郡千景「結城友奈は勇者である」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/29(水) 21:38:36.66 ID:JU90r9BWo

*プロローグ

郡千景(私の家庭環境は最悪だった)

千景(だけれど、逃げ道は潜在的な恐怖により塞がれ、ゴミクズのような日々は私を縫い付けていく)

千景(あいつらが存在する限り、私の地獄は終わらない)

千景(その日もいつもと変わらない陰鬱な気持ちで帰路に着いていた)

千景(切っ掛けは覚えていない。気付けば私は建物と建物の間にある薄汚れた路地裏で座り込んでいた)

千景(動けないと思った。おそらく動きたくないのだと思った。限界は疾うに超えていた)

千景(体育座りのままただ時間は過ぎていき、辺りは闇に包まれていく)

千景(このままこうしていればいつかは死ねるのだろうか、と考えた)

千景(同時に、あいつらが今にも現れることを想像して恐怖に身体が凍えた)

千景(最低の行為ばかりするあいつらであっても世間の体裁は整えようとする。自然、私はあの家へ帰ることになるのだろう。あいつらの手によってか私の脚かの違いだけであり、後者のほうが余程マシに思えた)

千景(辺りに積もる夕闇は一層濃くなり、自身のこれまでとこれからを示しているようで、いつも以上の絶望に真っ黒を超えた黒が胸を塗りつぶしていく。だから、もう私に残された手段は自発的な■だけであり、そうすることが唯一の救いなのだと──)



少女「大丈夫?」



千景(闇よりも深い私の内部に、正反対なひだまりのような声が聞こえてきた)

千景(表情のない私の顔は自然と声の方向に向き──そこには、山桜のような可愛らしい少女の少し困ったような表情があって……)



少女「もし行くところがないんだったら、もし良ければだけど、うちに来る?」



千景(──それが、彼女との出会いだった)



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