転校生「貴方の体質を教えてください」男「…」

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126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/21(金) 22:57:34.41 ID:y/m7wO5qo
もい
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 01:12:17.65 ID:r6VvrtWOo
みたいぞ
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/02(土) 19:00:58.44 ID:/L16w71zO
教師「ぐぇぇッッ!? ぐごおッ!?」ブォン

ドッシャーン!

委員長「ふぅー、久しぶりの背負投げ。意外とうまくいけたかな?」


教師「っ……ッ……ッ!」パクパク


委員長「あ。その腰から落としました、かなり衝撃が脊髄にはいりました、なので結構、真面目に動いたら危ないです」

教師(ま、まったく身体が動かなッ、なん、だコイツ────)


委員長「大丈夫? へいき?」スッ

女生徒「う、うん…」


教師(【体質が発動していない?】【俺の行いに対して違和感を持ち続けてる?】)

教師(──馬鹿な! あり得ないッ! コイツは確かにこの場の違和感を認めたハズだッ!)


この俺の展開体質の『種付おじさん体質』はきちんと展開されている!


教師(い、いや…仮にもし…違和感があっても…大の大人に対して、暴力を働くことに躊躇いがなさすぎるだろ!?)グググ…

教師(なんだ、何かが違う…何かがコイツはおかしい…それはなんだ…探さなければ、この違和感を…)


ずりっ ずりっ


委員長「! 駄目ですよ、先生。動いたら酷くなりますよ、怪我が」

教師「り、理由を聞きたい…ゴホゴホッ…なぜ私を投げたんだ…?」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/02(土) 19:13:54.71 ID:/L16w71zO
委員長「なぜって、そりゃあまあ、当たり前じゃあないですか、なにを言ってるんですかまったく」ハァ

委員長「───先生が、悪人だからですよ」

教師「あ、悪人!? どうして悪人だと決めつけた…!? 君はいったいなにを言ってるんだ…!?」

委員長「先生って黒幕の仲間でしょう? だから先生は女生徒を助けないんでしょう?」コテン

教師「…………は?」

委員長「恋人の着替えを恋人の先生が助けないなんて変じゃないですか。不自然じゃあないですか、先生」

教師「不自然…だから…」

委員長「そう、なので先生は悪人です。だから先生を投げるのです、以上です」

教師「………こッ……」


こいつ、頭が狂ってる。おかしいんじゃない、俺が間違ってるんじゃない。

前提が間違ってるんだ。この女の【違和感の認め方】が尋常じゃないほど異常なんだ。


教師(種付おじさん体質で違和感消失。俺は、女性との恋人と認識された、ハズ)


しかし、この認識(恋人)を持ってして、

──恋人の着替えを手助けしないだけで投げ殺しかけていいとまで断定する、その認識方。


教師(俺は一体、何者に体質を仕掛けたんだ……?)ブルルッ


悪人基準が、常人のそれじゃないッ!


委員長「先生?」ニコ
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/02(土) 19:23:41.84 ID:fgMG2XsFO
教師「ひぃぃ…ッ!?」

委員長「意外とタフなんですね。お腹ブヨブヨで、反射神経悪そうで、綺麗に受け身取られました?」

教師「わ、私は…」

教師「──私は違うぞッ!? 君の考える悪人、そう、恋人を間違っても蔑ろにする人間じゃないッ!!」

委員長「…これも、そういったプレイの一種だと?」

教師「その通りだ! き、君はその基準をきちんと定めてるのかい!? わからないだろう!? 知らないだろう!?」

委員長「ええ、わかりません」コク

教師「【では君は間違っている! その認識は、私を貶める身勝手な考えだ!】」


グニュウウウウウウウ〜〜〜


委員長「……」

教師「ハァッ……ハァッ……!?」

委員長「た、確かに! そうですね…あなたの言うとおりです、私の…私の身勝手な考えでした、すみません…」

教師「……ッ」


効いている…ちゃんと効いている…


委員長「じゃあ、恋人ならちゃんと手伝ってください? ね?」


なのになんだその笑顔はッ! 怖いッ!
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/02(土) 19:40:51.63 ID:fgMG2XsFO
〜〜〜

眼鏡「……」ぼぉー

転校生「おりゃーっ! 見ててください、この流星の如き──この煌めきッ! シューティングダスト!」


ズッ… ドォン!

ィィィィィイィイイイイイイ!! バッッッゴォ───

しーん…


「きゃッ──えッ…!?」

「なになになに!? どーいうことッ!? どーなってんのッ!?」キョロキョロ

「ボールが打たれた瞬間、この場から消えたよ!? 消し飛んだの!? ボールの残滓ごと!?」


眼鏡(目がしょぼしょぼする…これ、消し飛んだボールの残滓が粒子状になって周囲に舞ってる、とかかな…)ゴシゴシ

転校生「くァーハッハッハッハッ! ってね? 流星のごとく粒子にしちゃうっつー、あれでしてね、うまくギャグ思いつかなかったっつてね!」

眼鏡「……弁償だぞ、フツーに」ボソリ

転校生「そうでしょうかッ?! そうなった場合、やっぱり教師の方と親御さん同伴で謝罪会見勃発でしょうかッ!?」シュババッ ズドムッ

眼鏡「知らねーよ……つぅかコート真反対の壁際に居るやつの独り言、拾ってこっちくるんじゃねえよ…」ぐいぐいぐい

転校生「え〜? 仲良くしましょうよ、今後も末永くソウルメイトとして世界の平和を掲げて暗躍跋扈していきましょーよ!」ニパー

眼鏡「うるせぇ…するか、絶対そんなこと…あっちいけって…」ぐいぐいぐいぐい


ちらり


眼鏡(まったく、疲れるっつーの。放送室出て授業出んのも久しいのに、いちいち化物がきて吐き気がヤバいわ)
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/03(日) 21:06:13.57 ID:QyMy4a00O
転校生「? なんです?」ニコニコ

眼鏡(わかってんのか。あたしは敵、あんたらと立場が違うどころか【生きている場所さえ違う】ってこと、理解してるのか)カパリ

ぽち ぽちぽち

眼鏡(つーのに協力関係? あたし含め、放課後で学園外を見に行こうだって? …呆れる、緊張感がまるで無い)ポチポチ

転校生「こうも堂々と無視して携帯を弄られてしまうと、些かむかつきも湧きにくい! やりますね!」

眼鏡「悪魔。あんたはそれでいーわけ」

転校生「なんです? 急に? あと、わたくしに向けて『悪魔』と呼ぶには少々と役不足ですよ」

眼鏡「ハッ! じゃあなんだ、あんたは世界を救いに来た天使とでもいいたいのか?」ヒッハハ

転校生「おしいッ!」

眼鏡「……あん?」

転校生「天使とやんや、悪魔とよいしょと。世界全土と恐れ忌避され、畏怖を込め、数多と呼ばれまくったわたくしですが…」

転校生「断言します。わたくしは、その程度の存在意義でこの世に存在し、あなた達と行動を共にしておりません」

眼鏡「どういう意味だ……?」

転校生「【運命】なのですよ、これは。抗いようもない、世界のね」

転校生「運命とはつ・ま・り! カミサマです! 古今東西、津々浦々。どこもかしこも見たくても見えない未来調和はカミサマがご活躍!」

転校生「カミサマの意義は? それは運命の選択! わたくしは運命を司り、収縮し、瓦解させて、ここにいます!」

眼鏡「………」

転校生「不思議に思われます? そーでしょう! それが正しい! コイツは何を言っているのか分からない、それが人間としての正しい見解だ!」

バッ くるくるくる〜〜〜

転校生「あなたは苦悩し、洗礼させ、そして答えを導き出す──尊き子羊なのですよ、わたくしから見たらね?」にしし

眼鏡「……頭おかしいのか、テメー」

転校生「ふふふ。良いのですよ、それが答え。わからないのがこの世界にとって貴女が無事に適応できているという証明なのですから」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/03(日) 21:29:18.73 ID:QyMy4a00O
眼鏡「お前がぶっとんでんのは元からだったが……話すたびにもっと酷くなる、奴らはよく無事にテメーと会話できてるな」

転校生「あ! それはわたくしも不思議なだなって思ってましてね、多分、彼らは世界にとって異分子なのでしょう。ええ、たぶんきっとそうなのです」

眼鏡「ハッ! カミサマのアンタが言うならそーなのだろうよ。で、その異分子様たちのことどう思ってるんだ?」

転校生「どうとは?」コテリン

眼鏡「はっきり言って邪魔だろ。あの目が死んでる男子生徒はまだ良い、だがもう一人は正直なところ───」


転校生「彼女を失うのが怖いと?」


眼鏡「──……」ピクッ

眼鏡「意味が、言っている意味がわっかんねーな化物。なんだ突然おい? 怖いだぁ? ふっざけんなボケナス」

転校生「まあまあ正直になられてもいいのでは? 聞こえにくいのでしょう? 彼女の声が、委員長の声は貴女の耳だと、とてもとても」クスクス

眼鏡「チッ、余計な勘ぐりするんじゃねーよ」


『  ごせないよ、  て知らないフ   て無理な   っと』


眼鏡「……一般人を巻き込むのかよ、テメーは」

転校生「巻き込むも何も、望み望んで先陣を切ったのは彼女らですよ? わたくしはそれに同行するのみに限られますから」

転校生「しかし、心配されるご気持ちは十分深く理解してるつもりです。ですが、それは杞憂です。無問題なのですよ、最初からね」

眼鏡「どうしてそう言い切れる、カミサマだからか?」

フルフル

転校生「運命の選択は全人類に備わっています。切り離すもくっつけるのも、その人次第で幾つにも別れていきます」

眼鏡「…なら、」


人も殺せるのか、あたしらみたいに。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/03/03(日) 21:40:06.55 ID:QyMy4a00O
転校生「………」

眼鏡「選択次第でどーにでもなれるんなら、いっそ手を出してしまった『あたしら』みたいになれるってか?」

転校生「ん〜〜???」

眼鏡「あん? んだよ、誤魔化す気か?」

転校生「いえ、いえいえ、正直なところ貴女がどう人を殺したかを考えてたもので──まあいいでしょう、それはそれだ」ピタリ


転校生「眼鏡さん。そんなのもうどうだっていいので、今を楽しみましょうか?」


眼鏡「……は?」

転校生「やっちゃったもんはシカタネーですし、考えても意味ないですし、ぶっちゃけ興味もさほどですし」

眼鏡「オイ!! それをテメーがいうか!? 完全にここ来る前に戦争バンバンやらかしてきただろーが!? こっちは聞いてるんだぞ、耳で!?」

転校生「人を殺す、運命選択でありえるでしょう。人を殺さず平和の道を、それだって十分あり得る世界戦でしょう」

転校生「世界は滅びかけてる。けれどそれは運命じゃない、定められた運命のはずがない」じっ

眼鏡「……ッ…」

転校生「望んで楽しみましょう。今は、学園外がどうなっていようと──一時の平穏と幸せを、噛み締めましょうよ」

眼鏡「…どうするってんだよ、外、見られたら終いじゃねーの?」

転校生「なら今の授業を楽しましょう! ほらほらほら、未だプレーは続行中! 細っこい身体に筋肉の未来投資を開始しては!?」ぐいぐいぐい

眼鏡「ちょッ!? こら…!? やめ…!?」ちらり


123対2


眼鏡「点数が頭おかしい数字になってんのに勝負できるワケねーだろ!?」

転校生「なぜか今日は調子よくってバンバン点数が入るんですよねー! れっつごー! 泣けようぐいす平安京ー!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/04(月) 21:45:27.85 ID:4p+XcMCgO
〜体育館準備室〜


女生徒「…あ、ありがとうございます」

教師「いや…別に構わんが…」スッ


委員長「…………」ジィー


教師(見られている。なんて冷たい目だ、まるで『犯罪者』を見るかのよう…)

教師(体質は発動している。ではなぜこうもうまくいかない? ──ならば更に陥れるしか、決着は無い)

教師(恋人(仮)の着替えを手伝っている今……彼女がこちらに対しアクションは見せない今、チャンスだとも言える)


そしてこれが【最後】のチャンスになるのか、自分の行い次第だ。


教師「上着を羽織りなさい」ススッ

女生徒「は、はい…」


もう心から確信した。彼女は、俺の体質から逃れる素質【可能性】がある。

経験上ありえないことだったが、認めるしか無い、己の未来のためにも……


教師(……クククッ…ああ、良いだろう…最初こそ焦ったが、体質が聞くことは証明済み…)ニタァァ

教師(不思議な事ながら、わかるんだよ。自分にはさらなる展開が起こせることを、なんとなくな…)クク

委員長「終わりましたか、先生」

教師「あ、ああ、無事に終わったとも。待たせてしまって済まないね、それとも監視してたのかな?」

委員長「ええ。もちろん、先生はだって黒幕のお仲間さんですから、たとえ恋人でもね」

教師「………? 親玉、と先程から言ってるけれど、それは一体どういうことだ……?」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/04(月) 22:06:10.21 ID:4p+XcMCgO
委員長「この学園を陥れようとしつつ、けれど一定数は救おうとしている。みたいな不思議な人のことです」

教師「すまない。君が、本当に何を言っているのか分からないんだが」

委員長「───知らないんですか、黒幕のことを?」キョトン

知らない。誰だそれは?

そんな存在初めて聞いた、…学園に広まる噂話の一つにあっただろうか?

教師「俺は…私は、その黒幕と言われる者に関係してないし聞き覚えもないが…」

委員長「えぇっ!? で、でも先生って…体質…持ってますよね、きっと…そういった不思議な能力みたなの…」

教師「? なんだそれは?」

委員長「んんっ!?」

教師「不思議だな。君はいつそう思ったんだい? 私が変な力を持っているだなんて」

委員長「だって…私がそう思って…あれ? でもなんで急に私って、先生のことを疑ってしまった…?」


───なるほど、それが原因か。


教師(理解したぞ…出会っていたんだな…過去に、私のような体質を扱う人間に…私欲のままに行動する人間に…)

教師(彼女は明らかな特殊感性だ。一般人とは相容れなくなる程の経験を積んでしまい、結果、私との齟齬が起こった)


ならば話は簡単だ。警戒レベルを落とせるほどの、安易な解決方法。ククク。


委員長「わ、わたしは…」

教師「落ち着き給え。もしや君はとても怖い目にあったんじゃあないか? 常識を覆す、とても奇妙な出来事に」スッ

委員長「なんでこちらに近付こうとするんですか?」

教師「…………。いや、うん、待ってくれ、えーっと、そうだそうだ、とりあえずコーヒーをだそう、とりあえず落ち着こう」
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/04(月) 22:16:45.38 ID:4p+XcMCgO
委員長(いや、恋人同士が逢瀬を楽しんだ空間でお茶なんて。それに授業だってそろそろ───)

教師「私は気にしないよ」グニュウウウ

委員長「あっ、はい。ありがとう…? ございます…?」

教師「じゃあ気にせず、そこに座ってくれ。ああ、君も一緒にどうだい? それとも断るかい?」チラ

女生徒「えっ……あ、いやっ……はい…いただきます……」ストン

コポコポ コポコポ

教師(更に確信した。俺が最も恐れていた可能性、彼女が体質持ちだということ)カチャカチャ

教師(俺の予想を超える展開があった場合、私の『種付おじさん体質』は確実に露見する)


【奇妙な現象に対し言いくるめた際、相手は俺のことを疑わなくなる】


教師(…この効き目が悪かっただけだ。彼女は体質で対処したのではない)

教師(くくく。着実に一歩一歩と陥れていくぞ、クハハ…すでに君は『言いくるめ』だけじゃない…2つ目の発動も身に受けている…)


そして、これから行うのは3つ目の『体質能力』だッ!


教師(逃しはしない。決して、俺のユートピアを崩壊なんぞさせはしないのだ…!!)



第四話 終
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/06(水) 01:18:04.36 ID:Bdqo8J9Ao
おつおつ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/26(水) 16:58:41.29 ID:at9v1i5mO
まつぞ
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/16(月) 02:41:36.59 ID:f6+1Nwn3o
みてるぞ
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