未央「クリスマスだよプロデューサー!」武内P「ですね」

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22 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:20:43.85 ID:FPc5T6L60
未央「んー……やっぱちょっと心配だし、プロデューサー指切りしよ?」

武内P「え?」

未央「私がおとなになっったらちゃんと貰ってくれるように。約束」

武内P「わ、わかりました」

未央「あ、プロデューサー、ちょっとしゃがんでくれる?指切りってちゃんと目線合わせてやるのが通例らしいからさ」

武内P「そうなのですか?……なら、こうでしょうか」スッ

未央「はい、そのままー…………んっ」チュッ

武内P「んんっ!?」
23 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:27:59.76 ID:FPc5T6L60

未央「………んっ、んんっ……はぁっ」

武内P「っ!ほ、本田さん!?今、その」

未央「ふふふ、女の子の大事な青春捧げてあげるんだから、前払い料金ぐらいもらっていいでしょ?」

武内P「で、ですが……」

未央「プロデューサー」

武内P「はい」

未央「隙を見せるほうが悪い」

武内P「……はい」

未央「それに、貴方と結ばれるまで私はこのキスで自分を慰めなきゃいけないんだから」

武内P「……すみません」

未央「むー……やっぱりこれで終わりってのはーせっかくのクリスマスなのに」

武内P「あの、本当にこれ以上は……」

未央「はいはい、わかりました。でもさ、もうちょっと話すぐらいいいでしょ?」

武内P「パーティーはいいのですか?」

未央「だからもうちょっとだけ。もうちょっとだけだからさ」
24 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:32:15.73 ID:FPc5T6L60








未央「まだ電気は点けないで」







25 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:51:53.34 ID:FPc5T6L60
〜女子寮〜


みく「みくは来年こそトップに立って猫アイドルとしての地位を確固たるものにするにゃ!!」

アーニャ「ミク、がんばってください」

杏「……みくちゃんお酒飲んでないよね?」

美波「場酔いってやつかな?」

かな子「猫耳演説いつまでやるんだろ……」

杏「気が済むまでやらせとこうよ。どうせみんな好き勝手してるんだから」

智絵里「杏ちゃん、はい。ジュース取ってきたよ」

杏「うむ、くるしゅうない」

かな子「そのぐらい自分でしなよ〜」
26 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 19:59:35.73 ID:FPc5T6L60
凛「ねぇ、未央まだ帰ってこないの?」

卯月「もしかして何か事件とかに巻き込まれたんじゃ……」

李衣菜「え!?いやいやそれはないから大丈夫だよ!?」

凛「李衣菜何か知ってるの?」

李衣菜「えっと、えっと……」

凛「菜々が連れてくるって言ってたけど全然来ないし。ねぇ、李衣菜?」

李衣菜「あの、あのそれはね?えっと……」
27 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:06:07.84 ID:FPc5T6L60
prrrr   pi!

夏樹「ん?おいおい、急に電話だなんてどうしたんだよ?……え?……あーうん。わかった、わかったからちょっとまってくれ。……だりー」

李衣菜「な、なに?なつきちぃ!!」ダッ!!

凛「ちょっ……」

夏樹「電話、ちょっと変わってくれないか?」

李衣菜「うんうん!いいよ!任せてってば!!はい、もしもし多田です」

菜々『あー!李衣菜ちゃん?ナッナでーす!!メリークリスマス!!キャハッ♪』

李衣菜「な、菜々ちゃん?」

菜々『なんか急になつきちさんとかーみくちゃんとかー李衣菜ちゃんに電話したくなっちゃってー!!』

李衣菜「あ、あの、菜々ちゃんもしかしてお酒……」

菜々『もうっ!!菜々は17歳ですよ?未成年はお酒飲んじゃ駄目なんですから!!』

李衣菜「そ、そうだよね!!」

菜々『あ゛〜!お米のジュースと麦のジュース美味しいです!!』

  『お酒を飲むのは避けられないんですよ。ふふっ』

  『わかるわ』

李衣菜「」
28 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:13:12.33 ID:FPc5T6L60
菜々『もうっ楓さんたち急に呼ぶなんてひどいですよー!ナナは、JKらしくみんなでパーティーの予定だったのに―!!』

  『ごめんなさい。でも、クリスマスを澄まして済ます訳にはいかないの』

  『わかるわぁー』

菜々『もう、ちゃんとナナの話聞いてくださいよー!!李衣菜ちゃんだから、ナナは行けませーん!!ごめんなさい♪』




pi!

李衣菜「……さーってちょっと外の空気吸ってこようかなー」

凛「ああ、私もついていくよ。李衣菜に聞きたい事があるから」

卯月「私も」

李衣菜「……寒いから二人は止めといたほうが……」

凛「大丈夫だよ。――――――すぐに終わるから」









李衣菜(さよなら、未央ちゃん)




29 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:18:05.47 ID:FPc5T6L60




未央「プロデューサー、送ってくれてありがとう」

武内P「夜道を一人で行かせる訳にはいきませんから」

未央「プロデューサーもパーティー来ない?きっとみんな喜ぶよ」

武内P「ありがたいお誘いですが……これ以上は」

未央「……そっか」

武内P「それに」

未央「ん?」

武内P「……いえ、なんでもありません」

未央「……そう」

武内P「本田さん」

未央「何?」

武内P「また明日」

未央「……うん!また明日」
30 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:27:08.26 ID:FPc5T6L60







未央「……行っちゃった」クルッ












凛「……」

卯月「……」
31 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:30:19.31 ID:FPc5T6L60
未央「ふ、二人共……」

凛「……」グイッ

李衣菜「わわわっ!?」

未央「リーナ!?」

李衣菜「ごめん未央ちゃん!!誤魔化しきれなかった!!」

凛「……」

卯月「……」

未央「あの……しぶりん、しまむー私っ!!」

凛「未央」

未央「ッ!!」ビクッ
32 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:35:25.36 ID:FPc5T6L60
凛「みんなもうとっくに集まってるんだから」

未央「……え?」

凛「早く来て。パーティなんだから」

卯月「未央ちゃん、ケーキ一緒に食べましょ!」

未央「えっ?」

凛「全く、遅いから心配したんだから」

卯月「今日はお泊りなんですから、まだまだ楽しみましょう?」

未央「で、でもっ」

凛「ほら、早く来て」

未央「……リーナ」

李衣菜「私もわかんない。とりあえず言うとおりにしたほうが良いんじゃない?」

未央「そう、だね」

凛「未央ー!李衣菜ー!!さっさと来てってばー!」

卯月「早く来て下さーい!!」
33 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:44:38.98 ID:FPc5T6L60





未央「……ん」パチッ

ゴソッ

未央「………あれ?ここ……ああ、そうだ。女子寮に泊まって……あれ?しまむーは?ねぇ、しぶり……」

凛「ん……」スヤァ

未央「……トイレかな?」
34 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 20:51:10.11 ID:FPc5T6L60








卯月「……」

未央「黄昏れるのもいいけど、流石に外は寒いよ?」

卯月「未央ちゃん」

未央「ほら、コートぐらい着ときなって」バサッ

卯月「……ありがとうございます」

未央「……」

卯月「……未央ちゃん」

未央「何?」

卯月「プロデューサーさんに告白したんですか?」

未央「……うん」

卯月「……どうでしたか?」

未央「大人になるまで待ってくれ。だって」

卯月「……」
35 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:02:15.93 ID:FPc5T6L60
未央「今できることを全力で楽しんで、そしたらって。予想通りだったけどさ、やっぱり悔しいよ」

卯月「あのプロデューサーさんにそこまで言わせたんです。充分じゃないですか」

未央「私は、今すぐプロデューサーと恋人になりたかった。手を握って、抱き合って、キス……もしたかった」

卯月「……」

未央「今しかできないことを楽しんでくださいって、そんなのズルいよ。私は今、この瞬間プロデューサーの事を好きなのに」

卯月「……わかってあげてください」

未央「わかってるよ。だけど、私はっ!」
36 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:05:15.43 ID:FPc5T6L60
ギュッ

卯月「……」

未央「……あったかいね」

卯月「きっとプロデューサーさんもこうしたかったんだと思います」

未央「私も、そうしてほしかった」

卯月「未央ちゃんはちゃんと、想いを受け止めてもらったんですよ」

未央「……しまむーはさ、怒らないの?」

卯月「何をですか?」

未央「抜け駆けしたこと」

卯月「未央ちゃんは、悪いことしたって思ってるんですか?」

未央「全然」
37 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:13:41.66 ID:FPc5T6L60
卯月「なら、私も怒ったりしません」

未央「そっか」

卯月「……あ、でも、李衣菜ちゃんにはちゃんと謝ってください。すっごく苦労してましたから」

未央「……うん、そうだね」

卯月「……」

未央「……」

卯月「……未央ちゃんは」

未央「ん?」

卯月「プロデューサーさんのどこを好きになったのですか?」

未央「顔」

卯月「え!?」
38 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:16:54.05 ID:FPc5T6L60
未央「あと声。それに背が高いのも良いね。真面目なところも好印象。社会人としてもしっかりとしてるし。あと優しくって、だけど情熱的で、一緒にいると胸が熱くなる」

卯月「そ、そうですか」

未央「でも、不測の事態が起きるとすぐ動揺するのはマイナス。あとたまに優柔不断なところと、考えすぎる時があるところ」

卯月「それは……」

未央「でも、そういうところちょっとかわいいって思っちゃう。私が言えたことじゃないしね。優柔不断なのもいざって時には決めてくれるからギャップ萌え。

   考えすぎなのはまぁ、性格だからね。周りがフォローすればいいでしょ」

卯月「……」

未央「そうなるとマイナスは無いな……あ、一つあった」

卯月「なんですか?」

未央「女の子に声かけすぎ」

卯月「許してあげてください……」

未央「しまむーに言われたらしょうがないなぁ」

卯月「ふふっ……未央ちゃん」

未央「なぁに」

卯月「プロデューサーさんのこと好きですか?」

未央「大好き」
39 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:26:17.52 ID:FPc5T6L60
卯月「どのくらい?」

未央「……この人と一緒に生きたいって思うほど。全部捧げたいって思えるほど」

卯月「なら、仕方ないですね」

未央「……しまむー。まだ、チャンスはあるよ。私とプロデューサーは恋人じゃないんだから」

卯月「……そうですね、他の人にはあるかもしれません。でも、私にはもうありません」

未央「どうして?」

卯月「私は、諦めたから」

未央「……嘘でしょ」

卯月「はい、嘘です♪……でも、ほんとです」

未央「なにそれ?」

卯月「未練たらたらです。今でも好きです。でも、これ以上は自分を嫌いになっちゃいます」

未央「しまむー……」

卯月「あの時、未央ちゃんの誕生日の時にはもう未央ちゃんの気持ちを知っていました。それでも私は自分に言い訳を重ねて動きませんでした」

未央「……」

卯月「そして今日、未央ちゃんが踏み出したって知って、私は決めたんです―――――諦めようって」

未央「……だから、どうして」

卯月「未央ちゃん。私、未央ちゃんのことが大好きです」

未央「もう、いきなり何?」

卯月「あの日、公園で泣きじゃくる私を抱きしめてくれたこと。その暖かさを、私一生忘れません」

未央「……」
40 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:34:36.90 ID:FPc5T6L60

卯月「だから、そんな暖かさを持った未央ちゃんならきっとプロデューサーさんと幸せになれるって、思っています」

未央「……その我慢はきっと、すっごく辛いよ」

卯月「覚悟しています。何度も泣いて、何度も悔やむと」

未央「……」

卯月「……だけど、友達が、皆が一緒にいれば。一人じゃなければ。私の抱いた恋心もきっといつか思い出にできて、私はまた別の誰かを好きになるのだと思います」

未央「……大人だね」

卯月「ふふっ、お姉ちゃんですから――――未央ちゃん。貴女は貴女の大切な人と、幸せになってください」

未央「言われなくても」

卯月「なら、もう何も言うことはありません」

未央「……うん」

卯月「……」

未央「……寒いね。もう戻ろう?」

卯月「……私は、もうちょっとだけ」

未央「……風邪引かないうちに戻ってきてよ」

卯月「はい」
41 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:40:41.58 ID:FPc5T6L60





卯月「……………………」








『春に出会った時、私はあなたに選考理由を質問されました』

『笑顔だと答えました』











卯月「……プロデューサーさん、好きです」ウルッ





42 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:41:28.30 ID:FPc5T6L60





『今、もう1度同じことを質問されても、やはりそう答えます』

『あなただけの、笑顔だと』













卯月「大好きです」





43 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:42:01.22 ID:FPc5T6L60







『あなたの笑顔がなければ、私達はここまで来られなかったからです』












卯月「初恋でした」





44 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:43:38.91 ID:FPc5T6L60





『あなたは1人ではありません。私達が、みんながいます』
















卯月「プロデューサーさん。私は貴方のことが」









『あなたは1人ではありません。私達が、みんながいます』
















卯月「プロデューサーさん。私は貴方のことが」








45 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:44:07.59 ID:FPc5T6L60








『私達さ、もっかい友達になろうよ!今から!』










46 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:44:53.49 ID:FPc5T6L60








卯月「大好きでした」










47 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 21:45:29.13 ID:FPc5T6L60




卯月「ぐすっ、うあぁ……ぷろ、でゅーさーさん……」



48 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:00:09.68 ID:FPc5T6L60





ガチャ

未央「……」ソロソロ

凛「未央」

未央「うぉっ!?」ビクッ

凛「静かに。寝てる子もいるんだから」

未央「起こしちゃった?」

凛「……未央が出てったあたりでね」

未央「……ごめん」

凛「ほら、寒いんだから布団入りなよ」

未央「……うん」

凛「……」

未央「……」

凛「……卯月とちゃんと話せた?」

未央「やっぱり気づいてたんだね」

凛「当たり前でしょ」
49 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:10:44.07 ID:FPc5T6L60
未央「プロデューサーとのこと。ちゃんと話してきたよ」

凛「……そっか」

未央「私さ、全然後悔してないし、撤回するつもりもないよ」

凛「したら卯月は怒るだろうね」

未央「……それでも、辛いね」

凛「……私にはわからないよ」

未央「しぶりんはさ、プロデューサーに恋してないの?」

凛「別に」

未央「即答」

凛「なんていうか、信頼してるし、好きか嫌いかって言われたら好きだけど。そういう対象として見たことは無いよ」

未央「……まぁ、しまむーもそう思ったから私を応援してくれたんだろね」

凛「だろうね。大体、アイドルなのにプロデューサーに恋してどうこうってどうなの?」

未央「今更正論かまされても、こちらはもう後の祭りなんで……」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 22:12:48.77 ID:dnzMCXyro
歳が歳ならしまむーの気分爽快が聴けたかもしれないのか
51 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:18:13.49 ID:FPc5T6L60
凛「知ってる。だからさ未央、覚悟しておいて――――貴女の恋は誰かに迷惑をかけることになるかもしれないってことを」

未央「…………………うん」

凛「プロデューサーはもちろん、同じユニットの私や卯月、他の誰かが責任を取ることになるかもしれない。貴女の決断はそういうことなんだよ。理解してる?」

未央「…………………うん」

凛「なら、もういいよ」

未央「もういいの?」

凛「まだ何か言われたいの?}

未央「……正直そうかも。しまむーは私を責めなかったから」

凛「私も別に責めてないよ」

未央「だからだよ……」

凛「大体責める責めないの話になったらまず真っ先にプロデューサーを責めないといけないでしょ」

未央「プロデューサーは」

凛「告白したんでしょ?」

未央「……うん、私が大人になるまで待っててほしいって」

凛「そんな事だろうと思ったよ」
52 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:25:27.89 ID:FPc5T6L60
未央「でも、プロデューサーは私の事を考えて……」

凛「大の大人が女子高生に、それも自分が担当するアイドルに告白されてそれを保留にするって時点で大罪だと思う」

未央「それは、それでも……」

凛「私達がどう思おうと、世間はそうは思わないよ。未央とプロデューサーの約束はそういうことなんだよ」

未央「そう、だね」

凛「だからさ、未央。私は……ああ違うそうじゃなくて……なんていうか……もうッ!!」ガバッ

未央「え!?なになに!?」

凛「そっちの布団行くから」グイグイ

未央「ちょっ!?狭いって!?」

凛「いいから!」ピトッ

未央「わわっ!?」

凛「未央、私は責めるつもりもなければ説教するつもりはないよ」

未央「……」

凛「周りの反応も、世間がどうこうも全部無視すればいいよ。誰かにかかる迷惑なんて知らんぷりすればいい」

未央「……それは」

凛「未央」ギュッ
53 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:32:06.07 ID:FPc5T6L60
未央「し、しぶりん!?」

凛「……私たちはもう一蓮托生。あの日、あの公園で友達になった時からずっとそう。だから、未央のやりたいようにやって」

未央「しぶりん……」

凛「私も卯月も、アンタの友達なんだから。世界中の皆がアンタを責めるなら、私達が守ってあげる」

未央「……ありがとう」

凛「例えば未央との関係が原因でスキャンダルになってプロデューサーがクビになったとするよ」

未央「うん?」

凛「そしたらプロデューサー1人ぐらいならうちの店で雇ってあげる」

未央「ああ、それは安心――――え?」

凛「そうなると必然的に私との時間が増えて、未央とプロデューサーはすれ違っていき………プロデューサーの名字が変わるかもね?」

未央「あ、婿入りなんだ―――――ってなんでそうなるの!?」

凛「冗談だよ」

未央「ほんとに?ほんとに冗談?」

凛「冗談だよ。今はね。人の心は移ろうものでしょ?それが嫌ならちゃんとスキャンダルにならない程度にプロデューサーを落とすんだね」

未央「……うん」

凛「…………未央」

未央「何?」
54 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:37:55.50 ID:FPc5T6L60
凛「私と卯月は、何があっても未央の味方だから」

未央「……ありがと――――私もだよ」

凛「……」

未央「……あのさ、しぶりん。そろそろ離れない?」

凛「……未央あったかいね」

未央「こっちは暑いんだけど」


卯月「確かに未央ちゃんあったかいですね」ギュッ


未央「しまむーいつの間にっ!?」

凛「卯月、おかえり」

卯月「はいっ」

未央「だから、なんで二人は私をサンドしてるの?自分の布団あるでしょ」

凛「……温もりが、ほしい」

卯月「3人一緒に寝るなんて合宿以来ですしね」

未央「くっついて寝るのははじめてだよ……」

凛「なら、これを皮切りにクリスマスの恒例にしようよ」

卯月「そうですね!」

未央「クリスマスに女3人が密着して寝るって……」

凛「いいでしょ?」

卯月「いいですよね?」

未央「……良いけどさ」
55 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:44:17.00 ID:FPc5T6L60




未央「……」パチッ

ムクリ

未央「朝……?しまむー?しぶりん?」

李衣菜「あ、起きた?」

未央「リーナ」

李衣菜「二人共先に行っちゃったよ。ほら、早く未央ちゃんも着替えて」

未央「え、朝ごはん……」

李衣菜「……時計」

未央「……はぁっ!?ギリギリじゃん!?」

李衣菜「ぐっすりだったからね」

未央「ちょ、と、とりあえず顔洗って、着替えて……ああもう!」ダッ

李衣菜「朝から騒がしいなぁ」

未央「ああそうだっ!?えっと、どこにしまったっけ……って、あった!!」

李衣菜「何が?」

未央「ん?これ♪」キラッ

李衣菜「それって……」
56 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:51:53.38 ID:FPc5T6L60






未央「ねぇ、寝癖ついてない?」

李衣菜「大丈夫だと思うよ?もともと寝癖みたいなハネっ毛だし」

未央「うっさい。……おにぎりありがと」モグモグ

李衣菜「どういたしまして」

未央「……あと、昨日はありがとう。随分迷惑かけちゃったみたいで……その、ごめん」

李衣菜「良いよ。なんだかんだで私も楽しかったし」

未央「何が?」

李衣菜「クリスマスに秘密の逢瀬だなんてロックじゃん?それの手伝いってのも中々できないことだしさ」

未央「……うん。ありがとう」

李衣菜「ズッ友でしょ?」

未央「……うんっ!」

李衣菜「ふふっ……っとほら、着いたよ……ってあ、プロデューサーさん」

未央「んっ!?」
57 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 22:58:09.58 ID:FPc5T6L60
武内P「多田さん、それに本田さん。おはようございます」

李衣菜「おはようございます」

未央「お、おはよーございます!!」

李衣菜「未央ちゃん、上ずってる。……あれ?プロデューサーさんそのマフラーって」

武内P「これですか?」

未央「あっ……」

李衣菜「良いマフラーですね?似合ってますよ。ねぇ?」チラッ

未央「えっ?だ、だよねー!私もそう思う!!」
58 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:05:22.86 ID:FPc5T6L60
武内P「これは……そうですね。とてもいいものです」

未央「………素敵な彼女にでもプレゼントされたのかい?」

武内P「彼女、とは違いますが――――――大切な人から貰ったものです」

李衣菜「わぁ……」

未央「……それ、ちゃんと本人に言ってあげたら喜ぶよ?」

武内P「言わなくても、彼女になら伝わる。そう思ってますから」

未央「……ズルい人」

武内P「そう、ですね。我ながらズルいと思います」

未央「わかってるなら良いんじゃない?」キラッ

武内P「あっ……」
59 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:09:21.75 ID:FPc5T6L60
未央「ん?どうしたの?」

武内P「その、イヤリング……」

未央「ああこれ?誕生日プレゼント―――――大切な人からのね」

武内P「よく、似合っていますよ」

未央「そう?なら、良かった。大事にしまっておこうかと思ったけど、こうした方が喜んでもらえるかなって。やっと決心がついたから」

武内P「ええ、きっとそのほうが良いと思います」

未央「……今日も仕事頑張るから」

武内P「はい」

未央「私、まだまだやりたいこと一杯あるからさ」

武内P「……はい」
60 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:15:22.10 ID:FPc5T6L60
未央「だから、その……これからもよろしくね!」

武内P「はい。こちらこそ、よろしくお願いします…………未央さん」

未央「っ!?今、今なんてっ!?」

武内P「どうしましたか?本田さん」

未央「いやいや、今未央って呼んだでしょ!?」

武内P「……いや、記憶にないですね」

未央「っ〜〜!!プロデューサーはズルいよ!!意地悪っ!!意地悪!!」

武内P「っふ、ははは」

未央「笑ってないでさぁ!?」















凛「未央、大丈夫かな……」コソッ

卯月「大丈夫だと思いますけど……」コソソッ
61 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:20:10.88 ID:FPc5T6L60
李衣菜「二人共そんなところで何してるの?」

凛「ッ!?李衣菜!?」

卯月「李衣菜ちゃん!?」

李衣菜「そんなに驚かなくても……心配しなくても大丈夫だと思うよ?」

凛「わかってるけど……」

卯月「やっぱりどうしても気になって……」

李衣菜「大丈夫だよ。だってあの二人私がいなくなった事に気付いてないんだよ?それに」
62 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:26:46.64 ID:FPc5T6L60









未央「ほら、もう一度名前で呼んで!!未央って!M・I・O!!」

武内P「み、み、み、みみみ……」

未央「セミかっ!?」

武内P「はははっ」

未央「……ぷっ、あははっ!」











63 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:27:58.00 ID:FPc5T6L60
李衣菜「あんなに笑顔なんだから」

卯月「……そうですね」

凛「……うん」

李衣菜「わかったならほらっ!行こう?」

卯月「え!?で、でも二人の邪魔しちゃ……」

李衣菜「会社の玄関前で二人だけの世界作られてちゃ迷惑極まりないでしょ?」

凛「それは、そうだね」

卯月「でも、私は……」

李衣菜「いいんだよ。あの二人は邪魔しようがしなかろうが勝手に近づいていくんだろうから。私たちは何も気にせず、いつも通りで良いんだよ」

凛「そうだね。なら、行こっか」

卯月「……はいっ!」
64 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:32:40.65 ID:FPc5T6L60





未央「プロデューサー、私すっごいクリスマスプレゼントもらったんだよ?」

武内P「プレゼント?なんでしょうか?」

未央「それはね―――――――」





65 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:34:01.77 ID:FPc5T6L60










未央「大好きな人との未来だよ♪」









―FIN―
66 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:36:03.13 ID:FPc5T6L60

リアルで辛いことがあると、ちゃんみおを笑顔にしたくてしょうがなくなってしまいます。

当初の予定より長くなってしまいましたが、読んでくれた方ありがとうございました。
67 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2017/12/24(日) 23:59:17.08 ID:FPc5T6L60
見直したら>>44ド派手にミスってた……

重複部分は無視してください。
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 01:00:14.48 ID:MdOng2Tao
乙した
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 01:08:40.61 ID:Xv9qgH8b0
おつ
武みおってなんか新鮮でいいな。もっと増えろ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 09:23:33.41 ID:Bu2KJ+rsO
 【このスレは無事に終了しました】

  よっこらしょ。
     ∧_∧  ミ _ ドスッ
     (    )┌─┴┴─┐
     /    つ. 終  了 |
    :/o   /´ .└─┬┬─┘
   (_(_) ;;、`;。;`| |
   
   【放置スレの撲滅にご協力ください】  
   
      これ以上書き込まれると

      過去ログ化の依頼が

      できなくなりますので

      書き込まないでください。


            SS速民一同
 【糞スレ撲滅にご協力ください】
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 22:42:51.27 ID:IJLSO+hbo
ええやん
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