未央「クリスマスだよプロデューサー!」武内P「ですね」

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1 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:09:29.27 ID:3LuJz7+i0
前置き省略。



未央「プロデューサー!今日は何の日?」武内P「今日は……」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52215111.html

これ読んでおくと気持ち甘くなるかもしれません。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514034568
2 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:10:27.13 ID:3LuJz7+i0


〜事務所〜




みく「よーしみんな集まったにゃ―?」

全員『はーい!』

みく「よっしゃ!それじゃあみんなー寮にレッツゴーにゃ!」

全員『はーい!』

杏「でもまさか寮でクリスマスパーティーできるとは思わなかったよ」

智絵里「それに、みんなのスケジュールが合わせられたのも……」

未央「プロデューサー!ありがと♪」

武内P「いえ、ダメ元でしたがたまたま合わせることができただけですので……」

莉嘉「Pくんありがと☆」

みりあ「お泊りお泊り〜!」

かな子「でも、ほんとにお邪魔していいのかな?寮って部外者入っちゃ駄目じゃ……」
3 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:18:11.58 ID:3LuJz7+i0
武内P「管理人にはすでに連絡済みですし、多田さんが泊まったこともあるのでそのあたりも大丈夫ですよ」

美波「みりあちゃん達も私が面倒見るってことでお母さんたちから許可もらってるしね」

きらり「美嘉ちゃんもお仕事終わったら来るって言ってたから大丈夫にぃ〜」

凛「ていうか、そこまでしてくれるのにプロデューサー来ないの?」

卯月「せっかくのパーティーなんですから一緒に……」

みりあ「いっしょに行こー!!」

武内P「いえ、それは……」

未央「ほら、あんまりワガママ言わないで。早く行こ?」

莉嘉・みりあ「「はーい」」

未央「それじゃあプロデューサー、またね?」

武内P「はい、楽しんできてください」

全員『はーい!』













未央「……」チラッ

李衣菜「……」コクリ
4 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:33:17.15 ID:3LuJz7+i0
〜女子寮〜






ザワザワザワ

みく「よっし!全員揃ったにゃ?それじゃあ未央ちゃん、乾杯の音頭を―――あれ?未央チャンは?」

凛「え、いないの?」

卯月「どこいったんでしょうか?」

美波「誰か聞いてない?」

李衣菜「あ、なんか事務所を出るときに忘れ物したから取ってから来るって言ってたよ?」

凛「え、そうなの?」

卯月「それじゃあ私達も待ってたほうが……」

李衣菜「い、いや!そんなに遅くはならないから先に始めててって言ってたよ!?」

凛「……でも、もうだいぶ暗くなってきたし一人で来るのは危ないんじゃ」

李衣菜「うっ!?……えっと、そ、そうだ!なつきちももうすぐ仕事終わってこっちに来るらしいから、バイクに乗っけてってもらうって言ってたよ!?」

卯月「そうなんですか?」

凛「それなら、大丈夫かな?」

李衣菜(未央ちゃん、誤魔化すのも限界があるからねッ……)
5 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:45:04.45 ID:3LuJz7+i0






ガチャ



武内P「……皆さんはもう寮についた頃でしょうか――――――ん?」







箱「……」






武内P「これは何故こんなものが……ん?」
6 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 22:52:32.44 ID:3LuJz7+i0








『良い子の貴方にプレゼント♪』







武内P「開けて、良いということでしょうか?」パカッ

未央「あ……」

武内P「……本田さん?」

未央「え、っと……プレゼントはワ・タ・シ♪なんてね!」

武内P「あの、その、これは一体……」

未央「とりあえずさ、手貸してくれない?」

武内P「え?」

未央「この箱、思ったより深くて……その、はまっちゃったの。たっけて」
7 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 23:04:08.33 ID:3LuJz7+i0





未央「ふー、助かった」

武内P「本田さん、何故ここに?皆さんと寮に行ったのでは……」

未央「それはちゃんと後で行くよ。でもその前に、良い子にクリスマスプレゼントを届けにきたのだよ」

武内P「プレゼントですか?」

未央「そうそう♪というわけではい!未央ちゃんを受け取ってください♪」

武内P「いや、あの、それは、その……」

未央「……冗談だよ。ほら、これがホントのプレゼント」

武内P「え、あ、ありがとうございます」

未央「ほら?あけてあけて」

武内P「はい――――これは、マフラーですか?」
8 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 23:08:28.37 ID:3LuJz7+i0
未央「うん。プロデューサー背高いし人より風当たりそうだなって。だから、暖かいの選んだんだよ?」

武内P「ありがとうございます。……ありがとうございます」

未央「なんで2回?」

武内P「い、いえ。特に意味は……」

未央「まぁ、喜んでくれて嬉しいよ。さっちーに箱借りた甲斐があったってものだよ」

武内P「そうだったのですか」

未央「サプライズ成功ってとこかな。……ちょっと出だし躊躇しちゃったけど」

武内P「……充分驚きましたよ」

未央「なら苦労が報われて何よりだよ」

武内P「……しかし、何故ここまで」

未央「何が?」

武内P「プレゼントもそうですが、本田さんは皆さんとのクリスマスパーティーを楽しみしてたじゃないですか」

未央「……誕生日のこと覚えててくれたんだね」

武内P「もちろんです」

未央「そっか。なら、話してあげる……でもその前に」
9 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 23:08:58.20 ID:3LuJz7+i0










未央「プロデューサー、電気消して?」









10 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/23(土) 23:09:56.44 ID:3LuJz7+i0
短いけど今日はここまでで……

明日には終わらせたい。なんとか。

明日の18時位から再開予定です。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:16:11.78 ID:cPOcUtvIo

まだどの作者が判断できない
12 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:08:37.51 ID:FPc5T6L60
〜女子寮〜




ありす「クリスマスに一喜一憂するだなんてなんだか子供みたいで嫌です」

みりあ「ありすちゃん、来てくれてありがと!!」

莉嘉「文香ちゃんもありすちゃん連れてきてくれてありがと☆」

文香「ふふっ、ありすちゃんが私を連れてきてくれたんですよ」

みりあ「どういうこと?」

ありす「いいですからっ!!……ほら」スッ

みりあ「?……あっ!」スッ

莉香「うんうん!」スッ

文香「ふふっ」スッ


ありす・みりあ・莉嘉・文香「「「「かんぱーい!」」」」

13 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:11:28.14 ID:FPc5T6L60

凛「……ねぇ、未央遅くない?」

卯月「そう、ですね」

李衣菜「あ、アレー?なつきち遅いなぁ?み、道が混んでるのかも??」

夏樹「お、だりーメリークリスマス!」

卯月「あ、夏樹さん」

李衣菜「ちょっとなつきち遅いよ―!!」ダダダダッ

夏樹「は?いや、むしろ早く付きすぎたかなってぐらいだったんだけど……」

李衣菜「あ、アレー未央ちゃんは?え?うんうん、あっ、そっかー!なかなか探しものが見つからないから見つけてから来るんだね!!」

夏樹「え?いや、何言って……」

李衣菜「それはともかくほら、なつきち!ジュースだけどさ、ほら、かんぱーい!!」

夏樹「え?あ、か、かんぱーい」
14 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:14:13.73 ID:FPc5T6L60
李衣菜「ふふふ、なつきちとクリスマスを過ごせるだなんて嬉しいなぁ」

夏樹「おいおい、どうしたんだ?」

凛「ねぇ、李衣菜。未央まだ遅くなるってどういう……」

李衣菜「未央ちゃんはもうちょっと時間かかるって!」バッ

卯月「で、でももう外も暗いし大人の人がいないと危ないんじゃ……」

李衣菜「えっと、えっと……な、菜々ちゃんが一緒に来るって……」

凛「なら、大丈夫かな」

卯月「え?でも菜々ちゃんも子供ですし……」

凛「……卯月」ポン

卯月「凛ちゃん?」

凛「大丈夫だから。あまり考えちゃだめ」

卯月「????はい」








李衣菜(未央ちゃん本当にこれ以上は難しいから早くこっちきてーーーーーー!!)




15 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:23:01.68 ID:FPc5T6L60






カチッ

武内P「これでいいでしょうか?」

未央「ありがと、それじゃあこっちこっち」チョイチョイ

武内P「はい」

未央「ほら、外見てよ」

武内P「……」

未央「空には星があるのに、街の明かりも綺麗で星みたい」

武内P「ええ……そうですね」

未央「街にも空にもたくさん星があるけど、私はその中の一つになれるかな」

武内P「もうなっていますよ。空に輝く星のように、本田さんも輝いています」
16 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:29:21.61 ID:FPc5T6L60
未央「ありがと♪でもさ、たまに思うんだ。大勢の人が見てくれるたくさんの輝きの中で、大切なたった一人に見つけてもらえるように輝けたらって」

武内P「それは、どういう……」

未央「たくさんの輝きの中で自分を見つけてほしい。そのために誰よりも輝きたい……ねぇ、プロデューサー」

武内P「はい」

未央「私に出会ってくれてありがとう」

武内P「……」

未央「貴方が見つけてくれたから私は、今ここにいるから」

武内P「最初の一歩を踏み出したのはあなたです」

未央「それでも。貴方に見つけてもらえたことが嬉しいんだ。……プロデューサー」

武内P「はい」

未央「私が、パーティーを抜け出してでもプレゼントを渡したかったのはね」

武内P「……はい」
17 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:30:46.37 ID:FPc5T6L60
未央「貴方のことが好きだからです」

武内P「……それは」

未央「男性として。異性として。私本田未央は―――――貴方に恋しています」

武内P「……」

未央「突然でごめんね。でも、誕生日のときにあんだけやらかしたんだからなんとなくわかってたでしょ?」

武内P「……自分の勘違いだと、その場の勢いで深い意味は無いと思うことにしていました」

未央「なら、勘違いじゃないしその場の勢いでもなかったよ」

武内P「……なぜ」

未央「理由をあげてたら朝になっちゃうよ?まぁ、しいていうなら………………運命、かな?」

武内P「運命、ですか」

未央「うん。我ながら少女趣味って思うけど、いつ好きになったって聞かれるとほんとに気づいたらとしかいいようがなくてね

   でもさ、運命なんてきっかけに過ぎなくて、貴女を好きだって思ったのは、想ったのは間違いなく私の意志だよ」
18 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:37:56.09 ID:FPc5T6L60
武内P「……はい」

未央「それで?」

武内P「はい?」

未央「どうする?こちとら一世一代の告白をしたんだから、それなりの対応をしてもらいたいんだけど?」

武内P「……本田さん」

未央「はい」

武内P「貴女はアイドルで、私はプロデューサーです。……その意味がわかっていますか?」

未央「……うん」

武内P「……なら、私の答えは」

未央「……」

武内P「―――――待っててください」

未央「……」
19 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 18:44:36.03 ID:FPc5T6L60
武内P「男としてみっともない事を言っているのはわかっています。それでも、私は今貴女の気持ちに答えを出すことはできません」

未央「……どうして?」

武内P「私にはまだ貴女の未来を決める勇気が無いからです」

未央「私が自分で決めたんだよ」

武内P「それでも、今ここで、十代の貴女の未来を決めるのは私にとって決して簡単に決めていいことではないのです」

未央「……うん、そうだね。きっとそれはプロデューサーの事も」

武内P「だから、私にはまだ貴女の想いを受け取ることはできません。だから、待っててほしいです」

未央「……どのくらい?」

武内P「貴女が、大人になるまで」

未央「曖昧。何を持って大人っていうの?」

武内P「今できることを、全力で楽しめることだと思います」

未央「……」
20 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:05:54.63 ID:FPc5T6L60
武内P「やりたいこと、見つけたいことがあったからアイドルを目指したのですよね」

未央「……うん」

武内P「なら、まだ好きなことをしてください」

未央「……私は」

武内P「私も、そんな貴女の姿を誇りに思っています」

未央「……うん」

武内P「すみません。貴女に真正面から向き合えなくて」

未央「ううん、そんなことない。貴方はちゃんと私の告白を受け取ってくれたんだから。そのぐらいの妥協はするよ」

武内P「……ありがとうございます」

未央「まぁ、プロデューサーのことだから断るか、私が大人になるまでーとかなんとかいって保留するの二択だろうなって思ってたよ」

武内P「……そんなにわかりやすかったですか?」

未央「好きな人のことだからねぇ。元より今すぐ付き合え、結婚しろだなんて言うつもりはなかったしさ。言質が取れただけで充分」

武内P「そう、ですか」

未央「プロデューサー」

武内P「はい」
21 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:15:16.56 ID:FPc5T6L60
未央「私が大人になるまであと5,6年かな?―――――その時になったら私を貰ってください」

武内P「……はい」

未央「あ、別に途中で我慢できなくなったらプロデューサーから迫ってきても良いよ?」

武内P「……気をつけます」

未央「ふふっ、ああ楽しみだな。プロデューサー、私貴方のこと絶対に手に入れてみせるから♪……あ、一つだけ」

武内P「何でしょうか?」

未央「もしも途中で他の人が好きになったら絶対に教えてね?それ以上に魅力的になってみせるから……絶対に、誰にも渡さないから」

武内P「……は、はい」

未央「あ!?今ちょっと引き攣らなかった!?別に浮気するなとか言ってるんじゃないんだからそんぐらいは受け入れてよ!!」

武内P「わ、わかってます」

未央「だいたいプロデューサーは無口で強面なくせに妙に女の子の扱い上手くない!?やたら滅多に女の子に優しくするのはどうかと思うよ!?」

武内P「い、いえ。決してそんな事は……」
22 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:20:43.85 ID:FPc5T6L60
未央「んー……やっぱちょっと心配だし、プロデューサー指切りしよ?」

武内P「え?」

未央「私がおとなになっったらちゃんと貰ってくれるように。約束」

武内P「わ、わかりました」

未央「あ、プロデューサー、ちょっとしゃがんでくれる?指切りってちゃんと目線合わせてやるのが通例らしいからさ」

武内P「そうなのですか?……なら、こうでしょうか」スッ

未央「はい、そのままー…………んっ」チュッ

武内P「んんっ!?」
23 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:27:59.76 ID:FPc5T6L60

未央「………んっ、んんっ……はぁっ」

武内P「っ!ほ、本田さん!?今、その」

未央「ふふふ、女の子の大事な青春捧げてあげるんだから、前払い料金ぐらいもらっていいでしょ?」

武内P「で、ですが……」

未央「プロデューサー」

武内P「はい」

未央「隙を見せるほうが悪い」

武内P「……はい」

未央「それに、貴方と結ばれるまで私はこのキスで自分を慰めなきゃいけないんだから」

武内P「……すみません」

未央「むー……やっぱりこれで終わりってのはーせっかくのクリスマスなのに」

武内P「あの、本当にこれ以上は……」

未央「はいはい、わかりました。でもさ、もうちょっと話すぐらいいいでしょ?」

武内P「パーティーはいいのですか?」

未央「だからもうちょっとだけ。もうちょっとだけだからさ」
24 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:32:15.73 ID:FPc5T6L60








未央「まだ電気は点けないで」







25 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:51:53.34 ID:FPc5T6L60
〜女子寮〜


みく「みくは来年こそトップに立って猫アイドルとしての地位を確固たるものにするにゃ!!」

アーニャ「ミク、がんばってください」

杏「……みくちゃんお酒飲んでないよね?」

美波「場酔いってやつかな?」

かな子「猫耳演説いつまでやるんだろ……」

杏「気が済むまでやらせとこうよ。どうせみんな好き勝手してるんだから」

智絵里「杏ちゃん、はい。ジュース取ってきたよ」

杏「うむ、くるしゅうない」

かな子「そのぐらい自分でしなよ〜」
26 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:59:35.73 ID:FPc5T6L60
凛「ねぇ、未央まだ帰ってこないの?」

卯月「もしかして何か事件とかに巻き込まれたんじゃ……」

李衣菜「え!?いやいやそれはないから大丈夫だよ!?」

凛「李衣菜何か知ってるの?」

李衣菜「えっと、えっと……」

凛「菜々が連れてくるって言ってたけど全然来ないし。ねぇ、李衣菜?」

李衣菜「あの、あのそれはね?えっと……」
27 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:06:07.84 ID:FPc5T6L60
prrrr   pi!

夏樹「ん?おいおい、急に電話だなんてどうしたんだよ?……え?……あーうん。わかった、わかったからちょっとまってくれ。……だりー」

李衣菜「な、なに?なつきちぃ!!」ダッ!!

凛「ちょっ……」

夏樹「電話、ちょっと変わってくれないか?」

李衣菜「うんうん!いいよ!任せてってば!!はい、もしもし多田です」

菜々『あー!李衣菜ちゃん?ナッナでーす!!メリークリスマス!!キャハッ♪』

李衣菜「な、菜々ちゃん?」

菜々『なんか急になつきちさんとかーみくちゃんとかー李衣菜ちゃんに電話したくなっちゃってー!!』

李衣菜「あ、あの、菜々ちゃんもしかしてお酒……」

菜々『もうっ!!菜々は17歳ですよ?未成年はお酒飲んじゃ駄目なんですから!!』

李衣菜「そ、そうだよね!!」

菜々『あ゛〜!お米のジュースと麦のジュース美味しいです!!』

  『お酒を飲むのは避けられないんですよ。ふふっ』

  『わかるわ』

李衣菜「」
28 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:13:12.33 ID:FPc5T6L60
菜々『もうっ楓さんたち急に呼ぶなんてひどいですよー!ナナは、JKらしくみんなでパーティーの予定だったのに―!!』

  『ごめんなさい。でも、クリスマスを澄まして済ます訳にはいかないの』

  『わかるわぁー』

菜々『もう、ちゃんとナナの話聞いてくださいよー!!李衣菜ちゃんだから、ナナは行けませーん!!ごめんなさい♪』




pi!

李衣菜「……さーってちょっと外の空気吸ってこようかなー」

凛「ああ、私もついていくよ。李衣菜に聞きたい事があるから」

卯月「私も」

李衣菜「……寒いから二人は止めといたほうが……」

凛「大丈夫だよ。――――――すぐに終わるから」









李衣菜(さよなら、未央ちゃん)




29 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:18:05.47 ID:FPc5T6L60




未央「プロデューサー、送ってくれてありがとう」

武内P「夜道を一人で行かせる訳にはいきませんから」

未央「プロデューサーもパーティー来ない?きっとみんな喜ぶよ」

武内P「ありがたいお誘いですが……これ以上は」

未央「……そっか」

武内P「それに」

未央「ん?」

武内P「……いえ、なんでもありません」

未央「……そう」

武内P「本田さん」

未央「何?」

武内P「また明日」

未央「……うん!また明日」
30 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:27:08.26 ID:FPc5T6L60







未央「……行っちゃった」クルッ












凛「……」

卯月「……」
31 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:30:19.31 ID:FPc5T6L60
未央「ふ、二人共……」

凛「……」グイッ

李衣菜「わわわっ!?」

未央「リーナ!?」

李衣菜「ごめん未央ちゃん!!誤魔化しきれなかった!!」

凛「……」

卯月「……」

未央「あの……しぶりん、しまむー私っ!!」

凛「未央」

未央「ッ!!」ビクッ
32 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:35:25.36 ID:FPc5T6L60
凛「みんなもうとっくに集まってるんだから」

未央「……え?」

凛「早く来て。パーティなんだから」

卯月「未央ちゃん、ケーキ一緒に食べましょ!」

未央「えっ?」

凛「全く、遅いから心配したんだから」

卯月「今日はお泊りなんですから、まだまだ楽しみましょう?」

未央「で、でもっ」

凛「ほら、早く来て」

未央「……リーナ」

李衣菜「私もわかんない。とりあえず言うとおりにしたほうが良いんじゃない?」

未央「そう、だね」

凛「未央ー!李衣菜ー!!さっさと来てってばー!」

卯月「早く来て下さーい!!」
33 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:44:38.98 ID:FPc5T6L60





未央「……ん」パチッ

ゴソッ

未央「………あれ?ここ……ああ、そうだ。女子寮に泊まって……あれ?しまむーは?ねぇ、しぶり……」

凛「ん……」スヤァ

未央「……トイレかな?」
34 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:51:10.11 ID:FPc5T6L60








卯月「……」

未央「黄昏れるのもいいけど、流石に外は寒いよ?」

卯月「未央ちゃん」

未央「ほら、コートぐらい着ときなって」バサッ

卯月「……ありがとうございます」

未央「……」

卯月「……未央ちゃん」

未央「何?」

卯月「プロデューサーさんに告白したんですか?」

未央「……うん」

卯月「……どうでしたか?」

未央「大人になるまで待ってくれ。だって」

卯月「……」
35 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:02:15.93 ID:FPc5T6L60
未央「今できることを全力で楽しんで、そしたらって。予想通りだったけどさ、やっぱり悔しいよ」

卯月「あのプロデューサーさんにそこまで言わせたんです。充分じゃないですか」

未央「私は、今すぐプロデューサーと恋人になりたかった。手を握って、抱き合って、キス……もしたかった」

卯月「……」

未央「今しかできないことを楽しんでくださいって、そんなのズルいよ。私は今、この瞬間プロデューサーの事を好きなのに」

卯月「……わかってあげてください」

未央「わかってるよ。だけど、私はっ!」
36 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:05:15.43 ID:FPc5T6L60
ギュッ

卯月「……」

未央「……あったかいね」

卯月「きっとプロデューサーさんもこうしたかったんだと思います」

未央「私も、そうしてほしかった」

卯月「未央ちゃんはちゃんと、想いを受け止めてもらったんですよ」

未央「……しまむーはさ、怒らないの?」

卯月「何をですか?」

未央「抜け駆けしたこと」

卯月「未央ちゃんは、悪いことしたって思ってるんですか?」

未央「全然」
37 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:13:41.66 ID:FPc5T6L60
卯月「なら、私も怒ったりしません」

未央「そっか」

卯月「……あ、でも、李衣菜ちゃんにはちゃんと謝ってください。すっごく苦労してましたから」

未央「……うん、そうだね」

卯月「……」

未央「……」

卯月「……未央ちゃんは」

未央「ん?」

卯月「プロデューサーさんのどこを好きになったのですか?」

未央「顔」

卯月「え!?」
38 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:16:54.05 ID:FPc5T6L60
未央「あと声。それに背が高いのも良いね。真面目なところも好印象。社会人としてもしっかりとしてるし。あと優しくって、だけど情熱的で、一緒にいると胸が熱くなる」

卯月「そ、そうですか」

未央「でも、不測の事態が起きるとすぐ動揺するのはマイナス。あとたまに優柔不断なところと、考えすぎる時があるところ」

卯月「それは……」

未央「でも、そういうところちょっとかわいいって思っちゃう。私が言えたことじゃないしね。優柔不断なのもいざって時には決めてくれるからギャップ萌え。

   考えすぎなのはまぁ、性格だからね。周りがフォローすればいいでしょ」

卯月「……」

未央「そうなるとマイナスは無いな……あ、一つあった」

卯月「なんですか?」

未央「女の子に声かけすぎ」

卯月「許してあげてください……」

未央「しまむーに言われたらしょうがないなぁ」

卯月「ふふっ……未央ちゃん」

未央「なぁに」

卯月「プロデューサーさんのこと好きですか?」

未央「大好き」
39 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:26:17.52 ID:FPc5T6L60
卯月「どのくらい?」

未央「……この人と一緒に生きたいって思うほど。全部捧げたいって思えるほど」

卯月「なら、仕方ないですね」

未央「……しまむー。まだ、チャンスはあるよ。私とプロデューサーは恋人じゃないんだから」

卯月「……そうですね、他の人にはあるかもしれません。でも、私にはもうありません」

未央「どうして?」

卯月「私は、諦めたから」

未央「……嘘でしょ」

卯月「はい、嘘です♪……でも、ほんとです」

未央「なにそれ?」

卯月「未練たらたらです。今でも好きです。でも、これ以上は自分を嫌いになっちゃいます」

未央「しまむー……」

卯月「あの時、未央ちゃんの誕生日の時にはもう未央ちゃんの気持ちを知っていました。それでも私は自分に言い訳を重ねて動きませんでした」

未央「……」

卯月「そして今日、未央ちゃんが踏み出したって知って、私は決めたんです―――――諦めようって」

未央「……だから、どうして」

卯月「未央ちゃん。私、未央ちゃんのことが大好きです」

未央「もう、いきなり何?」

卯月「あの日、公園で泣きじゃくる私を抱きしめてくれたこと。その暖かさを、私一生忘れません」

未央「……」
40 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:34:36.90 ID:FPc5T6L60

卯月「だから、そんな暖かさを持った未央ちゃんならきっとプロデューサーさんと幸せになれるって、思っています」

未央「……その我慢はきっと、すっごく辛いよ」

卯月「覚悟しています。何度も泣いて、何度も悔やむと」

未央「……」

卯月「……だけど、友達が、皆が一緒にいれば。一人じゃなければ。私の抱いた恋心もきっといつか思い出にできて、私はまた別の誰かを好きになるのだと思います」

未央「……大人だね」

卯月「ふふっ、お姉ちゃんですから――――未央ちゃん。貴女は貴女の大切な人と、幸せになってください」

未央「言われなくても」

卯月「なら、もう何も言うことはありません」

未央「……うん」

卯月「……」

未央「……寒いね。もう戻ろう?」

卯月「……私は、もうちょっとだけ」

未央「……風邪引かないうちに戻ってきてよ」

卯月「はい」
41 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:40:41.58 ID:FPc5T6L60





卯月「……………………」








『春に出会った時、私はあなたに選考理由を質問されました』

『笑顔だと答えました』











卯月「……プロデューサーさん、好きです」ウルッ





42 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:41:28.30 ID:FPc5T6L60





『今、もう1度同じことを質問されても、やはりそう答えます』

『あなただけの、笑顔だと』













卯月「大好きです」





43 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:42:01.22 ID:FPc5T6L60







『あなたの笑顔がなければ、私達はここまで来られなかったからです』












卯月「初恋でした」





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