偽勇者「魔王の孫?」孫「助けて勇者様!」

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138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 01:53:41.72 ID:IPwTjYaKO
魔王「貴様…側近か…まさか人間の仲間になっていたとはな…」

側近「…もしかして貴方は王子でしょうか…私は魔族を裏切ったりなどはしてません!」

側近「ただ…姫様を助ける為に協力しただけです!」

魔王「ほう…ならば証明するんだな…こいつら2人の相手をしろ…」

側近「……この男は私を助け…姫を助けた者です…」

魔王「それがどうした…魔王の腕を切り落としたのはその男だ…敵だろう?」

魔王「安心しろ…聖剣…俺の手にある貴様1人で十分やれる」

側近「……」

アレク「いつのまに…!」

側近「わかりました…私がこの者達の相手をいたします魔王様」

魔王「頼むぞ…カタリールついてこい」

カナ「イヤです!離してください!勇者様!助けて下さい!勇者様!」

魔王「…ちっ!うるさい!この男が来てから更にうるさくなった」

偽勇者「カナを離せ!…もう一つの腕も切り落としやる!」

魔王「……ふんやってみろ…貴様は偶然で俺の腕を切り落としたに過ぎない、貴様程度が戦えると思うな」

魔王「お前は側近にすら勝てんよ」

魔王「…さらばだ…転移魔法!」

カナ「勇者ッ…さ!」

_____シュンっ!

偽勇者「…待っ!またカナがさらわれた…くそおお!」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/04(火) 01:54:34.74 ID:IPwTjYaKO
偽勇者「…待っ!またカナがさらわれた…くそおお!」


アレク「嘆くのは後だ!来るぞ!」

偽勇者「…危っ!」

側近「…上級風魔法!吹き飛べ!」

アレクのタックルのおかげであの魔法には当たらずに済んだ。

アレク「ふぅ…良かった怪我はないね」

偽勇者「…すまん助けられた」

アレク「……きみ何か武器はないのか…流石に何もないはキツイのさ」

偽勇者「…ある」

アレク「…用意がいいね…僕の相棒にならないか?」

偽勇者「カナを助けたら…カナを狙うんだろう?じゃあ相棒にはなれないよ」

アレク「それは残念…だ、これはきみと出会った時の剣か…」

偽勇者「不満なら俺の剣と変えるが…?」

アレク「いやこれでいい」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 23:01:25.31 ID:dqOHVNXDO

エタったかと思ったけど安心した
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/05(水) 00:18:44.18 ID:ocezI8CQO
アレク「いやこれでいい」

偽勇者「なぁ勇者…一緒に戦おうとしてくれてるところ悪いが側近の相手はおれに任せてくれないか?」

アレク「…死ぬ気か?…冗談でも君の敵う相手じゃないよ」

偽勇者「わかってる…だけどこのまま2人で相手をしていたら…人間の軍を全滅させた魔王軍が押し寄せる…そしたらどっちにしろゲームオーバーだ」

アレク「そのくらい分かっている…だが」

偽勇者「…勇者とはその時代ごとの騎士の最高位でありどの国にも属さず、魔王が現れれば各国を束ね討伐軍を指揮する者のこと…だろ?」

アレク「…っ」

偽勇者「君は俺が成れなかった本物の勇者だ…君しか人間の軍を救える者はいない」


偽勇者「それに…中ボスを倒せない奴にラスボスは倒せないだろ?」

アレク「フッ…!」

アレク「…そうか…まぁ、ラスボスを倒すのは君みたいな脇役じゃなくて主役である僕だけどね…!」

142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/05(水) 00:20:27.67 ID:ocezI8CQO
偽勇者「じゃあ脇役として精一杯頑張るよ」

ドラゴン,s「「逃すと思うか?小僧!」」

待機していたドラゴン達が勇者に襲いかかる。

アレク「…ついでだ…君達の首は落としていくよ」

________スンッ!

ドラゴン,s「「舐め……えっ?」」

ドラゴン達の首と体が崩れ落ち土埃をあげる。

________ズンッ

偽勇者「……俺はあんな奴と戦って生きてたのか恐ろしい」

アレク「偽勇者…!死ぬなよ…」

偽勇者「……」

返事はしなかった…その代わり右手を上げた。

偽勇者「…待っててくれたんだな」

側近「…姫を助けてくれた者だからな…これくらいは待ってやる」

143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/05(水) 00:30:01.58 ID:ocezI8CQO
今夜はこれで終わります

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 01:31:06.20 ID:E4xWz+6DO

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/07(金) 23:21:52.98 ID:W6h0gFoFO
側近「…戦う前に一度聞いておきたい…我ら魔族の味方にならないか?」

偽勇者「……」

側近「聖剣も失われ…姫様も魔王様の元にいる…人間に勝ち目はない…」

側近「私も命を救ってくれた恩人を殺したくはない…姫様も慕っている…お前の腕前ならば高い地位を頂けるだろう…どうだ」

偽勇者「だが残念だったな…お前は俺を殺せるつもりでいるみたいだがお前に俺は殺せねえよ…なんたって可愛い女の子達が俺を信じてくれているからな」

偽勇者「…お前こそ、もう一度俺の仲間にならないか…?」

偽勇者「一緒にカナを守ろう」

側近「…っ!」

偽勇者「…カナのお兄さんについて行かず、側近はカナをずっと守っていたんだろう…だったら…!今度も!」

側近「…ふざけるな!個々の力に限界があるのだ!私は思い知らされてきた」

側近「確かに…戦争の道具に使われるのは姫様の本意ではない!しかしだ!たった2人で守るよりは魔王軍が守るほうが安全だ!」

側近「私はずっと愚行を繰り返していたのだ…その私にまた愚行を犯せと言うのか!!!」

偽勇者「そうだ!…それにそれはカナのお前の主君が望んだことだ!」

側近「…グッ!貴様はその心をへし折ってから殺す!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/07(金) 23:28:18.56 ID:W6h0gFoFO
新魔王城

魔王「…はぁはぁ!クソ!あんな戦いで俺の腕が切り落とされるとは…無様だ!」


魔王は傷口を抑えていた。

切られた腕の筋肉で閉じさらに上から手で押さえている。

魔王の鱗は魔翌力を無力化する回復魔法も無力化してしまうから傷口が自然に閉じるのを待つしかないのだ。

普通…魔王の身体に刃が通ることはない…それ程…強靭なのだが流石に空から降ってくることは想定外だ。

鱗のない掌、口内 から魔翌力を扱うことは出来るのに回復魔法は鱗に阻まれる…本当に難儀な身体だ。

魔王「…ふ、ふう」

カナ「……腕、痛むんですか?」

魔王「……うるさい貴様には関係のない事だ!」

カナ「回復魔法をかける部下は居ないんですか?」

魔王「うるさいと言っているだろう!」

カナ「それじゃあ…感染症になりますよ…回復魔法…!」

魔王「な…!」

魔法の力により腕が再生する…。

魔王の身体は外からの魔法を無力化するにも関わらず、その魔王の身体に魔法で干渉しているのだ…この少女は。

魔王にはそれが恐ろしくて堪らなかった。
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 02:44:08.42 ID:oqWuWwxDO

メール欄にsaga入れましょう
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/08(土) 02:55:25.78 ID:rO5gNNYdO
いつもsagaを教えてくださりありがとうございます

いつも忘れてしまうんです面目無い。
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:12:53.61 ID:nvqMIP1JO
団長「くそ…こんな所で…!」

魔物達「「グロロロ!」」

左翼は壊滅し中央も指揮官が地べたに這いずり戦う始末。

軍は混乱し建て直すものはいない。

この戦いは人間の敗北だろう。

全滅という最悪の結果で負ける。

新しく軍を再編するにもそれなりに時間がかかる。

団長「我々の負けか…」

魔物「キシャアアアア!」

魔物の爪が迫っていたが反応できなかった。

いや反応しようとしなかった…もう諦めていたのだ。

魔物「……ガッ?」

…ドサッ!

兵士「…勝手に諦めないでください…団長まだ終わってないですよ…」

団長を襲う魔物は兵士が斬り伏せた。

団長「しかし…この状況では…!」

兵士B「兵士!」

兵士「戻って来たか!右翼はどうだった!」

兵士B「団長…!右翼は未だ健在です激しく抵抗しています!勇者様が直接指揮を取るようです!」

団長「勇者様が!魔王城に居たのでは?まさかあの数を単騎で抜けて来たのか!」

兵士「団長…どうです!勝つことはできなくとも撤退する位なら出来そうですよ!」

団長「そうか…まだ」

団長「…」

団長「…よし!中央軍は右翼と合流させ…勇者の指揮下に入る」

団長「兵士…!俺は中央軍の有志を率いて壊滅した左翼の生き残りを掻き集め建て直す…そして殿を務めよう」

兵士「なっ!団長が殿をする必要はありません…私が!」

団長「…兵士!貴様が我が軍団で一番優秀な男だ…それに若いまだまだ国の為に働いてもらわないとなぁ」

団長「もう助からん左翼と心中するのは老兵だけでいい」

兵士「わかりました…」

団長「これ渡そう!」

兵士「これは…階級章ではないですか!」

団長「正式な昇任ではないが…ただの兵士に軍は動かせないからな…勇者と共に脱出しろ」

兵士「わかりました…団長代理として務めを果たします!」

団長「少しでも多くの味方を戦場から脱出させる!」

この戦いは後に魔王城の戦いと呼ばれる。

転移魔法により完全なる魔王軍の包囲が人間の軍を全滅まで追い込む。

だが、中央軍が右翼と合流したことと勇者が指揮をし、さらに死にかけた左翼が殿を務めることで撤退に成功する。

だが追撃はもちろんあり…魔王城に参陣した軍の半分は消失した。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/09(日) 02:38:53.80 ID:nvqMIP1JO
魔王城 処刑場

側近「中級火炎魔法?中級風魔法!」

凄まじいスピードと勢いで膨張する炎が迫る。

逃げ場をなくして一気に決着を付けるつもりだろう。

偽勇者「逃げ場がないなら突っ込んでやるさ!」

偽勇者「加速!?下級風魔法!」

身体灼き焦げる前に炎の中を突き抜け…側近に攻撃する 。

かなり無茶だがこれくらいのレベルの差がある。

無茶をしなければ倒せないならするのみだ。

風魔法を防具の様に身体にまとわりつかせる。

これで少しは熱を弾くはずだ。

偽勇者「うおおおお!」

側近(この広範囲の攻撃…避けるには上に飛ぶしかない!上に飛んで身動きが取れなくなった瞬間もっと強力なものを打ち込んでやる)
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 08:49:47.78 ID:nvqMIP1JO
?


+
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/09(日) 08:53:28.19 ID:nvqMIP1JO
訂正

側近「中級火炎魔法?中級風魔法!」

側近「中級火炎魔法+中級風魔法!」

偽勇者「加速!?下級風魔法!」

偽勇者「加速!+下級風魔法!」

+が何故か?になっていたので訂正です
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/10(月) 00:48:04.33 ID:QpCimaKDO

?になるのは機種に因るから無視した方が無難かも
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