ウェイバー「なんだよこいつ…」ガッシュ「ウヌ?」

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241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 11:54:28.60 ID:gBnT9Qmk0
時臣「ちっ…屑サーヴァントが。貧弱な身をすり寄せあって私に歯向かうか。全く、見るに耐えんな」

アサシン「…最後に残す言葉はあるか?」

時臣「何?貴様まさか、私に勝つ可能性が、万のひとつでもあると考えているのか?」

アサシン「確かにこの身はサーヴァントという枠組みでは強いとは言えん。だが貴様が相手ならば話は別だ。…先程までの我らと思うなよ?」

時臣「令呪を使いきってなお、サーヴァント一人も倒せない貴様に何を言われようが…」

アサシン「そうだな…お喋りもここまでだ。では殺すとしよう」

時臣「ほざ……ガッ!?」

アサシンは鮮やかな手際で、時臣の首を切り落とした。その一連の動作は、相手が切られたことに気づかないほどの美しい手捌きであった。

アサシン「隙がありすぎだ…余裕をもってだか知らないが、戦いの間に悠長にもほどがあろうよ」

時臣「馬鹿…な…」

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 12:06:20.96 ID:gBnT9Qmk0
アサシン「他愛なし。…マスター、今貴方のもとへ」

時臣「…甘いのはそちらのようだな」

アサシン「え…?…ぐはっ!?」

一瞬だった。理解できない。思考が止まる。

確かに殺した。そう確信し、一瞬でも油断した。その隙を時臣はついてきた。

アサシン「な…ぜ…?」

時臣の首は切り落とされている。しかし発せられた言葉とは別に、その身体は魔術を唱えていたのだ。

時臣「…私の勝ちだ!」

アサシン「何がだ…貴様はもうじき死に絶える。精々痛み分けといったところだろう」

時臣「私の役目はこれで終わりだからな。邪魔なアサシンは排除でき、サーヴァント共も我々の手の中…ロードもさぞお喜びになる」

アサシン「貴様ら…何を企んで…!」

時臣「さらばだ…名も無き暗殺者」

アサシン「…逝ったか。我らも…マスターの元に戻らなくては…戻らなくて…は…」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 12:22:57.34 ID:gBnT9Qmk0
綺礼「……!アサシン…!…考えてもどうしようもない!」

綺礼「ここか…?」

璃正「……」

綺礼「父上!父上!」

璃正「…綺…礼…か」

綺礼「父上!今治療を…」

璃正「…いらん。…それより、よく聞け…我が息子よ」

綺礼「…なんでしょう」

璃正「令呪のストックは時臣君の偽者に奪われたが…万が一の為に、さらに予備を用意しておいた。何しろ、お前にしか分からない詠唱であったからな」

綺礼「…これを、私に?」

璃正「私無き今、お前が、新たな監督役だ。そしてマスター全員に伝えよ」

璃正「今、聖杯を奪い合っている場合ではない。聖杯戦争を完全に停止し、これより全力で、あやつらの手から聖杯を守り抜け、とな。…ごほっ!…以上だ」

綺礼「…我々で聖杯を守る。あの者たちより…」

璃正「お前ならば、きっと出来る。お前は正しい心を持つ者だ。お前ならば…かなら…ず…」

綺礼「……」

綺礼(また、大切な人を失った。だがあの時の…妻の時に感じたモノとは違う…これは…この気持ちは…?)
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 12:30:32.44 ID:gBnT9Qmk0
 マッケンジー宅

ウェイバー「ああー!?ガッシュ、お前食い過ぎだ!」

ガッシュ「ウヌ!?みんなの分であったか!?ぜんぶ食べてしまったのだー!」

グレン「はは、食べ盛りか。いいじゃないか、なあばあさん」

マーサ「ええ、いっぱい食べなさい二人とも」

ガッシュ「ありがとうなのだー!」

ウェイバー「ガッシュには甘いんだよなあ…まあいいか。…うん、旨い。ガッシュ、それもらうぞ」

ガッシュ「ナアア!自分の分があるではないか!」

ウェイバー「僕だっておなかすいてんだよ!」

マーサ「こらこら、落ち着いて食べなさい」

グレン「ははははは」



キャスター「…さあ、始めましょうか。呪文を唱えなさい」

???「ーーー!」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/28(木) 12:31:04.27 ID:gBnT9Qmk0
ここまで
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/28(木) 17:18:56.37 ID:umqNPghhO
ええやん
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 13:10:21.39 ID:A0vlNPFt0
ガッシュ「ウヌ…?ウェイバー」

ガッシュが突然箸を止める。何か異変を感じたのだろうか。

ウェイバー「どうしたガッシュ…まさか敵か!?」

ガッシュ「わからぬ。わからぬが、嫌な予感がするのだ…」

マーサ「敵って…嫌ねえ、物騒な」

ウェイバー「まずいな…ふざけてる場合じゃ…!」

本を持ち、外に飛び出す。しかし、その判断は遅かった。

???「ーーー!」

ウェイバー「あ…」

マッケンジーの家に、魔術…いや呪文が放たれた。幸い、もしくはわざとなのか庭に命中したので夫婦に被害はなかった。

248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 13:30:17.92 ID:A0vlNPFt0
ウェイバー「…宣戦布告ってことか?やってやろうじゃないか!行くぞガッシュ!」

ガッシュ「ウヌ!!」

ウェイバー「そこの奴!戦ってやるからこっちに…」

キャスター「さて…上手く誘き寄せましたね。奴らを狙う必要はない。私たちは奴らを絶望させに来たのですから」

???「ーーーーーー!」

ウェイバー「おい…どこ狙って…」

ガッシュ「ウェイバー!!ラウザルクなのだ!!」

ウェイバー「あ…ああ、ラウザルク!」

ガッシュ「オオオオオオ!」

キャスター「ほお…」

ガッシュ「ウッ…ヌアアアアアアア!」

ガッシュたちが眼中にないようにマッケンジー宅を狙う攻撃は、ガッシュの体をはった防御でなんとか防がれた。

ウェイバー「ガッシュ!」

キャスター「貴方が本の持ち主ですか…」

ウェイバー「なっ…」

ウェイバー(いつの間に背後に…)

キャスター「そんなものなら…どうやら警戒しなくて良さそうだ。どうです?本をこちらに渡してくれるなら、貴方を見逃してあげてもいいですが」

ウェイバー「じょーだん!こっちがお前を倒してやるよ!ガッシュ!」

キャスター「ふ…ガッシュなら今の攻撃を受けて…」

「ヌオオオオオ!」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 13:43:01.39 ID:A0vlNPFt0
ガッシュ「ウヌア!!」

キャスター「な…ぐほぉっ!」

気を抜いていたキャスターに、ガッシュの全力の頭突きが決まった。

ウェイバー「これで決めてやる!ザケルガ!」

ガッシュ「」

キャスター「クソが…舐めんじゃねえぞ!おい、呪文だぁ!」

???「ーーーーー!」

ウェイバーに対抗し、キャスターも速さを重視した呪文で、術同士を相殺する。

ウェイバー「呪文!?ってことは、まさかお前がゼオン…?」

キャスター「いいや違いますよ。私の名はロ…」

ガッシュ「…ゾフィス?」
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 13:51:34.82 ID:A0vlNPFt0
ガッシュ「ゾフィス…お主がなぜ…」

キャスター「驚きました…まさかその記憶が残っているとは…」

ゾフィス「そうです…私の名はゾフィス。いや、この世界ではロードで通しましょうかね?」

ガッシュ「お主も魔界からこちらに来たということなのか!?」

ゾフィス「ええまあ…しかし厄介なことになりましたね。これではサプライズもできそうもない…」

ウェイバー「おい!ゾフィスとやら!なんでおじいさんとおばあさんに攻撃しようとした!相手は僕たちのはずじゃないか!」

ゾフィス「フフ…そんなこと決まってるじゃないですか」

ゾフィス「テメェらの絶望した顔が見たかったからだよ!」

ウェイバー「な…」
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 14:04:46.60 ID:A0vlNPFt0
ゾフィス「ガッシュ…テメエやブラゴのせいで、オレがどれだけ惨めな思いで過ごしていたか…テメエには分からねえだろうさ」

ゾフィス「これはテメエに対するのオレの復讐でもある!思う存分叩き潰してから、魔界に帰してやるよ!」

ゾフィス「いくら王様になったからって、本来の力を出せないテメエと、本来の力以上を出せるオレとじゃあただの弱いものいじめになるだろうがな!」

???「ギガノ・ラドム!」

ウェイバー「早い…ラシルド!」

ゾフィス「そんなもんで防げるかよ!」

ゾフィスの呪文はあっさりと盾を貫通し、ウェイバーたちを攻撃する。

ウェイバー「そんな…うわあああ!」

ガッシュ「ウェイバー!ぐぬう…やめるのだゾフィス!」

ゾフィス「まだだ…いたぶっていたぶっていたぶって!オレの受けた屈辱はこんなもんじゃねえぞ!」

???「ディガン・テオラドム!」

ガッシュ「や…やらせぬ…」

ウェイバー「く…ラシルド!」

ゾフィス「無駄だ!」

「「グアアアアアアア!」」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 14:06:31.08 ID:axsnraWd0
やっぱこいつか
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 14:26:04.99 ID:A0vlNPFt0
ガッシュ「ヌ…ア…」

ウェイバー「次元が…違いすぎる…!」

ゾフィス「おや…存外つまらないものですね。やはり私の予想していたよりも、貴方たちは弱すぎたのでしょうか」

ゾフィス「フフ…もう終わらせるとしましょうか」

ウェイバー「ヤバイ…呪文…何か使える呪文を…」

ガッシュ「ゾフィス…私がお主に一体何をしたというのだ!私は分からぬ!悪いことをしたなら謝るのだ!だからもうやめてくれ!」

ゾフィス「…そうですね。それでは…私の奴隷、もとい実験材料になるというのなら、あの本の持ち主は傷つけないでやってもいいでしょう」

ウェイバー「ふざけんな!そんなことさせるかよ!」

ガッシュ「ウェイバー…」

ゾフィス「…交渉決裂と。じゃあ木っ端微塵に消し去ってやるよ!」

???「ディオガ・テオラドム!」

ウェイバー(考えろ…この状況を打開する策を…)

何を出すか考えると同時に、全力で本に心の力を溜める。そしてウェイバーが読めなかったページに、新たな呪文が浮かび出した。

ウェイバー(これは…今の今まで読めなかった呪文…バオウ・ザケルガか!やってやるよ…ここで勝つために、こいつに全てを託す!)

ウェイバー「おおおおおお!」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 14:33:40.74 ID:A0vlNPFt0
ゾフィス「…!なんだ、あの光は…!」

ガッシュ「今まで見たことないほどに…」

ウェイバー「行くぞ!ガーーーッシュ!!!」

ゾフィス「チッ…悪足掻きしやがって!これで終わりだぁ!」

ウェイバー「バオウ!!!」

視界を覆いつくすようなゾフィスの術が、ガッシュたちに向かってくる。しかしウェイバーは、逃げずに、これに迎え撃とうとしていた。

ガッシュ「お主…!ウヌ!やってやるのだ!!」

ゾフィス「消え失せろ!!」

ウェイバー「ザケルガァァァァァ!」


〔バオオオオオオオオオオオオオ!〕
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 14:49:30.93 ID:A0vlNPFt0
ガッシュから出された雷竜は、けたたましい叫び声と共に、爆炎にも怯まず立ち向かった。

ゾフィス「く…バオウだと!?だが…グオオオオ!」

ゾフィスも跳ね返してやろうと力を込める。力の差は歴然。ならば勝てない道理などない。

ウェイバー「おおおおおお!」

ゾフィス「グッ…アアアアアア!」

ウェイバーの思いとゾフィスの執念はぶつかり合い、結果お互いの呪文は相殺しあった。

ゾフィス「ハァ…ハァ…」

ウェイバー「…そんな…」

ゾフィス「手間をかけさせやがって…貴方のソレがまだ完全なモノでなくて助かりましたよ。どうやら、私の勝ちのようだ」

ウェイバー「…僕を殺すのか」

ゾフィス「パートナーのゴミなどに用はありませんが…驚きました。貴方は戦略で相手と戦う部類と思っていましたからね」

ウェイバー「…普段ならそうしてただろうけどな」

ウェイバー(ほんと…なにやってんだ僕は)

ゾフィス「では、死になさい」

ガッシュ「………」

ウェイバー(ガッシュ…悪い…僕は…)


「AAAALaLaLaLaLaie!!」
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 15:01:27.62 ID:f9IUXHS00
バオウのレベルは引き継いでないのか
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:04:04.96 ID:A0vlNPFt0
空から雷が落ちてきたかのように、その王は現れ、ゾフィスに牙をむいた。

ゾフィス「なっ…お前、まだ息があったのか!」

ライダー「詰めが甘いのだ貴様は!」

ゾフィス「確実に仕留めきれていないとは感じていたが…まさかそれほどまで持ち直すとは、な!」

ウェイバー「ラ…イダー…?」

ライダー「おお坊主。時はそれほど過ぎておらんが何故か久しい気分だな。貴様の戦いぶりは少しだが見ておった。…うむ、悪くなかったぞ」

ウェイバー「な…に言ってんだよこのヤロ…」

ライダー「…坊主、そこの子童を連れて逃げよ。余はそう長く持たん」

ウェイバー「お前ならあれぐらい余裕で…」

ライダー「いいからはよう行かんか!」

ウェイバー「うっ…ライダー!」

ライダー「なんだ!」

ウェイバー「一応言ってやる…ありがとな!!」

ライダー「おうとも!さあ行け!!」

ボロボロの体でガッシュをおぶって、その場から急いで逃げる。あの男がそう長くないといったならば、本当なのだろう。

ゾフィス「……」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:13:49.34 ID:A0vlNPFt0
ライダー「追わんのか?執念深そうな貴様が」

ゾフィス「…どれだけオレの計画の邪魔をすれば気がすむんだテメエ!」

ライダー「がはははは!貴様の計画とやらは知るよしもないが…我がマスターに対する侮辱、そしてなにより我ら英霊そのものを辱しめる行為…余が許さぬと思え!!」

ライダー「さあ集え我が同胞達よ!」

ライダー「王の軍勢!!」

辺りがライダーの固有結界に包まれていく。

ゾフィス「フ…いい機会だ。こちらも本気でいかせてもらうとしましょうか…」

ゾフィス「来い!!我が傀儡よ!」

ゼオン「……」

ライダー「貴様…」

ゾフィス「そして…もう一人…」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:27:44.13 ID:A0vlNPFt0
アーチャー「……」

ケイネス(動きを止めた…)

切嗣「…よし。セイバー、奴を殺せ」

セイバー「…なりません!正気を失った敵を討つなど…」

切嗣「お前の目は節穴か?アレを倒す時は正に今しかない」

セイバー「しかし…!」

切嗣「騎士道精神とやらは聞きたくもない。…セイバー。君は聖杯と、戦場で何の役にも立たない騎士道、どちらを選ぶ?」

セイバー「…ッ!どこまで私たち英霊を…」

アーチャー「……!」

「「「!!」」」

切嗣「何をしてくる…」

ケイネス「来るか…!」

アーチャー「……」

セイバー「なっ!?」

警戒していたアーチャーはその場から消えさった。まるであの夜のバーサーカーのように。

セイバー「アーチャーのマスターでしょうか?」

切嗣「…恐らくな」

ケイネス「ちっ…どうなっているんだ全く!」

切嗣「……」

切嗣(まさか…これもあのキャスターの仕業か…?)
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:37:32.12 ID:A0vlNPFt0
ゾフィス「叩き潰してやりなさい!」

ゾフィスはまたもその魔方陣から何者かを召喚した。

ライダー「貴様…やりおったな」

アーチャー「……」

ライダー「手に落ちたか…アーチャー」

ゾフィス「ハハハハハハ!これでテメエも終わりだ!」

ライダー「…どうやら、本当にそうなりそうだわい」

ライダー「だが…いざ征かん!彼方にこそ栄えあり!!今、余の前に立ちはだかる最強の敵を、見事打ち崩し勝鬨をあげようぞ!」

「然り!」「然り!」

ライダー「AAAALaLaLaLaLaie!!」

ゾフィス「愚かな。さあ、やりなさいアーチャー」

アーチャー「……」

王の財宝をライダー目掛けて放つ。その宝具の輝きは、たとえどこであろうと失うことはなかった。

ライダー「蹂躙せよ!!」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:42:08.07 ID:A0vlNPFt0
ウェイバー「…ライダー…」

よろめきながらついさっきまで戦っていた場所を振り返る。

ウェイバー「帰る…んだ…僕たちの居場所に…帰…」

意識が遠のく。呪文により、体力を全部もっていかれたようだ。

ウェイバー「ちく…しょ…」

限界で倒れかかっていたその時、僕を誰かが支えてくれた。

綺礼「…」

ウェイバー「あんた…は…」

綺礼「……」
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 15:42:49.12 ID:A0vlNPFt0
ここまで
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 21:35:51.67 ID:Jqj8GtOX0
おつ
アーチャーとの絡みがあまりなかったせいか
綺麗な綺礼になりつつあるな
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/29(金) 22:27:10.22 ID:A0vlNPFt0
すみません今日は更新できそうにないです。

本当にいまさらなのですが、この話は元祖zeroとは分岐したルートです。(なんで偉そうな言い方してんだお前は)
なので、多少のキャラ設定崩壊(セイバーと会話する切嗣、言峰綺麗など)があるので不快になるかもしれませんが、ご了承下さい。

ssもどうやら来年を迎えざるをえなくなりそうなので、どうか温かい目で見守ってくれるとありがたいです。
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 00:41:33.74 ID:3zCGpjPmo
おつおつ
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/30(土) 23:26:28.25 ID:9CpKgkoh0
再開します
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/30(土) 23:48:57.05 ID:9CpKgkoh0
ケイネス「…さて、ならばこちらも仕切り直しといこうかね?」

切嗣「おいおい、こちらにはサーヴァントがいるんだぞ?いくら優秀なロードといっても、英雄様を前にしたらたかが知れるってもんだ」

ケイネス「君達も先程の攻防を見ていたであろう?今の私には生半可な力では通用しないと理解した上でその発言を述べるというのなら…私は貴様を嘲笑するぞ、衛宮切嗣」

切嗣(これでは駄目か…)

セイバー「侮るなよ下郎!私を誰だと心得るか!セイバー、ブリテンの…」

切嗣「口を開くな」

セイバー「……」

切嗣(ケイネスが言っていることも事実だ…一対一では勝ち目がなかった僕は戦力外として、アーチャーの宝具を耐えしのぐあの礼装…)

切嗣(たとえ杞憂であろうと、万が一があってはならない。僕はどんな手を使おうと聖杯を手にしなければならないんだ…!)

切嗣「…ならば、これしかないな」

切嗣の手が赤く光りだす。行使することを渋っていた三画ある令呪を、彼は今使おうとしていた。

セイバー「切嗣!令呪に頼らずとも私は…!」

切嗣「…我が傀儡、セイバーよ。衛宮切嗣が令呪をもって…」

ケイネス「やらせるものか!Scalp!」

切嗣「…!」

ケイネス「…!!何だ…?」

月霊髄液が切嗣を切り裂こうとするその時、マスター二人の動きが止まった。
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:03:00.66 ID:ppMb2bns0
切嗣「…どうやら、ここまでのようだな」

ケイネス「命拾いしたな、魔術師殺し」

捨て台詞を吐くと、ケイネスはその場から立ち去った。

セイバー「切嗣…一体何が…」

切嗣「異常事態だ。事が重大なものだったから、戦闘している場合でないと互いに判断し、休戦した。以上だ」

セイバー「ちゃんと説明してください!」

切嗣「…監督役、言峰璃正が、あのキャスターに殺された。これより聖杯戦争を完全停止、新キャスター討伐を僕達マスターに命じる…とね」

セイバー「そんな…では聖杯はどうなる!」

切嗣「キャスターを倒せば、また通常の聖杯戦争は続行されるとある。その点は問題ないが…」

切嗣(あの男が何故…何を考えている…?)

切嗣「とりあえずは向こうの決定に従う。…アイリが心配だ、戻るとしよう」

セイバー「はい…」

セイバー「…」
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:18:23.23 ID:ppMb2bns0
ゾフィス「無様ですね、虫けらが」

ライダー「…自分の力ではないくせ、口だけはいっぱしときたか」

ゾフィス「貴方こそ、ずいぶんとしぶとい…降伏すれば楽になるというのに」

猛攻もむなしく固有結界…王の軍勢は解けてしまった。荒野を駆け抜けた愛馬は消え去り、ライダーはゾフィスに足蹴にされていた。

ゾフィス「テメエさえいなけりゃガッシュも始末できたってのに…!」

???「ラドム!」

ライダー「ぐあああ!」

ゾフィス「ハハハハ!いい気味だ!」

アーチャー「……」

ゼオン「……」

ゾフィス「私のパートナーも貴方になにか言いたげでしたが…まあいい。さあ、貴方も楽にしてあげましょう」

ライダー「…まさか貴様、余を…」

ゾフィス「ええ、勿論…ではいきますよ」

ライダー「…ッ…」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 00:32:26.05 ID:ppMb2bns0
ライダー(ふん…今まで生きておったが、よもや余が征服されることがあろうとは…)

ライダー(すまんなケイネス…余は貴様と相容れることはなかった…いや、あの男とも酒を酌み交わせば、少しばかりは理解しあえたのであろうか…)

ライダー(もう力も出せぬか…奴め、反逆させぬように少しずつ力を抜いておる…)

意識だけでなく、記憶、感情までもが薄れていく。抵抗させないために、ゾフィスは用心深く、入念に手を打っていたのだ。

ライダー(そういえば…ウェイバー…あやつ、あの時と違い、なかなかよい目付きをしておったな…あやつがマスターならば…余も…)

ライダー(…ああ…)

ライダー(余の野望、ここで潰えるか…)

ライダー(……)



ゾフィス「フハハハハハ!これで私の勝利は確実だ!そして私の復讐も果たすことができる…」

ゾフィス「では…駆逐していくとしましょうか」

???「…」
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 01:03:18.17 ID:ppMb2bns0
『……!』

『…ウヌ!…』

ウェイバー『なんだこれ…夢でもみてんのか僕は』

『どれだけ…変え…と思ってる…!』

『ガッシュ…お…は…!』

ウェイバー『誰だ…?顔に靄がかかってて、よく分かんない…』

『こんな……しなくて…のかな』

『その…は…オレ…やる!教えてやる!なんとか…やる!』

ウェイバー『これが…ガッシュが言ってた…?でも記憶がないせいか?全然見えない』

『ガッシュ!』

『ガッシュ…』

『メ…』

ウェイバー『分かんないけど…なんだか温かい…これが、ガッシュの友達…?』

ガッシュ『やさしい…王…様…』

ウェイバー『やさしい王様…それがガッシュの…』

ウェイバー『…』
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/31(日) 01:05:22.56 ID:ppMb2bns0
ここまで
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/31(日) 01:37:26.66 ID:UjHFeBmxO
コルルとのあのシーンかな?
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/02(火) 23:06:22.52 ID:zLRBiXZA0
すみませんまだリアルのほうが忙しく書けません
明日には更新できると思います
ていうかこんなss見るよりみんな正月楽しんだほうが…(バイト並感)
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/03(水) 02:45:08.87 ID:tR3MJz8A0
あけましておめでとう
冬入ってからストレスすごすぎて年明けたって感じがあんましないわ俺
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/03(水) 18:38:13.20 ID:sc1stXMm0
a
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:19:53.39 ID:mHO03zWW0
おまたせしました
再開します
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:35:14.14 ID:mHO03zWW0
 教会

ウェイバー「…んん……」

ガッシュ「…ヌ…」

綺礼「…二人とも、まだ目覚めそうにないか」

父との約束を果たすため、綺礼は満身創痍のウェイバー達を教会に匿っていた。

綺礼「起きるまでに、残りのマスターにも伝えておかねばな」

《マスター並びにサーヴァントに告げる。監督役、言峰璃正は殺され、私へと監督役は受け継がれた。これより聖杯戦争を一時停止させ、キャスター討伐を本格的に開始する。聖杯の有無は保証しよう。もし参加しなければその時点で失格とする》

綺礼「これで良し、と」

綺礼「衛宮切嗣…いや、今はあの悪を倒すことが先決だ」

ウェイバー「…ぐう……あああ…」

綺礼「お前達にも手を貸してもらう。…問いはまたその後でだな」
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:44:02.68 ID:mHO03zWW0
アイリ「…そう。それは…良かったのかしら。私には分からないけど」

セイバー「アイリスフィール…もう限界でしょう。後はわた…我々に任せてください」

アイリ「…ええ、そうね。じゃあ切嗣、少し話があるの。その後でセイバーもね」

切嗣「!…ああ、分かったよ」

アイリ「…」

セイバー「…?何か?」

アイリ「い、いえ何でも…」

切嗣「行こうアイリ」

セイバー(直感で何か隠していると感じたのですが…一体なんなのでしょうか)
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 15:58:06.66 ID:mHO03zWW0
ウェイバー『しかしすごいなこの夢は…』

『鉄の……無敵…』

『ベリー…!ブルァァ!』

『ピッポッパ…』

ウェイバー『あいつ…ろくなこと覚えてないじゃないか。そりゃ言えないわな…』

ウェイバー(しかし魔物と戦った記憶はないけど、その魔物の最後なんかは残ってるのか…それは辛いかもな)

ウェイバー(だからゾフィスの時も謝ろうと…でもあれ絶対クソ野郎だと思うんだけど…)

『NO!ウンコティンティン!!』

ウェイバー『だからなんでこんなとこ鮮明に覚えてんだよ!』
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/05(金) 16:08:38.24 ID:mHO03zWW0
 間桐邸

臓硯「カカ…上手くいったようじゃなあゾフィスや」

ゾフィス「ええ…完璧、パーフェクトですよ」

???「……」

臓硯「ではそろそろ…頃合いか?」

ゾフィス「計画は上々…そうですね、三日後には全てが終わっていることでしょう」

アーチャー「……」

ライダー「……」

臓硯「それより貴様、其奴を如何に処分する気じゃ?」

ゼオン「……」

ゾフィス「コレはもう役に立ちそうもないですしね…最後に盛大にネタばらしでもしますよ」

臓硯「ククク、まだ何か企んでおったか」

ゾフィス「フフ…大したことではありませんよ。お気になさらず」

雁夜「…オオ……」

ゾフィス(これ以上念を入れる必要もない…彼は護りで使わせてもらいましょう)
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 22:15:49.96 ID:4DabXdCM0
そこだけは覚えてるのか
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 00:31:24.23 ID:rMqJNrTf0
あまりの畜生加減に恐怖を超えてキレたキャンチョメが「お前なんかウンコティンティンだ!」ってニュアンスで言ったのに正解だったのホント面白すぎる
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 11:14:43.76 ID:huj/UfeA0
 衛宮邸

アイリ「切嗣…これを」

自分の身体から全て遠き理想郷を抜き出す。

切嗣「…いいのかい?」

アイリ「貴方が持っていたほうが貴方のためになるわ。私はもう…大丈夫だから」

切嗣「…そうか」

アイリから未だ輝きを放つ全て遠き理想郷を、自分の体内に取り込む。

切嗣「…」

アイリ「切嗣…約束して。私がいなくなってもあの子は…イリヤは…」

切嗣「ああ…そのために僕は…」

アイリ「貴方はいつも無理する人だから…頼んだわよ…」

切嗣「…ああ、ああ分かっているとも」

アイリ「それじゃあ、セイバーを…」

切嗣「…」
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:33:47.15 ID:huj/UfeA0
セイバー「アイリスフィール、話とは…」

アイリ「…セイバー?切嗣とは上手くやれていないみたいだけど」

セイバー「…っ…それは」

アイリ「切嗣は、貴女の事は理解しているわ。理解しているからこそ、貴女のような人が英霊として戦わされる事実が気に入らないだけなの」

セイバー「しかしあの者は私を…英雄そのものを侮辱している。私のマスターがあれでは、とても友好関係を築けるなど…」

セイバー(私の気持ちなど何も汲み取ってはくれない…サーヴァントなのに、私は切嗣が分からない)

セイバー「なのに何故貴女は…」

アイリ「…そうかもね。セイバーのことそんな風に言えないかも。私だって、切嗣のことぜーんぶは知らないし」

セイバー「え…?」

アイリ「…戦いの事だったら、きっと舞弥さんのほうが詳しいわ。私も嫉妬しちゃうわよ?妻の私が知らない切嗣を知ってるなんて」

セイバー「…アイリスフィールにも、彼の知らない一面があったのですか」

アイリ「それはそうよ!切嗣は私に外の世界を教えてくれた。聞かせてくれた。見せてくれた。とても嬉しかったわ!私の知らない世界がいーっぱいあって、こーんなに沢山のものが溢れているなんて!」

アイリ「…でもね、切嗣の理想だけは…どうしても分からなかったの」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:49:43.20 ID:huj/UfeA0
アイリ「切嗣の理想は…空っぽの私にはとても…」

セイバー「理想…」

アイリ「だからこそあの人は、奇跡に…聖杯に頼ろうとしたの。私がまだ見ていない、この世界の地獄を終わらせるために…人間を救うために」

アイリ「私も力になりたかったけど、この有り様じゃあね…」

床に寝そべっていたアイリが起き上がってセイバーの手を握ろうとするが、力は全く入っていなかった。

アイリ「私も舞弥さんもいない今、頼れるのは貴女しかいない。あの人は不安なの。支えてくれる人がいなくなるから…だから今は駄目でも少し…ほんの少しでいいから、切嗣の事を…うっ…」

セイバー「アイリスフィール!横になっていたほうが…」

アイリ「…セイバー」

力なく、セイバーの手を包む。アイリの手は冷えきってまるで氷のようだった。

アイリ「…お願いね?」

セイバー「…私は…」

セイバーが返答に悩んでいる中、外側から勢い良く襖が開けられた。

そこには心配になりアイリの様子を見に来た切嗣がいた。切嗣はその表情を察して彼女に駆け寄った。

切嗣「アイリ!」

アイリ「切嗣…」
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 11:57:42.84 ID:huj/UfeA0
切嗣「アイリ…やはり僕の…」

涙目にも見えるその男の頬を、軽く撫でる。

アイリ「大丈夫だから…安心して?」

切嗣「…よかった。本当に…」

セイバー「…」

アイリ「後の事は貴方達に懸かっているわ。切嗣…そしてセイバー?よろしくね?」

切嗣「ああ…」

セイバー「…ええ」

セイバー(衛宮切嗣…貴方は一体何を見ている?何故そのように生きている?私には理解できない…)
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 12:17:25.73 ID:huj/UfeA0
切嗣「さて、作戦をたてる前に…手始めに教会に行く」

セイバー「教会…ですか?」

切嗣「恐らくそこに全ての答えがあるはずだ」

セイバー「…」

セイバー(この男を見定めるにはやはりもっと近くにいないと駄目なのか…?)

切嗣「…どうしてジリジリ近づいて来ているんだお前は。そんなに僕を殺したいのか?」

セイバー「…はっ!そ、そんなつもりは毛頭ありません!私は…えっと」

切嗣「アイリに何を吹き込まれたかは知らないが…英霊と仲良くする気などない。ましてや騎士王様なら尚更にね」

セイバー「む…!」

切嗣「…いいか、僕は戦いはあくまでも手段としてしか考えていない。それをお前達英雄共は、血みどろのいくさぶりを、嬉々として後生にまで崇め奉る。同じ人種とは到底思えないね」

切嗣「僕とお前は理解しあえない…それは君が一番理解しているだろう、セイバー」

セイバー「それでも貴方は…」

切嗣「お前は僕の気持ちなんか考えなくてもいい。だからお前も、もう余計なことは考えるな」

切嗣「もう一度言ってやる…君は僕のサーヴァント…駒だ。その名に恥じることなく、僕のために上手く立ち回ってくれ」

セイバー「…っ〜!!」
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 12:45:00.08 ID:huj/UfeA0
セイバー「いい加減にし…!」

切嗣「僕は明日に備えて睡眠をとる。…無駄に魔力を使うなよ?」

切嗣はセイバーと目を合わせることもなく、自分の部屋に戻った。

セイバー「…怒る気力すら失せました」

セイバー「アイリスフィール…私のマスターは…」

切嗣《よし、一緒に戦おう!セイバー!》

切嗣《よく頑張ったな!すごいぞセイバー!》

セイバー「うう…私は…」

セイバー「…なんて言ってる暇もありません。休息をとらねば…」

セイバー(ですが、本当に私が切嗣を支えてあげられるのでしょうか。まったく、一国の王でもありながら、私はなんという…)
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 12:45:29.65 ID:huj/UfeA0
ここまで
セイバーがキャラ違うって言われても仕方ないなこれ
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 16:50:00.63 ID:KbEdR9ii0
原作だと失言しただけで殺してくるような人だし
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 23:36:03.15 ID:huj/UfeA0
 教会

ガッシュ「ヌ…」

ガッシュ「…ここは…どこなのだ」

「ようやく目覚めたか」

ガッシュ「お…お主は…!」

綺礼『いいから来い』

ガッシュ『ヌァァァァ!!』

ガッシュ「あ…あ…あ……」

綺礼「そう怯えるな。危害を加える気はない」

ガッシュ「ウヌ…そうか。…ウェイバー!ウェイバーは…!」

ウェイバー「…うう……」

綺礼「安心しろ。一応だが治療を施しておいた」

ガッシュ「ホッ…それで、なんでお主が…」

綺礼「…お前達にはまだ伝えていなかったか」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/06(土) 23:48:36.90 ID:huj/UfeA0
ガッシュ「ウヌ…なるほどのう」

綺礼「力を貸してもらう。マスターが二流のお前が、こちらの戦力になるかどうかは分からんが…それよりも、お前に尋ねたいことがあってな」

ガッシュ「ウヌ?」

綺礼「お前に瓜二つの、あの白い奴の事だ」

ガッシュ「…ゼオンのことかの?」

綺礼「ゼオン…それが奴の名前か」

ガッシュ「ゼオンは私の兄なのだ。それで…」

綺礼「重要なのはそこではない」

ガッシュ「ヌ?では何を話せば…」

綺礼「私がお前に聞きたいことは山ほどあるが…何故お前やお前の兄…あの自称キャスターが、この戦いに参加しているのか。お前達は英霊ではないのか。そして…」

綺礼は、ウェイバーが抱えて放さない赤色の魔本を指さした。

綺礼「この本のことだ」

ガッシュ「ウヌ…」
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 01:01:54.52 ID:VGMs6mjj0
綺礼「見たところ、私が解読できる言語ではない…これはなんだ?」

ガッシュ「…それは…」

ガッシュ(言っていいものなのかの…しかし、この者がまだ本当にいいやつだと決めつけるのはよくないのだ…)

ガッシュ「…」

綺礼「これも答えられない…それほどまで隠す事なのかね?」

ガッシュ「私はお主のことをまだ信用してはおらぬ。ウェイバーの事は感謝しているが、あの時の事は忘れてはおらぬぞ」

綺礼「…記憶喪失のわりには物覚えがいいらしいな。分かった、非礼を詫びよう、ガッシュ・ベル。そしてそのマスターよ」

ガッシュ「ウヌ!」

綺礼(ちょろいな)
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 01:02:27.14 ID:VGMs6mjj0
ここまで
なーんか微妙っすねすみません
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 11:38:42.04 ID:x4AcI+u2O
おつ
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 18:43:48.02 ID:KLvJTsb+0
綺麗な綺礼だと
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 18:58:09.77 ID:VGMs6mjj0
ガッシュ「この本は、魔物の力を引き出す本なのだ。これがあれば、術を唱えることができる」

綺礼「ほぉ…だが術とやらを唱えるためには…」

ガッシュ「ウヌ。ウェイバーでなければダメ…」

綺礼は強引にウェイバーから本を奪い取り、近くにあった蝋燭に火をつけ、本に近づけた。

綺礼「では本が消えればどうなる?」

ガッシュ「ナアアア!やめるのだー!!」

本を燃やされないように綺礼に飛び込む。その様子を見て綺礼はひとつ確信し、不敵な笑みを浮かべる。

綺礼「どうやらこの本が弱点のようだな」

ガッシュ「…ハッ!しまったのだー!!すまないのだウェイバー…」

ウェイバー《バカバカバカ!!ガッシュの大バカ!!僕たちの秘密をばらすなんて、どうしてくれんのさ!明日からご飯抜きだからな!》

ガッシュ「よよ…およよ……」

綺礼(泣くまでは予想していなかったな…)

綺礼「号泣中に悪いが、本についての質問はこれからだ。…いや、むしろこちらのほうが本題だな」

ガッシュ「ウッ…なんなのだ…」
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 19:07:47.61 ID:XCgXgBpho
たまに愉悦とまではいかないがSになるな綺麗綺礼
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 19:12:17.60 ID:KLvJTsb+0
キレイキレイって石鹸かよ
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 19:15:54.36 ID:VGMs6mjj0
綺礼「私が出会ったゼオンとやら…そしてあのキャスターを名乗る者…双方とも、私が対面していたその場に、本人は本を持ち合わせていなかった。…言い換えると」

綺礼「本の持ち主などその場にはいなかった。ということだ」

ガッシュ「ウヌ!?そんなはずはないのだ!本がなければ呪文を唱える方法はない!きっとどこかにいたはずなのだ!」

綺礼「アサシンが見つけられないのなら、我々に見つけることはほぼ不可能だが…ああ、あの自称キャスターは、何か魔術の一種を発していたな」

ガッシュ「それは…ラドム、という言葉ではないか?」

綺礼「…把握していたのか。そうだ、確かそのような言葉を口に出していた。とするならば、あの場には本の持ち主がいたというのか?」

ガッシュ「ウヌ。多分そうなのだ。しかしゼオンの本の持ち主は…」

綺礼「あの場にいた敵はキャスターと間桐雁夜…だが、魔術書などは手にしていない」

ガッシュ「誰かが本を持っていることには間違いないのだがのう…」

ガッシュ・綺礼「……」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/07(日) 19:25:13.54 ID:VGMs6mjj0
ガッシュ「ヌ…ヌオオ……」

綺礼「…お前の足りない頭をフル回転させても、この件については無意味なようだ」

ガッシュ「わ…私だって、頑張って考えたのだぞ!?お主、もう少し優しく言ってくれてもよいではないか…」

綺礼「生憎、こういう性分なのだよ、ガッシュ君」

ガッシュ「…お主は好きになれないのだ」

綺礼「そうか、それは残念だ。では次の質問を…」


「うう…ここは…?」

綺礼「間が悪い奴だ…もう一人のほうも目覚めたらしいな」

ガッシュ「!!」

ウェイバー「っ…体いってー…」
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 01:39:40.61 ID:JDPx0tKs0
終わりかな乙
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 10:37:10.15 ID:y7+JDYr+0
ガッシュ「体は大丈夫かの!?」

ウェイバー「あ…ガッシュ。うん…まだ痛むけど…」

綺礼「応急処置はしておいたからな。後一日ほど休めば、完全に回復するだろう」

ウェイバー「! あんた…僕を助けてくれたのか」

綺礼「ああ。礼には及ばない。これもすべて私に協力してもらうためだ」

ウェイバー「なんだと?」

綺礼「そこのに聞けばよい」

ガッシュ「ウヌ。えーっとだの…その…」

綺礼「…また言わなければならないのか。…はぁ」

ガッシュ「な!?そんな目で見なくてもよいではないか…お主、やはり冷たいのう…私は…私は…」

ウェイバー「ガッシュ…」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 10:49:52.41 ID:y7+JDYr+0
綺礼「…ということだ。理解できたかな?ガッシュ君」

ガッシュ「ヌ…バカにするな!!私だってのう…」

綺礼「分かった分かった。もう罵倒する気も失せた。うんざりだ」

綺礼「とはいえ、今言った事は事実だ。そして私たちで、そのゾフィスとやらを倒す」

ウェイバー「へえ…あんたも本気なんだな」

綺礼「無論だ。此方も甚大な被害を被った。ただで済ませるつもりはない」

綺礼(父上…時臣師…そして…)

ガッシュ「私は…」

ウェイバー「ガッシュ、お前の考えていることはなんとなく想像できる…けどな」

ウェイバー「お前も言ってたよな。これからは戦う覚悟が必要だって」

ガッシュ「確かにそうだが…」

ウェイバー「…僕はもう、答えは出てる。お前はどうするんだ?ガッシュ」

綺礼「…」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:05:48.98 ID:y7+JDYr+0
ガッシュ「私は…私はあの者が許せぬ。グレン殿やマーサ殿を傷つけようとした。ウェイバーを傷つけた。大勢の人を傷つけた」

ガッシュ「だが私は…またあのような…辛い思いなどしたくない!王様になったのに…私が、友達を、自分の…」

『世界を…守って…』

『また…明日』

『ヨポポイ!』

ガッシュ「私は…!」

『魔界に…がいてくれたら…』

ウェイバー「やさしい王様…じゃなかったのかよ」

ガッシュ「!!」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:27:05.42 ID:y7+JDYr+0
ウェイバー「…夢だったけどさ、お前の記憶が僕の中に流れてきたんだよ。辛いだろうさ、自分の友達と戦うなんて。でも…」

ウェイバー「夢の中でのお前は、どんな相手にだって戦ってきてた。どんなにでかくても、どんなに強くても。…お前は、お前のパートナーだったやつと一緒に、どんな壁も乗り越えてきた。違うか?」

ガッシュ「ウヌ…」

ウェイバー「お前には、数えきれないほど助けられた…今度は、僕の番だ」

ウェイバー「ガッシュ…お前が悩んでいるなら、僕が助けてやる!僕が教えてやる!僕がなんとかしてやるから…!」

ウェイバー「僕と…一緒に戦ってくれ…!」

ガッシュ「ウェイバー…」

綺礼(たった少しの間に…人をここまで変化させるか。お前は…いや、お前達は、共に高め合い強くなれる友だということか)

綺礼(ふっ…らしくもない考えだな、まったく)
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/08(月) 11:28:49.92 ID:y7+JDYr+0
ここまで
いや難しい…
心を操るクソ野郎と言わせようと思ったけど、おもいっきり自分のために他人に暗示かけてたからな〜ウェイバー
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 14:42:16.18 ID:lca+SnzbO
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/08(月) 22:20:16.87 ID:vVuFLzN40
それは言えないな
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 08:32:39.23 ID:zXk0XW1OO
おつ
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/09(火) 22:43:10.41 ID:Y6Ey7niV0
すみません今日は更新無理です
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 23:06:23.66 ID:9WtwsxyVO
無理せんでええんやで
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/10(水) 01:45:36.51 ID:0qekUzAI0
焦らなくていい
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/11(木) 17:52:56.28 ID:ty+TH0iv0
金色のガッシュベル!!SECONDLAP
http://syosetu.org/novel/136714/
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 18:50:37.66 ID:UKTWxonHO
外部サイトのSSを持ってくるとかなに考えとんだ
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/11(木) 19:00:03.11 ID:qnuWjnmyO
>>316
すごいだろ?
ssだからどのサイトの話をしても自由!ってのがこの板のキッズの常識らしいぞ
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/11(木) 23:21:46.49 ID:vLgA4xAw0
すみません今日も…というか、多分今週更新することはできそうにないです。
今年に入ってからなにかと忙しく…

不定期とは言いませんが、今まで通り(今までも遅いだろうが)には更新できるようにはしたいと思っています。
ssを待っている人には本当に申し訳ないです。

あと、金色のガッシュ!!の話をするのはかまわないのですが、他の人に迷惑をかけない程度でおねがいします。
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:42:13.75 ID:tkyCW2cZ0
お待たせしました
再開します
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:49:29.35 ID:tkyCW2cZ0
ウェイバー「ガッシュ…お前の答えを聞かせてくれ」

ガッシュ「…ウヌ!決まっておるではないか!私はお主のパートナーだ!最後まで、一緒に戦おうぞ!」

ウェイバー「…ありがとな」

ガッシュ「な!?」

ウェイバー「…んだよその反応は」

ガッシュ「まさかウェイバーにありがとうと言われるなど…」

ウェイバー「うっさいなーもう!僕だってその…感謝しているつったろ」

照れ隠しにガッシュの頭を小突くと、調子が戻った気がした。十中八九、今の僕の顔は真っ赤だろう。

綺礼「では、決まりだな」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 21:56:13.22 ID:tkyCW2cZ0
ウェイバー「ああ…あんたに協力してやるよ」

綺礼「ふむ…やはりお前達を選んで正解だった。他のマスターは一筋縄でいくような面子ではなかったからな。正直助かっている」

ウェイバー「一言余計だよな…それで?協力するとは言ったが、何か策はあるのか?」

綺礼「…」

ガッシュ「ウヌウ、ないのか?」

綺礼「…」

ウェイバー「その様子じゃ…」

綺礼「…ふっ」

ウェイバー「笑ってごまかすなー!」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:09:38.42 ID:tkyCW2cZ0
綺礼「私だけで勝てるとは微塵も思っていない。お前達の助力はありがたい…が、残りのマスターの力も借りたい」

ウェイバー「なら、そのマスター達は…」

綺礼「教会の指令に素直に従うかは分からん…魔術師というやつは、どいつもこいつもひねくれているのが多いからな…」

ガッシュ「お主は人のことは言えぬのでは…」

綺礼「ん?なんだね?もう一度言ってくれ」

ガッシュ「ヒッ!?およ…およよ…」

ウェイバー「びびるなよ…」

綺礼「とにかく、今のお前達には休息が必要だ。少し休め。私も…疲れ…」

二人は気づかなかったが、綺礼の心身は限界を迎えていた。淡々と状況を説明していた神父は、電池が切れたようにその場に倒れこんだ。

ウェイバー「お、おい!」

綺礼「……」

ガッシュ「…心配いらぬ。寝ておるのだ」

ウェイバー「…なんだ。じゃあ僕も眠る…」

ガッシュ「私も…」

そして二人も眠りについた。ガッシュ達の長い一日は、一先ず幕を下ろした。
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:20:51.24 ID:tkyCW2cZ0
 (ウ…バー …ウイバー…! ウェバー!) 

「ウェイバー!!!!!」

ウェイバー「うわあああああ!?」

朝…というには少し早く空もまだ暗い。普段なら寝ている時間…だったが、ウェイバーはこのパートナーによって飛び起きた。

ガッシュ「ヌ?目覚めたか!おはようなのだ!」 

ウェイバー「お前かよ…驚かせ…」

ガッシュ「寝ている場合などではないのだ!私たち以外のマスターが来たのだ!さあ急ぐのだ!」

ウェイバー「何だって!?それはどこに…」

「お前の後ろにだ」

最悪の目覚めだった。朧気な頭が一瞬で覚醒する。経験したことはあるはずもないがはっきりと分かる。自分の頭には、銃口が突きつけられていた。
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:36:49.81 ID:tkyCW2cZ0
「油断しているにも程があるな。安全地帯が何時危険地帯に変わるかなんて、お前達は更々考えていないらしい」

ガッシュ「ウェイバーをバカにするな!」

ウェイバー「…おいガッシュよ、なぜお前はこの状況でそんな口を利けるんだ」

「…お前も、よくこの場面で発言できるものだな」

殺気を感じた。いつか殺されるかもしれないと覚悟はしていたが、どうやらこの戦争の認識を改めたほうがいいようだ。

ウェイバー「…僕を脅迫してどうするつもりだ」

「脅迫?ふっ…生ぬるいな。寝ぼけているのか?僕はお前を殺す。そして聖杯を手にいれる。そう、それだけだ。その為に僕は…」

「どれだけの犠牲も厭わない」

その男が引き金を引こうとしている事は顔が見えずとも感じ取れた。今から起ころうとすることに耐えきれず、目をつぶる。

ガッシュ「やめろ!!」

「終わりだ」



「切嗣ーーーーーーー!!!!!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 22:50:32.71 ID:tkyCW2cZ0
ガッシュ「お、お主は…」

ウェイバー「セイバー!」

「ちっ…ここまで早く勘づかれるとはな」

セイバー「計画の二時間前に事を進めようとするとは…おかげで急いで走ってきたんですよ私は!」

「別に同じ時間に出発するとは一言も口にしていないが?」

セイバー「また屁理屈を…それより切嗣、銃を下ろしなさい」

切嗣「サーヴァントの命令に従うつもりはない…僕はこいつらを始末する」

セイバー「もし私の前でそのような行動をとるならば、私が貴方を切りましょう」

切嗣「何を言い出すかと思えば…君は勝ちたくないのか?」

セイバー「この誉れある戦いの中で、汚れた勝利など言語道断だ!」

切嗣「まったく…英雄様の悪い癖だな。手段を選ばないのが戦争だろう。お前のそれは、戦友とやらを擁護する詭弁にすぎない」

セイバー「貴様…!今ここで叩き斬ってやろうか!」

「そこまでにしてもらおうか、衛宮切嗣。そしてそのサーヴァント」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/14(日) 23:02:05.34 ID:tkyCW2cZ0
綺礼「おはよう諸君。監督役の言峰綺礼だ」

ガッシュ「オオ!助かったのだ!」

切嗣「…!」

ウェイバー「なんかすっきりした顔しやがって…」

ウェイバー(それに少し笑ってないか…?)

綺礼「ここに来てくれたということはすなわち、我らに協力してくれるという…」「勘違いするな」

切嗣「僕はお前…言峰綺礼から、話を聞き出しにきた」

セイバー「…」

綺礼「話?伝達ならば済ませたが…」

切嗣「とぼけなくていい。お前はアサシンを通じて知っているはずだ、あの夜の出来事を」

ウェイバー(あの夜…?)

綺礼「…いいだろう。他でもない衛宮切嗣からの頼みだ。私の知る限りの事象を語ってやる」

綺礼「さあ、銃を下ろしてもらおうか。ソレも、一応仲間なのでな」

ガッシュ「一応ではないのだー!!私たちは…」

ウェイバー(僕の知らない裏側の話…聞く価値はありそうだ)

綺礼「お前達は奥にこい。今からする話はここにいる全員に聞いてもらおう」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/14(日) 23:03:25.63 ID:tkyCW2cZ0
ここまで
休み長かったわりに短くてすいません。
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 21:35:09.57 ID:jZHW6YGt0
再開します
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 21:52:39.42 ID:jZHW6YGt0
ウェイバー達は決して広いとはいえない部屋に案内され、それぞれ用意されていた椅子に腰掛けた。

ガッシュ「おのれキレイめ…私をバカにしておるな…」

ウェイバー「バカなのは事実だろ」

ガッシュ「グヌ…」 

綺礼「さて…これからどうする?衛宮切嗣」

切嗣「お前、頭は大丈夫か?僕はあの時の話をしろと…」

綺礼「まあそう急かすな…話すにあたって条件がある。そうだな…二つだ」

切嗣「条件だと…?」

綺礼「ああ。まさか無償でこの情報が手に入れられるとでも?」

セイバー「サーヴァントを失った貴様が、これ以上何を望むというのだ」

ウェイバー「おい…」

綺礼「私が出す条件…まずひとつは、我々に協力することだ」

切嗣「…」

綺礼「そしてもうひとつは…」

綺礼「貴様が聖杯に託す願望…今ここで、教えてもらおう」

切嗣「!…どういうつもりだ」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/15(月) 22:36:35.41 ID:jZHW6YGt0
綺礼「興味本意だ」

切嗣「下らない…僕の願いを聞いて、お前に得があるとは思えない」

ウェイバー「そうだよ言峰。そんなこと知って一体なんになるのさ」

綺礼「人の願望だからではない。衛宮切嗣…お前の願望だからこそだ」

切嗣「…?」

切嗣(やはり危険な奴だ…こいつが今何を考えているか、僕には理解できないよ)

ウェイバー「おいおい…誰だって聞かれたくないことのひとつやふたつはあるもんだろ?…なあセイバー」

セイバー「話しましょう切嗣」

ウェイバー「え?」

セイバー「今すぐに。話しましょう切嗣」

ガッシュ「ナ…止めぬのかセイバー…」

セイバー(これが切嗣を知れる最後の機会かもしれない…!) 

切嗣「…はぁ」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/16(火) 00:04:49.91 ID:pthOTr8P0
なんだったっけ?
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 00:07:24.44 ID:EgH71mM7o
永遠の平和のために争うという行為をなくすじゃなかったかな
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 00:54:47.83 ID:DkLKjts/0
切嗣「僕の願いは…人類の闘争の抑止…いわば、この世界全体の救済…といったところかな」

切嗣「僕は人類全体を救う…そのためになんだってしてきたつもりさ。でもそれじゃあ足りない…足りないんだよ」

綺礼「人類の救済…?ふっ、笑わせるな。貴様が目指していたものは、そのような世迷い事だと?嘲るなよ衛宮切嗣!」

綺礼「闘争を止めるだと!?人間の本質こそが闘争にあることがなぜ分からん!?貴様の願いは無意味なものだ!そんなものなのか!私の追い求めた貴様は…!」

ウェイバー「落ち着けよ言峰…でも、そうだな…その願いは…」

切嗣「そうだ。この願いは奇跡にも等しい。だがその奇跡すら叶える器こそ聖杯。だから僕はどんな犠牲を払おうと、聖杯を手にいれる…」

切嗣「この醜い争いの…終わらぬ連鎖を終わらせるためにな」

セイバー「……それが、貴方の理想ですか」

切嗣「…お前達のような奴等が…いや、いい」

切嗣「満足か?言峰綺礼。こちらは不愉快極まりない、さっさと話を聞いてここから立ち去りたいんだが…」

綺礼「…ふざけるな…ぐっ…」

切嗣「聞いちゃあいないか…」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:05:25.54 ID:DkLKjts/0
切嗣「…時間の無駄だったか。失礼する」

ガッシュ「…お主…」

切嗣「…?なんだ、何か用か」

ガッシュ「ウヌ…お主、すごいではないか!お主が聖杯にお願いするのは良いことだ!見直したぞ!」

切嗣「な…?」

ガッシュ「ケンカは良くないのだ。止めなきゃいけないというのも分かる。ウヌ、やっぱりお主はいいヤツなのだ!そうだの…お主がなりたいのは…えっと…」


ガッシュ「正義の味方なのだな!」


切嗣「ーーー!」

《ケリィはさ、どんな大人になりたいの?》

《僕はね…》

切嗣「…」

さっきまで平静を保っていた男は、血相を変えてガッシュに向かってきた。

ウェイバー「…おい。地雷踏んだんじゃ…」

ガッシュ「ウヌ?間違ってはおら…ヌオオ!?」

その男はガッシュのマントを掴み、子供に向けていいとは思えない視線を、目の前のガッシュに向けていた。

切嗣「…もう少し話しをしてやる」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:20:21.06 ID:DkLKjts/0
切嗣「正義の味方なんてのは、そんな甘い考えでなれるもんじゃない…!常に多数のために少数を切り捨てる、そんなエゴイストの塊だ…」

ガッシュ「ウ、ウヌ?しかしだの…」

切嗣「お前はまだ、この世界がとっくの昔に狂っている事に気づいちゃいない…だから正義を軽々しく口に出せるんだ…!」

切嗣「いいか!正義の味方ってのは…!」

《見ていてくれたかい…シャーレイ》

《ふざけるな……ふざけるなッ! 馬鹿野郎ッ!!》

怒りで我を忘れ、殴りかかろうとしていた切嗣の拳を、セイバーが抑える。

セイバー「切嗣…もういいでしょう」

切嗣「…っ!僕としたことが…」

ウェイバー「…」

ガッシュ「…すまなかったのだ。私が悪かった。お主の気持ちを考えずに…」

セイバー「ガッシュ…」

綺礼「…ふん、くだらない結末だ」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:29:16.01 ID:DkLKjts/0
綺礼「どうやら、お前に期待した私が愚かだったらしい。私はまだ答えを得ることはできないのか…」

切嗣「それは良かったな。…それで、条件は達成したが?」

綺礼「いいや、まだだ。…お前達は、我々に協力してくれるのか?」

切嗣「…」

セイバー「私は…構いませんが」

切嗣「そうか。じゃあセイバーはそちらにくれてやる。さあ話せ」

セイバー「!?」

ウェイバー「アンタ…自分のサーヴァントを…」

切嗣「本人の了承を得てるんだ。僕が指図できる立場じゃない」

セイバー「…」

切嗣(…?いつもなら反論してくるが…)

綺礼「では、お前はどうする。お前が単独行動したところで、なす事はたかが知れているだろう」

切嗣「さあね。…これから考えるさ」

ガッシュ「…キリツグとやら」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:42:13.89 ID:DkLKjts/0
ガッシュ「一つ聞きたい。そこまで正義の味方にこだわるのなら、どうして正義の味方を否定するのだ?」

切嗣「それは…そうだ、一つ質問する。これに答えられるなら質問の答えを教えてやってもいい」

ガッシュ「ウヌ!どんとこい!」

切嗣「自分の大切な人…家族やガールフレンドの命と、この世界全ての命…どちらか一方を救った場合、一方は死ぬ。さあ、お前はどちらを選ぶ?」

ウェイバー「な!?メチャクチャだろそんなの!!」

切嗣「僕ならば答えは一瞬で出せる。…が、お前はどうだ?」

ガッシュ「ウ、それは…」

ガッシュ「ヌウウ……」
 
切嗣「もういい。…もしまた出会うことがあれば、お前の出した答えを聞いてやる」

切嗣「言峰。契約成立だ。これだけ待たされたんだ、それなりの内容でないと、僕はお前を殺す」

綺礼「正義の味方を論じておいてそれか…無益な殺生はよせ」

切嗣「聖職者かお前は…」

セイバー「き、切嗣!私は!」

切嗣「…」

セイバー「マスター!!!」

ウェイバー「…ドンマイ」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 01:42:54.00 ID:DkLKjts/0
ここまで
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/16(火) 22:35:33.85 ID:DkLKjts/0
すみません今日は無理です
不定期すぎてがっかりさせて本当申し訳ないです
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 01:50:22.99 ID:kIbQ9Ln90
綺礼「では、どこから話そうか…」

ウェイバー「あの夜ってのはいつの話だ?」

綺礼「そこのセイバーや、ライダー、アーチャー、バーサーカーがしのぎを削った…大々的に聖杯戦争が始まった夜の時だ」

ガッシュ「ウヌ、私たちもいたのだ!」

ウェイバー「言わんでいいわ!」

切嗣「…問題は一度決着がついた後の事だ。お前は全貌を知っているんだろう、言峰綺礼」

綺礼「全てを認知しているわけではない。…が、私含め、その場にいたアサシンも目を疑った出来事はあった」

綺礼「お前達が聞いても信じられないと思うが…」

セイバー「…一体、何なのですか」

綺礼「ふん…まず念頭に置いてほしいのは、キャスターゾフィスは、完全な英霊ではない。いや、奴は英霊などではないという方が的を得ているか」

ウェイバー「?…それのどこが変なんだよ」

綺礼「…驚くべきなのは奴の召喚方法だ」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:19:06.00 ID:kIbQ9Ln90
綺礼「…」

ーーーーーーーーーーーーーー


雁夜『ふっ…ははははは!あのサーヴァント、逃げやがった!見たか時臣!…かはっ!』

雁夜『…くそっ、バーサーカー…もういいってのに…ごほっ!やめ…』

目的を成し遂げ気分が良かった雁夜だったが、アーチャーに次ぎ、セイバーとの戦闘による魔力供給で苦しんでいた。

雁夜『ぐっ…』

『グ…』

雁夜『…?…なんだこの声…』

少しでも体を楽にしようとした雁夜に、呻き声が耳に入ってきた。

雁夜『野良犬か…?いや…』

『ウウウ…』

雁夜『まさか…敵…!』

その気配は背後から近づいてきた。野良犬なんかじゃない。あってほしくない予想は、的中してしまった。

『ガァァァァ!!』

雁夜『…敵ならしょうがない!バーサーカー!来い!』

自分の危機のため、サーヴァントを令呪で呼び出す。ここで死ぬわけにはいかない。

バーサーカー『uuu…』

雁夜『けほっ…頼んだ…バーサーカー…』

『アアアア!!』

アサシン(…なんだ、あれは…)
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:33:29.87 ID:kIbQ9Ln90
アイリ『消えた!?』

セイバー『…令呪か』

ライダー『ふむ…』

ーーーーーーーーーーーーーー

拠点に戻っていた切嗣達を襲ったのは、キャスターとそのマスターだった。キャスターとはいえサーヴァント、人間が勝てるはずもなく、マスターが素人だといえ相手にすらならなかった。

キャスター?『……』

舞弥『う…あ…』

切嗣『舞弥!!』

舞弥『切嗣…生きて…』

キャスター?『…まずは一人…』

切嗣『…くそっ!』

龍之介?『…旦那…みんな殺しちまおうぜ』

キャスター?『ええ龍之介…このまま…』

『『全員を』』

切嗣『!?何を…している…!?』

『『ハハハハハハハハハ!!』』

出会って間もないが、立ち振舞いから精神異常者だとは理解していた。…しかし、彼らは想像をはるか越えた行動に出た。
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/18(木) 02:47:32.39 ID:kIbQ9Ln90
『『ギャハハハハハハハハハ!!』』

彼らは味方同士で殺し合いを始めたのだ。相手の姿が血で見えなくなるまで、互いを傷つけ、切り裂き、引き裂く。先程まで車が通っていた車道は、おぞましい惨状に変わっていた。

切嗣『これは…どういう…』

もう切嗣など眼中にない。彼らはただ血だけを求めていた。

『『ハハハ…ハハ…』』

目を背けていた切嗣がもとの場所を見ると、一人の死体が転がっていた。吐き気に襲われるが、心を落ち着かせようとする。

切嗣『…なんだったんだ奴らは』

『楽しんでいただけましたか?』

切嗣『!? 誰だ!』

『…これは挨拶が遅れました』

ゾフィス『私はキャスター…この者とは違い、正々堂々と聖杯を争う一人…お見知りおきを、衛宮切嗣』

切嗣『キャスターだと!?キャスターならもう…』

ゾフィス『いいえ、私こそが真のキャスター…さあ、戦いを始めましょうか?』

切嗣『…!』
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/18(木) 02:48:06.68 ID:kIbQ9Ln90
ここまで
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:02:46.19 ID:wGhlFScrO
考えた結果、あまり使いたくないのですが戦闘で擬音を使わせていただきます。私の語彙力不足のせいです。申し訳ない。

346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:14:06.11 ID:wGhlFScrO
バーサーカー『ーーーーー!』

『ウウウウ!!』ドゴッ

バーサーカー『…a……』ガクッ

雁夜『そんな…バーサーカーが手も足も出ないなんて…』

アサシン(あの強さ…やはりサーヴァントなのか。しかし、それならば我等が見過ごすなど…)

雁夜『…重ねて…令呪だ…!バーサーカー!!!』

バーサーカー『ーーーーーー!!!』ダッ

『グッ!ゥゥアァ!』ガキィン

令呪によりバーサーカーの魔力は増幅したが、それでもやっと、まともに渡り合えるようになった程度だった。

バーサーカー『uuu……!』グラッ

『…ァァ!!!』ドスッ

雁夜『あ…』

アサシン(…決まったな)

…結果は、火を見るよりも明らかだった。
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 09:32:00.66 ID:FfSs2m3k0
バーサーカー『Aーー』ドサッ

雁夜『あ…ああ…』

『……』ガシッ

サーヴァントらしきモノは、雁夜とバーサーカーを掴むと、任務を終えたと言わんばかりに撤退する。

雁夜『え!?は…放せ…うわっ!』

『…』ヒュッ

アサシン『!? 何処へ向かうつもりだ!』

アサシンも行方を追うが、どうにか見失わないようにするのが限界だった。

アサシン『…速いな…だが、二人とも痛手を負っているのは確か…仕留めるならば今だ』

アサシン(妄想幻像!)

アサシン(有利とはいえ油断はしない。ここで倒す。そのためだけに、我等の半数でかかる)

アサシン『…行くぞ!』ブワァ

『……!』
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:13:04.61 ID:FfSs2m3k0
アサシン『獲った…!』シュン

全方位より数を使って強襲する。逃げ場などはない。

アサシン『もらっ…』

『ウウ…アアアア!!』ビリビリ

雑魚は目障りだというような咆哮をあげ、ついに隠された姿を顕にした。

アサシン『…!その装い…貴様…何故だ!?』

『…ァ!』バリバリ

アサシンは動揺を抑えきれない。正体不明だったサーヴァントの正体は、ほんの少し前に自分達と戦った者と姿が瓜二つだったからだ。
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:23:25.80 ID:FfSs2m3k0
切嗣『…く…この…』ボロ

ゾフィス『フッ…殺し屋のくせして、非情になりきれてないですねェ!』

切嗣『…お前は!自分のやっていることを何とも思わないのか!』

ゾフィス『つまらない事を聞きますね…決まっているじゃあありませんか。これは戦争なのでしょう?勝つためにどんな駒を使おうと自由…たとえ』

ゾフィス『その命が果てた者でも』

舞弥?『……』カチャ

切嗣『舞弥…!』

ゾフィス『フフ…邪魔ならば殺せばいい。一度死んでいるのだから躊躇うことはないでしょう?』

切嗣(…僕は勝つ。勝って聖杯を手に入れる!だから僕は…!)

切嗣(そうだ…所詮舞弥は僕の道具にすぎない。僕のモノを僕がどうしようと…!)

舞弥『…き…りつぐ…』

切嗣『!!』
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:35:57.00 ID:FfSs2m3k0
舞弥『やめ…て…』

切嗣『…ッ!』ビクッ

切嗣は迷いから引き金を引けなかった。そして舞弥は迷いもなく、切嗣を持っていた銃で強打する。

切嗣『ぐっ…』

ゾフィス『ハハハハハッ!人の心があるからこそ、人一人殺せない!面白い!最高の見世物だ!』

切嗣『貴様ァ!!』

ゾフィス『…なんです?文句があるなら、その女を撃ち殺してしまえばいいではないですか。まさか出来ないとは言わないでしょう…フフ…』

切嗣『…』カチャ

舞弥『…切…嗣』

ゾフィス『さあ…さあ!』

切嗣『…うわあああああ!!』

ーーーーーーーーーーーー
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:48:33.67 ID:FfSs2m3k0
ハサンs『…』ドサッ

『カ……』

雁夜『…倒しやがった…何十体もいたアサシンを…一瞬で…』

アサシン『…はぁ…はぁ…』

雁夜『! まだ残っていたのか!けど…』

『ググァ……』

アサシン『…!』ゾクッ

アサシン『…撤退だ。この事は、必ず綺礼様に伝えねばなるまい』ダッ

『…ガ!』

アサシンを始末するために後を追おうとするが、そこでゾフィスから指令が来た。

ゾフィス(そこまでです。早く来なさい)

アサシン『……』
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 16:54:13.63 ID:JFowK6px0
ゼオンに勝つの無理だろ
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:01:01.31 ID:FfSs2m3k0
衛宮切嗣は、殺すという選択を選んだ。放心状態より意識が戻ると、切嗣の目には、血だらけの相棒が転がっていた。

切嗣『……』ポトッ

ゾフィス『…おや、どうしました?』

切嗣『…う…ああ…』ポロ

ゾフィス『もしや…泣いているのですか?…貴方、思っていたよりつまらなくない人かもしれませんね』

ゾフィス『どうです?私の下僕になれば、貴方の願いを聞き入れても…』

切嗣『あ…あああ…』ガバッ

舞弥『……』

ゾフィス『…チッ』

ゾフィス『ナァ、衛宮切嗣。これだけは忘れるなよ』

ゾフィス『そいつを殺したのはお前だ。私でも、あのキャスターでもない。お前が、そいつを殺したんだよォ!!ハハハハハハ!』

切嗣『!!』

ゾフィス『では挨拶も済ませたことですし…サヨウナラ』

切嗣『違う…キャスターが殺した…でも、最後は…』

『やめて…』

切嗣『僕が…殺した…殺したんだ…!うわああああああ!!!』


ゾフィス『フッ…人間とは…脆いものですね』
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:02:00.88 ID:FfSs2m3k0
ここまで
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:06:24.35 ID:FfSs2m3k0
あれ?おかしいな、だんだん虚淵モドキみたいな感じに…
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 18:47:14.94 ID:i6RhoWS+o
ハードやね
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 20:01:14.89 ID:JFowK6px0
最終回後のガッシュだから本来の強さを取り戻せばワンチャン勝ち目がある
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 15:25:37.64 ID:s/XoQn6gO
少年はゾフィスの命令に従い、アサシンを無視して一直線にある場所に向かっていった。

『…ゥゥ…』ピョン
 
雁夜『…こいつ、どこ向かってるんだ?』

バーサーカー『…r……』

ゾフィス《そろそろですね…》

『…』

雁夜(にしてもなんで俺達を殺さないんだ…?俺はともかく、せめてサーヴァントだけでも倒すべきだ。いや、死にたくはないけども)

『…ガウ!』ビュン

雁夜『うおっ!…この身体でそのスピードアップは…ぐほっ!』

ゾフィス《そうです…ここですよ…》
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:10:48.90 ID:s/XoQn6gO
叫び、涙も枯れ、目も虚ろになっていた切嗣を、ゾフィスは手を下さずじっと見つめていた。

切嗣『…僕を殺さないのか』

ゾフィス『ええ…止めにしましょう。丁度いいので、これからショーの第二幕を始めることにしました』

切嗣『! まだ何かするつもりか!下衆が!』

ゾフィス『フフ…まあ楽しみにしていてください』

『アアアアアアア!!!』

切嗣『…!?なんだこの音は…』

ゾフィス『おや、到着したようですね。…では、また後ほど』フワァ

切嗣『待て!』

ゾフィス『貴方こそ、そこで待っていてくれればいいんですよ』

ゾフィスは切嗣を置いて、その音がする方に飛んでいった。

切嗣『…』
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:28:31.06 ID:s/XoQn6gO
『…ゥゥ…』

ゾフィス『ほう…ちゃんと働けるようだ。ご苦労』

雁夜『おい!なんなんだお前は!…ぐほっ!』

ゾフィス『…どうやら、本当にゾウケンから知らされていないようですね』

雁夜『臓硯だと?』

ゾフィス『まあいいでしょう。やはり貴方は、計画の駒にすらなれないクズだということか』

雁夜『計画…?』

ゾフィス『ええ。貴方は、私のマスターになるんですよ』

雁夜『え?』

ゾフィス『そう…貴方は…私の…』キィン

雁夜にゾフィスが得意とする暗示をかける。心が弱い雁夜は、抵抗すらできなかった。

雁夜『俺は…お前の…』

雁夜『…』

ゾフィス『フ…そして…こいつも…』

バーサーカー『A…r…』
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:26:07.19 ID:aDBTV6/+0
アサシン(…ここか)

アサシンはマスターへの報告用とは別で、念のために一人だけを追跡に向かわせていた。

アサシン(あれは…?)

ゾフィス『ーーーー』

アサシン(また素性の分からん奴…なにかしら、この件には裏があるようだな)

雁夜『ーーー』

アサシン(…間桐雁夜!…そして、あの者…!)

『……』

アサシン(…これは、もしや『殺しなさい』

アサシン『!!馬鹿な…気づかれ…!』

ゾフィス『…雷帝ゼオン!』

ゼオン『……!!』ビシュン
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:38:18.34 ID:aDBTV6/+0
驚くべき反応速度でアサシンに接近した。距離を詰められたならば、気配遮断も意味をなさない。

アサシン『速…』

ゼオン『…』バキッ

アサシン『ぐっ!』

容赦ない一撃が顔に食らわされた。仮面に皹が入るような痛みがアサシンを襲う。

アサシン『…あっ…』

ゾフィス『…』ニィ

ゼオン『…アア!!』ドガァ

アサシン『ぐああああ!!』

身体が地面に叩きつけられる。今度は全身に痛みが流れる。それでも休む隙もなく、ゼオンに追撃される。

ゼオン『……』ガッ

アサシン『…ここまで…か…』

ゼオン『…』ブォン

しかし殺すのではなく、ゼオンはゾフィスの方へアサシンを投げ出した。

アサシン『うっ!』

ゾフィス『…ありがとうゼオン。一応試しておきたいとは思っていたのですよ』

アサシン『…か…』

ゾフィス『始めましょうか』

ゾフィス『これより私は…サーヴァントになる』
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:40:01.61 ID:aDBTV6/+0
ここまで

もしかすると前半書いてた部分と今の内容が矛盾するかも…できるだけは合わせる
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/23(火) 08:37:25.67 ID:tLy9kdT+0
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:15:16.15 ID:b7qnuboN0
再開します
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:27:12.96 ID:b7qnuboN0
ゾフィス『ハッ!』

アサシン『…カハッ!?』ドクン

アサシン(力が…吸いとられ…アレ……)

アサシン『…ク…ァ…』シュイン

ゾフィス『…力がみなぎる…』

ゾフィス『アハ…無事、完了しましたね』

ゾフィス『ではゼオンも…』

ゼオン『!!』

バーサーカー『urrrrrrrr…!』シュイン

ゼオン『ガァァァ!!…ガ…』ガタガタ

ゼオン『……』

雁夜『…』

ゾフィス『さ…行きましょうか。私の人形達』
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:39:38.46 ID:b7qnuboN0
切嗣『…僕は…』

ゾフィス『…お待たせしました』
 
切嗣『!!』

ゾフィス『いやァ、まさか素直に待っているとは。益々面白いですね貴方』

切嗣『お前…そいつは…』

ゾフィス『ええ、紹介しておきましょう。私のマスターのカリヤです』

雁夜『そう…だ。俺が…マスター』

切嗣『…なら、バーサーカーはどうした?』

ゾフィス『倒しましたよ。だから、こうやってここにいるんじゃあないですか』

切嗣『バーサーカーを倒した…!?』

《…それ以上口を滑らすでない、ゾフィス》

ゾフィス《…分かっていますよ》

ゾフィス『…残念ですがサービスはここまでです。ではまた、ごきげんよう』

切嗣『お前は…お前は、一体何を企んでいる!』

ゾフィス『言ったでしょう、私は聖杯を勝ち取るためにここにいると』

切嗣『ふざけるな!』

ゾフィス『冗談じゃないですよ?そろそろしつこいですね、貴方。ここで殺さないだけいいと思えよゴミが!』

ゾフィス『おっといけない…楽しみにしていますよ、衛宮切嗣?』フワァ

雁夜『…』

切嗣『…』ギリッ
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/24(水) 18:51:53.40 ID:U0rxcacj0
ヘタレのくせに
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/24(水) 18:53:03.10 ID:UomNOCM/o
こいつ魔界にもどったらクリアみたいに性格変えられそう
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 19:51:43.11 ID:b7qnuboN0
アサシン『…と』

綺礼『馬鹿な…!そのようなことがあり得るのか!?』

アサシン『ですが、事実証明されています。我等の一人を犠牲にして…』

アサシン『奴はただの魔術師から…』


アサシン『サーヴァントへと変貌しました』

ーーーーーーーーーーーーーー

切嗣「サーヴァントに変貌しただと…?」

ウェイバー「じゃあ、ゾフィスは何者なんだよ!?」

綺礼「ああ。奴は人間ではない。尚且つ、聖杯に選ばれたサーヴァント全てはアサシンが確認済みだった。恐らく、サーヴァントとして乱入した上で、この聖杯戦争を乗っとるつもりだろう」

ウェイバー「そんな真似できるのかよ!」

切嗣「…無理だろうな、一人では」

ガッシュ「キリツグ、心当たりがあるのか?」

切嗣「気安く呼ばないでくれ。…言峰、間桐雁夜は確かにゾフィスのマスターなのか?」

綺礼「何を言うかと思えば。他でもない、貴様がそう言ったではないか」

切嗣「なら、目星はついた。僕の目指すべき標的はやはり…」

切嗣「間桐臓硯だ」

言峰「!」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 21:29:57.74 ID:byoUZKlZ0
ウェイバー「…誰だ?」ボソボソ

言峰「聖杯戦争の御三家のひとつ、マキリの別名…というべきかな」ボソボソ

ウェイバー「なるほど…」ボソボソ

切嗣「…聖杯戦争のシステムを作り上げた御三家は、アインツベルン、遠坂、マキリ。もちろんそれぞれに役割があったが…マキリが提供したのは」

切嗣「英霊…もとい、サーヴァントの召喚と、それを御するための令呪だ」

セイバー「私たちを…」

言峰「奴等ならば令呪を悪用し、最悪令呪を作り出すことも可能かもしれん」

ガッシュ「ゾフィスが…」

切嗣「なにより決定的なのは、奴があの屋敷に姿を隠していた事だ」

言峰「ほう…」

ガッシュ「では、そのゾウケンを倒せばいいのだな!」

切嗣「まあ、そうなるな。…だが、決着は僕一人でつける」

ガッシュ「ヌ!?」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 21:43:33.05 ID:byoUZKlZ0
ガッシュ「水くさいぞキリツグ!私達みんなで戦えばよいではないか!」

切嗣「奴は…奴等は僕の獲物だ。必ず僕の手で殺す」

綺礼「そうでたか…お前だけで勝てる可能性はゼロに近い。協力しないメリットがないだろう?」

切嗣「これは僕の戦いだ!誰にも邪魔はさせない…!誰にも…」

切嗣はセイバーに目を向けながらそう断言した。それは、ここにいる誰よりも、セイバーに伝えたかった言葉だからだ。

ウェイバー「無茶言うなよ!このままみすみす戦力を失わなくても…」

セイバー「…切嗣」

ウェイバー「セイバー!お前もなんとか…」

セイバー「すみません…皆、少し席を外していただけませんか?」

ガッシュ「セイバー…?」

切嗣「…」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 00:45:42.69 ID:a53YE2wz0
ウェイバー「じゃあ…」ガタッ

セイバー「ええ。お気遣い感謝します」

言峰(…説得するつもりか?あの男を)

ガッシュ「ウヌ…心配なのだ…」

ウェイバー「こら、行くぞ」ガシッ

ーーーーーーー


切嗣「…何のつもりだ?」

セイバー「切嗣…前から貴方と語り合いたいと」

切嗣「僕はお前と話す事などない」

セイバー「そうはいかない。私は、アイリスフィールから貴方の事を任されていますから」

セイバー「切嗣…貴方が一人で戦う必要はない。私はサーヴァント、常に貴方と共にある、仲間ではありませんか!」

切嗣「お前と肩を並べて戦う?…ふっ、笑わせるなよセイバー。…君と僕が釣り合うとでも?騎士王様と、しがない暗殺者の僕が?」

セイバー「…何故貴方は、そうやって罵言で逃げるのですか。私が…英雄が憎いのは、痛いほどに伝わりました。しかしこのままでは…」

切嗣「戦い抜けない。なぜならそれは、僕が弱いからだ。とでも言いたいのか?だから、黙って自分に頼っていればそれでいいと?」

セイバー「…違っ…」

切嗣「君の言葉など僕には届かない。…もう僕につきまとうな、使い魔」

セイバー「…!」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:08:00.65 ID:a53YE2wz0
ガッシュ「大丈夫かの…大丈夫かの…」ウロウロ

ウェイバー「だー!大人しくしてろっての!」

ガッシュ「ウェイバー!!お主は気にならぬのか!?」

ウェイバー「うるさいなーもう!こういうのは、僕達が横やりいれるとこじゃないんだよ!」

綺礼「私も同意だ。…あの男が応じるとは思えんがな」

ウェイバー「…うん」

ガッシュ「とにかく、私達は待つしかないのだな」

ーーーーーーー

セイバー「切嗣!貴方という人は…!」

切嗣「黙れ」

セイバー「っいい加減にしなさい!私は…」

切嗣「僕の前から消え失せろ。…いや、いっそのことここで自害させるか?」  

セイバー「ッ!!」ブルブル

セイバー「ーーーここまでだ」

セイバーは剣を切嗣に向けた。だが切嗣は、全く抵抗しない。

セイバー「口が過ぎるぞ下郎!今まで耐えてきたが、この無礼、もはや看過できるものではない!」

切嗣「言葉で勝てないなら実力行使。野蛮な奴だ」

セイバー「まだ言うか!」

切嗣「なら…殺せばいい。そう生きてきたんだろう!気に入らない奴、邪魔な奴、目障りな奴、全て殺してきてお前は王になったんだろうが!」

セイバー「…くっ!」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:23:34.42 ID:a53YE2wz0
切嗣「今だってそうさ。自分の事を棚にあげておいて…お前は独善的な奴だ。まさに、王の器に相応しい人間ってか?」

セイバー「私は切嗣のために、私なりに切嗣を理解しようと…!」

切嗣「ほらそこだ。自分のためにこのわからず屋のマスターを理解してやろう、アイリの頼みだから仕方がない。そういうプライドがみえみえなんだよお前は」

セイバー「私はそんなつもりじゃ…」

切嗣「別に構わないさ。前にも言ったはずだ。僕達が分かり合える事はないんだよ」

セイバー「…それでも」

セイバー「それでも、私は貴方のサーヴァントだ!貴方のために戦う剣だ!貴方のために聖杯を勝ち取る!だから、だから…」

切嗣「やっぱりそうだ。セイバー、お前は…」



切嗣「人の心が分かっていないんだな」

セイバー「!!」

切嗣「君は…僕に召喚されるべきじゃなかった」

セイバー「…」

切嗣「話は終わりだ。たとえ一人でも…僕が、掴みとってみせる…」バタン

セイバー「…あ…」

セイバー「…」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:24:13.26 ID:a53YE2wz0
ここまで
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 10:19:34.20 ID:QLzX2vAd0
おつ
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/27(土) 12:24:48.86 ID:UNDQUPtu0
再開します
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:25:21.97 ID:UNDQUPtu0
再開します
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:26:08.61 ID:UNDQUPtu0
連投してた…スマソ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:44:30.28 ID:UNDQUPtu0
口論を終えた切嗣が部屋から現れると、外で待機していたガッシュ達は一目散に切嗣に駆け寄った。

ガッシュ「キリツグ!お主は…」タタッ

切嗣「…」ギロッ

ガッシュ「ヌ…」

綺礼「…行くのか?」

切嗣「セイバーはお前達に預ける。好きに使え」

ウェイバー「おい!あんたはそれでいいのかよ!」

切嗣「何が不満だ?お前達には利益しかないだろう」

ウェイバー「お前にはセイバーの気持ちってのが…」

ウェイバーが話していると、セイバーも扉から静かに出てきた。

セイバー「…いいのです」

ガッシュ「セイバー…」

切嗣「本人もこう言っている。…じゃあこれからは僕の好きにやらせてもらう」スタスタ 

綺礼(結局のところ、この男の心を動かすことは無理か…)

セイバー「…」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 13:06:16.08 ID:UNDQUPtu0
綺礼「…行ったか。やれやれ…ただでさえ互角には程遠いというのに…」

ウェイバー「セイバー。お前の説得じゃダメ…」

セイバー「…」

ガッシュ「ウェイバー…今はそっとしておいたほうが…」ヒソヒソ

ウェイバー「だな…」ヒソヒソ

綺礼「いささか不本意だが…奴はいなかったものとして、足掻くしかあるまい」

ガッシュ「…ウェイバー!!!」

ウェイバー「うわ!?なんだよいきなり!」

ガッシュ「特訓なのだ!」

ウェイバー「はぁ!?」

ガッシュ「悩んでいるなら、体を動かすのが一番なのだ!」

ウェイバー「…おお!そうだそうだ!決戦の時に術を使いこなせないんじゃ話にならないからな!」

ガッシュ「よーしやるのだ!ヌオオオオオ!!」ダダダ

ウェイバー「オオオオオオ!!」ダダダ

綺礼「あいつら…万全な状態になるまで休めと…」

セイバー「…」ジー

綺礼「ん?…気にかかるならばお前も混ざってくればいい」

セイバー「…いえ…私は見ているだけで…」

セイバー「今の私には…あの二人は眩しすぎる」

綺礼「そうか…」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 15:26:04.72 ID:UNDQUPtu0
ウェイバー「ザケル!!」

ガッシュ「」

ガッシュ達のやることは変わらない。ただ自分の呪文の力、心の力を高めようと、何度も術を唱えていた。

ウェイバー「よし!調子いいぞガッシュ!どんどんいくぞォ!」

ガッシュ「オオ!」

セイバー「…」ウズウズ

ウェイバー「ーーー!」

ガッシュ「」

ウェイバー「…くそっ!なんか違うんだよな…」

ガッシュ「ウヌ…」

セイバー「…ガッシュ…そこは……」ボソボソ

綺礼「…お前も」

セイバー「いけません!」

綺礼(強情な奴だ…)

セイバー「…」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 15:37:41.93 ID:UNDQUPtu0
ガッシュ「ハァ…ハァ…」

ウェイバー「…今日は、こんなもんか。もう終わりに…」チラッ

セイバー「…」ソワソワ

ウェイバー「…はぁ」

ガッシュ「ウヌ?」チラッ

ウェイバー「セイバー!」

セイバー「! な、なんでしょう!」ピョコン

ウェイバー「このままの僕たちじゃ限界があるからさ…稽古、つけてくれないか?」

セイバー「…!!」

ウェイバー「言峰は…そういうのするタイプじゃないだろ?」

綺礼「…ふっ。そうだな。強くなるならば、サーヴァントに戦いの極意を授かるほうが身のためだろう」

ガッシュ「賛成なのだ!」

セイバー「…ええ、そこまで言うなら仕方ありませんね!いいでしょう!私の誇りにかけて、貴方達を一人前にしてあげます!」パァァ

ウェイバー(ほっ…少しは元気でたみたいだな)

セイバー「私の修行は甘くないですよ?覚悟なさい二人とも!」

ウェイバー「…臨むところだ!」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/28(日) 16:06:30.30 ID:8nZNgabr0
岸浪ハクノ
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/28(日) 21:25:53.94 ID:ZSYf9SuY0
更新できずすみません
これから誰と戦わせるか、何を使うかを思索して筆が進んでいません。
一応、展開は決まったのは決まったので、迷走しないようにするつもりです。
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:27:17.06 ID:nQuLBti40
毎日更新できて当たり前なんてのがおかしいんやで
のんびりしてくだされ
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:53:32.16 ID:hxOMfbMOo
そうそうssなんて暇潰しだし気分転換にするもの
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 22:46:39.58 ID:XK2ofQytO
再開します
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 23:05:11.54 ID:XK2ofQytO
セイバー「どうしました!早く立ちなさい!」

ガッシュ「…ウヌ!」スクッ

ウェイバー「し…死ぬ…」グテー

セイバー「鍛え方が足りません。まだまだですね、ウェイバー」

ウェイバー「僕だけかよ…」

ガッシュ「頑張るのだウェイバー!」

ウェイバー「お前はいつも元気だな!」

セイバー「それは…いえ、すみません。英霊と比較するのは筋違いでした。貴方もただの魔術師にしては、動ける部類に入らないともいえないでしょう」

ウェイバー「嬉しいような悲しいような…」

セイバー「…では、次は…」

ウェイバー「まだやんのかよ〜…」

ウェイバー(今ここに、誰も止める奴がいないんだよな…この猪突猛進コンビを)


綺礼『悪いが私も暇ではないのでな…少し抜けさせてもらう。安心しろ、すぐ戻るさ。だからそれまで…』

綺礼『セイバーは頼んだぞ』ニヤァ

ウェイバー(ああ…言峰…覚えてろ…)
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 23:53:40.94 ID:sRXemJc+0
ゾフィス「ふぅ…」

ケイネス「…ゾフィス」

ゾフィス「おやケイネス…どうかしま…」

ふと後ろを振り向くと、臨戦態勢に入ったケイネスが立ち塞がっていた。

臓硯「ククク…つくづく貴様は人望がないのうゾフィス」

ゾフィス「…どういうつもりですか?」

ケイネス「貴様を殺せば、ソラウは解放される…!」

ケイネス「Fervor,mei Sanguis…!」

ゾフィス「私に歯向かうのですか…やれやれ」

ゾフィス「誰が力を与えてやったと思ってんだテメェはよォ!!」

???「テオラドム!」

ケイネス「…この程度が通じるとでも?」

ゾフィス「調子に乗らないでください」パチン

ケイネス「…!?ぐっ…あ…!あああああ!」

ゾフィスの合図から、ケイネスを防御していた水銀は剥がれ落ち、暴走を始めた。

ゾフィス「その力のリソースは私…私の匙加減で、いくらでも貴方の魔力は操作できる」

ゾフィス「…ゆっくり壊してやるよ…」

ケイネス「…!」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/30(火) 00:03:14.66 ID:h62wTtC10
綺礼「…驚いたな。まだ続けていたのか」

セイバー「貴方が戻る数分前には、もう終わっていました」

ガッシュ「」

ウェイバー「…」

綺礼「…死んだか」

ウェイバー「生きとるわ!」

綺礼「そうか」

綺礼(ウェイバー・ベルベットはともかく、あのガッシュが…余程しごかれたらしいな)

セイバー「…何故笑みを浮かべている?」

綺礼「…なんでもない。それより、私達も遂に動く時が来た」

セイバー「!! いよいよですね…」

綺礼「…が、その前にガッシュを起こしてやらねばな」

セイバー「…はい」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/30(火) 00:28:46.94 ID:h62wTtC10
綺礼「まず…奴等がやろうとしている計画のおおよそは掴めた」

綺礼「恐らくだが…奴等は聖杯を使って、この世界を滅ぼすつもりだ」

ウェイバー「何だって!?」

綺礼「あくまで予想にすぎん。…だが現在、この冬木の霊脈には奴が溜め込んだであろう並々ではない魔力がある。聖杯を使ってそれを放出させれば…」

ガッシュ「ウヌ…」

セイバー「…」

綺礼「しかし、これほどまでのエネルギーをたとえサーヴァントだとしても生み出せるとは考えられん。必ず裏があるはずだ」

綺礼「それに…」

セイバー「…? なんですか?」

綺礼「いや…気にするな。どうでもよいことだ」

綺礼「とにもかくにも、今の私達はそれを阻止するほかない。…とりあえず」チラッ

「「「??」」」

綺礼「ここから出ていけ」

「「「!?」」」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/30(火) 01:13:41.36 ID:CXH1D6Xa0
来てた
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/30(火) 17:06:08.03 ID:9YplB+ve0
一週間……イヤ、一ヶ月は待つか?
と思ってたらもう来てた
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 11:47:19.22 ID:5pSiD/AB0
 マッケンジー宅

ウェイバー「…」

セイバー「美味です!」

マーサ「そう!よかった、どんどん食べてね!」

セイバー「ええ!」モキュモキュ

ガッシュ「…よく食べるのう」パクパク

グレン「やるなあウェイバー!こんな美人を連れてくるなんて」

ウェイバー「ちっがーう!そんなんじゃなーい!」

セイバー「うるひゃいですよ、ウェイバー。ひょくじひゅうでひゅから、ひひんとまなーをまもって…」モキュ

ウェイバー「まず咀嚼し終わってから喋れよ!汚いぞセイバー!」

セイバー「ひょんな…うっ!」

ガッシュ「どうしたのだ!?」

セイバー「のど…つまっ…」ブルブル  

ウェイバー「バカヤロー!」トントン

セイバー「む…ありがとうございます、ウェイバー」ゴックン

ウェイバー「…こいつ呼ぶんじゃなかったな…」ヒソヒソ

ガッシュ「そ、そんなことは…ない…のだ…」ヒソヒソ

セイバー「すみません、おかわりを!!」

ウェイバー「おおい!!」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 11:56:11.82 ID:5pSiD/AB0
セイバー「ご馳走さまでした。実に美味しかったです、是非またよろしくお願いします」キラキラ

マーサ「いい…食べっぷりだったわね…」

ウェイバー「遠慮しないで言ってやっていいよおばあさん。お前は食いすぎだってな」 

ガッシュ「た、たくさん食べるのはよいことなのだ!」

ウェイバー「人間限度を知らないとこうなるんだなってのが、こいつを見て分かったよ」

セイバー「む…貴方こそ、あれよりも食事を摂ったほうがいい。だから背も伸びず、貧相な体型に…」

ウェイバー「…体型に関しては人の事言えないだろ」

セイバー「…ほう?もう一度言ってみなさい!」

ウェイバー「なんだよ!ほんとのことだろ!?」

ガッシュ「ナアア!やめるのだ!!」

グレン「うんうん…仲もいいようだな」

「「仲よくない!!」」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:05:20.90 ID:5pSiD/AB0
教会を拠点にしてこれから戦おうと思った矢先、三人は突然言峰綺礼から追い出された。

ウェイバー達はマッケンジー宅に戻ろうとしたが、マスターに相手すらしてもらえないセイバーをこのまま見捨てる事もできず、了承を得て、一日のみマッケンジー宅に居候していた。

短い期間でどうにか作戦を立てよう、鍛練しようと心身をフル回転した三人は、気づけば夜を迎えていた。
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:14:00.15 ID:5pSiD/AB0
ウェイバー「疲れたし…ちょっと早いけど寝るか」フワァ

ウェイバー「ガッシュ〜…」ガチャ

ガッシュ「…」スピー

ウェイバー「もう寝てら…」

セイバー「おや、寝ていなかったのですね」

ウェイバー「うぉぉ!?…ああ、そういやいたんだったな」

部屋に戻ると、ガッシュは眠りについていたが、セイバーは窓から空を眺めていた。

マーサ『せっかくなんだし、一緒の部屋でいいわよね?』

ウェイバー『よくなーい!』

グレン『照れんでよかろう』ケラケラ

ウェイバー『て、照れてないわ!別にいいよ!同じ部屋でも!!』

マーサ『そう!』ニコニコ


ウェイバー「ったく…」ボリボリ

セイバー「…あの」

ウェイバー「ん?」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:28:38.10 ID:5pSiD/AB0
セイバー「本当に、ありがとうございます。敵でもある私を、このように迎えてくれて」 

ウェイバー「…んだよ急に」

セイバー「これまで感謝の言葉を述べていなかったので…」

ウェイバー「…そうか。それもそうだな」

セイバー「はい。…では、お休みなさい」

一言御礼を言うと、セイバーは再び視線を外に戻した。かという自分は布団に倒れこんだが、どうしてもセイバーが気になったので、起き上がって尋ねてみる。

ウェイバー「…お前は眠らないのか?」

セイバー「…サーヴァントに睡眠は必要ありません。なにより、今ここに敵が攻めてこないとも言いきれないでしょう」

ウェイバー「けど…そう気を張りつめてもしょうがないと思うけど?」

セイバー「しかしですね…」

ウェイバー「…はぁ」

仕方ない。こいつを納得させることはできない。なら…
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:39:20.20 ID:5pSiD/AB0
ウェイバー「…」ドシッ

セイバー「どうしました?」

ウェイバー「お前が退屈しないように、僕がお前の話し相手になってやるよ」

セイバー「…?休息をとるべきでは?」

ウェイバー「そんなの僕の勝手だろ?…それに僕も気になってたんだ、お前の事と…あのマスターの事。聞くなら今だって思ってな」

セイバー「…そう…ですか。…貴方が眠くなるまでならば…」

セイバー「それと…私も、貴方とガッシュの話を聴きたい」

ウェイバー「ああ…いいよ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 13:01:06.38 ID:5pSiD/AB0


ーーーーーーーーーーーー

セイバー「…です」

ウェイバー「へえ…まさかそんな奴とは思いもしなかったな。…だからアインツベルンじゃなくて、あいつ自ら出てきたってわけか」

ウェイバー「それにしても壮絶な戦いをしてたんだな…お前達は。んでお前はマスターに同情して、つい出すぎた真似をしてしまったわけか?」

セイバー「…」

ウェイバー「でもなー…どうにかしてやりたいけど、僕がでしゃばる所でもないし…」

ウェイバー「…散々罵倒されたお前がマスターを見捨ててないのも、何か理由があるんだろ?」

セイバー「…泣いていた」

ウェイバー「え?」

セイバー「切嗣は…泣いていた。私には涙を見せる事などありませんでしたが…少しだけ見せた…あの切嗣の顔は、冷酷な暗殺者などではない、愛する人への涙を流しているようにしか感じませんでした」

ウェイバー「…」

セイバー「勿論、そうではないとは理解しています。しかし、あの時の顔を見てから…」


アイリ『…お願いね?』

切嗣『よかった…本当に』


セイバー「…私は…」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 13:16:14.68 ID:5pSiD/AB0
セイバー「分からない。どちらが本当の衛宮切嗣なのか。自分がやっていることは間違いなのか。彼の心が…私には全く…」

切嗣『お前は…人の心が分かっていないんだな』

セイバー「情けない。民を救うどころか、人一人の気持ちも汲み取れない。やはり私は、王の器ではないのでしょうね」

ウェイバー「聖杯の望みはそういうわけか…」

セイバー「…私のせいで、国が滅びたも同然です。叶うならば、王の選定のやり直しを…」

セイバー「…ああ、申し訳ない。私情を挟みすぎてしまいました。私の話は終わりです」

ウェイバー「…王の器、ね」

ウェイバー「あー…セイバー。今度は僕の番だけど、まずはじめにいいか?」

セイバー「なんでしょう?」

ウェイバー「ガッシュもな…一応、王様なんだ」

セイバー「なんと!一体どこの王なのですか?」

ウェイバー「それは…えっと…」

セイバー「何故勿体ぶる!ここまで来たならば教えてくれても…」

ウェイバー「…冗談じゃないからな?」

ウェイバー「魔界だ」

セイバー「…は?」

ウェイバー「魔界だ」

セイバー「…は??」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 14:05:21.29 ID:5pSiD/AB0
いったんここまで
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 14:41:08.23 ID:uIeG3OP+0
(ルール上は本燃えたら敗退とはいえ)人or魔物が死ぬかもしれないバトルロワイヤルで王を決めるなんて聞かされたらブチギレるのでは
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 16:47:59.39 ID:lCI5Ws/w0
魔物の力を悪用しまくる人間とかいたしな
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 16:48:33.06 ID:lCI5Ws/w0
戦う意思のない奴に凶暴な別人格植え付けたりするし
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 16:50:57.42 ID:60Tk7PVX0
「人間と共に戦う事で子供たちを精神的に成長させる」とかいう名目でまだ小学生程度の子供たちを別世界に放り込んだ上
戦場となる人間界に対して事前連絡もせず承諾すら得ないどころか戦後に被害の一切も賠償しない

アレ、人間界の事を蠱毒に使う壺くらいにしか考えてないのでは・・・
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 17:07:41.65 ID:lCI5Ws/w0
まだ喋れない幼児から高校生ぐらいの子供という子供の範囲がかなりハンデあるからな、一応最後の一人が決まったら魔物が壊したものは直してくれるけど
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 17:19:44.71 ID:60Tk7PVX0
>>409
ありゃ、直してたかスマン

喋れないと言えば魔物の種類によっては人間と言葉で意思疎通できない例もいくつかあったな
ただゾボロンもウマゴンもカルディオもパートナーとの意思疎通は出来てたし特にデメリットにはなり得ないのか
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 18:10:22.66 ID:Tw61AFA7o
そもそも優勝したら願い叶えるって聞いたけど、それ知らずに戦ってるパートナー多そう
そんな話序盤に出てないよな?あの世界の人達優しい
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 18:14:50.70 ID:lCI5Ws/w0
貴方が望むだけの財を与えるか、魔物との記憶を残すか選べるよ
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:03:32.10 ID:M3xXGR0U0
セイバー「マカイ?…私は、そのような国も文明も耳にしたことはありませんが…」

ウェイバー「うーん…魔界…そうだなあ、人間じゃなくて、魔物…?がいる場所っていうか…とにかく、あいつはそこの王様らしい」

セイバー「魔物…?ガッシュは聖杯によって呼び出された、全うな英霊ではないのですか?」

ウェイバー「いや…呼び出したのは確かに僕なんだけど…ちょっと待ってろ」ガサゴソ

ウェイバー「…あった。ほら、見てみろ」ポイ

ウェイバーが取り出したのは、ガッシュの服の色にそっくりな、青い布の切れ端だった。

セイバー「これは?」

ウェイバー「ガッシュを召喚した時の触媒だ」

セイバー「…この布でですか?」

ウェイバー「アーチ…ちょびっとだけ優秀な魔術師が用意した逸品を拝借してきたんだけど…で、やってみたらガッシュが召喚できたってわけ」

セイバー「くすねてきたということですか…」ジトー

ウェイバー「そんな目で見ないでくれ…」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:32:31.34 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「話を戻そう。ガッシュは記憶がないってのは、お前も聞いただろ?でも、完全に記憶がない訳じゃない」

ウェイバー「あいつは王になるために戦ってきた。百人もの魔物の中で、たった一人しかなれない王様になるためにな」

セイバー「その…魔物同士で争って、王を決めていたと?」

ウェイバー「ひどい話さ。あんな子供を人間界に解き放って、仲間と戦わせるなんて。僕みたいな人間の力を借りるとはいえ、ほんと何考えてんだか」

セイバー「…年端もいかない子らをそのように扱うのは、憤りを感じます。しかし話が唐突すぎて、全ては噛み砕けていない。気の毒だ、というのが率直な感想ではあります」

ウェイバー「ま、そうだよな。僕も詳しくは知らないけど…」

セイバー「ですが、周りを蹴落としてまで王として君臨する。それはもはや暴君とも違わない。…私に言わせればその思想は、国の在り方にも、王道にも反している」

セイバー「はっきり言って今、ガッシュを哀れむと同時にガッシュに失望もしました」

ウェイバー「…なんか勘違いしてないか?」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:53:05.72 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「自分のために仲間を見捨てるなんて、ガッシュがそんな事するような奴に見えるのかよ」

ウェイバー「…一回だけ、ガッシュの記憶が僕に流れてきた。その時見えたんだ」

ウェイバー「確かにあいつは、王様を目指して戦ってた。でもそれは、自分のためなんかじゃない。あいつがなりたい王様ってのは…」

『魔界にやさしい王様がいてくれたら…こんな…つらい戦いはしなくてよかったのかな…?』

『ウヌ、ウヌ!そのとおりだ!』

ウェイバー「…やさしい王様だ」

セイバー「やさしい…王様?」

ウェイバー「うまく言えないけど…誰も傷つかないような世界のために、あいつは頑張ってたんだ。だから僕は…」

セイバー「誰も傷つかない…?そんなものは無理だ。何かの犠牲なしには国は成り立たない!」

セイバー「国のため、国を背負うのが正しき王の姿だ!たとえ苦渋の決断を迫られようと、王は耐えしのぎ、常に民のためにあらなければならない!やさしい王様など…そんな絵空事など通じない!」

ウェイバー「っおまえ…」


ガッシュ「…そんなことはない!!」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:07:41.65 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「ガッシュ…悪い、起こしちゃったか」

ガッシュ「ウヌ…よいのだ。それよりも…セイバー、どうしてやさしい王様が、いてはいけないように言うのだ?」

セイバー「…それは、優しさだけでは王として不充分だからです。国を束ね、統治するためには、優しさだけでは民も離れていくでしょう」

ガッシュ「………」

ガッシュ「なるほどのう」

ウェイバー「はあ!?納得すんのかよ!?」

ガッシュ「…正直私は、王としての在り方などはよく分からないのだ…」

ガッシュ「ウヌ、やさしいだけではダメなのだ…」

ウェイバー(おいおい、ズバッと言ってくれる流れだっただろ…)

セイバー「呆れました。そのような腑抜けた心構えでは、今はよくてもこの先…」

ガッシュ「…でもきっと、私が道を間違えても、みんなが助けてくれるのだ」

ウェイバー「!」

ガッシュ「一人で何でもやることは難しい。だから友達や、先生や、家族が、その一人に手を差し伸べてくれる」

ガッシュ「みんながいればなんだってできるのだ!どんな強い敵がいても、力を合わせて倒せるのだ!」

セイバー「…根拠はどこに?」

ガッシュ「二人とも、私の友達だからだ!」

セイバー「! 私が、友達…?」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:23:31.41 ID:M3xXGR0U0
セイバー「ガッシュ…気持ちは嬉しいですが、友達というのは少し…」

ガッシュ「ちがうのか!?」

セイバー「う…」

ガッシュ「悲しいのう…友達になれたと思ったのにのう…」

セイバー「…!そうか…その王の選別の時に、貴方の友は…」

ガッシュ「私は人間界での戦いの記憶は戻ってはいない。しかし、出会った魔物の友達の名は全て覚えておる!…戦った後の、記憶も…」

セイバー「その友人は、今は…もういないのですね。…いえ、不躾な問いですね。忘れてください」

ガッシュ「ウヌ?今でもみんな私の友達なのだ」

セイバー「は?」

ガッシュ「いろいろあったけどみんな、私の友達なのだ」

セイバー「…」

ウェイバー「…ぷっ、アハハハハ!」

ガッシュ「な、なにがおかしいのだ!」

ウェイバー「いやー…まさかセイバーを黙らせるなんて…見ろよあの顔、ポカーンてしてるぞ、ポカーンて!アハハハハハハ!」

セイバー「笑うなぁ!」ブォン

ウェイバー「うわぁ!」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:29:58.83 ID:M3xXGR0U0

ーーーーーーーーー

セイバー「すまないガッシュ、止めなければこの家ごとウェイバーを粉砕するところでした」

ガッシュ「ハァ…ウヌウ……」

ウェイバー「…くあー…そうだ、僕眠いんだった。寝よー…」

セイバー「なっ!逃げるな!」

ウェイバー「僕の負けだよ…おやすみー」

セイバー「むぅ…」

ガッシュ「…なんだか眠れないのう」

セイバー「…私たちのせいですね」

ガッシュ「ウヌ…セイバー?」

セイバー「なんでしょう?ガッシュ」

ガッシュ「さっきの話の続きなのだがの…」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:48:37.00 ID:M3xXGR0U0
ガッシュ「私が王様になれたのは、私一人の力ではない。私に協力してくれたみんなのおかげなのだ」

セイバー「それは…察していました。貴方が友を大事にする理由は、きっとそこからなのでしょう?」

ガッシュ「ウヌ。それで、お主の聖杯へのお願いなのだが…王のせんていのやり直しとはなんなのだ?」

セイバー「言葉通りです。至らない王のおかげで国は終わりの一途を辿った。許されるのならば、私などではない、真に相応しい王を選ぶために…」

ガッシュ「…やり直すとは、今までのすべてをなかったことにするのか?」 

セイバー「ええ。構いませんよ、それが民にとって最も…」

ガッシュ「それは、本当に正しいことなのかの?」

セイバー「…何?」

ガッシュ「お主のことを否定したくはないが…お主の全てを消してしまうことが、よいことだとはとても思えぬ!」

ガッシュ「私だって、はじめからみんなと仲がよかったのではない。それどころか…友もあまりいなかったのだ。それでも正面からぶつかりあって話し合えば、分かり合えるはずなのだ。…だから、お主に言いたいのは…」

ガッシュ「お主は過去や今にとらわれず、お主の本当にやりたいことをやればいいのだ!間違ってもいい!自分にウソをつくな!」

セイバー「…!」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:52:58.06 ID:M3xXGR0U0
ガッシュ「…ハッ!すまぬセイバー!つい…」

セイバー「…いえ…」

《うるさいぞー!》

ガッシュ「ア!も、もう寝ようぞ!セイバーも寝るのだ!ホラホラホラ!」バババ

セイバー「あ、ちょっ…」

ガッシュ「おやすみなさいなのだー!」シュバッ

セイバー「ガッシュ…」

セイバー「…おやすみなさい。ありがとう、やさしい王様」

ガッシュ「…ウヌ!」


ウェイバー(…よかったな…)


421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/02(金) 18:00:40.73 ID:1Vf9kMJq0
良いこと言うなぁ
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 19:43:17.86 ID:M3xXGR0U0
セイバー(私がやりたいことをやればいい…ですか)

聖杯を手にして、失われた祖国を救済する。その望みを叶えるために私は希望にすがって、衛宮切嗣のサーヴァントとして召喚された。


全てを失ってから、ようやく後悔した。私が王でなければきっとこうならなかった。

《王は人の心が分からない》

かつてある騎士がそう言い残し、私から立ち去った。

民のために、国のために、小さな村を焼き払った私へ。生まれながらに故郷を失った者への思いなど捨て置いた私へ。国の繁栄のために犠牲を厭わない私から、或いは感じ取ったのだろう。

信頼していた円卓も、皹が入れば瞬く間に崩壊した。友である湖の騎士の行いを、私は咎めなかった。…今になれば、彼のためにも裁くべきだったのだろうかとも惟う。

人としての願いなどそこにはなかった。ただ完璧な王として振る舞えば、皆は着いてきてくれる。それのみを信じて、私は……

《セイバー》



ーーー私は…
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 19:43:52.86 ID:M3xXGR0U0
多分ここまで
説教くさくなってしまったな…
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 19:45:25.92 ID:h5Al17FH0
再開します
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 19:54:19.31 ID:h5Al17FH0
ケイネス「かはっ…」ドサッ

ゾフィス「…六時間三十八秒。やれやれ…才能だけは伊達ではありませんね」

臓硯「…いつまで油を売っておるんじゃ貴様、はようせんか」

ゾフィス「そう焦らずとも、もうすぐですよゾウケン…」

ゾフィス「貴方への恩は忘れていない、心配無用です。それに正直…」

アーチャー「…」

ライダー「…」

ゼオン「…」

ゾフィス「負ける気がしなくて…フフフ」

ゾフィス「おっと失礼。どうかしたのか、というのが筋ですね」

臓硯「ふん…些か不愉快な事があってな。少し外していた隙にあの魔術師殺し、儂の館に手をだしおった」

ゾフィス「へぇ…それはそれは…しかし、もう思い入れはないのでしょう?」

臓硯「…そうじゃな」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 20:05:52.67 ID:h5Al17FH0
 朝

ガッシュ「おはようなのだー!」

ウェイバー「おはよう。あの後、少しは眠れたか?」

ガッシュ「ヌ…よ、よふかしはしておらぬぞ!」

ウェイバー「ハハ…ん?」

ウェイバーが目をやると、セイバーは、一人物思いにふけっていた。

ウェイバー(まだ悩んでんのかな…でも声かけないわけにもいかないし…)

ウェイバー「…おはよ」ポン

セイバー「ひゃっ!あ…お、おはようございます、ウェイバー!」

ウェイバー「そんなに驚くことないだろ…」

セイバー「明るくなるまで少し瞑想していたもので…ね、寝ていたわけではありませんよ!」

ウェイバー「誰もそんなこと言ってないっての。逆にずっと神経尖らしてるほうが体に悪いぞ」

セイバー「む…そうとも…いわない…こともないですが」

ウェイバー「とにかく!準備したら教会に行くぞ!言峰が待ってるからな」

ガッシュ「ウヌ!」

ウェイバー「じゃ、まず朝ごはんを…」


マーサ「ウェイバーちゃん!ガッシュちゃん!お客さんよー!」


ウェイバー「…調子狂うな。誰だよこんな時間に…はーい、今行く!」スタスタ

セイバー「…!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 20:07:24.19 ID:h5Al17FH0
ちょっと待て、なんやねんその六時間三十八秒て。
おかしいやろ三十八秒は!
三十八分に直しておいてください…
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 00:55:54.42 ID:CqpGnnSc0
セイバー「ウェイバー!これは罠では…」

ウェイバー「うるさいな…頭痛くなるから騒がないでくれよ」

セイバー「」

目を擦り、小言から耳を塞ぎながら玄関に赴く。しかし待っていたのは思いもよらない人だった。

ウェイバー「はいはい…あれ?君は…」  

桜「…」

ウェイバー(…ガッシュ目当てかな。てかそれよりも聞きたい事が)

桜「…あの、ガッシュ君、いますか?」
 
ウェイバー「あーいるいる、いるけど…」

ウェイバー「えっと…なんでこの家の場所が分かったのかな…?」

桜「…それは…」

桜「…」

ウェイバー「…」

ウェイバー(黙っちゃったよ…)

セイバー(ガッシュを呼んできましょう)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:05:53.56 ID:CqpGnnSc0
ウェイバー「…」

桜「…」

「「………」」

ウェイバー(辛い…この空間がとてつもなく…)

「サクラ!」

桜「! ガッシュ君!」トテトテ

ウェイバー(おお…一目散に…)

ガッシュ「どうしたのだ?なんでここに来たのだ?」
 
桜「…教会のおじさんが、ここならガッシュ君がいるって…」

ウェイバー「ことみねぇぇ…!僕たちの後つけてたのか…」

ウェイバー「で、ここに来たのはガッシュに会いたかったからか。でもなんで教会に行くんだよ?用事なんかないだろ、君みたいな子供に」

桜「…」プイッ

ウェイバー「このガキ…」

セイバー「よしなさい、みっともない」

ウェイバー「うぐ…」

ガッシュ「…話してくれるかの?」

桜「…」コクッ

ウェイバー「…」イラァ
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:18:00.46 ID:CqpGnnSc0
桜「昨日の夜…」

ーーーーーーーーー

間桐の虫蔵で、少女は一人鍛練と称された見るにも耐えない虐待をいつもより長い時間受けていた。

しばらくすると、こつ、こつと足音が聞こえてきた。

桜(だれかきた…?)

桜『…おじいさま?』

切嗣『ッ…予想以上に惨いな』

桜『おじさん…だれ?』

切嗣『…セイバーの言っていたのはこの子か』

切嗣『痛かったろう…安心しろ。今すぐここから出してやる』

桜『え?でも…』

切嗣『…間桐め…幼い少女を虫漬けとは…』グッ

桜(どうして…どうしてこのひとはおこっているんだろう…)

切嗣『早くしろ』

桜は言われるがままに、男の手を掴むしかなかった。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:30:28.19 ID:CqpGnnSc0
切嗣『いいか…君はこれから、この地図にある教会に行きなさい。きっと君を保護してくれる』

桜『ほご…?』

切嗣『君には悪いが…今からこの建物ごと、忌々しい虫共を焼き払う』

桜『そ、そんなことしたらおじいさまが…』

切嗣『…君が気にすることじゃあない。さ、行きなさい』

桜『おうち、なくなっちゃうの…?』

切嗣『…』

桜『…どうして…』

切嗣『…さあ、どうしてだろうな。…おじさんが、悪者だからかな』

桜『…』

切嗣『…なら、悪者らしく振る舞うとしよう…』カチャ

切嗣『まだ生きていたいなら、ここから消えろ』

桜『! や、やだ…こわいよ…!』ダッ

切嗣『…はは…』



切嗣『…いいんだ。これが、僕の正義だ』


男は、静かに館に火を放った。
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:51:12.13 ID:CqpGnnSc0
教会

桜『…ここかな』

桜『人が…いない…どうしよう、私…道に迷っちゃったのかな…』

綺礼『…こんな時間に何か用かね?薄幸な少女よ』

桜『!!』

綺礼(この娘、見覚えがあるような…ないような…)

桜(うわあ…すっごくおおきい…)

桜『え、えっと…教会に、ほご?してもらいにきました』

綺礼『…こちらも忙しいというのに…』ボソッ

桜『え?』

綺礼『…何故だ、何故私の仕事が増えている?私は一体何のために、騒々しいあいつらを帰らせたのだ…』

綺礼『ぐ…仕方あるまい。ここは教会側として、責任を持たねばならぬ所だ』

桜『あ、あの…』

綺礼『何かね?…そういえば、君の名は…』

桜『さくら…間桐、桜です』

綺礼『…成程』
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 02:00:24.59 ID:CqpGnnSc0
綺礼(私が監督役とはいえ、ここにこの娘を置いておくのは危険にも程がある…)

桜『…こわいよ』

綺礼(しかし野放しには…)

桜『…ガッシュ君…』

綺礼『!!!! い、今なんと、言ったのかな』

桜『!? ガッシュ…君って…』

綺礼『そうか…ふふ、どうやら天は君に味方してくれているようだ』

綺礼『喜べ少女よ。君の望みはようやく叶う』

桜『…?』

ーーーーーーーーーーーー

桜「それで…き、きちゃった」

セイバー「…」

ガッシュ「…」

ウェイバー「…」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 02:01:50.34 ID:CqpGnnSc0
ここまで
ss見返してみたけどガッシュかfateか片方しか知らない人には意味わからん上にくそつまらんなこれ
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 02:33:07.46 ID:rCxQ5ysBo

両方知ってる層には受けてるんだからいいじゃん

特にマナー悪い訳でもないんだから好きに書けばいいんだよ
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 10:33:05.10 ID:0KKMvLzco
ガッシュもFateも大まかな設定とストーリーしか知らんけど楽しんでるから気にするな
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 14:34:14.57 ID:laVOckD+o
クロスssってそういうもんでしょ
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:31:45.28 ID:CqpGnnSc0
クロス…というか、こんな長いss書いたの初めてで不安で…そう言ってくれるなら嬉しいです
再開します
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:41:40.39 ID:CqpGnnSc0
セイバー「…弱りましたね」ヒソヒソ

ウェイバー「どうしようもないんだけど…」ヒソヒソ

ガッシュ「…サクラ!」

桜「な、なにかな」

ガッシュ「これから私たちは大事な用があるのだ。私もお主と遊びたいのだがその…今は…」

桜「で、でも、帰ってくるんでしょ?このままだと私…」オロオロ

ガッシュ「サ、サクラ?」

桜「っ…だれもっ…わたしとっ…ひっく…」

ガッシュ「ヌワアアア!泣くな、泣くのではない!どどどどどうすればよいのだウェイバー!!」

桜「わたし…ぐすっ…もうっ…だれも…」

ガッシュ「ヌオオオオ!!」

ウェイバー「おい落ち着け!ああああもおおお!とうすりゃいいんだよぉぉ…!」ジタバタ

セイバー「貴方も落ち着きなさい」ピシッ

ウェイバー「あいてっ」

セイバー「…サクラ、といいましたね」

桜「…?」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:51:31.75 ID:CqpGnnSc0
セイバー「ガッシュは、貴方の事を大事に思っています。しかし今は此方が手一杯なのです。ですから、ほんの少しだけ、ガッシュを貸していただけませんか」

桜「え…でも、かえって…くるんだよね?」

ガッシュ「ウ…それは…」

桜「…」

ガッシュ「…ウヌ!任せるのだ!帰ってきたら、また私と、たくさん遊ぼうぞ!」

桜「…!うん!やくそくね!」

ガッシュ「ウヌ!やくそくなのだ!」

ウェイバー(…軽はずみに約束していいものか…いいや、軽はずみなんかじゃないよな)

ウェイバー「よし分かった!じゃあサクラ、君は家で預からせてもらうよ。おじいさんとおばあさんは優しいから、きっと歓迎してくれるはずさ」

桜「はい…ガッシュ君、私ずっとまってるからね」

ガッシュ「ウ、ウヌ!」ゾッ

セイバー「?」

ガッシュ「で、ではウェイバー!セイバー!早く出発しようぞ!」

ウェイバー「お、おう…」

桜「…ずうっと、まってるから」

ガッシュ「ヒイッ!?」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:01:12.32 ID:CqpGnnSc0
ウェイバー「どうしたんだよ、急にビビりだして」

ガッシュ「…何故だか分からぬが、あのようなタイプの子は苦手なのだ…」

《ガッシュちゃーん!》

ガッシュ「ウッ!…寒気が…」

セイバー「…しかし、切嗣は間桐との戦いの後、何処へ向かったのでしょうか」

ウェイバー「さあなぁ…サーヴァントのお前がここにいるってことは、まだ脱落はしてないんだろうけど…」

セイバー「…」


セイバー『…虫蔵の中に一人の娘が!』

切嗣『…』

セイバー『切嗣…!』

セイバー(切嗣…覚えていてくれたのですね)

ウェイバー「…着いたぞ」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/05(月) 16:45:16.17 ID:Nk0Qc3V10
ヤンデレか
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:46:28.05 ID:CqpGnnSc0
教会

ウェイバー「言峰!いるんだろ!出てこい!」


綺礼「…やぁ諸君。羽休めにはなったかね?」

ウェイバー「とぼけんなよお前!僕たちの根城をあっさりばらしやがって…」

綺礼「私はガッシュに会いたい彼女の意思を尊重したまでだ。お前にとやかく言われる筋合いはない」

ウェイバー「めちゃくちゃだな…」

綺礼「痴話話もここまでにしよう。お前たち、覚悟はできたか?無事生き延びるか…あるいは、死ぬか」

ウェイバー「…ああ」

セイバー「はい」

ガッシュ「ウェイバーは私が守るのだ!」

綺礼「…ならばもう止めはしない」

綺礼「これが…最後の決戦だ」

「「「オオ!」」」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:46:57.08 ID:CqpGnnSc0
いったんここまで
やっと終盤入る…
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 19:00:25.33 ID:FYhcQIUh0
パティはまた違うタイプというかなんというか
人間界来る前はどういう付き合い方をしてたんだろうな、スルーしたのは忘れてたからなんだし
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/05(月) 20:40:22.63 ID:Nk0Qc3V10
金色のガッシュベル!!SECONDLAP
http://syosetu.org/novel/136714/
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 07:00:37.02 ID:YwSN6R2go
>>446
それくっそつまらんぞ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 08:07:29.04 ID:+ehc35PKo
糞作品で有名な奴だぞ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 09:00:44.20 ID:VittRbzkO
クラスssは両作知らない人も両作既読の人も読むけど○○のネタだ、××ならその行動やってそう、みたいなのを楽しむって面が強いしそんな気にしないでいいと思う
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 02:04:07.58 ID:o6d+lCrq0
作者のページ見る限りは処女作っぽいな
完結させられるのは凄いと思うわ
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 07:15:10.74 ID:HZehYnONo
>>450
うんこ垂れたのを「出し切ったから凄い」なんて言われても
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 15:17:16.64 ID:j729yoRdO
前も言ったが同じ作者じゃないのに外部の張るなよ
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/08(木) 13:58:23.36 ID:x5R2KRt70
 [建設中 冬木市民会館]

臓硯「…来たか」

「やはり、ここにいるのは奴ではなくマキリか…」

「…あたかも読みが外れたみたいな言い方だな。分かってたくせに。ま、どっちにしろやることは変わんないけど!」

「ウヌ!その通りだ!」

綺礼「必ず阻止する…貴様らの隠謀を」

ガッシュ「絶対に、この世界を終わらせぬ!」

ウェイバー「覚悟しやがれ!」

臓硯「なんじゃ…随分と甘く見ているようじゃが…勘違いするでないぞ?」

臓硯「此方は手を緩めたわけではない。この戦力で十二分と判断したからじゃ」


ゼオン「…」


ガッシュ「ゼオン!」

ウェイバー「! マジかよ…」


雁夜「ゥウアゥ…!!」


綺礼「ちっ…害虫が」


臓硯「カカカ…」


綺礼(…セイバー…そして、衛宮切嗣。聖杯の命運はお前たちに託す。負けてくれるなよ…)
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/08(木) 14:28:48.16 ID:x5R2KRt70
 [柳洞寺 大聖杯前]

ゾフィス「おや…貴方でしたか」

セイバー「キャスター!貴様に聖杯は渡さない!」

ゾフィス「…フッ。戦力差が認識できていないようですねェ…」

アーチャー「…」

ライダー「…」

セイバー「…!?アーチャー!ライダーまで!これは…」

アーチャー「…」ブワァ

セイバーが狼狽する間を逃さず、王の財宝を振りかざす。セイバーはアーチャーの容赦のない攻撃をいなし、ようやっと目が覚めた。

セイバー「…そうでした。今の貴様はキャスターの操り人形。私が、その呪縛から解き放ちましょう」


ゾフィス「チッ…余裕ありそうじゃないですか。なら…」クイッ


ライダー「…集え我が同胞」

セイバー「ライダー…!」

ゾフィス「ハハハ!!さあ、オレに面白いモンを見せてくれよ、最優のサーヴァントさんヨォ!」


ライダー「王の軍勢」


アーチャー「王の財宝」

世界がライダーの固有結界に包まれていく。誇り高き王達は、主の敵を排除するために、セイバーに立ち塞がった。

セイバー「ッ…!!」


ゾフィス「さて、オレは高みの見物…」


切嗣「…」

ゾフィス「性懲りもなく…仕方ない。ネズミ退治といきましょうか」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/08(木) 14:51:14.52 ID:x5R2KRt70
ガッシュ「ヌアア!」

ウェイバー「ガッシュ!」

ゼオン「…」

ガッシュ「強い…」

ウェイバー「ああ…本無しでこれかよ…」

ウェイバー「くそっ、ザケルガ!」

臓硯「無駄じゃて」

ゼオン「…」バシュ

あらゆるガッシュの攻撃は、すべてあのマントで弾かれてしまう。本の有無に関わらず、埋めることのできない力の差が、ガッシュとゼオンにはあった。

ガッシュ「ヌ…」グラッ

ゼオン「…ッ」シュン

ガッシュ「なっ…」

体勢を崩した先に、すかさず瞬間移動に近い速さで接近し、肉弾戦でガッシュを追い詰めていく。

ゼオン「ウアアア!」ドゴッ

ガッシュ「グアアアア!」

ウェイバー「呪文が間に合わない…!」

臓硯「ゼオンの元々の身体能力にサーヴァントの力が加わっておる。貴様などにかなう相手ではない」

ウェイバー「そんな…でも!」

ウェイバー(それがどうした!その力の差をどうにかするのがパートナーの僕の役目だろうが!考えろ…考えろ!)

ガッシュ「ゼオン…お主は強いのだ。だが私も負けるわけにはいかぬのだ!ゼオンに勝って、私は世界を守る!」

ゼオン「…」


臓硯「…問題はあちらじゃな」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/08(木) 15:11:42.76 ID:x5R2KRt70
雁夜「ガ…」ドサッ

綺礼「…口ほどにもない。そうは思わんかね、間桐臓硯」

臓硯「クク…いやはや、このようなこともあるもんじゃな…儂の見立てでは、五分五分であったが…」

臓硯「…ではの、神父。貴様と戦う気はない」

綺礼「…待て」

綺礼「答えろ。貴様の本当の目的はなんだ?」

臓硯「ほぉ…?」

綺礼「根源に至る…時臣師、および魔術師の切望する願望だ。貴様も例外ではないはずだ、吸血鬼。しかし世界を滅亡させようとするなど、真逆の発想のはずだ」

綺礼「何故貴様があのゾフィスに協力する?貴様は一体何を企んでいる」

臓硯「…カカカ…全く、貴様は興味深い。儂やゾフィスが貴様を気にかけるのも道理よな」

綺礼「なんだと?」

臓硯「答えを求めるならば、我らの影を追い続けるがいい」

「貴様には、その資格がある…」ヒュオオ

綺礼「! 消えたか…」

綺礼「…いかん。ガッシュらの援護に行かねば…」

綺礼「答え…か」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/08(木) 15:33:24.18 ID:x5R2KRt70
セイバー「はっ…やああ!」ガキィン

アーチャー「…よく耐える…」

ライダー「…まだだ。行け、益荒男共」

「「「おおおおおお!!」」」

セイバー「…くっ」

セイバー「ーーーーーー風王鉄槌!!」

「「「うわあああああ!」」」

セイバー「ぐっ…これはもはや、擬似英霊を相手にしているようなものだ…」

向かってくる敵を薙ぎ払うが、セイバーはなかなかに苦戦していた。

アーチャー「凡百の兵であれ、至高の財の支援があれば格段に力を増す…」

ライダーが呼び寄せた精鋭はアーチャーの宝物庫から力を借り受け、セイバー一人では手に負えない強さとなっていた。本来の英雄王ならば到底有り得ない行為であるが、互いの意識がないが故に、その行為を可能とした。

ライダー「まさに、無敵の軍勢よな」

「「「「「ウオオオオ!!」」」」」


セイバー「まだ聖剣は使えない…せめて、微量でも魔翌力が賄えれば…」

セイバー「切嗣…!」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/08(木) 15:34:28.73 ID:x5R2KRt70
いったんここまで
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/08(木) 17:21:59.68 ID:Sr0phU9i0
http://gashapon.jp/products/detail.html?jan_code=4549660226215000

ガッシュのガチャガチャ何処に売ってんだよ
ずっと探してるのに全然置いてないのよ
時期的にそろそろヤバイ
誰か助けてくれ
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/09(金) 22:56:30.53 ID:42z+m7mc0
あれ…こんな更新してたっけ…
しかも色々抜けてるし…疲れてんのかな…
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/09(金) 22:58:44.04 ID:42z+m7mc0
今日も無理です
いつの間にか書いてたとこは、補足入れれるか分かりませんが、このままいきたいと思います。
矛盾したり描写不足したりあると思いますが、まったり更新していきます。
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 23:30:07.90 ID:00e8lOLP0
しゃーない
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/11(日) 03:55:05.82 ID:2qiQbPK40
見つからない
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 15:32:10.68 ID:B8dPfSRa0
再開します
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 15:50:48.90 ID:B8dPfSRa0
ゼオン「…ウウ…!」

ウェイバー(落ち着け…今使える呪文は七つ…単体で効かなくても、組み合わせ次第でどうとでもなる!)

ウェイバー「ガッシュ!僕のそばに来い!」

ガッシュ「それではお主が…。ウェイバー!来るぞ!」

ウェイバー(一か八かだ…あいつを引き付けて…)

すかさず距離を詰めてくる。頭では分かっていたが、速さは人間のソレではない。

ゼオン「グオォァ!」ブンッ

ウェイバー「…今だ!ガッシュ!こっち向け!」

ガッシュ「ウ、ウヌ!?」クルッ

ウェイバー(こんだけ近いんだ…頼む、当たってくれ…!)

ウェイバー「ザグルゼム!」

ガッシュ「」ボッ

ゼオン「グッ!?」バリバリ

至近距離でのザグルゼムは、マントで防げず見事ゼオンに命中した。

ウェイバー「よっし!これでバオウを使えば…あれ?」

ゼオン「…」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 16:13:33.88 ID:B8dPfSRa0
ゼオン「…ハァッ!」バチバチ

ゼオンは帯電していたザグルゼムごと、体から電気を放電した。そのおかげで、ゼオンが受けたダメージは消え去った。

ウェイバー「うわああっ!?そんなのアリかよ!」

ガッシュ「…さすがなのだ…!」

ウェイバー「感心してる場合か!マント抜きでも電撃効かないとか、マジで話になんないじゃんか!」

ガッシュ「いや、あれはたぶん電撃が効かないのではなく…」

ゼオン「…」キッ

ウェイバー「どうしたらいいんだ…ラウザルクかけても殴り合いじゃ勝てないし…ザケルもザケルガも通用しないし…」

ゼオン「…カッ!」バキッ

ウェイバー「ごほっ…うあああああ!!」

ガッシュ「ウェイバー!や、やめるのだゼオン…!」ガシッ

ゼオン「…?…ッ!!」ブオッ

ガッシュ「ヌウウ…や、め、ろ…!」ギュウウ

ガッシュ(私のせいなのだ…ゼオンが戦わされているのも、ウェイバーが傷ついているのも!私が止める!止めねばならぬのだ!!)


ガッシュ「ヌオオオオオオ!」


ゼオン「チッ……グオオオオオオ!!」


ウェイバー「…ガッ…シュ…」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 16:41:59.32 ID:B8dPfSRa0
ガッシュ「グ…!おさえ、きれぬ…!」

ゼオン「…クク」

ガッシュ「ヌ!?…ゼオン…?」

「そこまでだ」ヒュン

ゼオン「…!」ヒラッ

ガッシュ「キレイ!」

綺礼「避けたか…まあいい、本命はお前ではない」

駆けつけた綺礼は、挨拶がわりに黒鍵をゼオンに投げつけたが、容易くかわされる。しかし、彼の狙いはゼオンを仕留める事ではなかった。

ウェイバー「…げほっ…お前…あいつは…」

綺礼「話は後だ。掴まれ、ここは退く」

ウェイバー「な…に…?」

綺礼「勝ち目のない勝負はするな。私達の役目は、霊脈の悪用を阻止する事だ。ゼオンもあのまま暴走させていたほうが、我々にとって都合がいい」

ガッシュ「ゼオンを見捨てるというのか!?」

綺礼「見捨てる…?お前が奴と如何なる関係があろうが、私にとってあれは敵だ!どうなろうがかまうものか!」

ガッシュ「ウ…」

ウェイバー「…倒す」

綺礼「何?」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 16:58:59.35 ID:B8dPfSRa0
ウェイバー「言峰…少しでいい。僕を治療しろ」

綺礼「正気か?傷を癒せば、お前は奴に勝てるとでも言うのか?」

ウェイバー「…策は閃いた。だが確率を上げるために、お前にも協力してもらう」

綺礼「何故だ…そこまで奴を倒す事にこだわる理由はなんだ!」

ウェイバー「それは…」

ウェイバー「ーーーーーー」

綺礼「………」

ウェイバー「な、なんだよ…!」

綺礼「…馬鹿馬鹿しい」

ウェイバー「なっ…」

綺礼「まったく…怒りを通り越すとはこういった気分か。その先に待つ感情は肩透かしなものだったが…いいだろう、手を貸してやる」

ウェイバー「!」

綺礼「…始めるぞ」

ウェイバー「ああ!」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/12(月) 19:16:16.55 ID:/Wf+sOPs0
来たか
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 21:29:04.04 ID:B8dPfSRa0
ゼオン「…」

綺礼「ふん…」

ガッシュ「キレイ?」

綺礼「気にするな。今、私は極度の自己嫌悪に陥っているだけだ」

ガッシュ「じこけんお?」

綺礼「…」


ウェイバー『ガッシュにラウザルクを唱える。それで、僕の準備が整うまで、ガッシュと時間稼ぎしててくれ』

綺礼『…それだけか?』

ウェイバー『それだけって…そうだよ、それだけで十分だよ。あ、あとこれが重要なんだけど…』

綺礼『なんだ?』

ウェイバー『できれば意識してやってほしいんだけど…』

綺礼『?』


綺礼「はたして上手くいくか。しくじってくれるなよ…」

ガッシュ「キレイ…覚悟はよいか?」

綺礼「ふっ…とうの昔にできているとも」

ゼオン「ウアア…!!」

ウェイバー「…」コォォ
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 21:51:59.62 ID:B8dPfSRa0
ガッシュ「オオオ!!」バッ

ゼオン「!」

綺礼「はっ!」ヒュンヒュン

ガッシュがゼオンに突撃する。ゼオンはなんなく受け止め反撃するが、綺礼は多くの黒鍵でガッシュの援護へ徹底した。

ゼオン「アア!」バキィ

《まだやっていたのですか…》

ゼオン「!?」

綺礼「いまひとつか…ならば!」

マントとゼオンの力で弾かれたが、さらに黒鍵を取り出し、四方に投げつける。

綺礼「逃げ場はない…!」

《そろそろケリつけてこい》

ゼオン「…!」ガタガタ

ウェイバー「…?どうしたんだあいつ…」

ゼオン「…ギャッ!」ザシュ

ガッシュ「当たったのだ!」

綺礼「待て、様子がおかしい…」

ゼオン「…u…」

綺礼「!?」

ガッシュ「な!?」

ゼオン「■■■■ーー!!」ゴォォ

ウェイバー「に…?」

ゼオン「■■■■■■■ーーー!!」

ゼオンの身体は、まるでバーサーカーの鎧のように影に包まれていく。そして変化を遂げたゼオンは、まるであの夜の狂戦士のような叫び声をあげた。

《クク…ハハハ!!》
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 22:10:36.60 ID:B8dPfSRa0
ゼオン?「■■■■■ーー!!」ドゴォ

ガッシュ「グアアア!!」

綺礼「これは狂化…!?奴はバーサーカーのクラス能力まで持ち合わせていたのか…!」

綺礼「…はあっ!」ヒュン

ゼオン?「■■■ーー」パシッ

綺礼「まさか…」

ゼオン?「■■■ーー!!」ビュン

バーサーカーは自分に向けられた黒鍵を掴み、宝具として投げ返した。

綺礼「ぐっ!これは…あのバーサーカーの技…!」

ガッシュ「ク…まだ…ァ!」ガクッ

綺礼「ウェイバー・ベルベット!ガッシュも限界だ!もう持ちこたえることはできんぞ!」

ウェイバー「…」コォォ

綺礼「貴様…!このままでは全員死ぬぞ!」

ウェイバー「これなら…むしろ好都合だ!言峰!お前のありったけの武器、あいつにぶつけてやれ!」

綺礼「なんだと!?」

ウェイバー「ガーーーッシュ!!いくぞォォ!!」

ガッシュ「ウ…ヌ!!」

ウェイバー「ここが勝負所だ…くだらないミスすんなよ、僕…!」

ゼオン?「■■■■■■ーーーー!!」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 22:28:11.14 ID:B8dPfSRa0
綺礼「…任せたぞ!!」ヒュンヒュンヒュン

ゼオン?「■■■ーー?」

ウェイバー「落ち着け……よし!ガッシュ!あの武器から目を離すな!」

ガッシュ「ウヌ!」

ウェイバー「ザグルゼム!」

ガッシュ「」ボッ

ウェイバー「…」

ーーーーーーーー

セイバー『よいですか二人とも』

ウェイバー『なんだよ、また説教か?』

セイバー『違います!先程の魔術ですが…使い方がなっていない。ウェイバー、貴方はあの魔術の効力は存じていないのですか?』

ウェイバー『あれは…色々試してみたけど、いまいちな…』  

ガッシュ『ウヌ…』

セイバー『はぁ…あの魔術はおそらく…』



ウェイバー『へぇ…凄いな…そういうの分かるのかお前』

セイバー『ええ…まあ、私にはソレは通じませんが』

ウェイバー『なんでだ?』

セイバー『私の剣はこの通り、風を纏っていますから。ですが、その魔術にも使い道はあるはずだ。そうでしょう?ウェイバー』

ウェイバー『…うん。試す価値はありそうだ!やるぞ、ガッシュ!』

ガッシュ『ウヌ!』

ーーーーーーーー


ウェイバー「全弾当てれば…合格か?セイバーさん!」

ウェイバーの狙い通り、ザグルゼムは黒鍵に当たり、黒鍵は電気を帯びた。


綺礼「黒鍵が…だが、強化したところで奴には…」

ウェイバー「ここからだ!」
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 22:41:51.28 ID:B8dPfSRa0
ウェイバー「ザグルゼム!ザグルゼム!」ビッ

ガッシュ「」

綺礼「な…何処に撃っている!」
 

ウェイバーの唱えた呪文はゼオンとは明後日の方向の、落ちていた黒鍵に浴びせられた。


ゼオン?「■■■ーーーーーー!!!」バッ

そのゼオンも黒鍵を防いだ後、自分を抑えるのに必死で、攻撃を中断し身を守る事を優先した。

ゼオン?「■■ーー!!」ブルブル

ウェイバー「チャンスだ!よし!飛び込めガッシュ!」

ガッシュ「ウヌアアアア!!」

ウェイバー(ザケルもザケルガも効かない相手には、どうしようもないと思い込んでた。それじゃ甘いよな…どんな呪文でも使いこなしてこそ、ガッシュのパートナーだ!)

綺礼「無駄だ…攻撃は通らない!」



ウェイバー「ーーージケルド!!」

ガッシュ「」バシュウ

ゼオン「■■■■ーー!!」ボンッ
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 22:53:47.75 ID:B8dPfSRa0
ゼオン?「■■■ーー?」

綺礼「…?今、何を…」

ガッシュ「ウェイバー…この術は…!」

ウェイバー「ああ…」



ウェイバー『なんなんだよこの呪文どもは!ガッシュ!僕にどうしろってんだよ!』

ガッシュ『ウヌ…そう言われても…』


ウェイバー「さあ…始まるぞ」

ゼオン?「■■■ーーーー!!」カタカタ

ジケルドに着弾したバーサーカーは周りの金属を吸い寄せる。その中には、黒鍵も含まれていた。

綺礼「…まるで電磁石だな」

ゼオン「■■■■■ーー!!」

抵抗していたが、辺りの金属によって身動きが取れなくなっていった。もちろん、ザグルゼムで力を増している。

ウェイバー「マントで守ってた電撃も、こうなったら防げないだろ!」

ガッシュ「これで…」

ウェイバー「連鎖のラインは整ったァ!」

ウェイバー「大技決めてやる…」


ウェイバー「ーーーーーーバオウ」

ウェイバー「ザケルガアアアアアア!!!!」

《バオオオオオオオオオ!!!!》
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/12(月) 22:54:27.75 ID:B8dPfSRa0
すまん、キリ悪いけどここまで
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/12(月) 23:58:56.96 ID:7TCwJSLl0
アツいな
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/16(金) 02:06:53.62 ID:ceWh82ir0
最近更新できず申し訳ない。

まったりやろうと思っても中々忙しいもので…ひとつのssにどんだけ時間かけとるんやって話ですよね。

ペースもクソもないですが、失踪はしないので、気長に待っててくれると嬉しいです。
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/19(月) 11:56:20.99 ID:e9Bl6rBX0
雷竜はザグルゼムを帯電していた黒鍵を喰らう。更に大きくなり、今まで圧倒されていたバーサーカーを飲み込んでいく。

ゼオン?「■■■■ーー!」ググ…

ウェイバー「いけえええええええ!」

《バオオオオオオオオオ!!》

綺礼「なんという力…これが本当の奴の…」

初めて唱えた時や、修行の時とは違う。本人は気づいていないが、ウェイバーの心の力が底をつきかけていたからこそ、バオウは最大の力を扱える。

ゼオン?「■■■■■■ーーーー」パキ

《バオオオオオオオオオオオオオ!!!》

ゼオン?「■■ーー」パキ

ガッシュ「」

ゼオン「…ここまで…か」

バーサーカーの鎧が剥がれ、砕け散る。

ウェイバー「…っ…やった…のか…?」


ーーーー決着は着いた。
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/19(月) 12:17:11.24 ID:e9Bl6rBX0
ゼオン「…」ガクッ

ウェイバー「終わった…」ヘタ

ガッシュ「ゼオン!ゼオーーーン!」ダッ

ゼオン「ガッ…シュ…」

ガッシュ「ゼオン!大丈夫かの!?」

ゼオン「…問題ない。心配かけたな、ガッシュ」

ガッシュ「私などよいのだ!それよりゼオンが!」

ゼオン「クク…情けないもんだ…オレとしたことが、まさかあんな野郎に操られてしまうとはな。無様なところを晒しちまった」

綺礼「会話が成立している…自我を取り戻したか、白いガッシュは」

ウェイバー「ああ…バーサーカーになった時はどうしようかと思ったよ…」

ウェイバー「…そうだ。ゼオン、お前に聞きたいことが…」

ゼオン「断る」

ウェイバー「なっ…」

ゼオン「生憎、オレにはもう時間がない。詳しく話してやりたいがそうもいかん。だから優先事項から先に行かせてもらうぜ」

ゼオン「ガッシュ…お前の記憶を戻してやる」

ガッシュ「!!」

ウェイバー「!!」

綺礼「…待て」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/19(月) 12:17:54.18 ID:e9Bl6rBX0
いったんここまで
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/22(木) 15:52:39.81 ID:H1bQezai0
綺礼「記憶を戻すだと?ついさっきまで敵同士だった貴様を信用しろというのか?」

ガッシュ「キレイ、ゼオンは…」

綺礼「お前達をここで失う訳にはいかんと言った筈だが?」

ガッシュ「…」

ゼオン「信じられないというならそれでもいい。ただこのままでは、オレに勝てたとはいえその先の戦いでお前達が敗北するのも必至だ」

ウェイバー「…」

ガッシュ「…」コクン

ウェイバー「…やってくれ。頼む」

綺礼「…馬鹿共が」
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/22(木) 16:08:14.23 ID:H1bQezai0
綺礼「下らん馴れ合いにこれ以上付き合ってられん。先に行かせてもらおう」

ウェイバー「お、おい!ガッシュ!そこでちょっと待ってろ!」

ガッシュ「わかったのだ!」

ゼオン「…仕方ない、か」

ーーーーーーーーー


ゼオン「…すまなかったな」パァァ

ガッシュ「ウヌ?」

ゼオン「オレが操られていた時だが…自我がない状態でも、かすかに意識は残っていたんだ」

ガッシュ「ウヌ…」(よくわからぬ…)

ゼオン「お前とぶつかり合った時、オレはお前達を試していた。記憶を失ったお前の力もだが、何よりも…あのパートナーの事だ」

ガッシュ「!」

ゼオン「一時はどうなることかと思ったがな。あいつやデュフォー程ではないが、悪くない。…あくまでお前との相性の話だが」

ガッシュ「ウヌ!私たちは強いのだ!」

ゼオン「フッ、あいつに言ったら嫉妬するかもしれんな。…どうだ、そろそろ記憶が戻り始めたんじゃないか?」

《ガッシュ…》

《ガッシュ…》

ガッシュ「…!頭に…流れ込んでくるのだ…」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 16:16:45.08 ID:H1bQezai0
綺礼「…」スタスタ

ウェイバー「ハァ…待ってくれよ!」

綺礼「勝手にしろ。もうお前達を戦力とみなしていない」

ウェイバー「…そんな意地張らなくてもいいだろ」

綺礼「お前は奴に毒されすぎだ!その場に流され正しい判断が出来ない奴とは私は…何だ、それは」

ウェイバー「…本が…!」

ウェイバー「やった…呪文が増えてる!しかも一個じゃない!」

綺礼「な…」

ウェイバー「これでもっと強くなれる…ゼオンのおかげだな!」

綺礼「チッ…戻るぞ。先は長い」

ウェイバー「! ああ!」
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/22(木) 16:27:57.53 ID:H1bQezai0
ゼオン「…戻ってきたか」パァァ

綺礼「…」

ウェイバー「見ろガッシュ!呪文が増えてるぞ!」

ガッシュ「ほんとうかの!?ありがとうなのだゼオン!」

ゼオン「感謝される謂れはない。これはお前本来の力だからな」

ゼオン「さて、仕上げといこうか。力を取り戻したなら後は大部分の記憶を…」

≪そこまでです≫

ゼオン「!」ビリッ

ゼオン「…ガッシュ、悪いがここまでだ」

ガッシュ「ヌ!?なぜ…」

ゼオン「…負けるなよ」

ゼオン「グッ…カハッ」

ゼオン「」プツン

ゼオン「…ここからは貴方が踏み入ってはならない記憶だからですよ」

「「「!!」」」

綺礼「その口調…貴様…!」

ゼオン「たどり着きたければ、オレの下まで来い。…最も、手遅れになるのがオチだろうがな!フハハハハハ!」シュウン

ウェイバー「…消えた」

ガッシュ「ゼオン…ゼオーーーーーン!!」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/22(木) 16:31:55.61 ID:H1bQezai0
ガッシュ「クソォッ!」

綺礼「消滅寸前の間際で乗っ取られたか…」

ウェイバー「あいつも限界だったってことだ。それでもあいつは…」

綺礼「我々には悔いている時間はない。行くぞ、奴等が待つ場所へ。決着を着ける」

ウェイバー「ああ」

ガッシュ「オオ!!」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 16:32:29.80 ID:H1bQezai0
ここまで…かな?
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/23(金) 09:28:58.56 ID:yEUsAmh00
乙なのだ!!
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/25(日) 20:02:08.16 ID:4sPSNr9d0
切嗣「ふぅ…」

切嗣(命からがら逃げ回っていたが、そろそろ厳しいか)

切嗣(奴の注意が散漫になっていた時に試してみたが…アレには微弱だが効いているらしい。上手く行けば僕の思惑通りに…)

切嗣「!!」

ゾフィス「しぶといんだよ!クタバレェ!」

???「ギガノ・ラドム!」

切嗣「出し惜しみなしだ…」

切嗣「ーtime alterー」

切嗣「ーsquare accelー」ビュオン

ゾフィス「ッーー!ちょこまかと…!ふざけんじゃねーーグッ…ガァァァ!!」

切嗣(まただ…奴も様子がおかしい…)

ゾフィス「…やめろ…やめろォォ!!!私が…オレが…私がオレじゃなくなる!」

切嗣「何?」

ゾフィス「ウウ…!よせぇ!」ブンブン

切嗣「…逃げるなら、今のうちだな」

ゾフィス「カッ…」ブルブル
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/03(土) 19:26:08.66 ID:CQS7S7550
久しぶりに…
再開します
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/03(土) 19:51:35.57 ID:CQS7S7550
セイバー「ク…」バタッ

アーチャー「つまらん…ここで散るか、セイバー」

ライダー「貴様がちと張り切りすぎだからかのう」

アーチャー「ふん…だが見ろライダー、最優と謳われたセイバーも我にかかれば一人の女子よ」

ライダー「貴様だけの手柄ではなかろう?」

アーチャー「ハッ…この我と今ここで肩を並べているつもりなら、それは勘違い甚だしいぞ、雑種ごときが!」

ライダー「むぅ…つれないやつよなぁ…」

セイバー(切嗣…ガッシュ…申し訳ない、私はもう…)

ライダー「まあよいわ…片付けるとするかのう!」

アーチャー「…」ブォン

セイバー「…来る…立たなくては…」

アーチャー「王の…」

「テオザケル!」

「「「!」」」

ライダー「おおっ!?なんだこりゃあ…」バチッ

アーチャー「…貴様は…」

ガッシュ「ハァ…ハァ…」

ウェイバー「ゴホッ…ケホッ…間に合った…」
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 20:33:45.61 ID:c4DXYLkN0
待ってた。
はよはよ
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/03(土) 23:10:18.13 ID:CQS7S7550
セイバー「ガッシュ…それにウェイバー。無事だったのですね。」

ガッシュ「…」

ウェイバー「…」

セイバー「…?」

ウェイバー(思わず呪文打ってしまった…攻撃を阻止できたからいいものの…)

ガッシュ(心の力はもう余裕がないのだ…ウヌウ)

アーチャー「…なんと。どこぞの馬の骨と思えばガッシュではないか」

ライダー「おお、坊主ではないか!まさかこんなところで相見えることになろうとは!」

「「ん?」」

ウェイバー「おいおい分が悪すぎんだろこれ…」

ガッシュ「ギルガメッシュ…!それと、ライダー…かの?」

セイバー「…どうやら二人とも、彼らに縁があるようですね」
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/03(土) 23:30:16.24 ID:CQS7S7550
ライダー「なんだ英雄王、坊主と顔見知りか?」

アーチャー「たわけ、凡夫に興味はない。それよりライダー、ガッシュは我のモノだ。手出しは許さんぞ」

ライダー「んん?…そうか、では余が坊主を貰うとしよう」

ウェイバー「待て待て待てーい!何を勝手に決めてやがりますかー!!」

ライダー「不満か?」

ウェイバー「当たり前だッ!」

アーチャー「さてガッシュ、貴様がどれ程成長したか…我自ら試してやろう」

ガッシュ「ウ、ウヌ…どうなって…ウェイバー、あの者達はゾフィスに操られているのではないのか?」

アーチャー「奴も所詮二流よ、数多の令呪で我を縛ろうと、我を手懐ける事など出来る筈もない」

ライダー「誓約もあり反逆も出来んが、こうやって戦う事は自由ではある」

ウェイバー「…それでも僕達の前に立ちふさがるってのか」

ライダー「応。武こそ今の余が生きるという証」

アーチャー「ふはっ!そう深く考えるな、暇潰しにすぎん」

ガッシュ「ヌウウ…そんな理由で…」

セイバー「…完全に蚊帳の外ですね、私」

セイバー「…そういえば言峰は?」

ウェイバー「ああ、あいつなら多分…」
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/04(日) 00:10:37.23 ID:oRmNL81Q0
ここまで?
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/04(日) 15:01:26.94 ID:oRmNL81Q0
柳洞寺

綺礼「…」

綺礼「…いい加減姿を見せたらどうだ!」ヒュオッ

臓硯「クク…」

臓硯「焦っておるのう…貴様らが何をしようとも刻々と時は流れ行くだけ…そのまま身を任せたらどうじゃ?」

綺礼「私は貴様と談笑しに来たのではない。教えてもらうぞ、答えとやらを」

臓硯「…いいじゃろう教えてやろう。では最後に一つ。貴様はほんにこれが悪だと思っておるか?貴様はこれを否定する資格はあるのか?」

綺礼「…貴様らのやろうとする行為は、恥ずべき行為、正義ではない」

臓硯「そこまでして曲げるか、歪みきった己の真実を」

綺礼「何…」

臓硯「貴様自身が拒むなら、嫌がおうにもその気にさせてやるわ」

臓硯「…そうじゃのう、まずは…ゾフィスの事からか」

綺礼「…」

臓硯「奴は…この世界に迷い、そして聖杯の影響から完璧に悪に染まった哀れな奴よ」
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/04(日) 17:01:42.88 ID:oRmNL81Q0
綺礼「哀れ…?」

臓硯「奴をこの世界で暗躍するよう仕向けたのは…他でもない儂じゃ」

綺礼「な…」

臓硯「ゾフィスは英雄でもなんでもない。本来ならばここに来れる訳がない。じゃが今回の聖杯戦争、あるイレギュラーが発生したのう?」

綺礼「…ガッシュか」

臓硯「何の名誉も誇りもない童が、触媒によってサーヴァントとして召喚された。あってはならん。あってはならんからその事象を消し去る。そのために呼び出されたのが…」

綺礼「! ゾフィス…なのか?」

臓硯「さあの。聖杯の意向など知る由もない。ただ、ゾフィスはこう言っていたというだけじゃ」

綺礼「結局、口から出たのはその信じがたい出鱈目か。何が答えだ、時間稼ぎのつもりか?」

臓硯「虚言と宣うなら確かめるといい。まあ奴ももう虫の息じゃろうが」

綺礼「まさか…」

臓硯「時間稼ぎ…満更外れでもないのう。儂も奴の体内に仕込んでおいた蟲が産声を上げるのを楽しみに待っておったからな」

綺礼「やはり貴様ら、協力する気など微塵もなかったか!」

臓硯「言峰綺礼…いずれ必ず後悔しよう。その選択をな」ヒュオン


綺礼「消えた…不味い、マキリの思い通りにはさせんぞ!」
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/04(日) 17:10:13.53 ID:oRmNL81Q0
ここまで?
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/06(火) 13:08:05.15 ID:kzbLwLtK0
乙なのだ!
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/06(火) 20:01:41.56 ID:/3MYcB5H0
お疲れ様です
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/10(土) 18:47:31.15 ID:TGetf9el0
再開します
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/10(土) 19:10:09.72 ID:TGetf9el0
セイバー「なるほど、切嗣を…」

ウェイバー「よく分からないけど、言峰はあいつに並々ならぬ思い入れがあるんだろ。それに、僕達と一緒にいたくないんだろうな」

ガッシュ「だが、キリツグがいるならセイバーも全力を出せるのだ!キレイも頑張っておるのだ!」

ウェイバー「…」

セイバー「…貴方達が援護に来てくれたのは心強い。ですが、あまり言いたくはありませんが…」

セイバー「貴方達はもう魔力が…」

ガッシュ「ヌウ…」

ウェイバー「…気合いでどうにかなる相手じゃない、よな。正直、勝ち目は…」チラッ

アーチャー「退けライダー!ガッシュは渡さんと二度も言わせるな!」

ライダー「だがあの坊主と戦うとなれば必然、金髪小僧もセットであろうが。貴様がうっかり奴を殺すなど何らあり得ぬことではない。つまり英雄王、ここは貴様が退くのが最善の手だぞ」

アーチャー「我を誰だと心得るか!この世の理は我の理、我を二の次にすらなど天地が三回転しても…」

ライダー「喧しい!ええい!お互い退かぬならば、永遠に決まらんぞ!」

アーチャー「雑種ごときがこの我に意見するな!」

ライダー「ここまでくると億劫になるのぉ…」

セイバー(談笑している…)

ウェイバー「…なんとかなるか?」
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/12(月) 18:01:21.41 ID:An8fnoNe0
ガッシュ「ウェイバー、迷っている時間はないのだ。私は大丈夫。呪文が使えなくなっても、あやつらと戦おうぞ」

セイバー「二人がかりで向かってこないだけ好都合ですが、手強い相手です。そう躍起になっては敗北の瞬間が早まるのみだ」

ガッシュ「しかしだの…」

ウェイバー「こうなったら…」

ウェイバー「おいお前たち!」

ライダー「ん?」

ウェイバー「僕達はお前たちと戦えるだけの力はあるが、もう魔力がない!」

セイバー「!?」

ウェイバー「もし今すぐに僕達の魔力を回復させられるのなら、ここでお前たちと戦ってやるよ!」

ライダー「ほほう?」

アーチャー「…」

二人の目が変わった。いがみ合っていた英雄は気を静め、思案に耽っている。

ウェイバー(どうだ…)

先に沈黙を破ったのはアーチャーだった。
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/07(土) 21:59:59.74 ID:4VHjMtOz0
a
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/21(土) 18:50:24.36 ID:DJdaMi6z0
投稿者です。

約一ヶ月、スレを放棄して申し訳ない、この時期はやはり忙しすぎてss書いてる暇もなく…

今は仕事は楽にはなり、いずれssを書けるような環境になると思うので、もう少しだけお待ち下さい。

というわけで、見ている人がいるか分かりませんが一応、ここで生存報告を…
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/21(土) 18:57:30.13 ID:WqJr41TF0
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/21(土) 19:53:39.33 ID:UbHNzXJ/O
あーそういうのいいから
書けないなら来なくていいよ
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 16:27:43.89 ID:Gx7LWB+v0
大変お待たせいたしました。(待ってない?)
再開します
一応全部読み返してみたのですが、これからの展開で辻褄合わないこともあると思います。
ssなので、そこは見逃してくださるとありがたいです…
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 16:50:06.12 ID:Gx7LWB+v0
アーチャー「自分とサーヴァントの魔力の管理も出来ん阿呆がマスターとは…」

アーチャー「あまり我に恥をかかせるな…ガッシュ」

ガッシュ「ナ…」

ウェイバー「ひぃっ!?駄目か、駄目なのか!さっきまでの雰囲気でいけると思ったのに…!」

セイバー「むしろ何故押し通せると思ったのですか!」

ライダー「…おう、待たぬか金ぴか」

アーチャー「失せろ、雑種が!」

ライダー「まあまあ…少しぐらい聞いてやれ。こちらとしても、このまま奴の都合通りに進められるのもつまらんではないか」

ライダー「おい坊主!その本を使うには、確か心の力ってもんがいるんだったな!」

ウェイバー「へ?あ、ああ…」

ライダー「ならば、話は早い。出番だぞ、英雄王…」

アーチャー「何…?」

510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 17:35:31.71 ID:Gx7LWB+v0
切嗣「さて、全て遠き理想郷がある今、多少の無茶は出来る」

僕の標的、ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ…恐らく彼女が奴のマスターだ。

マスターを除き、聖杯戦争を間近で体感していてかつ、未だ脱落してないであろう人物…

奴等が裏で繋がっていたなら、ケイネスの異常なまでのパワーアップにも説明がつく。

大方、協力して聖杯戦争を勝ち抜こうと考えていたのだろうが…そこを利用されたか。

いや、それは違うか。舞弥の時と同様に、彼女を洗脳していたのだろう…

やはり厄介だな…キャスター、そして間桐臓硯…

先程の間合いでは殺すのは不可能だった。…が、距離を取って狙撃すれば問題はない。

まずは、ここから離れて…

「衛宮切嗣!」

切嗣「っ、お前は…」

綺礼「見つけたぞ…」

切嗣「お前に構っている暇はない…」

綺礼「マキリだ、マキリを止めねば…」

切嗣「マキリ…?何を言っている、奴は…」

綺礼「マキリは、蟲の力でゾフィスを操ろうとしている…!」

切嗣「…ふっ…奴等も一枚岩ではなかったわけか」

切嗣「それで?僕には関係ない」

綺礼「なっ…」

切嗣「僕の目的はキャスターを倒し、聖杯を手に入れることだ。臓硯がどうなろうが、知ったことじゃない」

綺礼「貴様…まだ復讐にとらわれているのか!」

切嗣「違う! 僕は…」

綺礼「…細かい話は後だ、此方に来い!でなければ、監督権限を行使して、貴様が勝とうが聖杯は渡さんぞ!」

切嗣「それはお前が生き延びた場合の話だろ…」

切嗣(仕方ない、着いていってやるか…行く先にゾフィスがいると言うのなら、逃す理由もない)
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/12(土) 17:37:18.92 ID:Gx7LWB+v0
ちょっと休憩…

なんかこういう細かいのより、大筋バーン!のほうがいい気がしてきたな…

今さらこんなの見てもつまんないだろうな…
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/12(土) 20:04:48.04 ID:ZbSqM7yZO
なら辞めれば?
つまんないもん見せられるこっちの身にもなれよ
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/12(土) 20:49:40.92 ID:gmJ373tao
SS速報ってあくまで書く人の[田島「チ○コ破裂するっ!」]の場だから>>1の好きなように書けばいいし
つまらんと思うなら読まなきゃいいよ
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/12(土) 20:56:54.61 ID:Gx7LWB+v0
再開します
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/12(土) 20:58:19.14 ID:ZbSqM7yZO
こっちは面白いと思って読んでるのに書いてる奴が「つまんない」「面白くない」って言う
そんなつまんない物なら書かなきゃいいのに、それを面白いと思って見てるこっちを馬鹿にしてるのか
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 21:23:43.02 ID:Gx7LWB+v0
ウェイバー「なんだ…これ…」


セイバー「我々は急がないといけないというのに、このような足止めを食らうとは…」

ガッシュ「ウヌ…おいし…おそろしい罠なのだ…」

ウェイバー「おい…本当にそう思うなら…」


ウェイバー「食べるのやめろお前らぁぁぁ!!!」


ライダーがアーチャーに目配せしてからコンマ数秒、奴等は驚くべき行動に出てきた。

その様子をライダーは待ってましたと言わんばかりに、アーチャーの宝物庫の酒や食べ物を奪い、酒盛りを始めた。

それを見ていたセイバーとガッシュは巻き込まれ…いや、自分から飛び込んだような…

ライダー「何を怒っとるのだ?良いではないか。余も一度は貴様らと酒を酌み交わしてみたかったのだ、丁度良い機会だろう?」

アーチャー「貴様が生前やっていたような、下賤な集まりと一緒にするな」

ライダー「…酒が入ればもうちっとは素直になるかのう…」

アーチャー「まあよいわ。よし、酒の肴は…ガッシュ、貴様だ」

ガッシュ「ウヌ?さかな?ブリがいいのだ!」

アーチャー「またか…では、世界最古のブリを貴様に見せてやろう!」

ウェイバー「世界最古のブリってなんだよ、聞いたことないぞそんなの!んで、セイバーはとりあえず手を止めろ!」

セイバー「落ち着きなさい。いえ、ウェイバー?私としても体力の回復はしておき……美味!」

ウェイバー「話してる途中に食うな…!いいのかセイバー!これもう、相手に降伏してるようなもんだぞ!?誇りはどうした、王の誇りは!」

アーチャー「黙れ雑種!我とガッシュの会話に雑音を挟むな!」

ライダー「がはは、諦めろ!今の貴様に賛同するものはおらんようだからな!」

ウェイバー「むちゃくちゃだぁ…」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 21:26:07.33 ID:Gx7LWB+v0
つまらないと連呼して、申し訳ないです…
自分の作品に自信がなく、つい保険をかけていました…
楽しみにしてる方に本当に失礼でした。
以後発言には気をつけます。
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/12(土) 21:53:02.26 ID:Gx7LWB+v0
ゾフィス「…クソクソ、クソッ!身体が熱い…溶けちまう…」

ゾフィス「私が…オレが…復讐するんだ、あいつらに…」

ゾフィス「オレの計画を狂わせた、あいつらを…」

「…もう十分じゃて」

ゾフィス「! ゾウケン…?まだ表には出ないと思っていたのですが…」

臓硯「案ずるな…貴様にうってつけの舞台は残っておる」

ゾフィス「意味がわかんねえ…ちゃんと説明しろ!」

臓硯「フン…貴様は…どちらだ?」

ゾフィス「は…?私は…オレ…?」

臓硯「ククク…ここまで堕ちるとは…やはり貴様は面白い…」

臓硯「いいかゾフィス…これより儂が、貴様のマスターとなる…」

ゾフィス「…本を…ソラウはどうしたのです!」

臓硯「さして興味もないじゃろう?過去の主の末路など」

ゾフィス「末路…?ゾウケン、まさかソラウを…」


ゾフィス「…チッ、オレに言わずに勝手な真似しやがって…」


ゾフィス「何故ですゾウケン、私と貴方の約束は…」


ゾフィス「格別だろうと取って置いたのにナァ」


臓硯「…そちらが出てきたか。ゾフィス…いや」

臓硯「この世全ての悪…」



臓硯「アンリマユ…と呼ぶべきか」

519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/12(土) 21:53:28.66 ID:Gx7LWB+v0
いったんここまで
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/13(日) 01:16:32.55 ID:xmVp2C5dO
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/14(月) 16:23:38.49 ID:iX96PiSP0
どうぶつの国
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/14(月) 19:09:48.15 ID:iM1djfi/0
気落ちした時とか、ギャグの時の絵柄が雷句の絵柄で再生される…
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/15(火) 13:01:14.22 ID:9siuH7S8O
自演・モーラン
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/20(日) 22:44:25.03 ID:nUbmH0Es0
再開します
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 22:57:55.14 ID:nUbmH0Es0
ウェイバー「はは…」

ライダー「坊主、どうした?」

ウェイバー「こうなったらあいつらにザグルゼムぶっぱなして…」

ライダー「水を差すつもりか?やめておけ。セイバーがこのざまだというのに、貴様のサーヴァントがこの状況をひっくり返せると思うか?」

セイバー「ごちそうさ…けぷっ」

ウェイバー「なあ、一回ぶん殴っていいか?」

セイバー「ふぅ…ご安心を。食事は腹八分までと決めていますから」

ウェイバー「腹八分まで食おうとした精神はどうなんだよ…!」

ライダー「貴様も楽にしたらいい。リラックスだ、リラックス。ほら飲め!」

ウェイバー「誰が飲むかよ!!…あっちはあっちで盛り上がってるし…」
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 23:20:12.47 ID:nUbmH0Es0
アーチャー「ほう…王を決める儀…」

ガッシュ「ウヌ。私は人間のパートナーと共に、その戦いに勝ち残って王になったのだ」

アーチャー「その選ばれた100人とやらの中からか…なるほど、そういうことか?クク…ハハハ…」

ガッシュ「な、何がおかしいのだ?」

アーチャー「いや、合点がいった。しかし…全く。貴様らの終焉がどのようなものか…またひとつ楽しみが増えたな」

ガッシュ「ヌ…?わからぬ…説明してほしいのだ、ギルガメッシュ」

アーチャー「甘えるな。貴様が真実を知れば、我の楽しみがなくなる」

ガッシュ「…」

アーチャー「もし奴があれに手を出せば…おっと、ここまでにしておかねばな」

アーチャー「あくまで運命を選ぶのは貴様だ、ガッシュ」スクッ

ガッシュ「あ、待つのだ…」


アーチャー「我…見……け……」


ガッシュ「…ギルガメッシュ…どういうことなのだ…?」
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 23:38:07.50 ID:nUbmH0Es0
ライダー「しかしまあ、見違えたぞ坊主。でかくなったもんだ」

ウェイバー「でかいやつにでかいって言われて喜ぶかよ…」

ライダー「その面構え…もはや別人だな。余に怯える素振りも見せんようにもなった」

ウェイバー「別にびびってねーし!」

セイバー「お二人は一度出会っていたのですか?」

ライダー「うん?まあな」

ウェイバー(ナチュラルに話に入ってきたな…)

セイバー「よく殺されませんでしたね、ウェイバー」

ウェイバー「うるさいな!重々承知してるよ、命拾いしてるのは!」

セイバー「む、貴方は本当に運が良いと褒めようと思ったのですが」

ライダー「…なあ、覚えておるか坊主?あの時の…「頃合いだ、ライダー」

ウェイバー「え?なんて?」

ライダー「アーチャー…ふん、せっかちな奴だ」

アーチャー「茶番はここまでだぞ…貴様ももう良いだろう」

ライダー「そうだのう…では始めるか…坊主」

ウェイバー「…!」
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 23:56:54.53 ID:nUbmH0Es0
綺礼「…ひどい物音だ」

思わず足を止める。全速力で走れないほど大地が揺さぶられている。

普通なら地震と思うだろうが、事情が分かればこの地鳴りは自然が起こしたものではないと感じ取れる。

切嗣「これだけ音がデカければ、お前の道案内はいらないな」

その二人は避難するどころか、どんどん震源に近づいていく。自分が憎んでいる標的はそこにいると確信しているからだ。

綺礼「セイバーは、どうだ?」

切嗣に訊ねる。

ガッシュの力が不安定な今、此方の最高戦力のセイバーの安否で勝敗はほぼ決まる。そう綺礼は考え、それが肌で感じられるのは切嗣だけだ。

切嗣「…僕には詳細までは分からないが、多分無事だ。ここに令呪が残っている」

綺礼「…そうか」

不安ではあるが戦える状態ならなんだっていい。それに私を含め令呪のブーストがあれば、アーチャークラスの英霊にも渡り合える。

綺礼(まだ勝機はある…問題は、ゾフィスをどう対処するかだな。だが、まずはその作戦の前提として…)

綺礼「急ぐぞ!」

切嗣「…」
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/21(月) 00:21:29.35 ID:1NCnpdVU0
ウェイバー「テオザケル!」

アーチャー「効くわけなかろう、たわけ!」

ガッシュ「強い…」

アーチャー「フハハハハ!!未だ底が見えない我に驚嘆するか、ガッシュ!」

ウェイバー「くっそ…」

ウェイバーは目の前の強敵よりも、相棒の力を司る魔本に対して苦戦していた。

新しい呪文が増えたことで、戦力がアップしたのは事実だ。
とはいえ、術の効果も心の力をどれだけ消費するかも使ってみなければ分からない。
三つ目や七つ目の術のように一目で分かる能力でないかもしれないし、何よりぶっつけ本番で試せる相手じゃない。

けれど知るばかりの最大呪文、バオウを放てばどうなるかは予想がついている。

だから同系統の新呪文で様子を見るしかないのだ。

ウェイバー(隙がない…ザグルゼムもジケルドも当てられる気がしない…)

ウェイバー(最後の呪文になるほど威力が上がると仮定するなら…ジオウ・レンズ・ザケルガ。これに勝負をかけてみるか…?)

ウェイバー(とりあえず心の力を溜めないとどうにも…)

セイバー「やああっ!」

ウェイバー(そうだ!セイバーがいた!あいつなら…)

アーチャー「フッ…ここで息を吹き返すかセイバー!いいぞ、もっとだ!」

セイバー「アーチャー、私の全てを貴方にぶつけよう!何せ、一宿一飯の恩義だ!」

ウェイバー(それは意味が違うと思う)

アーチャー「しかしライダー、悠々と見物とは…まさか…貴様…」

ライダー「…」
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/21(月) 00:27:10.39 ID:1NCnpdVU0
ゾフィス「さて…そろそろやるか、ゾウケン」

臓硯「ああ…全ては計画通りに」

そう言いほくそ笑む老人のしわがれた手には、最強の力を手に入れたと言わんばかりの光を放つ赤紫色の魔本があった。
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/21(月) 00:28:21.02 ID:1NCnpdVU0
ここまで
ちょっとだれてるしテンポが悪いなあ
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/05/21(月) 01:50:38.18 ID:np2NStWO0

533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/09(土) 17:37:48.21 ID:YRwXJGc80
再開します
誰も見てないだろうけどいい加減終わらせないと…
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/09(土) 18:26:35.06 ID:YRwXJGc80
ライダー「いざ…」

ついにライダーが重い腰を上げ、ライダーのサーヴァントたる由縁である神威の車輪を召喚した。

ウェイバー「ヤバい…いや、無理だろこれ…アーチャーだけで手一杯なのに…!」

ライダー「ぐっ…」

ウェイバー「…え?」

だが畏れていた戦車は、有象無象を蹴散らすどころか前進する素振りも見せない。何よりライダー自身に、その覇気を感じられなかった。

ガッシュ「ウェイバー!」

何故?

そんな疑問を抱え悩む時間すら与えられることはないと、ガッシュの声で思い出される。

ウェイバー「! ラッ、ラシルド!」

セイバーを相手にしている片手間のアーチャーにすら軽く遊ばれている力量差では、よそ見は一瞬でも命取りだ。

アーチャー「ふははははは!!」

ウェイバー「しまっ…」

攻撃から身を護る盾は、今の状況では最善手には違いない。けれど、無力だった。

「「グワアアア!!」」

セイバー「ガッシュ!ウェイバー!」

アーチャー「まだまだ!まだ終わらぬぞ、ガッシュ!」

セイバー「貴様、何処を見ている!相手は私だ!」

アーチャー「チッ…貴様に用はない。王の御前で喚くな、雑種」

ガッシュから目を離したアーチャーがセイバーに目をくれた時には、セイバーの視界は宝具で埋め尽くされていた。

セイバー「しまっ、間に合わな…」


「令呪を持って、我がサーヴァントに命ずる」


「その剣で、立ち塞がる敵を討て」


セイバー「はっ…これは!…オオッ!!」

令呪で強化されたセイバーは本来の魔力を解放し、王の財宝を全て吹き飛ばした。

アーチャー「なっ…」

「無事か。セイバー、ガッシュ」

ガッシュ「お主は…お主らは…」

綺礼「遅くなったな」

切嗣「…また、面倒なことになりそうだな」

535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/09(土) 18:58:33.17 ID:YRwXJGc80
セイバー「切嗣…」

少しの間だけ彼と合っていた目をそらす。

あのやり取りからセイバーは、どんな顔をして切嗣と会えば良いか分からなかった。

そんなセイバーを見て切嗣もため息をつき、セイバーに呟いた。

切嗣「…ああ、確かに。最悪の状況だな」

セイバー「…?」

切嗣「あんな啖呵を切っておいて、どうやらお前を頼るしかないらしい」

セイバー「!」

切嗣「精々上手くやってくれよ、僕の剣として」

セイバー「了解しました、マスター!」



綺礼「相当なダメージを受けたらしいな…立てるか?立てないなら、端で縮こまっていろ。下手に動かれても足手まといだからな」

ウェイバー「…お前の罵倒が一番心に来る」

綺礼「フッ、事実だろう」

ウェイバー「おま…この本にはな!心の力が重要なんだぞ!なんでメンタル削ってくるんだよ!」

綺礼「静かにしろ、治療が長引く」

ウェイバー「…」ムスー

ガッシュ「キレイ…その、キリツグは…」

綺礼「…何にせよ、ここで意地を張るような愚かな人間ではないだろう。拘っている物を捨てられたかどうかは知らんが」

ガッシュ「コダワリ?」

綺礼「ああ、奴がもし…「久しぶりだな、綺礼!」
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/09(土) 19:08:42.38 ID:YRwXJGc80
アーチャー「ふはははは!!やはり、我の目に狂いはなかった!ここまで生き残れるとは思ってはなかったぞ、綺礼。誉めて遣わそう!」

綺礼「光栄です、英雄王。では、剣をお納めくださいませぬか?」

アーチャー「断る!」

ガッシュ「ウヌウ!?」

綺礼「やれやれ…ところで、ウェイバー・ベルベット」

ウェイバー「なんだよ?」

綺礼「あれは、何かね?」

ライダー「…」
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/09(土) 19:09:18.32 ID:YRwXJGc80
いったんここまで
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 19:23:00.34 ID:ujq5qzQI0
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/10(日) 02:29:53.94 ID:B9swKBmfO

もうすぐ完結か
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/23(土) 15:17:20.43 ID:NCAA/vfo0
投稿者です
なんだかんだ忙しかったけど合間にss書いてて完結までしてたのですが、いざ投稿しようと保存していたファイル見たら真っ白になってた…ので、萎えたのもあるけど、もう少しだけ待っててください
書き貯めなんてするんじゃなかった…
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/23(土) 15:17:56.05 ID:NCAA/vfo0
投稿者です
なんだかんだ忙しかったけど合間にss書いてて完結までしてたのですが、いざ投稿しようと保存していたファイル見たら真っ白になってた…ので、萎えたのもあるけど、もう少しだけ待っててください
書き貯めなんてするんじゃなかった…
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 15:31:23.94 ID:0uDSOG7SO
落ち着きたまえ
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 21:21:37.60 ID:hH6hOXSYO
落ち着け焦らずゆっくり書き直すんだ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/04(土) 17:33:41.82 ID:Fxl6dVQi0
投稿者です
正直書き貯めたもの全て消えた時はこのssぶん投げてしまおうかと思いましたが、必ず終わらせると宣言したし、自己満で始めたのにこのまま終わるのも気持ちが悪いのでシナリオ全部練り直して来ました。

見てくれる人がいるかは分かりませんが、今日の夜からまた投稿していきたいと思います。必ず完結させるので、どうかよろしくお願いします。
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/05(日) 10:43:19.06 ID:n095N2R90
ウェイバー「あれ…って、ライダーか」

綺礼「何故奴は戦わない?」

ウェイバー「…」

珍しくウェイバーと綺礼の意見が一致した。

誰が見ても不自然な様なのはすぐに分かる。ここでライダーが戦場を荒らし回るのは容易な筈だ。

いつ動いてもおかしくないが、何故か動く気配がない。

何か考えがあるのかもしれない。
それとも、自分で手を下す必要などないと侮っているのかもしれない。

これら全て憶測の域から出ていない。

だが、目の前の一人に全員が手を焼いているこの状況で、ライダーに出てこられたらなす術がない。
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/05(日) 10:49:33.37 ID:n095N2R90
ウェイバー「…あいつに戦う気がないなら、むしろ好都合だ。アーチャーに集中できるからな」

ウェイバー(倒せなくても、せめて隙を作るぐらいの力を…)

かろうじて残っていた心の力も魔力も全て、本に注ぐ。
ゼオンを倒したこの力なら、流石のアーチャーも崩れるだろう。

セイバーなら、その隙を狙って斬り倒す。

その手助けが出来ればいい。

ウェイバー「…兎に角、回復してくれればどうにかなると思う。急いでくれ」

正直言ってライダーの対処法はさっぱりだが、今はこれしかない。やるしかないんだ。
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/05(日) 10:55:36.03 ID:n095N2R90
綺礼「随分言うようになったな、三流魔術師風情が」

ウェイバー「何だとォ!?」

綺礼「粋がるのはいいが…いや、その様子なら何かしらの策は講じているようだな」

ウェイバー「え?あ、まあ…一応」

綺礼「そうか、頼りにはしているぞ。お前達ならセイバーのサポート程度にはなれる」

ウェイバー「…は?何だよ急に…励ましてるつもりか?」

綺礼「不服かね?」

ウェイバー「別に!そういうとこ…ほんっっとムカつく!!言われなくてもやってやるっての!!」

ウェイバー「ガッシュ!準備しとけよ!」

ガッシュ「ヌ、ヌゥ…」

綺礼(ちょろいな)

ガッシュ「!」

ガッシュ「ウェイバー、キレイ!いがみ合っている場合ではないのだ!あれを…」

ウェイバー「…セイバーか…」

綺礼「…」
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/05(日) 20:36:54.29 ID:F37bry9qO
頑張れよ
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/08(水) 14:34:14.80 ID:NqN4o8Tv0
セイバー「やああっ!」

令呪によって魔力を回復したセイバーは、ガッシュに代わってアーチャーと応戦していた。

アーチャー「ハッ!どうした、それでは我には届か…」

セイバー「ここだッ!」

アーチャーから放たれた宝具にタイミングを合わせ、風で跳ね返す。

カウンターを防ぐために盾を王の財宝から取り出す。持ち主に逆らう武具は全て防いだが、

セイバー「ハッ!」

宝具を囮にしたセイバーの一閃には間に合わなかった。

アーチャー「ほう…悪くない…」

セイバー「そんなワンパターンな攻撃を防げないとでも思ったか?私を侮るな、アーチャー!」

アーチャー「フッ、ここに来て一段と鋭さが増すか…だが!」

アーチャー「その剣を包み隠したまま、我を倒せると思うなよ!」

アーチャーは不可視の剣の間合いを完璧に把握し、宝具の波状攻撃を仕掛ける。

アーチャー「思い上がるな、セイバー!さあ、さらけ出せ!聖剣を!」

セイバー「ぐっ…」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/08(水) 14:36:08.59 ID:NqN4o8Tv0
切嗣(あれほどまでの攻防…流石、トップレベルのサーヴァント共だ…)

切嗣(剣の技量は間違いなくセイバーが上、だが向こうにあるのはセイバーを上回る宝具…こちらが不利なのは火を見るより明らか)

切嗣(ライダーが控えているのを考えて、魔翌力の消費は抑えておきたかったが…)

切嗣(短期決戦どころか、これではやがて…)

切嗣「チッ…不味いな」
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/08(水) 15:30:22.18 ID:NqN4o8Tv0
遠距離から宝具を射出していたアーチャーの手が止まった。

アーチャー「やれやれ…」

地面に刺さっていた自分の宝具を引き抜き、セイバーに近づき鍔迫り合いを演じる。

セイバー「な、何のつもり…」

セイバー(受けきれない…)

セイバー「うああっ!」

アーチャーは宝具を宝物庫に戻し、フラフラと体勢を崩したセイバーを見下す。

アーチャー「ほら見ろ、この程度ですら捌けぬではないか。最優のサーヴァントが聞いて呆れる」

セイバー「くっ…」

接近戦が得手ではないアーチャーに押し負け、見下ろされる。

これはセイバーにとって屈辱でしかなかった。


アーチャー「あまり我を幻滅させるな」


回復はしたが、セイバーの魔力は無限ではない。

風を放出するにも一定期間のインターバルが存在し、常には使えない。

そして何より強敵との連戦による疲労が体に刻み込まれている。


セイバー「…!」

セイバーは既に、限界に達していた。

552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/08(水) 15:31:05.69 ID:NqN4o8Tv0
ーーーーーーーーーーー


ウェイバー「セイバーが…」

ガッシュ「ヌウ…ウェイバーはここにいるのだ。私が助けに…」

綺礼「駄目だ。お前達には限界まで耐えてもらう」

ガッシュ「セイバーがやられてしまうのだ!今がその時ではないのか!?」

ガッシュ「キレイ、これを黙って見ていろと…ムグッ!」

綺礼「そうだ、黙って見ていろ」

ガッシュ「〜〜!」

綺礼「ウェイバー・ベルベット。分かっているな?」

ウェイバー「…」

ーーーーーーーーーーー
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/08(水) 15:49:03.39 ID:NqN4o8Tv0
一旦ここまで
中途半端だなぁ
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/08(水) 16:31:23.08 ID:b05n7brB0
今日見つけて読み始めたけど、まだ終わってなかったのか

とりあえず続き楽しみにしとくよ
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/08(水) 23:28:55.53 ID:nU+ARoEvO
つまんな…
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/08/10(金) 23:03:30.63 ID:vNAKz+Oj0
アーチャー「無様よなぁ、その剣よりも生き恥を晒すことを選ぶか」

アーチャー「貴様のような者が王になり、束ねられた国の民が憐れで仕方ない」

セイバー「…っ、黙れ!」

セイバー(いけない、熱くなっては…アーチャーがここで私に切り札を切らせるつもりなのは分かっている…)

セイバー(今は、耐えるしか…)


アーチャー「敵を前にしてただ滅びを待つ…ブリテンと同じ、いやそれ以下の結末だ」


アーチャー「貴様らの持つ騎士の誇りとやらも安くなったものよ」

セイバー「貴様ッ!私だけならいい!だが…ブリテンを…騎士の誇りを…侮辱することは許さない!」

アーチャー「許さない?フハッ、ならばどうする!貴様の中ではもう答えは出ている筈だ!」

アーチャー「貴様はただ望めばよい!愉しめばよいのだ!我との戯れを!」

セイバー「…」

セイバー(私の全魔力をかけた、約束された勝利の剣での一撃なら、アーチャーを倒せるかもしれない…)

セイバー(いいや、必ず倒す!魔力を出しきれば必ず…!)
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/30(土) 01:06:44.15 ID:zAUF3jZLO
完結させろおおおお
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