偽勇者「魔王の孫?」孫「助けて勇者様!」

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126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/13(水) 02:08:05.05 ID:++1fXLeDO
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/08(月) 02:05:16.69 ID:7QHj8sK6O
投稿が遅くなりすいません

投下していきます
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/08(月) 02:06:29.29 ID:7QHj8sK6O
上空 処刑場の真上

側近「人間…降下するぞ!捕まっていろ」

偽勇者「待て!何かおかしい勇者と何かが戦っている…魔物か?」

側近「魔物?ならば我々の仲間ではないか?」

偽勇者「俺は魔王軍に入ったつもりはない」

側近「今更何を言うか私を助け…姫も助けるのだろう?もはや人の側には居られんぞ」

偽勇者「……かも知れないな」

人間の国ではもう普通には生きれないだろう。

側近「どうする…降りるか?」

偽勇者「……」

当初の予定では実力では処刑寸前に降下しカナを手早く助け出すつもりだったが状況が変わった。

いま勇者と戦っている魔物がカナを利用する目的ならば敵だ。

勇者と魔物、同時に相手しないといけない。

そんな実力はない。

それならば勇者が魔物を倒した後、安堵した瞬間に助けるのが一番良いのではないか。

偽勇者「…いや、勇者が魔物を倒した後、油断したところを狙う」

側近「なっ!同胞を見捨てろと!それに三人がかりならば、勇者が相手とはいえ簡単には負けないのでは?」

偽勇者「勇者には全ての魔物に特攻の聖剣がある…三人で闘った所で勝てるかもわからない、それに長引けば軍に囲まれる…そうなったらもう絶望的だ」

偽勇者「それに今はカナを助けるのが目的だ」

側近「そうだが!ぐっ…!わかった、我が主君の姫を助けるためだ同胞のことは諦めよう…」

偽勇者「……」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/08(月) 02:07:29.09 ID:7QHj8sK6O
アレク「君、カッコつけて登場したところ悪いけど、敵のど真ん中に一人で来て無事で済むと思ってるの?周りを見てみなよ、たくさんの軍に囲まれてるし僕もいるんだよ」

魔王「貴様こそ自惚れている…僕がいるんだよ?貴様は世界で一番、自分が強いとでも思っているのか?それに我は一人ではないぞ…」

魔王が指を鳴らす…すると魔王城を囲む人の軍を包囲する様に魔物の軍団が現れる。

人間の軍は突然の出来事に対応しきれず押されている。

アレク「な!あんな大群が現れれば包囲される前に気付くはず…まさか…空間転移させたのか!あの大群を!馬鹿げてる…失敗したら全滅するんだぞ!」

魔王「だが失敗しなかった…ただ…それだけだ、しかし貴様が相手ならば一人でもやれていたさ…そしてまだ終わっていないぞ!」

もう一度指を鳴らす。

魔王を守るように三匹のドラゴンが現れる。

魔王「貴様達は近づくものを殺せ…我が相手をする、邪魔はするな」

ドラゴン達「「はっ!仰せの通りに…」」


魔王「さて形勢逆転だな?勇者くん」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/08(月) 02:08:11.71 ID:7QHj8sK6O
アレク「何も変わらないよ、まずは直ぐに君を斬り伏せて魔物共の士気を削ぐさ…こんな大規模な空間転移…成功したのが奇跡なんだ何度もできることじゃない」

アレク「つまり逃げることはできないし君を殺せば魔王軍は総崩れだろう、何百年もかかっているけど魔王軍はこれで完全に壊滅だ」

多少は強がりだ…全体の形勢は不利だが弱気は見せられない。

それに魔王を殺せば確実に総崩れする。

大丈夫、こちらには聖剣がある魔物に対しては確実な致命傷を与える。

こちらが有利だ。

魔王「…フン!そんなナマクラで我が切れると思っているのか?」

アレク「切れるさ!これは魔を払うため人々の想いで打った劔だ!人を守るために存在する劔は魔物を滅する為にある!」

魔王「ならば試すが良い!」

アレク「言われずとも!」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/08(月) 23:36:10.67 ID:h3mGJ8iDO

待ってた
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/13(土) 00:46:14.22 ID:sIkB4VwCO
魔王「なかなか素早いな…さすがだが…いつまで続くか?」

アレク「こいつ…魔翌力の通っていない瓦礫を高速で飛ばしてくる…やり辛い!こんな事になるなら、あの剣…譲るんじゃなかったな」

勇者の持つ聖剣は魔翌力を宿す魔族や魔法には有効だが魔翌力の通わないものにはなまくら刀よりも使えない。

一撃が通れば勇者の勝ちだがなかなか自由に動かせてもらえない。

アレク「くっ!どうするべきかな…!」

先程も言ったように人の軍は包囲され瓦解寸前、立て直すにはこいつの首級を上げるしかない。

カナ「あの方が私のお兄様…」

カナの周りにいた役人はすでに逃げていた。

だがカナは逃げられないでいた。

逃げた役人が戦いの余波で死んでしまったからその場から動けなくなったのだ。

しかし二人はカナのいるところには余波が飛ばないよう闘っていたので、カナはこの場所で蹲っていた。

闘いは互角。

しかしこの均衡も崩れる時が来た。

魔王が動いたのだ。

魔王「これで終わりだ!!!」

周囲の瓦礫をを飛ばし、瓦礫と共に駆け、魔王は乱暴に腕を上段から振り下ろす。

アレク「ニィ!…この瞬間を待っていたんだ!」

魔王「なっ!」

迫り来る瓦礫を避けもせず当たりそうな部分を魔翌力で防御し、聖剣のカウンターを魔王の胴に一閃した。








魔王「……ニィ!」

アレク「……?」





……一閃したはずだった。


アレク「…切れて…ない!」

魔王「残忍だったな!我は人間だ!」

133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/14(日) 02:17:34.01 ID:qY64IZKDO
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/14(日) 23:30:00.91 ID:psnWavVAO
アレク「まずい!」

直ぐに回避行動に移ろうとしたが遅かった

魔王「おっと逃がさんぞ!」

アレク「ぐっ…くそ」

魔王は首を掴み勇者を持ち上げていた。

魔王「少し力を入れるだけで貴様の首を握り潰すことが可能だ」

アレク「ば、化け物め…」

魔王「化け物だと!」

魔王「貴様らはいつだってそうだ…異形の者を化け物と扱う…我は…俺は人間だ!」

魔王「本当の化け物はそこに蹲っている俺の妹だ…無害な見た目をしているが中身は世界滅ぼす力を持った化け物だ…」

カナ「……っ!」

魔王「俺は妹が羨ましい…できるならこの妹の様な見た目に生まれたかった」

アレク「…さっきから聞いてれば、気持ち悪いんだよ!」

魔翌力を拳に込め、首を掴む魔王の腕を殴る。

アレク「なっ!魔翌力が吸われたのか」

魔王の腕は何事もなかったかの様に無事であった。

腕に拳が当たった瞬間、力を吸われた様な感覚であった。

魔王「ふふ…俺の身体の鱗は魔翌力を無効化するのさ…貴様の持つ聖剣、何で出来てると思う前魔王の鱗を剥ぎ取り作ったのだよ!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/14(日) 23:35:37.35 ID:psnWavVAO
魔王「魔を払うために人々の想いが打った劔だと笑わせるな!我が祖父の死体から剥ぎ取り作ったのだ!」

魔王「ハアハア…ふう…少し喋りすぎたな…そろそろ[ピーーー]としよう…最後に言い残すことは?」

アレク「クソ喰らえ」

魔王「そうか…[ピーーー]」

力を入れ首を潰そうとした瞬間それは空から降ってきた。


偽勇者「勇者アアアアアアアアア!俺を浮かせろ!」

偽勇者は空から落ちる勢いのまま首を掴む魔王の腕を切り落とした。

魔王「なっ!?ぐああああ!腕が!」

アレク「はぁ!?落ちてきた!?中級風魔法!」

偽勇者「ふぅ…危うく飛び降り自[ピーーー]るところだった」

アレク「…派手な登場の仕方だ」

カナ「…勇者様!!!」

偽勇者「カナ!今度こそ助けに来た!」


136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/14(日) 23:54:08.53 ID:psnWavVAO
魔王「グゥゥ!クソ!腕を!俺の腕を!」

赤い血が流れている。

魔族の血は緑や紫だ…本当にこの魔王は人間なのか…

魔王「貴様!何者だ!」

偽勇者「カナの勇者だ!」

魔王「カナの?ならば何故!そこの勇者を助ける!カナを処刑しようとした者だぞ」

偽勇者「…俺はあらゆる物からカナを守るつもりだ…殺そうとする者や利用しようとする者からもな!」

魔王「チッ!面倒なっ!」

偽勇者「だからお前の腕を切り飛ばした」

側近「オイ!いきなり飛び降りて死ぬつもりか!」

偽勇者「知り合いがもう少しで死にそうだったから…」

側近「だからといって目的は姫様だろう!」

アレク「また、降りてきた…あれは側近か!」

側近「ああ!姫!姫!無事でしたか!」

カナ「側近!あなたもよくぞ無事でいてくれましたね!」
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/15(月) 02:11:53.88 ID:9Y694m0DO

メール欄に saga を入れましょう
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 01:53:41.72 ID:IPwTjYaKO
魔王「貴様…側近か…まさか人間の仲間になっていたとはな…」

側近「…もしかして貴方は王子でしょうか…私は魔族を裏切ったりなどはしてません!」

側近「ただ…姫様を助ける為に協力しただけです!」

魔王「ほう…ならば証明するんだな…こいつら2人の相手をしろ…」

側近「……この男は私を助け…姫を助けた者です…」

魔王「それがどうした…魔王の腕を切り落としたのはその男だ…敵だろう?」

魔王「安心しろ…聖剣…俺の手にある貴様1人で十分やれる」

側近「……」

アレク「いつのまに…!」

側近「わかりました…私がこの者達の相手をいたします魔王様」

魔王「頼むぞ…カタリールついてこい」

カナ「イヤです!離してください!勇者様!助けて下さい!勇者様!」

魔王「…ちっ!うるさい!この男が来てから更にうるさくなった」

偽勇者「カナを離せ!…もう一つの腕も切り落としやる!」

魔王「……ふんやってみろ…貴様は偶然で俺の腕を切り落としたに過ぎない、貴様程度が戦えると思うな」

魔王「お前は側近にすら勝てんよ」

魔王「…さらばだ…転移魔法!」

カナ「勇者ッ…さ!」

_____シュンっ!

偽勇者「…待っ!またカナがさらわれた…くそおお!」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 01:54:34.74 ID:IPwTjYaKO
偽勇者「…待っ!またカナがさらわれた…くそおお!」


アレク「嘆くのは後だ!来るぞ!」

偽勇者「…危っ!」

側近「…上級風魔法!吹き飛べ!」

アレクのタックルのおかげであの魔法には当たらずに済んだ。

アレク「ふぅ…良かった怪我はないね」

偽勇者「…すまん助けられた」

アレク「……きみ何か武器はないのか…流石に何もないはキツイのさ」

偽勇者「…ある」

アレク「…用意がいいね…僕の相棒にならないか?」

偽勇者「カナを助けたら…カナを狙うんだろう?じゃあ相棒にはなれないよ」

アレク「それは残念…だ、これはきみと出会った時の剣か…」

偽勇者「不満なら俺の剣と変えるが…?」

アレク「いやこれでいい」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 23:01:25.31 ID:dqOHVNXDO

エタったかと思ったけど安心した
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/05(水) 00:18:44.18 ID:ocezI8CQO
アレク「いやこれでいい」

偽勇者「なぁ勇者…一緒に戦おうとしてくれてるところ悪いが側近の相手はおれに任せてくれないか?」

アレク「…死ぬ気か?…冗談でも君の敵う相手じゃないよ」

偽勇者「わかってる…だけどこのまま2人で相手をしていたら…人間の軍を全滅させた魔王軍が押し寄せる…そしたらどっちにしろゲームオーバーだ」

アレク「そのくらい分かっている…だが」

偽勇者「…勇者とはその時代ごとの騎士の最高位でありどの国にも属さず、魔王が現れれば各国を束ね討伐軍を指揮する者のこと…だろ?」

アレク「…っ」

偽勇者「君は俺が成れなかった本物の勇者だ…君しか人間の軍を救える者はいない」


偽勇者「それに…中ボスを倒せない奴にラスボスは倒せないだろ?」

アレク「フッ…!」

アレク「…そうか…まぁ、ラスボスを倒すのは君みたいな脇役じゃなくて主役である僕だけどね…!」

142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 00:20:27.67 ID:ocezI8CQO
偽勇者「じゃあ脇役として精一杯頑張るよ」

ドラゴン,s「「逃すと思うか?小僧!」」

待機していたドラゴン達が勇者に襲いかかる。

アレク「…ついでだ…君達の首は落としていくよ」

________スンッ!

ドラゴン,s「「舐め……えっ?」」

ドラゴン達の首と体が崩れ落ち土埃をあげる。

________ズンッ

偽勇者「……俺はあんな奴と戦って生きてたのか恐ろしい」

アレク「偽勇者…!死ぬなよ…」

偽勇者「……」

返事はしなかった…その代わり右手を上げた。

偽勇者「…待っててくれたんだな」

側近「…姫を助けてくれた者だからな…これくらいは待ってやる」

143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/05(水) 00:30:01.58 ID:ocezI8CQO
今夜はこれで終わります

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 01:31:06.20 ID:E4xWz+6DO

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/07(金) 23:21:52.98 ID:W6h0gFoFO
側近「…戦う前に一度聞いておきたい…我ら魔族の味方にならないか?」

偽勇者「……」

側近「聖剣も失われ…姫様も魔王様の元にいる…人間に勝ち目はない…」

側近「私も命を救ってくれた恩人を殺したくはない…姫様も慕っている…お前の腕前ならば高い地位を頂けるだろう…どうだ」

偽勇者「だが残念だったな…お前は俺を殺せるつもりでいるみたいだがお前に俺は殺せねえよ…なんたって可愛い女の子達が俺を信じてくれているからな」

偽勇者「…お前こそ、もう一度俺の仲間にならないか…?」

偽勇者「一緒にカナを守ろう」

側近「…っ!」

偽勇者「…カナのお兄さんについて行かず、側近はカナをずっと守っていたんだろう…だったら…!今度も!」

側近「…ふざけるな!個々の力に限界があるのだ!私は思い知らされてきた」

側近「確かに…戦争の道具に使われるのは姫様の本意ではない!しかしだ!たった2人で守るよりは魔王軍が守るほうが安全だ!」

側近「私はずっと愚行を繰り返していたのだ…その私にまた愚行を犯せと言うのか!!!」

偽勇者「そうだ!…それにそれはカナのお前の主君が望んだことだ!」

側近「…グッ!貴様はその心をへし折ってから殺す!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/07(金) 23:28:18.56 ID:W6h0gFoFO
新魔王城

魔王「…はぁはぁ!クソ!あんな戦いで俺の腕が切り落とされるとは…無様だ!」


魔王は傷口を抑えていた。

切られた腕の筋肉で閉じさらに上から手で押さえている。

魔王の鱗は魔翌力を無力化する回復魔法も無力化してしまうから傷口が自然に閉じるのを待つしかないのだ。

普通…魔王の身体に刃が通ることはない…それ程…強靭なのだが流石に空から降ってくることは想定外だ。

鱗のない掌、口内 から魔翌力を扱うことは出来るのに回復魔法は鱗に阻まれる…本当に難儀な身体だ。

魔王「…ふ、ふう」

カナ「……腕、痛むんですか?」

魔王「……うるさい貴様には関係のない事だ!」

カナ「回復魔法をかける部下は居ないんですか?」

魔王「うるさいと言っているだろう!」

カナ「それじゃあ…感染症になりますよ…回復魔法…!」

魔王「な…!」

魔法の力により腕が再生する…。

魔王の身体は外からの魔法を無力化するにも関わらず、その魔王の身体に魔法で干渉しているのだ…この少女は。

魔王にはそれが恐ろしくて堪らなかった。
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 02:44:08.42 ID:oqWuWwxDO

メール欄にsaga入れましょう
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 02:55:25.78 ID:rO5gNNYdO
いつもsagaを教えてくださりありがとうございます

いつも忘れてしまうんです面目無い。
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:12:53.61 ID:nvqMIP1JO
団長「くそ…こんな所で…!」

魔物達「「グロロロ!」」

左翼は壊滅し中央も指揮官が地べたに這いずり戦う始末。

軍は混乱し建て直すものはいない。

この戦いは人間の敗北だろう。

全滅という最悪の結果で負ける。

新しく軍を再編するにもそれなりに時間がかかる。

団長「我々の負けか…」

魔物「キシャアアアア!」

魔物の爪が迫っていたが反応できなかった。

いや反応しようとしなかった…もう諦めていたのだ。

魔物「……ガッ?」

…ドサッ!

兵士「…勝手に諦めないでください…団長まだ終わってないですよ…」

団長を襲う魔物は兵士が斬り伏せた。

団長「しかし…この状況では…!」

兵士B「兵士!」

兵士「戻って来たか!右翼はどうだった!」

兵士B「団長…!右翼は未だ健在です激しく抵抗しています!勇者様が直接指揮を取るようです!」

団長「勇者様が!魔王城に居たのでは?まさかあの数を単騎で抜けて来たのか!」

兵士「団長…どうです!勝つことはできなくとも撤退する位なら出来そうですよ!」

団長「そうか…まだ」

団長「…」

団長「…よし!中央軍は右翼と合流させ…勇者の指揮下に入る」

団長「兵士…!俺は中央軍の有志を率いて壊滅した左翼の生き残りを掻き集め建て直す…そして殿を務めよう」

兵士「なっ!団長が殿をする必要はありません…私が!」

団長「…兵士!貴様が我が軍団で一番優秀な男だ…それに若いまだまだ国の為に働いてもらわないとなぁ」

団長「もう助からん左翼と心中するのは老兵だけでいい」

兵士「わかりました…」

団長「これ渡そう!」

兵士「これは…階級章ではないですか!」

団長「正式な昇任ではないが…ただの兵士に軍は動かせないからな…勇者と共に脱出しろ」

兵士「わかりました…団長代理として務めを果たします!」

団長「少しでも多くの味方を戦場から脱出させる!」

この戦いは後に魔王城の戦いと呼ばれる。

転移魔法により完全なる魔王軍の包囲が人間の軍を全滅まで追い込む。

だが、中央軍が右翼と合流したことと勇者が指揮をし、さらに死にかけた左翼が殿を務めることで撤退に成功する。

だが追撃はもちろんあり…魔王城に参陣した軍の半分は消失した。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:38:53.80 ID:nvqMIP1JO
魔王城 処刑場

側近「中級火炎魔法?中級風魔法!」

凄まじいスピードと勢いで膨張する炎が迫る。

逃げ場をなくして一気に決着を付けるつもりだろう。

偽勇者「逃げ場がないなら突っ込んでやるさ!」

偽勇者「加速!?下級風魔法!」

身体灼き焦げる前に炎の中を突き抜け…側近に攻撃する 。

かなり無茶だがこれくらいのレベルの差がある。

無茶をしなければ倒せないならするのみだ。

風魔法を防具の様に身体にまとわりつかせる。

これで少しは熱を弾くはずだ。

偽勇者「うおおおお!」

側近(この広範囲の攻撃…避けるには上に飛ぶしかない!上に飛んで身動きが取れなくなった瞬間もっと強力なものを打ち込んでやる)
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 08:49:47.78 ID:nvqMIP1JO
?


+
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 08:53:28.19 ID:nvqMIP1JO
訂正

側近「中級火炎魔法?中級風魔法!」

側近「中級火炎魔法+中級風魔法!」

偽勇者「加速!?下級風魔法!」

偽勇者「加速!+下級風魔法!」

+が何故か?になっていたので訂正です
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/10(月) 00:48:04.33 ID:QpCimaKDO

?になるのは機種に因るから無視した方が無難かも
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