冒険者「ここが封印されし呪いの姫が眠るという古城か」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/17(日) 20:49:44.30 ID:XLi4mo8Bo
―酒場―

店主「へえ、次はあの城に目をつけたのかい」

冒険家「おう。あそこにはすんげえお宝が眠っているって話だしな。腕がなるぜ」

店主「盗賊らしくていいねえ」

冒険家「トレジャーハンターって言ってくれよ」

店主「この前の稼ぎ、あんまりよくなかったらしいな」

冒険家「うるせえ。あれは相棒がヘマをしなけりゃあ、金銀財宝は確実に手に入ってたんだよ」

店主「怪しいもんだなぁ」

冒険家「本当だっての」

店主「んで、その相棒の姿が見えないが?」

冒険家「怪我で療養中だ」

店主「ははーん。その治療費稼ぎで古城に乗り込むわけだな」

冒険家「使えない奴に一銭もくれてやるかよ」

店主「そうかい。ま、気を付けていってこい。あの城、罠だらけでまともに帰ってきたやつはいないらしいしな」

冒険家「……そうなの?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513511383
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 20:58:51.99 ID:XLi4mo8Bo
店主「そんなことも知らないで行こうとしてたのか。呆れるな」

冒険家「考えてみたら、あれだけ目立つ城にまだお宝があるってのもおかしな話だな」

店主「過去に何人もの盗賊が挑んだが、無傷で帰ってきた奴はいねえって噂だ」

冒険家「そんなに難易度が高いのか……」

店主「あはは。まぁ、覚悟がないならやめておいたほうがいいかもなぁ」

冒険家「もっと何か情報はねえのかよ」

店主「ツケを払ってくれるなら教えてやってもいいけどな」

冒険家「わーったよ。お宝を見つけたら払うから、教えてくれよ」

店主「なんだそりゃあ。まぁいいか。大した情報じゃないかもしれないしな」

冒険家「で、あの城について何を知ってるんだ?」

店主「……大昔、あの城には一人の魔女がいた」

冒険家「魔女? よくある話だな」

店主「その魔女ってのは城の姫君だったわけだ」

冒険家「へえ……」

店主「その姫君は呪いの姫と呼ばれ、多くの民から嫌われ、王族からも疎まれていた」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 21:05:32.78 ID:XLi4mo8Bo
冒険家「それはまたどうして」

店主「実験と称して色んな薬物を他人に投与していたらしい」

冒険家「そりゃあ魔女だな」

ウェイトレス「ご注文の品でーす」

冒険家「どうも。いつも可愛いね」

ウェイトレス「やだー。てれちゃいますぅ」

店主「今、良いところなんだから邪魔すんな」

ウェイトレス「はぁーい」

店主「でだ、そんなことを繰り返していた姫に対し怒りを溜め込んでいた奴らがついに立ち上がった」

店主「姫が作った薬で姫を殺してしまおう、となったわけだ」

冒険家「おぉ……。反乱か」

店主「そして姫にある薬が投与された。しかし、その薬が厄介な代物だった」

冒険家「どんな薬なんだよ」

店主「恐らく、その薬こそがあの城に眠る最大のお宝だろうな」

店主「その薬ってのが――」
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