男「幼馴染って負けフラグだよな」 幼馴染「え!?」

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1 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/11(月) 05:24:20.37 ID:STxLpu7D0
〜〜
今日最後の授業は自習だった。当然殆どの人は真面目に自習などせず、適当に集まって駄弁っていた。男と友は、親友同士な上、隣席でもあったため、二人で話していた。今日は最近のアニメについて盛り上がっていた。

男「幼馴染って負けフラグだよな」

友「あー、分かる分かる。なんか幼馴染ってよく負けるよな」

男「まあ俺(視聴者)達にしてみれば幼馴染とくっついても(意外性なくて)つまんないもんなあ」

男「刺激が足りないって言うか、俺(視聴者)達が幼馴染に飽きたってのもあるだろうな」

友「そうだな。もう幼馴染の時代は終わったのかもな」

〜〜〜〜


男と友から離れた位置で真面目な幼馴染は黙々と勉強をしていた。そう、ついさっきまでは。

――幼馴染って負けフラグだよな――
幼馴染(男くんの幼馴染の女の子と言えば私だよね。それにしても、『まけふらぐ』ってなんだろう、ふらぐ、flag、旗……。負けの象徴ってこと!?)

――刺激が足りないって言うか、俺(視聴者)達が幼馴染に飽きたってのもあるだろうな――
幼馴染(男君が私に飽きた!?どうしよう、男くんに嫌われたら、私……)アタマカカエ


友「それで、最近幼馴染ちゃんとはどうなんだよ、男?」

男「え? どうって、特に変わりないけど。相変わらず真面目で、口うるさいんだよなあ。お前は俺の母親かっての」

幼馴染(そっか……男くんは私が口うるさいから私のことが嫌いに……今日からは優しくしてあげよう。)

友人「はいはいそーですか(さっさとくっつけばいいのに)」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1505075060
2 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/11(月) 05:27:11.68 ID:STxLpu7D0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
キーンコーンカーンコーン!

男「お、授業おわったな。それじゃ俺、帰るから。テニス部がんばれよ、友」

友「おー。じゃあな」

男(それじゃ、いつも通り幼馴染と帰りますかね)スタスタ

幼馴染(どうしよう!? もう男くんこっち来ちゃう! とりあえず優しく、優しく……)

男「幼馴染、帰るぞー」

幼馴染「う、うん! 帰ろう!」

男「……?(おかしいな、自習の時間友と喋ってたこと、真っ先に注意されると思ったんだけどな)」

幼馴染「え、えっと。今日1日お疲れ様だね、男くん。今日の体育のバレーボールじゃ大活躍だったもんね。え、偉いぞー!」

男「」ゾワワワー

男(ナニコレ!?この幼馴染、キモチワルっ! 俺コイツになんかしたか!?)

男「や、やめろよ。お前にそういうこと言われると気持ち悪いわ!」

幼馴染「気持ち悪い!?」ガーン

男(やべえ、つい口走った。間違いなく殴られる!)

幼馴染「そ、そっかー気持ち悪いかー」プルプル

男(ヤバイ! 怒りに震えてる!)

男「ご、ごめん! 今のは間違いだ! だから殴らないでくれ!」

幼馴染(うう……男くんにとっての私って……)

幼馴染「ご、ごめんね男くん。私用事思い出したから一回学校帰るね。男くんは先帰ってて」ダッシュ

男「お、おう。また明日―……」


男(何だったんだあいつ……)



3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/11(月) 10:49:06.94 ID:fJ1wl4uFo
期待
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 02:24:54.26 ID:MzaHrUXuo
幼馴染報われてほしい
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 11:33:48.07 ID:Se40TV6L0
幼馴染はいつも馬鹿の一つ覚えの如くNTRてるもんなぁ
6 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 16:20:46.53 ID:2oZ5Uupr0
男「ただいまー」

妹(中三)「おかえりなさいです! 兄さん!」

男「ただいま、妹。聞いてくれよ、今日幼馴染がさー」

妹「むっ、また幼馴染さんの話ですか?」タメイキ

男「いや、今日は本当に変だったんだって。実はかくかくしかじかで……」

…………………

妹「そ、それは変ですね。いくら幼馴染さんと言えど心配になります」

男「だろ? おかしいよな、幼馴染が俺のこと注意しないなんて。それに、気持ち悪いって言われた程度気にするようなやつじゃないし……」

妹「高校でなにかあったんでしょうか?」

男「少なくとも昼休み喋ってた感じじゃなにもなかったけどなあ」

妹(確かに気になりますが、まあ幼馴染さんなら心配ないでしょう。それよりも私は、お兄様と二人きりのこの時間を――)

男「んー、心配だなあ」

妹「に、兄さん! 私、今日学校が早帰りで、兄さんのためにクッキー焼いてたんです!」クッキーサシダシ

男「お、マジか! 食う食う! ありがとう!」ナデナデ

妹「はぅ……。えへへ、兄さんに喜んでもらえて、私嬉しいです!」
7 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 16:22:06.79 ID:2oZ5Uupr0
男「うーん、やっぱり妹の焼いたクッキーはうまいなあ」モグモグ

妹「えへへ、他の料理じゃ兄さんに全く敵わないので、お菓子作りは必死に練習しましたからね」エッヘン

男「いやほんと、この道で食ってけるんじゃないか?」

妹「それもありかも知れませんねえ。……そうですね、大人になったら兄さんと私の二人でお菓子屋さんを開くとかどうです?」チラッ

男「んー、そうだなあ。特にやりたいこともないし、そういうのもいいかもなあ」

妹「本当ですか!?」パアア

妹(もしそうなったら、ずっとお兄様と一緒に……。えへへへ、夢のようです)ニヤニヤ

妹(これはもう、プロポーズと言っていいのでは? 私達は兄妹ですから結婚はできませんけど、二人でお店を切り盛りだなんて、もう実質夫婦ではないですか!)

妹「(ニヤニヤ)」ポケー

男「おーい、妹―?」

妹「(返事がない、ただの屍のようだ)」

男(また妹がトリップしてる。なんか最近多いなあ。そう、中学生入ったぐらいから急に……。なんでだ?)

男「それじゃ俺、幼馴染の家行ってくるからな。やっぱり今日の幼馴染の様子は気になるし」

妹「」ポケー

男(ダメだこりゃ)
8 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 16:25:10.64 ID:2oZ5Uupr0
妹ちゃん、思考内では「お兄様」呼びで口にだすのは「兄さん」って設定になってますけど、お兄様で統一しようか迷ってます。
みなさんどっちがお好きですかね?
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 16:28:54.51 ID:DTeAOXKVo
俺は兄さん派
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 17:26:57.98 ID:gmEFJe5To
素晴らしい設定だと思います
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/12(火) 18:54:22.08 ID:rJ2CC0Ev0
兄さん....凄くいい!!
12 : ◆bOIdeHuXhE [sage saga]:2017/09/12(火) 21:35:06.52 ID:2oZ5Uupr0
まだキャラ設定が固まりきっていないため更新あたりの文量が少ないです。ご承知ください。
設定固まってないと迂闊に情報盛れなくて書くのにすごく時間がかかりますね。
あと、妹ちゃんの兄呼称問題は従来通りの設定でいくことにします。意見くださった方ありがとうございました。

13 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 22:18:20.90 ID:2oZ5Uupr0

ピンポーン

男(インターホン鳴らしたけど、誰も出ないな……。幼馴染はまだ帰ってないのか)

男(あいつがなんで落ち込んでるのか、いや、情報が少なすぎて落ち込んでるのかすらよくわからないが、とりあえず機嫌がよくないことは確か)

男(ちょうどいい、時間もできたことだし、差し入れにケーキでも買っていくかな)

14 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 22:19:02.66 ID:2oZ5Uupr0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男と幼馴染が別れてから一時間後。幼馴染は学校の図書室でシャーペンを握り、本日の課題に取り組んでいた。
もっとも、幼馴染の握るシャーペンには芯が入っておらず、彼女はそれに気付きすらしていなかったのだが。
幼馴染(男くんから逃げてきてしまった……)モンモン

幼馴染「何やってるんだろ、私」

友「あれ、幼馴染ちゃん? なんでこんなところにいんの?」

幼馴染「うひゃ!? と、友くん!? べ、勉強だよほら! ……あれ、書けない!?」

友「ははは、勉強ねえ。そのノート、一文字も書いてないし、シャーペンに芯入ってないじゃん」

幼馴染「うぐっ! ……う、うるさいなぁ。これから、これから始めるとこだったの!」

友「ふーん。ま、そういうことにしておこうか。」

幼馴染「……それより友くんこそなんでこんなとこにいるのさ?」

友「外見てみ?」

雨音「ザーーーーーーーーーーーーーーー」

幼馴染「うわあ、すっごい雨……!」

友「この雨でテニスコートは潰れて、いつもなら基礎トレがっつりやるんだが、テスト間際ってのもあって、監督が今日はもう帰れって。それで、図書室に勉強しに来たんだよ。」
15 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 22:41:04.17 ID:2oZ5Uupr0
幼馴染「なるほど」

友「それで、どうしたの?」

幼馴染「えっ!? な、何が!?」

友「いや、明らかに様子がおかしいというか。幼馴染ちゃんがそこまで勉強に集中できないなんてよっぽどだよね?」

幼馴染「う……。(これだけ状況が整ってると、言い逃れられない……!)」

友「その顔、図星って感じかな。それで、何があったのさ?」

幼馴染「えっと……。私、男くんに嫌われたかもしれない。」

友「は?(いや何いってんだこの子)」
16 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 22:53:55.72 ID:2oZ5Uupr0
幼馴染「男くんが私のこと飽きたって、それに男くんに気持ち悪いって言われちゃったの。」

友「ええ!? なんであの野郎そんなことを!?」

幼馴染「分かんない」

友(あいつはたしかに何考えてるか分からないやつではあるが、少なくとも幼馴染ちゃんを嫌ってるってことはないはずだ)

友「だ、大丈夫! あいつに限って幼馴染ちゃんが嫌いとかありえないから! ほら、今だってきっと自分の言動に反省してケーキでも買いに行ってるんじゃないか?」

幼馴染「……そっか、そうだよね! ありがとう、ちょっと元気出たよ。前向きなのが私の取り柄! もう吹っ切れた!」

友「うん、それでこそ幼馴染ちゃんだ。ところで……」

幼馴染「何かな? 友くん」

友「幼馴染ちゃんって、男のこと好きだよね?」

幼馴染「ごふっゲフンゲフン! きゅ、急に何を……!?」

友「いや、なんとなくだけど、まあ、その反応で確信したけど」

幼馴染「う……!」

幼馴染(友くんは信頼できる人。話しても大丈夫、だよね。)

幼馴染「えっと、その……///」

友「うん」

幼馴染「だ、大好き……です!///」カァァ

友「可愛いなあ」

幼馴染「う、うるさい!」

友「うん、それが聞けてよかった。幼馴染ちゃん、俺は君を応援するから。今回みたいに、何かあったら俺に相談しなよ」

幼馴染「あ、ありがと……」
17 : ◆bOIdeHuXhE [saga]:2017/09/12(火) 22:56:36.06 ID:2oZ5Uupr0
今日はここまでです
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