【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その2だよ」【×影牢】

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183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/11(水) 16:05:42.77 ID:fZtskeOA0
ほしゅうぅ
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 17:27:21.40 ID:K6dbwsaA0
ほしゅる
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 14:07:23.00 ID:o3KHoe7N0
ほしゅ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 17:31:24.10 ID:R9QTkGuQ0
保守
187 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:33:10.09 ID:B4/8xNuCo
まずは一年以上の放置、お詫び申し上げます。
いつの間にやらWikiも消えてしまい、
キャラクターを覚えている方も少ないかもしれませんが、
一応は完結目指して書き進めます。

というわけで、続きです。
188 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:35:46.57 ID:B4/8xNuCo

朝雲「……そっか、そういう考え方もあるわね」

山雲「朝雲姉〜?」

朝雲「ううん、青葉さんが言ってた通り、司令官が退任したって考えれば、別れ方もすっきりするわよね」

五十鈴「……そうね。そういうのもありね」

利根「まあ、今の提督の立場からすると、戦いの中に身を置くさだめに変わりはないのかもしれんが」

明石「そうなっちゃいますねえ」

若葉「私たちと変わらないと言うことか」

白露「そういうことなら、花束でも用意してくればよかったね?」

島風「白露が女の子らしいこと言ってる!?」

白露「それどういう意味!?」

陸奥「ほら、こんなところでまで騒がないの」

龍驤「そん通りや。提督の新しい旅立ちやで、もう少しおめでたいムードちゅうもんがあるやんか!」グスッ

敷波「ちょっ、龍驤さん泣いてるの!? やめてよ!」グス

龍驤「言うて敷波も泣いとるし!」グスグス

敷波「しょ、しょうがないじゃない! 今までたくさんお世話になったし!」
189 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:38:01.46 ID:B4/8xNuCo

摩耶「ほんとだよ、世話になりっぱなしだったぜ」グスン

提督「そんなことはねえよ。俺はおまえらが頑張ってたのを見てただけだからな」

五月雨「……それが嬉しかったんですよ。ずっと、見守ってくださったんですから」

提督「……そうか」

扶桑「……あの、提督?」

提督「ん、なんだ扶桑」

扶桑「こんな中で大変不躾なお願いですが、この扶桑……提督について行ってもよろしいでしょうか?」

山城「扶桑お姉様!?」

扶桑「我儘であることは重々承知しております。ですが私は、最期の時まで、あなたのお役にたちたいと思っています」

ル級「覚悟ハ出来テルノ? 向コウノ世界ハ、オ前タチニハツライ世界ヨ?」

扶桑「ええ。製油、製鉄技術も乏しく、火薬の生成もままならない世界だと、由良から聞いてるわ」

扶桑「それでも、もう私はこちらの世界で生きていけると思えないの。つらいことが、たくさんありすぎて」

山城「扶桑お姉様……」
190 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:38:46.41 ID:B4/8xNuCo

扶桑「きっと、あなたもそうなんでしょう? ……大和?」

大和「……はい」

武蔵「大和、本気か……!?」

大和「ごめんなさい、武蔵。私は……もう、人間のために戦っていく自信がないわ」

大和「メディウムに殺されたとはいえ、あの人たちの怨嗟の大合唱は、私には耐えられなかった……」ポロッ

武蔵「……」

提督「……なあニコ、向こうの拠点は山の中なのか?」

ニコ「うん。そうだね」

提督「そこから一番近い海はどのへんだ?」

ニコ「! そうだね……」

摩耶「お、おい、提督、まさか……」

提督「拠点を海の近くに移せられれば、少しはマシになるだろ。海好きなメディウムも多いしな」

チェルシー「今の話、本当!?」

シルヴィア「さっすが魔神君! 話が分かるわ!」
191 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:39:31.29 ID:B4/8xNuCo

摩耶「本気で、魔神になるつもりかよ……」

提督「ああ。いくら俺が指示したわけじゃないとはいえ、俺のためにこいつらがやってくれたことだ」

提督「ここで俺がメディウムを見捨てるような真似はしたくねえし、お前らと直接やりあいたくもない」

提督「俺が向こうへ行ってこいつらの面倒を見るのが、一番すっきりした落としどころだと思うぜ?」

摩耶「そりゃあそうかもしんないけどよ……」

提督「一応聞いとくが、由良やはっちゃんはどうする?」

伊8「一応聞くまでもないと思うけど?」

由良「ね?」

敷波「……」

電「敷波ちゃん……」

吹雪「そっか、そういえば敷波ちゃんは電ちゃんや由良さんと同じ鎮守府出身だったんだよね」

シルヴィア「うーん、言わせてもらうけど、あなた、迷ってるくらいなら来ないほうがいいわよ?」

敷波「え……あ、うん」

オリヴィア「ああ、こりゃあ納得いってない感じだねえ」
192 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:40:16.38 ID:B4/8xNuCo

提督「敷波。俺はもう人間の敵だ。だが、お前はそうじゃないだろう?」

敷波「……」ウツムキ

提督「敷波。お前、人間を撃てるか?」

敷波「そ、それは……」

提督「そこで躊躇するんならやめとけ。お前はこっちに来ないほうがいい」

榛名「……」

黒潮「あー、司令はん? うちもちょっとひとこと言わせてもらいたいんやけど」ズイ

提督「なんだ?」

黒潮「うちは、司令はんが向こうの世界に行くのは、まあ、しゃあないなー、って思うんよ。経緯が経緯やし?」

黒潮「頭ではしゃあない思っとんやけど、それがめっちゃ気に入らんねん。わかる?」

提督「……」

黒潮「司令はんは、何もしてないやん。貧乏くじ引かされとるだけやんか」

黒潮「あの島が燃えたのも、もとはと言えば海軍の内輪揉めに巻き込まれただけやんか。ええように利用されとっただけやんか!」

黒潮「なんちゅうか、うちらの不幸を全部押っ付けて追い出してるみたいで、めったくそ気分悪いわ……!」
193 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:41:02.82 ID:B4/8xNuCo

潮「わ、私だって、納得できません……今まで、たくさんお世話になったんです。そのお礼もできないまま、お別れなんて……!」グスッ

潮「ここで別れたら、もう会えないんでしょう? 朧ちゃん、元に戻すこと、できないの……?」

朧「それは……もう、無理じゃないかな」

電「……ごめんなさい」

敷波「それで謝んないでよ……! どうしようもないんでしょ? 謝られたって、別れるしかないんでしょ……?」グス

朝潮「……霞。敷波さんのこと、お願いできますか」

霞「朝潮!?」

朝潮「司令官。朝潮は、司令官についていきます」

敷波「!」

明石「本気なの!?」

朝潮「はい、朝潮は本気です。司令官のために、本営と事を構えることも覚悟の上……むしろ、信用できないとまで思っています」

朝潮「その証拠に、私の体も、鳥海さんのように深海の側に傾きつつありますから……」

敷波「なんなのさ……みんな、そうやって理由つけてどっか行っちゃってさ」

敷波「あたしは……みんなで一緒にいたいだけだったのに、どうしてこうなっちゃうんだよ……!」

霞「……」
194 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:41:46.31 ID:B4/8xNuCo

敷波「いいよもう……こうやって泣いてたって、迷惑かけるだけって、わかってるし」

敷波「ほかにあたしが納得できるような良い方法も、あたしには思いつかないしさ」

敷波「由良さんもはっちゃんも、この施設で解体されるはずだったんでしょ? こっちの世界に留まったって、いいことないのはわかってる」

敷波「しょうがないんだよね……」グス

提督「……那珂。お前はどうする」

榛名「!」

川内「!」

神通「!」

那珂「ンー、那珂チャンハモウ、コンナダシー。コッチノ世界ニ残ッテ、万ガ一、ミンナト戦ウコトニナルノモ嫌カナァ」

榛名「……」

那珂「ソウイウワケダカラ、那珂チャンハ向コウヘ行ッテキマス! 提督、コレカラモヨロシクネ!」

川内「那珂……」

那珂「川内チャンゴメンネ! デモ、コレカラ戦ウ相手ニ、那珂チャンガイナイッテコトガ確実ナラ、夜戦デモ躊躇シナクテスムデショ?」

川内「そりゃそうだけどさ……」
195 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:42:31.32 ID:B4/8xNuCo

神通「そう、ですね……那珂ちゃんは、向こうで、元気にやっていくって思えば……」グスン

那珂「モー、神通チャン笑ッテヨー。コレジャ、アイドル失格ジャナイ!」グスッ

山城「ええ、那珂ちゃんなら大丈夫よ。私も一緒に行くから」

那珂「!?」

扶桑「山城……!?」

山城「泊地棲姫と一緒に那珂ちゃんをこちら側に引き込んだのは私よ……!」

山城「少しの時間だけでもいい。私の艤装を解体して鋼材なり燃料なりにして、那珂ちゃんと扶桑お姉様に役立てて欲しいんです!」

龍驤「ちょっ、大丈夫なんか!?」

由良「解体するしないにかかわらず、そのほうがいいかもしれないわ。山城さんも、深海の側に傾きかけているし……」

伊8「むしろ扶桑さんのほうが心配かもしれないです」

龍驤「そっか、そうなるんか……」

長門「留まるにしても、深海棲艦になりつつある艦娘は、海軍に居続けても由良のように狙われる可能性もある」

武蔵「ああ。同じ艦娘にも、深海棲艦に恨みを持ってるやつは少なくないだろう」

武蔵「海軍に残るとなれば、最悪、背中を撃たれることも覚悟しなければならん」

長門「そう考えれば、鳥海のように深海に行くのも間違ってはいないな」

陸奥「……そうかもしれないわね」
196 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:43:16.43 ID:B4/8xNuCo

霧島「……金剛お姉様はどうなさるおつもりですか」

比叡「!」

榛名「!」

金剛「Hm... 私は、海軍に残ろうと思いマス。テートクと一緒には行けまセン」

榛名「ええ!? ど、どうしてですか!?」

金剛「私がテートクと一緒に行ったところで、お役にたてるとは思えまセン。むしろ足を引っ張ると思いマス」

金剛「私は、テートクが『みんな』と仲良くしてほしいと思っていまシタ。この世界の人間たちも例外ではありまセン」

金剛「そして、世の中にテートクのやっていることが間違っていないことを広めたかったんデス」

金剛「轟沈した艦娘に手を差し伸べ、暴力や悪意で傷付いた艦娘を守ってくれたテートクが、認められて欲しかった……」

比叡「金剛お姉様……」

金剛「テートクは今、世界と決別しようとしていマス。私がそれを拒むことは、テートクを否定することにほかなりまセン」

金剛「テートクが生きているかもしれないことを知って、テートクのもとに集まったあなたたちを否定する気もありまセン」

金剛「私は、この世界に残って、テートクの功績を後世に残したいと思いマス」

榛名「金剛お姉様……!」ウルッ
197 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:44:01.28 ID:B4/8xNuCo

金剛「比叡、榛名、霧島。あなたたちがテートクと一緒に行くと言うのなら、私は引き留めまセンヨ」

霧島「いえ、金剛お姉様のご心配に及ばず。私は海軍に戻ろうと思います」

摩耶「え!?」

霧島「……摩耶? 今の『え』はどういう意味かしら?」

摩耶「だ、だって、霧島さん言ってたじゃないっすか、司令についていくって……」

霧島「残念だけど、私の持ち得る知識と力と経験は、あちらの世界で司令が戦うに当たっての助力にはならないと思うの」

霧島「それよりも今、金剛お姉様が進む道のほうが困難に思えます。私の力は金剛お姉様のために振るうべきかと……!」

金剛「霧島……!」

比叡「……司令、ごめんなさい!」バッ

提督「!」

比叡「私も、金剛お姉様と一緒に戦います!」

榛名「……!」

比叡「ただ……暁ちゃんだけは、お願いしてもいいですか? あれからずっと目を覚まさなくて……」グスッ

提督「わかった、預かろう。フローラ、向こうで治療を続けられるか?」

フローラ「ええ、お任せください」

電「電も看病をお手伝いするのです!」フンス!
198 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:44:46.52 ID:B4/8xNuCo

摩耶「霧島さんが海軍に残るんなら、あたしもそうするかな。鳥海も心配だし……今の海軍を放っておけねえもんな」

榛名「……」

武蔵「ほかに提督と一緒に向こうの世界に行くつもりの者はいるか?」

金剛「榛名、あなたはどうしマスカ?」

榛名「……榛名は……」

 PPPP... PPPP...

武蔵「! 私の通信機か」ニュッ

吹雪(胸の谷間から!?)

ニコ「」ハイライトオフ

ニーナ(ニコさんの目から光が消えてる……!)

武蔵「もしもし? おお、那智か、どうした」

武蔵「……うん……うん……わかった。急がせる、那智はもう少し時間稼ぎを頼む」

大和「なにかあったの……?」

武蔵「ああ、この研究所を憲兵隊が取り囲んでいるそうだ」

提督「憲兵隊?」
199 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:45:31.14 ID:B4/8xNuCo

武蔵「なんでも、艦娘は見逃してもらえるが、それ以外の者は捕縛するつもりでいるらしい」

提督「……艦娘以外、ね」

ニコ「どっちみちぼくたちが外に出るつもりはないけどね」

武蔵「那智は瓦礫などの後始末のために我々が残っていると伝えたんだが、それを陸軍がやると言っていて……」

武蔵「この研究所に踏み込まれたくないであろう海軍幹部が、連中を抑え込んでいる状態だ」

龍驤「ああ……まあ、見られたくないもんばっかりやろうしなあ……」

武蔵「陸軍もこれまでの鬱憤を晴らしたがっているようで、にわかに殺気立っている」

長門「無理もない。今回の深海棲艦とメディウムの狼藉は陸の上での話だからな」

武蔵「我々艦娘も、もたもたしていると憲兵たちにしょっ引かれかねないと言っていた」

霧島「司令との別れをせっつくなんて、無粋な人たちですね」ムスッ

提督「仕方ねえよ、俺たちは数千人の人間を殺してるんだからな。連中にしてみりゃ十分すぎるお情けだろうさ」

提督「でもまあ……」チラッ

艦娘たち「!」

提督「あの時よりはましだな」フフッ

不知火「司令……」
200 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:46:16.17 ID:B4/8xNuCo

朝雲「まるで、さよならを言いに来たみたいになっちゃったわね」

金剛「十分じゃありませんか、そうでショウ? テートク?」

提督「これだけ迷惑かけておいて、労力に見合ってない気もするがな」

ナンシー「なんだか、初めて鎮守府に来たときを思い出すわね〜」

ルミナ「ああ、あのときも艦娘のみんなを罠にかけようとしたんだったね」

ニコ「……やっぱり、ぼくたちと艦娘は相容れないものなのかな」

若葉「それは違うな」

オボロ「!」

若葉「最初こそ敵対したが、提督がいてくれたおかげで艦娘とメディウムが手を取り合ったことは事実だ」

若葉「そして今も、みんなが提督の身を案じている。それは提督自身が我々を気遣ってくれたおかげだ」

初春「若葉……」
201 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:47:00.41 ID:B4/8xNuCo

若葉「それから、メディウムとの生活も、悪くはなかった……楽しかった」

若葉「若葉は、こちらの世界に戻る。提督は、向こうの世界で戦うのだろう?」

提督「ああ、そうだな」

若葉「若葉は提督と同道できない。だが、幸運を祈っている」クルリ

初春「若葉!」

若葉「若葉たちがもたついて外に出てこないと、あいつらがなにをするかわからないからな」スタスタ

若葉「初春姉、みんな、提督を頼む」スッ

川内「若葉……」

オリヴィア「うーん、いい男……じゃないな、いい女だねぇ」

長門「……ああ。確かに、いつまでも名残を惜しむ暇はない、か」

武蔵「そうだな、急ぐか」
202 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:48:03.21 ID:B4/8xNuCo

 * 地上 *

憲兵「だからいい加減突入させろと言っているんだ!」

海軍「まだ安全の確認が取れていないと言っているだろう!」


那智「……まだか、あいつらは」

別の大将「那智よ、本当に生存者は他にいなかったのか」

那智「これは大将殿。そうです、生存者は元帥だけでした」

大将「そうか。しかしその元帥閣下でさえ、心神喪失状態にある。犯人たちは薬物を扱えるのか?」

那智「いえ。おそらくは、直に精神を操ったものかと」

那智「深海棲艦もまた、負の感情から生み出されたと言われておりますが……」

大将「それと理屈は同じだと」

那智「定かではありませんが」

大将「……本来ならば、あの深海棲艦どもを見逃すつもりはなかった」

大将「だが、貴様らが協定を結んだと言うのなら目を瞑る他あるまい」

那智「……はっ」ケイレイ
203 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:48:46.17 ID:B4/8xNuCo

 ゾロゾロ…

海軍「おい、施設から誰か出てきたぞ!」

海軍「大丈夫か!?」


那智「やっと戻ってきたか……」

大将「……施設から出てきた艦娘は全員保護せよ! 急げ!」

憲兵「待て! 何があったか話して貰わねば……」

大将「艦娘は海軍の所属である! 我らが先に治療すると決めたのならば、それに従え!」

憲兵「お、横暴な!」



那智「……」

那智(憲兵に捕まれば、地下で起こったことを話させるだろう)

那智(余計なことを言わせないために、私たちを『保護』する、か……)

那智「折角、酒を断ったのにな……また、悪い酒になるか」ハァ
204 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:49:31.05 ID:B4/8xNuCo

 * 地下 *

不知火「……」

提督「最後は不知火か」

不知火「……如月」

如月「? なあに?」

不知火「如月は、これで良かったのですか」

如月「今更よ。私は、艦娘ではなくなってしまったもの」

不知火「……そう、ですね。私たちの道理を押し付けるのは筋違い……」

不知火「司令も、私たちとは道を違えるのですね……」ウツムキ

如月「……」

不知火「司令。如月たちを、よろしくお願いいたします」

提督「……ああ」

不知火「そして、これまでのご指導ご鞭撻……ありがとうございました……!」ケイレイ

提督「……ああ。俺のほうこそ、今まで助けてくれて、ありがとうな」ケイレイ

不知火「……では、これで、失礼致します」ペコッ クルリ

 タッ

提督「……」
205 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:50:16.37 ID:B4/8xNuCo

ニコ「……行っちゃったね」

提督「仕方ねえさ。これから俺は人間の敵になるんだからな」

提督「お前たちも、覚悟はできてるか? 引き返すなら今のうちだぞ」

那珂「那珂チャンハ大丈夫ダヨー!」

山城「扶桑お姉様……!」

扶桑「心配いらないわ……一度は、人に失望した身だもの」

朝潮「朝潮は、司令官にどこまでもついていきます!」

大和「大和も、地の果て、水平線の果てまで、ご一緒致します……!」

由良「行きましょう……向こうの世界に」

伊8「……」コクン

提督「よし、これでこの世界とはおさらばだ。ニコ」

ニコ「うん」コク

 バッ

 床に浮かび上がる魔法陣 < カッ…!

ニコ「みんな、集まって。僕たちの世界に帰るよ」
206 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:51:00.25 ID:B4/8xNuCo

シエラ「や、やっと帰られるデスか……」ホッ

イサラ「早く引き籠りたい……」

シルヴィア「でも、これで暫くは海とお別れねえ」

チェルシー「うああああ、言わないでよ〜! ああ、憂鬱〜〜!」

アーニャ「もっとたくさん釣りたかったなあ……」

ミーシャ「で、でも、それは艦娘さんたちも、一緒ですから……」

ミュゼ「それまでは私たちがお世話しましょう!」

アマラ「お掃除のし甲斐がありますね!」

ルミナ「んー、そうだねえ、ついでに研究にも付き合ってもらえると助かるよ」

ニーナ「そう言ってずっと付き合わされるのは駄目ですからね!」

ナンシー「ルミナってば、研究のことになるとそればっかりだもんねー」

提督「……」

ニコ「魔神様?」

提督「向こうの世界の拠点は山の中だ。まずはとにかく海に進出したい」
207 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:52:00.53 ID:B4/8xNuCo

提督「もし海を目指すとしたら、いくつ町を潰せばいい?」

ニコ「魔神様……!」

コーネリア「魔神様が本気になられたぞ……!」

ルイゼット「ついに、愚かな人間たちに鉄槌を下す日が来たのですね……!」

提督「俺たちは向こうの世界じゃ人間の敵だ。鉄槌云々は置いといても、人間どもにおとなしく滅ぼされる気はねえ」

提督「俺たちは俺たちの平和を手に入れる……!」

カトリーナ「よおっし! やってやるぜえええ!」

初春「うむ、そうと決まれば、わらわも本気を出さねばのう」

ヴァージニア「我等が歩むは覇道、それは最初から決まっていたことだ」

提督「ああ。面倒臭いのが嫌で、人から離れて過ごそうとしていたが……逃げたり隠れたりするのはもうやめだ」

提督「この世界で果たせなかった理想の世界を……俺たちの、国を作る」

吹雪「司令官……!」

提督「だから、頼むぜ。お前らが頼りだからな」

如月「勿論よ。どこまでもついて行くわ」

メリンダ「私たちも、御主人様の仰せのままに……!」
208 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:52:46.46 ID:B4/8xNuCo

オボロ「我ら、御屋形様の手となり足となり、敵を討つ所存……!」

電「私たちが、やっつけちゃうのです!」

オリヴィア「問題は、向こうの世界に戻ってからだね」

ミリーエル「そうね。大分人間を狩ってしまったし……」

クロエ「どのくらい人間が勢力を戻しているでしょうねえ」

グローディス「それに、あれだけ大勢狩ったんだ、私たちのことも警戒しているだろうな」

クリスティーナ「一筋縄ではいかなそうね」

ニコ「大丈夫だよ。今のぼくたちには、魔神様が付いているんだ」

全員「!」

ニコ「眠ってた魔神様の力を、呼び戻せたんだ……ぼくたちの力も、強くなってるはずだよ」

ニコ「さあ、帰ろう……ぼくたちの家へ。アルス=タリア封印神殿へ……!!」

提督「……」

朧「提督? どうしたんですか?」

提督「いいや。封印なんてされたりしねえよ、と思ってな」

提督「二度も三度も失ったこの命だ、そう簡単に失ってたまるかよ……!」

209 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:53:31.73 ID:B4/8xNuCo

 * 施設内 階段 *

明石「さあ、早く外に出ましょ!」タタタッ

不知火「はい……!」タタタッ

大淀「……」タタ…ッ

霞「……? 大淀さん、どうしたの?」タタタッ

大淀「あ、い、いいえ、なんでも……」タ…ッ

初雪「……?」

不知火「大淀さん?」

大淀「……」ピタ…

明石「大淀……!?」

大淀「っ!」クルッ ダッ

霞「ちょっ……!」

不知火「大淀さん!!」
210 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:54:16.47 ID:B4/8xNuCo

大淀「ごめんなさい……私、やっぱり提督のもとに行きます!」ダッ

明石「ちょっと、今更!?」

初雪「先、行ってて」タッ

霞「は、初雪!?」

初雪「私も、大淀さんと一緒に行くから……!」

初雪「駄目だったら、引き返して連れてくるから、待ってて……!」

霞「ちょっと……!」

不知火「……先に行きましょう」

明石「不知火ちゃん……!」

不知火「怪我をして遅れたことにしましょう。不知火も、二人の気持ちはわからなくはありません」

霞「……」

明石「……」
211 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:55:31.13 ID:B4/8xNuCo

 * 地下 最下層 *

大淀「はぁ、はぁ……」タタタタッ

初雪「大淀、さん……!」

大淀「……私、戻っても、行くところなんかないの」

大淀「大淀として、海軍の任務を、引き受ける自信がないの……!」

大淀「でも、提督は、こんな私に、仕事を与えてくれた……私に、居場所をくれたの……!」

大淀「だから初雪ちゃん、行かせて! 私は……」

初雪「私、止めに来たわけじゃない」

大淀「!」

初雪「私も、一緒にあっちの世界に行って、大丈夫か不安だった」

初雪「でも、ここから海軍に戻った方が、私は不安……!」

大淀「……!」

初雪「行けるんだったら、私も、ついてく……!」

大淀「……急ぎましょう!」ダダッ

初雪「……」コク
212 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:56:31.46 ID:B4/8xNuCo

 *

大淀「あった、あの扉……!」

初雪「……提督……!」

大淀「提督……提督っ!」ウルッ

 扉<バァン!

大淀「提督っ!!」

初雪「……!」

 シ…ン

大淀「てい、とく……?」

初雪「……」キョロキョロ

初雪「なに、これ……部屋の真ん中に、大きな穴が……」

大淀「ていとく……」ヘタッ

初雪「……っ」タッ

初雪「どこかに、隠れてたり……してる、かも……」ウロウロ

初雪「どこかに……」タタッ

大淀「……」

大淀「あ、あああ……」ジワッ

大淀「うわぁぁぁああああ……! 提督ぅぅぅ!」

初雪「……本当に、行っちゃったんだ」

初雪「……ぐすっ」



213 : ◆EyREdFoqVQ [sage saga]:2020/01/20(月) 00:57:51.07 ID:B4/8xNuCo
今回はここまで。

残るはエピローグのみ。
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/20(月) 09:24:55.14 ID:35lHkbDlo
乙乙。どちらも幸せになってほしいね…
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