アンチョビ「黒森峰諸君!ノリと勢いとパスタの国からドゥーチェ参戦だーっ!」

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1 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/19(木) 22:23:01.91 ID:s8qTWybo0
 ―アンツィオ高校―

カルパッチョ「ぜんい〜ん、気をつけっ」

 \バッ!/

アンチョビ「みんな揃ってるな!今日は前々から言っていた大事な日だ!何の日か全員わかっているだろうなーっ!」

 \エー?/ \ナンダッケ?/ \ドゥーチェノタンジョウビ?/

アンチョビ「お、おいおい!忘れたのか?なんてことだ!ペパロニ、教えてやれ!」

ペパロニ「お前達、こんな大事な日を忘れるとはたるんでる証拠だ!今日はお昼のランチにトリュフが追加できる日だ!」

 \オオ〜!/ \ソウダッタソウダッタ!/ \マチキレナイ!/

アンチョビ「ちがぁ〜う!今日は次期ドゥーチェを決める選挙を行う日だと言っただろう!私が卒業した後のアンツィオの隊長を決める日だぞ!」

 \ソウダッケ?/ \ヨクワカンナイヨー/ \ドゥーチェハドゥーチェダモン!/

ペパロニ「みんな、春にはドゥーチェは卒業しちゃうから、来年は私達だけになるのよ」

 \エエエエエ〜!?/ \ウッソダァ〜!/ \ジョウダンユッチャッテ〜!/

アンチョビ「・・・だ、大丈夫なのだろうか・・・来年のアンツィオは・・・」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1508419381
2 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/19(木) 22:43:18.33 ID:s8qTWybo0
 <ゴ〜ン・・・ゴ〜ン・・・

アンチョビ「あ」

 「わー!お昼だお昼だー!」ドタバタ 「急がないトリュフが売り切れちゃうよ〜!」ドタバタ 「いやっほぉぉぉう!」ドタバタ

アンチョビ「お、お前達待て!まだ話は――」

ペパロニ「そうはさせるか〜!一番に食堂に辿りつくのはあたしだ〜!」ダダダ


アンチョビ「・・・・・・」ポツン

カルパッチョ「心配しなくても大丈夫ですよ。ドゥーチェの分も取ってくれてますって」

アンチョビ「それどころじゃなぁい!全国大会も終えて、もうすぐ私も引退だというのに、皆全く自覚がない!私抜きでやっていけるのか!?これで!」

カルパッチョ「みんなドゥーチェにおんぶにだっこですからね。それだけドゥーチェが偉大なドゥーチェということです」

アンチョビ「でぇへへへ、そうかな〜。・・・っじゃなぁ〜い!このままではアンツィオの危機だ!私がいなくてもちゃんとやっていけるようにならないとまずい!」

カルパッチョ「アンツィオで不味いのはマズイですね」

アンチョビ「カルパッチョ!私は旅に出る!しばらくの間、お前達だけでやってくんだ!」

カルパッチョ「ええ〜!・・・大丈夫かなぁ・・・」

アンチョビ「大丈夫だ。あいつらはなんだかんだいって、やる時はやる子達だ。それにカルパッチョ、お前がいるんだ。きっと大丈夫さ」ポンポン

カルパッチョ「いえ、私達よりドゥーチェの方を心配してるんですよ」

アンチョビ「子供あつかいするなーっ!」
3 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/19(木) 23:10:09.46 ID:s8qTWybo0
 ―黒森峰女学園―

アンチョビ「たのもー!」バーン

まほ「よく来たな」

アンチョビ「短期転校を引き受けてくれてありがとうな!しばらく世話になるぞ!」アクシュ ブンブン

まほ「ああ。私のことは西住とでもまほとでも好きなように呼んでくれ。私も安斎と呼ばせてもらう。ここは黒森峰だ。通称で呼び合うと下級生にしめしがつかんからな」

アンチョビ「了解だ!」

まほ「これからお前も黒森峰の生徒だ。遠慮なく意見を言ってくれ。さあ、こっちだ。戦車道履修者に紹介しよう」


エリカ「整列!」

 \\\ザッ!///

アンチョビ「おお・・・さすが天下の黒森峰・・・ビシっとしてるナア」

まほ「今日は転校生を紹介する。アンツィオ高校から来た安斎だ。・・・安斎、自己紹介を」

アンチョビ「うむ!」ザッ!


アンチョビ「黒森峰の諸君!私はアンツィオ高の、ドゥーチェアンチョビだっ!ノリと勢いと料理なら負けないぞー!よろしくっ!」ハッハッハー

 黒森峰生徒「・・・」 黒森峰生徒「・・・」 黒森峰生徒「・・・」

エリカ「・・・」

アンチョビ「あれ?なんかノリわるいね」

まほ「いえーい。ひゅーひゅー」パチパチ

アンチョビ「無理して盛り上げようとしないでくれ!余計に痛い!」
4 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/19(木) 23:46:32.03 ID:s8qTWybo0
エリカ(フン・・・何が短期転校よ。余所者にウチのハードな訓練についてこれるわけないじゃない)

エリカ(そもそも隊長も、どうして他校の隊長の短期転校を受け入れたりなんかするのかしら・・・手の内を見せるようなものなのに・・・)

まほ「安斎は三年生として私と同じクラスに入る。安斎にはわからないこともあるだろうが、皆、手をかしてやってくれ」

 \\\ハイ!///

エリカ(・・・隊長にひいきにされてるみたいで・・・なんだか気にくわないわね・・・)

まほ「エリカ、何か言いたいことでも?」

エリカ「いえ」

まほ「では早速だが、基礎トレーニングを始める。全員体操着に着替えた後にグラウンドに集合。散開!」

 \\\バッ!///

アンチョビ「すごい!みんな忍者みたいに素早い動き!」

まほ「安斎、更衣室はこっちだ。いきなりのトレーニングになるが、平気か?」

アンチョビ「へーきへーき!私だってアンツィオの隊長なんだ!そんじょそこらの乙女とは一味も二味も違うんだからな!黒森峰の練習メニューなんかちょちょいのちょいだ!」






アンチョビ「ぜはーっ!んはーっ!ぎはーっ!」ゼイゼイ ヘトヘト

まほ「あとグラウンド十週ー」タッタッタッタ

 \\\ハイ!///

アンチョビ「んあっ・・・あと・・・じゅっしゅ・・・」ゼイゼイ ヘトヘト
5 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/20(金) 00:00:18.66 ID:V5lgt7vY0
まほ「がんばれ安斎。あと少しだ」

アンチョビ「かひぃーっ・・・はひぃーっ・・・」ゼーハーゼーハー

エリカ(・・・フン、やっぱり黒森峰のトレーニングメニューに一山ナンボの女子がついてこれるわけないのよ。毎年新入生の八割がこのランニングで保健室送りになるんだから)

 黒森峰生徒A(アンツィオの隊長・・・無理して頑張らなくてもいいのに・・・)

 黒森峰生徒B(私達だって今でもキツイくらいなんだから、初めての人についてこれっこないよ・・・)

 黒森峰生徒C(あーあー・・・倒れて保健室に運ばれたりしなきゃいいけど・・・)

アンチョビ「ぃひぃー・・・ひひぃーっ・・・」ヘトヘト ゴールッ

まほ「よくがんばったな安斎。さすがだ」

アンチョビ「こ・・・これくらいっ・・・た、たいしたことじゃ・・・なっ・・・」ゼーハーゼーハー

まほ「よし、次は二人一組になって手押し車でグラウンド三十周だ」

 \\\ハイ!///

アンチョビ「んなっ・・・!」ガーン

まほ「安斎は私と組むぞ。やれるか?それとも、向こうのベンチで休むか?」

アンチョビ「っ・・・や、やってやるさ!ドゥーチェを舐めるなよ!」バッ

まほ「・・・フッ」
6 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/20(金) 00:09:09.82 ID:V5lgt7vY0
 まほ「次は腹筋背筋腕立て各三百回セットだ」

  まほ「砲弾を抱えてシャトルラン百本」

   まほ「戦車リフトアップ五十本」


アンチョビ「カヒューッ・・・カヒューッ・・・」

まほ「よし、基礎トレーニングはここまで。各自、水分補給の後に次の授業の準備に移れ」

 \\\お疲れ様でした!///

エリカ(・・・案外がんばったじゃない・・・さすがに隊長格ともなると違うのね)

まほ「やるじゃないか安斎。初日でトレーニングメニューを全部こなすとは。さすがだな」ポン

アンチョビ「ヒュー・・・ヒュー・・・」

まほ「大丈夫か?水飲む?」

アンチョビ「・・・ぃ・・・意地・・・ドゥーチェ・・・だから・・・」ヒューヒュー

まほ「そうかそうか。がんばったな。だが次の授業に遅れるわけにはいかない。次は科学の授業だから制服に着替えるぞ。立てるか?」

アンチョビ「・・・む・・・」ブンブン

まほ「仕方ないな。ほら、おんぶしてやるから」スック

アンチョビ「・・・ごめん・・・」ヒューヒュー

まほ「気にするな」

 エリカ(ぐぬぬぬぬぬ!隊長におんぶしてもらうなんて〜!)
7 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/20(金) 00:44:25.97 ID:V5lgt7vY0
 ―――・・・・・・

アンチョビ「さあ!午前の授業も終わっていよいよお昼だ!」ワーイ!

まほ「元気になったようだな」

アンチョビ「当然!実を言うとな、黒森峰に短期転校して一番楽しみだったのは食事だ!ドイツのオイシイ地ビール!絶品のソーセージ!ジューシーなハム!想像しただけでヨダレズビッだ!」ズビッ

まほ「ほう」

アンチョビ「あれだけ厳しいトレーニングもお昼においしいご飯が食べれると思えばこそ乗り越えられたんだ!早く食堂に行こう西住!ドイツ料理を堪能するぞ〜!」


 ――食堂

アンチョビ「・・・」

まほ「いただきます」スッ

アンチョビ「・・・」

まほ「ごちそうさまでした」

アンチョビ「・・・」

まほ「食べないのか?安斎」

アンチョビ「ぬゎんぬゎんだこれはぁぁぁ!この小粒の!カゼのお薬みたいなカプセルがお昼ご飯だというのか!?」

まほ「女子高生が一日に必要とするエネルギーをこれ一粒で摂取できる。黒森峰が開発した栄養食だ。ほしい者には栄養ゼリーも配布されるぞ」

アンチョビ「こっ!こっ!こんなのしか食べないのか!?ソーセージは!?ハムは!?おいしいドイツ料理はないの!?」

まほ「そんなもの、ウチにはないよ」

アンチョビ「」
8 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/20(金) 00:51:32.26 ID:V5lgt7vY0
今回はここまでで。更新は非常にゆっくりになると思います
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 12:31:20.23 ID:NCsB/fHw0
面白い期待
ついでに他校編も期待
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 15:55:22.53 ID:j4shu0Pao
燃え尽きちまったな…真っ白に…
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 20:55:02.36 ID:JXi0O/qho
乙ー
12 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/24(火) 18:26:52.99 ID:h5kyXx9w0
>>9
他校編等のシリーヅ化は予定してません。やりだしたらキリがないので
アンチョビじゃなく、まほが他校に行く奴はいっぱいあるのでそっちで我慢してください
13 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/24(火) 18:45:24.10 ID:h5kyXx9w0

数学教師「えー、ではここの問題を・・・転校生の安斎、答えてくれ」

アンチョビ「はい。仔牛の挽き肉のソーセージです」

 ・

英語教師「安斎さん、この英文を訳せるかしら?」

アンチョビ「『私はグリューワインとアイスバインを食べたかったが、ザウアーブラーテンとザワークラウトを食べた』」

 ・

歴史教師「ここの空白には何が入るかわかるか?安斎」

アンチョビ「ごはん」





まほ「放課後だ。戦車道の練習に行くぞ、安斎。どうした机にうつぶせになって」

アンチョビ「おなかがすいてちからがでない・・・」

まほ「それで素っ頓狂な答えばかりだったのか」

アンチョビ「よくあれだけの昼食で我慢できるな・・・アンツィオでは考えられないぞ・・・」

まほ「安心してくれ。今日の夕飯は週に一度の豪華メニューの日だ」

アンチョビ「なんだとーっ!そういうことなら頑張れるぞ!よーしいくぞ西住!今日も元気に全速前進だーっ!」

まほ「切り替えがすごい」
14 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/24(火) 19:18:11.39 ID:h5kyXx9w0
エリカ「整列!」

 \ザッ!/

まほ「これより放課後訓練を開始する。各自、配属車輌の点検に入れ。10分後に走行訓練、陣形訓練、砲撃訓練を始める」

 \ハイッ!/

まほ「安斎は私が乗るティーガーTに車長として乗ってもらう。私の代わりを任せるぞ」

アンチョビ「おおーっ!任せられるぞ!」

まほ「その前にこれを装備してもらう。西住流強化矯正ギプスだ」ガチャンッ

アンチョビ「えっ」

 ・

アンチョビ「なんなんだこれは!全身をバネの鎧で固めてるみたいじゃないか!」ギチギチ

まほ「これを装備して訓練をするのが黒森峰の戦車道だ。他の生徒も常に装着している」

アンチョビ「こ、これではホッペをかいかいすることすらままならない・・・」ギチギチ・・・ カイ・・・カイ・・・

まほ「この矯正ギプスを装備することによって強靭な肉体を作れるのだ。私も5才の頃からプライベートでも常に装備していた」

アンチョビ「西住流ヤバすぎるだろ・・・」
15 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/24(火) 20:11:18.41 ID:h5kyXx9w0
アンチョビ「ふぬお〜〜〜!」ギギギ・・・ カチャカチャ

黒森峰生徒A「あ、あの・・・安斎さん、戦車の整備は私達がやりますから・・・」

アンチョビ「そうはいかん!私はこの戦車の車長を任されたんだ。整備も一緒にやらないわけにはいかない!」ギギギ・・・

黒森峰生徒A「は、はあ・・・」

アンチョビ「それにしても・・・黒森峰の生徒はいつもこんな強力なギプスを着てるのか・・・そりゃ強いはずだな。西住にいたっては子供のころからなんて・・・」ギギギ

エリカ「何を言ってるの。あなたが装備しているギプスは初級入門編のものよ。今、隊長が装備しているのとは比べものにならないわ」ザッ

アンチョビ「ぬゎに!?もっと強力なものを!?」

エリカ「隊長が今装備していのは、西住流超々々強化矯正外骨格三十六式改アブソリュートカスタムVer,セカンドよ」

アンチョビ「か・・・か・・・かっこいい・・・」

エリカ「だから初級のギプスでひいひい言ってるアナタと隊長では雲泥の差が――」

アンチョビ「西住ぃ!私もお前と同じやつにしてくれ!なんとかかんとかカスタムに!」チョビッ

エリカ「なっ!・・・」
16 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/24(火) 21:07:12.92 ID:h5kyXx9w0
アンチョビ「う・・・動けん・・・」ギッチギチヤゾ!

まほ「無茶をするな安斎。それは成人男性五人分の筋肉が無いと腕を曲げることすらできない矯正ギプスだ。西住流を数年はやっていないとかなり厳しいぞ」

アンチョビ「こ、これはたしかに・・・両腕ピーンって大の字になってる状態から身動きが取れん・・・」ギッチギチヤゾ!

まほ「安斎、さっきのギプスに変えよう」

アンチョビ「い、いやいや!私はドゥーチェで、西住に代わって車長を務めるんだ!これくらい努力と根性でなんとかする!」ギッチラギッチラ

 エリカ「・・・両手広げたままぎこちなく歩いてる。ただのカカシですな。隊長、どうします?」

 まほ「・・・安斎がやると言ってるんだ。無理やり引き剥がすわけにもいくまい」

黒森峰生徒A「あ、安斎さん!無茶しないでください」

アンチョビ「大丈夫だ。見ていろ・・・ふんんん〜〜〜!」ギチギチギチ・・・

黒森峰生徒B「!・・・う、腕を動かそうとしてるんですか?危ないですよ!下手したらどうなるか・・・」

黒森峰生徒C「西住隊長じゃないと無理なんですよ!出来っこないですって!」

アンチョビ「にゅぉぉおおおお!ドゥーチェパワー全開ぃ〜〜〜!」ギギギギギ!

 エリカ「!」

アンチョビ「はいー!」バーン!

黒森峰生徒A「す、すごい!荒ぶるドゥーチェのポーズだ!」

黒森峰生徒B「ま、まさかほんとにあのギプスを着てこんなに身体を可動させるなんて・・・!」

アンチョビ「ぶは〜〜〜っ!・・・」ギッチィン!

黒森峰生徒C「あ、戻った。でもすごいですよ安斎さん!」

アンチョビ「はあ・・・はあ・・・ど、どんなもんだい!私だって西住に負けてないんだからな!」エッヘン

まほ「フ・・・」

エリカ「ぐぬぬぬ・・・」
17 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/25(水) 00:02:33.88 ID:ehjZ5mtT0

まほ「今日の訓練はここまで」

アンチョビ「だぁ〜〜〜!やっと脱げる〜!」ガシャーン

黒森峰生徒A「安斎車長!的確な指示をありがとうございました!勉強になりました!」ペコ

アンチョビ「え?・・・そ、そう?そう言われるとなんだかテレてしまうな」

黒森峰生徒B「西住隊長とはまた違う種類の素晴らしい指示でした。ありがとうございました」

黒森峰生徒C「貴重な経験でした!ありがとうございました!」

アンチョビ「ふ、ふははは!そこまでホメることないって〜!ギプスがきつくてかえって頭が冴えてたからな!しかしフッフーン!これでドゥーチェのことを少しは見なおしたかなー!?」

 黒森峰生徒's『はい!』

アンチョビ「っちょぉい!見なおしたってことはどういう風に思ってたんだー!」

 黒森峰生徒A「正直ここまでとは・・・」 黒森峰生徒B「泣きだすんじゃないかと・・・」 黒森峰生徒C「車内でピザ食べだすんだろうなって・・・」

アンチョビ「お、お前らというヤツは〜!」

 \ハハハハハ・・・!/

まほ「・・・ふふ、私が見込んだ通りだ」キリッ

エリカ「・・・」

まほ「さあみんな、手早く片づけて食堂へ行こう。今日の夕飯は豪華メニューだからな」

アンチョビ「おおーっ!そうだったそうだった!どんなメニューかな〜!手作りの白いソーセージかな〜!肉厚なハンバーグかな〜!」ウキルン!
18 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/25(水) 00:26:24.19 ID:ehjZ5mtT0

アンチョビ「」

まほ「ごちそうさまでした」

アンチョビ「」

まほ「安斎、食べないのか?」

アンチョビ「これはなんですか?」

まほ「卵白、豆腐、そして鳥のササミだ」

アンチョビ「こんなチョビっと?全部片手に乗る小皿くらいしかないのですが?」

まほ「筋肉が効率的に着きやすい三品だ。たんぱく質を取って筋トレをするのが効果的だ。だが食べすぎはよくない。黒森峰では週に一度、このメニューなんだ」

アンチョビ「ヒッ・・・ヒッ・・・ヒッ・・・もうダメだ・・・意識を保ってられない・・・」バタンQ

まほ「どうした安斎。せっかくの食事を一口も食べないのか?」

アンチョビ「・・・いや・・・ご飯を食べないわけにはいかない・・・食べる・・・」ングング

まほ「一応言っておくが、明日の朝食はビタミン豊富なサプリメントとヤクルトジョワだ」

アンチョビ「・・・・・・スガキヤのラーメンが食べたい・・・」
19 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/25(水) 00:31:46.49 ID:ehjZ5mtT0
今回はここまでで
>>12>>9のコメントに対して「我慢してください」て一見キツめの言い方に見えますがそういうキツい感じではないので誤解しないでください。ごめんなさい
まほが短期転校するのならあるから、これはシリーズ化しませんぜということです
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 02:53:52.36 ID:NQYAwX/20
スガキヤとは分かっているな
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/25(水) 05:24:08.82 ID:BVVs1i2qO
投下乙です
時系列的にはまほの留学の前後
それとも別次元の話でしょうか?
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 09:55:57.38 ID:UNsrq7Z+0

今更だけど、

>>1
>>ペパロニ「みんな、春にはドゥーチェは卒業しちゃうから、来年は私達だけになるのよ」

これカルパッチョの間違い?

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 17:24:47.93 ID:+0DbDRUZo
別次元でみぽりんが転校したのってもしかして
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 19:46:10.98 ID:Pk2NiEoi0
あなたでしたか!
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/26(木) 12:07:26.45 ID:KXPk5Uj40
ぽんこつ姉の人だったの?
26 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/27(金) 23:32:16.09 ID:dV1/fL7n0
>>21
別次元でも同じ世界とも取れる風にしてます。まほ短期転校シリーズを見てなくてもこのSS読めるように
同じ世界だとすればまほが一通り短期転校した後かなーと。そこまで考えてなかった

>>22
カルパッチョですね。カルパッチョです。カルパッチョでした
27 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/27(金) 23:48:13.46 ID:dV1/fL7n0
小梅「あの・・・安斎さん、大丈夫ですか?・・・よかったらこれ食べてください。私の分の卵白とササミ」

アンチョビ「気持はありがたいがスズメのナミダだよ・・・」

黒森峰生徒A「安斎さん、私の分もどうぞ」スッ

 黒森峰生徒B「私も!」スッ 黒森峰生徒C「私のも!」スッ

アンチョビ「・・・お、お前達・・・・・・〜っ!・・・い、いや!いやいや!私が食べるわけにはいかない!お前達はお前達でお前達の分を食べるんだ!うん!大丈夫!気持だけでありがとう!」

小梅「でも・・・」

アンチョビ「いいからいいから!アンツィオでは普段からぎょーさん食べてる分、お腹の中に備蓄されてるから数日食べなくても平気なのだー!」エッヘン

小梅「安斎さん・・・」

アンチョビ「さあさ、戦車道の練習も終わったことだし、夕飯の後は自由な時間だな!黒森峰のみんなは普段何して遊んでるんだ?」

まほ「夕飯の後は各自で自主練習だ。筋トレ、戦術会議、戦車勉強等が主だな」

アンチョビ「え〜、いくらなんでもやりすぎだろー。もっと違うことしよう!映画を見るとか、ボウリングするとか、カラオケに行くとか!」

小梅「カラオケ・・・聞いたことはあるけど行ったことないです」

まほ「黒森峰にはないな」

アンチョビ「えっ」

 黒森峰生徒A「ボウリングってなんだっけ?」 黒森峰生徒B「ここに来てからやったことないから忘れちゃったね」

 黒森峰生徒C「映画・・・久しぶりに聞いたな・・・映画って言葉・・・」

アンチョビ「ちょっと待て黒森峰に娯楽は無いのか」
28 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/10/27(金) 23:58:46.57 ID:dV1/fL7n0
アンチョビ「そ、それじゃあみんな普段は何をして過ごしてるんだ?」

まほ「戦車道」

小梅「戦車道」

 黒森峰生徒A&B&C『戦車道』

アンチョビ「ひぇっ」

まほ「この学園艦に娯楽施設などない。学校外の時間は必然的に戦車の勉強か自主練習をすることになっていた」

アンチョビ「そ、それじゃあテレビ見ながらジュース飲んだり、漫画読んだり、そういうのもないのか!?」

黒森峰生徒A「ジュース?・・・なんですか、それ?」

黒森峰生徒B「マンガ・・・聞いたことない単語ですね」

アンチョビ「ぇぇっ・・・」

黒森峰生徒C「私達、ずーっと戦車やってたから外の世界のことはよくわかんないんです」

アンチョビ「自由時間も全部戦車漬けだったのか・・・」

小梅「自由、ってなんですか?」

アンチョビ「ウッ・・・・・・わ、わかりません・・・」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 13:28:11.99 ID:ey51M1B40
なるほど、みほがコンビニ漬けになるのがわかる
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 17:20:05.52 ID:VNx/+t3/0
だが隊長ともなると外で喫茶店にも入れるようになると
不公平だな
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 18:18:50.39 ID:BDajSngeO
入っただけで何も飲み食いしてないんだろうさ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/28(土) 18:42:36.10 ID:wKsLrTLAo
喫茶店だと知らずに入ったのかも知れない
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/29(日) 01:04:21.14 ID:cvVDDhXFo
まほ→ルクレール
チョビ→エクレール
34 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 21:56:51.86 ID:zZztHDKo0
アンチョビ「よしわかった!これからみんなで楽しく遊んじゃおう!」ガタッ

まほ「ふぁっ」

小梅「遊ぶって戦車の部品当てクイズとかですか?戦術シュミレーションとかですか?」

アンチョビ「いいや、たまには戦車から離れることも大事だ。私が用意する遊びとはジャーン!これだ!ダンボールの箱!」ダン!

アンチョビ「この箱の中に手を入れて、中に何が入ってるかを当てるんだ。チャレンジャーからは中は見えない構造になっております。名付けて!触って触ってなんでしょねー大会!」バーン

まほ「ほう、触感だけで何か当てるのか。周囲の視界が悪い中で戦況を把握することは戦車道においても重要だ。いい訓練になる」

アンチョビ「そーゆーのじゃなくて、純粋に楽しむんだよ!まずは西住ィ!君がチャレンジャーだ!」

まほ「ふぁっ」

アンチョビ「さあさあギャラリーの皆には箱の中を見せるよ〜!今回の答えはこれだー!」ジャーン

 ≪アンチョビのケータイ≫

 黒森峰生徒B「ええーっ・・・コレってアレだよね」 黒森峰生徒C「なんかヤバくない?」 黒森峰生徒A「ケガしないのかなーこれ」

まほ「・・・」

アンチョビ「そうそう、皆で西住をビビらせるんだ。さあ西住!箱の中を当ててみろーっ!」

まほ「・・・いいだろう。西住流に逃げるという道は無い。このくらいなんともない」スッ

 ケータイ<ヴー!ヴー!ヴー!

まほ「!?」バッ!

アンチョビ(あ、メール)

まほ「だれかなかにいる!」

アンチョビ「ここまでビビるとは思わなかった」
35 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 22:14:44.89 ID:zZztHDKo0
まほ「ビビってない。ちょっとビックリしただけだ。西住流はビビらない」

アンチョビ「わぁーったわぁーった!それじゃあはい、答えは何か当ててみるんだ」

まほ「・・・」ソロォ〜ッ

アンチョビ「やっぱりビビってるな」ハハハ

まほ「ビビってない。ビビってないってば。ビビってない」

小梅「隊長、そんなに危険なものではないから安心して触ってみてください」

まほ「むう・・・」ソッ・・・

まほ「・・・なんだこれは・・・鉱物か?無機質な感じが・・・」サワサワ メシャン! ボキャアボグァ!

アンチョビ「だーっ!?やりすぎだやりすぎ!握力でケータイがペシャンコだー!」

まほ「すまん」


 エリカ「――隊長はどこにいるのかしら・・・いつも夕食後はジムで汗を流してるはずなのにまだ来てないなんて・・・」ポテポテ

 <ワイワイガヤガヤ

 エリカ「?・・・食堂が騒がしいわね。何かやってるのかしら」

アンチョビ「さあ赤星!何かわかるかな〜!?」

小梅「う〜ん・・・この感じは・・・練りケシですか?」

 \オオー!/ \スゴイ!/

アンチョビ「正解だ!」

まほ「すごいじゃないか。見事だ」

小梅「えへへ、ありがとうございます」

 エリカ「・・・何をやっとるのあの子達は・・・」
36 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 22:27:34.70 ID:zZztHDKo0
 エリカ「自主練も勉強もやらないで遊んでるなんて・・・ちょっと一喝するべきかしら・・・」

 まほ「エリカ、エリカ」コソコソ

 エリカ「!・・・隊長、何をやっとるんですか」

 まほ「ちょっとこっちに来てくれ。ナイショでな」

アンチョビ「さあ何かわかるかな〜!?」

黒森峰生徒A「えーっと・・・何かな・・・ティーガーUの履帯を止めるボルトかな?」

アンチョビ「せ、正解だ!なんでわかるんだよ!」

 \オオー!/ \マアカンタンダヨネ〜/

アンチョビ「ちょっと異常じゃないか・・・」

まほ「安斎、次はお前の番だ」

アンチョビ「えっ」

まほ「まさかビビってやらないなんて言うんじゃないだろうな」

アンチョビ「い、いや私は・・・」

まほ「ア〜ンチョビ、ア〜ンチョビッ」パン パン

 \ア〜ンチョビ!/ \ア〜ンチョビ!/ \ア〜ンチョビ!/

アンチョビ「――ぅわーっはっはっは!いいだろう次はこのドゥーチェが挑戦だーっ!」

まほ「箱の中身はコレだ」バーン

 ≪逸見エリカ≫

エリカ「・・・」

 \エエ〜ッ/ \マジヤバクネ?・・・/ \ダイジョウブナノ?コレ・・・/
37 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 22:28:26.24 ID:zZztHDKo0
 エリカ「自主練も勉強もやらないで遊んでるなんて・・・ちょっと一喝するべきかしら・・・」

 まほ「エリカ、エリカ」コソコソ

 エリカ「!・・・隊長、何をやっとるんですか」

 まほ「ちょっとこっちに来てくれ。ナイショでな」

アンチョビ「さあ何かわかるかな〜!?」

黒森峰生徒A「えーっと・・・何かな・・・ティーガーUの履帯を止めるボルトかな?」

アンチョビ「せ、正解だ!なんでわかるんだよ!」

 \オオー!/ \マアカンタンダヨネ〜/

アンチョビ「ちょっと異常じゃないか・・・」

まほ「安斎、次はお前の番だ」

アンチョビ「えっ」

まほ「まさかビビってやらないなんて言うんじゃないだろうな」

アンチョビ「い、いや私は・・・」

まほ「ア〜ンチョビ、ア〜ンチョビッ」パン パン

 \ア〜ンチョビ!/ \ア〜ンチョビ!/ \ア〜ンチョビ!/

アンチョビ「――ぅわーっはっはっは!いいだろう次はこのドゥーチェが挑戦だーっ!」

まほ「箱の中身はコレだ」バーン

 ≪逸見エリカ≫

エリカ「・・・」

 \エエ〜ッ/ \マジヤバクネ?・・・/ \ダイジョウブナノ?コレ・・・/
38 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 22:30:09.79 ID:zZztHDKo0
連投ミスです
39 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 22:43:04.22 ID:zZztHDKo0
アンチョビ「な、なんだそのリアクションは・・・不安になっちゃうじゃないか」オド

 エリカ「・・・」ムス〜ッ

まほ「心配するな安斎。毒は無い」

アンチョビ「あっ!余計に心配になっちゃった!」

小梅「大丈夫ですよ安斎さん。外見は危険そうですけど、実はそうでもなく優しい面もあるんですよ」

 黒森峰生徒A「そうそう、案外いいトコもあるし」 黒森峰生徒B「怖がらずにふれ合えば理解しあえますよ」

 エリカ「〜っ!・・・///」カァ〜ッ

アンチョビ「な、なんだかみんなの反応からするに動物っぽいが・・・」

まほ「赤星、救急箱の用意を。それと保健室にベッドを確保してもらっておいてくれ」

小梅「わかりました」

アンチョビ「いやいやいや!手厚いアフターケア準備されると不安しかないぞ!」

 エリカ(なんで私がこんな目に・・・しかも皆にからかわれるし・・・なんだかムカついてきたわ・・・私がただ黙って触られると思ったら大間違いよ)ムス〜ッ

まほ「さあ安斎、おもいきっていってみよー」イエーイ

アンチョビ「・・・ゴクリ・・・う、うむ・・・ドゥーチェの根性をみせてやる!ゆくぞー!」

アンチョビ「めっちゃんこおそぎゃー!」ズボ

 エリカ<ガブリンチョ!

アンチョビ「あんぎゃーーー!」

まほ「いってるいってるゥー」
40 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/01(水) 23:41:12.72 ID:zZztHDKo0
小梅「あー、ガッツリいってますねーコレ」

アンチョビ「か、噛んだぞ!おもっきし噛まれたんだが!」イテテ

まほ「まあそういうこともある」

アンチョビ「器がデカいなあおい!」

まほ「今度は噛まないから大丈夫だ。箱の中を当てるまで帰れません」

アンチョビ「ほ、本当に噛まないんだろうな!?そこちゃんと確約してくれないとドゥーチェもうやんないぞ!」

まほ「もう噛んじゃダメだぞ」メッ

 エリカ「っ〜・・・///」

小梅「叱られてまんざらでもない顔してる」

まほ「安斎、再チャレ〜ンジ」イエーイ

アンチョビ「ううっ・・・今度は慎重にゆくぞ・・・」ソロ〜

 エリカ「・・・」サワサワ

アンチョビ「・・・なんだか・・・なめらかな手触りだな。毛が長い動物か?・・・」サワサワ

 エリカ「・・・」サワサワ イラリ

アンチョビ「でもお肌はちょっと荒れ気味かな?」サワサワ

 エリカ<ガブリンチョ!

アンチョビ「ほでゅああぁーーー!」

まほ「いってるいってるゥー」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 10:59:12.04 ID:9WHOAbT90

これは草生えるwww
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 13:15:05.19 ID:qsNRFnqgO
まぽりんの笑いを分かってる度が高すぎるwww
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 14:25:08.77 ID:nYRxWOVZ0
噛みつき癖がありますねえ
44 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/13(月) 22:35:32.68 ID:skqyRmdN0
アンチョビ「噛んでます!今噛んでますよー!お客さーん!」ハダダダダ

 エリカ<ガジガジ

 黒森峰生徒A「一度噛んだら放さないこのパワー!」グバアー 黒森峰生徒B「圧倒的歯ぎしりの小宇宙!」ズバアー

まほ「さあ安斎!答えはー!?」グオー

アンチョビ「こりゃワニだワニ!」ハデデデ

まほ「正解ー!」バアー

エリカ「違うわに!」ガバア!

アンチョビ「どぅわー!」ビックリ!


 ――シャワー室

アンチョビ「まったく・・・ひどい目にあった」シャワー

小梅「ダンボールの箱が大きい時点で気付くべきでしたね」アハハ

まほ「だがいい気分転換になった。安斎が箱の中当てゲームを提案してくれたおかげだ」シャワー

アンチョビ「そうか?そりゃよかった!黒森峰にはもっと楽しい遊びや息抜きが必要だな」シャワー

まほ「タノシイ?・・・コレガ・・・タノシイ・・・?・・・」シャワー

小梅「ニンゲン・・・タノシイ・・・オモシロイ・・・ニンゲン・・・スキ・・・」シャワー

アンチョビ「急にコント入れる技術はあるんだな」シャワー
45 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/13(月) 23:28:59.59 ID:skqyRmdN0
 ――体育館

アンチョビ「・・・まさか体育館で寝袋に入って皆で雑魚寝とは・・・ベッドが恋しいよ〜」

まほ「案ずるな安斎。内側が全面高級テンピュールの寝袋だぞ。まるで沈み込むようなねごこち」

アンチョビ「それってどうなるんだ?沈み込む生地が360度全体を包むんだろ?え?どうなるの?無重力?めっちゃ怖くないか?身動き取れないんじゃ?」

まほ「さあ、消灯だ。全員準備はいいか?」

アンチョビ「わわっ」ババッ

まほ「一斉寝方!」

 \\\ZZZ!///

アンチョビ「・・・」

 \\\ZZZ!///

アンチョビ「・・・みんなもう寝た?」

 \\\ZZZ!///

アンチョビ「・・・あたしゃティーポット♪ ちょいと太め♪ おクチはココで♪ 取っ手はココよ♪」♪〜

 黒森峰生徒A「っ・・・ぷっ」フフフ 黒森峰生徒B「くくくっ・・・」クスクス

アンチョビ「沸騰したら〜 すぐに呼ぶわー そして わ た し を 抱ァいて ソ ソ い で ェ !♪」♪〜!

 まほ「ろっくんろーる!」イエア!

エリカ「ちょっと!誰よ歌うたってんの!こっちゃ寝てんのよ!なによその歌!」

アンチョビ「ティーポットのうた」

エリカ「寝れ!」
46 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/14(火) 19:45:22.46 ID:Hb7mQdkb0

 小梅「Zzz・・・」 黒森峰生徒C「Zzz・・・」 黒森峰生徒D「Zzz・・・」

アンチョビ「・・・・・・西住、起きてる?」

まほ「ああ」

アンチョビ「・・・訊きたいことがあるんだが・・・どうして私の短期転校を受け入れてくれたんだ?曲がりなりにも戦車道のライバル校の隊長だぞ私は」

まほ「断る理由があるか?」

アンチョビ「そりゃあ・・・敵に手の内を見せるようなモンだし、堂々とスパイを招待してるようなことだから・・・アッ!も、もしかしてアンツィオなんか眼中にないっちゅーのか!このやろ!」

まほ「私がアンツィオに短期転校したいと言えば、お前は断らない。それと同じだ」

アンチョビ「・・・それだけじゃないな。何か別に狙いがある。そうだろ?」

まほ「フ・・・見抜かれたか」

 エリカ「・・・!」

アンチョビ「フッフーン!バレバレだぞ!私のオイシイ手料理を食べたくて仕方ないんだな!」

まほ「・・・いや、どちらかと言うと黒森峰に明るさが欲しかった、というべきだな。だが私は不器用な女だ。どうやればいいのかよくわからない」

アンチョビ「西住は他の生徒達の手前、厳格クールな隊長のイメージを崩せないもんな。急にオチャラケパーデンネンみたいになったら天下の黒森峰隊長のコケンにかかわるからな」

まほ「・・・そこでお前の出番という訳だ」

アンチョビ「・・・もしかしておんなじこと考えてる?」

まほ「たぶんな」
47 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/14(火) 19:45:54.68 ID:Hb7mQdkb0

 小梅「Zzz・・・」 黒森峰生徒C「Zzz・・・」 黒森峰生徒D「Zzz・・・」

アンチョビ「・・・・・・西住、起きてる?」

まほ「ああ」

アンチョビ「・・・訊きたいことがあるんだが・・・どうして私の短期転校を受け入れてくれたんだ?曲がりなりにも戦車道のライバル校の隊長だぞ私は」

まほ「断る理由があるか?」

アンチョビ「そりゃあ・・・敵に手の内を見せるようなモンだし、堂々とスパイを招待してるようなことだから・・・アッ!も、もしかしてアンツィオなんか眼中にないっちゅーのか!このやろ!」

まほ「私がアンツィオに短期転校したいと言えば、お前は断らない。それと同じだ」

アンチョビ「・・・それだけじゃないな。何か別に狙いがある。そうだろ?」

まほ「フ・・・見抜かれたか」

 エリカ「・・・!」

アンチョビ「フッフーン!バレバレだぞ!私のオイシイ手料理を食べたくて仕方ないんだな!」

まほ「・・・いや、どちらかと言うと黒森峰に明るさが欲しかった、というべきだな。だが私は不器用な女だ。どうやればいいのかよくわからない」

アンチョビ「西住は他の生徒達の手前、厳格クールな隊長のイメージを崩せないもんな。急にオチャラケパーデンネンみたいになったら天下の黒森峰隊長のコケンにかかわるからな」

まほ「・・・そこでお前の出番という訳だ」

アンチョビ「・・・もしかしておんなじこと考えてる?」

まほ「たぶんな」
48 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/14(火) 19:46:25.92 ID:Hb7mQdkb0
連投ミスです
49 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/14(火) 22:24:30.13 ID:Hb7mQdkb0
 ・・・翌朝

エリカ「整列!」

 \\\ザッ!///

まほ「全員揃っているな。私の独断ではあるが、ここ数日熟考した結果、皆には少しの間、特殊な体制で生活をしてもらうことになった」
 
 エリカ「・・・?」

まほ「今日から黒森峰女学院戦車道チームの隊長は、安斎千代美になった」

 エリカ「!?」

 \ドヨッ・・・/ \ッ・・・/

まほ「静かに。肩書きとしては隊長代理ということになる。私は少しの間、隊長の座を空けることになり、代わりに安斎に代理を務めてもらうというわけだ」

エリカ「隊長!」

まほ「エリカ、後で話そう。全員わかったな。安斎の言うことは私の言うことだと思って従うように。練習の内容も一日のスケジュールも全て安斎に任せてある。わかったな?」

 \・・・・・・/

まほ「わかったな」

 \\\ッハイ!///

まほ「では、安斎、挨拶を」スッ

 ムチ バッシィ!

アンチョビ「みんないいか!この学校はドゥーチェが掌握したー!私が隊長で、私が法だ!私の言うことは西住の言うことだと思って素直に従うように!いいなー!」

 黒森峰生徒A「・・・安斎さんは良い人だけど、不安だなぁ」ボソッ 黒森峰生徒B「なんかムチャクチャなことになりそう・・・」ボソッ

エリカ「ッ・・・〜〜〜・・・」
50 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/14(火) 23:35:01.60 ID:Hb7mQdkb0
アンチョビ「いいかー、私が黒森峰の隊長になったからには、私が思うように黒森峰を改革する!まずは朝ご飯だ!朝食はしっかり食べないと一日のパワーが出ないからな!いくぞー!」

 \ハ、ハイ!/ \ザッザッザッザッザッ・・・/

まほ「エリカ、行くぞ」

エリカ「どういうつもりなんですか隊長。どうしてこんなおふざけを・・・」

まほ「おふざけではない。お前にもきっとわかる」

エリカ「・・・アンツィオ流の楽天っぷりを黒森峰に組み込むなんて、私は反対です」

まほ「そうじゃない。私はこの学校をアンツィオのようにしたいなどとは思っていない」

エリカ「!?・・・だったらどうして・・・」

まほ「そのうちわかる。わかってもらわねば困るからな」


 ――食堂

アンチョビ「さぁーみんなお待たせー!私が腕にヨリを振るった朝ご飯だーっ!」ジャーン

 \オオ〜ッ・・・!/

アンチョビ「私が隊長になったからにはまず改革すべきは食!探せばちゃーんと食糧庫に食材がたくさんあったぞ!というわけでイタリアンを作ってみました!」

小梅「す、すごい量・・・」ゴクリ

ツェスカ「朝からこんなに食べられないわよ・・・」

アンチョビ「大丈夫大丈夫!戦車道はカロリー使うからこれくらい食べてもヘーキなのだー!さあさ、食びてみそ!」

まほ「では、全員構え」

 \\\イタダキマ〜スッ///

まほ「一斉食い方!」

 \\\バクバクバクバクバク!///

アンチョビ「ゆっくり噛んで食べて」
51 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/15(水) 00:29:13.45 ID:Q56zEgcW0
小梅「すっごいおいしかった・・・」ハァ〜

 黒森峰生徒A「朝からこんなにおいしいゴハンが食べれるなんて・・・」 黒森峰生徒B「さすが美食の地アンツィオ・・・」

エリカ「っ・・・悔しいけどたしかにおいしかったわ・・・」グヌヌ

アンチョビ「ふっふっふー!みんな御満悦だな!さあ、食べたらみんなで後片付けだ!お皿洗ってテーブル拭いてキレイキレイにするぞ!西住!お前はモップがけだ!」

エリカ「なっ!あ、アンタねえ!隊長にそんなことさせる気!?」

アンチョビ「今は私が隊長だ!西住は隊長じゃなくて私の部下なんだから言うこと聞くように!拒否権はない!」

まほ「私は安斎の部下ではない。隊長の座を空けたが、今の私の階級は長官だ」バーン

アンチョビ「な、なんだとー!?西住長官!?」ガーン

まほ「長官の命令だ。安斎、私達も一緒に後片付けをするぞ」

アンチョビ「ぐぬぬ・・・私が一番階級が上だと思っていたのに・・・まあいいや!どっちにしろ後片付けするつもりだったし!よーし!みんなでやるぞー!」

 \オオ〜/

アンチョビ「甲板を掃除しろサボるんじゃね〜♪しくじったヤツは百叩き〜♪」ゴシゴシ

エリカ「あなたいつも歌ってばっかりで楽しそうねホント」ゴシゴシ

アンチョビ「え?逸見は楽しくない?」

エリカ「皿洗いで人生エンジョイできるほどノーテンキじゃないわよ」

アンチョビ「おいおいノリが悪いな〜。もっと笑え笑え!ほらほらー!」ウォシュウォシュ

エリカ「ぬわっ!石鹸の泡を顔に塗るんじゃないわよ!」

アンチョビ「ぐわはははー!昨日噛まれたおかえしだー!ドゥーチェバブルウォッシュをくらえー!」ウォシュウォシュ

エリカ「や、やめっ・・・目に入っ・・・やめなさっ・・・・・・やめっ・・・やめるわに!」ガブ!

アンチョビ「ほぎゃあーーー!また噛まれたァーーー!」

まほ「いってるいってるゥー」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 00:36:21.17 ID:d/G6XbRU0
規律厳しいようで、絶対実は愉快な集団だぞこの黒森峰
53 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/15(水) 00:42:33.22 ID:Q56zEgcW0
今回はここまでで
ティーポットの歌はわかる人いるだろうけどドゥーチェが皿洗いながら歌ってる歌の元ネタが分かる人はいまい
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 18:58:35.45 ID:hsXg98FA0
ドンキーコング?
55 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/16(木) 20:31:50.75 ID:OKPVjoi40
>>54
いやさすがにわかる人いるとは思わなかった・・・検索しても出ないのに・・・
56 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/16(木) 20:51:36.20 ID:OKPVjoi40
アンチョビ「よーし、それじゃあ今日は午前の授業はぜーんぶ戦車道だから、さっそくドゥーチェ流の戦車道をはじめるぞー!」

 黒森峰生徒A「今日もガンバルぞー!」 黒森峰生徒B「ボリボリ食べたし、ビシバシがんばろー!」 黒森峰生徒C「やったるでー!」

アンチョビ「んじゃみんな、掃除道具持って」ガコッ

黒森峰生徒A「えっ」

アンチョビ「これからみんなで戦車の洗車をします!」チョビッ!

 \エッ・・・/ \ドヨドヨ・・・/

小梅「あの・・・安斎さん、洗車と整備は週に一度やってるんです。2日前にやったところなので、今日洗車する必要はないかと・・・」

アンチョビ「ただ洗うだけじゃない。本気でだ!」バーン

小梅「は、はあ・・・」

アンチョビ「午前の時間を目いっぱい使って、本気で洗車するんだ。車買い取り屋さんに出来るだけ高値で買い取ってもらえるような気持ちで、新品以上にキレイキレイするんだ!」

エリカ「・・・どうせすぐ練習で汚れるのに」

アンチョビ「いいからいいから!西住!お前もやるんだぞ!」

まほ「ああ、わかった」ザッ

エリカ「・・・隊長、なんですかその格好は。片目にアイパッチして、黒いロングコートなんか着て・・・」

まほ「私は長官だからな。長官らしい格好をしている。ニッシ・ズーミー長官と呼べ」

エリカ「あ〜あ・・・島田流にしとけばよかったなぁ・・・」

アンチョビ「ぃよーし!みんなで黒森峰の全部の戦車を洗車するぞー!いっしょけんめいやれよ!」

 \オ、オオ〜!/
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 21:16:57.99 ID:H+4Wjecko
アベンジャーズはいいぞ
58 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/16(木) 23:01:01.49 ID:OKPVjoi40
小梅「うんしょ、うんしょ」ゴシゴシ ウォシュウォシュ

黒森峰生徒D「よし!これくらいでいいかな」フー

アンチョビ「見せてみろ。・・・うーむ、まだ色が付いてるな。強力洗剤を付けて、しばらく待ってから洗い落とすとキレイになるぞ。私も一緒にやるからもうちょっと頑張ろう!」

黒森峰生徒D「は、はい。細かいッスね・・・」

アンチョビ「本気でキレイにするんだからな!そーれ洗剤ぶしゅぶしゅー!」ブシュブシュ

エリカ「このっ・・・ガンコな汚れねっ・・・」ガシガシ

まほ「頑張ってるなエリカ」

エリカ「・・・はい。週に一度の洗車で十分だと思ってましたが、新品同様に綺麗にしようと思うと細かい汚れや色落ちが気になりまして・・・それにキズや凹みもたくさん・・・」

まほ「毎日乗っていても、改めて戦車に向き合ってやっと気付くこともある。車体の泥も傷も努力の証だ。戦車道は仲間と戦うものだが、戦車も仲間だ。安斎はそれを教えたかったんじゃないか?」

 ティーガーU<・・・・・・

エリカ「・・・・・・そうよね・・・あなたも私達と一緒に、泥にまみれて、傷だらけになって頑張ってるのよね・・・」スス・・・

 <バシャアァーーー!

エリカ「どわっじ!」バシャァー!

アンチョビ「ぅわーっはっはっは!強力噴射ホースのハイドロポンプだー!くらえー!」バシャーーー!

 黒森峰生徒A「わー!やめてー!」アハハハハ 黒森峰生徒B「ちべたいー!」キャハハハ 黒森峰生徒C「あーもうビショビショだよー!」ハハハハハ

アンチョビ「そーれそれそれー!黒森峰は消毒だ〜〜〜!」ハーハハハハ! バシャーーー!

エリカ「あっ、あっ、アンタねぇ!結局フザけてるだけじゃないのよさ!」

まほ「ずるいぞ安斎!私にもホースをかせ!」

エリカ「隊長ぉん!」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 02:42:20.73 ID:HT7WT/I70
なのよさ……ピノコだったか?
60 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/19(日) 22:41:05.59 ID:9k+kZ62j0
アンチョビ「いやぁーキレイになったな!」

 戦車<ピッカピカ☆

黒森峰生徒A「なんだか気分爽快ですね」

黒森峰生徒B「頑張ったかいがあった〜」フ〜

 「毎週洗車してても気付かない汚れがけっこうあったね」 「戦車にありがとうって気分になったよ」 「これからまた練習頑張ろうって気分!」フンス

アンチョビ「さぁーてっ!午前は全部戦車道だったが午後は・・・アッ!今日は土曜日だ!学校は午前で終わり!」

小梅「午後は何をするんですか?いつもは戦車道の練習ですけど」

アンチョビ「うーん・・・・・・よし、今日の午後は自由!」チョビ!

 \ジユウ?・・・/ \ジユウ・・・/ \ジユウッテ・・・!?/ ドヨドヨ

エリカ「ちょっと・・・まさか練習なしだなんて言うんじゃないでしょうね」

アンチョビ「今日の戦車道は終了!あとは皆で楽しくやりたいことをやるんだ!昼寝でもいい、おしゃべりでもいい、お前達のやりたいことをやってくれ」

 黒森峰生徒C「昼寝なんてもう何年もやってないなぁ・・・」 黒森峰生徒D「おしゃべりと作戦会議ってどう違うの?」 黒森峰生徒E「一日八時間以上戦車に乗ってないと落ち着かないや」

アンチョビ「だがいいかー。2時になったら校門に集合してくれ。皆にサプライズを用意しておく!それじゃ、私はちょっとヤボがある!これにて解散!」

エリカ「っ・・・」

まほ「エリカ、安斎に付け」

エリカ「!?・・・隊長」

まほ「片時も離れず、補佐してやってくれ。私が何を言いたいか・・・わかるな?」

エリカ「・・・迷子にならないようにそばにいてやれ、ということですね」

まほ「・・・うーん」
61 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/19(日) 22:51:38.12 ID:9k+kZ62j0

 ――調理室

アンチョビ「さァ〜てッ!ここが腕の見せ所だぞ安斎千代美!逸見!私のお手伝いを勝って出てくれたのはありがとう!だがしっかり働いてもらうぞ!」エプロン キュッキュ!

エリカ「・・・ヤボ用があるって言うから何かと思ったら・・・食糧庫からあらかた食材をかっぱらってきて、まさか・・・」

アンチョビ「そのまさかだ!おっいしぃ〜〜〜い料理を作るぞ!」チョビー

エリカ「なんだってそんなことする必要があるのよ。戦車道全く関係ないじゃない」

アンチョビ「そりゃ皆に美味しい料理を食べてもらいたいからだよ。それにしても朝昼晩の食事はあんなチョビっとなのに、食糧庫にはたくさんあるんだな」

エリカ「そ、それは置いといて・・・料理って何を作るの?隊長があなたを手伝えって言ったから手伝うけど・・・」

アンチョビ「お肉がいっぱいあったから、おいしいハンバーグを作ろうと思う」

エリカ「ハンバアアァァァーーーグッッッ!!!」クワ!

アンチョビ「!?」ビクッ
62 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/20(月) 22:06:50.61 ID:96hheKuX0
アンチョビ「よしっ、いい具合に挽き肉を丸められたぞ。逸見、これをパンパンやって空気を抜いてくれ」

エリカ「任せなさい」スパパパパンパパンパンパンパンスパパパパンパンパンパン

アンチョビ「目にも止まらぬハヤワザ!」

エリカ「言っておくけど、私はハンバーグに関しては妥協しないわよ」キリッ

アンチョビ「そ、そうか・・・よし、空気抜きありがとう。これを形を整えて・・・」トトト

エリカ「えっ、ちょっと、え、なに、なんか平たくしてない?なに?なにしてんの?ハンバーグは分厚くてナンボなのに」

アンチョビ「パンで挟むんだ。みんなに食べてもらうから食べやすいハンバーガーにするんだよ。丸いバンズが無いからトースト焼いて挟むぞ」

エリカ「えぇぇぇ〜〜〜・・・・・・お皿に乗せてじっくり味わいたいのに・・・」ズーン

アンチョビ「まあまあ、食べてみたら美味しいから。トーストにハンバーグ乗せて、その上にチーズを贅沢に三枚も乗せちゃうぞ〜!逸見、私と同じように作ってみてくれ」

エリカ「はいはい。チーズを三枚ね」

アンチョビ「ピクルスを二切れ。そしてここでドゥーチェのワンポイント!トーストにたっぷりのバターを塗りたくる!この一手間がアイラブユー!」ヌリヌリ

エリカ「・・・こりゃあ太るわね確実に・・・」ヌリヌリ

アンチョビ「内側も外側もた〜っぷりだ!そして鉄板にもバターを塗って、サンドを乗せる」ジュ〜

エリカ「これで焼き上がったら完成ということね」ジュ〜

アンチョビ「パンの色が変わってチーズが溶け出すと出来上がりだ。焦げないように気を付けてくれ」
63 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/20(月) 22:25:14.89 ID:96hheKuX0
アンチョビ「でけたー!スペシャル黒森峰ハンバーグサンドだ!」ジャーン

エリカ「うぅわ〜見るからにすっごいカロリー値ね。チーズがドロドロよ。でも・・・美味しそうね」

アンチョビ「よし!この試作第一号は私達で食べるぞ!皆に食べてもらう前に味見だ。実食!」チョビィ〜!

エリカ「まあ、とは言うもののハンバーグをそのままナイフ&フォークで食べる方が絶対美味しいんだけどね・・・実食」ガブ

エリカ「――んおおぉぉぉい!めちゃめちゃ美味しいじゃない!なによこれ!」アッチョンプリケ!

アンチョビ「うん!ウマイ!お肉がいい味出してるな!」

エリカ「こりゃたまらんわ・・・コレステロールにかぶりついてる感覚がたまんないわ・・・さすがは美食屋安斎千代美ね」

アンチョビ「これなら表に出せる!よし、皆に食べてもらおう!実は朝の洗車の時に車庫でフードトラックを見つけたんだ!鉄板もシンクも完備!」

エリカ「そんなのがあるなんて知らなかったわ」

アンチョビ「校門に停めてその場で作れば出来たてをその場で食べてもらえるし、戦車道やってない他の子の目にも留まる。校外の人にもな!」

エリカ「そんなに!?戦車道履修者に配るならまだしも、それ以外にも食べさせるなんて・・・何が目的なのよ」

アンチョビ「一人でも多くの人にこの美味しいサンドを食べてもらいたいからな」

エリカ「・・・あなたって本当に変わった子よね」

アンチョビ「戦車道履修者には無料で、他の生徒には300円で、校外の人には350円だ。現金のみ。トッピングでトマトとアボカドを追加するなら50円ずつでいこう」

エリカ「結局儲けに走ってるじゃないのよさ」
64 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/20(月) 23:26:21.53 ID:96hheKuX0

アンチョビ「さぁさぁさぁお立ち合い!おいしいおいしいハンバーグサンドはいかが〜!安くてうまくてカロリー満載だよ〜!いかが〜!」

 「・・・なにあれ」ザワザワ 「どこの部の子?・・・」ザワザワ 「なんかこぉ〜わっ」ザワザワ

エリカ「今日は入りが悪いわね」

アンチョビ「ぐぬぬ、みんな警戒してて寄り付く島もない・・・誰かがこのサンドを食べている様子を見れば安心するだろうに・・・逸見、今何時だ?」

エリカ「1時50分」

アンチョビ「そろそろ戦車道チームの皆が集まって来るはずだ。そうすれば――」

まほ「くださいな」ヒョコ

エリカ「!・・・た、隊長!?・・・そ、そうか・・・隊長にも食べてもらうのよね・・・そ、そう考えるとドキドキしてきたわ・・・」

アンチョビ「はいはい特製ハンバーグサンドですね!すぐおつくりしますのでシバシお待ちを!逸見!ボーっとしてないで焼いてくれ!」ノセノセ

エリカ「わ、わかってるわに!」ジュ〜

まほ「エリカと安斎が作るサンドか。楽しみだな」

エリカ「(うう〜・・・隊長の期待に応えるためにも絶対にヘマできないわ・・・)た、隊長、お待たせしました」スッ

まほ「ほう、ずいぶん脂分の多そうなサンドだな。実食」ガブ

 エリカ「・・・」ドキドキ アンチョビ「・・・」ドキドキ

まほ「うん、おいしい。とてもおいしい」

 アンチョビ「ヤッタァーーー!」ダキッ エリカ「やったぁぁぁーーー!」ダキッ

 黒森峰生徒A「あー、西住隊長抜け駆けですかー」ゾロゾロ 黒森峰生徒B「集合時間より早めに行って一番乗りなんてずるいですよ」ゾロゾロ

アンチョビ「おおっ!続々と集まってきたなー!さあ逸見!たくさん作るぞー!」

エリカ「おー!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/21(火) 00:33:52.74 ID:T1ABwIIEo
師匠がかわいい乙
66 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/22(水) 20:56:07.12 ID:FymD0AgN0
 ワイワイ黒森峰生徒C「おいしいのくださいー」ガヤガヤ 黒森峰生徒D「トマトトッピングしてもらえます?」ワイワイ 黒森峰生徒E「二つください二つ!」ガヤガヤ

アンチョビ「はいはい!シバシお待ちくださいね〜!そちらのお客様!出来上がりましたよー!はいこちらのお客様もー!」テンヤワンヤ

エリカ「アボカドトッピングの子、誰だった?はい出来たわよ。そっちの子は?トマトとアボカド両方?欲しがるわね待ってなさい」テンヤワンヤ


 「・・・なんだかおいしそう」ザワザワ 「戦車道やってる子だけ無料らしいよ」ザワザワ 「いいなぁ〜・・・戦車道やってればよかったな〜・・・」ザワザワ

アンチョビ「おーいそっちの女子達!こっちおいで!君達もタダでいいよー!」オーイ

 「えっ!」 「戦車道履修してなくてもいいの?」 「タダ!?」

アンチョビ「いいのいいの!もう全員タダで食べてってくれ!おいしい言われてドゥーチェ気分イイから!」

 \ヤッター!/ \フトッパラ〜!/ \オットコマエ〜!/

エリカ「フフ・・・ほんとノリと勢いだけよね。まあそういうところがあなたのイイとこなのかもしれないけど。はい、それじゃそっち並んで待ってなさい。急いで作るからね」

 ワイワイ\オイシイ!/ ガヤガヤ \アァ〜アブラガシミワタルンジャァ〜/ ワイワイ \コレ オカズニ ゴハンタベタイ!/ガヤガヤ

アンチョビ「ふぃ〜!戦車道のメンバーだけでもかなりの数だったのに余計にいそがしくなったな!」アクセク アクセク

エリカ「はい、三つまとめて出来たわよ。どうぞ。隊長代理、鉄板空いたわ」ジュ〜

アンチョビ「ちょちょちょ、ちょっと待て。それ焦げてるぞ。トーストが黒くなっちゃってるじゃないか」

エリカ「どうせタダなんだからいいじゃない。後がつかえてるんだから仕方ないでしょ」

アンチョビ「!」
67 : ◆t8EBwAYVrY [saga]:2017/11/22(水) 22:19:34.13 ID:FymD0AgN0
アンチョビ「みんな、ちょっと待っててくれ」

 \エエー?/ \ハヤクタベタイー/ \ナンデナンデー?/

アンチョビ「逸見、こっちに来い」グイ

エリカ「え、なに?ちょ、ちょっと・・・」グイグイ


アンチョビ「・・・料理は退屈か?」

エリカ「え?・・・楽しいわよ。普段は自分の分くらいで、人に食べてもらうのを作るのは初めてだけど、楽しいわ」

アンチョビ「私にとっては最高の喜びだ。食べてくれたみんなが笑顔になると私も元気になる。お前もきっとそうだろ」

エリカ「・・・ええ」

アンチョビ「私はいい隊長じゃないかもしれない。いい先輩でも、いい見本でもないかもしれない。・・・でも料理は美味い」

アンチョビ「ここで私に出来ることと言えば、美味い料理を作るくらいだ。だから私に出来ることを本気でやる。そして、食べてくれた人に笑顔になってほしい」

アンチョビ「お前にも私と同じように、料理の楽しさと、人を笑顔にするうれしさを知ってほしいんだ。そのためには本気で全力にならないといけない。わかるな?」

エリカ「・・・はい」

アンチョビ「あの焦げたサンドを食べてもらうか?」

エリカ「・・・いえ、作り直します」

アンチョビ「よし、さすが黒森峰の副隊長だ。さあ、みんなが待ってる。美味しいサンドをたくさん作るぞ!一緒にがんばろー!」

エリカ「・・・はいっ!」
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