エンド・オブ・オオアライのようです

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277 : ◆vVnRDWXUNzh3 [sage saga]:2018/02/11(日) 08:26:47.08 ID:eEG3zdFy0
「いい加減用件に入るザマスダージリン。この無駄な問答が続くようなら私は帰る」

「あら、お口と頭の運動は大事だと思わない?」

「貴女にとっては準備運動でも着いていく私からすれば42.195kmのフルマラソンと同じザマス」

「仕方ないわね。でも、最後にお茶のおかわりだけいただくわ」

アスパラガスがカウンター席に座ると、ダージリンがぱちりと指を鳴らす。よく磨かれたテーブルの上を、ティーカップが二つ滑ってきて、二人の手元でピタリと停止した。

「むっ」

更にアスパラガスの目の前には、もう一つ料理が乗った皿も流れてくる。焼けたソーセージがジューシーな光沢を放ち、上にかかるグレービィソースの濃厚な香りと下に引かれたマッシュポテトのふんわりとした見た目も併せて激しく食欲が刺激される。

「……バンガーズ&マッシュはそれこそティータイムよりビールジョッキの隣にある方が似合うと思うザマスが」

「空腹であろう貴女への店主の心遣いね」

「空腹なのは貴女の急な呼び出しが最大の原因ザマスがね」

諸々の作業を終えてようやく遅い昼飯にありつけると思った矢先に、突然の“お誘い”でそれをほっぽり出して急行電車に飛び乗る羽目になった側としては釈然としない。とはいえ胃が空っぽに近い状態なのは事実だし、店の好意も十分にありがたい。

「………………いただくザマス」

更に喉の奥から飛び出しかけた文句をひとまず飲み込み、フォークで突き刺しソーセージにかぶりつく。

「んん……」

悔しいが、空腹という調味料を差し引いても最高に美味しい。後は歯止めが利かず、熱々のソーセージがみるみるうちに消えていく。

「それで本題だけれど、大洗で新しい動きがあるみたいなの」

「ふごっふふふ!?」

最後の一口を思い切り頬張ったところで“本題”を突然切り出され、喉を塞いだマッシュポテトを流し込むため慌ててティーカップに手を伸ばす。

「っ……」

ジャガイモで窒息死という不名誉極まりない最期を回避し、アスパラガスは横目でダージリンの澄まし顔を睨み付ける。

コイツ、今間違いなくわざとやりやがった。
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