男「今日一日何するか安価で決める」

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22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/30(土) 19:02:35.36 ID:hM1GrFFI0
男「なんだと?」

裁判官「殺した人魚の分まで、罪を背負って生きるのだ」

裁判官「……人魚として、な」

男「俺を殺さないのか?」

人魚姉「貴方を殺しても妹は帰ってきませんから」

人魚姉「貴方には生きるという罰を与えます。私達は未来永劫貴方の罪を赦しません。貴方の身が軽くなることは一生ありません」

人魚姉「……妹の死を背負って、生きるのです」

男「……わかった」

人魚姉「この海草を飲んでください」

男「また海草か……多分、これは人魚になる海草だな」

人魚姉「はい、ではぐいっと」

男「んっ」ゴクッ

男「……っ!? 足が魚の尾みたいになった……」

男「これが、人魚……」

人魚姉「さあ、裁判はもう終わりました」

人魚姉「私達の家に帰りますよ。貴方に謝ってもらいたい人が大勢居ますから」

男「君に従おう」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/30(土) 19:24:04.68 ID:hM1GrFFI0
―――数十年後


男「ん、朝か。今何時かな、と」

男「……そういえばここは時計のない海の底、時間なんて分からないのだったな」

男「さて、今日は何をしようか……」

人魚姉「男さん、起きてますか?」

男「ああ、起きてるぞ」

人魚姉「……今日が何の日か覚えていますか?」

男「……無論だとも。俺が殺めた人魚の命日だ」

人魚姉「……下に降りてご飯を食べましょう。それからお墓に行きます」

男「了解した…よっと」

男「……また、体が少し重くなったな」

人魚姉「大丈夫ですか? 泳げますか?」

男「心配するな…今、行く」


日に日に増していく、自分が老いたという感覚。
人魚になったとは言え、もとが人間だったからだろう、
寿命が長くなるということは無かった。
すぐそこまで近寄ってきている死を前に、俺はあの世に想いを馳せていた。
あの人魚はきっと、今や遅しと俺が来るのを待っていることだろう。
再会したら何と言えばいいのか。まずは謝罪か?
……いや、きっとあいつは滝のように暴言を浴びせかけてくるに違いない。
それら全部を、黙って聴いていよう。
謝るのはそれからでもいい。
……そんな風なことを考えていた。

男「……待っていろ、もうすぐ俺も―――」









「よくも私を殺したわね! 凄く痛かったんだから!」

「死ね! 死ね!」

「……いや、もう死んでるんだが」

「やかましいわああああ!!」

(相変わらずうるさいな……)



END
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/09/30(土) 19:24:44.89 ID:hM1GrFFI0
どうしたこうなった
依頼出してきます
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/30(土) 19:31:18.84 ID:a+NrV/S60
おつ
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/30(土) 19:44:47.28 ID:plw2fONPo
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