紗南「学校のことを」晴「みんなに聞こう!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:14:08.01 ID:Oi+CkmB70
※この作品は年単位前の
 紗南「学校の」晴「みんなの変化!」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415633478/
 の設定を微妙に受け継いでいます。
 尚、ほぼほぼ無関係ですので別に読まずとも大丈夫です。
 序盤の内容は某所からいただいた内容をそのまま使用しております。


紗南「え?なにそれ?」

モバP(以下P)「んー、お前ら前俺に言われてクラスでのみんなのこと聞いてきたろ?」

晴「あ、あぁ。色々みんなに聞いてきたけど……」

モバP「あれなんとなーくわかっちゃいたんだがもうちょい詳しく知りたくてな。事務所にいる連中だけでいいから聞いてきてくれないか?」

紗南「なんで私たちなの? 会話イベントって大事だよPさん」

モバP「まぁなんつーかあれだよ。お前らまだ引きずってるみたいだしな、流れで?」


尚、これは過去に一度投稿し、完結せずに終わった同タイトルSSのリテイクとなっております。
そのため、中盤まで下記URLとほぼ同じ内容ですのでご容赦を。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440798718/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1508246047
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:15:16.77 ID:Oi+CkmB70
晴「俺はパス。めんどくさい」

モバP「受け取ってセンタリングしてやんよ。やれ」

晴「なんでだよ!紗南だけでいいじゃんか! というかこの前のこと思い出させるなよ!」

紗南「晴くんはクラスの男子がファンだっただけなんだからいいじゃない……」ドヨンド

晴「え? さ、紗南はいいじゃんか! そこまで熱狂的じゃなくて」

モバP「まーそういうことになるだろ? いい加減アイドルとしてファンの意見は慣れとけよ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:15:48.61 ID:Oi+CkmB70
紗南「それとこれとは話が別じゃない?」

モバP「……」

晴「おい、なんで目を逸らす」

モバP「ほら、他の連中もクラスにファンがイルカモネー?」

紗南「うわぁ」

晴「うわぁ」

モバP「いいだろ! 俺が聞いてみろ、色々面倒になるのは目に見えてるんだ」

紗南「例えば?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:16:27.21 ID:Oi+CkmB70
モバP「あの悪魔がサボり扱いして俺の月給をさげ」

ちひろ「Pさん次のライブの資料」

モバP「1時間以内に上げてみせます」

ちひろ「よろしくお願いしますね?」

モバP「はい女神様」

ちひろ「何言ってるんですか?」

紗南「これは酷い」

晴「ちひろさんってアシスタントだよな?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:17:33.03 ID:Oi+CkmB70
モバP「と、いうわけでよろしく頼む。俺は資料作りに没頭しなきゃならん。紗南、お前の仕事もあるぞ」

紗南「ホント!?」

モバP「あぁ!安心安定の半袖だ!」

晴「ホントぶれねーなーPは」

モバP「悪いことじゃないだろ? 次はカッコイイ仕事用意してやるからさ、頼むよ」

晴「絶対だぞ?絶対だからな!」

モバP「善処しますよ」

晴「約束したからな! よし行こうぜ紗南! みんなに聞き込みだ!」

紗南「オッケー!なんだかんで面白そうだしね!」



……バタン!

モバP「よし、資料一個目完成……っと」

ちひろ「どうなりました?」

モバP「んー……」


モバP「次は巴と晴に動物コスでもさせます」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:19:10.18 ID:Oi+CkmB70
紗南「さって……あ、まゆさーん!」

まゆ「あら、紗南ちゃんに晴ちゃん……珍しいですねぇ…」

晴「今Pに頼まれて事務所にみんなに質問して回ってるんだけどいいか?」

まゆ「それって学校のお話ですかぁ?」

紗南「あれ? まゆさん聞いてた?」

まゆ「Pさんの話はなんでもわかりますよ?」キョトン

紗南「え?」

まゆ「なんて冗談ですよ。この前輝子ちゃんと乃々ちゃんに色々聞いたそうじゃないですか」

晴「そういやそうだったな。机の下ネットワークか」

まゆ「それで学校でのまゆはですねぇ……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:20:50.52 ID:Oi+CkmB70
〜まゆの学校ライフ〜

女子生徒A(以下女子A)「まゆちゃーん!この前の英語の内容、わかる?」

まゆ「この前……あぁ先生が急に直しちゃったところ?」

女子A「そうそう! 私あの時寝ちゃっててさー」

まゆ「Aちゃん、直したところ以外も寝てましたよね? ……まぁいいですよ。はい私のノート」

女子A「あ、助かるー! お昼のお弁当分けるから……ってあれ?」

まゆ「なんでしょう?」

女子A「まゆちゃん、今日のミニテス忘れてない?」

まゆ「……え? 範囲は? え?」

女子A「……直しちゃったとこだよ。しかも書いてないや。いいや、Bのとこに一緒にいこ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:22:04.09 ID:Oi+CkmB70
男子生徒A(以下男子A)「今日も清楚で可愛いなーまゆちゃんは」

男子生徒B(以下男子B)「んでもってちょっと抜けてるとこが可愛いんだよなぁ」

まゆ「そんなことないですよぉ……」

男子A「なんつーかあの子は汚れてない綺麗な感じがにじみ出てるよな! うん!」

男子B「そうそう! 恋愛したらドキマギしてそうな感じ!」

女子A「ちょい、妄想から帰ってこい男子ども」

まゆ「ごめんなさい、忙しいのに」

男子A「んでいざとなると……ってまゆちゃん!?」

女子A「私じゃないのかよ、あんたでもいいや、ノート見せて。ミニテスの準備するから」

男子B「いや、俺らも覚えることあるんだけど」

女子A「どーせあんたら赤貰うんだからいいじゃない。どうせノートはきっかりとってるでしょ」

男子A「巫山戯んなよ! 俺らだって……」

まゆ「そ、そうですよAちゃん! ま、まゆは大丈夫だから……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:23:11.28 ID:Oi+CkmB70
男子A&B「「俺の使ってください」」

女子A「変わり身はやっ!」

男子A「いや、だってほら? 赤点取ってアイドルの仕事に支障でたらヤバいし?」

男子B「俺らはCのやつに教えてもらってくるからさ!」

女子A「目ぇ泳いでるわよ」

まゆ「そんなぁ……みなさん、ありがとうございます!」

男子A「そんなー、ほら。当たり前だろ? 助け合いってやつだ!」

男子B「そうそう、俺らどうせバカだしな!」

女子A「バカのノート借りるわけないでしょ!? あぁもう!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:25:02.36 ID:Oi+CkmB70
紗南(えぇ……)

晴(なんつーか……わかりやすいなー)

まゆ「もちろんミニテストは満点でした」ドヤァ

紗南「男子の皆さんは大丈夫だったの?」

まゆ「さすがに借りっぱなしは申し訳なかったので休み時間に一緒に勉強しましたよ?」

晴(男子たち大喜びしてそうだな……)

紗南「色々とフラグを立てちゃってるねー……」

まゆ「フラグ? Pさんとですかぁ?」

紗南「んで立ったそばから焦土と化してるねー……」


※こんな感じでモブ生徒との会話がメインです。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:26:16.88 ID:Oi+CkmB70
まゆ「よくわかりませんね……あ、拓海さん!」

拓海「お、まゆじゃんか?紗南と晴? 珍しいなその二人と話してるなんて」

まゆ「二人はPさんからの質問を聞いてまわってるんですって。答えてあげてくれませんかぁ……?」

拓海「んー……まぁどうせ暇だから構わねえけどさ、どんな内容なんだ?」

紗南「学校でなんか変わったことしてないかって」

晴「拓海さんならケンカとかで呼ばれたりしねーの?」

拓海「アタシをどんな目で見てんだ晴!アタシはそんな安いケンカ買わねーよ!」

晴「そーなの? てっきり学校でもケンカ番長なのかと」

拓海「なんつーか……アイドルになる前からアタシは学校近辺じゃ有名だったからな。ケンカを吹っかける馬鹿はいねーよ」

紗南「あー。天下の特攻番長だもんねぇたくみん」

拓海「たくみん言うな! とはいえPの奴にそういう風に思われるのも癪だな……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:27:03.74 ID:Oi+CkmB70
〜たくみん学校伝説〜

『3年B組、向井拓海。今すぐ職員室に来なさい。繰り返す……』

男子A「またかよ向井のやつ……また呼び出しかよ」

男子B「今度は何やったんだ?」

女子生徒B(以下女子B)「女の子なんだから体は大事にして欲しいですね……」

女子生徒C(以下女子C)「いや、たくみんなら多分大丈夫だと思うよー?」

男子B「……マジで? また無傷かよ」

女子C「いやいや、そういうことじゃなくて、さ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:28:14.63 ID:Oi+CkmB70
教師「拓海、お前何度言えばわかるんだ?」

拓海「……すみません」

教師「俺はお前が入学した時からお前が根は真面目でいいやつだって知ってる。だからこうやって呼ばれるのは嫌だろ?」

拓海「それは……そうですけど」

教師「お前だって何度も呼ばれればわかるだろ。先生たちに話してくれれば相談に乗るぞ?」

拓海「自分で招いたことだしよ……自分で解決したいんだ……です」

教師「そうだよな。拓海はそういうやつだもんな、でもな」



教師「お前は一体何匹学校で猫を飼う気だ?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:28:48.73 ID:Oi+CkmB70
拓海「今回だけ! 里親をチームの連中に頼んで探してもらってるからそれまで待っててくれよ!」

教師「それは前もその前も聞いたぞ拓海! あのなぁ。お前らのせいで校舎裏がすごいことになってるんだからな!?」

拓海「だって子猫だぞ!? 死んじゃったらどうするんだよ!」

教師「だからって校舎裏に猫用のケージと電池式暖房器具と扇風機まで完備する馬鹿がどこにいる! しかも餌までしっかり毎度用意して……」

拓海「あいつらだってそのほうがいいって……」

教師「そのせいで校舎裏が猫の温床になってるんだよ……びっくりしたぞ。ぐつぐつニャーニャー言ってるんだから」

拓海「ぐつぐつ?」

教師「気にするな」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:29:39.88 ID:Oi+CkmB70
拓海「というわけで問題はねぇだろ? あ、猫はしっかり育ててるぞ?」

紗南(ニャーニャーぐつぐつ……ってそうじゃない)

晴(里親見つかってねーじゃん……)

拓海「なんだよその目は!? 別にいいだろ!?」

まゆ「でも学校で呼び出しをされてるのはやっぱり良くないですよ?」

拓海「ま、まぁそうだけどよ……あいつらを放っておけないしさ」

紗南「クラスのみんなは?」

拓海「あの野郎バラしやがった」

晴「あぁ、知ってるやつがいたんだ」

拓海「ねこみんだのねこみだのからかって来やがるから制裁しといてやったよ」フンス

紗南「暴力振るってるじゃん……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:31:03.11 ID:Oi+CkmB70
裕子「呼びましたか!ユッコです!」

拓海「……呼んでねぇ」

紗南「まぁ聞ける人を探してはいたけど」

裕子「ふふふ……サイキックテレパシーで呼ぶ声が聞こえたのです! 私!サイキック!ですから!」

晴「ならなんで探してたかわかるのか裕子さん」

裕子「え゙っ……えーと……サイキック〜〜読心! そう!お天気の話!」

??「全然違うのでして」

裕子「ですよねー、じゃあ……学校の話!」

紗南「じゃあって。まぁ当たってるよ!」

裕子「え? …………よし! サイコメトリー成功!」

まゆ「今誰かいたような……」

晴「まぁそんなことはどうでもいいじゃん。裕子さん学校じゃどうなんだ?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:31:56.15 ID:Oi+CkmB70
〜ユッコのサイキック学園〜

裕子「今日はスプーン曲げをやりますよ〜!」

男子B「一昨日も曲げようとしてたろユッコ!」

男子A「ユッコー。曲げれたら昼飯おごってやんよー!」

裕子「ホント!? それなら……ぐぬぬぬぬ!」

男子B「ほらほらー!曲がってねーぞユッコ!」

男子A「頑張れよー。曲げれなかったら罰金だかんなー」

裕子「え? 聞いてない! でも負けてられません! せいや〜〜〜!!」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:33:26.16 ID:Oi+CkmB70
『んーやっぱ堀はエロいな』

裕子「!?」ビクン

男子A「どうしたユッコ!?」『だ、大丈夫か?……なんだかんだでスタイルいいよなぁ』

裕子「え? いや……あの……」ボーゼン

男子B「なんだ?諦めたのか?」『背中から腰のラインがエロイよなぁ……マジセクシー&ギルティ』

裕子「ち、違います! いやお二人さっきから何を……え?」

男子A「なんかしたのか? まさかスプーン曲げごまかそうとしてねーだろーな」『でもアイドルだしなぁ……エロカワイイよなぁ』

男子B「ほら、スプーン落としてんぞ。あ、曲がってねーからな?」『お、この角度胸が微妙に見え……ないな』

裕子「ふえええぇぇぇぇ!?」アトズサリ

男子A「ど、どうした!?」

男子B「なんで逃げんだよ!?」

裕子「……あれ? 気のせいかな」スプーンウケトリ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:34:13.57 ID:Oi+CkmB70
男子A「んだよ……頼むぜ? 女子から白い目で見られちまった」『まぁ……カワイイけど』

男子B「ホントだよ。お前のサイキックに乗ってやってんだから……真面目にやろうぜ?」『堀はなんだかんだでなー』

裕子「そ、そうですよね! 行きますよー!」ドキドキ


男子A&B『『堀はアホだからなー』』


裕子「サイキック力技ぁ!」グニャリ

男子A&B「「おいこら堀てめぇ!」」ガタッ

裕子「ほら! 曲がりました! ほら!」ドヤァ

男子A「ほらじゃねぇ! てめぇ焼きそばパン買ってこいや!」

裕子「奢りですか!?」キラキラ

男子B「てめぇのな! あのな……」

裕子「二人が変なこと言うからです!えっちです!」

男子A&B「………俺らのおごりでいいや」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:35:34.49 ID:Oi+CkmB70
裕子「と、言うことが! 私のサイキックは進化を続けているんです!」

紗南(え? サイキック……え?)

晴(さらっとすごいことしてねーか)

裕子「すごいでしょ!? 私のスプーン曲げ!」

紗南「そっち!?」

裕子「そっち? どっちです?」

まゆ「ユッコちゃんはホントにすごいですねぇ……」

裕子「でしょう?」ドヤァ

まゆ「今度Pさんとまゆに『スプーン曲げ』みせてくれませんかぁ?」

裕子「いいですよー?」

拓海「クラスメイトのことはいいのか?」

裕子「二人はいい人ですよ?」

紗南「そうじゃない、色々とそうじゃないんだよユッコちゃん……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:36:51.18 ID:Oi+CkmB70
藍子「あれ? どうしてみんなこんなところに?」

紗南「あ、藍子さん! ちょうどいいところに!」

拓海「この二人がPのやつに頼まれて質問して回ってんだとさ」

藍子「質問?」

晴「学校のこと聞いてるんだけどさー。なんか面白いことなかった?」

藍子「面白いこと……ないかなぁ。私学校だと普通だし」

紗南「それなら適当なことでもいいよ? ほら、授業でこういうことやったよーとかさ!」

藍子「そ、そう? それならこの前のことでも話そうかな?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:38:02.41 ID:Oi+CkmB70
〜藍子のゆるふわ生活〜

女子C「おはよーあいちゃーん。今日英語のここ当たるっしょ? 大丈夫?」

藍子「え? 大丈夫だけど……」

女子C「あいちゃんのんびりしてるからさー。ほら、てっきり忘れてるかと思って?」

藍子「そんなことないよー。 私だって真面目な生徒ですから」

女子C「お、言うじゃーん? そんなら期待して見てようかな」

教師「お前らー授業始めるぞー。おいC!座れ!」

女子C「へいへーい」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:39:54.62 ID:Oi+CkmB70
教師「今日は……新しいところだな……高森。翻訳はしてきてるか?」

藍子「あ、はい! 大丈夫です」

教師「そうか、アイドル業も大変だってのに大変だな……」

藍子「そんなことないですよ。えっと……」

教師「教科書の58ページからだな」

女子A「先生藍子ちゃんに甘くなーい?」

教師「おいこら! 問題を招くようなことを言うな!」

藍子「えっと……先生、いいですか?」

教師「あぁ、いいぞ高森」


ゆ る ふ わ
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:41:06.88 ID:Oi+CkmB70
藍子「先生、さようなら」

教師「え? あれ? 夕陽!?」

藍子「先生?」

教師「あ、藍子?あぁまた明日な」

……バタン

教師「……」

教頭「おや、先生、どうかされました? そんな青ざめた顔で」


教師「あ…ありのまま 今 起こった事を話します……

『私が一時間目の授業を始めたと思ったら、いつのまにか放課後になっていた』

な…何を言っているのかわからねーと思いますが 

私も何が起こったのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだ…

催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてない……

もっと恐ろしいものの片鱗を味わった気がするんです……」

教頭「先生、明日は休みなさい」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:42:49.47 ID:Oi+CkmB70
藍子「ということが……」

紗南(ス○ンド攻撃を受けている……!?)

晴(突っ込む気にならねぇ……)

拓海「授業は結局どうだったんだ?」

藍子「それが……あんまり覚えてなくて、時間が過ぎるのって早いですよね」

まゆ「そうですよねぇ」

裕子「え? いや、あの……藍子ちゃん?」

紗南(ユッコちゃんナイス!さぁ突っ込みを)

裕子「え、英語の翻訳教えてください! 同じ範囲なんです!」

紗南(ちがーう!?)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:45:05.24 ID:Oi+CkmB70
〜藍子ちゃん以外はレッスンに行ったそうです〜

紗南「さて……」

藍子「あ、きました!」

茜「おっはようございまーす!!!」

晴「あ、茜さんじゃん! また今度一緒にランニング行こうぜ!」

茜「いいですね! 行きましょう! 今から!」

晴「よっしゃぁ!」

紗南「いやいやいや! ストップ二人共!」

藍子「そうですよ。茜ちゃんはポジティブパッションのお仕事があるじゃないですか。未央ちゃんを待ちましょう?」

茜「そうでした! そうなると……運動しましょう! スクワットしましょう!」

紗南「そ、それより学校の話教えてくれない? 茜ちゃんって部活のマネージャーだったよね?」

茜「はい! ですけど最近はアイドルの方が忙しくて……」ションボリ

藍子「やっぱり掛持ちは難しいんだね……」

茜「ですが! アイドルのお仕事は楽しいです!」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:46:25.55 ID:Oi+CkmB70
〜茜のバーニングスクール〜

茜「おっはよーございまーす!!!」

女子B「茜さん、声が大きすぎますよ、隣のクラスまで響いてそうです」

茜「でも朝ですよ! 元気にいきましょう!」

女子B「まぁそうですけど……ってその包は?」

茜「お弁当です!」

女子B「大きな西瓜くらいありません?」

茜「美味しいから大丈夫ですよ?」

女子C「それかなこちゃんのセリフじゃーん。あかねっちリスペクト?」

男子A「というか茜……さっき馬鹿でかいおにぎり食ってなかったか?」

茜「早弁です!」ドヤァ

女子B「まだ1限始まってすらないんですが……」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:47:19.41 ID:Oi+CkmB70
茜「お昼です!お昼ですよみなさん!」キラキラ

女子B「目を輝かせすぎでしょう。そんなにお昼が待ち遠し買ったので?」

女子C「楽しみにしすぎっしょー! あかねっちかーわいー!」

??「カワイイ!?」

茜「か、可愛いだなんて……からかわないでください!」

男子A「んで? あの弁当の中身はなんなんだよ?つーか今誰かいなかったか?」

茜「……? なんとですね……お弁当の中身は……これです!」ババーン!

女子B「茜さん」

茜「はい!」

女子B「これを世間一般ではお弁当とは言いませんよ?」

茜「はい? ご飯とおかずと……デザートはないですけど」

女子C「茜ちゃんぱないわー。これ炊飯器じゃん! しかも炊き込みじゃなくて白米だし!」

茜「ほかほかご飯は最強ですよ!」

男子A「そうじゃねぇ、色々とそうじゃねぇ……とはいえ……」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:49:48.75 ID:Oi+CkmB70
グウゥゥゥ……

男子A「美味そうだな……」

女子B「あ、茜さん、私のお弁当のおかずと交換しませんか?」

女子C「あ、私のカレーパン分けたげるからこっちもプリーズ!」

茜「いいですよ! みんなで一緒に食べましょう!皆さんも!」

男子A「なんつーか匂いが卑怯だよなぁ……」モシャモシャ……

女子C「あったかいだけでありがたいよねー、役得役得」

茜「Bさんの唐揚げおいしいです! あれ?Aくんの唐揚げと味が」

女子B「この肉団子も美味しいですよ!茜さん!」

茜「ホントですか!? んーっ! ご飯が進みますね! いや、ご飯が最高です!ほか、ほか、ごはーん!」

女子B「声が大きいですよ」

茜「あ、すみません……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:52:07.91 ID:Oi+CkmB70
茜「と、言うわけです!」

紗南(フラグの匂いがぷんぷんと……)

晴(高校生すげーなー)

藍子「茜ちゃん、炊飯器は良くないと思うよ……?」

茜「大丈夫です! 勝手に電気を使うなんてことはしません!」

紗南「その……重くないの?」

茜「筋トレです!それもまたアイドル活動です!」

晴「なるほど! それなら」

紗南「晴、考えてることはわかってるから止めようね」

晴「なんでだよ! というかなんでわかった!?」

紗南「アイドル活動だからって雑誌を持って行きそうだし」

晴「なら紗南はゲーム持って行ってないんだよな?」

紗南「……それもまたアイドル活動なんで」

茜「そうです!」

※炊飯器は炊飯した後、食べる直前まで蓋を一度も開けなければ衛生上問題ないそうです。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:54:34.55 ID:Oi+CkmB70
ありす「全く……茜さんはちょっと常識はずれですね」

茜「ありすちゃん!」

ありす「橘……、いいです。学校のお話でしたよね」

晴「そうそう、ありすはなんかあるのか?」

紗南「ありすちゃんはいい子だからなー。結構」

ありす「べ、別にいい子でいいじゃないですか! 私から言わせれば晴さんのような粗暴な方が変わってます!」

晴「んだとありすてめぇ!」

ありす「と、とにかく! 私の学校生活の話でしょう?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:56:39.38 ID:Oi+CkmB70
〜おりこうありす〜

男子A「たーちーばーなー……宿題写させてください」

ありす「嫌です」

男子A「頼むよー! 先生に怒られちまうよー!」

ありす「いーやーでーすー! ほかの子に頼んでください!」

男子A「んだよケチだなありすは!」

ありす「た・ち・ば・なです!」

女子A「橘さんも大変だねー。アイドルやってるから男子もキャーキャー食いついてさー」

ありす「もう慣れましたよ。それにいちいち気を咎めてたら疲れちゃいますし」

女子A「にしてはやっぱり名前のことはNGなんだよねー」

ありす「……」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:58:10.55 ID:Oi+CkmB70
教師「橘、宿題は調べてきたな?」

ありす「あっはい……えっと……」

教師「なんだ橘、珍しいな」

ありす「いえ、その……」

男子A「ありすぅ! さっさと答えろよー!」

ありす「橘です! えっと……そう、こうでしたね」

教師「ふむ、……橘」

ありす「なんでしょう先生」

教師「これどこで調べてきた?」

ありす「インターネットです」フンス

教師「そうか……うん、まぁネットなら仕方ないな」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 22:59:02.29 ID:Oi+CkmB70
男子A「……なぁ橘」

ありす「どうしました?」

男子A「俺今度からしっかり宿題やるわ。お前に迷惑かけるのも申し訳ないしな」

ありす「なんですか急に?」

女子A「橘さん、アイドルで忙しいもんね……」

ありす「え? ま、間違ってたんですか!?」

女子A「えっと……あの……ね?」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:02:09.30 ID:Oi+CkmB70
ありす「ということが」

晴「結局間違ってたのか?」

ありす「そんなことはないはずなんですが……有名なサイトを使いましたし」

藍子「そうなんだ…なんてサイト?」

ありす「えっと……確か……なんとかペディア……?」

紗南(あっ……)

茜「どんまいですよ! 次回頑張りましょう!」

ありす「だ、大丈夫です! 次は問題ありませんから!」

茜「ネバーギブアップです! ありすちゃん!」

36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:04:58.08 ID:Oi+CkmB70
志希「にゃははー!なんだが面白そうなハナシ!」

紗南「あれ? 志希ちゃん珍しいね。自分から事務所にくるなんて」

志希「なんだか面白そうなスメルが……というのはウソで、呼び出し食らっちゃって」

晴「今度は何したんだよ志希さん……」

志希「べ つ にぃー? ちょーっとデンジャーな臭いがしちゃう薬品を寝返りで床にぶちまけちゃって、あ、臭いだけよ?」

ありす「寮が大惨事、ということですか」

紗南「寮じゃなくてよかった……」

志希「もう寮のみんなからお小言聞き飽きて耳にタコができちゃったのにさー?」

藍子「もう……何度もいいますけど、次はないですからね?」

志希「反省してるってばー! 薬品の取り扱いには最新の注意をってのはカガクシャのギムってゆーの?」

紗南「まぁいいや、んで志希さんは学校でどんな感じ?」

志希「んー学校かー……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:06:49.47 ID:Oi+CkmB70
〜志希のギフテッド授業〜

志希「ひーまーだーにゃー……」

男子A「俺らに言うなよ……」

男子生徒C(以下男子C)「そうですよ一ノ瀬さん。僕たちは補修中なんですから」

志希「だって高校の化学ってつまんないんだもんさー……」

男子C「だからこいつらと組ませてるんじゃないですか」

男子B「おいこらC! どういうことだオイ!」

男子C「お前ら……化学の追試だっただろ?」

志希「にゃははー二人とも馬鹿だねぇ」

男子A「お前に言われると返す言葉もねぇな」

志希「まーねー♪ 仕方ない、このしきにゃんが人肌脱いでしんぜよー」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:07:33.00 ID:Oi+CkmB70
男子B「んだよ……どうするつもり……ってうぉ!?」

志希「文字通り人肌脱いでみたけど……どうよ? やる気でる?」ワイシャツ1枚

男子A「出せるかよ! つーか俺らプリントでかさねぇと帰れねーだろうが」

男子B「気になってできねぇよ!」

志希「あたしはもう終わってるからにゃー……ほれほれー」ピラピラ

男子B「だったらそれ俺らに見せろよ」

男子C「おいコラ、許すわけないだろそんなん。一ノ瀬さん、ダメですからね」

志希「わかってまーす。みんな終わらなきゃ帰れないんだからさー? あれだよ」


志希「早く終わった人はしきにゃんを『おしゃべり』しよーよ?」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:08:21.50 ID:Oi+CkmB70
男子B「任せろ」

男子A「10分で終わらせる」

男子C「お前ら……」

志希「にゃははー。キミもあたしとお話するー?」ズイッ

男子C「え、遠慮しとくわ。心臓に悪い」

志希「アイドル一ノ瀬志希と二人っきりでお話できるチャンスなのになー?」

男子C「……からかってんだろ」

男子A&B「「ヘタレ」」

男子C「うっせぇ!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:09:44.02 ID:Oi+CkmB70
志希「……てな感じ?」

茜「あわわわわわ……」オーバーヒート

紗南(エロスティック……)

晴(高校生ってすげぇなぁ)

藍子「し、志希ちゃん! 女の子はもうちょっと恥じらいを……」

志希「おかげで早く帰れたし? 事務所にも早めに顔出せたんだよ?」

紗南「リアルタイムだったの今の話!?」

ありす「こ、これが……大人……?」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:41:08.84 ID:Oi+CkmB70
仁美「篭絡は女の隠し武器〜ってね! 志希にゃんはそのへん心得ているよ!」

紗南「あ、仁美さん! 仁美さんもお話教えてもらえる?」

仁美「学校での話かー……歴史の授業で話し倒した時の話する?」

晴「難しい話はちょっと……」

仁美「晴ちゃん、難しくなんてないの! 歴史にはドラマがあって! そして燃える武士魂があるの!」

晴「武士魂?」

仁美「そうだよ!憎み悲しみの中にもある信頼感、友情、そして愛!」

??「じぇ!?」

仁美「だーかーらー? 一緒に歴史の世界でダイブしてみない?」

晴「あたしパス」

仁美「そんなぁー!」

紗南(この事務所結構進出鬼没だよなぁ……)
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:42:07.44 ID:Oi+CkmB70
〜歴史の伝道者仁美〜
※前田慶次がどうこうと調べると専門的過ぎて書ける気がしないため空想の歴史でお願いします。

教師「今日は…………戦国時代の話だな」

仁美「先生任せ」ガタッ

女子A「仁美ちゃん、座ろ?」

仁美「……はい」

教師「とりあえずB、ここから読んでみろ」

女子B「はい、XX年に起こった戦で強襲を受けた徳川軍は……」

仁美「その裏では慶次様が獅子奮迅の活躍をしててね」

女子B「それにより武田軍は進軍を開始し〜」

仁美「そう、それが武田軍の生死を分けた瞬間であった……」

教師「丹羽、とりあえず口を閉じてくれ」

仁美「大丈夫ですよ先生! テストの範囲じゃありません!」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:43:19.25 ID:Oi+CkmB70
教師「そうだな、お前が授業の度に補足してくれるのはすごく嬉しい、嬉しいんだがな?」

仁美「はい!」

教師「お前の説明はわかりやすくてみんなも凄く助かってるんだ。でもな、一言言わせてくれ」

仁美「なんでしょう?」キョトン?

教師「お前他のクラスにこの話してるか?」

仁美「歴史談義は人に押し付けるものではないので! クラスのみんなは喜んで聞いてくれますから!」

教師「素晴らしい考えだな。実際お前の歴史の知識は褒めるべきだからな」

女子B「前は間違って覚えてたりしてましたけどね?」

仁美「あの時のことは忘れてよー!もー!」

教師「なんといえばいいのかな……お前がここで教育してるおかげでな?」


教師「このクラスと他のクラスの日本史の平均点が違いすぎるんだよ……」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:44:48.04 ID:Oi+CkmB70
女子A「いいことじゃないですか?」

教師「お前らは良くても先生は良くないんだよ……やれ贔屓だのやれ不正だの……」

仁美「出た杭は打たれる、盛者は周りからも疎まれるというやつですね!」

??「全然違うのでして」

仁美「違うの!?それじゃどういうこと?山吹色のお菓子?」

教師「まぁそんな感じかな……やめろとは言わないし手遅れだからもう止めないがな」

仁美「そんな風に思われていようとは……よし、者共!決戦じゃ!職員室に乗り込むぞ!」

男子全員「「「「っしゃあ!行くぜ大将!」」」」ガタガタッ

仁美「疑惑を晴らす戦!行くよぉぉぉ!!」


教師「お前ら座れ! 丹羽のやつを抑えろ!」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:45:56.24 ID:Oi+CkmB70
仁美「と、いうわけで我ら丹羽軍は無実の罪を晴らしたのである、なんつって」

紗南(洗脳完了してるー!? クラスの男子全員歴史オタになってるー!?)

仁美「まぁ全員で職員室に行く前に先生に止められちゃったんだけどねー」

晴「そりゃそうだろ。というか仁美さんすごいな」

茜「すごい団結感です! 思わず熱くなってきました! 走ってきます!」

藍子「いや茜ちゃん!? 今からお仕事でしょ!?」

茜「そうでした!」

仁美「みんなに歴史の素晴らしさを教えたくて一人一人に丁寧に教えていったからねー」ドヤァ

ありす「理由はそれじゃないですかね……」

志希「オトコノコはチョロイにゃー」ケラケラ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:47:07.07 ID:Oi+CkmB70
〜みなさんそれぞれの仕事に行ったそうです〜

奏「あら? なんだか騒がしいと思ってきたのに……」

紗南「奏さん! ちょうどよかった話を聞きたくて!」

奏「話? みんなが集まってた理由かしら?」

紗南「まぁそんなとこかな。学校で問題はないかってPさんに頼まれて聞いてまわってるんだよねー」

晴「奏さんなんかないか? 別に面白いこと、とかじゃなくていいんだけどさ?」

奏「そうね……」

紗南「なんでもいいよ!」

奏「……うん、これがいいわ」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:48:12.99 ID:Oi+CkmB70
〜奏、校舎裏にて〜

男子C「あ、あの! 奏さん!もし良かったらこれ!受け取ってくれないか!?」

奏「えっと……これ……映画のチケットよね?しかもふたり分なんて」

男子C「あぁ。これ最近人気の映画だろ? 奏さん映画好きって聞いたからさ」

奏「……デートのお誘いってわけ? 私アイドルなんだけど?」ムスッ

男子C「い、いやそうじゃない、そうじゃないよ。僕だって君をスキャンダルの種なんてする気はないさ」

奏「だとしたら何?」

男子C「えっと……ほら、奏さんがいつもチラチラと話してるお仕事の……」

奏「プロデューサー?」

男子C「あぁ、その人と行けばいいんじゃないかなーってさ」ハハハ
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:48:55.63 ID:Oi+CkmB70
奏「ウソ。嘘ね」グイッ

男子C「そ、そんなこと!」

奏「私、嘘つきは嫌いよ?」

男子C「……だよな。そりゃわかるよね……というか顔近い! 誤解されるって!」

奏「デートのお誘いってことはわかってたけど……どうしていきなり諦めたのか教えてくれるかしら?」

男子C「……あぁ。まぁ単純なことだよ、想像できなかっただけさ」

奏「想像?」

男子C「あぁ、クラスでも目立って、アイドルまでしてる速水奏と映画を見てるところが想像つかなかった」

奏「……高嶺の花ってことかしら」

男子C「そんな悪い言い方じゃないさ。アイドルをして、大人の世界に足を踏み入れてる君となんて釣り合わないだろ?」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:50:26.80 ID:Oi+CkmB70
男子C「奏さんが仕事の話をクラスの連中に話してるところがすごい綺麗だと思った。可愛いと思ったんだ」

奏「……そう、わかったわ。でも、これは受け取れない」

男子C「別に気にしなくていいよ? キザに誘おうとして怖気ついたカッコ悪い結果だし」

奏「私は、格好良いと思うわよ? 怖気ついても逃げないでこうまで言い切ってくれたんだもの、それに」

男子C「おいおい、やめてくれよ。ここで褒められたら泣いちゃうよ」

奏「それにこの映画……もう見ちゃったのよ」

男子C「えっ……あれ?」

奏「事務所の子がそれに出演しててね。先行試写会に参加してきちゃったのよ」

男子C「……そっか。なら初めからご破産だったってわけだ。なんだよ、最初に言ってくれればよかったのに」

奏「アイドルを堂々と誘う男の子には興味があったし……それに」


奏「私がどんな風に見てくれてるのか、聞いてみたかったの。ごめんなさいね」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/17(火) 23:51:32.26 ID:Oi+CkmB70
紗南(……これ色々と不味くない?)

晴「なんか大人っぽいな!」

奏「私はまだまだ子供なのにね……彼は私のPさんへの想いに気づいていたようだし、気をつけなくちゃ」

紗南「男子はどうしたの?」

奏「何もないわよ、それを聞いてひとしきり笑ったらそのままクラスに戻っちゃったわ」

晴「しっかし勿体無いなぁ、映画のチケット貰っちゃえばよかったのに」

奏「ダメよ。彼が次に好きな人、いや本命ね……彼女を誘うためにそのチケットは取っておくんでしょうから」

紗南「それわかってて返したの? 奏さん怒らないの?」

奏「彼の私への言葉が本物だと言うことはわかったもの。それに……」

紗南「それに?」

奏「あの映画、主人公がヒロインに手酷く振られて終わるのよ。デートには『ぴったり』でしょう?」フフッ

紗南(あ、微妙に本命じゃなかったこと怒ってる)
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:06:38.16 ID:KLM/9lgi0
芳乃「呼ばれたような気がしましてー?」

奏「あら、芳乃ちゃん」

芳乃「なにやら喧騒の流れが見えたので事務所に赴いたのですがー……」

紗南「今学校でどんな感じかをみんなに聞いてまわってるんだよ。おつかいクエストっていうの?」

芳乃「学び舎のわたくしですかー?」

晴「芳乃はどうなんだ?」

奏「たしかに気になるわね。どうなの芳乃ちゃん」

芳乃「むむぅ……語るは易きと言うもののすこし気が咎めるのですが……」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:07:30.85 ID:KLM/9lgi0
〜芳乃の信仰事情〜

女子C「はよー!よっしのーん!」ガバッ

芳乃「なんなのですかー朝からー」

女子C「かわゆいなぁ!よしのーん!うりうりー!」ナデナデ

芳乃「やめるのでしてー痛いのですー」

女子B「やめなさいな、Cさん。芳乃さんが嫌がってるじゃないですか」

女子C「嫌よ嫌よも好きのうち〜」

芳乃「やーめーるーのーでーすー」グリングリン

女子B「やめなさいってば! 芳乃さん。大丈夫ですか?」

芳乃「申し訳ありませぬー」

女子C「つーれーないのでしてー」プクー

女子A「似てないっての。ほら芳乃ちゃん、飴あげるーハチミツ」ナデナデ

芳乃「むぇー」コロコロ

女子B「それはまた別の方では?」ナデナデ

女子C「あーん、よしのーんかーわいいー! 触らせてよー!」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:08:20.11 ID:KLM/9lgi0
女子C「というか助けて! よしえもん!」

芳乃「全然違うのでして」

女子C「んじゃヨッシー? よしりん? やっぱよしのんだよねー」プニプニ

芳乃「ほっぺを突かないでほしいのでしてー」

女子C「やわらかー……ってそうじゃない。あのさーよしのん占いとはできるっしょ?」

??「任せて!」

芳乃「占いは専門外なのですがー……行く末を祈ることならばー」

女子C「おー……それでよろしくお願いします! 週末映画にでも行こうかと思って!」

女子B「映画ですか? またどうして?」

女子C「なんとなくって言うの?今話題のやつー」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:09:18.36 ID:KLM/9lgi0
芳乃「映画館ですかー。微妙な暗雲がありますがーされど小雨ほどの困難でしてー」

女子A「わかるんだ。さすが芳乃ちゃん」ナデナデ

女子C「あんがとよしのん! お・れ・いにー! おねーさんがハグしてあげるー!」ガバッ

芳乃「あーうー、やめるのでしてー」

女子C「よしのんてば細いなーちっこいなー。よーしカレーパンを食べるんだよしのん」

??「パン!」ガタッ

芳乃「まだ1限も始まってないのですー、昼餉はまだ後ほどー」

女子C「お、それは一緒に食べていいってこと?AもBも食べよー?」

女子B「芳乃さん、ご一緒してもよろしいですか?」ナデナデ

女子A「みんなで食べたほうが美味しいよね?」ナデナデ

芳乃「構いませぬがー、なぜみなみな私の頭を撫でるのでしてー?」


女子「「「……ご利益ありそうだし?(あと可愛いし)」」」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:10:18.75 ID:KLM/9lgi0
芳乃「その後は皆で昼食をいただきましてー」

紗南(完全にマスコット……というかフラグが……)

奏「………」

紗南(あぁぁぁぁ!怒ってる!最近のことだったんだこれ!? というか同じ学校なのかなこの二人!?)

晴(同じ学校だったら今までのみんな同じになっちまうけどな……)

芳乃「アイドルという偶像となったにも関わらず、触れに触れることを許すのはあの方は許すのでしょうかー?」

晴「別にいいんじゃねーの? 俺だってクラスの連中とサッカー毎日やってるぞ?」

紗南「クラスのみんながそんな感じなの? 男子も?」

芳乃「みなみな良くしてくれるのでしてー、お菓子等ももらうことも多いのですー」

紗南(それは信仰対象としてなんだろうか、飴あげるからおいで的なものなんだろうか)
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:12:06.19 ID:KLM/9lgi0
菜々「みなさーん! お疲れ様ですー!」

芳乃「お疲れ様でしてー」

晴「あ、菜々さんちょうどいいや。今学校の話を聞いてるんだけど菜々さんも教えてくれない?」

菜々「……が、学校ですか? え、えーっと菜々はウサミン星の学校で……」

晴「なんか最近面白い話とかねーの?」

菜々「お、面白いこと!?えっと……」

紗南「菜々さーん、無理して答えなくてもいいよ? あたし達も無理強いはしてないし……」

菜々「な、何をおっしゃいますやらー!? ありますとも! 菜々にも学校のエピソード!」

芳乃「如何なることでしてー?」

菜々「えっとですね……先日アイドルとして頑張ってますよーって昔の学校の先生に話に行ったことがあってですね……」

晴(中学校のことかな……)

紗南(あぁもう地雷原しか見えない……)
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:13:52.83 ID:KLM/9lgi0
〜菜々の凱旋報告〜

菜々「と、いうわけで! 永遠の17歳安部菜々は元気にやってるんです!」

教師「そっか……夢叶えたんだな菜々は」

菜々「えぇ! 苦節何……いやいや何でもないですよ?」

教師「別に俺の前でそんなの気にすることないだろう? 学生時代を知ってるんだから」

菜々「い、いやほら? どこに人の目があるかわかりませんし……」

教師「お前のファンなら永遠の17歳って押せば通してくれるだろ?」

菜々「そういうことじゃないんですー! なんというか菜々のアイドルとしての意地の問題です!」

教師「知ってるぞ? 同じクラスだったあいつら、お前のファンクラブの会員だそうじゃねーか。握手会がプチ同窓会になったって聞いたぞ?」

菜々「あ、あれは何も言わずに来たあの人達が悪いんです! 全く失礼しちゃいます!」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:15:38.66 ID:KLM/9lgi0
教師「しっかしアイドルを目指してる、なんて戯言抜かしてた委員長が今やテレビにラジオに引っ張りだこだもんなぁ」

菜々「委員長は関係ないでしょ、もう。というか私も驚きましたよ。まだここにいたなんて……」

教師「別に自分の愛する学校に何年いようが俺の勝手だろ? それに話したらしっかり来てくれたじゃないか」

菜々「菜々はどっちかと言えば他の先生達に用事があったんですー」

教師「そう冷たいこと言うなよ、3年間一緒だったんだ、積もる話もあるだろ? お前、同窓会全部蹴ってるそうじゃないか」

菜々「そのへんは……永遠の17歳の意地といいますか……ですね」

教師「責めてねぇよ。みんなわかってるさ。俺もそのへんはみんなに話してるしな」

菜々「さすがですねーみんなを纏めるお仕事には慣れっこですもんねー」

教師「おいおい皮肉かよ」

菜々「じゃあなんですか?」


菜々「また昔みたいに呼びますか? 今ぐらい」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:16:34.12 ID:KLM/9lgi0
教師「今それはなしだろ……菜々」

菜々「へへーん、アイドルになって色々と覚悟できてるんですよ」

教師「って今の演技か!? ったく相変わらずだな」

菜々「そんなこと言ったらあなただってなーんも変わってないじゃないですか、『先生』」

教師「俺はいいんだよそういう先生だからな。だけどアイドルの安倍菜々が色目なんて使うもんじゃないだろ?」

菜々「な、何が色目ですか! 私があなたに媚を売ったとでも!?」

教師「あぁ、さっきの一言は色気が入ってたね、熟年の色気だ」

菜々「じゅ、じゅくね……菜々は永遠の17歳なんですー!」

教師「はいはい、かわいいかわいい」

菜々「なんですかもー! あなたは昔から! 隣の席になったかと思えば授業の邪魔をしてくるわ! 休日に無駄なメールを送ってくるわ!」

教師「……いや、後ろのほうは普通に近況聞いただけだったろ」

菜々「菜々は休日のレッスンで忙しかったのに『いい天気だな、今日は絶好の外出日和だな』なんて嫌がらせです!」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:17:29.22 ID:KLM/9lgi0
菜々「こうしてウサミンは故郷の学校に錦を……」

紗南(いやいやいや、手遅れだよこれもう……というか完全にメールはデー)

芳乃(詮索はやめるのでしてー)

紗南(ちょ、直接脳内に!?)

晴「菜々さんって先生に結構フランクだったんだなー。意外だ」

菜々「え゙!? ……そ、そうですね! あの先生はみんなに慕われてるいい人でしたから!」

紗南(報われないなぁ……)
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:18:37.74 ID:KLM/9lgi0
愛海「ひゃっはー!」

菜々「きゃぁぁぁぁぁあ!!」

愛海「菜々さんは今日も最高だなぁ……」

紗南「あ、愛海ちゃん、今日は遅いんだね」

晴「いつもはみんなを隙を伺うために早めにきてるもんなー」

菜々「え?お二人共菜々のことはスルーですか!? 今も触られて……あうぅぅぅ!」

愛海「ちょーっと学校でヤボ用があってねー。とは収穫色々と得したし」

菜々「なんで駄弁りながら……もうやめてくださーい!」ジタバタ

愛海「あ、菜々さん、微妙にこの変に小皺が」

菜々「愛海ちゃん」

愛海「はい」ビクッ

菜々「学校の話しましょう。その後一緒にレッスンしましょう、ね?」

愛海「……はい」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:20:12.56 ID:KLM/9lgi0
〜愛海の素敵な取引〜

愛海「ふふふ……ふふふ……Bちゃんやわらか……」モミモミ

女子B「ちょっと! 棟方さん!やめっ!……あうぅぅ」

愛海「Bちゃんは相変わらずウブだなぁ……ならばこっちー!」

女子A「ちょっと! ブラ外すんじゃない! なにその無駄なテク!」

愛海「あくなき研究の成果だよー。Aちゃんもいいなぁ……つつましやか」モミモミ

女子C「あつみー頑張るねぇ。おねーさんも揉んじゃうー?」

愛海「もち! いやーこのクラスは天国だね! ホントに学園天国!」

女子A「揉みながら言うなっての! もう……やめろー!」

女子B「全く……いい加減にしてください。慣れ始めた自分も嫌ですけど……」

愛海「いいじゃない!別に減るもんでもなし」

女子A&B「「増えてんのよ!」」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/18(水) 00:21:06.10 ID:KLM/9lgi0
愛海「で、放課後に何の用? まさか女の子達が触られたのが嫌?」

男子A「それはない、むしろグッジョブだ」

男子B「女子の喘ぎ声なんて普通聞けんからな!」

愛海「じゃあ何さー。 あたしアイドルだから放課後は忙しいんだけど?」

男子A「あぁすまんな。それなら単刀直入に言おう」スッ

愛海「何これ? クーポン?」

男子B「女子の胸の感想を教えてくださいお願いします!」

男子A「それは賄賂っつーことで」

愛海「……うひひ! ふむふむよーっくわかった! 答えてしんぜよう……」

男子A「さすが棟方! 話がわかるぜ!」
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