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双葉杏「飴喰い」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:14:06.93 ID:Uv6Dy8y7o
嘘喰いとのクロス
嘘喰い側のキャラは登場しません
千枝「えーっと、CGプロ、CGプロ……」
千枝「名刺の住所だとこの辺のはずなんだけど……あ、ここかな」
千枝「緊張してきた……でもアイドルになるためっ!」
コンコン ガチャ
千枝「こ、こんにちはっ!佐々木千枝ですっ!」
シーン
千枝「…………あれ?」
千枝「こ……こんにちはー!」
千枝「…………誰もいないのかな、でも鍵は開いてるし……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1514704446
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:14:40.69 ID:Uv6Dy8y7o
杏「んー……杏の眠りを邪魔するものは誰だー」モゾ
千枝「わっ!?」
千枝「ご、ごめんね、私、佐々木千枝っていうの!」
千枝「あの、プロデューサーさんはいるかな……?」
杏「プロデューサーは今いないよ」
杏「もしかしてスカウトされたのって君?」
千枝「うん、そうなんだ!」
杏「へー、そういえば今日来るとか来ないとかプロデューサーが言ってたっけ……」
杏「ともかく今はプロデューサーいないからさ、適当に待っててよ」
杏「あ、ちなみに私は双葉杏、一応ここのアイドル」
千枝「じゃあ先輩だね、よろしくっ!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:15:11.66 ID:Uv6Dy8y7o
ガチャ
マキノ「戻ったわ」
きらり「おっすおっす☆」
杏「おかえりー」
千枝「こ、こんにちは!」
マキノ「あら、例の新人さん?」
千枝「はじめまして、佐々木千枝っていいます!」
きらり「うきゃー☆かわいーっ!」
杏「こっちが八神マキノ、んでこっちが諸星きらり」
マキノ「よろしく」
きらり「おにゃーしゃー☆」
千枝「よろしくお願いします!」
杏「それと……」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:15:42.35 ID:Uv6Dy8y7o
P「ただいま…………おや」
杏「知ってると思うけどあの頼りなさそうなのがうちのプロデューサー」
P「あはは、厳しいなあ……」
千枝「そんなっ!とっても優しくて誠実で、素敵な人だと思います」
千枝「千枝、声をかけてくれたのがプロデューサーさんじゃなかったらアイドルになろうとは思いませんでしたから!」
P「ありがとう千枝ちゃん、これから一緒に頑張っていこうね」
千枝「はいっ!」
杏「ま、アイドルも仕事も少ない弱小プロダクションだけどねー」
きらり「杏ちゃん、そんなこと言ったら、めっ!」
マキノ「でも事実ね」
P「みんなでこれから頑張っていけばいいさ」
千枝「じゃあ千枝がいっぱい頑張ってプロダクションを大きくします!」
杏「頼もしいね、その調子で杏の分まで頑張ってくれていいよ」
きらり「もー!杏ちゃんったら……」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:16:16.88 ID:Uv6Dy8y7o
ガチャ
ちひろ「こんにちはー」
きらり「あ、ちひろさんだーっ☆」
ちひろ「今日も楽しそうですね。ドリンクはいかがですか?」
P「あ、一本いただけますか?」
ちひろ「はい、いつもありがとうございます」
千枝「あの、はじめまして!私、今日からアイドルになった佐々木千枝です!」
ちひろ「あら、かわいい新人さんですね。小学生かしら?」
千枝「はい!11歳です!」
ちひろ「私は千川ちひろです、よろしくね」
千枝「よろしくお願いします!」
千枝「……えっと、ちひろさんってアイドルなのにドリンク売ってるんですか?」
ちひろ「……うふふ、私はこちらのアイドルじゃないんですよ」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:16:50.39 ID:Uv6Dy8y7o
千枝「ええーっ!?こんなに綺麗なのに。じゃあ事務員さんですか?」
ちひろ「いいえ、社員でもありません」
千枝「え?じゃあ……」
マキノ「ちひろさんは定期的にうちにドリンクを売りに来てくれる外部の人よ」
ちひろ「私は千川製薬の販売員で、こちらのプロダクションはお得意様なのよ」
P「うちの社長が千川製薬の社長さんと知り合いらしいんだ、その縁でね」
千枝「そ、そうだったんですか……すいません、間違えてしまって」
ちひろ「いえいえ、かまいませんよ」ニコニコ
杏「別にいいんじゃない?ちひろさん、アイドルに間違われて満更でもなさそうだし」
ちひろ「ふふふ……」ニコニコ
千枝「あ、杏ちゃん……」
ちひろ「それにしても、またアイドルが増えて一段と賑やかになりましたね」
千枝「そういえば杏ちゃん、アイドルの人は今ここにいる人だけ?」
杏「まだあと何人かいるけど今日来るのはこれだけかな」
千枝「そっかあ……早く挨拶したいな」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:17:25.09 ID:Uv6Dy8y7o
ちひろ「敬語を使わないで普通に話すなんて、千枝ちゃん、杏ちゃんと仲良しなのね」
きらり「それ、きらりも思ってたにぃ☆うきゃー!」
千枝「え?」
マキノ「もしかして…………杏、あなた千枝に年齢を言ったのかしら?」
杏「言ってないよ」
千枝「え?え?」
マキノ「やっぱり……」
ちひろ「あら……」
きらり「うきゅ?」
P「あはは……」
千枝「えっと……?」
ちひろ「あのね千枝ちゃん、杏ちゃんはこう見えて17歳、高校生なの」
千枝「え……?」
千枝「ええーーーっ!?」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:18:01.48 ID:Uv6Dy8y7o
千枝「杏さんごめんなさい!千枝、とっても失礼なことをしてしまいました!」
杏「別に気にしてないよ、言葉遣いだって別にどっちでもいいし」
千枝「うう……同じくらいの身長だからてっきり同い年かと……」
ちひろ「勘違いするのも無理ないわね、私も最初に知ったときはビックリしましたし」
マキノ「誰もが通る道ね」
きらり「うぇへへ☆杏ちゃんかわいいからしょうがないにぃ!」
ちひろ「さて……私はそろそろ失礼させていただきますね」
P「おっと、もういい時間だ。皆はレッスンに行ってくれ」
P「千枝ちゃんは今日は見学しようか」
千枝「はい!」
杏「レッスンかー、気が乗らないなー」チラッ
P「はいはい、わかったよ……ほら、飴」
杏「しょうがないなあ、もらった分は働くよ」パク
P「よしよし……千枝ちゃん、ここではうまくやっていけそうかい?」
千枝「はい!みなさんとっても優しくて、楽しいです!……ふふっ」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:18:32.56 ID:Uv6Dy8y7o
数日後
トレーナー「……じゃ、いったん休憩にしましょうか」
杏「ようやくか、あー疲れた」
千枝「杏さん、今日は珍しく真面目にやってましたね」
杏「まあ今日は演技のレッスンだからね、歌やダンスよりは楽だし」
千枝「そういう理由なんですか……」
きらり「杏ちゃん頑張ってたから飴あげゆーっ!」
杏「うむ、くるしゅうない」パク
ガチャ
P「調子はどうかな」
千枝「あ、プロデューサーさん!」
千枝「千枝、演技が上手ってたくさん褒められました!」
P「そうなのかい?」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:19:02.44 ID:Uv6Dy8y7o
トレーナー「彼女、飲み込みが早くて……演技に向いてると思います」
マキノ「ええ、私も同感ね」
P「そうでしたか、それはちょうど良かった」
千枝「?」
P「実は千枝ちゃんにドラマの仕事が取れてね、といっても出番はちょっとだけなんだけど」
千枝「本当ですか!?」
杏「やるじゃん、プロデューサー」
P「やってみたいかい?」
千枝「はい!ぜひ!あ……でも、千枝にできるかな……」
P「大丈夫、千枝ちゃんならできるよ」
トレーナー「じゃあ千枝ちゃんのレッスン内容をそのお仕事に合わせましょうか」
P「そうしてください」
P「じゃあ千枝ちゃん、わからないことがあったらみんなに何でも聞くんだよ、もちろん僕にもね」
千枝「はい!プロデューサーさん、頼りにしてますね!」
千枝(頑張らなきゃ!)
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:19:33.64 ID:Uv6Dy8y7o
数日後
監督「カット!OKでーす!」
スタッフ「いったん休憩入りまーす」
千枝「ふう……」
P「おつかれさま、千枝ちゃん」
千枝「千枝、うまくできてましたか……?」
P「うん、一発OKだったし言うことなしだよ」
千枝「本当ですか……!?やったぁ!」
P「ところでさ、悪いんだけど、今日はこのテレビ局でもう一本仕事があって」
P「もうすぐ始まるからそっちに顔を出さないといけないんだ」
P「なるべくすぐに戻ってくるけど、少しの間一人でお仕事できるかい?」
千枝「はい!大丈夫です」
P「うん、いい返事だ。それじゃ、頑張ってね」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:20:06.16 ID:Uv6Dy8y7o
千枝「行っちゃった……少し心細いけど、これくらい一人で出来るようにならないと……!」
千枝「台本読んでよう……」
??「ん……?あの子……ふふふ」
千枝「ここは……プロデューサーさんに教わったとおりに……」
??「こんにちは、お嬢ちゃん」
千枝「え?こ、こんにちはっ」
千枝(誰だろう……スタッフさんかな……?)
??「台本読んでるのかい?頑張り屋さんだねえ」
千枝「あ、ありがとうございます」
??「少しおじさんとお話しないかい?」
千枝「いいですよ……」
千枝(この人、なんかやな感じがする……あんまりお話したくないけど……)
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:20:36.60 ID:Uv6Dy8y7o
??「初めて見たけど新人さんかな?」
千枝「は、はい」
??「お名前は?」
千枝「佐々木千枝っていいます」
??「千枝ちゃんかあ、かわいい名前だね……何ていうプロダクションだい?」
千枝「CGプロです」
??「CGプロ……CGプロ……ああ思い出した」
??「あの弱小……ゴホン、まだあまり大きくないプロダクションだね」
??「CGプロということは、君は役者さんじゃなくてアイドルかな?」
千枝「はい、一応……」
??「そっかそっか、アイドルかあ、いいねえ、うん」
千枝「?」
??「いやー、気に入った、僕は君のことが気に入ったよ」
千枝「え?」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:21:07.59 ID:Uv6Dy8y7o
??「おっと、自己紹介がまだだったね」
重役「僕はこの○○テレビの重役……つまり、結構偉い人なんだ」
千枝「重役、さん……?」
重役「僕は千枝ちゃんのことが気に入ったから、千枝ちゃんに特別なお仕事を紹介したいんだ」
千枝「特別なお仕事……?」
重役「ああ、とっても楽しくてやりがいがあるお仕事だよ」ニヤァ
千枝「」ビクッ
千枝「あの、千枝よくわからなくて、プロデューサーさんに言ってもらえますか……?」
重役「千枝ちゃん、これはとっても大事なお仕事だから、内緒にしててほしいんだ」
重役「もちろんプロデューサーさんにも、誰にも言っちゃダメだよ?」
千枝「あの、えっと、ごめんなさい……!」ダッ
重役「おっと」ガシ
千枝「ひっ……!」ビクッ
重役「逃げることはないじゃないか千枝ちゃん……」
千枝(助けて、プロデューサーさん……)
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:21:37.18 ID:Uv6Dy8y7o
重役「千枝ちゃん、わかるだろ……?」
重役「僕は重役、偉い人なんだ……」
重役「僕が本気を出せば、君の小さなプロダクションを潰すのなんてわけないんだよ……」
千枝「!!」
重役「君が拒めばプロダクションのみんなに迷惑がかかる……」
重役「君のせいでお友達がアイドルをやれなくなるのは嫌だろう?」
千枝「あ……あ……」ガタガタ
千枝(千枝のせいで……みんなが……プロデューサーさんが……)
重役「千枝ちゃんはいい子だから分かるよね」
千枝「…………」
重役「今夜、この近くにある××ホテルの811号室に、君一人で来るんだ」
重役「それじゃ、今夜は一緒に楽しくお仕事しようね、千枝ちゃん」スッ
千枝「…………」
千枝「うぅ……どうしよう……」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:22:09.08 ID:Uv6Dy8y7o
杏「やっほー」
千枝「あ、杏さん!?」
千枝(今の、聞かれてないよね……!?)
杏「杏も今日ここの局で仕事だから、ついでに様子見に来たんだ」
千枝「じゃあ、プロデューサーさんが言ってたもう一本のお仕事って杏さんだったんですね……」
杏「そ」
千枝「…………」
杏「…………ところで、さっきのってさ」
千枝「!?」ビクッ
千枝「あのっ!もう休憩終わるので千枝行きますねっ!」ガタッ
杏「あっ…………ったくもう」
ピ ピ プルルルル
杏「あ、もしもしマキノ?休みなのに悪いんだけどさ……」
杏「うん、そう、『仕事』」
杏「○○テレビの重役について調べてほしいんだけど」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:22:39.02 ID:Uv6Dy8y7o
千枝「…………」
P「……監督さんに聞いたよ、休憩明けからNGが増えたって」
千枝「…………」
P「やっぱり緊張しちゃったかな、それとも疲れて調子を崩しちゃった……?」
千枝「…………」
P「まあ、今回が初仕事だし、誰だって失敗はするよ。監督さんだって怒ってなかったし」
千枝「…………」
P「……すぐに戻って来れなくてごめんね。やっぱり無理言ってずっと付き添うべきだったかな」
千枝「……プロデューサーさんは悪くないです」
P「……気を取り直して、次頑張ろ」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:23:06.37 ID:Uv6Dy8y7o
千枝(失敗したのに、プロデューサーさん優しい……)
千枝(そんなプロデューサーさんに、千枝のせいで迷惑が……)
千枝「…………」ジワァ
千枝「ごめ……なさい……ごめんなさい……」ポロポロ
千枝「ごめんなさいっ……千枝のせいで……プロデューサーさんに迷惑が……!」ポロポロ
P「だ、大丈夫大丈夫、これくらい大したことじゃないって」
千枝「千枝が……千枝なんか、アイドルにならなければ……」ポロポロ
P「それは絶対にないよ!僕は千枝ちゃんはアイドルに向いてると思う」
千枝「…………えへへ……ありがとうございます……」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:23:33.11 ID:Uv6Dy8y7o
千枝(あの人の言う『お仕事』がどういうものか、なんとなく分かる……)
千枝(お仕事したら、たぶんもうプロデューサーさんのそばにいるのが辛くなる……)
千枝(だから……言わなきゃ……!)
千枝「少しの間だったけど……みんなと、プロデューサーさんとアイドルがやれて楽しかったです」
P「えっ!?」
千枝「千枝、プロデューサーさんにスカウトしてもらえて幸せでした……」
千枝「本当に……ありがとうございました……」グスッ
千枝「それじゃ……」スッ
P「ち、千枝ちゃん……!」ガタッ
千枝「来ないでくださいっ!」
P「っ……」ビクッ
千枝「…………さようなら」タッ
千枝(これでいいんだ……)
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:24:00.79 ID:Uv6Dy8y7o
夜
千枝「811号室……ここだ」
千枝「ノックしなきゃ……」
千枝(怖いよ……手が震える……)
千枝(杏さん……マキノさん……きらりさん……)
千枝(プロデューサーさん……)
千枝「千枝が……いかなきゃ……」
千枝「…………」ゴクッ
千枝「…………」スッ
??「…………」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:24:28.06 ID:Uv6Dy8y7o
重役「おい、準備は整ったか?」
黒服A「はい、ばっちりです」
黒服B「こっちもOKです」
重役「よし……ふふふ、あとは千枝ちゃんの到着を待つだけだな」
コンコン
重役「お、噂をすれば……」
ガチャ
杏「…………」
きらり「おっすおっす☆」
重役(なっ、何だこいつらは!?)
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:24:54.94 ID:Uv6Dy8y7o
コンコン ガチャ
千枝「あの……」
マキノ「待っていたわ」
千枝「ま、マキノさん!?」
千枝「あの、杏さんにここに来るように言われて……」
マキノ「ええ、全て把握しているから大丈夫よ」
千枝「ええと、いったい……」
マキノ「さて、あなたには色々手伝ってほしいことがあるの」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:25:24.97 ID:Uv6Dy8y7o
重役「……お嬢ちゃんたち、部屋を間違えてないかい?」
杏「ここで合ってるよ。私はあんたに用があって来たんだから」
重役「……はて、君たちとは初対面だった気がするが」
杏「私は千枝の代理で来た双葉杏。あ、こっちのきらりはただの付き添いみたいなものだから気にしないで」
重役「代理……?」
杏「杏はお願いをしに来たんだ」
杏「千枝が困ってるし、プロダクションに迷惑がかかるからやめてほしいんだよね」
杏「だから金輪際うちのプロダクションには手を出さないって約束してほしいんだ」
重役「くくく……お願い、約束か」
重役「千枝ちゃんに相談されたのかな?子供らしい純粋な発想で微笑ましいねえ……」
重役「だが答えはNOだ」
杏「ま、そう言うと思ってたよ」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/12/31(日) 16:25:51.26 ID:Uv6Dy8y7o
重役「僕はね杏ちゃん……千枝ちゃんに、フフッ、手を出したくてたまらないんだ」
重役「一目惚れだったんだよあれは……どうしても僕のものにしたくなったんだ……」
重役「それなのに諦めろなんて納得できると思うかい?」
杏「杏に聞かないでくれる?」
重役「せめて杏ちゃん、君が今夜千枝ちゃんの代わりにでもなってくれないと……」
杏「いいよ、それでも」
重役「……は?」
杏「あ、もちろん杏はあんたがこれからここで何をしようとしているか理解した上で言ってるから」
重役「……ぐひ、ひひ、本当かい?杏ちゃん」
杏「ただし、杏に勝ったらね」
重役「何?」
杏「杏と勝負しようよ。あんたが勝ったら杏のことを好きにしていいよ」
杏「そのかわり杏が勝ったらさっきの約束を守ってもらうよ」
重役「……その話、確かなんだろうな?」
杏「興味を持ってもらえたみたいだね」
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