【安価・ダンロンV3】モノクマ「安価で紅鮭団を盛り上げるよ〜」

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243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/04(水) 22:30:51.44 ID:cNN/wZ1sO
乙です
エタらない範囲で好きに書いて欲しいです
244 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/11(水) 20:05:04.02 ID:RDZhWeLSO

レスありがとうございます。

>>243
取り敢えずエタらせないように頑張ろうと思います。
245 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/11(水) 20:14:38.66 ID:RDZhWeLSO

また生存報告だけというのもアレなので小ネタ投下しておきます。



テロップ【15日目・朝】


─食堂─


入間「あーん」

キーボ「それくらい自分で出来ますよ…恥ずかしいので止めてください」

入間「いいから食え!」ズボッ

キーボ「むぐっ?!」

キーボ「……」モゴモゴ

入間「旨いか?」

キーボ「」チョットマッテクダサイ

獄原「口の中に物が入ってるから喋れないんだね」

東条「キーボ君、キラッと光るシート使う?」

キーボ「」サッ

東条「ああ、ちゃんと自分で持ち歩いていたの」

キーボ「」フキフキ

キーボ「とても美味しいです。それにこれはボク好みの味ですね」

入間「そうだろ?オレ様もこれ好きなんだよな」

赤松(もしかして入間さん、キーボくんが入間さんの好きな食べ物を好むように設定したのかな?)

王馬「それにしてもさ、折角新機能を付けるんなら物の味が判るってだけじゃなくて普通に食べたり飲んだり出来るようにしてあげればよかったのに」

夢野「流石に入間の技術でも厳しかったんじゃろう」

入間「…あんまり認めたくはねーけどその通りなんだよな」

キーボ「ボクの身体は動力とあらゆる機能をこれ以上ないくらいコンパクトに纏めていますからね。皆さんの胃に当たる部分と言いますか、食べたり飲んだりしたものを一時的に溜めておくスペースを確保出来ないんです」

春川「無いなら造ればいいんじゃないの?」

キーボ「しかし造るとなると…」

入間「……」

入間「なあキーボ、お前もっと身長欲しくないか?」

キーボ「脚が長くなるならまだしも胴が伸びるなんて嫌ですよ」
246 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/18(水) 03:30:55.40 ID:HS1U8TSSO

生存報告。
そろそろ更新出来そうな気もしますが予定は未定です。
247 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/18(水) 18:03:43.08 ID:HS1U8TSSO

─超高校級の美術部の研究教室─


ガチャ

アンジー「ただいまー」

夢野「うむ、おかえりじゃ」

アンジー「トイレくらいそれぞれの階にあればよかったのになー。いちいち1階まで降りなきゃいけないの面倒臭いよねー」

???「こういう時、人間は不便ですね」

アンジー「キーボ、秘密子のこと視ていてくれてありがとうねー」

キーボ「はい、どういたしまして」

アンジー「確か話がまだ途中だったよねー?」

キーボ「いえ、アンジーさんが席を外したのは切りのいいところでしたし、聞きたかったことは粗方教えて貰いましたよ」

アンジー「じゃあなんか他に訊いておきたいこととかあるかな?」

キーボ「では最後にひとついいですか?」

アンジー「もっちもちー。なんでも訊いちゃってー」

キーボ「アンジーさんはモノクマーズのライトを浴びる前の状態に戻りたいと思いますか?」

アンジー「うん、元通りになれるんならなりたいよ。ま、戻れなくても仕方無いかなーって感じではあるけどねー」

キーボ「…そうですか」

キーボ(ボクは入間さんに何をしてあげたいのか、あるいは何をするべきなのか…その答えはまだ見付かっていません)

キーボ(でも、だからといって何もしない訳にはいかない。今のボクにも出来ることがあるはず)

キーボ(まずは入間さんがどういった状況に置かれているのか知ることからです。そのために彼女と同様にライトの影響を受けていると思しきアンジーさんに話を聞いてみたものの、どうやら入間さんとは事情が異なるようですね)

キーボ(本人に聞くのが最も合理的なんでしょうが、こちらから誘っても断られてしまうんですよね…)

夢野「キーボがフリーズしてしまったぞ。処理落ちか?」

キーボ「ちょっと考え事をしていただけです。アナタって偶に結構酷いこと言いますよね」

アンジー「キーボ、聞きたいことは大体聞けた?」

キーボ「あ、はい。ありがとうございました」

アンジー「じゃあ今度は神様の話をしてあげよっかー」

キーボ「そうですね、他に話すこともやることも無いですし」

夢野「ウチも構わんぞ」

アンジー「折角だからキーボもこの機会に入信しちゃおう?」

キーボ「検討させてください」

アンジー「ならキーボをその気にさせるためにも神様のことをいっぱい教えてあげないとだねー」

キーボ(アンジーさんから暫く神様の話を聞かされました。しかしアンジーさん、特に最近は口を開けば神様のことばかりですね…)
248 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/18(水) 18:14:25.11 ID:HS1U8TSSO

テロップ【一方その頃…】


─2階廊下─


最原(ゴン太くんの研究教室の前まで来てみたけど…中から話し声が聞こえるな)

???「……は……な人とか……」

???「……よく分からない……家の決めた……がいて……」

???「……の家……なんだっけ」

???「というより……偉い人……」

???「……けど……大丈夫?」

???「……思いだしちゃって……怖かった……」

最原(この声って多分ゴン太くんと王馬くんだよな?流石に張本人がいるのに割って入る気にはなれない…)

最原(取り敢えず今はゴン太くんから話を聞くのは諦めた方がよさそうだ)

最原(そういえば、王馬くんについて何か知ってそうな人がいたんだった。その人を捜しに行ってみよう)


─寄宿舎の中─


ピンポーン

ガチャ

真宮寺「おや、最原君」

最原「真宮寺くん、実はちょっと相談したいことがあるんだけどいいかな?」

真宮寺「へェ…キミが僕に相談事かい。いいヨ、喜んで受けるヨ」

最原「ありがとう」

真宮寺「ここじゃなんだしゆっくり話せるところに移動しようか」
249 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/18(水) 18:27:01.30 ID:HS1U8TSSO

─超高校級の民俗学者の研究教室─


最原(王馬くんの件について真宮寺くんに相談した)

真宮寺「なるほどネ。でも、どうしてそんなことを訊こうと思ったんだい?」

最原「例のライトに関してはまだ謎が多いし、とにかく情報収集してそこからみんなを元に戻すヒントを得られないかと思ったんだ」

最原「勿論、単純に彼が心配だっていうのもあるよ」

真宮寺「僕はなんとなく王馬君の事情を察してはいるけど…本当に知りたい?」

最原「そりゃあ、出来れば知りたいよ」

真宮寺「知ることで王馬君との関係が壊れるとしても?」

最原「え?」

真宮寺「別に脅したい訳じゃないヨ。ただ、その可能性が高いから行き過ぎた詮索は止めておいた方がいいんじゃないかって思っただけサ」

最原「……」

真宮寺「という訳で、僕からは具体的なことは喋れないヨ」

最原「具体的じゃなければいいの?」

真宮寺「まァ少しならネ」

真宮寺「…ここ数日間の王馬君は僕にとって非常に興味深い観察対象だったヨ。お得意の嘘や人を食ったような態度で常に余裕ぶっていた彼が、あんなことになってしまったんだからネ」

最原「そうだね、心を弄られたりしたら誰だっていつも通りではいられないだろうからね。現に最近の王馬くんは妙に情緒不安定だったし」

真宮寺「なるほど、キミからはそんな風に見えていたんだ」

最原「真宮寺くんはどうなの?」

真宮寺「僕の見解では、今の王馬君は非常に危うい状態だと思うヨ」

最原「危うい状態っていうと…」

真宮寺「具体的なことは話せないって言ったでしョ」

最原(今日の真宮寺くん、やけに口が固いな。一体なんでなんだろう?)

真宮寺「キミは王馬君のことを知ってどうしたいんだい?彼が心配だって言ってたけど」

最原「もし王馬くんが例のライトのせいで悩んでいるとしたら助けてあげたいよ。他の人のパターンから類推するに、僕も何かしらの形で関係していそうだしね」

真宮寺「助ければいいじゃないか。実際に彼は今ひとりで悩んでいる可能性が高い」

最原「だとしても、どうすればいいか判らないし、そもそも余計なお世話だったら?」

真宮寺「それを確かめるためにも本人から直接話を聞くといいヨ」

最原「……うん、そうだよね」
250 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/18(水) 18:37:07.56 ID:HS1U8TSSO

最原「真宮寺くん、相談に乗ってくれてありがとう」

真宮寺「いや、役に立てなくて申し訳無かったネ。お詫びって訳じゃないけど、民俗学の講義で仕切り直しとさせて貰おうかな」

最原「今回はなんの話をするの?」

真宮寺「それじゃあ心について、なんていうのはどうだろう」

真宮寺「脳の一部が感情を司っていることは科学が発達した今でこそ常識とされているけれど、かつて人間の感情は心臓に宿ると信じられていたんだ。例えば…」

最原(心というものが人々にどう捉えられてきたのか、真宮寺くん自身の見解と共に教えて貰った)

真宮寺「…おっと、もうこんな時間か」

最原「そろそろ戻らないとね」


─1階廊下─


真宮寺「お腹が空いてきたから僕はこのまま食堂に向かうことにするヨ。最原君は?」

最原「寄宿舎に帰るよ。持ち出した食べ物がまだ残ってるんだ」

真宮寺「そうかい。だったらここでお別れだネ」

最原「うん、今日はどうもありがとう。また民俗学の話を聞かせて欲しいな」

真宮寺「嬉しいことを言ってくれるネ。それじゃあ、また今度」


真宮寺(…さて、こうなったら後は当人同士の問題だネ。そもそも僕が口を挟むべきことでは無かったんだけど)

真宮寺(王馬君が縋り付こうと手を伸ばしてきた時、果たして最原君はそれを掴むのかな?振り払うのかな?)ゾクゾク

真宮寺(その愛の行く末…確と見届けるからネ)
251 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/18(水) 18:40:20.24 ID:HS1U8TSSO

今日の投下終わりです。
前回から1ヶ月近く間が空いてしまいましたが皆さん話の流れとか憶えていますか…?
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/18(水) 19:07:57.01 ID:KnZfLakD0
更新久々に来たから嬉しい。やはり真宮寺は姉さんさえなければかなり有能だな……
話の流れは大体覚えてるぞ
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/18(水) 23:30:24.38 ID:KnZfLakD0
更新久々に来たから嬉しい。やはり真宮寺は姉さんさえなければかなり有能だな……
話の流れは大体覚えてるぞ
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/18(水) 23:30:57.03 ID:KnZfLakD0
時間差再送信すまん
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/19(木) 07:43:45.66 ID:NpB81/95O
おー更新来てた待ってた
投下の無い間に何度も読み返してたぞ!
256 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/24(火) 03:32:16.05 ID:CnzU3zZSO

レスありがとうございます。

>>252
塩分をカットした真宮寺なんてお魚抜きの海鮮丼じゃないですか!
二重投稿に関してはどんまいです…。

>>255
読み返していただけるのは嬉しくもあり恥ずかしくもあります。
他に面白いSSが沢山ある中、こんなスレに時間を割いてくださってありがとうございます。
257 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/24(火) 03:36:25.33 ID:CnzU3zZSO

テロップ【数十分前】


─超高校級の発明家の研究教室─


入間「出来ちゃった…」

入間「遂に完成したぞ…性欲を減退させるマシーンが!」

入間(このヘッドギアを冠ったら後はスイッチを入れるだけ。それで全てが解決するはずだ)

入間(ま、期待通りの効果が得られるかどうかは実際に使ってみるまで判んねーんだけどな)

入間(…やっぱり自分で使う前に誰かを実験台にするか?例えば虫バカ辺りを巧く言いくるめて…)

ドゴーン!

エグイサルモノクマーズ「おはっくまー!」

入間「あへぁっ?!」ビクゥ

エグイサルモノキッド「ヘルイェー!久々の出番だぜ!」

入間「テメーらっ…勝手に中に入ってくんじゃねーよ!」

入間「いや、それだけならまだいいがドアは壊すな!鍵なんてかからねーの知ってんだろ!」

エグイサルモノファニー「ごめんね、研究教室の扉は後で直すわ」

エグイサルモノダム「ソレヲ壊シタ後デネ」キラーン

入間「は?」

エグイサルモノタロウ「それじゃあみんなー!いっくよー!」

ザシュッ

性欲減退マシーン「」バチバチッ…

入間「えっ……え?」

エグイサルモノスケ「よっしゃ、ワイらも続くでー!」バキャッ

エグイサルモノキッド「オラオラー!」ドガガガ

入間「ちょ、なな何してんだよ!」

エグイサルモノダム「入間サンガ造ッタ機械ヲ壊シテルンダヨ」バコン

エグイサルモノファニー「こんなことしてごめんなさい…でも、番組をよりよくするためだから…」ゴスゴス

エグイサルモノスケ「まあ言わんでも判るやろうけど、また造っても無駄やからな」ガッシャン

エグイサルモノタロウ「よし、もういいかな?」

性欲減退マシーンだったもの「」バラバラ

エグイサルモノキッド「いやーいい仕事をした後は気分も最高だぜ!」

エグイサルモノクマーズ「ばーいくまー!」


入間「……」

入間「…………」

入間「うぅ…」グスッ

入間「なんなんだよ…どうすればいいんだよぉ」ポロポロ
258 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/24(火) 03:47:41.94 ID:CnzU3zZSO

─エグイサル格納庫─


モノスケ「それにしても気になるな」

モノタロウ「お昼ご飯のメニューが?」

モノスケ「ちゃうわ!入間のことや!」

モノスケ「せやモノタロウ、ちょっとお浚いするで。好感度操作ライトの効果についてちゃんと説明出来るか?」

モノタロウ「……?」

モノクマーズ「…………」

モノファニー「…確か『好感度操作ライトの光を当てられたキャストは、最原終一に対する好感度を強制的に上書きされてしまう』んだったわよね」

モノダム「ウン、デモソレハ視聴者向ケノ説明ダネ」

モノタロウ「じゃあ実際は違うの?」

モノキッド「視聴者に嘘吐きやがったのかよ?!これはもうモノダムが焼き土下座で詫び入るしかねーな!」

モノダム「…………」

モノスケ「ま、言うて大きな違いはあらへん。厳密には語弊があるっちゅー程度や」

モノダム「ト言ウノモ、アレハ使用対象ノ好感度ヲ完全ナ別物ニ置キ換エル訳ジャ無インダ」

モノファニー「ああ、それはもうみんな薄々勘付いてると思うわよ…」

モノタロウ「そう言えば、ライトを当てられたキャストって明らかに元の好感度に引っ張られてる感じがするもんね」

モノスケ「そこなんや。例えば夜長アンジーは黄色のライトを浴びた割にはそこまで最原を嫌ってるように見えへんやろ?それはアイツが元々最原を憎からず想っていたからなんや」

モノスケ「逆に天海蘭太郎は緑のライトを浴びたにしたって…行き過ぎてる感じがするやろ?お陰でキャラが崩壊しとるし。コイツはテコ入れ前から最原に対して友情的な意味で好意を持っとった。これがライトの効果に旨いこと嵌まったんやろうな」

モノファニー「要は元の好感度とライト毎に設定された効果通りの好感度のギャップが少ないほど、ライトの影響を受け易いって訳ね」

モノダム「後、ライトノ影響ヲ強ク受ケルトソレダケ副作用ガキツクナルミタイダネ」

モノキッド「それならそれで始めからそう言えばよかったじゃねーか!」

モノファニー「説明が冗長になるから、細かい部分はざっくりした表現でごまかさざるを得なかったのよ」

モノタロウ「そうなの?オイラてっきり、設定を後付けしたせいで最初の説明と食い違っちゃったのかと思ったんだけど、そうじゃないんだね」

モノダム「モ、モロチンダヨ」
259 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/10/24(火) 03:56:54.58 ID:CnzU3zZSO

モノスケ「以上を踏まえて本題に入るで。入間はピンクのライトを浴びて最原を性的な意味で好きになった訳やけど、これってそれまでのアイツの気持ちと比べて大した違いは無いと思わんか?」

モノキッド「つまり入間はもっとライトの影響を受けてないと可怪しいってモノスケは言いてーんだな!」

モノスケ「そうや。ちょっと天海に釘刺されただけ、王馬とトラブっただけで大人しゅうなり過ぎやで」

モノタロウ「だけ?」

モノスケ「だけったらだけなんや」

モノファニー「そうね…それは6本目のライトが原因なんじゃないかしら」

モノキッド「確かキーボとかいうカメラにメロメロになっちまうやつだよな!」

モノファニー「ええ、6本目のライトだけは最初から誰に使うか決まっていたんだけど…それが入間さんだったのよね」

モノタロウ「そうなの?でもなんで?」

モノスケ「カメラを通して疑似恋愛を楽しむとかそういうコンセプトの視聴者サービスちゃうんか。入間は見た目はいいさかい」

モノダム「ツマリ入間サンハソレゾレ効果ガ異ナル2種類ノライトヲ浴ビテイタコトニナルネ」

モノキッド「で、それがどうしたっつーんだよ?」

モノファニー「多分なんだけど、カメラ…もといキーボクンに対する恋心が抑止力になっているんだと思うわ」

モノファニー「せ、性欲を満たすためにすることって普通は恋人同士でするべきっていう社会通念があるでしょ?」ゴニョッ

モノファニー「その辺り入間さんの貞操観念的にはどうなのか判らないけど、キーボクンに嫌われる可能性を考えると彼以外の誰かとそういうことは出来ないはずよ」

モノキッド「なんだかんだで『今度最原を襲ったらキーボに告げ口する』っていう天海の脅しは効いてたんだな!」

モノスケ「しかし本当にそうだとしたら、ワイらってつくづくやらかしたな」

モノダム「ピンクノライトノ使用対象ニ入間サンヲ指定シタ視聴者ガ期待シテイタデアロウ展開ヲ思ウトネ…」

モノファニー「そのせいでお父ちゃんに怒られちゃったし」クスン

モノタロウ「でも、お父ちゃん事前に何も言ってなかっ」

モノスケ「それ以上言ったらアカンで。ほんっとにオマエは空気が読まれへんなあ」
260 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/24(火) 04:00:24.80 ID:CnzU3zZSO

今回の分はここまで。
キャラを使って言い訳するなって?ご尤もです。
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/27(金) 17:46:55.81 ID:gG6SsBlJO
更新きてましたか!これいろんな視点から話が進むから飽きないんだよなー
続き楽しみにしてます!
262 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/30(月) 22:52:21.34 ID:akpzy7mSO

レスありがとうございます。

>>261
いつも「視点ころころ変わってややこしくないか?内容が取っ散らかってないか?」と無駄に悩みながら書いてます。
最近更新遅くて申し訳無いです。後もうちょっとだけお付き合いください。
263 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/10/30(月) 23:02:35.32 ID:akpzy7mSO

生存報告。
更新頻度高めでちまちま投下するのと更新頻度低めで一気に投下するのだったらどっちがいいんだろう…。
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 02:27:08.29 ID:eDUcA56i0
>>263作者さんのやりやすい方で。
個人的には少なくても更新回数多い方が嬉しい
265 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/04(土) 22:59:49.12 ID:E0YLV0mSO

レスありがとうございます。

>>264
試しに少しずつ投下してみることにします。これで更新ペースが上がればいいのですが…。
266 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/04(土) 23:02:55.85 ID:E0YLV0mSO

テロップ【15日目・午後】


─王馬の部屋─


王馬「……」

ピンポーン

王馬「」ビク

王馬「……」

ガチャ

百田「よお。ちょっと話があるから来てくれ」

王馬「なんだ、百田ちゃんか」

百田「アイツじゃなくて悪かったな」

王馬「……なんのこと?」

百田「はっきり言っていいのか?もし誰かに聞かれでもしたら困るのはテメーだろうが」

王馬「まさか話っていうのは…」

百田「ああ、アイツに関してだ」


─図書室─


王馬「で、散々勿体付けてたけど結局アイツって誰なの?」

百田「あくまで自分から言うつもりはねーんだな」

王馬「だったらどうするのさ。何か不都合でもあるの?」

百田「別にカマかけてる訳じゃねーよ。どうせこっちは全部判ってんだ」

王馬「……」

百田「長々と前置きするのは性に合わねーから早速本題に入るぞ」

百田「オメー、終一のことが好きなんだろ?手を繋ぎたいとか付き合いたいとか、そういう意味で」

ガンッ!

百田・王馬「?!」

王馬「一旦話題変えていい?いいよね」

百田「お、おう」

王馬「なんか今、裏口の引戸の方から凄い音がしたんだけど」

百田「ああ、何かが勢いよくぶつかったみてーな…」

王馬「ちょっと見てくる」

ガラッ

シーン…

王馬(人影は見当たらないけど死角に隠れてるのかな?)ヒョコッ

王馬(誰もいない…上の階に逃げたっぽいな)キョロキョロ

267 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/04(土) 23:11:56.20 ID:E0YLV0mSO

ガラッ

王馬「多分ネズミがいたんじゃない?残念ながら尻尾は掴めなかったけど」

百田「ネズミがあんな大きな物音立てるか?」

王馬(いや、ネズミってそういう意味で言ったんじゃないし)

王馬「判らないよ?巨大カマキリを倒したオレたちの前に、新たな敵として巨大ネズミが立ち塞がる展開の伏線かもよ?」

百田「オメーはなんの話をしてんだ…つーか、そろそろ話戻すぞ」

王馬「そうだねーネズミは匂いの強いハーブが嫌いだって聞いたことあるから中庭にミントを植えたらいいと思うよ!アレってあっという間に繁殖するらしいし」

百田「無視するのは都合が悪いからか、王馬」

王馬「…何?百田ちゃんはどうしてもオレにホモだって認めさせたいの」

百田「そういうことじゃねーよ。ただ、質問には答えてくれ」

王馬「ふーん、バレちゃったら仕方無いね」

王馬「そ、お察しの通りオレは男にしか興味が無いんだ。あ、百田ちゃんはストライクゾーン外だから安心していいよ。最原ちゃんのどういうところがいいのかっていうとやっぱり顔だね!体育館で会った時一目惚れしたんだ」

王馬「でも帽子を冠らなくなったのは頂けないなあ。だってあんなアホ毛を人前に曝してるんだよ?キミにも解り易いように言うとこれは東条ちゃんがやたら露出度の高い服装で出歩いてるようなもので…」

百田「王馬」

バキッ

百田「歯ぁ食い縛れ!」

王馬「……」

王馬(殴る前に言えよ。避けられたかも知れないのに)

百田「いいか、よーく聞け。すぐ嘘だの冗談だので混ぜっ返すのはテメーの悪い癖だ」

王馬「今度は説教?いい加減にしてよ」

百田「それはテメーがふざけてばかりだか」

ドスッ

百田「ぐはっ!」

王馬「いやーごめん百田ちゃん、オレは貰ったものは利息付けて返さないと気が済まない質なんでね」

百田「…へへ、なかなかいいパンチだな」

王馬「なんで殴られて笑ってんのさ。キモいよ?」

百田「いや、こうなったらとことん拳で語り合うのも悪かねーかなって思ったんだよ」

王馬「オレは別に構わないけど百田ちゃんは後悔するんじゃない?どうせ聞き役に徹することになるだろうし」

百田「いいぜ、思う存分今の気持ちをぶつけろ。ちゃんと受け止めてやるから」グッ

王馬「…そういうところが気持ち悪いんだよ!」グッ

百田・王馬「うおおおおお!!」

ガッシ! ボカッ!


テロップ【しばらくお待ちください】


百田「きょ、今日のところはこれくらいにしといてやる」ダラダラ

王馬「それ鼻血垂れ流しながら言う科白じゃないでしょ」ボロッ

百田「で、どうだ?ちゃんと話す気になったか?」

王馬「何が何でも喋らせたいんだね…分かった、降参するよ」
268 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/04(土) 23:16:55.26 ID:E0YLV0mSO

今日の分終わりです。
主は言いました…これを書いてる奴はパロネタの取り入れ方が下手だと。
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 23:25:22.12 ID:BAW8CrfL0

ネズミはハルマキかな?
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 23:50:37.17 ID:YhYmRla2O

本編でみたかった熱い友情(?)だ
271 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/10(金) 23:52:38.35 ID:hPSR9l/SO

レスありがとうございます。

>>269
当然ですがネズミの正体は直に判ります。

>>270
そう言えば、殴り合いから友情が生まれる的な展開って何が元祖なんですかね?
272 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/10(金) 23:54:01.44 ID:hPSR9l/SO

生存報告。
今更絶女クリアしました。
273 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/16(木) 03:13:42.65 ID:uRKsVHLSO

王馬「5日前…モノクマが番組の収録を延長するって言った日だね。確証は無いけど多分モノクマーズに変なライトで照らされたのがきっかけ。それで、オレはいつの間にか最原ちゃんを好きになってた」

王馬「始めはぶっちゃけ浮かれてたよ。赤松ちゃんやアンジーちゃんたちがあんな状態になっちゃってたから、ついね」

王馬「今にして思えば我ながらバカだよねー、ライバルが減ったところで最原ちゃんが振り向いてくれる訳無いのに」

王馬「そんなバカなオレだけど、ある時にちょっとしたきっかけで頭を冷やしてさ。そうしたら今まで見えなかったものや見ようとしなかったものが、急に重く伸し掛かってきたんだ」

百田「…でも、それで自分を客観的に見られるようになったんだな」

王馬「確かに客観視は出来るようになったかも知れないよ。ただ、本当にそれだけで何かが大きく変わった訳じゃない。オレは相変わらずモノクマの掌の上で転がされっ放しなんだから」

百田「王馬はアイツにいいように操られてるのが気に食わねーのか?」

王馬「当にその通りなんだけど、それ以上に納得いかないことがあってさ」

王馬「というのも、この気持ちは人為的に植え付けられた紛いもの…つまり嘘でしかない訳でしょ」

王馬「オレが最原ちゃんに恋愛感情を懐いたのも、傍から見れば下らないことで天にも昇る心地を味わったのも、かと思えば一瞬で地獄に突き落とされたのも、この気持ちが絶対に報われないのも、全部全部嘘なのに…なんでこんなに苦しいのかな」
274 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/16(木) 03:24:18.31 ID:uRKsVHLSO

百田「そんなの決まってんだろ。本当はテメーだって判ってる癖によ」

王馬「……」

百田「ライトを浴びてからオメーが感じたこと…さっき挙げた以外にも色々あるんだろう、数え切れないくらい。断言したっていいが、嘘なんてその中にひとつも交じっちゃいねー」

百田「王馬、オメーは今の自分の気持ちを上手く受け止められないでいるんだよな?だから辛いんだよな?」

王馬「どうだろう、判んないや」

百田「…そうか。でも、これだけは忘れないでくれ」

百田「誰かに助けを求めることは恥ずかしいことじゃねーんだ。だから、なんでもかんでもひとりで抱え込もうとするな。力になれそうだったらオレも手を貸すしよ」

王馬「じゃあ最原ちゃんを愛人にしたいって言ったら協力してくれる?」

百田「取り敢えずぶん殴る」

王馬「ケチだなあ。ま、そんなつもり無いからいいんだけどね」

百田「そうやってふざけられるくらいには元気を取り戻したか。さっきの嘘は必死さが滲み出て痛々しかったからな」

王馬「だったらこの件に関しては一区切り付いたってことで、何か別の話をしようよ。例えばゴン太の元婚約者の話とか興味無い?」

百田「どうせ嘘なんだろ」

王馬「いやいや、これはほんとだからね。今日の午前中、ゴン太と出掛けた時に聞いたんだけど─」

王馬(百田ちゃんと世間話に花を咲かせた)
275 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/16(木) 03:26:46.70 ID:uRKsVHLSO

今回はここまで。
恋愛脳でポエティックな王馬を書いていたら猛烈に死にたくなってきたので寝ます。
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:55:17.39 ID:iOfykJDmO
死ぬなー乙です!
なによりゴン太の元婚約者の話が気になってしまうw
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 10:03:38.12 ID:9zX+Q8U50

自分の中の唯一が見つかって喜んでたもんねー王馬
どうなるやら
278 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/22(水) 23:53:57.30 ID:sBHxullSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>276
あれは「ゴン太には愛が重い婚約者がいた(orいる)説」を取り入れた小ネタです。その辺りに関連したエピソードもちょっと考えていたのですが、本筋に大きく絡まないのでカットしました。

>>277
本当は王馬自身も、それが確かなものでもなんでもないということは割合早い段階から薄々分かっていたはずなんですけどね。

279 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/28(火) 01:59:42.91 ID:nVLzDgaSO

テロップ【数十分前】


キーボ(アンジーさんの話だけでは流石に情報が足りませんね…まだまだ聞き込みを続ける必要がありそうです。さて、次は誰に話を聞きに行きましょうか)

キーボ(入間さんと『共通の症状』を呈しているらしい王馬クンが一見最適なように思えますが、彼が素直に本当のことを話してくれる可能性は低いでしょうね。更に都合が悪いことに、ボクは嘘を見抜くのが苦手ときています)

キーボ(…合理的な理由とは別に、個人の感情として極力彼には関わらずに済ませたいというのもありますが)

キーボ(入間さん、アンジーさん、王馬クン以外でライトの影響を受けていそうな人となると、あの人ぐらいしか考えられませんね)
280 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/28(火) 02:07:32.70 ID:nVLzDgaSO

テロップ【約十分後】


─超高校級のピアニストの研究教室─


赤松「モノクマーズにライトを浴びせられてから変わったことについて聞きたいの?だったら、悪いけど私は力になれないと思うよ」

キーボ「話せないんですか?それとも、どうしても話したくないんですか?」

赤松「両方かな。彼のことを思い出そうとするとどうしても気持ち悪くなっちゃって…」ゲッソリ

キーボ「無理を言ってすみません」

赤松「私の方こそごめんね」

キーボ(当てが外れてしまいましたか…しかし赤松さんに迷惑を掛ける訳にはいきませんし仕方無いですね)

赤松「…キーボくんさ、なんだかちょっと元気無いよね?」

キーボ「そう見えますか」

赤松「うん、今朝からずっと。もしかしたら何か困ってることがあったりするのかな」

キーボ「困っているというほどではないのですが、色々ありまして」

赤松「よかったら私に事情を話してみない?もしかしたら力になれるかも知れないからさ」

キーボ「では…聞いていただけますか?」

カクカクシカジカ

赤松「ある時を境に入間さんから思わせ振りな態度を取られるようになって自分も割とその気になっていたけど、それがあのライトのせいかも知れないことが判って戸惑ってるって感じなのかな、要するに」

キーボ「ええ、特記して訂正すべき点はありません」

赤松「なるほどね。キーボくんと入間さん、最近仲がいいと思ってたけど…」

キーボ「ボクは一体どうすればいいんでしょうか」

赤松「キーボくんはどういう風に考えてるの?」

キーボ「…分かりません。どうするべきかは疎か自分がどうしたいのかすら、まだ分からないんです」

赤松「じゃあキミは今の状況をどう思う?やっぱり入間さんには自分を好きでいて欲しい?」

キーボ「もし本当にライトが原因なら、今の彼女って洗脳に近い状態な訳ですよね。それで好かれたって嬉しくありません」

赤松「入間さんと元通りの関係になりたいんだね。だったらやるべきことも自ずと見えてこない?」

キーボ「ボクは入間さんの意志を尊重したいんです」

赤松「うーん、そっか。そこも含めてちゃんとふたりで話し合った方がいいよね」

キーボ「…はい」

赤松「後、私はまた最原くんと普通に話せるようになりたいって思ってるから、キーボくんがその方法を見付けてくれると個人的に助かるな」

キーボ「そうですね、アンジーさんも出来れば元に戻りたいと言っていましたし、どっちにしても情報収集は続けることにします」

赤松「ありがとう、キーボくん」
281 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/11/28(火) 02:16:42.15 ID:nVLzDgaSO

赤松「…それと、もうひとついいかな」

キーボ「はい?」

赤松「入間さんは私とは違って今凄く幸せかも知れない。ずっとこのままがいいって思ってるかも知れない。でも、そんな状態っていつまでも続くもののようには思えないんだ」

赤松「明確な根拠がある訳じゃないし上手く言葉にすることも出来ないんだけど…無理矢理心を変えられたからには、必ずなんらかの形でその歪みが現れる気がするの」

キーボ「歪み、ですか」

赤松「あー…いや、話し半分ぐらいに取ってくれればいいから。あんまり気にしないで」

赤松(なんか言ってて恥ずかしくなってきたし)

キーボ「そう言うことなら分かりました。頭の片隅に入れておきます」

赤松「取り敢えず目前の悩みは解消出来た?」

キーボ「はい、ありがとうございました」

赤松「ならよかった。…真面目な話ばっかりだと肩凝っちゃうし、そろそろ何か楽しいことしたいね」

キーボ「宜しければ、赤松さんの演奏を聞かせて欲しいです」

赤松「それだと私ばっかり楽しむことになっちゃわない?」

キーボ「まさか。ずっとアナタが弾くピアノを聞いてみたかったんです」

赤松「…じゃあ、キーボくんに楽しんで貰えるように頑張っちゃおうかな」ニコッ
282 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/11/28(火) 02:19:00.86 ID:nVLzDgaSO

投下終了です。
最近夜眠れません。
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/28(火) 20:26:25.33 ID:BRiNpZEPO
乙です
キーボが自分なりに考える場面好きだ
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/30(木) 10:28:24.96 ID:RayP5W4/0
285 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/03(日) 01:19:11.50 ID:+LzBd9GSO

感想も乙もありがとうございます。

>>283
ロボの成長も書きたかったことのひとつなのでそれを少しでも感じ取っていただけたなら嬉しいです。
286 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/12/03(日) 01:21:39.98 ID:+LzBd9GSO

テロップ【十数分前】


─最原の部屋─


天海「そもそも、例のライトって一体なんなんでしょう?」

最原「赤松さんたちに起こった異変は多分あれのせいで間違いないとは思うけど、どういう原理なのかさっぱり見当付かないよね」

天海「あの光に特殊な暗示効果があるとかっすかね」

最原「暗示とか洗脳の類って普通はもっと時間や手間が掛かるもののはずじゃ…。僕が知らないだけで既にそういった技術が確立されているのかな?」

天海「だとしたら俺たちが自力でなんとかするのは難しいんでしょうか」

最原「せめてメカニズムを解明出来ればなあ」

天海「それが可能な人となると、彼女ぐらいしかいないっすよね?」

最原「うーん、そうだね…どうしよう?」

天海「最原君としては彼女との接触はなるべく避けたいところだとは思うっすけど」

最原「でも、そうも言ってられないでしょ」

天海「まあ俺がついている限りキミに手出しなんてさせないんで、そこは安心して欲しいっす。早速彼女に会いに行きましょう」

最原「…はは、頼もしいよ」

最原(僕と天海くんはふたりで彼女を捜しに行った。そうして直ぐに目当ての人を見付けたまではよかったんだけど…)
287 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2017/12/03(日) 01:35:20.03 ID:+LzBd9GSO


─超高校級の発明家の研究教室─


鉄片「」バラバラ

入間「……」ジメッ

最原「あの…」

入間「」ビク

最原「入間さん、どうしたの?いかにも何かありましたって感じだけど」

入間「さ、最原かよ…くそぅ、よりにもよってこんな時に…」プルプル

天海「俺もいるっす」

入間「なんの用だよ…ゼロどころかマイナスの価値しか無い童貞が惜しいんならさっさと帰りやがれ」グス

天海「入間さん、キミも辛いのかも知れませんけどそういう訳にはいかないんす」

最原「ごめんね、どうしても大事な話があって」

入間「大事な話…?」

最原「うん。キミを苦しめている原因を取り除くためにも協力して欲しいんだ」

入間「そんなの…無理だろ」

最原「ちょっと待ってよ、なんで無理だって言い切れるの?」

入間「どうせまたモノクマーズに邪魔されるに決まってるからだよ」

天海「キミがそう言うのは、俺たちが来る前にここで起きた『何か』のせいっすか」

最原「入間さん、何があったか話してくれる?」

入間「えっと…」

カクカクシカジカ

天海「なるほど。そういうことなら確かに厄介っすけど諦めるのはまだ早いと思うっす」

最原「うん、誰かがモノクマーズの注意を引き付けるとかで充分対策出来るでしょ」

入間「い、今のはテメーらを試しただけでオレ様だってそれくらい考えてたし…」

天海「それより肝心なのはみんなを元に戻す方法っす。入間さん、ライトの効果を解除する発明品とか造れません?」

入間「オメーはオレ様をなんだと思ってんだよ」

天海「出来るんすか?出来ないんすか?」

入間「うぐぅ、それは…い、幾らオレ様が大天才で美人過ぎるからって、なんでもかんでも造れる訳じゃねーんだからな…!」

最原「…出来ないんだね」

入間「ああそうだよ!悪いか!」
天海「せめてあのライトの仕組みが判ればいいんすけど」

入間「どんなテクノロジーが使われてるのか想像も付かねーな。基本オレ様は既製品には興味ねーし」

天海「はぁ…駄目みたいっすね」

入間「無茶言うんじゃねーよ。似たような物を造るとかならまだしも…」

天海・最原「えっ」

入間「え?」
288 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/03(日) 01:39:28.55 ID:+LzBd9GSO

今回の分終わりです。
天海に入間流の渾名を付けようと色々考えたんですけど、スマートくんとか美肌くんみたいなのしか思い付きませんでした。
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 21:49:40.42 ID:SbY7TqP50
乙。 入間ライトと似たようなものは作れるんだ…すげえな。
入間流アダ名は難しいよな…天海ならサラ海、アホ海、カマ海、若作りジジイ…あたりかな…
結構時間かけて考えたが…ちょっと微妙か。とりあえずクズとかゲスとかの蔑称+海だけでもそれっぽいと思う。
それかピアスかチャラそうってところで弄るか。天海は変なあだ名考えてすまん。
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 22:25:39.92 ID:ddFIPoZ/0
天海はイケメンだし性格も悪くないし、変なあだ名つけにくいよな
イジるとしたらシスコンとか?
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/06(水) 05:21:13.46 ID:a2WKPNKOO
この天海に関してなら粘着質ホモヤローとかか…?
ぎりぎりなだけでホモじゃないが
292 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/09(土) 22:54:12.27 ID:11LWNTJSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>289-291
天海はなん図書然りすしざんまい然り頭のいいキミ然りメタ的にはネタが豊富なだけに、それらがみんな使えないのがもどかしいですね。
293 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/15(金) 23:05:52.44 ID:OgPRzUdSO

生存報告。
出来れば年内に終わらせたかったんですけど無理っぽいですね。
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 23:48:17.83 ID:qQ6rp38HO
のんびり主のペースで書いてほしいが
更新楽しみにしてます
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 01:38:06.11 ID:mWzD0L9D0
SSはエタることが多いから生存報告までして書き続けてくれるのはすごく嬉しいしありがたいよ。
296 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/21(木) 21:27:52.97 ID:tpcO531SO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>294-295
年内に終わらせたかったっていうのはスレ主の都合(早く別のSS書きたい)ですね。
書いては消しての繰り返しで全く進まなくてちょっと凹んでたので、温かい言葉が沁みます。
297 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2017/12/27(水) 22:16:03.40 ID:GU9w/qdSO

生存報告。
2017年が終わってしまう…。
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 00:55:43.26 ID:o0WaP7adO
2018年が始まるから大丈夫やで
という冗談はさておき、生存報告してくれてるから安心できるよ。楽しみに待ってます
299 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/02(火) 23:04:18.02 ID:EZzBnC8SO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>298
2018年内に完結出来なくても2019年があるので安心ですね(白目)
何はともあれ今年も宜しくお願いします。
300 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/08(月) 23:04:48.91 ID:Ki5siY1SO

生存報告。
展開は考えてあるのに科白が思い付かない…。
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 13:02:26.33 ID:4V1meDsy0
焦らなくていいから主の思うままに書いてくれ
いつでも待ってます!
302 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/14(日) 23:38:23.60 ID:pHpI7OdSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>301
暫く更新をしていないにも関わらずこのスレの存在を忘れないでいてくださって、本当にありがたいです。心苦しいのですがもう暫くお待ちください…。
303 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/01/17(水) 00:45:02.00 ID:6zN02CVSO

天海「それで充分なんとかなるんじゃないっすか」

入間「は?なんでだよ」

天海「ライトなり代替品なりを使うことで効果を上書きすればいいんすよ」

入間「だったら元に戻すなんて態々面倒くせーことしなくても、オメーのことが好きで好きで堪らなくさせればいいじゃねーか」

最原「それじゃ駄目なんだ」

入間「何が駄目なんだよ。要はピアノブスに嫌われてるのをなんとかしたいんだろ」

最原「…ねぇ入間さん。話は変わるけど、キミは僕のことをどう思ってる?」

入間「い、いきなり妙なこと訊くんじゃねーよ!…ていうか、それって正直に答えないと駄目なの?」

最原「答えを口に出す必要は無いよ。ただ思い浮かべてくれれば」

天海「言われなくても充分想像は付きますしね」

入間「じゃあなんでそんな質問したんだよ…」

最原「キミが僕に対して懐いている感情はライトを浴びた前後で変化したと思うんだけど、実際どうかな?」

入間「んー、確かにそうかもな」

最原「そのせいで僕たちの関係も前とは違ってぎくしゃくしてるでしょ?」

天海「入間さんに限らず赤松さんやアンジーさんもっすね」

最原「うん、僕はそれが寂しいんだよ。かつてキミたちとの間に存在していたはずの繋がりを、培ったのに費やした時間ごと取り上げられたみたいでさ」

入間「いまいち飲み込めねーけど、元に戻す以外の選択肢は考えられないっつーことか?」

最原「そうだね、その辺りが伝わったのなら他に言うことは何も無いよ」

入間「じゃあいよいよ無理だな。諦めろ」

天海「入間さん、そんな言い方─」

入間「どうせ理由を聞くまでは納得しねーんだろ?特別にオレ様が凡人でも解るように説明してやるからありがたく思えよ」ケケッ
304 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/01/17(水) 00:56:44.62 ID:6zN02CVSO

入間「あのライトの光には恐らく、特定の誰かに対して懐いている感情を任意のものに置き換える効果がある。それに対してオレ様が出来るのは似たような発明品を造ることだけ。ここまではいいな?」

入間「確かに現代科学で人間の心を変えることはある程度可能だ。でも限定的な範囲の感情を細かく調節するのはてんでダメなんだよ」

入間「今回のケースで言えば、徹底的に惚れさせるか無関心にさせるか嫌わせるか…10か0か-10って感じでどうしても極端になっちまう」

天海「つまり、ライトを浴びる以前のみんなの気持ちを再現出来ないと」

入間「そういうこった。ま、問題は技術面だけじゃねーけどな」

最原「どういう意味?」

入間「オレ様はもう、テメーのことをどういう風に思ってたか殆ど忘れちまったんだよ。多分他の奴らも同じだと思うぜ」

最原「……」

天海「なるほど。こういうのは他人に分かるものではないでしょうし、本人の記憶だけが頼りっすからね。それが用をなさないとなると…」

入間「話はこれで終わりだ。オレ様がしてやれることは何も無いってよく判っただろ?同時に、テメーらがこの場に留まる意味も完全に消え失せた訳だ」

天海「彼女はああ言ってるっすけど…帰ります?」

最原「…そうだね、長居しちゃ悪いし引き返そうか」
305 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/17(水) 00:59:01.01 ID:6zN02CVSO

一旦終了です。
久々の投下って緊張する…。
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 03:10:24.16 ID:dv6A3TZt0
どう思ってたのかすら忘れてしまうのはさみしいな
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 18:13:47.08 ID:bD+wGqfEO
更新待ってたー乙です
入間ならいけるかと期待したがこれどう収集つけにいくんだ…
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2018/01/23(火) 21:03:16.15 ID:lLEgYJMSO

>>303
訂正

×入間「だったら元に戻すなんて態々面倒くせーことしなくても、オメーのことが好きで好きで堪らなくさせればいいじゃねーか」

○入間「だったら元に戻すなんて態々面倒くせーことしなくても、オメーのことが好きで好きで堪らなくさせればいいじゃねーか」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2018/01/23(火) 21:13:57.07 ID:lLEgYJMSO

レスありがとうございます。

>>306
その辺りが今後話の軸になっていく…かも知れない。

>>307
どう収集つけるかってそれはもうデウス・エクス・マキナ的力業ですよ。
310 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/23(火) 21:21:51.85 ID:lLEgYJMSO

>>308
何も直ってないし酉入れ忘れた…。

>>303
今度こそ訂正

×入間「だったら元に戻すなんて態々面倒くせーことしなくても、オメーのことが好きで好きで堪らなくさせればいいじゃねーか」

○入間「だったら元に戻すなんて態々面倒くせーことしなくても、最原のことが好きで好きで堪らなくさせればいいじゃねーか」
311 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/23(火) 21:25:58.16 ID:lLEgYJMSO

テロップ【16日目・未明】


─カジノ─


モノキッド「どうしたんだぁ?まーたスコア下がってんじゃねーか!」

王馬「んー…なんか調子出なくて」

王馬(眠れないからゲームで時間潰しに来てみたけど、なんかいまいち集中出来なくて楽しめない…)

王馬「ていうか車で人を轢くゲームってどうなの?ゴア表現は一切無いからOKとかそういうやつ?」

モノクマ「人聞きが悪いなあ!」ガオー

モノキッド「父ちゃん!」

モノクマ「そんな青少年に悪影響を与えそうなゲーム、可愛い生徒にやらせる訳無いでしょ?それ人間じゃなくて魔物だから。なんならグレムリンだから」

王馬「そもそも高校生をギャンブルやり放題な環境に曝してる時点でアレだと思うけど」

モノクマ「じゃ、ボクはこれで」ヒョコッ

シーン

王馬(え、それを言うためだけに出てきたの?)
312 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/01/23(火) 21:30:07.81 ID:lLEgYJMSO

テロップ【十数分後】


─カジノエリア周辺─


王馬(色々と気を紛らわせる方法を試してみたけど全然駄目だ。気が付いたら最原ちゃんのことばっかり考えてる)

王馬(こんなことがこの先もずっと続くのか…?)

???「……」

???「」ダッ

???「キエエエエエエ!」ブンッ

王馬「うわっ?!」ドテッ

王馬「いてて…。とんだご挨拶だね、茶柱ちゃん」スック

茶柱「まさかと思いましたが、百田さんの言っていた通りだったんですね。アナタは本当に最原さんのことが…」

王馬「なるほど、あの時のネズミはキミだったんだ」

茶柱「王馬さんに大事な話があります。ちょっとだけお付き合いください」

王馬「そのためにオレがひとりになるタイミングを待ってたの?こんな真夜中まで?…拒否権を行使したいんだけど」

茶柱「男死にそんなものがある訳無いでしょう」

王馬「だったらせめて早く済ませてよね」

茶柱「アナタを投げた時、その心の奥底でどろどろとしたものが混ざり合い煮え滾っているのを感じました」

茶柱「王馬さん、自分でも薄々勘付いているでしょうがその感情はよくないものです。このままでは他でもない最原さんやアナタ自身が、取り返しのつかない痛手を負う破目になってしまいます」

茶柱「ですから、最原さんとは距離を置いてください。彼にまで害が及んでしまうのは流石に本意ではないでしょう?その気持ちを棄てさえすれば、誰も傷付かずに済むはずですよ」

王馬「……」

茶柱「聞いてるんですか?」

王馬「ぅ……っ……」

茶柱「今なんて言いました?もっとはっきり喋らないと聞こえませんよ」
313 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/01/23(火) 21:40:52.04 ID:lLEgYJMSO

王馬「うるさいっ、黙れ!」スチャ

ダッ

茶柱(王馬さんの手許で何かが鈍く光ったのを転子が認めた瞬間、彼はこちらに突進してきました)

茶柱「!」ガシッ

茶柱(相手の動きを封じるために右手首を掴んで捻り上げます)

茶柱「王馬さん、落ち着いてくださ─」ググ…

王馬「離せ!」

スパッ

茶柱「っつぅ…」

茶柱(王馬さんが拘束から逃れようとして藻掻くと、その手に握られた刃物の切っ先が転子の頬を掠めました)

王馬「…!」ハッ

茶柱「キエエエエエエ!」ガッ

王馬「わっ」ステン

茶柱(途端に彼の身体から力が抜けたので、透かさず体勢を崩し転ばせます。いつもならここで一気に攻め立てるのですが…)

王馬「……」

茶柱「……あの、大丈夫ですか?」

王馬「なんで襲い掛かってきた相手の心配してんのさ」

茶柱「王馬さん、転子の顔に傷が付いた時ちょっと驚いたような表情をしましたよね。元から危害を加える意志は無かったのでは?」

王馬「まさか。たったさっきまでキミを黙らせることで頭がいっぱいだったよ」

茶柱「でも、今は違いますよね。少しだけなら言い訳を聞いてあげないこともないですよ」

茶柱「あ、このナイフは転子が責任を持って預からせていただきます」ヒョイ

王馬「…茶柱ちゃん」

茶柱「はい?」

王馬「その傷、オレに手当させてくれないかな」
314 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/23(火) 21:42:41.86 ID:lLEgYJMSO

今日はここまで。
そろそろ王馬がヤバい。スレ主もヤバい。
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/23(火) 22:05:21.17 ID:+QScgXC1o


百田も転子もストレート過ぎてちょっとデリカシーに欠けるんだよな
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/24(水) 02:25:24.04 ID:H5Na0UY6O

あの王馬がここまで追い詰められるとは厄介だな本当に
317 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/01/29(月) 22:24:53.58 ID:IL3Jlt0SO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>315
茶柱も夢野のことが無ければもう少し王馬の気持ちについて考えられるだけの余裕を持てたかも知れないので、この件に関しては結局王馬が悪いとも言えますな。

>>316
王馬は元々INTとMEN高めなのが強みのキャラなのにずっとそれらが下がるデバフに掛かっているような状態でいますからね。
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/30(火) 20:31:53.89 ID:l+aSzLQW0
続きがとても楽しみで毎日確認しに来てしまう…
みんな頑張れ…頑張れ…
319 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/04(日) 22:52:10.10 ID:JnP/e5zSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>318
不定期亀更新で申し訳無い…どうか気長にお待ちください。
320 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/08(木) 00:23:56.40 ID:lazAC2mSO

テロップ【十数分後】


茶柱(お手洗いで血を奇麗に洗い流した後、転子は王馬さんと合流するため指定された通りの場所に向かいました)


─倉庫─


ギイッ

茶柱「王馬さん、いるんですよね?」

王馬「おっ。待ってたよー」ヒョコッ

茶柱「それでは怪我の処置をお願いします。…本当なら男死にこんなことを任せたくはないのですが、落とし前を付けて貰わねばなりませんから」

王馬「年頃の女子を傷物にした責任はきっちり取らないとだもんね」ガサゴソ

茶柱「変な言い方をしないでください」

王馬「茶柱ちゃん、少し屈んでくれない?」

茶柱「こうですか」チュウゴシ

王馬「うん、オッケー」ペリペリ ペタッ

王馬「はい終わり」

茶柱「もうですか?と言うか消毒もしないで絆創膏を貼っていいんですか?」

王馬「治りが遅くなるから消毒はしない。絆創膏は普通のやつじゃなくて保湿効果がある高機能絆創膏ね。これ箱ごと持ってきなよ、毎日貼り替えた方がいいから。傷口もその都度洗って」

茶柱「…一応、お礼を言っておきます。ありがとうございました」

王馬「……」

茶柱「……」

茶柱(王馬さんは不意に俯いたかと思うとそれきり黙りこくってしまいました。きっと、自分の気持ちや転子に言うべき言葉を整理するに、多少の時間が必要だったのでしょう。転子は彼が自然と喋り出すまで待たされることになりました)

王馬「…悪かったよ、いきなりあんなことしたりして。言い訳にしか聞こえないだろうけど、オレだって未だにオレ自身のしたことが信じられないくらいだよ」

茶柱「言い訳でも弁明でも、思う存分言いたいことを言ってください。こちらの主張ばかりを一方的に押し付けるのはフェアじゃないですからね」

王馬「そりゃどうも。…まあでも、オレが悪いっていうのは揺るがないと思うよ」

茶柱「アナタが悪いかそうでないかは転子が決めます。それにしても、どうしてそんなことを言うんですか?」

王馬「だってつい頭に血が上ってやっちゃったとしか言えないんだもん」

茶柱「しかし、なんの理由も無く癇癪を起こしたなんてことはありませんよね?」

王馬「こういうのって理屈じゃないんだよ。だから筋道の通った説明なんて出来っこないし、あんまり突っ込んで訊かれても困る」

茶柱「王馬さんがそんな調子では埒が明かないので言わせて貰いますけど…本当はアナタだってその気持ちを棄てたいと思っているんでしょう?」

王馬「でも棄てようと思って棄てられるものじゃないからね」

茶柱「手放さなければ結局傷付くのはアナタですよ。最原さんがその気持ちに応えることは無いでしょうから」

茶柱「彼に対する恋情を抱えたまま友人として付き合い続けられますか?無理ですよね?」

王馬「そうだね、もう友達としては見られないや。少し前までどんな気持ちで最原ちゃんと接してたのか、分かんなくなっちゃったし」
321 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/08(木) 00:33:28.72 ID:lazAC2mSO

王馬「茶柱ちゃんの傷の処置をして思い出したんだけどさ」

茶柱「と言っても、大したことはしていただいてませんが」

王馬「いちいち水差さないで。…ライトを浴びるずっと前に、最原ちゃんに怪我を手当して貰ったことがあるんだよ」

茶柱「それがどうしたんですか」

王馬「その時オレは、この人とならいい友達になれそうだって思ったはずなんだよね」

茶柱「はず?」

王馬「そう思うだけの理由が確かにあった気がするんだけど、なんか忘れちゃってさ。いつかは忘れたこと自体を忘れちゃうんだろうなー」

王馬「今、オレが最原ちゃんを想う気持ちに理由なんて無いもん。手に入らないと思い知らされるほど欲しくて堪らなくなって、ただ誰にも渡したくないっていう考えで頭が埋め尽くされるんだよ」

茶柱「…最原さんは、誰かの物になったりしませんよ」

茶柱「なぜなら彼は意志を持ったひとりの人間であって、決して物なんかではないからです」

王馬「……」

茶柱「やはり王馬さんは彼との関係を絶つべきです。アナタの話を聞いたことで、それしか道は無いという確信を一層固めました」

王馬「もし、嫌だって言ったらどうするの」

茶柱「そうなれば転子も黙ってはいられませんね」

王馬「出るとこ出たろか!ってやつ?怖いねぇ」

茶柱「転子は怒っているんですよ。王馬さんが自身の感情を制御しきれずに暴走してしまったのは、アナタだけのせいではないんでしょうけど…」

茶柱「それでも、夢野さんを悲しませたことは絶対に許しませんから」

王馬「え?夢野ちゃん?なんでそれを知って…あ」

王馬(そう言えば朝食会の時にトイレに行くって言って抜け出した後、暫く戻って来なかったっけ)

茶柱「転子からは以上です。何か言い残したことは?」

王馬「んー、もう何を言っても無駄そうだからいいや」

茶柱「では、話し合いはこれで終わりですね」

王馬「だね」

茶柱「転子は一足先に帰るので、着いてこないでくださいよ」クルッ

王馬「はいはい」

茶柱「今回はこの程度の掠り傷で済んだからよかったようなものの、アナタの様子を見るにいつ大事に発展するか判りませんので。そうなる前に、転子が力尽くで止めてみせます」スタスタ

茶柱「…そんな顔したって、ダメなんですからね」

ギイッ

パタン


王馬「……」

王馬(オレ、そんなに酷い顔してたかな)
322 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/08(木) 00:38:56.52 ID:lazAC2mSO

今日の分終わりです。
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/08(木) 22:12:26.21 ID:qk/4QaVD0
おー更新きてた!乙です
自分の気持ち忘れていくのって怖いな…最初はこんなに深刻になるとは思ってなかったわ
続き楽しみに待ってます
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/08(木) 22:23:18.34 ID:wcqPnQxIo
普通なら恋心は応援したいところだがこれはなあ…
王馬自身もしんどそうなのが滅茶苦茶伝わるし
他の皆含めてハッピーエンドになるのを祈るしかない
自分もこのSS楽しみにしてます
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/13(火) 21:42:12.89 ID:1B5Dor+V0
待ってるよー
326 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/14(水) 23:50:05.57 ID:9ABFWDzSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>323
番組側からすれば予定通りの順調な進行ですね。

>>324
最終的にどうなるかは書いてる奴にもまだ判りません。

>>325
お待たせしてます…(口癖)
327 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/20(火) 21:27:53.12 ID:MaGEpG5SO

生存報告。
インフルで数日間ダウンしてました。
328 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/24(土) 00:44:17.01 ID:zSmRIYPSO

テロップ【16日目・朝】


─最原の部屋─


最原(入間さんと天海くんは、特に元に戻りたいとは思ってないみたいだった。…赤松さんたちも同じなんだろうか?)

最原(僕の動機は最初からずっと自分自身のためではあった。だけど僕は心のどこかで、みんな元通りの関係になることを望んでる…僕と同じ気持ちでいてくれてるって、勝手な思い込みをしてたんだ)

最原(だからそうじゃないことが判って現実を突き付けられてたっていうか、凄くショックだ)

最原(僕がしようとしていることってなんなんだろう。単なるひとりよがりで、みんなにとっては意味の無いことだったりするのかな)

ピンポーン

最原(…今の時間だったら天海くん以外は食堂にいるはずだけど、誰だろう?)

ガチャ

モノクマ「やあやあ、おはようございます」ヒョコッ

最原「うわあっ?!」ビクゥ

モノクマ「んもー、クマを化け物みたいに」

最原「朝っぱらからなんの用だよ」

モノクマ「カジノの景品でさ、ハート型の鍵みたいなアイテムがあったでしょ?一昨日の夜に使ったばかりだから分かると思うけど」

モノクマ「それについて言ってなかったことがあるから、今更ながら説明しに来ました!」

最原「……何を企んでるんだ?」

モノクマ「うぷぷ、そんなのバカ正直に言う訳ないじゃーん!ま、ボクの話を聞き終えた後に自力で推理してみればいいんじゃないの?キミは超高校級の探偵なんだから」

最原「…………」

モノクマ「あのアイテムはね、言ってしまえば心の鍵なんだよ。鍵に選ばれた人は深層心理に押し込めてる願望をたったの1夜、それも使用者だけに解放するんだ」

モノクマ「で、最原クンは鍵を使って何を見たのかな?」

最原「…正直よく憶えてないんだけど」

モノクマ「まあ訊かずともこっちは把握してるよ。なんてったって最原クンがアレを使った時、赤松さんを引き当てるように確率弄ったのボクだしね」

最原「は?」

モノクマ「赤松さんも相当参ってたみたいだし、粋な計らいってやつですよ」ムフー

最原「なんでそんなことを…」

モノクマ「まだ解らないの?探偵の癖に察しが悪いなあ。もしかしたら夢をちゃんと憶えてないせいかも知れないけど」

最原「勿体振らずにさっさと言えよ」

モノクマ「赤松さんが、キミに触れたいという欲求を極度に抑圧していたからだよ」

モノクマ「いや、していると言うべきかな?現在進行形だし」

最原「それで不憫に思ったから『粋な計らい』をしたって?だったらどうして彼女を元に戻さないんだ」

モノクマ「赤松さんが今感じている感情はライトに因る症状の一種だ。治す方法はボクが知っている。ボクに任せて!…なんて、出来ることなら言ってあげたいんですよ」

最原「ふざけるのも大概にしてくれないかな」

モノクマ「でも、視聴者の意見は絶対だからな〜。そこは番組スタッフの一存じゃどうにもならないからな〜」チラッチラッ

最原「…!」

モノクマ「おっと、少し喋り過ぎちゃった。取り敢えずボクの口から言えるのはこれくらいだね」

モノクマ「精々よく考えなよ、自分の頭でさ。うぷぷぷぷ」
329 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/24(土) 00:56:17.86 ID:zSmRIYPSO

テロップ【約一時間後】


─食堂─


最原「…ってことがあったんだけど、天海くんはどう思う?」

天海「結論から言うと罠でしょうね。キミだってそれくらい判ってるんじゃないっすか」

最原「そうだね、モノクマーズが入間さんの発明品を壊した理由は一見現状維持のために思えるけど、きっと実際は違う。それこそ彼らが嫌うマンネリに陥ってしまうし」

最原「番組側の目的は、予め想定しているシナリオから僕たちが逸脱するのを阻止すること。そう考えるのが自然だ」

天海「アイツらは敷いたレールの先で、キミがのこのこ捕って食われに来るのを舌舐めずりして待ってるんすよ。そこに自ら飛び込んでいく道理は無いっす。最原君、俺と一緒に別の手段を考えましょう」

最原「天海くんの言いたいことは分からなくもないよ。でも他にみんなを戻す方法がある?あったとしても、モノクマたちはそれを悉く潰しにかかるはずだ」

天海「あんな奴の口車に乗るんすね。キミはもうちょっと冷静で賢い人だと思ってたんすけど」

最原(天海くんは僕の両肩に手を置くと、微妙に身を屈め同じ目線の高さからこちらを睨んだ)

天海「どうして言うこと聞けないんすか」

天海「俺はどうなったっていい。でも最原君は駄目っす。俺のせいでキミが危ない目に遭うような、そんな本末転倒なことがあっちゃいけない」ギリィ

最原「痛っ」ビクン

天海「あ…ごめんなさい」パッ

最原「天海くん、なんか変じゃない?だからって僕が全面的に正しいって言うつもりは無いけど」

天海「いや、ホントすみません。どうかしてたっす」

最原「そうだよ。自分はどうなってもいいなんて、そんな…」

天海「……しばらくひとりで頭を冷やしてくるっす」スタスタ

ギイッ

パタン


最原(もしかして、天海くんはライトを浴びる前から僕に対して持っていた好感を増幅されている?元に戻りたがらないのも、その癖ここ最近やたら協力的なのもそういう動機からだったのか?だとしたら、なんか複雑な気分だな)

最原(彼が僕を酷く心配していることも、恐らくそれだけ大事に思ってくれているであろうことも判る。でも、あれは友人への態度としては余りにも可怪しい)

???「最原さん」

最原(あれじゃまるで、聞き分けの無い弟か妹を叱るような─)

???「最原さん!」

最原「わっ!…茶柱さん?いつの間に?」

茶柱「天海さんとほぼ入れ違いで。この時間帯だったらアナタはまだ食堂にいると思って、態々会いに来たんです」

茶柱「最原さん、アナタに伝えなければならないことがあります。…取り敢えず、場所を変えませんか?」
330 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/24(土) 00:58:09.91 ID:zSmRIYPSO

今日はここまで。
友情ってなんだろう(哲学)
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 20:40:09.15 ID:hXWOhuhY0
うわぁ…なんかいよいよ天海もまずくなってきたな!!…いや割と序盤からまずかったわ
転子は王馬の話かな〜次も楽しみです
332 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/28(水) 20:18:51.51 ID:WgOgls2SO

レスありがとうございます。

>>331
まあ何が一番まずいかっていうと最原の前でも取り繕えなくなってきたところですよね。
333 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/28(水) 20:25:00.36 ID:WgOgls2SO

テロップ【16日目・午前】


─超高校級の合気道家の研究教室─


最原「アンジーさんが夢野さんを監視するようになったのって、そういう経緯があったからなんだね…。でも、王馬くんはなんでそんなことをしたの?」

茶柱「これといった考えは無く衝動的にやってしまったんでしょう。彼は今、自分の感情を自分ではどうにも出来ずにいるんです」

最原(もしかして、真宮寺くんが言っていた『非常に危うい状態』ってそういう意味だったのかな?)

茶柱「最原さんだけに白状しますけど…実は、この傷も王馬さんにやられたんです」

最原「!」

茶柱「アナタに関して色々と話をしていた時に、王馬さんがいきなり襲い掛かってきまして…。心底反省していたようですし怪我自体も掠り傷だったので、この件は不問に付しましたが」ガサゴソ

茶柱「持っていた凶器は没収しました。一応、証拠として見せますね」スチャ

最原「…王馬くんが持っていた折り畳みナイフだ。刃先にうっすら血が付いてるね」

茶柱「見憶えがありましたか。話が早くて助かります」

最原「実際信じ難くはあるけど、茶柱さんは嘘を吐いてまで他人を貶めるような人じゃないからね」

茶柱「……」

最原(表情が死んだ…別に褒めたつもりは無かったんだけど)

茶柱「話を戻します」

最原「あ、うん」

茶柱「王馬さんは嘘吐きだし、よく女子を困らせるし、いいところなんて見出だせない、本当にしょうも無い男死です」

最原(散々な言われようだな)

茶柱「しかし今回最原さんにお話しした事柄については、必ずしも彼だけが悪いのではないと考えています」

最原「そうだね、元を正せば例のライトのせいだろうし」

茶柱「やはりアナタも同じ意見ですか。では、王馬さんのためにも今後彼との交流を完全に絶っていただけませんか?」

最原「…え?」

茶柱「王馬さんの発作的な行動は最原さんが引き鉄になっています。だから、お互いに距離を置いて欲しいんです」

最原「茶柱さんは、本当にそれで解決すると思ってるの?僕にはそうは思えないよ」

茶柱「じゃあどうするべきだっていうんですか」

最原「それはまだ判らない。直接王馬くんの話を聞かないことにはなんとも言えないよ」
334 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/28(水) 20:32:58.28 ID:WgOgls2SO

茶柱「…止めてください。最原さんに何かあっては夢野さんに顔向け出来なくなってしまいます」

最原「彼女、あんな状況でも僕のことを気に懸けてくれたんだよね」

茶柱「夢野さんの貴重な頑張りを無駄にする気ですか?殴りますよ?」

最原「でもさ、彼の暴走に僕が深く関係してるなら尚更僕がなんとかしないとダメなんじゃないかな」

茶柱「なんとかするって…最原さんに出来ることなんて限られてるでしょう。アナタは自らの身を守る術も、他人の心情を察する鋭さも持ち合わせていないんですから」

最原「そう言われると困るな…。でも、逃げずに向き合うことなら僕にも出来るよ」

茶柱「……逃げ、ですか」

最原「うん。何も知らないまま、確かめないまま終わらせちゃいけない」

茶柱「アナタがこんなに依怙地だとは思いも寄りませんでした。百田さんのバカが伝染ったんですかね」

最原「頑固さで言えば茶柱さんもいい勝負でしょ」

茶柱「男死の癖に口答えしないでください。…折角忠告したのに、残念です」

最原「ゴメンね、どうしてもそれは聞き入れられない」

茶柱「そこまで言うなら…分かりました。では、今からネオ合気道の特訓をしましょう!」

最原「あ、あれ?なんでそうなるの?」

茶柱「『自らの身を守る術』を習得するためですよ。俄仕込みでも何もしないよりはマシなはずですから」

茶柱「最原さんは元々ネオ合気道を極める予定でしたし、いい機会じゃないですか」

最原(ああ、そう言えば茶柱さんの中ではそういうことになってたんだっけ…)

茶柱「転子は全力でいきますから、最原さんも死ぬ気でかかってきてくださいよ!」

最原(茶柱さんからネオ合気道の指導を受けて過ごした)
335 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/02/28(水) 20:35:56.07 ID:WgOgls2SO

テロップ【16日目・昼】


─最原の部屋─


ピンポーン

最原(今度は流石にモノクマじゃないよな?)

ガチャ

王馬「よっ、最原ちゃん」

最原「王馬くん。どうしたの?」

王馬「午後から時間空いてない?ちょっと大事な話があるんだよね」

最原「そっか、僕もキミに聞きたいことがあるから丁度よかった。ところでそれってどうしてもふたりきりじゃないとダメなのかな」

王馬「うん、ダメ。話の内容が内容だし、誰にも邪魔されたくないし」

最原「…分かった」

最原(茶柱さんは、王馬くんと直接話す時は第三者を同席させろって言ってたけど…これは仕方無いよな)

王馬「それじゃ校舎の正面玄関前で待ってるから、お昼食べたら直ぐ来てね」バタン

タッタッタッ…


最原(王馬くん、言動自体は普通っぽかったけど有無を言わせない感じだったな…)

最原(ちょっと怖いけどここで躊躇してる場合じゃないし、早くカロリーメイト食べて早く行こう)モクモク
336 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/02/28(水) 20:39:28.22 ID:WgOgls2SO

今回の投下終わりです。
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 22:57:16.77 ID:/kVWooraO
乙です
めっちゃ続き気になるところで止まって楽しみだ
ネオ合気道は果たして役に立つのか否か
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/05(月) 10:11:28.16 ID:OP1poxzm0
乙ですー
続きが気になる!
339 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/03/06(火) 22:09:18.09 ID:acZDU/TSO

レスありがとうございます。
生存報告を兼ねて返信。

>>337-338
一旦別のエピソードを挟む(次回更新分)予定なので最原の安否が判るのはそのまた次ですね。
340 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/03/09(金) 17:52:43.03 ID:50wLpAESO

テロップ【16日目・午後】


キーボ(赤松さんから背中を押してもらって踏ん切りが付きました。入間さんにボクの気持ちを…『アナタの想いには応えられない』ということを伝えに行きます)

キーボ(その上で今後どうするかを彼女と話し合いましょう)


─超高校級の発明家の研究教室─


ギィッ

キーボ「入間さん、いますか…?」

入間「……キーボ」

タッタッタッ

キーボ(彼女はこちらを顧みてボクの姿を認めると、一直線に駆け寄り─)

ガバッ

キーボ「うわぁ?!」

キーボ(勢いよく抱き付きました。お陰でバランスを崩しそうになりましたがすんでのところで踏み止まります)

キーボ「いっ入間さん、取り敢えず離れてください」

入間「もう無理…我慢出来ないよぉ…」ハァハァ

キーボ「顔が赤いですけど熱でもあるんですか?それなら部屋に戻った方がいいと思いますが」

入間「うるせー、余計なお世話だ…それよりオメーを改造させろ」

キーボ「改造?」

入間「ああ、見た目を最原そっくりに造り変える」

キーボ「?!」

入間「顔と髪を弄るぐらいだったら今直ぐ出来るし、それならオレ様もなんとかイケるし、とにかく浮気せずに済むんだよ!」

キーボ「…意味不明です。ボクにも解るよう説明してください」

入間「理解する必要なんてねーよ。天才の考えに間違いは無いんだから黙って随え」

入間「つってもテメーのするべきことと言えば、作業台の上で横になって大人しくすることだけだ。味覚センサーを取り付けた時と同じようなもんだしちゃんとやれるよな」

入間「大丈夫、痛くしないから…アタシに身を任せて?」

キーボ「…ボクの意見を無視して勝手に話を進めないでください!」

入間「な、なんだよ。怒ってんのか?」

キーボ「まずボクは、入間さんの改造を受ける気はありません。それでもやるというのなら全力で抵抗します」

キーボ「それと、入間さんがそういうことをしようとした理由は、例のライトが関係しているんですよね?」

入間「……」

キーボ「正直に話してくれませんか。アナタが何を言おうと責めたりしないので」

入間「ほ、本当に?」

キーボ「はい」

入間「じゃあ─」
341 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/03/09(金) 18:00:03.58 ID:50wLpAESO

キーボ(入間さんは全てを打ち明けてくれました。6日前に怪しげなライトの光を2度当てられた事。その後ボクや最原クンに対する印象が変わった事。辛抱し切れずに最原クンを襲おうとした事。今のままじゃダメだと思ってどうにかしようとしていた事)

キーボ「今までずっと、ひとりで抱え込んでいたんですね」

入間「だって、こんなの人に言えないだろ…」

キーボ「人には言えないからロボットであるボクに話したという意味じゃないですよね?」

入間「事情を知ってる奴もいたにはいたけど…最原は目の毒だし、王馬や天海はなんか怖ぇーし…」

キーボ「それで、今まで誰にも相談出来ずにいたと」

入間「キーボ…オレ様はどうすりゃいいんだ?」

キーボ「入間さんはどうしたいんですか」

入間「え?取り敢えず最原にムラムラしちまうのだけなんとかしたいって思ってるけど…」

キーボ「ボクは今の入間さんの想いを受け入れられないので、アナタには完全に元に戻って欲しいんです」

入間「えっ…な、なんでだよ?!」

キーボ「入間さん、落ち着いてください!」ギュ

キーボ(突如激した彼女を宥めようと手を握りましたが、直ぐ様振り解かれてしまいます)

入間「近寄るな!好きでもない癖に紛らわしいことするんじゃねーよ!」

キーボ「……っ」

キーボ(入間さんに反論したいのはやまやまですが、そんなことをしても却って彼女を混乱させるだけなので黙るしかありません)

入間「うぅ…なんでそんな目で見るんだよぉ…」ポロポロ

キーボ(入間さんが泣いている…あのライトさえ無ければ彼女は悲しまずに済んだし、ボクだってこんな思いをすることは無かった)

キーボ(全部、モノクマのせいだ…!)

キーンコーンカーンコーン

入間「」ビクッ

キーボ「…校内放送?」

モノクマ『さてさて、突然ですがこれから学級裁判を開くことになりました!オマエラ、中庭の裁きの祠に急いで集まってください!』

モノクマ『学級裁判は全員参加だから、拒否したらオシオキだよ!ま、来なくても無理矢理引っ張ってくけどね』

モノクマ『うぷぷ、それじゃ待ってるよ〜』

ブツッ

入間「なんだ、今のは…?」グス

キーボ「学級裁判とかオシオキとか言ってましたが、なんのことだかさっぱりですね。…とにかく、行くしかないと思います」

入間「…そうだな」

キーボ(ボクと入間さんはふたりで中庭の奥の建物へ向かいました。その間、ボクたちが言葉を交わすことはありませんでした)
342 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/03/09(金) 18:01:40.52 ID:50wLpAESO

一旦投下終了です。
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