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北上「我輩は猫である」

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1 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 12:49:52.13 ID:Rs3M9tFU0
1匹目:我輩は猫である




という本を読んだ。勿論タイトルに惹かれて。

前世(?)が猫の本家本元のガチ猫から言わせてもらえば、いやホントに言いたい事は山ほどあるが、読み物としては非常に楽しめた。

なのでかの名作に敬意を評し、二度目となる私の人生の最初を最も有名な冒頭部分になぞらえて言えば、

こうなる。


我輩は猫であった。

北上「名前は軽巡、北上。まーよろしく」

提督「おう、よろしくな」



ジャンルは、SFとかかな?

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500349791
2 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 12:51:27.39 ID:Rs3M9tFU0
艦娘に別のものぶっこむのが好きらしい

ほのぼのをゆるりとまったりやってきたい

目指せハッピーエンド

更新もまったりと
3 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 12:52:31.24 ID:Rs3M9tFU0
2匹目:猫に炬燵





北上「…温いね〜」

大井「そうですね〜」

多磨「相変わらず2人は陽だまりが好きにゃ」

木曽「おい姉は上姉の真似してるだけだろ」

球磨「多磨より猫っぽいクマ」

多磨「にゃんと!」

木曽「別に多磨姉は猫に寄せる必要はないんじゃないか?」

多磨「負けられない戦いがここにあるにゃ」ゴソゴソ

北上「多磨姉じゃま〜」グイ

大井「多磨姉さん邪魔です」グイ

多磨「妹が冷たいにゃ…」

球磨「おうおう、球磨の胸で暖めてやるクマ」

多磨「うるせーにゃ私より胸でかくしてから出直してこいにゃ」

球磨「なあ!?同じくらいだクマ!大差ないクマァ!!」

木曽「うわっ球磨姉暴れるな揺れる揺れる!」
4 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 12:53:51.03 ID:Rs3M9tFU0




本来四人部屋のところに5人。

4人用の炬燵に5人。

この狭さは、優しさで出来ている。

猫と時とは違う安心がある、狭さだ。


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 15:48:45.85 ID:2prv0z6So
猫にゃ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 18:24:53.87 ID:PGX31VdiO
変態集団球磨型
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 21:02:56.84 ID:lGZl74eGo
細かいようだが多摩の表記が微妙に違いますぜ
「多摩川」が名前の由来だから・・・
8 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 22:12:54.87 ID:+lFzoKKU0
多摩 多磨 うわすげぇ深刻な問題だ。これは球磨が悪い
前にも駆逐艦で似た事やらかした気がする
9 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 22:13:33.43 ID:+lFzoKKU0
球磨「さて、そろそろ仕事だ」

多摩「もうそんな時間かにゃ。あと語尾忘れてるにゃ」

球磨「きょ、今日は遠征だクマ」

木曽「俺もそろそろ行こうかな」

北上「キッソは出撃ないんじゃないの?」

木曽「その呼び方止めてくれ…道場に行くんだよ」

北上「な〜る」

大井「と言うことは今日は北上さんと2人っきり!!」

ピンポンパ〜ン
『あー、大井、金剛、比叡、半までに提督室に来てくれ。以上』

多摩「…出撃っぽいにゃ」

大井「チィッ!」

提督(なんか寒気が)ブルッ
10 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 22:14:04.91 ID:+lFzoKKU0
大井「チョットイッキマス…」

木曽「こ、こぇよ大井姉」

球磨「まだ時間あるクマ。北上と居なくていいクマ?」

大井「残り時間たっぷりあの人と交渉して来ます」

木曽「ホントに交渉で済むんだよな?」

球磨「じゃあ北上、留守番頼むクマ」

北上「あいよ〜。大井っちも頑張ってね〜」

大井「っ!はいぃ!MVP全部かっさらって来ますね!」

多摩「…扱い心得てるにゃ」
11 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/18(火) 22:15:00.29 ID:+lFzoKKU0
北上「さてと」

一人の時間。

なんやかんやで今も昔もこの時間が一番好きだ。

せっかくだし炬燵に潜ってみる。

北上「ぶあっつ!」

息苦しい過ぎる。

猫は炬燵で丸くなると聞いたが本当にそんなことできるのかな?

猫だった時は炬燵に出会わなかったのでなんとも言えない。

北上「まあすっぽり収まるより、上半身動かせる方がいいよね」

ミカンを剥いて1粒、1粒?1個?なんて数えればいいんだろう。後でみんなに聞いてみるか。

北上「美味い」

炬燵が好きなのにミカンの味を知らぬ。猫とは悲劇だ。
12 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:30:13.09 ID:1+aMPXEV0
3匹目:犬は人に付き、猫は家に付く


ということわざがあるそうだ。

思い返すとなるほど全くその通りだと思うのだが、

私は船に付いた。

ついた、というか憑いた。

艦娘。船の記憶を持つ人形の、妖怪みたいなもの。

世の中には二種類の艦娘がいるー!

ひとーつ。大さじ一杯の鉄にボーキを少々、弾薬を隠し味にし燃料をまぶせば完成。建造のタイプ。

ふたーつ。なんか海で拾われるやつ。よくは知らない。

私は、前者だった。
13 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:30:37.03 ID:1+aMPXEV0
明石「変な記憶?」

北上「うん。なんか覚えのないというか、妙な記憶が浮かんでくるんだ」

明石「あ〜たまにいるんですよ。建造だと。艦娘って船やそこに乗った人、作った人、関わった様々な人の想いの集合体見たいなものなんです」

北上「いよいよ妖怪じみてきた」

明石「妖怪ですか。それが案外1番合ってるかもですね。ともかくそんなんですからたまに何か別の記憶が混じる例がたまにあるんですよ」

北上「へ〜。よかった。おかしな事じゃないんだ」

明石「ジャメヴ見たいなものみたいです。大体はそのうち忘れたり薄れていくものらしいですよ。心配なら対処法はなくもないですけど?」

北上「いんやいいよ。薄らとしか思い出せないものだし」

明石「なら大丈夫ですね。ちなみにどんな内容で?」

北上「ん〜よく分かんないけど、背が低かった」

明石「へ?」
14 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:31:05.41 ID:1+aMPXEV0
とかなんとか、ここに来たばかりの時明石に聞いた。

しかし実際のところ私はハッキリと覚えていた。

四足歩行の、耳の、嗅覚の、尻尾の、髭の、人間とは違うあらゆる感覚、経験、記憶がハッキリと。

同時に北上だという記憶もまた、ハッキリとある。

二重人格とかでなく、上手いことまざりあっているようだ。
15 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:31:36.97 ID:1+aMPXEV0
不思議な感覚だが、猫の方の記憶は基本的に人間として保存されていた。

つまり、例えば猫の記憶にある花を思い浮かべると、それを花と認識していることに気づく。

猫は花を花と認識してはいない。猫として認識したあらゆる記憶は、人間の言葉や感覚に置き換えられていた。

逆に置き換えられなかったものもある。

人間の何倍も敏感な嗅覚や聴覚は臭いとか煩いとかかなり曖昧な感覚に置き換わっていた。

髭の感覚も、覚えているが説明出来ない。
16 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:32:19.15 ID:1+aMPXEV0
そんなわけで、よく分からないけど今は艦娘の身だ。

元が猫だったからと特にやる事があるわけじゃなく、こうして日々を満喫している。

何より炬燵は素晴らしい。

最近そろそろ炬燵を片付け始めているという悪質なデマが回っているが気にしない。

しかし流石に暑くなってきた。

誰もいないし上でも脱ぐか。

北上「んしょっと。ん?」

外が何やら騒がしく、
17 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/19(水) 12:32:51.31 ID:1+aMPXEV0
バタンっ!

提督「助けてくれ北上!!」
大井「なんとか言ってやってください北上さん!!」

北上「え?」
提督「え?」
大井「あ」

2人から見えるのは炬燵から伸びた上半身下着のみの私。

不味いな大井っちに襲われかねないぞ。

北上「で、今度は何で揉めてんの?」

提督「あっ、いやっ、その、ですね「見るな変態ぃ!!」アハトゥンヌッ!」

大井っちの見事な回し蹴り。

うんでも、ごめん提督。これは私が悪い。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 14:20:16.90 ID:2B+PCwGA0
前世は猫なのに多摩じゃないのが面白いな
うーちゃんはウサギの記憶でもあるのかな
19 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:35:30.66 ID:xr41/6ky0
4匹目:借りてきた猫


いつもと違って大人しい、静かという意味。

いやでも初めての所に連れてこられていつも通りいろってのが無理な話だよね。

そんなわけで最初は私もビクビクだった。

別にこれといった問題はなかった。

それが問題だった。

艦娘としての私が勝手に鎮守府に馴染んでいく。

まるてそれが当たり前のように。

そんな中猫の私は驚きの連続だった。
20 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:36:09.51 ID:xr41/6ky0
まず生まれて、提督と会って、挨拶をした。

もうこの時点で驚き。

言葉を話してるんだもん。

しかも二足歩行。

うわ手もある。尻尾ない髭ない毛もない。髪長っ。

一挙手一投足に驚きつつ提督について行った、その時だった。

大井「北上さーーーん!!」

何かがすっ飛んできた。ルパンダイブで。

私の脳はそれが大井っちと認識したけど、ここでようやく猫の私が動いた。

こいつはヤバイ。

北上「よっと」スッ
提督「へ?」
大井「ちょっ!」

ドサッ
21 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:36:51.59 ID:xr41/6ky0
提督「ぐおぉ…重い、大井重いぃ…」

大井「なっ!乙女に向かって重いなんてホントデリカシーないわね!」

提督「いきなりルパンダイブカマしてくるやつを乙女と呼ぶ文化はここにはねえよ!大体今の北上でも危ないだろ!」

大井「北上さんは大丈夫よ!なんかこう、大丈夫よ!」

提督「だいじょばねえ!」

ギャーギャーワーワー

北上「…あのさ〜」

提大「「はいっ」」

北上「あー、とりあえず、移動しない?」
22 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:37:23.27 ID:xr41/6ky0
球磨「お、やっときたクマ」

多摩「待ちくたびれたにゃ」

木曽「提督…そのアザは?」

提督「大i「さあさあ北上さんどうぞ中へ〜」にゃろう…」

北上「ここが私達の部屋か〜。あれ、でもここ四人部屋じゃない?」

提督「まあそうなんだがな。お前ら五人姉妹だろ?いずれ北上が来ても五人でここを使うって決めたんだ」

球磨「ちょっと狭くなるけど、その分私達の距離は近づくクマ」

多摩「おぉ、いい事言ったにゃ」
23 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:37:57.18 ID:xr41/6ky0
木曽「ベッドはとっぱらってな。寝る時ゃ布団を並べるんだ」

大井「北上さんは私のどちら側で寝たいですか?右ですか?左ですか?」

提督「隣は確定かよ」

大井「当たり前でしょう。ほら男はさっさと戻る戻る」

提督「お前なぁ、それが上官にとる態度かよ」

大井「そりゃ私だって年上や上官は敬いますよ。基本はね、基本は」

提督「俺は違うってのか!」
大井「当然です、この変態!魚雷ぶち込みますよ!」
24 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:38:36.64 ID:xr41/6ky0
北上「ま〜たこれだよ」

球磨「気にするな。いつもの事だ」

北上「ん?」

多摩「球磨姉、語尾」

球磨「クマ」

多摩「遅せぇにゃ」

木曽「相変わらず仲良いなぁあの2人」

仲良い?そうなのだろうか。
25 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/20(木) 13:39:07.90 ID:xr41/6ky0
それから鎮守府内を案内してもらったり歓迎会が行われたり、とても楽しかった。

私はともかく猫のことを忘れた。

それが正しいと艦娘の私が判断した。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/20(木) 20:36:32.15 ID:fcRHttuCo
おつかーレ
27 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:44:56.80 ID:8tejpdJU0
5匹目:猫を被る




ここに来て2日目。そこそこ生活に慣れてきたが、一つ問題が出てきた。

北上「知りたい」

猫の私が人間という要素を取り入れて初めて得た強い衝動は、知識欲だった。

人の事がともかく知りたい。

でも、艦娘である私にとって猫の私は言わばエラーだ。その私が積極的に行動すべきなのか、悩みどころだ。

猫を被るの逆。人を被っている。

北上「はあ…」

悩む、なんてのも中々新鮮だ。

提督「な〜に溜息なんてついてんだよ」

北上「うわ、提督か〜。ビックリした」

場所は鎮守府の屋根の上。

登れるかな〜と思ったら裏にハシゴがあった。

猫の記憶のせいなのか、やはり高所は落ち着く。

こうして夜中に目が覚めるのもそうなのかな。
28 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:45:30.43 ID:8tejpdJU0
提督「どっから見つけたんだよ。俺の秘密の場所なのに」

北上「たまたまだよ。ダメだった?」

提督「漏らさなきゃいいよ。特に大井には。ここは唯一ゆっくり酒が飲めるんだ」

北上「止められてるんだっけ」

提督「そゆこと」

北上「なるなる」

提督「で、悩み事か?まあ来たばっかりだもんな」

北上「そんなんじゃないよ。人は他人の命にどこまで干渉していいのかを考えてただけ」

提督「お前スゲェ事考えるのな」
29 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:45:59.39 ID:8tejpdJU0
提督「言いたい事やりたい事あるなら言えよ」

北上「やりたい事、ねえ」

提督「ほほう、つまりやりたい事があるのか」

北上「あっ、ズルいよそれは」

提督「ふふふバカめ墓穴を掘ったな」

北上「う〜掘った穴に入りたい」

提督「好きにやりゃいいさ。あ、倫理的にも法律的にも許させる範囲でだからな?」

北上「ふふっ、なら大井っちはアウトじゃない?」

提督「アイツあたりが強いからなあ。でもいいんだよ。俺とアイツはこれで。あー、でもやっぱ暴力はなしで」

北上「あはははは」

提督「そんなに笑うなよ…」

北上「いやーごめんごめん。でも、うん。ありがとうね」

提督「ん?」
30 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:46:39.47 ID:8tejpdJU0
提督「髪」

北上「かみ?」

提督「髪の毛だよ。結ばないのか?」

北上「結ぶの面倒でさ〜。どうせ寝る時ゃ解くし、朝起きたらまた結ぶんだよ?面倒」

提督「お前らしいや」

北上「でしょ〜」

提督「…なんかアレだな」

北上「あれ?」

提督「黒猫みたい」

北上「黒猫かぁ」


生前は、ちなみに白猫である
31 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:47:07.43 ID:8tejpdJU0
図書館。

何故図書館。

近くにあるから。

さて、しかし来たはいいが何を読もうか。

日向「キミも読書家かい?」

北上「ん?日向さん?」

出撃したりする秘書艦と違って殆どを鎮守府での事務仕事に費す、実質秘書艦、事務員こと日向さん。

今更だけど秘書が最前線に出るってどうよ。

日向「読書が生き甲斐でね。日がな一日事務仕事しているのもこうして海に出ず本を読むためなのさ」

北上「えぇ…」

いいのかな、それは。

日向「それで、まだ二日目の新人がここに来るなんて余程好きなのだろう?」

目が怖い。この目を私は知っている。獲物を見つけ逃がすまいとする捕食者の目だ。
32 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:47:49.99 ID:8tejpdJU0
北上「本をね、読もうと決めたんだ。そこの迷いは吹っ切れてんだけど、今度は何を読めばいいのかと」

日向「とにかく何か読みたい、それだけなのか?」

北上「まあ、うん。取っ掛かりが欲しい感じかな」

日向「なら一つキーワードを思い浮かべてみろ」

北上「キーワード?」

日向「そうだ。それに関わる本を二三冊読めばいい。何も最後まで全部読む必要は無い。取っ掛かりが欲しいならそれで十分さ」

北上「へえ…うん、そうするよ。ありがとね〜」ノシ

日向「ああ、また」
33 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:48:25.29 ID:8tejpdJU0
北上「すげぇタイトルだ」

我輩は猫である。しかしこれが日本で最も有名とも言える猫が題材の本と聞く。

こうして私は、本に出会った。
34 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:48:56.25 ID:8tejpdJU0
大井「また読書ですか?」

北上「うん」

大井「この前から急に読み始めましたけど、何かあったんですか?」

北上「うん」

大井「私の事好きですか?」

北上「うん」

大井「今晩一緒に寝ませんか?」

北上「いや」

大井「やっ…てない!なんで!?」

北上「いや聞こえてるしね…」

大井「くっ、流石にベタだったか」

多摩「2人ともうるせーにゃ」
35 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:49:45.05 ID:8tejpdJU0
木曽「でもホントに何があったんだ上姉」

北上「提督とちょっとね。後は日向さんかな」

球磨「あ〜あの読書バカの影響か。まあいい事だ、クマ」

多摩「ギリギリセーフにゃ」

大井「まさか!提督に何か変なことを!?」

北上「そんな事する勇気ないでしょあの人」

木曽「妙な信頼だな。分かるけども」

大井「なんてこと…あんな人に先を越されるなんて」

球磨「何読んでるクマ?」

北上「Meet My Cats」

多摩「うわ英語だにゃ」
36 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 01:50:38.08 ID:8tejpdJU0
球磨「北上は猫が好きクマ」

多摩「もしかして多摩も好きにゃ?」

北上「にゃ以外に猫要素は無いけど多摩姉ちゃんは好きだよ」

多摩「…嬉しいけど納得いかんにゃ」

大井「…にゃ…」

木曽「おい姉、何企んでる」

大井「いや、別に!」

北上「安易ににゃとか言わないでよ」

大井「う…はい」


多摩「…アレ今多摩もディスられたにゃ?」

球磨「気のせいだクマ」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 10:26:18.20 ID:ZxTodqDso
おつん
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 17:39:33.59 ID:wRF0n2qIo
乙にゃ
39 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:30:44.77 ID:l3IpzBU40
6匹目:喉元



猫は喉元をかくと喜ぶ。

何故か。

かけないから。

舐めれないし手も、届かなくはないけど微妙なところ。

孫の手がわりに机や壁の角なんかに擦り付けたりするけども、それじゃものたりないのだ。

人間になってそれらは消えた。

消えたーのだろうか。
40 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:31:20.41 ID:l3IpzBU40
北上「という事で試してみる」

大井「何をですか?」

北上「ちょ〜っとそのままでいてね〜」

大井「はい」

北上「んしょっと」スリスリ
大井「マ゛ッ(吐血」

炬燵に並んで座って、大井っちの横顔にすり寄せてみる。

肌と肌が触れうというのは全身毛だらけの猫にとって中々不思議な感覚だ。

ん〜、しかしこれは…

北上「なんか違うな」

大井っちのもっちり?っぺは気持ちいいけど、なんか違う。

大井「」

木曽「…上姉、死んでるよ。おい姉が死んでる」
41 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:31:51.74 ID:l3IpzBU40
木曽「気持ちよさそうだったから?いよいよ猫みたくなってきたな」

むしろ段々猫じゃなくなってきてるんだけどね。

北上「やっぱ人じゃ無理なのかな。大井っちの頬は手でぷにぷにするものだし、あと髪が邪魔かな」

木曽「それおい姉に言うなよ、頭丸めかねない」

北上「あはは、そだね。さて木曽はどうだろうか」

木曽「お、俺にもやるのか?よしてくれよ、あまり気持ちよさそうには見えないぜ」

おい姉に殺されかねないし。と顔に書いてある。

まあこういうのはお互いが気持ちよくて初めて成立するものだ。無理強いは良くない。
42 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:32:25.98 ID:l3IpzBU40
北上「となると多摩姉ちゃんか」

炬燵の上に頭を乗せてぐっすり眠っている。

木曽「起こしちゃうんじゃないか?」

大井っちは伸びてる。

北上「今のところピクリともしてないし大丈夫でしょ」ゴソゴソ

多摩姉の隣にいどー。

木曽「まあ多摩姉なら大丈夫か」

ちなみに球磨姉ちゃんは寝起きの機嫌の悪さが凄い。多摩姉ちゃんが近くにいない時に起こしてはいけない。

北上「それでは、オジャマシマース」

多摩姉と同じく顔を炬燵に乗せすり寄る。

多摩姉はぷにぷにというよりスベスベ?っぺだ。

多摩「ニャァ…」

北上(かわゆい)

木曽(ゆっくりが2人…)
43 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:32:59.28 ID:l3IpzBU40
北上「さて」

木曽「あれ、もういいのか」

北上「髪の毛がチクチクする」

木曽「あ〜、でもおい姉の髪でもダメだったんだろ?もう球磨姉しか残ってないぞ」

北上「長さ云々より髪の毛がダメなのかな。猫みたいにはいかないか…」

木曽「なんで猫にこだわるんだよ」

北上「好きだからかな」
44 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:33:38.13 ID:l3IpzBU40
木曽「猫みたくって言うなら喉元かいてもらえばいいんじゃないか?」

北上「それだと擽ったいだけなんだ」

木曽「ならやっぱ猫みたいにはいかないだろ。俺ら体は基本人間なんだし」

う〜む。こりゃ打つ手なしか。

やはり人というわけか。

球磨「たっだいまクマ〜!」

木曽「おかえり」
北上「おっかえり〜」

球磨「久々の長距離遠征は堪えるクマ…北上〜球磨を癒すクマ〜」

北上「うわちょ、っと」

おんぶするかのように首に手を回し撓垂れ掛かる球磨姉。

身長差は殆ど無いので首に手を回す時点で球磨姉は少し体を浮かしている。

つまり、重い。
45 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:34:38.11 ID:l3IpzBU40
球磨「はぁ〜、癒されるクマ〜」スリスリ

北上「私は疲れるよこれ。お?」

木曽「ん?」

球磨姉の妙に弾力のある頬。包み込むように広がる長い髪。

これは!

北上「いいなぁこれ」

木曽「さいですか」

北上「でも重い」

木曽「座ったら?」

北上「そうする」

球磨「クマ〜…」
46 : ◆rbbm4ODkU. [saga]:2017/07/22(土) 21:35:06.57 ID:l3IpzBU40
大井「はっ!?北上さん?北上さんは!?」

木曽「んっ」指差し

大井「ん?」

北上「す〜…」
球磨「クマァ…」

大井「……くっ!」

木曽(球磨姉だから文句言えないのか)
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 21:38:35.68 ID:3zWKYLQE0
仲良いなぁこいつらw
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