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ドラえもん「ダンガンロンパ?」

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1 :ドクターKの人 ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:24:05.92 ID:mdQ6AggF0

★エピローグ以外全て書き溜め済み。エタはなし。
★ダンガンロンパ及びスーパーダンガンロンパ2のネタバレあり。
★オリジナルの道具がたくさん出てきます。


  ― プロローグ ―


のび太「うわーん! ドラえも〜ん! またスネ夫にバカにされたよ〜!」

ドラえもん「今度はなんだい?」ハァ

のび太「17才以上じゃなきゃ買えない大人の人気ゲームをお兄さんからもらったんだって!
     それで、みんなには貸してくれるけどぼくだけ貸してくれないっていうんだ!」

ドラえもん「理由は?」

のび太「推理モノだからどうせバカなぼくにはクリアできるわけないって!
     それに過激な内容だからおこさまにはシゲキが強すぎるってバカにするんだ!」

ドラえもん「過激って……一体どんな内容なの?」

のび太「【ダンガンロンパ】っていうタイトルで、とじこめられた高校生たちが
     仲間同士でコロシアイをするっていうストーリーなんだ」

ドラえもん「やめときなさい、そんなゲーム」


のび太の保護者的存在であるドラえもんは当然すぎる反応を返す。


のび太「ドラえもんまでぼくをバカにするぅ〜!」

ドラえもん「違う違う。ダンガンロンパでしょ? ぼくも知ってるよ。
       未来でもいまだに根強い人気があるゲームだからね」

のび太「どんなゲームなの?」

ドラえもん「詳しくは知らないけど残酷な表現があるって聞いたよ。のび太くんは楽しめないと思うな」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515331445
2 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:25:53.89 ID:mdQ6AggF0

のび太「でも、くやしいんだ! ぼくだけ仲間はずれなんて!」

ドラえもん「確か、何年か前にアニメをやっていなかったっけ。そんなに気になるなら
       まずはアニメを見てみたらどう? それで平気だったら貸してもらおうよ」

のび太「うん、そうする」


その日、ドラえもんとのび太の二人はダンガンロンパのDVDを借りて見ることにした。


のび太「楽しみだね!」

ドラえもん「パッケージを見る限り面白そうだけど、のび太くんは大丈夫かなぁ。
       人がたくさん死ぬけど本当に平気?」

のび太「正直ちょっとこわいけど、みんなをみかえしてやるんだ!」


二話視聴終了。


のび太「うわーん! 舞園さんが死んじゃったー!」


三話視聴終了。


のび太「うわーん! 江ノ島さんも死んじゃったー! オシオキこわいよー!」


四話視聴終了。


のび太「うわーん! 不二咲さんまで死んじゃったー!」


……色々あって最終話視聴終了後。

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 22:26:07.85 ID:kwJ7RsmuO
2だからまだのぶ代さんか
4 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:26:53.58 ID:mdQ6AggF0


のび太「とうとう、とうとう終わっちゃったよ……ド〜ラ〜え〜も〜〜〜ん!!」



http://www.youtube.com/watch?v=vh3ZFtVqzac


チャララララララララ タラララララ タラララ ♪

チャララララララララ タラララララ タラララ ♪

チャララララララララン ダンッ ダンッ ♪


こんなこといいな できたらいいな

あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど

みんなみんなみんな かなえてくれる

ふしぎなポッケで かなえてくれる

そらをじゆうに とびたいな

「ハイ! タケコプター」

アンアンアン とってもだいすき ドラえもん ♪


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 22:26:55.00 ID:KLvJTsb+0
中の人同じだな
6 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:28:38.28 ID:mdQ6AggF0





          ドラえもん のび太の希望の学園



          〜   開    幕   〜




7 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:30:02.64 ID:mdQ6AggF0

ドラえもん「なんだよ、もう。どうかしたの?」

のび太「うわーん! 結局六人しか生き残れなかった……こんなことなら見なきゃ良かった……」

ドラえもん「ほら、言わんこっちゃない」

のび太「だって! せいぜい四人くらいで終わると思ったんだもん。オシオキはえぐいし、
     まさかこんなに死んじゃうなんて……。しかもうさんくさいウニ頭や性格の悪い
     メガネが生き残って他の子は死んじゃうんだよ? こんなのりふじんだ!」

ドラえもん「しょうがないよ。そういうアニメなんだから」

のび太「しかも、みんな元は仲が良いクラスメートだったんでしょ?! それが記憶を
     消されてコロシアイをさせられるなんてかわいそうだよ。助けにいこう!」

ドラえもん「のび太くん、きみのそういう優しいところは素晴らしいけどね…
       これはアニメなんだ。作り話なんだよ? 一体どこに助けに行くつもりなの?」

のび太「なに言ってるんだい、ドラえもん? 世界はとても広いんだよ。つまりぼくたちが
     知らない世界でいまもこの話と同じことが起こっているかもしれないじゃないか!
     そしてぼくたちはそこへ行くための道具を持ってるじゃない!」

ドラえもん「なるほど。もしもボックスか。今日のきみはめずらしく冴えてるなぁ」

のび太「よし、いこう! さあ、いこう! 今すぐいこう!!」

ドラえもん「ちょ、ちょっと待ってよ! 念のために聞くけど、のび太くんは
       希望ヶ峰学園に行ってどうするつもりなの?」

のび太「そりゃもちろん……」ホワンホワンホワーン

8 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:36:54.10 ID:mdQ6AggF0

  〜 想像中 〜


モノクマ「オマエラにコロシアイをしてもらいます!」

苗木「そんなの嫌だ!」

舞園「いやー! 誰か助けてー!」

のび太「ちょっと待った!」

モノクマ「んー? 誰だオマエ?」

のび太「正義のヒーロー、野比のび太だ。モノクマ! ううん、江ノ島盾子!
     ぼくがやっつけてみんなを助けてやる!」


色々ひみつ道具でボッコボコ


江ノ島・戦刃「参りました」

のび太「もう悪いことしちゃダメだよ」

苗木「助かったよ、のび太くん」

石丸「君は僕らの救世主だ!」

霧切「流石のび太くんだわ」

舞園「ありがとう、のび太くん!」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 22:36:59.86 ID:unc/rPDq0
書き溜めあるからエタりませんって言ってエタった人を俺は何人も見た

頼んだで
10 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:39:49.65 ID:mdQ6AggF0

不二咲「のび太君って男らしいね!」

朝日奈「サンキューのび太!」

セレス「素敵ですわ、のび太くん」

大神「見事だ、のび太」

みんな「ありがとう! ありがとう!」


ちーやほーや


のび太「いやぁ、ぼくは当然のことをしたまでだよぉ。エヘッエヘッエヘッ」


  〜 想像終了 〜


のび太「こんな感じになって〜。エヘへヘヘッ」

ドラえもん「きみねぇ。確かにいったんはそうなると思うよ。でも、そのあとのこと考えた?」

のび太「あとってなにさ」

ドラえもん「わすれたのかい? 最終話で江ノ島が言ってたじゃないか。
       せっかく外に出れたって、外の世界は荒れ果てているんだよ?」

ドラえもん「自分の身にあてはめて考えてごらんよ。変な所に閉じ込められて、やっと脱出して
       帰ってきたのに家も町もめちゃめちゃ。家族や友達だって死んでいるかもしれない……」

のび太「そ、そんなのヤダ! ……そうだ。タイムマシンで過去に行って江ノ島さんが
     わるいことをする前にとめればいいんだ。えっと、じんるいしじょう……なんだっけ?」

ドラえもん「人類史上最大最悪の絶望的事件。……ところがねぇ、そうもいかないんだよ」

のび太「なんで?」

11 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:43:11.79 ID:mdQ6AggF0

ドラえもん「それがあの世界の正しい歴史だからだよ。覚えてるかい? 昔ぼくたちは島を作って
       絶滅動物達を助けたことがあるよね? あれが許されたのは規模が小さかったからだよ」

ドラえもん「例えば、もしぼくたちが恐竜が絶滅するのはかわいそうと言って、それをとめようとすれば
       ぼくたちはタイムパトロールに逮捕されるだろうね。小さな改変は歴史の誤差として
       見逃してもらえるけど、歴史に影響を及ぼすレベルの改変は許されないんだよ」

のび太「そんなぁ、じゃあどうすればいいのさ!」

ドラえもん「ちょっとは自分で考えなよ! まったく、結局ぼくに頼るんだから」

ドラえもん「……そうだねぇ。最終話でみんな絶望しかけたけど苗木くんの言葉によって立ち直った。
       でもあれはみんなで一緒に苦難を乗り越えたからこそだと思うんだ」

のび太「ふんふん、それで?」

ドラえもん「あの世界の正しい歴史は、事件は起こるけど苗木くん達によって江ノ島さんが
       倒されることだから、そのお手伝いをするくらいなら問題ないかな」

ドラえもん「具体的には、ぼくたちが希望ヶ峰学園に一緒に入って事件が起きないようにしたり、
       生徒達が真実を知っても結束して乗り越えられるように陰から手助けしたりとか、
       そのくらいなら許されると思うよ」

のび太「ようはぼくたちもみんなと一緒に生活して事件をくいとめればいいんだね!
     よし、わかった。じゃあ行こう」

ドラえもん「気が早いよ。向こうは危険なんだよ? ちゃんと準備していかないと」


パパパパッパパー!


ドラえもん「透明マントと空気ピストル〜。いざという時逃げられるようにこの二つを渡しておくよ」

ドラえもん「それに、いきなり乱入したらみんなに怪しまれるから肩書きとか
       言い訳を事前にいろいろ考えておかないと……」

のび太「むずかしいのはぜんぶドラえもんにまかせるよ。ぼくは昼寝してるから。……ぐぅ」

ドラえもん「もう! きみが言い出しっぺなのにしかたないんだから!」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 22:43:32.97 ID:KLvJTsb+0
あれって変な映像見せただけだけだよな
13 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 22:50:15.32 ID:mdQ6AggF0

プロローグ終了。
今日は二本立てなので一旦休憩入れて第一話に突入します。


>>9
今連載してる作品は連載四年目に突入してるからエタは心配しなくていい
もし書き込みなくなったら多分マジで死んでる
14 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:05:05.15 ID:mdQ6AggF0


  第一話 ダンガンロンパのせかいへ


僕の名前は苗木誠。
どこからどう見ても平凡なただの高校生だ。

それが何を間違ったか、あの才能ある優秀な生徒しか入れない希望ヶ峰学園に
入れることになった。理由は単に抽選で選ばれたからだけど……

まあでも、卒業すれば成功を約束されるという学校に行かない手はないよね!
そして僕は希望ヶ峰学園への第一歩を踏み出したのだ。超高校級の幸運として。


でも僕は知ることになる。

僕の本当の肩書きは、超高校級の幸運ではなく超高校級の不運だったということを――


グニャリ――


苗木「う……ここは……」

「お兄さん、だいじょうぶ?」

苗木「君は……」

苗木(僕が目を覚ましたのは教室のような所だった。目の前には小学生くらいの
    男の子と、あと何だろう? 変な生き物がいる)

のび太「こんにちは! ぼく野比のび太って言います。よろしくね!」

ドラえもん「ぼくはドラえもんです!」

苗木「僕は苗木誠って言うんだ。よろしく。えっと、ドラえもんは……」

ドラえもん「ぼくはネコ型ロボットです。のび太くんの保護者だよ」

苗木「ロボット?! ネコ、型……? そうなんだ……」


どこが猫なのか全くわからなかったが、コミュニュケーション能力の高い苗木は黙っていた。

15 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:07:13.50 ID:mdQ6AggF0

苗木(僕の知らない所で科学はだいぶ進歩していたようだ。それにしてもここはどこだろう?)

苗木「ここ、どこか知ってる? 何で窓に鉄板が……それにあれは、監視カメラ?」

のび太「ここは希望ヶ峰学園の中だよ」

苗木「そうなの?」

ドラえもん「そんなことより苗木くん、これを読んで。もうすぐ入学式があるみたいだ」つ【入学あんない】


入学あんない『あたらしいがっきがはじまりました。しんきいってんこの学えんがオマエラの
        あたらしいせかいとなります。入学しきは8じから。たいいくかんしゅうごう』


苗木「え? ……本当だ(オマエラ? きったない字。何か怪しいな……本当に普通の入学式なのか?)」

苗木「……って、うわ! あと五分しかない!」

のび太「お兄さん、ほかの人たちがまってるかも。早く行こうよ!」

苗木「う、うん」


  ― 体育館 ―


朝日奈「あ、新しい人が来たよ」

山田「これで15……いや、17ですか? と言いますか……」

桑田「おい、なんだありゃ?!」

大神「なんと面妖な……」

江ノ島(なにあの子達……どこから入ってきたの?!)

16 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:14:10.75 ID:mdQ6AggF0

石丸「みんな、こんな時こそ静粛に! 初めまして、僕の名前は石丸清多夏。君達の名前は?」

苗木「僕は苗木誠と言います」

ドラえもん「こんにちは! ぼくドラえもんです」

のび太「野比のび太です。よろしくお願いしまーす!」

石丸「うむ、元気でよろしい! ……ところでドラえもん君、君は一体何者かね?」

ドラえもん「ぼくはネコ型ロボットです。のび太くんの保護者としてこの学校に来ました」

腐川「……ネ、ネコ型じゃなくてたぬきかダルマの間違いじゃないの?」

ドラえもん「ぼくはたぬきでもダルマでもない! ネコ型ロボット!!」

桑田「ずいぶんブーデーなネコがいたもんだな」

山田「猫耳もしっぽもないネコ型なんて認められないですぞ!」

葉隠「つかなんで高校に小学生がいるんだべ? 三ダブの俺の反対で飛び級か何かか?」

のび太「ふふん、ぼくは超高校級の小学生だからね!」

大和田「いや、意味わかんねえよ。小学生で超高校級とか」

のび太「うわ、このお兄さんすっごく恐い……やっぱりアニメよりずっと迫力あるなぁ」

山田「(ピキーン)アニメとな?」

ドラえもん「のび太くん!」

のび太「はっ、ううん。なんでもない。こっちの話。えっとぼくたちは……なんだっけ?」


そこでドラえもんは事前に考えておいた設定を話し始める。

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 23:14:57.22 ID:NT5FAAMI0
ドクターKの人か!期待
18 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:19:59.68 ID:mdQ6AggF0

ドラえもん「実は希望ヶ峰学園は宣伝のために今年から小学生を体験入学させることにしたんだ!
       のび太くんはその抽選に選ばれて、ぼくはお付き。ぼくは子守ロボットだからね」

江ノ島「えっ」

江ノ島(ちょっと盾子ちゃん! 私そんな話聞いてないよ!)

霧切「…………」

不二咲「そうなんだぁ。凄いね!」

石丸「成程、未来ある子供達に我々が学業に励む姿を見せようと言う訳だ。
    粋な図らいではないか。ならば一層気を引き締めねばな! ハッハッハッ」

苗木「じゃあ、僕の超高校級の幸運に対してのび太くんは超小学生級の幸運てことだね」

のび太「うん、まあそんな感じ(本当は超高校級が良かったんだけどなぁ)」

朝日奈「じゃあ苗木達三人のために、もう一回自己紹介しよ!」


次々と個性的な挨拶をしてくる超高校級の生徒達。


のび太(わあー、アニメより全然キャラ濃いよこの人たち!
     この人たちと生活するんだぁ。楽しみだなぁ。うふふ!)

十神「おい、何をジロジロ見ている」ギロ

のび太(でもこの人はきらい)

19 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:25:43.60 ID:mdQ6AggF0

不二咲「ところで、三人も教室で目を覚ましたの?」

苗木「うん、校舎に入った所までは覚えてるんだけど気が付いたら教室で……」

のび太「ぼくたちもそうだよ」

不二咲「そうなんだ。やっぱり……全員がそうなんだね」

セレス「全員が揃って気を失い教室で目を覚ましてここへ来た。妙な話ですわね」

桑田「まさか誘拐……とか? 俺達全員連れ去られた、なんて……」

葉隠「学校の用意したオリエンテーションか何かじゃねえのか?」


ガヤガヤザワザワ


舞園「あの、苗木君ですよね? 同じ中学だった」

苗木「え、舞園さん。僕のこと覚えててくれたの?」

舞園「当たり前じゃないですか。だって三年間も同じ学校だったんですよ」

のび太「知りあい?」

苗木「い、いや! 知り合いって言っても単なる顔見知りというか、中学が
    同じだっただけで僕みたいな地味な奴が舞園さんと知り合いだなんてそんな……」

舞園「そんな風に言われるとショックです……」

苗木「あ、ごめんなさい! 別にそんな意味で言った訳じゃ……」

舞園「ふふっ、アイドルだからって遠慮なんてしなくてもいいですよ。
    こんな所で知ってる人に出会えて少し安心しました」

20 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:32:20.15 ID:mdQ6AggF0


キィィィィン!


苗木「うわ、なんだ?!」

「あーマイクテスッ、マイクテストッ。大丈夫? 聞こえてるよね?」

「どうやらみんな揃ったみたいだね。えー、新入生のみなさん!
 今から入学式を執り行いたいと思います」


ピョーン!


モノクマ「ジャジャーン!」

葉隠「お? また新しいロボットが出てきたべ」

セレス「今度はクマ型のようですわね」

朝日奈「わかりやすくて良かった良かった」

モノクマ「え? なに、やけにみんな冷静なんだけど……まあいいか」

モノクマ「僕はモノクマ! オマエラのこの学園の学園長なのだ! よろしくね!」

苗木「学園長?」

のび太「アニメみてた時もおもったけど、あいつドラえもんと声が似てるね」ボソボソ

ドラえもん「やめてよ。ゾッとする」ボソボソ

モノクマ「じゃあ進行も押してるのでさっさと始めちゃいましょう。
      ……起立、礼! オマエラ、おはようございます!」

石丸「おはようございます!」

のび太・ドラえもん「おはようございまーす」

21 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:34:22.68 ID:mdQ6AggF0

腐川「なに普通に挨拶してんのよ……!」

モノクマ「えー、オマエラのような才能溢れる高校生は世界の希望に他なりません……って、アレ?」

モノクマ「…………」

全員「…………」

モノクマ「高校生じゃないヤツいるじゃん! てか、オマエラ誰だよっ?!」ガビーン!

のび太「あれー、学園長なのに知らないの?」

ドラえもん「ぼくたちは希望ヶ峰学園の体験入学生とその保護者だよ」

モノクマ「ハアアアアッ?!!」

江ノ島(ちょっと、盾子ちゃんどういうこと?!)

モノクマ(バカ、交互にこっち見んな。怪しまれるだろ! こっちが聞きたいよ!)

ドラえもん「その証拠にほら、ぼくたちは希望ヶ峰学園の電子生徒手帳を持ってる」スッ

ドラえもん(ほんとはとりよせバッグで事前に苗木くんの電子生徒手帳を借りて、
       フエルミラーで増やしたのをぼくが改造したんだけどね)

モノクマ「……!!」


― モニタールーム ―


真・江ノ島(……なになに、どういうこと?! 意味わかんない。でも超面白いじゃん!
       こんな予測不可能な事態が起こるなんて絶望的ィィィ!!)

真・江ノ島「いいよ。認めてやんよ、オマエラの入学。せいぜい絶望してよね!」

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/07(日) 23:38:49.11 ID:+yFz0J190
割りと設定凝ってて草
23 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:39:21.90 ID:mdQ6AggF0


場面は再び体育館に戻る。


モノクマ「あ、あー。失礼。忘れてました。ボクってばオッチョコチョイ。えーっと名前なんだっけ?」

のび太「野比のび太と」

ドラえもん「ドラえもんです!」

モノクマ「そういう訳だから。まあ、オマエラ仲良くしてやってよ。……で、話を戻すけど
      オマエラにはこの学園だけで共同生活を送ってもらいます。期限はありません!」

一同「ハア?!」

モノクマ「オマエラは一生この学園で生活するんです。まあ予算は豊富だから不自由はさせないよ」

大神「成程。窓に貼られた鉄板は我らを逃さぬためか……」

大和田「冗談じゃねえ! さっさとここから出せや!」

モノクマ「はいはい。そんなオマエラのためにあるルールを設けました。誰かを殺した生徒だけが
      ここから卒業……つまり出ることが出来るというそれだけの簡単なルールです」

モノクマ「殺し方は問いません。希望同士が殺し合うなんて
      絶望的なシチュエーション……ハア、ドキドキする」

山田「な、何と?!」

舞園「そんな……どうして私達が殺しあわなきゃいけないんですか?!」

のび太「そうだ! ぼくたちがいる以上絶対にコロシアイなんてさせないぞ!!」

ドラえもん「お前の望みどおりになんてさせない!」

モノクマ「フゥ、いつまで強がりを言っていられるかな?」

大和田「殺し合いだぁ? テメーの悪ふざけはドがすぎんぞ!!」

モノクマ「悪ふざけ? それって君の髪型のこと?」

大和田「んだとクソがっ!」

24 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:45:59.60 ID:mdQ6AggF0

モノクマの挑発に乗った大和田がモノクマの体を掴んで持ち上げた。


のび太「あ、お兄さん危ない!!」

大和田「ラジコンだかぬいぐるみだか知らねえがバッキバキにしてやんよ!」

モノクマ「ぎゃああ、学園長への暴力は校則違反だよー!」


ウィンウィンウィンウィン……


のび太「危ないよ! 早く投げて!!」

ドラえもん「遠くへ投げるんだ!」

大和田「ああ?」

霧切「その子たちの言う通りにして! 早くっ!」

大和田「チッ、うおらぁっ」


ブンッ

ドカアアアアアアアアアン!


「うわああああああああああああああ」


大和田「爆発しやがった……」

不二咲「あのロボット、死んだのかな……?」

モノクマ「ロボットって言わないでよ。モノクマ!」ピョーイ

「きゃああっ!」

25 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:50:01.74 ID:mdQ6AggF0

どこからともなく新たなモノクマが生徒達の前に現れる。


モノクマ「今回は初めてだから警告だけで許すけど、校則違反者を発見した場合は
      今みたいなグレートな体罰を発動しちゃうからねっ!」爪ジャキーン!

モノクマ「ではでは、入学式は以上でおしまいとなります。
      豊かで陰惨な学園生活をどうぞ楽しんでくださいねー」


そう言ってモノクマはどこかへ消えてしまった。


「…………」

のび太「やっと終わった。とんでもないヤツだ!」

ドラえもん「まったくだね!」

石丸「こんな馬鹿げた話が……」

不二咲「こ、殺し合いだなんて嘘だよね……」

十神「嘘か本当かが問題なのではない。俺達の中にこの話を本気にする奴がいるかどうかだ」

「…………」


気まずい空気の中、生徒達は手始めに体育館の中を探索する。


大神「……ムウ、我の力でもこの鉄板を破壊するのは無理だ」

桑田「こっから出てきたはずなんだよなぁ、さっきのロボット」ゴソゴソ

ドラえもん「見てごらん。ここだけ四角くなってる。恐らくここが開閉するんだ」

26 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/07(日) 23:55:45.50 ID:mdQ6AggF0

大和田「じゃあここをぶっ壊せば、さっきのヤツの所に行けるんじゃねえか?」

ドラえもん「……やめておいた方がいいよ。多分頑丈に作られてると思うし、
       向こうは銃とか持ってるかもしれない。行くならそれなりの準備をしないと」

ドラえもん(今はダメだ。万が一通れちゃったら、きっと返り討ちにあって全滅しちゃう)

大和田「チッ」

石丸「諸君! 希望を捨ててはいけない。きっと脱出口があるはずだ。探索に行こう!」

十神「俺は一人で行くぞ。この中に、既に他人を殺そうと目論んでいる奴がいるかもしれんからな」

のび太(もうヤダ、この人……)

ドラえもん(始まったよ……毎回毎回この人が空気を乱すんだよね……)

舞園「そんなこと……」

十神「ないとは言い切れんはずだ」

大和田「待てやゴラァ! んな勝手はゆるさねえぞ!」

十神「どけよ、プランクトン」

大和田「ああん?! 転がされてえみてえだな……!」

苗木「ちょ、ちょっと待って」

のび太「あ!(この展開、覚えてるぞ。この後あのお兄さんはなぐられちゃうんだ!)」

ドラえもん「ま、待って! ケンカは良くないよ」


この後に起こることを知っているドラえもんとのび太は大和田の前に立ちふさがった。

27 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:02:57.52 ID:MlSOb+8k0

大和田「どけ、お前ら! 離れねえと巻き添えくらうぞ!」

のび太「どうしよう……ジャイアンよりもずっとこわい……う、うわーん! ケンカなんてやめてよー!」

ドラえもん「そうだよ! ケンカなんてダメだ!」


うわーんうわーん!


朝日奈「ちょっと、大和田! 子供が怖がってんじゃないの!!」

石丸「いくら十神君の態度に問題があるとはいえ、暴力で解決するのは反対だッ!」

江ノ島「そうよ! 子供の前なんだし、ちょっとは考えなさいよ!」

大和田「う、ぐっ……しょうがねえな」

十神「フンッ」


スタスタスタ……


大和田(あの野郎、覚えてろよ……!)

のび太「ふー、ケンカにならなくて良かったー」

舞園「まだ子供なのに真っ先に飛び出すなんて、のび太君とドラえもんさんは勇気があるんですね!」

のび太「え? そ、そんなことないよ。あのままだと苗木お兄さんまで
     なぐられちゃうから、ムガムチューで……」

苗木「え、僕のために止めてくれたの? 二人共ありがとう!」

28 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:10:21.93 ID:MlSOb+8k0

のび太「いや、その……えへへっ」

ドラえもん「どういたしまして!」

石丸「実に素晴らしい! 良い物を見させてもらった。この調子で協力していこうではないか!」

大和田「……チビすけのくせになかなか見どころあるじゃねえか」

朝日奈「よーし、それじゃあ探索にしゅぱーつ!」

霧切「…………」


― 寄宿舎 ―


ドラえもん「で、どうするの? ぼくたちの部屋ないんだけど」

苗木「僕らの部屋はあるけどのび太君達の部屋がないね。正規の学生じゃないからかな」

桑田「でもよ、校則によると個室以外で寝るのは校則違反なんだろ? ヤバくね?」

不二咲「誰かの部屋に泊めてあげるしかないね」

ドラえもん(あーあ、やっぱりこうなった。だから僕は事前に部屋も用意しておこうって言ったのに……)


ため息をつくドラえもんとは反対にのび太は怪しい笑みを浮かべている。


のび太(これでいいんだよ! きっとかわいそうに思ったお姉さんの誰かが部屋にとめてくれるはず。
     本当は男だけど優しくてかわいい不二咲さんでもいいなぁ。グヘヘヘ)

江ノ島「で、どーすんの?」

石丸「困っている子供を放っておく訳にはいかない! ここは風紀委員たる僕の部屋に泊めてあげよう!」

のび太「……え?」

29 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:17:27.65 ID:MlSOb+8k0

大神「うむ、石丸なら安心であろうな」

セレス「適任だと思いますわ」

朝日奈「良かったじゃん、のび太。これで大丈夫だね!」

のび太(え、えええええ?! 冗談じゃないよ! よりによって一番うるさそうなお兄さんの部屋なんて!
     このお兄さんなんかニガテなんだよなぁ。出木杉くんをママの性格にしたみたいだし)


だが予想外の出来事はこれで終わらなかった。


大和田「……おい。二人もいたら大変だろ。一人は俺の部屋に泊めてやるよ」

ドラえもん・のび太「ええええええええええ?!!」

のび太(ちょっと、やめてよ! なんでとつぜんそんなこと言い出すのこの人?!)

ドラえもん(いやぁ、たまげたなぁ。大和田くんは本当は面倒見が良くて優しい子なんだね)

セレス「あら、乱暴そうな大和田君に子供の面倒なんて見れますの?」

桑田「え、なに? 見た目は怖いけど実は子供好きとかそーゆーキャラなワケ?! 似合わねー」

山田「さては不良が野良猫に優しくする現象で好感度稼ぎをするつもりですか!」

葉隠「ハッハー、大和田っちはあざといんだな!」

大和田「バカ言ってんじゃねえ! 俺はな、さっきのこいつらの男気に感心したんだ。それに考えてみろ。
     もしこんなかに仲間を殺そうなんて不届き者がいた場合、真っ先に狙われるのはガキどもだろ」

大和田「俺だったら大神以外の誰が襲ってきても守ってやれるじゃねえか」

石丸「フム、一理ある。……が、僕はあえて反対するぞ! 先程の件を見ても、どうやら君は見た目通り
    非常に短気で乱暴なようだ。また子供の前で怒鳴って怖がらせたりするのではないかね?」

30 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:23:16.03 ID:MlSOb+8k0

のび太(そ、そうだそうだ。がんばってお兄さん! ほんとにじょうだんじゃないよ!)

大和田「もうガキの前で怒鳴ったり乱暴したりしねえよ!」

石丸「信用出来ないな」

大和田「……いいぜ。そこまで言うなら男と男の約束だ。もう絶対にガキどもを怖がらせたりしない。
     男の約束は絶対だ! もし破ることがあったら八つ裂きにしてもらってかまわねえ!」

不二咲(男の約束だって! かっこいいなぁ)キラキラキラ

石丸「フム……良かろう。そこまで言うなら君を信じる。ただしもし約束を破ったら僕は容赦しないぞ!」

大和田「よし、決まったな。じゃあ、二人のうちどっちかは俺んとこに来いや」

のび太「え、ええええええっ?!」

のび太(ちょっと、なに言いくるめられちゃってるのお兄さん?! そ、そんな〜!)

ドラえもん「えーっと、のび太君が好きな方を選んでいいよ。ぼくは別にどっちでもいいから」

のび太「えぇー……」

石丸「さあ、どちらか好きな方を選びたまえ!」

大和田「どっちがいいんだ?」

のび太(キューキョクのセンタクすぎるよ……どっちもイヤだ! まったく、この二人が
     兄弟になるのはまだ先でしょ! なんでこんなところで足なみそろえちゃうのさぁ!)

のび太「ええっと、じゃあ……こっちの、うるさいお兄さんのほうにする……」シブシブ

石丸「う、うるさいぃぃっ?!」ガビーン!


思わず本音が出たのび太の言葉に石丸はショックを受ける。

31 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:33:24.39 ID:MlSOb+8k0

桑田「アッハッハッハッ! 確かにそいつマジでうるせーもんな!」

葉隠「ああ、石丸っちはうるさいべ!」

朝日奈「あんまり子供にうるさくしちゃダメだよ! 手加減してあげないと」

石丸「こ、心得た……」ヒクヒクヒク

大和田「おし、じゃあそっちの丸いのが俺のとこだな。ドラ……なんだっけか?」

ドラえもん「ドラえもんです。よろしくね、大和田くん!」

大和田「おう。よろしくな、ドラ公!」

苗木「予備の布団はあるのかな? おーい、モノクマ!」

モノクマ「はいはい。のび太君達の布団とか着替えとかでしょ? ハァ、仕方がないなぁ。
      本当はまだ開けないつもりだったけど、倉庫を開放しといてあげるから
      あとは全部自分達で勝手に調達してよ。じゃーねー」


― 男子トイレ ―


ドラえもん「よかった。上手くもぐりこめたねぇ」

のび太「これからのことをかんがえたらユーウツだけどね……」

ドラえもん「自業自得だろう! だから部屋を事前に用意しようってぼくは言ったのに」

のび太「返すことばもありません。トホホ」

ドラえもん「……ハァ。とにかく、最初の事件は動機が配られるまでは起こらないはず。
       そして、DVDは僕らが先に処分しちゃえばいいから今回は簡単だよ」

32 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 00:36:48.81 ID:MlSOb+8k0

のび太「じゃあ、それまではてきとうに遊んでいてもいいかな?」

ドラえもん「うーん。でもあんまり探索をサボると石丸くんが怒るんじゃないかな」

のび太「いいよ! ぼくは部屋に戻っておひるねしーよう」


バタバタ! ガチャ。


石丸「おお、こんな所にいたのか二人共!」

のび太「げっ、お兄さんどうしたの?」

石丸「仲間を疑うような真似はしたくないが、いかんせん今日会ったばかりだしな……
    子供達だけで行動するのはまだ危険だ。今日はずっと僕と行動を共にするように!」

のび太「ええー?! かんべんしてよー!!」

ドラえもん「あきらめなよ、のび太くん……」


               ◇     ◇     ◇


のび太「結局あのお兄さんに付き合わされて学校中を行ったり来たりするはめになった……
     どうせ今のだんかいではなにも出てきやしないのに」

ドラえもん「まあまあ。いい運動になったと思えば」

のび太「しかも、このあとはなにも発見がないほうこく会がえんえんとつづくワケでしょ?」

33 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 01:08:26.89 ID:oaDVlfIF0

ドラえもん「仕方ないよ。彼らは何も知らずにいきなり監禁されたんだよ?
       きみじゃあるまいし、のんきに昼寝なんてしてられないよ」

のび太「そうだけどさー……はぁ、明日はもう少しらくができるといいけど」


  ― 食堂 ―


石丸「全員揃ったな。それではここに第一回探索報告会の開始を宣言する!」

のび太「ムニャムニャグーグー」

苗木「の、のび太君起きて。寝たら石丸君に怒られちゃうよ!」


しかし疲れきったのび太は机に突っ伏してひたすら寝ていた。


舞園「全然起きませんねぇ」

朝日奈「石丸、あんた何やったの?」

石丸「……いや、僕は何もしていないが。子供達だけでは危ないから一緒に連れて行っただけだ」

不二咲「疲れちゃったんだねぇ」

大神「石丸よ、子供を大人と同じように動かしては駄目ではないか」

江ノ島「マジ無神経じゃね?」

石丸「……す、すまない。次から気をつけよう」

ドラえもん「そんなに気にしなくていいよ。のび太くんは同年代でも特別体力ないから」

石丸「彼には僕から後で説明しておくから、とにかく報告会を始めよう……」

34 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 01:20:47.37 ID:oaDVlfIF0

             ・

             ・

             ・


ドラえもん(まあアニメで見たのとほとんど同じだね。二階への階段はあるけどシャッターが
       閉まってて通れない。食料は毎日補給される。出口になりそうな所はない)

ドラえもん(一つだけ違ったのは霧切さんが学園内の見取り図を持ってきたことだね。流石記憶が
       ないとはいえ超高校級の探偵さんだ。……ぼく達の正体がバレないといいけど)

ドラえもん(そして例によって安広……いやセレスさんが、逃げ場がないことをみんなに
       再確認させて怖がらせ、夜時間の行動を禁止するというルールができたんだ)


報告会終了後、のび太をおぶった石丸とドラえもんが廊下を歩いていた。


ドラえもん「ごめんね、石丸くん。居眠りしたのび太くんを運ばせちゃったりして」

石丸「いや、とんでもない! 僕こそ子供相手に無神経だった。明日謝っておかねばな!」

ドラえもん(一見厳しくて口うるさい人だけど、本当はとっても面倒見が良くて優しいんだな。
       だから大和田くんとも仲良くなれたんだろうし。こんな人が殺されてしまうなんて……)

ドラえもん「ぼくがいるかぎり絶対、絶対! コロシアイなんてさせないぞ!!」

石丸「おお! ドラえもん君、その意気だ! 共に頑張ろうではないか。ハッハッハッ!」

ドラえもん「じゃあぼくは大和田くんの部屋に行くね。おやすみなさい、石丸くん」

石丸「グッドナイトだ、ドラえもん君!」

35 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 01:26:06.44 ID:oaDVlfIF0

  ― 大和田の部屋 ―


ドラえもん「おじゃましまーす」

大和田「お、来たかドラ公。相棒はどうだった?」

ドラえもん「多分明日の朝まで起きないと思うよ」

大和田「貧弱だな。俺が少し鍛えてやろうか?」

ドラえもん「きっと怒鳴りたくなるからやめといた方がいい。とにかくトロいし
       根性なしだし、もうグズなんてもんじゃないんだから」

大和田「すげえ言われようだな……」

大和田「ああ、そうだった。そんなことより、俺はオメェに聞かなきゃなんねぇことがある」

ドラえもん「聞きたいこと?」ドキリ


何やら大和田は真剣な顔をしている。ドラえもんはつばを飲みこんだ。が……


大和田「オメェ……犬派か? 猫派か? ネコ型ロボットってことはやっぱ猫派なのか」

ドラえもん「そりゃあもちろん猫派に決まってるよ!」

大和田「カーッ! やっぱりか。まあ、猫もかわいいけどよ……俺はやっぱ犬だな!」

ドラえもん「大和田くん、動物が好きなの?」

大和田「おうよ! 昔、犬を飼っててなぁ」

36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 01:31:12.87 ID:vVuFLzN40
[たぬき]はのび太には毒舌だよな
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/08(月) 01:32:02.83 ID:vVuFLzN40
ドラえもんはのび太には毒舌だよな
38 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 01:35:42.66 ID:oaDVlfIF0

ドラえもん(うーむ、人は見かけによらない。ジャイアンが大きくなったような感じかと
       思ってたけど、すぐカッとなるクセさえなければ普通にいい人だね)

ドラえもん(……まあ、そのカッとなるところが今回致命的なことになったんだけど)

大和田「マルチーズ飼ってたんだ。チャックって言ってなあ、かわいかったぜぇ」

ドラえもん(ちょ、えええ?! マルチーズってあの小さくてかわいいやつだよね? この顔で
       飼ってたの? まさかこの格好で散歩とか?! に、似合わない。ぷぷっ!)

ドラえもん(ああー、ダメだ。こらえなきゃ! 笑ったら絶対怒られる。ブフッ)

ドラえもん「か、かわいさなら近所のみーちゃんだって負けてないよ! ぼくのガールフレンドなんだ!」

大和田「ガ、ガールフレンド……だと?!(まさかロボットに負けるたぁ思わなかったぜ……)」


絶賛告白十連敗中の大和田はロボットにすら彼女がいるという事実に衝撃を受けていた。


大和田「……チッ、言うじゃねえか。じゃあ今日はお互いの好きなもんについて語ろーぜ!」

ドラえもん「負けないよー!」


こうして夜は更けていき、ドラえもんとのび太のダンガンロンパが始まったのだった。

39 : ◆takaJZRsBc [saga]:2018/01/08(月) 01:55:20.52 ID:oaDVlfIF0

今回はここまで!

週二ペースで行けたらいいけど、何せ三年前に書き始めて諸事情で
二年ほどお蔵入りしていた作品なのでところどころ手直し入れてます
一話まるごと投下と細切れで隔日投下とどっちがいいのかな?

あと補足事項ですが、このSSのドラえもんは通常より若干頭いいです。
ヘマをすると本当に殺される世界観なので……のび太も大長編仕様ですね

次は火曜日に来ます。それでは
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 10:10:18.28 ID:8Bge+QFQo
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