさい。わたくしの事なら大丈夫。親が子供の足を引っ張るような事、しちゃいけないでしょう?

リーリエ「しんちゃんのことなら、わたしに任せてください。お手紙のように、わたし、トレーナーとして一人前になりましたから!」

ひろし「……そっか、良かったな、しんのすけ」

みさえ「リーリエちゃんとカロスへ行って来なさい。しんちゃんなら、きっとメガシンカを会得して、カスカベ地方のチャンピオンになれるわ!」

ひまわり「たい!」

シロ「キャンッ!」

しんのすけ「リーリエちゃん、ふつつかものですが、よろしくお願いします」

リーリエ「はい! わたし、しんちゃんが行くところ、どこへでもついて行くって決めましたから!」

リーリエ「それに……今、すごくドキドキが止まらないのです。こうしてしんちゃんと、一緒に冒険して、新しいポケモンさんや知らない人と出会えることが楽しみなんです!」

アクション仮面「よし! ではしんのすけくん、リーリエくん、一週間後また迎えに来る! その間、カロスに旅立つ準備しておいてくれたまえ!」

しんのすけ「ほい!」

リーリエ「はい!」
598 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:15:09.76 ID:dm7r2v8b0
ジュナイパー『アローラの次はカロスか!』

ヨワシ『カロス地方かぁ、新しい仲間ができるといいね!』

キテルグマ『メガシンカ……ネネにもできるかしら?』

ミミッキュ『僕、カロスの石とメガストーンを集めたい! 人間とポケモンの絆が深く関わるキーストーンとZクリスタルは、きっと無関係じゃないかも』

フェローチェ『あいも、しん様の行くとこなら、どこへでも行きますわ!』

ロトム図鑑「こうなればヤケだ。とことん付き合ってやる」

しんのすけ「よーーし! みんなカロスに出発おしんこー! オボンのぬか漬けー! ファイヤーー!!!」



フ ァ イ ヤ ー ー ー ッ ! ! !



アローラの島巡りを終え、リーリエと供にメガシンカを会得するため、しんのすけは再び旅に出る。
彼らの明日に待っているのは光、それとも闇? しんのすけたちが歩んでいく未来は?
しんのすけとリーリエの冒険はまだまだこれから――2人にとって物語の最初の1ページを開いたに過ぎない。

to be continued…
599 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 [saga]:2017/06/21(水) 22:17:10.33 ID:dm7r2v8b0
これでこのSSは本当におしまい。

じゃ、そゆことで〜アロ〜ラ〜!

600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 22:17:38.64 ID:SYvX4Xtbo

カロス地方編はよ(バンバン
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 22:18:45.05 ID:yS0fSHkso
さっき乙って言っちゃったけど、これはカロス編くれないと満足できない(バンバン)
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 22:20:20.25 ID:4CbQ1TtiO

こんなの見たらカロス編もやってほしいもんだが…無理強いはできないか
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 22:20:28.86 ID:PUxWEXLEO

さあ早くカロス編を書く作業に戻るんだ
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