【ミリマス】765学園物語B √PG

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1 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:12:43.12 ID:0Mer5+amo
文化祭での対決から約1年

Pさんは大学部に行き、私は高等部へと進級した

学園の規則により、大学部と小中高の行き来は学園行事の時以外禁止されているので私は学園では中々Pさんに会えなくなっていた

だけど寂しくは無い、だって家では会えるのだから

だから私は今日も待つ

あの人の温もりを感じるために

そして

誕生日おめでとうって、言って貰うために

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2 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:13:39.56 ID:0Mer5+amo
9月14日

志保「静香、掃除は終わったの」

地下に行っていた志保は、戻ってくるなりそう言った

静香「もちろん」

志保「じゃあ確認しましょうか」

そう言って志保は部屋を確認する

志保「…」

窓の縁に指を滑らせ

志保「埃は…ないわね」
3 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:14:34.11 ID:0Mer5+amo
テレビの画面を確認し

志保「指紋も…ないわね」

静香「ちゃんと掃除したもの」

志保「…」

志保が顎に手を当て目を瞑る

そして目を開いたかと思うと突然自分の髪を1本抜いて、床に落とした

志保「髪の毛が落ちてるから失格ね」

静香「今明らかに志保が自分で抜いて落としたわよね!?」

志保「はあ?何寝惚けてるのよ、冗談はその平たい胸とうどんだけにしたら?」

静香「お生憎様、あの人は私の胸が好きだって言ってくれたから」
4 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:15:38.25 ID:0Mer5+amo
志保「…ま、良いわ、一応合格ってことにしてあげる」

静香「それはどうも」

志保「それより、私は今日は一日地下に居るから入ってこないように」

静香「え?でも私にも屋台の準備が」

志保「入ってきたら叩きつけるから」

静香「何をよ…」

あの一件以来多少態度は緩和したものの、やっぱり志保からの当たりは強い

これからも家族としての付き合いは増えるだろうし、もう少し仲良くしたいところだけど…
5 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:16:25.11 ID:0Mer5+amo
そんなことを考えていると

P「ただいま」

あの人が帰ってきた

静香「お帰りなさい」

P「ただいま、静香」

静香「今日は遅かったですね?」

P「ちょっと最上さんに捕まってな…」

静香「またあの人は…」

最近の父はPさんを気に入ったのかすぐに家に連れ込んでいる

何をやっているのか知らないけど、私のPさんを独占するのはやめてほしい
6 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:17:14.54 ID:0Mer5+amo
志保「お帰りなさい、兄さん」

地下に居たはずの志保がいつの間にかPさんの隣に立っていた

…私は地下室の階段前に立っているから志保が通ったら気付く筈なんだけど、一体どうやったのだろう

P「ただいま志保、準備は?」

志保「順調です、いつでも出られます」

静香「何の話?」

P「内緒」

志保「最重要機密よ」

静香「むう…」
7 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:18:06.77 ID:0Mer5+amo
Pさんと志保、一体何を秘密にしているのだろう

…二人だけの秘密なんてずるい

P「静香」

私の嫉妬を察したのか、Pさんが私の頭を撫でる

…これだけで嫉妬が薄れてしまうなんて、この人は本当にずるい

志保「…すぐに行きますか?」

P「そうだな、早めに行こう」

志保「わかりました」

志保が再び地下に行く

P「静香」

静香「はい」

P「少し、散歩しようか」
8 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:18:55.74 ID:0Mer5+amo
P「夜は冷えるようになってきたけど、寒くないか?」

静香「はい、大丈夫です」

繋いだ手から伝わる温もりのおかげで、全然寒くなんか無い

静香「どこに向かってるんですか?」

P「それは着いてからのお楽しみ」

Pさんがイタズラを企む子供のように笑う

この1年で更に大人っぽく、格好良くなったPさんだが、たまに見せる子供のような表情も私は大好きだ
9 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:19:55.28 ID:0Mer5+amo
静香「では、楽しみにしていますね」

P「ああ、楽しみにしててくれ」

Pさんの事だ、きっと私が喜ぶような何かを用意しているんだろう

この人はそういう人だから

その事が分かるから、私は

静香「…ふふ♪」

Pさんの腕に身体を寄せた
10 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:20:28.17 ID:0Mer5+amo
見慣れた景色を進んでいると、Pさんが足を止めた

P「静香、そろそろ目的地に到着するんだけど」

静香「はい」

P「ちょっとの間目隠しをしていて欲しいんだ」

静香「目隠し…ですか?」

P「ああ」

目隠し…何かサプライズやドッキリでも仕掛けられているのだろうか

それなら乗るしかない

静香「わかりました」

P「静香の手を引いて歩くから、怖かったら言ってくれよ」

静香「はい」
11 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:21:52.88 ID:0Mer5+amo
目隠しをし、Pさんに手を引かれて歩く

少し歩くと、沢山の人の気配がした

P「…良し、もう目隠しを外して良いぞ」

静香「はい」

目隠しを外すと…

未来「静香ちゃ〜ん!誕生日おめでとう!」

静香「きゃっ!み、未来!?」

未来「うん!やっぱり静香ちゃんは硬いね!…痛い痛い痛い!そっち曲がらないからぁ!」

全く学習しない未来の肘を反対方向に曲げる
12 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:23:02.97 ID:0Mer5+amo
伊織「はいはい、それ以上やると折れるわよ」

静香「伊織先輩」

伊織「静香、誕生日おめでとう」

静香「あ、ありがとうございます」

周りを良く見るとみんな私がお世話になった人だったり、友達だったり…

みんな何かしら顔を合わせたことのある人達だ

静香「あの、これは…?」

私たちの屋台も展開した状態で設置されていた

伊織「もうすぐ首謀者から説明があると思うわよ」
13 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/09/14(木) 00:23:30.98 ID:0Mer5+amo
静香「首謀者?」

P「静香」

静香「Pさん、これは…?」

P「もちろん、静香の誕生日パーティーだ」

静香「誕生日パーティー…誕生日パーティー!?」

こんなに沢山の人が来る誕生日パーティーなんて初めてだ

P「本当はもうちょっと静かにやるつもりだったんだけどな…静香の誕生日パーティー」

千早「ぶふっ!し、静香の誕生日パーティーを…静かに…ふふ、ふふふ…!」

静香「千早さん…」
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