【ガルパン】ゆめおち

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9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/07(火) 21:09:46.94 ID:1QTXd7kI0
杏「この薬は飲んだ人の願望を夢の中でかなえてくれる。てことは……こじつけかもしれないけど、西住ちゃんはもっとお母さんに、関心を持ってほしいって……そーいう願望だったり、とか」

みほ「関心……」

杏「それか、もっとはっきりとお母さんに号泣したり発狂してほしかった?」

みほ「う、うーん……お母さん、あんまりそういうイメージないです……」

杏「自分の娘が事故にあったら、さすがに泣くと思うけど」

みほ「泣くのかなぁ……。あ、でも……」

杏「?」

みほ「お母さんが、私のことを夢に見てくれてたのなら……うれしいかな?」

杏「ふぅん?」

みほ「私が死んだらどうしようって、お母さんがそーやって考えてくれてるとしたら……。うーん、ていうことは、会長のいう通りなのかなぁ……。私、お母さんにもっと気にしてほしいって……思ってるのかなぁ……」

杏「ふむ……。……。よしっ!」

みほ「きゃあ、会長、どうして急に私を抱っこするんです?」

杏「にひひ、西住ちゃんがかわいくてねぇ。よしよし」

みほ「えぇ……?」

杏「西住ちゃん、いい感じにひねくれてるよ。歪んでる。熊本で苦労してたんだねぇ。にひひ」

みほ「う、うーん……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/07(火) 21:10:12.57 ID:1QTXd7kI0
杏「ともあれ、お母さんに、電話、してみたら?」

みほ「え、ええ?」

杏「夢の内容の正確な解釈は置いとく。それでも、夢に見るくらいなんだから、お母さんのことやっぱり気にしてるんだよ」

みほ「……うー……それはそうかもしれませんけど……」

杏「それに、前にも言ったはずだよ。西住ちゃんのお母さんは大洗を助けようとしてくれた。西住ちゃんのことだって、きっと見てくれてる」

みほ「……」

杏「さ……、電話、しよ?」

みほ「……。わ、わかりました……電話、します!」

杏「いえーいっ!」

みほ「う、うぅ…………!」





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11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/07(火) 21:11:41.18 ID:1QTXd7kI0




しほ「という夢だったわ」



菊代「えぇ……」



菊代「なんですかその歪曲した愛情表現……」

しほ「別に歪曲はしてないでしょう」

菊代「いやいや……この胡蝶夢丸はしほさんの願望を夢に表すのですよ? それは理解していますよね?」

しほ「分かっているけれど」

菊代「じゃあ改めて言いますけど……しほさんはみほお嬢様に、『みほお嬢様死んでしまったという夢をしほさんが見ている』という夢を見させて『お母さんがそういう夢を見てくれていたらいいな』『私のことを考えてくれてるといいな』というような願望をみほお嬢様に抱いていてほしいという願望がしほさんにはあるという事ですよ」

しほ「……わざと分かりにくくいってるでしょう」

菊代「とにかく、歪みすぎです。それに角谷さんという方にても、本当にそういう方なんですか?都合よく改変してませんか?」

しほ「お黙り。そもそもあなたこそ、なんという夢を私に見させるのです。夢の中の夢とはいえ、わが子が交通事故にあっている場面など、不愉快極まりない」

菊代「いや、あれですかね、昨晩一緒にテレビでみてた『決定的瞬間ベスト100』の影響ですかね。ショッキングな映像だったですもんね。お嬢様が交通事故にあったら、、って、しほさん想像しちゃったんじゃないですか?」

しほ「……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/07(火) 21:12:14.54 ID:1QTXd7kI0
菊代「……よし! お嬢様に電話しましょ!」

しほ「えっ」

菊代「お嬢様とお話ししたいんでしょ! 夢のあれはそーいう願望でしょ! だったら、しほさんから電話してください。大人なんだから」

しほ「む、むぅ…………!」







おわり


















菊代「……という夢だったらどうします? 実はお嬢様は本当に事故にあってしまっていて、しほさんは悲しみのあまり胡蝶夢丸を乱飲して夢の世界へ逃避して……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/07(火) 21:12:42.75 ID:1QTXd7kI0
しほ「ッ……」

菊代「ぎゃ!? いたたたたた! 頬っぺたをつねらないでください! 痛い痛い痛い!!!」

しほ「夢かどうか確認をしなくては。このままちぎってみましょう」

菊代「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! 調子にのって不謹慎なことを言いました!」

しほ「まったくです。少し、私は怒っている」

菊代「……えへへ、ほら、やっぱり。早くお嬢様に電話をしてさしあげてくださいな」

しほ「……っ」

菊代「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ホントにちぎれますー!」



〜完〜
14 :1 [saga]:2017/11/07(火) 21:15:21.45 ID:1QTXd7kI0
ありがとうございました。

死亡描写があったことについて、最初に注意書きしておくべきだったかもしれません。
タイトルで『ゆめおち』と明記しているし不要かなと思いましたが、やっぱり必要だったかも。
不快な思いをさせてしまっていたら、申し訳ありません。
15 :1 [saga]:2017/11/07(火) 21:20:27.90 ID:1QTXd7kI0
>>9はミスです。重複投稿です。>>8とまったく同じ文章です。失礼しました。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/07(火) 21:36:47.96 ID:BRlfX60SO
胡蝶の夢
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