ジュリア「キラキラ流星群」【ガルパ×ミリマス】

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1 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:11:04.91 ID:wSjqyPq+0
バンドリ ガールズバンドパーティーとアイドルマスター ミリオンライブのクロスです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1508062264
2 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:11:30.99 ID:wSjqyPq+0
教室


有咲「はぁぁぁぁ! 香澄がインフル!?」

紗綾「らしいよ」

有咲「『らしいよ』じゃねーだろ、来週ライブだぞ? どーすんだよ!?」

たえ「来週かぁ…… 流石に無理そうだね」

りみ「香澄ちゃんに無理させちゃいけないもんね……」

有咲「はぁ…… バカは風邪ひかないんじゃねーのかよ……」

たえ「有咲、インフルは風邪じゃない」

有咲「知ってるっつの!」

紗綾「あはは…… まぁ仕方ないから今日帰りにまりなさんにキャンセル伝えてこよ?」

りみ「ライブ…… したかったなぁ……」

たえ「うん……」

有咲「治ったらデコピンしてやる……」
3 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:13:03.50 ID:wSjqyPq+0
帰り道


たえ「それでね、香澄が……」

有咲「ほんと信じられねー……」

りみ「あれ?」

紗綾「どしたの、りみ?」

りみ「今香澄ちゃんの声が聞こえたような……」

有咲「いやいやいくら香澄がバカだからってインフルなのに外出歩くほどバカじゃないって」

たえ「いやでも香澄なら……」

紗綾「て言うか私も聞こえたんだけど……」

有咲「はっ?」

たえ「実は私も」

有咲「たえも!?」

♪〜

りみ「ほら今!」

たえ「あっちの方だ!」

紗綾「行ってみよう!」

有咲「あっ! ちょっ!」
4 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:15:12.36 ID:wSjqyPq+0
紗綾「あっ! あれ!」

りみ「赤い髪の女の人が…… ギター持って路上ライブしてる…… ?」

有咲「確かに…… 香澄の声だ…… !」

たえ「香澄…… いつの間にか髪を赤くするような不良になってたなんて……」

有咲「いやどう見てもちげーだろ!」

りみ「でも声凄いそっくり……」

紗綾「こんなことあるんだね……」

たえ「……」

たえ「あのさ」

紗綾「たえ…… まさか…… ?」

たえ「そのまさか」

有咲「おいバカやめろ、そんなのぜってー無理だって」

りみ「え? 何?」
5 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:15:44.96 ID:wSjqyPq+0
たえ「ライブに穴空けたらまりなさんにも迷惑だし、あの人に歌ってもらって臨時でライブしない?」

りみ「えぇーっ!?」

有咲「やめとけって! そんないきなり誘うなんて無理だって!」

紗綾「いやでも、あの人歌もギターも凄い上手いし……」

有咲「なんで紗綾がそっち側なんだよ!」

りみ「あの人ちょっと恐そうだけど馴染めるかなぁ……」

有咲「何でもう入る前提なんだよ! あたし以外全員賛成かよ!」

たえ「有咲、香澄以外の子にボーカル任せるのは嫌かもしれないけど、これは緊急事態だから」

有咲「は、はぁーっ!? そんなんじゃねーし!」

紗綾(わかりやすいなー)

たえ「それじゃあ声かけてくる」
6 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:16:24.45 ID:wSjqyPq+0
たえ「すいませーん」

ジュリア「ん? なんだ」

たえ「私たちとキラキラしませんかー?」

有咲「いきなりそれはねーだろ!」

たえ「いや、香澄と声が似てるしこれで通じるかなって」

有咲「声で判断すんなよっ!」

ジュリア「……」

紗綾「ちょ、あの人引いてる引いてる!」

りみ「ま、まず自己紹介からしなくちゃ……」

ジュリア「えっと…… 何か用か……?」
7 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:17:51.17 ID:wSjqyPq+0
紗綾「えーっと、私たち『Poppin'Party』ってバンドやってて、来週ここの近くのライブハウスでライブする予定だったんですけど」

りみ「香澄ちゃ、ボーカルの子がインフルエンザになっちゃって…… このままじゃライブ出来なくて、ライブハウスにも迷惑かけちゃう……」

有咲「そ、その時貴女を偶然見掛けまして、貴女の声うちのボーカルの子ととっても似てるんですよ」

たえ「だから私たちと一緒にキラキラしませんか?」

有咲「だからなんでそーなるんだよっ!」

ジュリア「えっと…… あんた達ほんとにバンドなんだよな? コントグループとかじゃないよな…… ?」

りみ「ち、違います〜」

有咲「余計なことばっか言ってるから話ややこしくなったろ!」

ジュリア(なんだろう…… この金髪の子に凄いシンパシーを感じる……)
8 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:18:28.89 ID:wSjqyPq+0
ジュリア「なるほど…… まぁ事情はわかった…… けどごめん、ちょっと簡単には返事出来ないな」

紗綾「やっぱり難しいですよね……」

ジュリア「あ、いや、ライブハウスで本格的なライブってのは面白そうだけど、そういうライブとかって勝手に出ていいかわかんなくてさ……」

りみ「勝手に出たら…… ジュリアさんもバンドやってて、勝手なことをするとメンバーに怒られるとかですか?」

ジュリア「んん、あたしアイドルやってるんだ。 この見た目じゃ信じられないかもしれないけど」

有咲「そうっ…… なんですか?」

ジュリア「そ、だからプロデューサーの許可無しに勝手なことすると怒られるんだよな」

紗綾「そうですか…… 無理なお願いしちゃってごめんなさい」

りみ「……」

ジュリア「…… ライブ、楽しみだったのか?」

りみ「え!? あっ…… はい……」
9 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:19:10.82 ID:wSjqyPq+0
ジュリア「……」

ジュリア「なぁ、一度あんた達の演奏聞かせてくれないか?」

有咲「え?」

ジュリア「もし、あんた達が遊びでバンドやってるなら手を引く、けどもしあんた達の言う『キラキラ』が本物ならあたしは協力したい。 プロデューサーはあたしが説得する」

りみ「ほんとですか!?」

たえ「それじゃあ1時間後! 有咲の家の倉で!」

有咲「またうちかよ!」

紗綾「まぁあそこがちょうどいいでしょ」

ジュリア「楽しみにしてるぜ」
10 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:19:37.25 ID:wSjqyPq+0



りみ(な、なんか緊張する……)

紗綾(何だかんだいつも香澄の明るさに助けられてたんだなぁ……)

有咲(平常心平常心)

たえ「♪〜」

紗綾「そ、それじゃあいきます!」

♪〜

ジュリア「……」
11 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:21:12.48 ID:wSjqyPq+0
有咲「……」

りみ「何か上手くいかなかった……」

たえ「やっぱ香澄が抜けたのは大きいんだなぁ……」

紗綾「ど、どうでした……?」

ジュリア「……」

ジュリア「あんまり良くなかった」

紗綾「ですよね……」

ジュリア「なぁ、今居ない『香澄』って子、どんな子なんだ?」

りみ「香澄ちゃん…… ですか?」
12 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:21:55.98 ID:wSjqyPq+0
たえ「『星』…… かな」

紗綾「いつもキラキラしてて、積極的で」

りみ「香澄ちゃんが居たから、わたし達は今バンドをやってて…… こんなに音楽を楽しめてて……」

有咲「普段はウザいけど…… 居なくなると寂しいっていうか……」

ジュリア「そっか……」

ジュリア「あんた達の演奏聞いて、思ったんだ。 パズルのピースがひとつ欠けてるみたいって、きっとその最後のピースが香澄って子なんだろ?」

ジュリア「今の演奏は微妙だったけど、もしそのパズルが完成したらどんな音になるのかすげぇ気になった、だから……」

ジュリア「あたしにそのピースの役、請け負わせてくれないか?」

紗綾「それって……」

ジュリア「ああ、ライブ協力するぜ!」

りみ「…… やったぁ!」

有咲「……」

有咲(おいこいつ急にポエム言い出したぞ…… ひょっとしてこいつ結構ヤベー奴なんじゃ……)
13 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:22:24.61 ID:wSjqyPq+0
有咲「そんで、次の日からジュリアとあたし達の練習が始まった」

有咲「ジュリアはギターも歌も上手くて(それこそ香澄より圧倒的に)そこは問題無かったけど、たった1週間で演奏合わせなきゃいけないから練習めっちゃ集中してやらなきゃいけなかった…… んだけど」


翼「わー! 本物のドラムだー かっこいー」

麗花「バンドってとってもいいですね! 私もリコーダーでジュリアちゃんとバンドしたいなー」

有咲「リコーダーでバンドはねーだろっ!」

麗花「えー、それならカスタネット?」

有咲「うるせー!」
14 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:23:42.38 ID:wSjqyPq+0
紗綾「えーっと…… この子たち誰?」

ジュリア「うちの事務所で同じアイドルやってる翼と麗花…… どうしても付いてきたいって言うから連れてきたんだけど……」

ジュリア「おい翼! レイ! 邪魔しないって言ったよな!?」

翼「えー、ただ見てるだけなんてつまんなーい」

麗花「そうだよジュリアちゃん、バンドはみんなでやるから楽しいんだよ」

有咲「…… なぁジュリア、もしかしてこいつら話通じないタイプの奴らか?」

ジュリア「あぁ、大分…… 迷惑かけてごめん」

有咲「いいよ別に…… こういうの慣れてるから……」
15 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:26:13.23 ID:wSjqyPq+0
ジュリア「っし、今の結構いい感じだったな」

紗綾「うん、大分合ってきた!」

有咲「これなら本番何とかなるか」

麗花「えー? そうかなー?」

りみ「えっ…… な、何かミスしていましたか…… ?」

麗花「うーん…… 思ったのが、ジュリアちゃんならもっと どかーん! って感じゃないかなーって」

有咲「意味わかんねぇよ……」

たえ「どかーん! か……」

有咲「わかんのか!?」

たえ「いや全然」

紗綾「あはは……」
16 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:26:52.68 ID:wSjqyPq+0
翼「うーん…… ジュリアーノがバンドやるって聞いてもっとかっこいいのかなーって思ったら、意外とフツーって言うか……」

ジュリア「フツー…… もっと弾けろ、ってことか?」

たえ「もっと…… ばばーん! って?」

麗花「そう! そんな感じ!」

有咲「何でそこで通じあってんだよ!」

ジュリア「なるほどな…… せっかく本格的なバンドやるチャンスなんだし、もっと本気にならないとつまんないよな…… 」

りみ「どうしました?」
17 : ◆KakafR9KkQ [sage saga]:2017/10/15(日) 19:28:30.81 ID:wSjqyPq+0
ジュリア「なぁ、香澄ってどんな演奏してた?」

紗綾「どんな、って……」

たえ「めちゃくちゃ」

有咲「ヘッタクソ」

ジュリア「そっか…… それなら」

ジュリア「演奏変える! あたしも滅茶苦茶にやるからお前らあたしに合わせろ!」

有咲「はぁ!?」

ジュリア「香澄の『代わり』なんてつまんないだろ? あたしはあたしの演奏してやるよ!」

たえ「いいね!」

紗綾「あ〜 こうなっちゃったか〜」

りみ「わ、わたし不安になってきた……」

有咲「やっぱヤベー奴じゃねーか!」
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