キョン「この戦いの向こうに、『答え』は有るのか…?」

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26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 20:40:13.89 ID:f80KM2yA0
ハルヒ「おめでとう、キョン!」

ハルヒ「アクション好きのあなたなら、
きっとこのゲームを気に入るわ!」

キョン「……はいはい。 ところでハルヒ」

ハルヒ「なに?」

キョン「何のゲームを貸してくれるんだ? タイトルくらい教えてくれよ」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 20:46:24.41 ID:f80KM2yA0
ハルヒ「はぁ? 馬鹿ねキョン。 それを言ったら面白くないじゃない!」

キョン「いや、そうは言っても……」

ハルヒ「誕生日やクリスマスのプレゼントと一緒よ!」

ハルヒ「何を渡されるか分からない、
それも楽しみの一つじゃない!!」

ハルヒ「だ〜〜か〜〜ら〜〜、大人しく
待ってなさい!!」ビシッ!
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 20:56:18.66 ID:f80KM2yA0
キョン(……まぁそこまで言うなら
ゆっくり待たせて貰おうか)

キョン「わかったわかった。 それじゃあ大人しく自宅で待つことにするよ」

ハルヒ「分かればいいのよ」フフンッ

ハルヒ「それじゃあ……」ピタッ

キョン「…? 何だよ」

ハルヒ「……最後に私からこの言葉を送るわ」クルッ

キョン「な、何だよ……?」ドキッ!

キョン(み、耳元に近づいてきた…!?)ドキドキ…












ハルヒ「……戦い続ける歓びを!」ボソッ!

キョン(!!?)
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 21:05:23.41 ID:f80KM2yA0
ハルヒ「それじゃーねー♪」ガラッ

キョン(……)キョトン

みくる「……キ、キ・キ・キ・キョン君
!?」

みくる「す、すす涼宮さんは最後何て
言ったんですか!?」キャーキャー♪

みくる「涼宮さんてば大胆です! こ、こ、これは恋の大事件ですー!!」キャーキャー♪

古泉「おやおや、朝比奈さんが乙女モードになってしまいました」

長門「朝比奈みくる、貴女は少し落ち着くべき」ゴスッ!

みくる「ぐふぅ!?」バタッ

古泉(うわぁ……本の角で殴るのは流石にエグ過ぎですよ、長門さん……)ヒキッ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 21:11:07.18 ID:f80KM2yA0
古泉「…しかしキョンさん。 朝比奈さん
ほどではないですが僕達も気になります」

古泉「涼宮さんは貴方に何と?」

長門「彼に同意。 情報は共有するべき」

キョン「…い、いや。 そんなに大した事
じゃないんだ」

キョン「気にしないでくれ」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 21:17:58.52 ID:f80KM2yA0
古泉「……まぁ貴方がそう言うのならそうなんでしょう」

古泉「我々もこれ以上の詮索はしません」

長門「しかし……」

古泉「これ以上の追求は野暮ですよ、長門さん」ボソッ

長門「……了解した」

キョン(ハルヒの奴、なんだって急にあんな物騒な事を……?)












みくる「」ピクピク…
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/14(水) 21:25:36.23 ID:f80KM2yA0
本日の投下は以上です。

明日からはキョンの自宅で話が進んで
いきます。

一部で人気のキョンの妹ちゃんも登場するのでお楽しみに!
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/14(水) 22:06:14.70 ID:nHR4FCLQ0
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/15(木) 20:12:22.58 ID:c7UVGfkA0
>>33 応援ありがとうございます!

それでは今から続きを投下します。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:14:27.76 ID:c7UVGfkA0
午後7時 キョンの自室



キョンの妹「キョンくーーん! ハルにゃんが……」

キョン「ZZZ...ZZZ...」グ〜グ〜

キョンの妹「あれ? キョンくんったらまた早寝してる……よーし!」

キョンの妹「キョンくーーん!! 朝だぞぉー! おッきろー!!!」ダーーイブ!
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:20:15.01 ID:c7UVGfkA0
キョン「くぁwせdrftgyふじこlp!!?」ガバッ!

キョンの妹「あ。 キョンく〜ん、オハヨー!」ジタバタ

キョン「こ、こら! 心臓に悪いからそんな起こし方は止めなさいっていつも言ってるでしょ!」ドキドキ!

キョンの妹「え〜!? だって最近のキョンくん、この起こし方じゃないとちゃあんと目を覚まさないんだも〜〜ん」ジタバタ

キョン(ぐ…た、確かに…)
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:31:17.38 ID:c7UVGfkA0
キョンの妹「あ、それよりキョンくん。
ハルにゃんが来てるよー」

キョン「…ハルヒが…?」ボーー

ハルヒ『後で私がゲームを持っていって
あげるわ!』

ハルヒ『勝手に外出したら死刑よ、死刑!!』

キョン(あぁ…約束通りゲームを持って
きてくれたのか…)

キョン(…だったら待たせるのは失礼ってもんだな!)

キョンの妹「もしもーし、キョンくーん?」

キョン「……あぁ、起こしてくれて
ありがとな」ナデナデ

キョンの妹「ちょっとキョンくーん!
くすぐったいよ〜♪」キャッキャッ♪
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:36:14.65 ID:c7UVGfkA0
ドタバタ! ガチャッ

ハルヒ「…ちょっとキョン! 遅すぎ……」

キョン「いや〜すまんハルヒ! 待たせ
ちまったな!」ボサボサ〜

ハルヒ「…な、何よキョン! 頭が寝ぐせでボサボサじゃない!」

ハルヒ「よく見ると顔も眠たそうだし…
まさかあんた、待ち時間に寝てたんじゃないでしょうね?」

キョン「ははは……大☆正☆解!!」

ハルヒ「」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:41:56.91 ID:c7UVGfkA0
ハルヒ「呆れたわ……ってゆーか私と
別れて1時間も経ってないじゃない!!」

ハルヒ「それなのにあんたの見た目、8時間以上ぐっすり眠った時みたいになってるわよ?」

キョン「……いやぁ〜、我ながら
恥ずかしい話だが、最近じゃ部屋のベッドで横になるだけでうとうときて、気が
ついたら意識が無くなっちまうんだ」

キョン「その内のび○くんみたいに目を
閉じて3秒で寝れるようになるかもな…(遠い目)」ハハ…

ハルヒ(…ほんとに何かの病気じゃないかしら?)
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:46:20.70 ID:c7UVGfkA0
ハルヒ「…まぁいいわ。 そんな自堕落な
生活も今日で終わりよ!」

キョン「おぉ! …という事は持ってきて
くれたんだな?」

ハルヒ「当たり前でしょ! その為に貴重な団活を打ち切って家に取りに帰ったんだから!」

ハルヒ「さぁ有り難く受け取りなさい!」ガサゴソ

ハルヒ「これが……私が胸をはって
オススメする、至高の1本よ!!」

キョン「こ、これは……!!」





『ARMORED CORE for Answer』





キョン(……なんだ?)
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:52:24.54 ID:c7UVGfkA0
キョン「…なぁハルヒ…」

ハルヒ「どう!?」ババーン!

キョン「…いや、急にドヤ顔でどうって
言われても…」

ハルヒ「…何よ?」ムスッ

キョン「これパッケージからは内容が全く想像できないんだけど、どんなゲーム
なんだ?」

キョン「一応事前の話でアクション物だというのは分かるんだが…」

ハルヒ「心配しなくても今からちゃんと
説明してあげるわよ」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/15(木) 20:57:56.04 ID:c7UVGfkA0
ハルヒ「キョン、『アーマードコア』って聞いたことない?」

キョン「…いや、悪いが聞いた覚えがないな」

ハルヒ「…そう。 アーマードコアはかつてフロムソフトウェアから発売されていた
ゲームのシリーズよ」

キョン「あ、フロムなら知ってるぞ。
ダークソウルを発売してる所だろ」

ハルヒ「そう! 今となっては
『DARK SOUL』シリーズで名を
馳せているフロムだけど」

ハルヒ「その『DARK SOUL』
シリーズが世に出るまで、長年に渡って
フロムの代表作だったのがこのアーマードコアシリーズなのよ!」

キョン「ほぉ」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/15(木) 21:05:26.68 ID:c7UVGfkA0
本日の投下は以上です。

次回からはアーマードコアを知らない人
向けの内容になるので少し説明くさい話になりますがご容赦ください。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/16(金) 20:00:28.61 ID:3HUme+OA0
それでは今日の投下を始めます。

今回はひたすらキョンとハルヒの会話劇となりますがご容赦ください。
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:03:39.41 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「アーマードコアがどんなゲームか一言で表すなら、『カスタマイズロボットアクションゲーム』よ」

キョン「ろ、ロボット? ロボットを操作
するゲームなのか?」

ハルヒ「…フッフッフッ。 只のロボゲー
なんかじゃないわ」

ハルヒ「言ったでしょ? 『カスタマイズ
ロボットアクションゲーム』だって」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:10:07.71 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「このゲームには素体となるロボ
ットが何種類かいて」

ハルヒ「頭部・胴体・手足をそれぞれ別のロボットと交換する事が出来るのよ」

キョン「…つまりカスタマイズっていうのは」

ハルヒ「そう! 自分好みのロボットを組み立てて、それを自由自在に動かす事が
できる!」

ハルヒ「それがこのゲームの最大のだいごみなの!!」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:10:27.22 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「このゲームには素体となるロボ
ットが何種類かいて」

ハルヒ「頭部・胴体・手足をそれぞれ別のロボットと交換する事が出来るのよ」

キョン「…つまりカスタマイズっていうのは」

ハルヒ「そう! 自分好みのロボットを組み立てて、それを自由自在に動かす事が
できる!」

ハルヒ「それがこのゲームの最大のだいごみなの!!」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:15:05.62 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「もちろんそれだけが売りじゃないわ」

ハルヒ「このゲームにはプレイヤーの没入感を高めるために様々な要素があるの!」

ハルヒ「カラーリングを自由に変更したり、機体のエンブレムを自作したり……」

ハルヒ「けど、プレイヤー達に何より高く評価されているのはストーリーの秀逸さよ!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:20:51.23 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「このゲームは10作以上出てるロングランシリーズだけど作品間の繋がりは
ほぼ無くて、ナンバリングごとに世界観がリセットされてるの」

ハルヒ「けど大体以下の点が共通してるわ」

・荒廃した世界

・国家は滅び、代わりに巨大企業が世界を
支配している

・航空機や戦車ではなく人型兵器『アーマードコア』が軍事力の中枢を担っている

・主人公はアーマードコアを駆るフリー
ランスの傭兵

ハルヒ「…どの作品でも世界は閉塞感に
満たされ、そこを支配する企業はいずれも自社の利益ばかりを追求するろくでなししかいない…」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:25:10.97 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「…そんな悲しい世界観の上に、
このゲームは成り立っているの」

キョン「…お、思ってた以上に物騒なゲームなんだな…」ゴクリ

ハルヒ「でもそんな世界観だからこそ、
プレイヤーはカタルシスを得る事ができるのよ!」

キョン「え?」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:30:43.81 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「さっきも言ったでしょう? 『主人公はフリーランスの傭兵』だって」

ハルヒ「そこが重要なのよ!」

ハルヒ「作中には数多くのアーマードコアを駆る傭兵達が出てくるわ」

ハルヒ「でもそのほとんどが企業、あるいは大きな組織の息がかかった子飼いなの」

ハルヒ「けれど主人公は違うわ。 しがらみに捕らわれず、望んだ通りにミッションを選ぶ事ができる」

ハルヒ「不自由な世界で自由を体現できる『例外(イレギュラー)』な存在…そう、それこそがプレイヤーであるキョン!
あなたなのよ!!」ビシッ!

キョン「!?」ゾクゾク!
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:35:23.90 ID:3HUme+OA0
キョン(な、何だかよく分からんが男心を激しく揺さぶられた気がする……!)ドキドキ!

ハルヒ「今のがアーマードコアシリーズ
全体の大まかな説明」

ハルヒ「では次にこのソフトについて
説明してあげるわ」

キョン「あ、あぁ! よろしく頼む」

ハルヒ「それじゃあいくわよ!」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:40:28.62 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「この『ARMORED CORE for Answer』は大ヒットした『ARMORED CORE 4』の続編よ!」

キョン「えぇ!?」

キョン「ちょっと待てよハルヒ、前作があるんなら…」

ハルヒ「分かってるって! 私だって本当
なら前作のAC4から貸してあげたいわよ!」

ハルヒ「けどAC4は操作性やシステムに
難があって、あまり初心者にはオススメ
できないのよね…」

キョン「そうなのか…」

ハルヒ「でも心配いらないわ!」

ハルヒ「ACFAではAC4で問題のあった点は
全て改善されていて、快適にプレイする事が出来るの!」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:45:39.34 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「それに続編といってもストーリーの繋がりはそれ程ないから、ACFAから始めてもフツーに楽しめるわ!」

キョン「それなら良いんだが…」ホッ…

ハルヒ「…まぁそうは言っても前作で出てきたキャラが再登場したりもするし」

ハルヒ「AC4をプレイしてた方が楽しめるのは間違いんだけどね」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:51:18.93 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「最後にこれは4系列の作品に共通する事なんだけど」

ハルヒ「戦闘時のスピード感がとにかく
爽快なのよね!」

キョン「スピード感だって?」

ハルヒ「そう! その理由は今作にだけに
登場するアーマードコア『ネクスト』よ!!」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 20:57:59.12 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「どの作品にもアーマードコアは
登場するけど、今作に出てくるアーマードコア『ネクスト』は文字通り他作品のモノとはワケが違うわ!」

ハルヒ「いわゆるバリアであるPA(プライマルアーマー)由来の極めて高い防御力!」

ハルヒ「戦場を自由自在に飛び回る『OB
(オーバードブースト)』や瞬間的な移動を可能とする『QB(クイックブースト)』!!」

ハルヒ「そして広範囲に致命的なダメージを与える一撃必殺の『AA(アサルトアーマー)』!!!」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 21:04:10.84 ID:3HUme+OA0
ハルヒ「これらの新要素を有する『ネクスト』のおかげで4系列は他のシリーズよりもハイスピードかつヒロイックな仕上がりとなり」

ハルヒ「旧作からのファン、新規で入ったファン、その両方から幅広い支持を集め」

ハルヒ「シリーズでも特に人気の高い作品となったのよ!!」ババーン!!!

キョン(おぉ…! 後半の単語ラッシュは
何を言っているかよく分からなかったが)

キョン(お前のこのゲームに対する情熱や熱意はたしかに感じたぞ、ハルヒ!!)グッ!
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/16(金) 21:12:34.49 ID:3HUme+OA0
本日の投下は以上です。

ひたすらACを説明する内容になってしまい申し訳ないのですがもしこれでACについて少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。

さて、明日は休日なので昼と夜で2回続きを投下したいと思います。

お楽しみに!!
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/16(金) 22:07:55.23 ID:o9rY+9UwO
ACはナインボール戦が一番好きだな
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 04:27:52.28 ID:j3VjWjPzO
古泉はキョンをキョンさんなんて呼ばないような…
本人はあなた呼び、他の人に対しては彼呼びだった思うが…
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:06:55.28 ID:nNvd2ZfA0
>>58 レスありがとうございます!

私は初めてプレイしたACがACVなので柱をブンブン振り回す主任戦が印象に残って
ますね!

世に平穏のあらんことを。

>>59 ご指摘ありがとうございます。

確認してみたら確かに古泉はキョンとは
呼んでないですね…。

すみません。 最後にハルヒを見てからだいぶ時間が空いているので、キャラの把握がふわふわしていたみたいです。

これからもこいつはこんなキャラじゃねーだろ! というのがありましたら遠慮なくご指摘ください。

それにしても古泉関連はミスが多すぎですね...orz
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/17(土) 14:10:01.98 ID:nNvd2ZfA0
それでは今から昼の投下を始めます。

夜の投下は20時頃の予定です。
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:12:22.79 ID:nNvd2ZfA0
ハルヒ「……どう? だんだんと興味が湧いてきたんじゃない?」

キョン「…あ、あぁ! 何だかよく分からんが、とにかくスゴい面白そうだ!」キラキラ!

ハルヒ「フフ! そう言ってもらえて良かったわ」

ハルヒ「ホントはもっと語りたい事が山ほどあるんだけど…」

ハルヒ「これ以上、『言葉を飾る事に意味は無い』……なんてね!」ドヤッ!

キョン(???)
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:20:25.10 ID:nNvd2ZfA0
ハルヒ「…さて、いろいろと説明が長く
なっちゃったけど」

ハルヒ「やっぱり実際にプレイしてみるのが一番だわ!」

ハルヒ「さぁ! 早く帰って、さっさと
プレイしちゃいなさい!」

キョン「あぁ! ありがとな、ハルヒ!」

キョン「お前の長ったらしいけど情熱的な説明のおかげで、俺のゲーマー魂に火が
ついたみたいだ!!」

キョン「さっきまでの眠気もどっかに行っちまって、今は早くプレイしたくてウズウズしてる!」ウズウズ!
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:25:49.30 ID:nNvd2ZfA0
ハルヒ「それじゃあ明日までに全クリして私に感想を聞かせること! 約束よ!」

キョン「…いや、さすがに一晩で全クリはやりすぎだろ…」

ハルヒ「それぐらい楽しめってことよ!!
じゃあね〜!!」タッタッタッタッ

キョン「あ、おいハルヒ! ったく本当に
あいつは……」クスクス















ハルヒ(……歓迎するわ、新たな『リンクス』! )

ハルヒ(あなたなら見つけられるはずよ、この戦いの果てにある『答え』を…!)
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:31:04.34 ID:nNvd2ZfA0
キョン(よし、それじゃあ早速プレイしてみるとするか!)ワクワク!

キョンの妹「キョンく〜ん? ハルにゃん
何の用だったの〜?」

キョン「ゲームを貸してくれたんだよ」

キョンの妹「え〜!? 良いなぁ〜、あたしもやりたーーい!」

キョン「また今度な〜」ダッダッダッダッ

キョンの妹「えぇ〜〜! キョンくんのケチ〜〜!!」ベ〜ッ!
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:40:37.63 ID:nNvd2ZfA0
キョンの自室

キョン「ゲームのディスクをセットして、と…」ウイィーン

『ゲームのデータを本体にダウンロードしています...』

キョン(こっからが長いんだよな…)

15分後

キョン(お、ようやくダウンロードが終わったみたいだな!)

キョン(各種設定をすませて…)ポチポチ

キョン(よし、それじゃあ早速ゲームを
開始…!?)















ぐにゃり!
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:45:06.79 ID:nNvd2ZfA0
キョン(な…何だ!? 急に猛烈な目眩と眠気が……!!)フラッ

キョン(だ、ダメだ…! 立つ事も、座ってもいられない!!)

ドサッッ!!

キョン「ぐぁ……!!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:48:59.76 ID:nNvd2ZfA0
キョン(急に…こんな状態になるなんて…どう考えてもおかしいだろ…!?)

キョン(こ…これは…まさか…ハルヒの奴の…『力』のせいじゃないだろうな…?)

キョン(…あり得るぞ…! あいつ…妙に…このゲームに…入れこんで…いたからな……」

キョン(ハルヒの…『力』が…このゲームにも…作用してた…って…事か……?)
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 14:55:01.90 ID:nNvd2ZfA0
キョン(……もう…駄目だ…。 意識を……保って……られなぃ……)

キョン(……これ…は……面倒な……ことに……なった……)

キョン(…………)



……こうして俺のささやかな楽しみの時間はあっさりと終わりを告げ、いつもの不条理な世界へと足を踏み入れる時間がやって来た。

……薄れゆく意識の中、最後に俺は

『ハルヒに借りたこのゲームを、思う存分プレイしたかった……』

と、実にゲーマーらしいささやかな願いを心の中で呟いた後、ゆっくりと…深い…眠りの中へと……堕ちて……行った………。

………。

……。

…。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/17(土) 15:03:51.34 ID:nNvd2ZfA0
今回の投下は以上です。

次回から物語の舞台はガラッと大きく変わります。

お楽しみに!
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/17(土) 20:00:35.12 ID:nNvd2ZfA0
お待たせしました。

それでは今から夜の投下を始めます。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:03:01.55 ID:nNvd2ZfA0
【Prologue】

キョン(…………)

『……い…!』

キョン(………)ムニャムニャ

『…お…ぃ…!』

キョン(……ん? 何だ…?)

『……おい……』

キョン(……ここは…どこだ……?)




















???『……おい! いつまで惚けているつもりだ!! さっさと返事をしろ!!!』キイィィーーン!!!
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:10:20.30 ID:nNvd2ZfA0
キョン「うわああぁぁぁ!!?」ガバァ!

キョン(な、なんだ何だ!? いきなり大音量で女の人の声が!!?)キーン…!

キョン(耳が痛ぇ…!! ……っていうかここどこだよ!?)

キョン(真っ暗で何も見えない…!)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:11:16.48 ID:nNvd2ZfA0
キョン「うわああぁぁぁ!!?」ガバァ!

キョン(な、なんだ何だ!? いきなり大音量で女の人の声が!!?)キーン…!

キョン(耳が痛ぇ…!! ……っていうかここどこだよ!?)

キョン(真っ暗で何も見えない…!)
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:16:22.95 ID:nNvd2ZfA0
???『…ようやく正気に戻ったようだな』

キョン(!? だ、誰だ!!?)

???『これから大事な「テスト」だという
のに急に様子がおかしくなるから心配したぞ…』

キョン(「テスト」だって…? 何の事だよ……!?)

???『…まさかと思うが貴様、ここに来て
怖じ気づいたんじゃないだろうな?』

???『……いや、それは無いか。 何せ
お前は私が直々に見いだした男なのだからな』

???『そんな「玉」ではあるまい…』クスクス

キョン(……下ネタかよ……)
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:25:17.36 ID:nNvd2ZfA0
キョン(とにかく、状況を整理しよう)

キョン(たしか…俺は部屋でハルヒに借りたゲームをしようとしていたハズだ)

キョン(しかし途中で強い眠気と目眩に襲われて、倒れるように気を失った…)

キョン(……で、気がつくと見知らぬ真っ暗な部屋の中でシートに座らされて)

キョン(気の強そうなお姉さんにスピーカー越しに何やら怒鳴られている、と……)

キョン(…………)















キョン(いや、冷静に考えてみてもこの
状況、全く意味が分からねーよ!!?)ガーーン!
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:30:30.84 ID:nNvd2ZfA0
キョン(…と、とにかく落ち着け、俺!!)

キョン(こんな状況になったのはハルヒの奴の『力』のせいなのは間違いない)

キョン(だとしたらそのうち長門や古泉が助けに来てくれるはずだ…たぶん…)

キョン(……しかし、それにしても気に
なるのはさっきから話しかけてくるこの
女性の存在だ)
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:37:13.14 ID:nNvd2ZfA0
キョン(一体何者なんだ?)

キョン(『機関』の人間なのか? それとも『情報統合思念体』のインターフェイスか? はたまた『未来人』とか……)

キョン(…なんにしてもやたら上から目線だし、さっき『テスト』とか言ってたのも気になる…)

キョン(……だぁ〜! いくら考えてみた
ところで埒が明かない!)

キョン(とにかく今は助けが来る事を信じて、できるだけ多くの情報をこの女から
聞き出すしかない…!)
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:40:54.08 ID:nNvd2ZfA0
???『…おい、何を黙りこんでいる。
まさか貴様本当に怖じ気づいたんじゃ…』

キョン 「……あ、あの!」

???『何だ、ちゃんと喋れるじゃないか…』

???『心の準備は済んだか? それでは
さっそく「テスト」を開始…』

キョン「…あのー、あなたは誰なんですか?」

???『……あぁ?』
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:46:08.47 ID:nNvd2ZfA0
???『…貴様、何の冗談だ…!?』ギリッ

キョン(ヒエェ!? 怖すぎだろこの女…!!)

キョン「い…いや、冗談じゃなくてマジ
ですよ、マジ!」

キョン「気がついたら真っ暗な部屋でシートに座らされてるし!」

キョン「びっくりしてたらあんたがいきなり大きな声で怒鳴ってくるし!!」

キョン「わけが分からないんですよ! 説明して下さいよ、説明を!!?」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/17(土) 20:55:24.03 ID:nNvd2ZfA0
???『………』

キョン(…やべ、思わずまくし立てちまった…)

キョン(これはまずったか…?)

???『…極度の緊張とストレスからくる記憶の混濁か…?』

???『…まぁいい。 これから「テスト」が
あるのにお前がそんな状態では困る』

???『特別にお前のお遊びに付き合って
やろう』

???『どんな質問にも答えてやるぞ』

キョン(よっしゃ、キターー!!)
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/17(土) 21:09:18.31 ID:nNvd2ZfA0
本日の投下は以上です。

明日は通常通り夜だけの投下になります。

次回の内容ですが???さんの正体が判明すると同時にキョンにとんでもない災難が降りかかる予定です。

お楽しみに!
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/18(日) 20:05:44.87 ID:GyNWvKlA0
それでは今から続きを投下します。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:07:20.23 ID:GyNWvKlA0
???『お前はさっき「あなたは誰なんですか?」と言ったな…』

???『…では、まず自己紹介から始めるとするか』

セレン『私の名はセレン・ヘイズ。 お前の専属「オペレーター」だ』

キョン(…オペレーターだって…?)
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:11:20.67 ID:GyNWvKlA0
セレン『そしてお前は「キョン」』

キョン「…あ、ハイ。 そうですけど…」

セレン『私が見いだした新米「リンクス」であり……』

セレン『そしていずれ私の「最高傑作」
となるダイヤの原石だ…!』

キョン「さ、最高傑作!? 俺が?」

キョン(まるで人を物みたいに……何なんだよこの人?)
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:17:02.88 ID:GyNWvKlA0
キョン(それに「リンクス」って何だ……?)

キョン「あの〜、セレン…さん?」

セレン『何だ?』

キョン「さっきあなたは俺のことを新米
『リンクス』って言ってましたけど」

キョン「その『リンクス』って何ですか?」

セレン『…そんな事も分からんのか…』ハァー…
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:23:37.53 ID:GyNWvKlA0
セレン『お前は何のことだと思う?』

キョン「…えぇ!? …ぱっと思い浮かぶのは…山猫(Lynx)とか…?」

セレン『……フフ! 面白いことを言う男だな、お前は』

キョン(な、何だよ……)イラッ!

セレン『「リンクス」が何かを知りたければ、自分の首の後ろを調べてみるといい』

セレン『……ただし、何があっても平常心を失うんじゃないぞ。 分かったな?』

キョン(首の…後ろをだって…!?)ギョッ
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:28:45.86 ID:GyNWvKlA0
キョン(自分の首の後ろを調べろって…
一体何なんだよ…!?)サワサワ

コツン!

キョン「……あ……?」

キョン(何か冷たい物が指に当たったぞ…!?)

キョン(何だこりゃ……!? 固くて…冷たくて…太い…チューブみたいな…何かが…
俺の首に………)サワサワ

キョン(…………)ニギニギ
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:33:42.96 ID:GyNWvKlA0
キョン「…うあ…」

キョン「……うわあぁ……!」

キョン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!???」




















俺 の 首 に 何 か が 接 続 さ れ て い る ! ! ?
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:40:48.66 ID:GyNWvKlA0
キョン「うおおぉぉぉああああああ!!?」

キョン「なんだよ!? 何なんだよ…コレ!!?」

セレン『馬鹿野郎! 言ったハズだぞ、平常心を失うなとな!!』

キョン「 そ ん な 事 言 わ れ た っ て ! ! ! 」

キョン(…ハッ! そうだこんな物ッ!!)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:48:03.91 ID:GyNWvKlA0
キョン「うぉぉぉおおおお!!!」グググッ!

セレン『な…!? 馬鹿な! 今すぐその「AMS」から手を離せ!!』

キョン「だ、誰が離すかよ!! こんな得体の知れないモン、今すぐ引きちぎってやるッッ!!!」

セレン『よせ!! 主電源が入っていないとはいえ、もうお前の脳との神経接続は終わってるんだ!!』

キョン「うああああ……ん!?」グググ…!
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 20:55:08.79 ID:GyNWvKlA0
キョン(な、何だ……!? 目の前が、明るく……!?)

セレン『もう遅い!!』


セレン『「AMS」から、光が逆流するぞッ!!』


チカチカ……ピカアアァァァーー!!!


















キョン「ギャァァァァァァァァッッ!!?」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 21:00:18.24 ID:GyNWvKlA0
はたして、キョンは無事なのか!? それとも逆流王子(2代目)になってしまうのか!?

次回をお楽しみに!
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/18(日) 21:13:22.44 ID:GyNWvKlA0
……といつものように締めたいところなのですがここでお知らせがあります。

実は今回の投下でカキ溜め分を使いきってしまったので、少しの間投下を休みたいと思います。

早ければ1日休むだけで続きを投下できますが、筆が乗らなければ2、3日以上休むことになります。

筆者もできるだけ早く復帰したいのですが、急いでクオリティーの低下を招くわけにもいかないので、どうかご了承下さい...。
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/18(日) 21:26:59.45 ID:feu46Cgy0
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/20(火) 20:00:19.81 ID:/rlJuzIA0
>>96 声援ありがとうございます!

こうしてレスしていただくと、モチベーションが非常に上がるので、良かったらこれからもレスお願いします!

さて、思いのほか筆がはかどったので、
とりあえず今日から3日連続で続きを投下したいと思います。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:02:22.54 ID:/rlJuzIA0
キィィィイイイーーン!!

キョン(頭…痛ッ! 脳…熱ッ!! 耳なり…
スゴッ!!!)

キョン(何より目が…! 眩しくて何も見えない……!!)

クラァー……

キョン(あ…。 これやばいヤツだ…)

キョン(……絶対……死……)

キョン(…………)
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:10:18.40 ID:/rlJuzIA0
数分後

キョン「…………ガハァ!!」ガバッ!

キョン「…え? え? 生きてる? 生きてんの、俺!?」ゼー、ゼー…

セレン『……やっと意識を取り戻したか』

キョン「な、何が起こったんだよ、これ!?」ゼー、ゼー…

セレン『お前が神経接続をした状態で無理やり「AMS」を引き離そうとするから、機体のデータが脳に逆流したんだ』

キョン「……!?」ゼー、ゼー…
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:15:17.17 ID:/rlJuzIA0
セレン『まったく…電源が入っていなかったから、必要最小限のデータの流入で済んだものの』

セレン『普通なら脳を「焼かれて」死んでいたぞ!?』

セレン『いいか、2度とやるなよ…2度とだ!』

セレン『分かったな…これは命令だ!!』ギロッ!

キョン「…あ、はい。 分かりました…」

キョン(やっぱおっかねーわこの人……)
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:20:04.97 ID:/rlJuzIA0
セレン『……分かれば良い。 …まぁ、その…お前が無事だったんだ』

セレン『…私にはそれだけで十分さ…』ボソッ

キョン「あ!? っていうか俺の体どうなってんだよ!?」

キョン「早く説明して下さいよ、コレ!?」ギャーギャー!

セレン(この野郎……!)イラッ!
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:26:12.31 ID:/rlJuzIA0
セレン『かいつまんで説明するとだな』

セレン『お前が引き千切ろうとした「AMS」は脊髄に接続し、神経を通じてお前の脳の電気信号を読み取る為の装置だ』

セレン『そしてこの「AMS」を介して操縦者は文字通り機体と繋がり、』

セレン『自由自在に動かせるようになる
わけだ…まるで自分の体のようにな』

キョン「つまり『リンクス』っていうのは…」

セレン『そう。 「リンクス」とは機体と
「繋がる者(LINKs)」』

セレン『…すなわち、お前の様に特殊な
処置を施されたパイロットの事さ』
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:30:07.46 ID:/rlJuzIA0
キョン(ちょ…ちょっと待て、パイロットだって!?)

キョン(それにさっきから何度も機体と
繋がるって言ってるし……)

キョン(……という事は俺が今いる場所
って……まさか!?)

セレン『……おっと、そろそろ時間切れのようだな』

キョン「!?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:35:06.12 ID:/rlJuzIA0
セレン『……本来ならお前のコンディションが万全ではない以上、「テスト」は中止にすべきなのかもしれん』

セレン『だが…「連中」にはこちらの事情などまるで無関係らしい』

セレン『さっきからとっとと「テスト」を始めろと、モニターの向こうで喚いているよ』

セレン『…本当に煩わしい連中だ…まったく!』

キョン「連中? 誰の事ですか?」

セレン『「企業」の老人共だ。 奴らは早く確認したいのさ』

セレン『…お前が自分達にとって有用な
存在なのかどうかを…な』
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:41:55.56 ID:/rlJuzIA0
キョン「……『企業』……だって?」

ハルヒ『…どの作品でも世界は閉塞感に
満たされ、そこを支配する企業はいずれも自社の利益ばかりを追求するろくでなししかいない…』

ハルヒ『…そんな悲しい世界観の上に、
このゲームは成り立っているの』

キョン(…おいおい、マジかよ…)

キョン(じゃあやっぱり、俺が今いる場所は…!!)

セレン『…そういうわけだ。 お前には悪いがそろそろ「テスト」を開始するッ!』
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:45:57.96 ID:/rlJuzIA0
セレン『機体の電源を入れるぞ!』

ピカッ!

キョン「うぉ! まぶし…!!」

セレン『キョン、正面を見ろ』

キョン「み、見ましたけど…!?」チラッ

セレン『今から機体外部の映像をそちらに投影する』

セレン『その後、本格的な「AMS」を使った機体との同調(リンク)を行うぞ』
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:50:07.40 ID:/rlJuzIA0
セレン『初めてのリンクでは強い痛みや
痺れを伴う場合がある。 …一応覚悟はしておけよ』

キョン「えぇ!? ちょ、そんな事急に言われても…!?」

セレン『まずは周囲の状況の確認からだ、ゆくぞ!』

キョン「ちょ、人の話を…!」

ピカッ!!

キョン「うぉ!? まぶしッ…ってまたかよ!?」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 20:55:12.95 ID:/rlJuzIA0
キョン(な、何だこりゃ…!?)

キョン(壁にどこかの景色が投影されて
いくぞ!?)

キョン(こ、これは…砂漠に沈んだ街!?)

セレン『外の様子は映っているな?』

セレン『そこは旧ピースシティ。 かつての企業間抗争による重度のコジマ汚染の影響で砂漠化し、破棄された言わば巨大な墓標だ』

キョン「コジマ汚染?」

セレン『…今は質問を受け付けている暇はない。 …後にしろ』
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 21:00:12.52 ID:/rlJuzIA0
セレン『キョン、スクリーンの中央を見ろ』

キョン「中央ですか…?」

キョン「……あ……あれは……!?」

(−−あぁ。 何となく予感はしてたが−−)

セレン『…お前は最初、「ここはどこだ」と聞いてきたな』

(こうして直に見ちまうと、やはりショックを受けるもんだ−−)
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 21:05:23.82 ID:/rlJuzIA0
セレン『その答えを今から教えてやる』

(−−いや、答えはもう分かってるよ、
セレンさん)

セレン『スクリーンの中央に立つ人型兵器が分かるな?』

(もちろんさ。 存在感の強さがハンパないからな−−)

セレン『あれの名称はアーマードコア「ネクスト」』

(2本の足でしっかりと大地に立つ、どこかで聞いた名の巨大なロボット)
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 21:10:33.66 ID:/rlJuzIA0
セレン『正式にはローゼンタール社製の
ネクスト「TYPE-LANCEL」だ』

(−−あんな物が現実に存在する訳がない−−)

セレン『もう分かってると思うが……』

(−−あんな物が存在できるのはアニメや…マンガや…『ゲーム』の中だけだ…!)

セレン『今、お前は』

(今、俺は)

セレン『あの「ネクスト」のコックピットの中にいる』

(−−ハルヒのゲームの中にいる!)
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/20(火) 21:15:17.91 ID:/rlJuzIA0
今日の投下は以上です。

明日、明後日と続きを投下したらまた1日以上お休みをいただきたいと思います。

ご了承下さい。
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/20(火) 22:43:54.04 ID:FFaACsUT0
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/21(水) 20:19:34.27 ID:f0Y4fA7A0
>>113 応援ありがとうございます!

それでは少し遅くなりましたが続きを投下します。
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:21:25.14 ID:f0Y4fA7A0
キョン(マジかよ……)ダラダラ

セレン『……キョン?』

キョン「……マジかよぉぉぉおおお!!!?」

セレン『!?』ビクッ

キョン(いやいやいや!!? ゲームの中とか
ヤバすぎだろ!!?)

キョン(たしかに今まで異空間とか、無人島とか、平行世界とか…いろんな所に閉じ込められてきたけど)

キョン(さすがにゲームの中は想定外の外の外だろ!!?)
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:25:15.38 ID:f0Y4fA7A0
キョン(しかもよりにもよってこんな殺伐としたゲームの中とか!?)

キョン(せめてもっとほんわかしたゲームにしてくれよ、ハルヒ!!)

キョン(あぁクソッ! …待てよ…)

キョン(さすがの長門達でも、ゲームの中にまで救助になんて来れないんじゃないか…?)

キョン(……え、じゃあ俺は、どうすればいいんだよ……?)
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:30:20.87 ID:f0Y4fA7A0
セレン『…キョン、聞いているのか!?』

キョン「…………」ブツブツブツブツ

セレン『今から本格的な機体とのリンクを開始する。 準備はいいか?』

キョン「…………」ブツブツブツブツ

セレン『……おい、聞こえてるのか!?』

キョン『返事をしろ、キョン!!』

キョン「…………」ブツブツブツブツ

セレン『………』イラッ!















セレン『…リンクを開始する!』ポチッ

キョン「ウギャァァァァァァァァァ!!!?」バリバリバリバリ!
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:35:16.63 ID:f0Y4fA7A0
キョン「な、何すんだよ!?」

セレン『…やれやれ、やっと返事をしたか』

キョン「『…やっと返事をしたか』じゃねーよ!!」

キョン「いきなり全身にビリビリきたから、死ぬ程驚いたじゃないですか!?」

セレン『……私はちゃんと忠告をしたはずだ』

セレン『「初めてのリンクは強い痛みや
痺れを伴う」とな』

キョン「知りませんよ!! こっちは今それ
どころじゃ……」

セレン『 お い ! !』

キョン「」ビクッ
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:40:40.61 ID:f0Y4fA7A0
セレン『…いい加減にしろよ貴様…』

キョン(キ、キレた…)

セレン『…お前が何か悩んでいるのはこちらでもちゃんと理解している』

セレン『だがな、敢えて言わせてもらうぞ…』

セレン『今、お前にできる事は何も無い!』

キョン「…!!」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:45:31.81 ID:f0Y4fA7A0
セレン『…いいかキョン。 戦場では悩みや迷いを抱き、立ち止まる奴から死んでいくんだ』

セレン『現状を変えたいと思うのならば…集中だ』

セレン『後先の事など考えず、目の前の問題ひとつひとつに全力で集中し、対処
しろ!』

セレン『…そうすれば、いつか必ず道は開けるものだ』

キョン「…そ、そんな事言われたって…」

セレン『お前がああだこうだと悩んだところで事態は何ひとつ変わらんよ』

セレン『ましてやお前は「鎖」でコックピットに「繋がれて」いるんだからな…』

キョン「…………」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:50:09.89 ID:f0Y4fA7A0
キョン(……セレンさんの言う通りだ)

キョン(俺がどんなに悩んだって、長門達が助けに来てくれるわけでも、元の世界に帰れるわけでもない)

キョン(だったら今、俺がやるべき事は……)















キョン「…分かりました。 セレンさん、俺は何をすればいいんです?」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 20:55:18.68 ID:f0Y4fA7A0
セレン『…ほぉ。 急に物分かりがよくなったな?』

セレン『てっきり、またビービーと泣き喚き始めるものだと思っていたぞ』

キョン「…あまり俺を甘く見ないでほしいですね」

キョン「こう見えて人よりも『いろいろ』と経験してきてるんで」

キョン「適応力と頭の切り替えの早さには自信があるんですよ」ニヤッ
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 21:00:13.90 ID:f0Y4fA7A0
キョン「…それにセレンさんも言ってたじゃないですか」

セレン『?』

キョン「『目の前の問題ひとつひとつに集中して対処しろ』」

キョン「『そうすれば、いつか必ず道は開けるものだ……』って」

キョン「…それを聞いてたら、なんだかウジウジと悩んでるのがバカらしくなってきたんです」

キョン「何もせずに悩むより、まずは行動してみよう!…なんてね」ニコッ

セレン(…どうやら、もう心配はいらないみたいだな)フフッ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/21(水) 21:05:19.81 ID:f0Y4fA7A0
セレン『…まぁいいさ。お前が吹っ切れたというのなら、私は別に構わんよ』フッ

セレン『……よし、それではこれよりリンクス適正試験「AC TEST」を開始するッ!!』

セレン『…やれるな、キョン?』

キョン「えぇ! やってやりますよ!!」ドン!
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2018/02/21(水) 21:08:41.23 ID:f0Y4fA7A0
本日の投下は以上です。

明日からは「AC TEST」編が始まります。

果たしてキョンは無事合格することができるでしょうか?

お楽しみに!
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