【ミリマス】765学園物語HED √MT

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280 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/10(日) 00:41:34.86 ID:NXZB6OUgo
天空橋さんの手は華奢で、ひんやりしていて、とても肌触りが良くて

ずっとこうして握っていたい衝動に駆られてしまう

朋花「先輩?」

P「あ、い、いや、こうしたら少しは安心できるかと思って」

朋花「…」

手の方に意識を集中させすぎてボーッとしていたらしい

俺は天空橋さんの声で我に帰り、言い訳がましいことを言ってしまったのだが…

朋花「わかりました〜では出口までエスコートをお願いしますね〜?」

P「あ、ああ、任せてくれ」
281 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/10(日) 00:49:12.02 ID:NXZB6OUgo
天空橋さんの手を引いて歩く

天空橋さんは俺から離れないように、ピッタリと横を歩いていた

そして脅かされる度に

朋花「っ」

悲鳴こそ上げないものの腕に抱き着いたり、手を強く握ったりしていた

しかしこんな今を楽しい、嬉しいと思っている自分がいる

俺はもしかしたら天空橋さんと一緒にいるのが気に入ってるのかもしれない

微妙に涙目になり始めた天空橋さんのために少し足を速め…

俺たちはお化け屋敷を脱出した
282 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/10(日) 00:57:59.89 ID:NXZB6OUgo
百合子「あ!先輩、朋花さん!良かった、はぐれてちゃったから少し心配してたんです」

P「百合子はよく平気だったな」

百合子「あはは…暗い部屋でホラー小説とか読んでもっと怖い目にあったりもしたので結構平気でした」

百合子「ところで」

P「ん?」

百合子「なんで先輩と朋花さん、手を繋いでるんですか?」

P「あ、いや、これはだな」

思わず手を離そうとするが

ギュッと強く握られ、俺は手を離すという選択を頭から消してしまった
283 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/10(日) 01:11:22.36 ID:NXZB6OUgo
朋花「暗くて足下が不安だったのでエスコートしてもらったんですよ〜」

どうやら怖かったからとは言いたくないらしい

百合子「そ、そんな手が…!」

一方百合子は百合子で何やら衝撃を受けていた

P「まあとにかく、深い意味は無いぞ…多分」

そう、深い意味なんて無いはずだ

今手を握ってドキドキしていることにもきっと深い意味なんて無い

これで握っているのが百合子の手だったとしてもドキドキしていたはずだ

きっとそうに違いない
284 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/10(日) 01:43:36.01 ID:NXZB6OUgo
一旦ここまで
285 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 00:37:49.64 ID:PAW4H7AOo
その後、いくつかのアトラクションを回っていると集合時間となった

P「もうそんな時間か…」

百合子「あっという間でしたね…」

朋花「ふふ、楽しい時間というものはすぐに去ってしまうものですよ〜」

指定された集合場所で他の皆と合流し、今後の予定を琴葉から聞かされた後、解散となった

俺と天空橋さんは同じ道なので、一緒に帰ることにした

P「…」

朋花「…」

帰り道、特に会話は無く二人で歩く

しかし昼のように気まずい空気は流れておらず、どこか柔らかい雰囲気があった
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/11(月) 00:38:32.35 ID:DFBvXij1O
愛梨「さあ行こう、空の果 てへ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519427437/
久美子「永遠のレイ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520033314/
伊織「誰が魔王サーの姫 よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520637298/
エミリー「修正…悪しき文 化ですね」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521241832/
奈緒「何で関西弁=恐竜やねん!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521850482/
常務「新制限を全て撤回。 白紙に戻す」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522451692/
千夏「このTGはテックジーナスじゃないの?」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523058431/
礼子「大人の魅力で破滅さ せてあげる」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523661962/
フレデリカ「恋人は校庭のパラディオンだよー」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524265978/
海美「竜騎士の結束を見せちゃうよ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524871125/
志保「茶運びといえばカラクリだよね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1525475657/
茜「みんなで勝鬨を上げちゃおう!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526133608/
桃子「この金の城いい踏み台だね!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526686132/
美紗希「化学反応式も女子力よ!」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527292985/
小鳥「アリガトウワタシノデッキ」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527896333/
287 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 00:48:12.05 ID:PAW4H7AOo
チラッと天空橋さんを見る

手を握った時、凄くドキドキした

あんな気持ちは初めてだ

…凄く華奢な手だった

天空橋さんはあの華奢な手で、一体どれだけの人を導いたのだろうか?

だけどあの時、お化け屋敷で伸ばしていた手は誰かに助けて貰うことに慣れていない手だった

…だから俺は手を取ったのかもしれない

あの手が、迷子にならないように

P「…」

改めて自分の手を見る

こんな考えは傲慢かも知れない

だけど俺は、あの手を引いてあげたかった
288 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 01:00:13.67 ID:PAW4H7AOo
朋花「あら…」

天空橋さんが足を止める

目の前にはいつもの公園

天空橋さんとの別れ道だ

P「どうする天空橋さん、家まで送ろうか?」

朋花「ふふ、ここまでで大丈夫ですよ〜」

P「そう?」

朋花「ええ」

そう言って天空橋さんが一歩、二歩と前に出る

そして俺の方を振り返ると

朋花「週末、お待ちしてますね〜」

そう言って手を振った
289 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 01:05:12.64 ID:PAW4H7AOo
朋花「ふう…」

部屋に着いた私は着替えもせずにベッドに倒れ込んだ

そして手を…先輩が握っていた方の手を見る

朋花「…」

家族以外の誰かに手を引いて貰った事なんて一度も無かった

ましてや異性にだ

だからだろうか慣れてないから、凄くドキドキした

顔には出さなかったけど、本当は凄くドキドキしていた
290 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 01:10:09.46 ID:PAW4H7AOo
大きな手だった

私の手とは違う、温かくて大きな手

まるで私を優しく包み込むような、そんな手だった

…何故先輩は私を聖母としてではなく普通の女の子のように扱うのだろう

今まで出会ってきた人達は上級生であっても例外なく子豚ちゃんになったり騎士団の一員となっていた

なのに先輩はそんな素振りを一切見せないどころかとても普通に扱う

一体何故?

プロダクションの仲間だから?それとも、別の理由…?

真実は本人にしか分からないだろう
291 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 01:12:52.32 ID:PAW4H7AOo
でも1つだけ分かるのは

朋花「…ふふ♪」

普通の女の子扱いされて嬉しくなっている私の気持ち

聖母として救いを求められるのは私の義務だ

でも

女の子として先輩を求めるのも、悪くないかもしれない
292 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/11(月) 01:13:41.00 ID:PAW4H7AOo
一旦ここまで
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/11(月) 02:47:46.62 ID:NYRrLkVb0
今更だがフルアーマー百合子めっちゃ可愛いな
294 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/14(木) 23:17:47.88 ID:J1omPac/o
そして週末

朋花「では、始めましょうか〜」

P「ああ」

天空橋さんと一緒に教会の掃除をする

掃除をするようになってからまだそんなに経ってはいないが、なんだかんだで週末の楽しみの1つとなっていた

P「…」

掃除をしながらチラッと天空橋さんを盗み見る

ステンドグラスを磨いている天空橋さんの横顔はとても綺麗で、神秘的だった

その気になれば何時間でも眺めていられそうだ
295 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/20(水) 23:03:46.41 ID:5wKa7Q1SO
朋花「…あら、どうかしましたか〜?」

俺の視線に気付いたのか、天空橋さんが声をかけてきた

P「い、いや、何でも無い」

俺は慌てて視線を逸らし、掃除に集中する

朋花「…」

天空橋さんから何か言いたげな気配が伝わってくるが、今は勘弁してほしい

その後もちょくちょく視線を感じ、微妙に集中力を欠きながらも掃除は終了した
296 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/20(水) 23:43:55.50 ID:5GpD67PKo
P「ふう…」

朋花「お疲れさまでした〜…今日は随分と注意力が散漫でしたね〜?」

P「まあ…ね、もしかしたら遊園地の疲れが抜けきってないのかもしれない」

朋花「あら…私に会うのに疲れたままでいるなんて、なっていませんよ〜?」

P「天空橋さんは…まあ、元気そうだな」

朋花「はい、私はしっかり休みましたから〜」

P「見習わなくちゃな」
297 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/21(木) 00:02:57.32 ID:E3ZM/qbOo
朋花「ふふ、なら特別に私の部屋で休むことを許してあげますね〜?」

P「えっ」

天空橋さんの…部屋?一体何故?

朋花「あら、何か不満でもありますか〜?」

P「い、いや、不満とかは無いよ…ただ」

朋花「ただ?」

P「男の俺を部屋に入れて気にならないのかなって思ってさ」

朋花「気になりませんよ〜?私の前ではみんな平等ですから〜」

P「そ、そっか…じゃあ、お邪魔します」
298 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/21(木) 00:22:24.10 ID:E3ZM/qbOo
妙に緊張しながら天空橋さんの部屋へと足を踏み入れる

P「おお…」

天空橋さんの部屋はとても整理整頓されていて綺麗で、簡素だが要所要所に女の子らしさを感じさせる部屋だった

…まあ、比較できる部屋が海美の部屋と歌織さんの部屋くらいしか無いわけだけど

朋花「それでは好きなように座っても構いませんよ〜」

そう言ってプーギーのぬいぐるみを抱きながらベッドに座る天空橋さん

俺は天空橋さんの言葉通りに、小さなソファに座らせて貰うことにした
299 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/21(木) 00:51:40.55 ID:E3ZM/qbOo
思ったよりふかふかで身体が沈み込むようにフィットする

…良いな、これ

朋花「ふふ、そのソファ、気に入ったみたいですね〜、顔に出ていますよ〜?」

P「ああ、これは良いソファだ…どこで買ったんだ?」

朋花「ネット通販ですよ〜」

P「俺も機会があったら買うとするか…」

何だか全身の力が抜けていく感じだ

…ずっとこうやってるとだんだん瞼が重くなって…

300 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/21(木) 00:52:06.51 ID:E3ZM/qbOo
一旦ここまで
301 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/24(日) 23:08:07.89 ID:gfyFiLcDo
朋花「…」

微かに聞こえる寝息から、先輩は完全に眠ったと判断する

朋花「ふう…」

それと同時に僅かに息を吐き、肩の力を抜いた

掃除の間、先輩の視線を感じていた

いやらしいものではなく、何処か戸惑ったような視線

一体私を見て、何を感じていたのだろうか

朋花「…」

ベッドから降りてソファに近付く
302 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/24(日) 23:12:56.51 ID:gfyFiLcDo
じっと顔を見つめるも

P「ぐぅ…」

先輩は暢気な顔をして眠っている

…いくら勧めたとはいえ、他人の部屋で無警戒に眠れる先輩の図太さは賞賛に値する

それだけにあの視線の意味が分からない

朋花「…」

…顔を見つめていると何故か顔が熱くなってきたので視線を外し、時計を見る

時刻はお昼の少し前

そろそろお昼ご飯の用意をする時間だ
303 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/24(日) 23:52:31.44 ID:gfyFiLcDo
一人で食事を用意するのも、一人で食べるのにも最近少しずつ慣れてきていたけど

やっぱり誰かと食べる方が良い

ここ二年ほど忘れていた気持ちを、先輩と一緒に食事をするようになって思い出すことが出来た

朋花「ふふっ」

お礼…というわけでは無いけれど

最近上達してきた手料理を振る舞うとしよう
304 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 00:11:53.90 ID:nGnwBEPho
P「んあ?」

鼻腔をくすぐる香りに、我ながら間抜けな声を上げて目を覚ます

辺りを見渡すと知らない部屋…というより天空橋さんの部屋

部屋に入ってからそれほど時間が経った気もしないので、どうやらすぐに寝てしまったようだ

時計を見ると時刻は昼過ぎ

丁度昼時なのも相まって漂う美味しそうな香りに腹の虫が鳴る

部屋には俺1人だったので、天空橋さんが作っているのだろうか

ソファから立ち上がり、俺は居間へと向かった
305 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 00:39:51.03 ID:nGnwBEPho
朋花「あら、よく眠れましたか〜?」

天空橋さんが振り返ること無く聞いてくる

P「おかげさまで」

朋花「それは良かったですね〜もう少しで出来ますから、御行儀良く待っていてくださいね〜?」

P「了解」

いつものように席に着き、天空橋さんを待つ

そして少ししてから、可愛らしいエプロン姿の天空橋さんがお盆を運んできた

P「手伝うよ」

朋花「あら、偉いですね〜?」

天空橋さんからお盆を預かり、テーブルに置く

その間に天空橋さんはエプロンを外していた

…少し残念だ
306 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 00:47:23.93 ID:nGnwBEPho
P「これは…豚の生姜焼きかな?」

朋花「はい〜子豚ちゃんの生姜焼きですよ〜?」

P「……………」

天空橋さんが言うと全く別の意味に聞こえるんだが…まあ、良いか

少し焦げてはいるが、とても美味しそうだ

P「いただきます」

早速豚の生姜焼きに箸を伸ばし、一口食べる

P「ん!美味い」

ピリッとした生姜タレの刺激的な味と豚ロース肉の味わい

焦げてはいたが肉は固くなっておらず、簡単に噛み切れる柔らかさに仕上がっている

これはかなり美味しい
307 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 01:01:48.70 ID:nGnwBEPho
P「美味いな、これ」

朋花「ふふ、叔父の経営していた養豚場から送られてきた豚肉を使ってますから〜」

P「へえ、叔父さんが養豚場を?あ、もしかして天空橋養豚場って…」

朋花「ええ、私の叔父が所有していた養豚場ですよ〜」

P「そうだったのか」

あそこの豚肉は評判が良いからなぁ

P「うん、美味い」

生姜焼きに舌鼓を打っていると

朋花「…」

どこか陰のある表情を浮かべた天空橋さんが目に入った

その目は、寂しさを訴えるような…そんな目だ

P「…?天空橋さん?」

朋花「はい?どうかしましたか〜?」

声をかけるといつもの天空橋さんに戻る

P「いや…なんでもない」

気のせいだったのか?

生姜焼きに意識を戻しながらもさっきの表情が気になった

天空橋さんが見せたあの陰のある表情

あれは一体何だったんだろうか…
308 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 01:02:14.98 ID:nGnwBEPho
一旦ここまで
309 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:02:51.03 ID:vtm43xeEo
P「それじゃあ、今日は帰るよ」

朋花「ええ、それではまた」

それからしばらく天空橋さんの家にいたが、日も傾き始めたのでお暇することにした

朋花「またいつでも来てくださいね〜」

P「ああ」

天空橋さんに見送られ、家を出る

P「…」

俺の中に、天空橋さんの浮かべた暗い表情が刺さった棘のように気になっていた

もし何か悩みがあるなら相談に乗れたら良いんだけどな…

そんなことを考えながら、俺は帰路に着いた
310 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:22:16.85 ID:vtm43xeEo
朋花「…」

先輩が帰った後の、私以外誰もいない部屋を見る

誰かといた後に一人になると、否が応でも自分がもう独りなのだと思い知らされる

寂しくないなどと意地を張ったことは言いたくない、独りで生きていけるように人間は出来ていないのだから

だけど私は聖母だ

聖母は子豚ちゃん達に等しく愛を与える存在

子豚ちゃん達を愛している間、聖母でいる間は寂しさを感じはしない

だから私は聖母で居続ける

例え天空橋朋花が寂しさに喘ごうとも、聖母であるうちはそれすら飲み込めるのだから
311 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:37:42.89 ID:vtm43xeEo
P「うっす」

冬馬「よう」

GWが明け、学園に登校する途中で冬馬と合流した

冬馬「GWはどうだったよ?」

P「基本プロダクションで忙しかったんだが、まあそれなりに満喫したよ」

冬馬「そうか、楽しんだなら何よりだ…それよりも北沢」

志保「何ですか」

冬馬「そろそろ殺気抑えてくれねえか?胃がキリキリしてきたんだ」

志保「兄さんを攫おうとした下手人に対しては朋花さんの顔を立てて最大限譲歩した対応をしていますが」

冬馬「そ、そうか…」
312 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:44:14.16 ID:vtm43xeEo
朋花「あら…おはようございます〜」

百合子「お、おはようございます先輩!」

P「ん?おお、百合子に天空橋さん、おはよう」

冬馬「朋花様!おはようございます!」

志保「おはようございます」

通学路で百合子、天空橋さんと遭遇する

何気に通学路で会うのは初めてだ

P「あ、天空橋さん」

朋花「はい?」
313 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:47:58.30 ID:vtm43xeEo
土曜日のあの表情は…と聞こうとして踏み止まる

少なくとも今聞くような事じゃない

P「…いや、後にするよ」

朋花「そうですか〜」

冬馬「P、朋花様の手を患わせるんじゃねーぞ!」

P「わあってるよ」

子豚ちゃん状態の冬馬は面倒くさいな
314 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/05(木) 02:48:39.65 ID:vtm43xeEo
一旦ここまで
315 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/29(日) 23:24:53.16 ID:bVP00+Qzo
その後も天空橋さんに話を聞こうと思ったのだが…

無遠慮に踏み込んで良いものか迷いながらプロダクションで忙しい日々を過ごすうちに

気が付けば球技大会の日になっていた

今年の球技大会は琴葉の方針により、プロダクションの面々は各クラスを優先することになっている



P「はー無理ゲ無理ゲ」

トーナメント一回戦で3年A組と当たり、羅刹と翔太に徹底的にマークされた俺は、試合終了まで何も出来ず、ウチのクラスは負けてしまった

P「ったく…板橋め、後で覚えてろよ」

ぶつくさと文句を言いながらプロダクション本部のテントに向かうと

朋花「あら…」

天空橋さんがいた
316 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/29(日) 23:38:48.38 ID:bVP00+Qzo
P「お疲れさま天空橋さん」

朋花「ふふ、お疲れさまです〜」

ここに居るということは天空橋さんのクラスも負けたのだろうか

しかし、その割には百合子がいないような…

朋花「百合子さんなら、無事初戦を突破しましたよ〜」

P「百合子が?」

朋花「はい〜、ソフトボールで見事にボールをキャッチしてクラスを勝利に導きました〜」

P「ちょっと意外だ」

今までの百合子を見ているとあまり運動は得意では無さそうだったのだが

…これは百合子の評価を見直すべきかな
317 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/29(日) 23:47:40.43 ID:bVP00+Qzo
P「天空橋さんは…」

朋花「私は、残念ながら負けてしまいましたので」

P「そっか…」

何でも無いような言い方をしているものの微妙に悔しさが滲み出ている天空橋さん

思ったより負けず嫌いなのかもしれない

P「天空橋さん、今から見回りに行こうと思うんだけど、一緒に行かない?」

朋花「構いませんよ〜」

天空橋さんが立ち上がったのを確認し、テントから出る

P「よし、それじゃあ行こうか」
318 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/30(月) 00:49:33.09 ID:PEB74XY6o
天空橋さんと2人で様子を見て回る

高等部のサッカーでは羅刹がグラウンドで犬神家状態になっていた

それを見て少し溜飲が下がった

女子サッカーの方ではエレナと海美が無双しており、正直余りにも一方的過ぎる試合になっていた

…去年同じクラスで良かった

そして女子ソフトでは、百合子が意気揚々とバッターボックスに立ち、見事な空振り三振を見せてくれたのだった
319 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/30(月) 01:03:54.24 ID:PEB74XY6o
P「みんな楽しそうだな」

朋花「そうですね〜」

去年と同じくらい…いや、それ以上にみんな楽しそうに球技大会に参加している

きっと琴葉の政策が上手くいったからだろう

やっぱり琴葉がプロデューサーで良かった

一時間位見回りをしただろうか、俺達は木陰に移動する

P「天空橋さん、少し休もうか?」

朋花「そうですね〜少し休憩しましょうか〜」
320 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/07/30(月) 01:05:25.06 ID:PEB74XY6o
一旦ここまで
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/30(月) 21:29:13.76 ID:xjeuIauv0

待ってた
322 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/03(金) 00:02:55.11 ID:03z7Dzhno
P「良い天気だ」

雲一つ無い晴れやかな空

気温もそこそこ高く、もう間もなく夏の訪れを感じさせる頃だろう

朋花「ふふ、皆さん頑張っていますね〜」

そう言いながらどこからともなく扇子を取り出し、扇ぎ始める天空橋さん

P「綺麗な…水色?の扇子だね」

朋花「ええ、私のお気に入りなんですよ〜」

朋花「私は扇子を集めるのが趣味ですから〜」

P「へ〜 」

そう言われてみれば先週天空橋さんの部屋に行ったとき、部屋に扇子が飾ってあったな
323 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/03(金) 00:19:51.84 ID:03z7Dzhno
P「良いセンスだ!…なんちゃって」

咄嗟に思い付いたバカウケ間違いなしなギャグを披露する

しかし

朋花「………」

天空橋さんの底冷えするような視線を浴び、体感温度が一気に下がっただけだった

…うん、涼しくて良いよ
324 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/03(金) 00:26:33.68 ID:03z7Dzhno
天空橋さんの冷たい視線を浴びて涼みながら海美達の試合を観る

…おかしいな、涼しい筈なのに変な汗が出て来たぞ?

朋花「ふふ、先輩、どうしましたか〜?汗を掻いているみたいですよ〜?」

P「そ、そうだな、何でだろうな」

朋花「暑いなら、少し扇いであげますよ〜?」

そう言ってニコニコしながら俺を扇ぐ天空橋さん

P「は、はは…」

しかし表情は笑顔でも、体からはプレッシャーを発しており、俺はまるで縫い止められたように体が動かなかった

…動け俺の身体!…何故動かん!?
325 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/03(金) 00:36:49.05 ID:03z7Dzhno
動かない身体をなんとか動かそうとしていると

海美「P!避けて!」

P「は?んお”!?」

金縛りが解け、振り向いた顔面に

サッカーボールが直撃した

直撃したボールで脳が揺れ、身体が後ろにぐらつくのがわかる

そして地面に倒れ込む前に、俺の意識は途絶えた

…意識が途絶える直前、後頭部が何か柔らかいものに触れたような、そんな気がした
326 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/04(土) 01:41:17.90 ID:2GQFfBtVo
P「んっ…あ?」

不意に目を覚ますと、知らない…事は無くも無い、保健室の天井が目に入る

…なんで俺、保健室に?

とにかく状況を把握しようと起き上がろうとした時だった

「あら、目が覚めたようですね〜」

俺の隣から優しげな、それでいて安堵の色を含んだ声が聞こえてきた

P「あれ…天空橋さん?」

朋花「はい〜」

P「…?なんで天空橋さんが保健室に?」

朋花「先輩に付き添っていましたから〜」

P「俺の付き添い…?」
327 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/04(土) 02:45:23.47 ID:2GQFfBtVo
そこまで言ってからようやく思い出す

(恐らく)海美のシュートしたボールが俺の顔面にクリーンヒットした事を

…多分あれで気絶したんだな

P「そう言えば、海美は?」

朋花「とても泣いていましたけど、先輩が目を覚ます少し前に志保さんに連れられて帰りましたよ〜」

P「そっか…」

後で…というか帰ったらフォローしておくとするか

流石に海美に泣かれるのはきつい

P「天空橋さんは…俺の付き添いだっけ」

朋花「はい〜プロダクションのパートナーですからね〜」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/04(土) 15:40:47.70 ID:Nwkep2G3O

悲報
クソまとめサイトあやめ速報、あやめ2nd
創作活動への冒涜続行


・SSちゃおラジシリーズの盗作が発覚
作者も自白済み


・各まとめサイトにちゃおラジの盗作が伝えられる
真っ当なまとめサイトはちゃおラジシリーズを削除


・まとめサイトあやめ2ndはちゃおラジの削除を拒否
独自の調査により盗作に当たらないと表明


・あやめ2ndが荒れる
あやめ管理人は盗作だというちゃんとした証拠をもってこいと言う


・かと思いきやあやめ管理人、盗作に当たらない発言も証拠を求めた発言も寄せられたコメントもなにもかも削除
全部もみ消してなかったことにする気かとあやめ2ndもっと荒れる


・あやめ2nd、ちゃおラジシリーズは盗作ではないがこのままではサイト運営に不都合なためと削除


・後日あやめ2nd、ちゃおラジが盗作ではない独自の理論を公開
ちゃおラジシリーズ再掲載


・あやめ2nd、多数のバッシングにあい数時間後ちゃおラジシリーズ全削除
自らの非を全て認める謝罪記事を掲載


・謝罪記事掲載から5日後、あやめ2nd謝罪記事削除
サイトは謝罪時から通常通りの運行だった
またもみ消して逃げるのかと荒れる


・あやめ2ndに迷惑だから釈明するなり謝罪するなりしろとの訴えが出される


・あやめ管理人釈明なし
責任を逃れ私欲に走る

この間、あれだけちゃおラジへのコメントを削除したにも関わらず以下のようなコメントの掲載を承認
ダブルスタンダードは健在
http://ayamevip.com/archives/52295361.html#comments


ご意見はこちらまで
ayamevip@gmail.com


あやめ管理人は謝罪記事の再掲載を行え

329 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:06:48.53 ID:3QShiwBBo
P「ごめんな、付き添わせちゃって」

朋花「いえいえ〜私にも責任がありますからね〜」

P「そう言えば俺、頭打たなかった?」

朋花「頭は打っていませんよ〜?」

P「そうなのか…そう言えば頭に何か柔らかいモノが触れたような…アレは何だったんだろう」

朋花「…」

天空橋さんの方を見ると、少し顔が赤くなっていた
330 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:14:55.77 ID:3QShiwBBo
P「天空橋さん?なんか顔が赤いみたいだけど」
331 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:15:21.60 ID:3QShiwBBo
ミス
332 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:18:56.32 ID:3QShiwBBo
P「天空橋さん?なんか顔が赤いみたいだけど、大丈夫?」

朋花「大丈夫ですよ〜?」

P「それなら良いけど…」

光の反射でそう見えただけかな

P「よし、身体も動くしそろそろ戻ろうか」

朋花「どこに?」

P「プロダクションの仕事、あんまり抜けるわけにはいかないしさ」

朋花「先輩、もう球技大会は終わって放課後ですよ〜?」

P「…マジ?」

朋花「はい」
333 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:34:35.65 ID:3QShiwBBo
P「うーん、結構がっつり気絶してたんだな」

朋花「そうですね〜頭へのダメージなので皆さんとても心配していましたよ〜?」

P「ところで、俺を運んだのは…?」

朋花「天ヶ瀬冬馬さんが運んでくれました〜、働き者の子豚ちゃんにら後で何かご褒美をあげないといけませんね〜」

P「そっか…冬馬が」

もっとも冬馬の事だから天空橋さんにいいとこを見せようとした可能性も高いが

P「…」イラッ

朋花「先輩?どうかしましたか〜?」

P「い、いや、何でも無い」
334 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:41:52.16 ID:3QShiwBBo
…どうして今、冬馬にイラついたのだろうか

助けて貰ったことに感謝こそすれどイラつく理由なんて無いのに

…冬馬が天空橋さんにいいとこを見せようとしたから?

それじゃあまるで…

まるで俺が、天空橋さんの事を…

朋花「それじゃあ帰りましょうか〜」

P「あ、ああ」

天空橋さんの言葉に我に帰り、ベッドから降りて立ち上がろうとした時だった

P「あ、あれ?」

上手く膝に力が入らず、ベッドから降りたところで体勢を崩した俺は

P「うわっ!」

前のめりに倒れ込んだ

朋花「えっ?きゃっ…!?」

…天空橋さんを巻き込みながら
335 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:50:40.43 ID:3QShiwBBo
俺達以外誰も居ない保健室で

俺は隣のベッドに天空橋さんを押し倒していて

天空橋さんの顔が目の前にあって

その顔は滅多に見られない驚きに満ちた表情で

そして

俺の唇には、柔らかな感触があった
336 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/30(木) 00:51:45.03 ID:3QShiwBBo
一旦ここまで
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/30(木) 01:11:07.56 ID:fAjcBGnc0

ようやく追いついたけど、どの√もすごく良くて面白い
338 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:10:38.47 ID:CA1Ny77No
慌てて顔を上げ、天空橋さんを開放する

P「ごごごめん天空橋さん!け、怪我は無い?」

朋花「…」

P「天空橋さん?」

声をかけるも天空橋さんは唇を触ったまま、反応を示さない

…唇

もしかして、押し倒した時に感じた唇への感触は…

もしそうなら、俺はとんでもないことをしでかしたことになる
339 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:18:56.17 ID:CA1Ny77No
P「天く」

朋花「…とりあえず、帰りましょうか〜」

すっと立ち上がった天空橋さんは、俺に背を向けながら、そう言った

P「あ、ああ…」

さっさと保健室を出て行った天空橋さんの後を追う

朋花「…」

P「…」

帰り道、天空橋さんと並んで歩くものの…

いつもと違って会話は無く、天空橋さんもこちらに視線を向けてはくれない

…やっぱり怒ってるよな

事故とは言えキスをしてしまった

天空橋さんだって初めてだったはずだ

それを付き合ってもいない男に奪われるなんて怒るのは当然だ
340 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:27:31.97 ID:CA1Ny77No
やがていつもの公園の前で、立ち止まる

P「天空橋さん…その…」

朋花「明日」

P「え?」

朋花「いつものように、お待ちしていますね〜」

そう言って天空橋さんは俺の方を見ること無く、すたすたと歩いて行った

俺はそんな天空橋さんの背中を、ただ見つめることしか出来なかった
341 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:34:59.68 ID:CA1Ny77No
朋花「…ふう」

家に帰り、部屋に戻った私は…

朋花「……〜〜!!」

枕を抱えて、ベッドの上で転げ回った

キスをした

事故とは言えキスをしてしまった

思いだすだけで顔が爆発しそうなくらい熱くなる

きっと今鏡を見たら私の顔は真っ赤になっているだろう

P先輩とは別に付き合ってもいなければ好き合っているわけでも無い

だけどキスをした時、嫌な気持ちは湧いてこなかった

朋花「…キス」

キスは愛情を示す行為だと私は思っている

だから私はキスには特別な感情を抱いていて

今はそれが、私の中で爆発しそうだった
342 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:42:54.68 ID:CA1Ny77No
帰り道も先輩の顔はまともに見れなかった

見たら即座に真っ赤になっていたであろうことはたった今、先輩の顔を思い出すだけで顔が熱くなっている私自身が証明している

朋花「…」

また明日とは言ったものの…明日ちゃんと顔が見られるかどうかはわからない

というよりも見られない可能性の方が高い

朋花「まったく…困った人ですね〜」

私をこんな気持ちにさせるなんて

朋花「…ふふ♪」

本当に、困った人だ
343 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:50:04.63 ID:CA1Ny77No
P「…」

家に帰った俺はぼけーっと天井を見ながら、明日のことと天空橋さんのことを考えていた

事故ってから一度も俺の方を見なかった天空橋さん

顔も見たくないほど怒っているのかと思ったのだが、それなら明日いつも通りに来るように言われたことが分からない

顔も見たくないなら誘わないはずだ

…それよりも、天空橋さんの唇…柔らかかったな

思わず唇を触り、感触を思い出してしまう

キスってあんな感じなのか

あんな柔らかなものが、俺の唇に…

P「…」
344 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 00:55:35.73 ID:CA1Ny77No
天空橋さんの事を考えていると、控え目に窓が開いた

そして

海美「…P、いる?」

いつもと違って控え目に、海美の声が聞こえる

P「いるよ」

海美「その…入って良い?」

P「いつもは許可取らないだろ?遠慮しなくて良いよ」

海美「うん…ありがと」

ゆっくりと海美が窓を伝って部屋に入ってくる

そして海美は、ベッドの上にちょこんと座った
345 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 01:01:59.10 ID:CA1Ny77No
P「それで、どうしたんだ?」

海美「その、今日はボールぶつけちゃったから…大丈夫だった?」

P「ああ、特に異常は無かったから大丈夫だよ」

海美「良かった…」

P「そんなこと気にしてたのか?」

海美「だって…」

P「気にしなくて良いよ、いつも通り笑っとけ」

海美「P…」

P「お前に泣かれると調子狂うからさ、いつもの海美で頼むよ」

海美「…うん!」

P「よし、やっと笑ったな!それでこそ海美だ!飯食べてくか?」

海美「うん!食べる!」

P「じゃあ行くぞ」

海美「はーい!」

海美と一緒に下に降りる

悩みはいつの間にか消えていた
346 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/31(金) 01:02:25.56 ID:CA1Ny77No
一旦ここまで
347 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/15(月) 23:34:55.37 ID:tM9r57V7o
翌日の土曜日

悩みは消えども緊張が消えるわけではなく、微妙に眠りの浅かった俺は少し早めに起床した

約束の時間まではまだ先で、充分二度寝出来る時間ではあるが二度寝をする気にはならず

せっかく早く起きたので少し散歩をしてみることにした

何故か俺の分を用意していた志保の出来たての朝食を食べ、サッと着替えて外に出る

天気は快晴で気候は暖かく、そろそろ夏の足音が聞こえてきそうな良い天気だった
348 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/15(月) 23:54:50.77 ID:tM9r57V7o
散歩をするとは決めたものの決まったルートなどは特に無く、ただ気ままにぶらぶらと歩いていく

そして気が付けば、いつもの場所…天空橋さんの家の近くの公園に来ていた

P「…」

無意識にここに来るなんて、我ながらよほどそわそわしているらしい

公園をぶらりと一週して帰ろうかと考えたところで

朋花「…」

うろうろそわそわとかなり挙動不審な天空橋さんが目に入った
349 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 00:05:31.23 ID:gdHov2GOo
少し考えては足を止め、うろうろとあちこちを歩き回る天空橋さん

しかし歩き回る割には何かを探しているわけでも無く、ただただ落ち着かないようだ

これは…声をかけるべきなのだろうか?

しかしなんだか落ち着きの無い天空橋さんが妙に可愛らしく見える

普段は大人びていて落ち着いていて、クールに見えるからだろうか?

今は年相応の女の子と言った感じで可愛らしい
350 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 00:34:14.79 ID:gdHov2GOo
このまま眺めていても良いのだが、バレた後が怖いので声をかけることにした

天空橋さんが後ろを向いたのを見計らい、歩き出す

P「やあ天空橋さん」

朋花「!?」ビクゥ

後ろから声をかけること、天空橋さんの肩が面白いくらいに跳ねた

天空橋さんはゆっくりと振り返ると

朋花「あ、あら、先輩、こんな時間に奇遇ですね〜」

何事も無かったかのように、話し掛けてきた

朋花「お散歩ですか〜?」

P「ああ、ちょっと目が覚めちゃってさ」

朋花「ふふ、早起きは良いことですね〜」
351 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 00:41:31.99 ID:gdHov2GOo
P「ところで、天空橋さんは何を?」

朋花「私も少し早く目が覚めたので、お散歩をしているんですよ〜」

P「そっか、何だか似た者同士だな」

朋花「に、似た者…同士」

俺の言葉を聞いた天空橋さんの頬に、微かに朱が射す

朋花「先輩は、このあとどうなさるんですか〜?」

P「ん〜、約束の時間はまだ先だし一旦帰ろうかなって思ってるよ」

朋花「あら、それなら…まだ早いですけど、もう来ませんか〜?」

P「え?良いの?」

朋花「はい〜私は気にしませんよ〜」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 00:59:52.71 ID:mb7PkTZEO
待ってました!
おかえりなさい。
353 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:04:33.35 ID:gdHov2GOo
天空橋さんに誘われて教会に向かう

ここは何度来ても厳かな空気が流れていて、背筋が伸びる

朋花「お掃除は少しゆっくりしてからにしましょうか〜」

P「ん、わかった」

P「お邪魔します」

靴を脱ぎ、天空橋宅へと上がる

いつものように靴箱には天空橋さんの靴しか無かった

よくよく考えてみれば天空橋さん以外の家族の人に合ったことが無い

…土曜日なのにご両親はそんなに忙しいのかな

などと考えながら、俺は居間へと向かう
354 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:16:55.05 ID:gdHov2GOo
朋花「お茶ですよ〜」

P「ありがとう」

天空橋さんからお茶を受け取って口を付ける

…うん、美味い

天空橋さんもテーブルにつき、他愛ない話をしていたところでふと、テレビの隣にある写真が目に入った

その写真には恐らく幼い頃の天空橋さんと、優しそうな父親らしき人、目元や髪が天空橋さんにそっくりな母親らしき人が写っていた

…天空橋さんは母親似なんだな

そんな写真を見たからだろうか、俺は浮かび上がっていた疑問をつい口にしてしまった
355 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:23:26.72 ID:gdHov2GOo
P「そう言えば天空橋さん、ご両親は忙しいの?」

朋花「…」

両親の話題を出したとき、天空橋さんが固まった

…なんだ、今致命的なミスを犯した気がする

天空橋さんはゆっくりとカップを置くと

朋花「…どうして、そう思うんですか〜?」

感情の篭もらない無機質な声でそう問い掛けてきた

P「い、いや…前遅くなったときとか、今日みたいにかなり早く来ても会ったことないなって思って…」

朋花「そうですか〜」

俺の回答に興味が無さそうに返事をする天空橋さん

しかし少しだけ拳を握るその手に力が入ったのを、俺は見た
356 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:32:06.83 ID:gdHov2GOo
少しだけ間を置いてから紡がれた天空橋さんの言葉に

朋花「…私に、両親はいませんよ〜」

P「…え?」

俺は強い衝撃を受けた

P「いないって…まさか」

朋花「はい〜、二人とも二年前に神様の元に旅立ちました〜」

神様の元に旅立った

それはつまり、召されたということだろう

朋花「両親が二人で叔父の養豚場に行った帰り道、事故に遭ったんです」

P「…ごめん、俺は…」

朋花「気にしなくて良いですよ〜、いつかは話すつもりでしたから〜」

P「天空橋さん…」

朋花「ふふ、でも両親が旅立ってからはずっと一人でしたけど、最近は毎週先輩とご飯を食べるのが楽しみなんですよ〜?」
357 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:52:53.73 ID:gdHov2GOo
P「…なら」

朋花「?」

P「俺、プロダクションの帰りに天空橋さんの家に寄るよ」

朋花「え?」

P「天空橋さんを独りにはしない、寂しい思いはさせたくない」

朋花「…どうして」

P「…俺も、幼い頃に父親を亡くしてるんだ」

P「今でこそ母親が再婚して、義父が出来たけど…父さんが死んだとき、凄く哀しくて寂しかった」

P「母親は気丈に振る舞ってたけど、夜には泣いてたしやっぱり家族を亡くすのは誰だって辛いよ」

P「だから俺は、一緒にいて楽しいって言ってくれた天空橋さんの力になりたい」

朋花「それは、私への同情ですか〜?」

P「同情なんかじゃない、これは俺の心からの気持ちだ」

P「そしてこれは、ただの俺の自己満足だ」

P「俺は俺のために、天空橋さんに寂しい思いをさせたくない」
358 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/16(火) 01:53:22.67 ID:gdHov2GOo
一旦ここまで
速報が復帰して良かった
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 03:09:51.37 ID:9VwHGlweo

このSSも復活して良かった
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 07:18:11.73 ID:1rl8zZKx0
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/17(水) 20:46:26.37 ID:GdnuA7syo
祝復活乙
362 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/18(木) 23:03:38.81 ID:N/MxbZDpo
朋花「あら…随分勝手な言い草ですね〜」

P「自覚はあるよ、」

朋花「それで、先輩は本当に今自分自身が口にしたことを実行出来るんですか〜?」

P「出来る」

朋花「っ…私は、約束を破られるのが嫌いなんですよ〜?」

P「知ってるよ、だからこそ、俺は天空橋さんが頼れるような男になりたいんだ」

P「以前天空橋さんは俺に期待すると言った、だから俺は君の期待に応えてみせる」

朋花「…」

P「…」

少しの間、天空橋さんと見つめ合う

そして
363 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/18(木) 23:10:01.34 ID:N/MxbZDpo
朋花「…では、明日からお願いしますね〜」

天空橋さんはそう答えた

P「ありがとう、天空橋さん」

朋花「私と毎日を共にするからには、ちゃんと私だけを見ていないと許しませんよ〜?」

P「もちろん、そのつもりだよ」

朋花「ふふ、分かっているのなら良いんですよ〜」

そう言って柔らかな笑みを見せる天空橋さん
364 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/18(木) 23:21:04.61 ID:N/MxbZDpo
朋花「ところで、なぜ私に寂しい思いをさせたくなかったんですか〜?」

P「えっ、あっ、いや…」

なぜ天空橋さんに寂しい思いをさせたくなかったのか

天空橋さんが一緒にいて楽しいって言ってくれたから

だから俺はそんな天空橋さんを独りにしたくないと思った

他に他意は無い…はずだ

P「それは、その…プロダクションのパートナーだし」

咄嗟に思い付いた言い訳を口にするも

朋花「それだけですか〜?」

天空橋さんは少し邪悪な笑みを浮かべて問い詰めてくる

P「まあ、それだけでは無いけど…」

その笑みに押されて余計なことを口走る

朋花「けど〜?」

P「て、天空橋さん、近いって」

口篭もる俺をからかうように天空橋さんは顔を近付けてきた
365 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/18(木) 23:44:23.31 ID:N/MxbZDpo
立ち上がり後退るが

P「うわっ」

ソファに足を引っ掛け、倒れ込む

朋花「ふふ、もう逃げ場はありませんよ〜?」

まるで俺をソファに押し倒すかのように迫ってくる天空橋さん

近くて良い匂いがして

正直心臓が破裂しそうなくらいどきどきする

朋花「怖がる必要はありませんよ〜」

天空橋さんの手が俺の頬に添えられる

俺は思わず目を瞑り…

P「…ほ?」

頬を突かれる感触に、目を開けた
366 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/19(金) 00:13:53.60 ID:qucXKsm8o
P「えーっと…?」

朋花「呆けた顔をしていますね〜、一体何をされると思ったんですか〜?」

P「い、いや、その…」

朋花「その?」

P「昨日あんなことがあったばかりだし、その…」

朋花「っ…あんなことって、なんですか〜?」

P「事故とは言え、その…キ、キスを…」

朋花「キ、キス…ふ、ふふ…そんな事もありましたね〜」

朋花「でもあれは事故なので、私は気にしていませんよ〜?」

その割には顔が赤いけどと突っ込みたくなったが、後が怖いのでやめておこう
367 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/19(金) 00:14:46.94 ID:qucXKsm8o
一旦ここまで
368 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 00:10:07.23 ID:iCAlJ3QWo
P「ま、まあ天空橋さんが良いならそれで良いんだけど」

ちょっと残念な気がしなくも無い

朋花「こほん、少し早いですけど、教会のお掃除をしましょうか〜」

P「ん、了解」




天空橋さんと一緒に教会の掃除を進めていく…のだが

P「天空橋さん」

朋花「何ですか〜?」

P「近くない?」

朋花「二人で同じ所を掃除すればより綺麗になりますから〜」

P「いや、まあ、うん、そうだね」
369 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 01:10:09.37 ID:iCAlJ3QWo
二人なら別々の場所を掃除した方が効率が良いと思うんだけど…まあ、悪い気はしないから良いか

結局いつもより掃除に時間がかかり、普段よりも早く始めたのに終わったのは普段よりも遅くなった

朋花「お疲れさまでした〜」

P「お疲れさま」

朋花「この後はもちろんお茶をしていくんですよね〜?」

P「ああ」

朋花「ふふ、なら先に座って待っていてくださいね〜」
370 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 01:19:48.33 ID:iCAlJ3QWo
天空橋さんとのお茶会を楽しんでいると、すっかり日も暮れ、遅い時間になっていた

普段ならお暇するのだが…

P「天空橋さん」

朋花「はい〜」

P「今日の夕飯、何か作る予定はあった?」

朋花「そうですね〜、ちょうど卵があったのでオムライスでも作ろうかと思っていましたよ〜」

P「オムライスか、手伝おうか」

朋花「ふふ、今日は私が作りますから、ちゃんと全部食べて感想を聞かせてくださいね〜?」

P「ん、わかったよ」
371 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 01:55:12.48 ID:iCAlJ3QWo
天空橋さんがキッチンに向かってから30分ほど経った頃、両手に皿を持って天空橋さんが戻ってきた

手に持った皿の上にはふわとろ卵のオムライス…ではなく

ボロボロに崩れてところどころ焦げた卵焼きとこれまた微妙に焦げたチキンライスが乗っていた

P「ま、まあ、失敗は誰にだってあるからさ」

朋花「ちゃんと、全部、食べてくださいね〜?」

P「それは大丈夫」

高坂姉妹の料理に比べれば大抵の料理はご馳走になる

P「それじゃあ、いただきます」

早速スプーンで一掬い、口に入れる

…うん、焦げてるところが苦いくらいで他の部分は美味い

P「大丈夫、美味いよ」

朋花「本当ですか〜?」

P「もちろん、俺はお世辞が下手だっていつも言われるくらいにはお世辞は言わないよ」

朋花「…それなら、良かったです〜」
372 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 02:14:16.03 ID:iCAlJ3QWo
P「美味しかったよ、ご馳走さま」

朋花「ふふ、お粗末さまでした〜」

天空橋さんのオムライスを食べた後は少しだけゆっくりする

もっともこれ以上の長居は流石にまずいので、適当に時間を見て帰り支度を始めた

P「そろそろ帰るよ、今日は楽しかった」

朋花「そうですね〜、私も中々に楽しかったですよ〜」

玄関に向かうと、天空橋さんも後についてくる

P「天空橋さん、見送ってくれてありがとう、それじゃあまた明日…」

朋花「朋花」

P「え?」

朋花「これから私達は本格的にパートナーとして活動しますから、先輩は特別に私を呼び捨てにすることを許してあげますね〜?」

P「えっと…?」

朋花「あら…それとも、百合子さんや琴葉さんを呼び捨てにするのに私は呼び捨てに出来ないんですか〜?」

P「い、いや、そんなことは無いぞ?…朋花」
373 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 02:36:12.10 ID:iCAlJ3QWo
朋花「良く出来ましたね〜、聖母が褒めてあげますよ〜?」

P「いいよ恥ずかしい…何はともあれ、お休み朋花、また明日」

朋花「ええ、おやすみなさい」



先輩が帰ってから静まりかえった家の中

だけどいつもより寂しさは感じない

むしろ嬉しくて、早く明日が来る事を望んでいた

先輩は私を独りにさせたくないと言った

その言葉が嬉しくて、隣にいて欲しくなった

だから私は決めた

彼を私に依存させて、私無しでは生きていけないようにしようと

そうすれば彼が私から離れて、いなくなることも無いはずだ

そのためにもまずは私に依存するようにしなくてはならない

朋花「…ふふ」

どうやって堕とそうか、楽しみですね〜♪
374 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/20(土) 02:37:23.45 ID:iCAlJ3QWo
一旦ここまで
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/20(土) 13:58:17.42 ID:hARfwB0m0
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/20(土) 20:32:01.72 ID:iCb1G6ud0
朋花様かわええ〜
377 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/21(日) 00:08:50.11 ID:QaPtdGs3o
翌日の日曜日

P「よし」

身だしなみを整えて出掛ける準備をする

…今日はいつもの休日とは出掛ける目的が違う

なので少し緊張してはいるのだが…

P「いつも通りやれば良いよな、うん」

そんな独り言を呟き、家を出た

いつもの公園を通り、最近すっかり見慣れた教会に辿り着いた

そしてその隣にある家のインターホンを鳴らす

少しの間の後

「はい〜」

声が聞こえてきた
378 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/21(日) 00:31:58.13 ID:QaPtdGs3o
P「周防です」

「ふふ、もう来たんですね〜、鍵は開いていますから入っても構いませんよ〜」

P「わかった」

お言葉に甘えて扉を開け、中に入る

P「お邪魔します」

朋花「ようこそ〜」

P「おはよう、天空橋さん」

朋花「『天空橋さん』?」

P「うっ…お、おはよう朋花」

朋花「ふふ、おはようございます〜P先輩」
379 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/10/21(日) 00:51:21.45 ID:QaPtdGs3o
やはりまだ名前で呼ぶのには慣れない

琴葉や百合子、貴音の時はそんなことは意識しなかったんだが…

朋花「…先輩、私が目の前にいるというのに他の女の子の事を考えていますね〜?」

P「え?なんでわかっ…あ、いや、その」

朋花「私から目を逸らすなんて、いけない人ですね〜」

P「ごめん、名前呼びにちょっと慣れなくて百合子の時はどうだったかなって思い返してたんだ」

朋花「…まあ、それくらいなら構いませんよ〜」

朋花「でも、私といる間は出来る限り私の事を考えてくださいね〜?」

P「はは…わかったよ、朋花」
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