【安価】京太郎「派遣執事見習い高校生?」いちご「その45じゃ」【咲-Saki-】

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288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/03(月) 01:25:23.78 ID:8FKsPW86o
積んできたものをじわじわと確認していくようなこの感じが尊い、たまらない
乙です
289 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:01:52.32 ID:0kuyUivE0

〜二年目9月四週月曜

〜部活中


京太郎「なんだかんだで、あと一週間だな……」

春「帰らないで」

小蒔「そうです!」

京太郎「……こればかりは逆らえないんだよ」

湧「仕方ありませんよ。あと一週間もいてくださると考えて、練習に励みましょう」

明星「湧は前向きだなぁ」

初美「でも湧の言う通りですよー」

霞「そうね。幸い、京太郎くんの健康にも問題はなかったようだし、いつもと同じように頑張りましょう」

巴「そうですね、あまり思い詰めても調子が狂いますし」

春・小蒔・湧・明星・初美・霞・京太郎『……………………』

巴「な、なにかな?」

小蒔「巴ちゃん!? どうしているんですかっ?」

巴「えっ? えっと……ほら、大学はまだ夏休みですから。久々に里帰りでもと……お盆に帰りそびれたわけですし」

初美「まぁ、私たちもみんな、東京でしたからねー」

霞「……本当にそれだけかしら?」ジー

巴「や、やだなぁ、本当ですよ……強いて言うなら、あれですかねー? ほら、前の騒ぎがありましたから……」

春「……一週間も経って?」

巴「う……その、あの……わ、私も予定があったので、やむを得ず……」

明星「怪しい……」

湧「そういえば……昨夜の話なんですけど、父が狩宿のご当主と夜遅くまで電話していましたが、それと関係がおありですか?」

巴「――――――ないよ?」

霞「間! いまの間はなにかしら?」

巴「いや、本当になんでもないんですって!」

京太郎「ま、まぁいいじゃないですか。仮になにかあったとしても、言いたくないってことですし、無理に聞きださなくても……」

小蒔「つまり――京くんは、知ってるんですね?」ジッ

京太郎「え」ビクッ

初美「ほほう……そういえばですねー、うちの父様も昨夜はあれですよ、石戸の家で遅くまで飲んでたみたいなんですよー」

巴「う、うちとは関係ないんじゃないかなー」

霞「……時々、狩宿がどうこうって聞こえていたのだけれど?」

巴「ち、父がなにか、ご無礼を働いたんでしょうかね……娘として謝罪いたします」

春「ダウト。巴さんはそんな、お父さんの代わりに謝るようなことはしない」

巴「いや、するよ!?」

京太郎「そ、それよりあれですよ、練習しましょう! ほら、もう一週間しかいられないわけですし――」

春「京太郎、正直に教えてほしい」

小蒔「そうです! 巴ちゃんがそうまでして隠すだなんて、心配になってきました!」

霞「私たちの親が絡んでいるとなると、家のこと……引いては霧島のことかもしれないわ。巴ちゃんだけが抱えておくには、あまりに大きいことよね」

初美「ほれほれ、そういうわけですからねー、観念するですよー」
290 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:02:47.31 ID:0kuyUivE0

巴「う、うぅぅ……違うんです、私は……私は本当に、なにも――」

明星「……あー、私、もしかしたらわかっちゃったかもです」

湧「ちょ、ちょっと明星……」

霞「言ってごらんなさい、明星」

明星「はい。実は私も、少し叔父様たちの話を聞いてしまったんですけど――あんなやつに霞を、って言ってたんですよね」

初美「……えっと、それはつまり――」

明星「お従姉さまのお見合いが決まったか、少なくともご当主たちが揃って、誰か男の人に会ったってことじゃないでしょうか」

京太郎「………………」ヤッベ

巴「………………」シー

霞「…………私に、お見合い?」

小蒔「か、霞ちゃん、どうするんですかっ?」

霞「ど、どうと言われても……まだ決まったわけではないし……」

春「でも、年齢的にも立場的にもあり得なくない。まだ学生の身分ならともかく、受験組だったのになぜか社会人にされた霞さんなら」

霞「>>1の取り返しがつかないミスはともかく、具体的な話どころか、ほのめかされてもいないのよ? 考えすぎじゃないかしら」

湧「そうですね、お見合いは飛躍させすぎだと思います……ただ、ご当主たちが密に連絡を取り合っているようなのは、気になりますね」

明星「誰かに会ってたのは間違いないと思うんです。それで、その人と霞さんが、それなりに近しいんじゃないでしょうか」

初美「…………いや、いやいやいや、待ってくださいよ? 霞と距離が近くて、おそらく男性って、そんなの一人しか――」

明星「――あ」

京太郎「………………」ダラダラダラ

巴「………………」マッサオ
291 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:03:16.66 ID:0kuyUivE0

小蒔「――京くん?」

春「京太郎、どういうことなの」

京太郎「いや違う、そうじゃない! お見合いとか、そんな話はしてないから! むしろ俺、石戸のご当主にめっちゃ嫌われてたから!」

巴「ちょっと京太郎くん!」

京太郎「しょうがないじゃないですか、こうなったら! っていうかこれもう、半分以上、巴さんのせいですからねっ!?」

巴「そ、それは……確かに、帰ってくるのはまずいかなーって思ったけど、京太郎くんが余計なこと言っちゃわないか心配で……」

京太郎「言いませんよ!」

巴「いま言ったじゃない!」

京太郎「巴さんが先に余計な行動したんでしょうがああああああああああ!」

初美「…………あー、もしもし?」

明星「夫婦漫才はその辺で――」

小蒔「明星。誰と誰が夫婦ですか?」ギロッ

明星「ぴっ!」ビクッ

春「根拠のない出鱈目を吹聴するのはよくない」ゴゴゴゴゴ

明星「申し訳ありませんでした!」ブルブル

湧「よしよし……そ、それで、結局どういうことなのでしょう……」

霞「……私も、聞きたいことが多すぎて、どれから手をつければいいのかわからないわ」

初美「巴、それか京太郎……順番に、説明したほうがいいですよー」

巴「……京太郎くん、お願い」

京太郎「ここにきて俺!? い、いや、けど俺はほら、口止めされてますし……」

湧「――でしたら、皆さんで家にいらしてください。父の口から、すべて話してもらいましょう」

京太郎「いや、それはまずいんだって!」

巴「そ、そうだよ! 私たちが話したせいだって、バレちゃうし――」

霞「だったら、ここで内密に話してしまったほうが、お互いにメリットがあると思わない?」ニコッ

京太郎「」ヒエッ

小蒔「――巴ちゃん」

巴「は、はひ……」

小蒔「――命令です。知っていることをお話しなさい。すべて、包み隠さず」

春「京太郎でもいい。どうしても無理なら、私も家でお父さんに聞く」

京太郎「春……ああもう、わかったよ! 巴さん、俺から話します……いいですよね?」

巴「う、ん……そうね……冷静に考えれば口止めも、あの人たちの名誉のためみたいなとこあるし……そこまで義理立てしなくていっか」

京太郎「確かに……」

初美「だーかーら! 二人だけでわかる会話やめてください、なーんかイラッとするんですよー!」

小蒔「結局、なにがどうなってるんですか!」

春「もしかして、昨日なにかあったの?」

京太郎「ああ、実は――」
292 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:04:26.32 ID:0kuyUivE0

 そこから京太郎が説明したのは、日曜日に客が来るからと、昼食の支度を頼まれたこと――。
 その客人が、いわゆる六女仙の父親である、各家の当主たちだったこと――。
 彼らが京太郎の過去に対する謝罪と、先日の行動に対する礼賛を伝えに来たこと――。
 というわけで、病院に行ったというのは嘘だったこと――。
 以上、であった。

京太郎「――と、そんなことがありました……」

小蒔「父様たちが、そんなことを……」

霞「――確かに、一族の大失態まで考えれば、そうしないとおかしいくらいだものね」

初美「当主が揃って一高校生に頭を下げたなんて、確かに口止めしたくもなりますねー」

春「……巴ちゃんは、どうして知ってたの?」

巴「え゙っ」

明星「あ、確かに。口止めしてたなら、狩宿の小父様もそんなこと教えませんよね」

巴「え、えーっと、それは……きょ、京太郎くんから聞いて!」

京太郎「嘘吐かないでくださいよ!」

霞「巴ちゃん?」ニコッ

巴「あ、あは、あはははは……その、部屋に張ってる式神が、父の不審な外出を見たもので……なにかあっては一大事と、こっそりあとを――」

霞「なるほど、出歯亀していたのね」

巴「か、霞さんが教えてくれたやり方じゃないですか!」

霞「なっ――人聞きの悪いこと言わないでちょうだい!?」

初美「醜い争いは置いておいて――いまの話、なにか気になることはありましたかー?」

湧「あの、よろしいですか?」

小蒔「どうぞ」

湧「口止めされてたからって、巴さんがそこまで黙っておく内容でしょうか? それに、わざわざ帰ってくるほどのことでもないかと――」

巴「そ、そんなことないよ、湧ちゃん!」

春「そんなことはある。湧の言うことは一理ある」

霞「ふむ……ねぇ、京太郎くん?」

京太郎「――ひゃ、ひゃい」

霞「まだ、隠し事があるわよね?」ゴッ

京太郎「」ヒッ

巴「………………あの、さすがに京太郎くんからは言いにくいと思いますので、私からでいいですか?」

小蒔「許可します」

明星(さっきから姫様が怖い)

京太郎「と、巴さん……」

巴「京太郎くんは悪くないんだし、堂々としてていいよ。なにかあったら、お父さんたちがコソコソしてたのが悪いって、みんなで言ってあげるから」

京太郎「…………はい、お願いします」

巴「では、ご説明します。実は――」
293 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:06:36.17 ID:0kuyUivE0

 そうして告げられたのは、すべてが片づいたところで神代の当主から告げられた、京太郎と小蒔の婚約話のこと――。
 京太郎が即座に色よい返事をしなかったことで、付け入る隙があると見た他の家の当主が、こぞって娘を宛がおうとしたこと――。
 十曽と石戸、滝見の当主はそうした動きを見せなかったということ――以上である。

巴「――と、まぁこんなところでしょうか」

初美「………………はぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ、あっきれますねー、本当にっっ!」

京太郎「す、すいませんでした!」

明星「いや、京太郎センパイは全然悪くないですから」

湧「……ほんっとうに、失礼を承知で言わせていただきますけど――ご当主様たち、おかしいんじゃないですか?」

巴「お恥ずかしい限りです……」

小蒔「あ、あの、その、えっと……ごめんなさい、京くん! 父様が――いえ、六女仙の家を預かる面々が、本当にお恥ずかしいことを!」フカブカー

京太郎「こまちゃんも悪くないから! まぁ、その、なんというか……俺みたいなのを気に入ってくださったってことは、素直にありがたいしさ」

霞「」

春「」

湧「あの、お二人が固まっていらっしゃるんですが」

京太郎「か、霞さん……それに、春……?」

霞「……大丈夫よ、京太郎くん。いざとなったら家を捨てるから」

京太郎「大丈夫じゃなくないですか!?」

春「私も捨てる。京太郎さえいてくれればいい」

京太郎「だから落ち着け! なんていうか、あれだ……滝見の小父さんは、子供の恋愛に親が口だすのはよくないってスタンスだったしさ」

春「そうなの?」

京太郎「ああ。昔の俺とこまちゃんのことで、色々考えたってことらしいけど……」

小蒔「……そうですね。肯定にしろ否定にしろ、大人の意見に私たちが翻弄されるなんて、もう二度と……」

霞「その通りだわ。京太郎くん、お父様がどんな態度だったかわからないけれど、なにも気にしなくていいわよ」

京太郎「は、はぁ……もちろん、それはそうですけど――」

京太郎「――ただ、誰かと結婚するならやっぱり、家族の方々には認めていただきたいですよね」

霞「」

初美「京太郎、なんてことを……」

明星「お従姉さま、お気を確かに!」

巴「これで霞さんは選考外……」ボソッ

霞「ちゃ、ちゃんと説得すれば問題ないでしょう! ねぇっ?」

京太郎「アッハイ」

霞「ほら!」パァァッ

湧「須賀さん、いい加減な返事で場を乱さないでください!」

京太郎「ご、ごめんなさい……」

初美「ともかく……父様たちにはきっちりお灸を据えたいところですけど、口止めされているなら、知らないフリをするしかないですねー」

巴「ごめんねー。うちのお父さん、私の言うことはあんまり気にしない人だから……お父さんからご当主たちに言ってもらうのも難しくて」

初美「まぁ巴が帰ってこなきゃ、私たちが知ることもなかったし、問題なかったと思いますけどねー」

巴「」

明星「ま、まぁまぁ!」
294 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:07:23.09 ID:0kuyUivE0

湧「知っても知らなくても、私たちが変わるわけじゃありませんから……須賀さんが流されでもしない限りは」

京太郎「だ、大丈夫だから」

春「本当?」ジィッ

京太郎「……ああ、絶対だ。いい人たちだし、俺のことを認めてくださってるのは嬉しいけど、誰かに言われたから婚約、なんてのは御免だしな」

小蒔「……はい」

京太郎「ただ――」チラッ

春「……?」

京太郎「いや……俺だけじゃなくて、みんなも気にしないようにしてもらいたいな、って。妙に意識されたり、気を遣われたりすると、どうも……」

初美「え、いまさら?」

京太郎「えっ」

霞「コホン! とにかく、いつも通りにしていればいい、そうよね?」

京太郎「あ、はい。その通りです」

霞「みんな、聞いての通りよ。お父様たちに抗議できない以上、私たちにできることはなにもないわ。いつも通り、あと一週間を過ごしましょう」

全員『はい!』

巴「で、正確にはいつまでこっちにいられるんだっけ?」

春「確か……出立は、来週の月曜……?」

京太郎「だな。引っ越しの手配とかもあるけど、まぁ日曜まではいつも通り学校にも通える」

湧「では、それまでは引き続き、よろしくお願いします」

明星「そうですよ! 私は叔父様の意見とは無関係ですけど、気にしないでください♪」

京太郎「あ、うん」

霞「明星」ニコッ

明星「」

湧「学習しないなぁ……」ハァ

初美「人はそういう生き物なのですよー」

小蒔「……あと、一週間……月曜まで……」

春「……朝に出発とすると、もう六日と十数時間……」

京太郎「深刻に考えすぎ! ほら、練習するぞ、練習!」

295 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:07:51.53 ID:0kuyUivE0

〜練習後、下校中

春「……京太郎」

京太郎「お?」

春「手、繋いでほしい」

京太郎「ああ……いいけど」ギュッ

春「……この手が、離れなければいいのに」

京太郎「ん……まぁほら、もしかしたら来月も、こっちかもしれないしさ」

春「……わかってる。でも、私は……ちゃんと、ずっと、京太郎と一緒がいい」

京太郎「春……」

春「京太郎を困らせる気はない。それが約束できないのはわかってる。ただ、言っておきたかっただけ」

京太郎「…………俺も」

春「え」

京太郎「……これ、内緒な?」

春「うん」

京太郎「いつもは一人暮らしだけど、今回は滝見の家に居候させてもらって、小父さんたちからもよくしてもらって……居心地がよすぎるくらいだ」

春「!」

京太郎「愛着もあるし、すごく離れがたい……もっと長くここにいられたらって……まぁ、その……わりと真面目に、考えたりしてるからな?」

春「京太郎!」ダキッ

京太郎「おっと……」ウケトメ

春「……嬉しい……ありがとう……」ギュー

京太郎「俺のほうこそな……春にも小父さんたちにも、感謝してる……ありがとな」

春「うん……」

京太郎「……そろそろ帰らないか?」

春「もうちょっとだけ……だめ?」

京太郎「……いや。それじゃ、もうちょっとだけな」ナデナデ

春「ん……」ギュー

296 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/07/05(金) 13:10:34.36 ID:0kuyUivE0

ということで、最終章前の骨休め回
ここからが本当の地獄だ(書き溜め的な意味で)

で、あれから一向に進んでません
しばらく仕事優先で動くので、年内に終わればいいなぁくらいの感覚で

宝くじ当たったら、春編一気に終わらせる
では、またいずれ
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 14:41:13.79 ID:NyCJ8mm5o
おつおつ
ついに京ちゃんの想いが出だしたか
いつまでも待ってますので息災で頑張ってください
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 15:31:15.57 ID:PFgA778o0
乙!
何時までも待ってるぜ!
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 16:54:00.86 ID:4E4edtRk0
乙ー
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 17:06:22.59 ID:C2/nCTHFo
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 17:40:49.59 ID:sjCpW2Pno
保守
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/14(土) 15:10:08.59 ID:ru27B6dB0
保守
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/12(土) 22:49:58.12 ID:dnZeEt5a0
保守
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/19(土) 23:10:02.93 ID:tTQDE1Kd0
保守
春が終わって、次があるなら淡あたりかな?
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/21(月) 22:11:08.54 ID:Jm87o1P1o
シロが見たい(直球)
いやでも気が向いたらでほんと構わないし、今は春に全力投球してほしい
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/30(水) 09:13:38.43 ID:wY+0n0AXO
復活してるとは…待ってます!
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/20(金) 08:59:06.99 ID:lPrQEJ7e0
保守
308 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:15:47.39 ID:xHPNQq1S0

〜二年目9月四週水曜

〜朝の鍛錬

春「――はい、今日はここまで」

京太郎「……ふぅ。ありがとうございました」

春「コントロールもうまくなってきた。これなら、見分けもできるようになってるはず」

京太郎「見分けってのは?」

春「前の京太郎は、見えるようにはなってるけど、それが人間なのかそうでないのか、危ないか危なくないか、その見分けができてなかった」

京太郎「あー、確かに……思いっきり見ようとしてたもんな」

春「私が教えなかったせいもあるけど、見分けそのものが難しい、ということもある」

春「だから、普段は私たちが一緒にいて注意していたたけど、そろそろ次のステップに移る時期……京太郎ならできるはず」

京太郎「なるほど……春がいつも隣にいたのは、そういう理由もあったんだな」

春「私が一緒にいるのは、それが理由じゃないけど」

京太郎「……そっか」ポリポリ

春「そう」

京太郎「……で、見分けってどうすればいいんだ?」

春「常に、視覚に力の影響を届かせておいてほしい。やってみて?」

京太郎「ふぅん……んー、こんな感じか……目が疲れそうだな」キアイー

春「慣れれば無理なくできるようになる……そうしてると、人間じゃないのは周囲にモヤが見えるはず」

京太郎「なるほど……」

春「色が緑なら安全。そこから黄色に近づいて、赤くなるにつれて危ない」

京太郎「ゲームの体力ゲージみたいだな……」

春「安全といっても、害がないわけじゃないのもいる。モヤが見えたら、そっちは見ないようにして」

京太郎「わかった」

春「じゃあ、今度こそ本当に鍛錬はおしまい。目の訓練だけは、忘れずに続けておいて」

京太郎「ああ、そうする……前みたいなことになって、春が危なくなるのは御免だからな。ちゃんと練習しとくさ」

春「私は大丈夫」

京太郎「大丈夫じゃないっての……あのときはなんとかなったけど、本当に危なかったし、起きたあとも心配したんだからな」

春「心配したのはこっち」

京太郎「う……ま、まぁほら、どっちも無事だったわけだし……」

春「うん……だから京太郎、あんまり無茶しないで。私も、京太郎が危ないのはいや……助かるなら、一緒に助かりたい」

京太郎「……ああ、そうだな。春だけじゃなく、自分もしっかり守らないとな」

春「うん、お願いします」

京太郎「……春のことも守りたいんだぞ?」

春「それは……そのくらいになったら、お願いします」

京太郎「手厳しい……」

春「ふふっ」
309 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:16:29.34 ID:xHPNQq1S0

滝見父「はっはっは、おはようご両人。話は済んだかな?」

京太郎「――っ!? お、おはっ、おはようございます!」

春「おはよう。お務めと訓練は終わった。ご飯の準備はいまから」

滝見父「うむ。では、食事中に話すとしようか……」

春「なにを?」

滝見父「実はまた少し、頼みたいことがあってな」

春「……また料理? 今度は誰が来るの?」

京太郎「ちょ、春、それは――」

滝見父「なに、構わんよ。どうせ皆の娘らも知っているのだろう?」

京太郎「う……ええ、まぁ……すみません」

滝見父「はっはっは、気にすることはない! 皆もどうせバレるだろうと思って、あんなことを言っていたことだしな」

京太郎「そうなんですか?」

滝見父「うむ。それを知ったあとの娘たちの反応を見るのもまた一興、などと言ってな……いやはや、困った当主たちよ」

春「おまいう」

京太郎「いや、ほら、小父さんはなにも言ってなかったわけだし……」

春「どうせなら推してくれてもいいのに……」ブツブツ

滝見父「いかんぞ、春。欲しいものは自分で掴み取ってこそだ……違うか?」

春「利用できるものはなんでも利用する……」ゴゴゴゴ

京太郎「闇落ちしてる!?」

滝見父「はっはっは、頼もしいことだ! まぁよかろう……次の頼みは、そんな春にぴったりの頼みごとだぞ?」

春「本当かな……」

京太郎「え、俺じゃなくて、春ですか?」

滝見父「正確には、二人に――だな。ともかく話はあとだ、まずは汗を流してきなさい。まだ温かい時期だが、そのままでは風邪を引くぞ」

京太郎「そうですね、そうします」

春「じゃあ行こう、京太郎」

京太郎「順番にな!?」
310 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:16:55.94 ID:xHPNQq1S0

〜朝食中

春「山陰にお遣い?」

京太郎「俺たち二人で、ですか?」

滝見父「うむ。恒例の挨拶回りと簡単な儀式の参列ではあるのだが、今回は色々な事情で、こちらも手が離せない時期になってしまったのでな」

春「あ、そうか。前の事件の後処理で……でも、いつもより遅い気がする」

滝見父「そうだな。本来ならもっと早い時期だが、天候の崩れや災害もあり、儀式の日程がずれ込んだらしい」

京太郎「それで、折り悪く今週末になったわけですか……」

滝見父「事情はわかってくれたかな。私と母さんは、こちらの事情ではあるが、手が離せない……そこで、二人に名代を頼もうと考えたわけだ」

京太郎「えっと……霞さんや初美先輩にお願いする、ということはできないんですか?」

滝見父「石戸と薄墨は、少し相性が悪い家でなぁ……ゆえに毎年、我が家か狩宿が挨拶に出向いているのだよ」

京太郎「なるほど……巴さんはもう帰っちゃいましたし、春しかいないわけですね。ただ、どうして俺も?」

滝見父「はっはっは、京太郎くんにしては察しの悪いことだ」

京太郎「え?」

春「!」ガッツポ

滝見父「知った土地とはいえ、遠方に娘一人で向かわせるのは、さすがに心配もしようというものだ」

京太郎「あ……た、確かにその通りです! すいません、俺としたことが……」

春「…………」ガックリ

滝見父「以前に奈良まで行ってもらったときは供をだせたのだが、今回は本当に人手が足りなくてなぁ……頼めるとありがたいのだが」

京太郎「そうですね……そういうことでしたら、謹んで」

春「私も大丈夫」

滝見父「おお、ありがたい! では土曜日、出発が早朝になって申し訳ないが、よろしく頼む。先方にも事情は話しておくので、気軽に行ってきなさい」

京太郎「はい。失礼のないよう務めますので」

春「宿はどうしたらいい?」

京太郎「!?」

滝見父「うむ、手配はできている――と言いたいところだが、夜には帰ってこられるはずだ。必要はなかろう」

京太郎「ですよね!」

春「ガーン」

滝見父「遅くなるからこそ、京太郎くんにも同行を願ったわけだ」

京太郎「納得です」

滝見父「春一人でというなら、宿の手配もやぶさかではないのだが――」

春「むぅ、一人旅でお泊りしても意味がない……わかった」

滝見父「だが、そうだな……不測の事態で帰れなくなる恐れもあるか。懇意にしている宿の連絡先を教えておく、いざというときは頼りなさい」

春「まかせて」

京太郎「はは……まぁでも、週末は天候も大崩れしないそうですし、大丈夫でしょうね」

滝見父「いざとなったら、京太郎くん……春のことをよろしく頼むぞ」

京太郎「は――えっ!?」

滝見父「……言葉が足りなかったな。なるべく守ってやって欲しい、ということだ」

京太郎「わ、わかってます! お任せください!」

滝見父「はっはっは! では改めて、よろしく頼んだぞ」
311 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:18:19.24 ID:xHPNQq1S0

〜学校、部活前

春「――ということで、土曜日はお休みします」

京太郎「滞在期間ギリギリなのに、申し訳ありません」

小蒔「」

湧「姫様、お気を確かに!」

明星「家の名代でお二人でって……え、大丈夫なんですか?」

京太郎「どういうことだ?」

春「これでも、挨拶回りは慣れてる」

明星「い、いえ、ではなくて……その、なんというか……」

小蒔「は――反対です!」

京太郎「えぇっ!?」

初美「いやー、これはあれですねー、完全に外堀埋めにかかってますねー」

京太郎「どういうことですか?」

霞「……まず、他家を招いての大事な儀式で、招かれるお客様も格式あるお家柄なわけでしょう?」

京太郎「ですね……」

湧「そんな皆様の前に、名代として――将来の当主として顔をだすご息女の春さま」

京太郎「うん……」

明星「その方が、同じ年頃の男性を伴って来られる、これはどういう意味になりますか?」

京太郎「………………あっ!?」

春「なんの問題が?」

京太郎「い、いや、これはちょっとまずいかも――」

春「落ち着いて。お父さんが相手にも話をしているはず、問題はない」

京太郎「……言われてみれば、確かにそうか?」

霞「ご、誤解を招くかもしれないわ」

小蒔「その通りです!」

春「誤解じゃなくすればいい」

霞「そうではなく!」

初美「必死すぎじゃないですかー? 滝見の小父さまが、そこまで考えてるとは思えませんけどねー」

湧「春さまの世話役とか護衛とか、そういった説明をされているでしょうし――」

明星「日帰りでは、邪推される余地もないのでは……」

霞「甘いわよ!」

小蒔「な、なにがあるかわかりませんしっ」

京太郎「なにがあるかわからないからこそ、俺がお供するんじゃないか?」

小蒔「そうではなく!」

春「ともかく――私たちが引き受け、先方にもお伝えしている以上、いまさらもう一回変更するわけにもいかない」

京太郎「そうだな、俺もそう思う。俺たちも向こうで自己紹介するし、誤解されそうなら否定すればいいだけだ」

春「む……否定はしなくても――」

小蒔「そ、そうですよね! 京くん、くれぐれも間違いのないよう、節度を持って役目を果たすように!」フンスッ

京太郎「ああ、もちろん……こまちゃんや大社の名前に傷をつけないよう、真面目にやってくるよ」
312 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:18:45.42 ID:xHPNQq1S0

初美「ま、その辺りは京太郎なら、心配いりませんねー」

霞「春ちゃんより礼儀正しいまであるわね……」

京太郎「いや、そこまでは……なぁ?」

春「京太郎のほうが礼儀正しい。滝見の名代として挨拶してほしいくらい」キリッ

京太郎「それは春の仕事な!?」

霞「そうよ! 春ちゃんがしなくて誰がするの!」

小蒔「滝見の名に恥じない仕事をするように!」

春「はい」

明星(完全にからかわれてる……)

湧(春さま、お戯れを……)
313 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:20:39.71 ID:xHPNQq1S0

〜二年目9月四週土曜

〜出発、道中

京太郎「さて――この電車なら昼前には着くかな。予定の確認だけ済ませとくか」

春「到着したら、あちらのお社でご挨拶。お供えをお渡しして、儀式が始まるまでは待機」

京太郎「ふんふむ」

春「お昼過ぎから始まって、長くとも二時間くらいで終わる。そこから遅い昼食と夕食を兼ねて、宴席がある予定」

京太郎「そこでなにかやることはあるか? 給仕したり調理したり」

春「私たちはゲストだから、なにもしないのが仕事」

京太郎「あ、はい……」

春「事前に挨拶できた人はいいけど、それ以外の人にはそこで挨拶に回る予定。京太郎は私の傍を離れないで」

京太郎「なるほど、了解」

春「同級生という紹介では不十分だと思うから、修行のために来た居候であることも強調しておくけど、それでいい?」

京太郎「ああ――いや、そうだな……」

春「なにか問題がある?」

京太郎「紹介内容はいいんだけど、名前をだしても大丈夫なのかと思ってさ。ほら、思いだしたといっても、そもそも俺もよくわかってなかったし……」

春「あ――そうだった、京太郎は須賀の御曹司」

京太郎「御曹司やめて! っていうか、忘れてたのかよ……」

春「私にとって、京太郎は京太郎だから……家がどこでも関係ない。私を……大きく成長させてくれた、大事な人、だから……」ポッ

京太郎「……やばい、嬉しい」

春「でしょ?」ピトッ

京太郎「……で、名前はどうする?」ナデナデ

春「京太郎に任せる」

京太郎「そうか――なら、名乗るだけ名乗っておくか」

春「須賀のことを聞かれたらどうする?」

京太郎「……俺には関わりのないことだって言っておく。いまの俺の身分は、永水女子の生徒で滝見の居候、それだけだ」

春「ん、わかった。京太郎は滝見で預かっている、神職の修行をしているだけの居候、それでいい?」

京太郎「ああ、そういう扱いで頼む――春お嬢様」

春「はうっ」キュンッ
314 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:21:19.19 ID:xHPNQq1S0

京太郎「いかがされました、春お嬢様?」

春「……これは、命令していい流れ?」

京太郎「ご随意に」

春「では、京太郎……お茶の支度を」

京太郎「かしこまりました」シュバッ

春「早い!」

京太郎「こちら、本日はアッサムを――それに移動中の軽食にと、焼き菓子をいくつか……お取りしましょうか?」

春「……食べさせて」

京太郎「かしこまりました」アーン

春「あーん」モグモグ

京太郎「いかがでしょう?」

春「……好き」

京太郎「!?」

春「この味、好き……京太郎が作ってくれる、いつもの味……あれ、どうかした?」ニヤニヤ

京太郎「ぐっ……い、いえ、なにも……」カァッ

春「ふふ……うん、やっぱり好き……大好き……」モグモグ

京太郎「……光栄の至りです、お嬢様」

春「外では春と呼びなさい、京太郎」キリッ

京太郎「はい――春、嬉しいぞ」

春「ん」キュン


(なにあれ爆発しろ)
(滝見のお嬢さん……ま、まさか、あの男と!?)
(こりゃめでてえ! ご当主に祝言の日取りを確認しとかねぇと!)
(馬鹿なっ、霧島の巫女がこれほど早く、あんなイケメンを獲得するとはっ……)

315 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:21:49.90 ID:xHPNQq1S0

〜到着

〜某所神社

京太郎「なんか車内と駅と、道中で妙な視線を感じたような」

春「気のせい」

京太郎「そうかな……」

春「旅行で気持ちが昂ってるだけ」

京太郎「そうか……」

春「それより、ここが目的地」

京太郎「着いたか……ここも大きい神社だな」

 荘厳な石造りの鳥居から、奥へ続く長い石畳。
 それを覆うように広がる林は、不気味さよりも神聖さを感じさせる。
 見た人間に威圧と慈しみを与える、まさしく神の住まう社といった印象だ。

春「大丈夫?」

京太郎「まぁ、霧島で空気には慣れてるからな」

春「頼もしい。じゃあ、まずは拝殿でご挨拶。それから社務所に行く」

京太郎「了解」


〜社務所

春「霧島の遣いで参りました、滝見家当主名代の、滝見春です」

「まぁ、ご丁寧に……すっかりいいお嬢さんになられて」

春「恐れ入ります」ペッコリン

「それで、その――そちらの方は?」チラチラ

春「当家の居候です。京太郎、ご挨拶を」

京太郎「お初にお目にかかります。現在は滝見家に居候させてもらい、修行に励んでおります。須賀京太郎と申します」フカブカー

「――須賀? ということは、あの……」

春「彼は――当家の居候です。それ以外のことは、申し上げられません」

「……そうなの?」

京太郎「なにぶん、こちらの世界には疎いものですから……不調法がございましたら、ひらにご容赦を」

「そうですか……いえ、わかりました」

京太郎(ふぅ……)

「本家ではなく、滝見に居候してるということは……ねぇ? あらあら、春ちゃんもそんな年に……おばさんも年取るわけだわぁ」

京太郎「……なんか誤解されてない?」

春「されてない」キリッ

「あらあら、でもでもそうすると、姫様を袖にしたということに……あなたすっごいわねぇ、大物になるわよ」

春「もちろんです」キリッ

京太郎「やっぱり誤解されてるよね!?」

316 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:23:39.63 ID:xHPNQq1S0

〜式典後、宴席

京太郎「はぁぁ〜〜〜〜……一通り、挨拶は終わったんだよな?」

春「うん。お疲れさま」

京太郎「ああ、春のほうこそお疲れ……で、だ」

春「はい」

京太郎「全員、間違いなく誤解してたよな?」

春「してないと思う」

京太郎「……春がそう言うなら、それでもいいけどさ」チラッ

「あれがほら、須賀の――」
「ということは、例の不始末を一人で片づけたと――」
「だとしたら、須賀の跡取りは――」
「そちらとは無関係だと――」
「では本家の姫様と?」
「それが、ほれ――」
「なんと、滝見の……」
「おお、おお、ええ雰囲気じゃあないか……」

春「うん、いい」ムフー

京太郎「あんまりよくないような……」

春「確認されてもないのに、いちいち否定するほうが却っておかしなことになる」

京太郎「う、む……それは、確かに」

春「こういうときは事実だけ話して、あとは気にしないのが一番」

京太郎「そうだな……そうかも。ま、ここでの作法は春に任せてるしな」

春「うん、任せて」

京太郎「なら、俺は春お嬢様のお世話に徹することにしようか」

春「いい」

京太郎「ん?」

春「名代が付き人に甲斐甲斐しく世話されてたら、子供みたい……京太郎は隣にいてくれれば、それでいい」

京太郎「……いつも通りってことだな」

春「そう。いつも通り、隣に……」ピトッ

京太郎「…………」ナデナデ

春「んふぅ……」トローン

京太郎「って、いかんいかん! 名代で来てるんだから、シャンとしてるとこを見せとかないと」

春「確かに」シャキーン
317 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:25:16.58 ID:xHPNQq1S0

「お? なんじゃ、やめちまいおった」
「最近の若いもんは、だらしないのう」
「ワシらの若い頃は、そのままおっぱじめたっちゅーのに」
「これもあれじゃのう……草食化の波、っちゅうかのう……」

京太郎「肉食系でもこんなとこでやりませんよ!」

春「私は一向に構わん」

京太郎「構って!」

春「もちろん冗談。京太郎以外の目がある場所では、隙は見せない」

京太郎「俺の目ならいいのかよ……」

春「うん、いい」

京太郎「いや、だからな――」

春「――いい。京太郎の目なら、京太郎の傍なら」ジッ

京太郎「っ……あのな、春……」

春「はい」

京太郎「その……そういうこと言われると、こっちもさ……色々あるわけでさ」

春「うん」

京太郎「だから、えーっと……軽々しく、そういうことを言うのは――」

春「うん、軽々しく言ってない」

京太郎「…………そう、か」

春「うん」ニコッ

京太郎(………………ああ、やばい)

京太郎(今日が泊まりじゃなくて、本当によかった)

318 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:26:28.98 ID:xHPNQq1S0

〜宴席終わり、夜

京太郎「思ったより遅くなったな」

春「宴席は、全員が潰れるまで続くから」

京太郎「そのルール廃止にしたほうがいいだろ……さて、忘れ物はないか?」

春「ん、大丈夫」

京太郎「この時間だと、霧島に帰れる最後のになりそうだ……急ごう」

春「うん……ん?」

京太郎「あれは……ここの神社の人、だったよな」

春「そう……なにかありましたか?」

「ああ! よかった、まだこちらでしたか……」

京太郎「俺たちに用だったんですか?」

「いえ、用というか、お伝えしなければならないことがございまして」

春「お伺いします」

「はい、では――先ほど、線路内に不審物があると通報があったらしく、その調査と安全確保のため、明朝まで鉄道を封鎖するそうです」

京太郎「………………えっ」

春「なるほど」キランッ
319 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2019/12/24(火) 21:27:54.48 ID:xHPNQq1S0

次回、帰れなくなった二人
2020公開予定
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/24(火) 21:53:02.26 ID:4oxbk1Jvo
おつおつ
これはすばらなクリスマスプレゼントです!
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/24(火) 22:11:39.55 ID:ufzRix3f0

待ってたぜ!この瞬間をよぉ
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/25(水) 07:15:54.93 ID:YzMALC7co
乙です
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/25(水) 12:10:28.70 ID:GmY+a45xo
あーニヤニヤする
乙です
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/28(土) 16:27:56.39 ID:HWxeKnyBO

更新していた〜これは嬉しい!!
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/30(月) 01:49:25.81 ID:tqaJmhcv0
京ちゃんの鉄壁ぶり、他永水メンバーの包囲網、作者の思惑を超えて春エンドにたどり着けないまでありそう
ここから永水ハーレムエンドに方向転換しよう
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/07(火) 12:44:20.48 ID:CaPBKKigO
2020ガキタデー
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 19:44:51.43 ID:rK2zHurEo
保守
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/04(土) 16:56:20.90 ID:8/3TK1Us0
まだか
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/05(火) 08:09:34.03 ID:X7fQvqhD0
ほしゅ
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/06(水) 01:42:45.19 ID:dDZJdg5no
保守
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/14(木) 00:51:51.86 ID:4TBBaTuj0
保守
気長に待つぞい
332 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:00:12.71 ID:+iCI4ZWo0

〜滝見家、懇意の宿

〜10畳の客室

春「ふぅ……今日は疲れた」ゴロン

京太郎「……こら、はしたない」

春「大丈夫、誰も見てない……」

京太郎「俺がいるだろ――にしても、なんとか一部屋だけでも空いててよかったな。こんな広い部屋なのは、ちょっと恐縮するけど」

春「うん、よかった……これも、日頃の行い」

京太郎「そうかもな。それじゃ、俺はロビーで寝かせてもらうから、春はここでゆっくり休んで――」

春「……待って」

京太郎「……まぁ、そう来るとは思ったけどな。でもだめだ、春……俺は小父さんに頼まれて来たんだ、その信頼を裏切るわけにはいかない」

春「……なんのこと?」

京太郎「だから、部屋には泊まれないって――」

春「うん、それはいい」

京太郎「………………ん?」

春「なに? もしかして……私と同じ部屋に、泊まりたかった?」ニヨニヨ

京太郎「……いや違うし? そんなこと言ってないし?」

春「でも勘違いはした」ニヤー

京太郎「ああああああああああああああ!」ゴロゴロゴロゴロ

春「京太郎かわいい」クスクス

京太郎「いや仕方ないだろ!? いつもの春なら、こう……なぁっ?」

春「うん、そう思う」ニヤニヤ

京太郎「いやああああああああああああ!」

春「まぁ落ち着いて――とりあえず休むにしても、お風呂をいただいてからにしたほうがいい」

京太郎「う、ぐ……まぁ、そうだな……俺もわりと、汗かいたし……」

春「で、お願いはそこから――そのあとでいいから、マッサージしてほしい」

京太郎「…………えっ」

春「マッサージ。京太郎は上手って聞いた……あと、人がいるところではしないほうがいいっていうのも。ここなら、平気」

京太郎「え、と……いや、まぁ……それは、そうなんだが――」

春「今日は疲れたから、ちゃんとほぐしておきたい……旅館のサービスでもいいけど、私は京太郎のほうが信頼できる。だめ?」

京太郎「だ……だめじゃ、ない……けど……」

春「じゃあ――お願いします」ペッコリン

京太郎「…………ああ、わかった。じゃあ、お風呂を上がったらここに戻ってくる。それから――マッサージしよう」

春「うん……ありがとう、京太郎」ニコッ


〜大浴場・男湯

京太郎(ふぅ……こんないい旅館で、春に……二人きりで、マッサージ……か)

京太郎「――俺も、覚悟を決めないとな」パシンッ

京太郎「……もうちょっとあったまってから、上がるとするか。女の子は長湯って聞くしな……」バシャバシャ


〜大浴場・女湯

春「……………………」ゴシゴシゴシゴシ

春「……………………」ゴシゴシゴシ……ザバー

春「……………………よし」グッ

333 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:01:39.43 ID:+iCI4ZWo0

〜再び、客室

春「……あ」

京太郎「おかえり」

春「ただいま……お待たせしました」

京太郎「いや、そんなに待ってないよ。それに、色々と準備もあったから、ちょうどよかったくらいだ」

春「それなら、よかった……」ドキドキドキ

京太郎「にしても、あれだな……やっぱり俺も、部屋に泊まると思われてたみたいだ」

春「あ、うん……」ドキドキ

京太郎「ほら、布団二組だろ?」

春「うん……うん……」スゥハァ

京太郎「ま、あとでロビーには声かけておくから。それじゃ、春はそっちの布団で横になってくれ」

春「はい……じゃあ、あの……お、お願いします……」トクントクン
334 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:02:06.68 ID:+iCI4ZWo0

京太郎「ん……あ、それは脱いだほうがいいな」

春「!?」ビクンッ

京太郎「まぁ9月の夜は、ちょっと肌寒いとこもあるけど……半纏があると、指が入りにくいからな。浴衣だけになってくれるか」

春「あ……あ、ああ、うん……そう、だよね……」ドキドキドキドキ

京太郎「………………」

春「………………」プルプル ピクンッ

京太郎「………………」ピトッ

春「ひぅっ!」ビビクンッ

京太郎「……ちょっと震えてるな。やっぱり、やめとくか?」

春「……ううん、平気。震えてるのは、武者震いだから」

京太郎「なんでだよ……まぁなるべく、力は抜いといてくれよ?」

春「ん……でも……リラックスさせるのも、たぶんマッサージ師の仕事」

京太郎「む……確かに」

春「でしょ?」フフー

京太郎「なら――身体のマッサージの前に、ハンドマッサージからしようか。手、貸してくれるか」

春「はい」

京太郎「手の平も、すぐに疲れて硬くなるからな……ちょっと指圧するだけでも、かなり違ってくるんだぞ」モミモミ

春「んっ……あっ……んぅっ……そ、そうなんだ……へ、えっ……んぅっ……くっ……」ピクピクッ

京太郎「でも――春の手は、このままでも柔らかいかな」

春「んっ……そう、かな……///」

京太郎「でも――疲れは溜まってる」グッ

春「んぴぃっ!?」ビビクンッ

京太郎「あれだけツモって捨てて、牌ばっか握ってるんだから、当たり前だよなぁ?」グッグッ

春「んひっっ!? いひゃっっ、いひゃいっっ!」バンバンッ

京太郎「もうちょっとだけな、もうちょっと――よっと!」ググーッ

春「あうぅぅぅぅっっ!」ジタバタッ

京太郎「はい、オッケー……あとは優しく、撫でるだけな」ナデナデ

春「ひぃっ、ふぅ……うぅぅ……聞いてた通り、京太郎はドS……」プルプル

京太郎「マッサージしただけダルルォ!?」

春「でも……はぁ、ふぅ……ちょっと、楽になった……」エヘヘ

京太郎「ならよかった……じゃ、本番だな。うつ伏せで、楽にしててくれ」

春「っ……ん、はぁい……」コロン

京太郎「それでは――マッサージのほう、始めさせてもらいます。痛かったり、嫌なところがあったりしたら仰ってください」ペコッ

春「……さっき言ったのに、止めなかった」ジロッ

京太郎「あれはノーカンでござます」ペッコリン

春「もうっ……ふふっ、じゃあ――お願いします、京太郎」

京太郎「はい――では、背中から失礼します」

335 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:04:43.52 ID:+iCI4ZWo0

「……んぅっ……」

 京太郎の手が浴衣越しに触れる、その力強い感触を味わっただけで、うつ伏せの春は思わず熱い吐息をもらす。
 続けざまに肌に食い込む圧は優しく、それがジワリと身体の内側を押し、絞るように擦り上げていく。

「んはっ……あ、んっ……」

 いけない――と思いつつも、指がグッグッと背中を押し、腰から肩まで這い上がってくると、声を抑えることができない。
 京太郎の身体が自分を組み伏せ、この切ない快感を注いでいるのだと自覚するだけで、身も心も蕩けそうだった。

「――思った以上に凝ってるな。腰も肩も……首も、相当ガチガチだぞ」
「そ、う……うぅ……んっ、あっっ……ぁんっ……」

 呼びかけに応じようとする、その瞬間に鋭い刺激が広背筋を突き押し、心地よい電流が背筋を貫いた。
 たまらずビクンッと腰が跳ね、春は背筋を反らせて喘ぎ、身を捩ってしまう。
 そんな春の反応をどう思っているのか――気配にも動きにも動揺を見せることなく、背後の京太郎は淡々と手を滑らせ、春の身体を揉みほぐす。

「痛かったら遠慮なく言ってくれよ――まぁ、優しくはするつもりだけど」
「んっ、ふっ……くっ、ふぅっ……んぅっ、うんっ……」

 なんとか返事はできたものの、痛いなどと訴える余裕はまるでない。
 そもそも痛くない、というのもそうだが――京太郎の指が肌に沈むと、それだけで心地よい波が全身に広がる。

(っ……す、ごいっ……聞いてたのと、思ってたのと――レベルが、違いすぎっ……るっ……んっ、ふぅっ!)

 指圧が肩から背中へ戻り、再び首筋へ上がっていく。
 その刺激だけで全身の筋肉が弛緩し、身体が布団へ沈み込むのを感じた。
 全身を擦りつけるように布団に身を委ね、脱力しきった身体を指で揉みほぐされる、夢のような快感と時間だ。

「あふっ、んっ……んふっ、んくっ……はぁっ、あっ……いぃっ……きょ、うぅ……んっ、あっっ……」
「……そっか、そりゃよかった」

 春の返事に安堵したかのように、彼の指技が滑らかに、そして大胆に背中へ食い込む。

「んふっっ、くうぅぅぅんっ!?」

 それまでより、わずかに深く指が食い込んだ瞬間、脊髄を電流が駆け抜け、視界が霞むのを感じた。

(なっ……ぁっ、んっ……んっ、ふっ……なに、いまぁ……あぅっ、んんぅっっ!)

 とっさに唇を噛むのが間に合ったからよかったものの、感覚にだけ集中していたら、間違いなく淫らな声が跳ねていただろう。
 自身の反応を恥じ、耳まで赤く染めて春は身を縮めるが、京太郎の指はそれを許さない。

「少し強めにするけど――あとちょっとだからな」
「わ……かっ、た……んっ、んくっ……はぁっ、んっ、ふっ……」

 答えた瞬間に閉ざした唇の奥で、カチカチと歯が打ち合わさった。
 身体の芯から揉みほぐすような指の刺激に、身体は蕩けるような快感で緩み、奥深くから熱が込み上げてくる。
 お風呂上がりの全身は、しっとりと汗で湿って浴衣を身体に張りつかせ、彼の目には、その肢体のラインが映り込んでいることだろう。
336 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:05:18.78 ID:+iCI4ZWo0

(……これは、本当……予想、外っ……外してきたの、失敗だった……かもっ……)

 京太郎をその気にさせるべく、下着を外しておいたせいか、指の感触がより鮮明に感じられるようだった。
 さらには、その格好で快感に身を捩り、全身を蕩けさせていることに、気づかれているであろう事実――それが、恥ずかしくてたまらない。

(っ……京太郎の指で、気持ちよくっ……されてる、とこ……見られてる、私ぃ……んっっ、んんぅぅっ……)

 意識すればするほど、身体の奥底から熱い感覚が波のように広がり、甘い声と吐息と、汗と――別のものが、ジワリと染みだしてくる。
 それを恥じ入る身体はますます敏感になり、京太郎の指が背中から首筋へ、そして肩へ滑ると、声が抑えられない。

「んくっ……んぅっっ、はぁぁぁっ!? あんっ、あはぁっっ!」
「お、痛かったか? でも、肩はこれだけだから――よっと」
「〜〜〜〜〜〜っっっ!? んふっ……んっ、ぐっっ……んんぅっ……はぁっ、あっっ……」

 親指だけに集中して咥えられた圧力が、最も気持ちいい部分の凝りをほぐし、頭が真っ白になる。

(ぁっ……んっ……だ、め……きちゃ、うっ……はぁっ、あっ……)

 ビクッ、ビクンッと全身が軽く震える、その感覚が燃えるような羞恥を煽った。
 ゆっくりと彼の指が離れていくが、それを名残惜しく思いつつも、追いかけることができない。

(き……気持ち、よすぎ……ぃっ……♪)

 自分の意思で身を捩ることすらできないほど、身体は快感を覚えて弛緩し、布団の上でゼリーのように蕩けきっていた。
 これを数名の女子部員が、同じ部屋で受けていたという事実に戦慄する。

 そういえば――従姉である戒能良子は、これをホテルで味わったと自慢もしていた。
 性的な意味で京太郎に狙いを定めていた良子が、よくも一線を越えずに我慢しきれたものだ。

(……あれ、ちょっと待って?)

 京太郎がいま施術を終えたのは、上半身のみ――腰から下には、一切指が触れていないことに気がつく。
 自慢ではないが、女性らしく肉のついた自分の身体が、浴衣一枚だけを羽織っているのだ。
 仮に下半身に触れていれば、布地に浮かび上がった尻房の形を目にし、彼の獣欲を少しばかりは刺激できていたはずだ。

 それを微塵も感じさせないほど、彼の精神力が張り詰めているという可能性はあるが――。

 彼がまだ、それを見てないということであれば、無反応にも納得いかないことはない。
 そして――戒能良子という性獣が、彼を襲うことすらできないほどに弱らされた原因が、この続きの行為にあるとしたら?

(まさか、これから――ぁうっっ!?)

 そんな春の予想――期待に応じるように、長くも逞しい京太郎の指の感触が、腰のくびれからヒップのラインを這い下りた。

「じゃあ、次は腰回りと脚だな。こっちは、少し強くするけど――痛さ以外でも、気になることがあったらすぐに言ってくれ」
「まっ――ひっっ、んひぃっっ!? んふっ、ふぐぅぅっっ……」

 彼の指が肌を揉んだ瞬間、春は枕に顔を埋め、布団シーツにしがみつき、声を懸命に押し殺した。

(だ、めっ……んっ、だめっ、あぁぁ……だめっ、それぇ……それっ、反則っ……あぅっ、んんぅっっ……)
337 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:05:46.27 ID:+iCI4ZWo0

 京太郎の指は、尻房が見えないギリギリの位置まで浴衣の裾を捲り、太ももの付け根に深々と食い込んでいた。
 ともすれば尻肉か、Vラインではないかと思うようなくらい、深い付け根を指圧され、腰が大きく跳ね震える。

「ん……ちょい強張ってるかな。麻雀の最中は座りっぱなしだし、この辺とか――もうちょっと上の筋肉とかが、意外と凝りやすいんだよ」

 お尻の筋肉、そこから連動する太ももの外側やふくらはぎの外側が痛くなるのだと、指圧しながら京太郎が囁いてくれる。
 だが、そんな情報が入る余地は、春の頭に残されていない。

(だ、めぇぇぇっっ……はぅっ、うぅぅんっ……あぁぁっっ、そこぉぉ……そこっ、気持ちいいっ……京太郎の指、気持ちいいぃっ……)

 太ももを両手で握るように固定し、指が尻房の下側をグニグニと圧迫し、凝りをほぐしていく。
 その心地よさといったら、上半身の比ではない。
 わずかに指が緩められるだけで、春の身体は勝手に刺激を求めて腰を浮かせ、尻房を掲げてしまう。

(やっ……ぁっ……やめっ、あうぅっっ……お、お尻っ、浮いちゃ……ぁっ、んっっ……あぁぁっ、そこぉぉっ……)

 彼の前ではしたない姿を晒している自覚が、ジワジワと羞恥を煽る。
 けれど、掲げた場所を慰めるように指で揉まれると、羞恥がどうでもよくなってしまうほどの快感が迸った。

(そこっ、そこいいっ……もっと、してっ……指で、突いてぇ……グリグリ、してぇっ……)

 指にお尻を押しつけ、自らフリフリと揺すってしまっていることに気がつく。
 いや、大丈夫――浮かせているのは少しだけ、だからバレない。

(だ、大丈夫、これぇ……京太郎は、気づいてない、からぁ……ぁんっ、もっと……もっと、強くぅっ……)

 唇は半開きになり、表情は蕩け、それを埋めた枕は汗と涎でぐっしょりと濡れていた。
 浴衣の中も、間違いなく大惨事だ――ドロドロとした情欲の汗が溢れ、蒸れ、どう取り繕ってもその匂いを誤魔化すことはできないだろう。

 だが、そうした不都合な事実から目を背け、春は甘い快楽に溺れ、懸命に腰を引き、尻房を突きだしていた。
 こんな快楽を与えられて、自ら身を引き、心を律するなど不可能だ。

「んふぅぅぅっ……ふっ、ぐっ……んっむぅぅぅっっ! んふっっ、んふぅぅっ……ふぅぅっ!」

 太ももを扱くように両手が滑り、指圧が尻房から太ももへ、ジワジワと位置をずらしながら、そのすべてに快感を注ぎ込む。
 血行と凝りがよくなっているだけでは、断じてない。
 なにか、女の根源的な部分を彼の指に癒やされ、解放されていくような感覚だ。

「よし、だいぶ柔らかくなって、力も抜けてきたな……自覚あるか?」
「ぁっ……ひっ……ぅっ……んっ、あ……ありゅ、うぅ……んくっ、ふっ、うぅんっっ……」

 こちらが下着を穿いていないことを、自覚しているのか――と、問いたいくらいだ。
 彼の指が触れてくるわずかに上、そしてわずかに奥。
 そこがいま、どんな有様になっているのか――布団に密着するその部分は、じっとりとした粘つきと湿り気を孕み、春に実感させる。

 己の反応を、否が応にも、これでもかと。

(ぁっ……うっ、ふぅぅんっ……これ、絶対……見られたら、だめっ……)
338 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:06:14.46 ID:+iCI4ZWo0

 ただのマッサージ――本当に、これがただのマッサージなのかは疑問だが――を、受けているだけで。
 こんな反応をしてしまっている女子を、京太郎はどう思うだろうか。

(だめ……絶対、だめ……京太郎がそういう気持ちになって、私を求めるならいい……けどっ……私が、そんな、お……女の子、だって……あぅぅっ!)

 とにかく快感を求めているような、いやらしい女子だと思われたりしたら――もう生きてはいけない。
 普段の言動で、どこまでも彼を誘惑していた自分が思うのもなんだが、エロ女と思われることだけは避けたかった。

(で、もぉ……んっっ、あぁぁぁっっ! そこっ、そこだめぇぇぇっっ♪)

 膝からふくらはぎへ下りた指の刺激が、普段の立ち仕事で張り詰めた筋肉を芯からほぐしてくる。
 今日の儀式への参列も、粗相のないよう緊張して佇んでいたことで、負荷は随分と蓄積されていた。

(だめっ、だめっ、だめぇぇぇ……もっと、優しくぅぅ……ぁうっ、あっっ、あうぅぅぅっ!)

 ビクッ、ビクンッと震える脚が跳ね躍り、彼の手を押しのけて逃げようとする。
 けれど、力強い男の手はそれを逃さず、ガッチリと押さえつけ、容赦ない快楽を刻みつけた。

(だめっっ……あぅっっ、あうぅぅぅんっっ♪ きちゃ、うっ……んくぅぅっっ!)

 観念したように脱力した脚は、けれど足先だけをピンと張り詰めさせ、切ない痙攣をヒクヒクと繰り返していた。
 否、足だけでなく全身が小刻みな甘い痙攣を繰り返して、頭の中は真っ白に染め上げられている。

(はっ、あっっ……んっ……気持ち、いっ……京太郎っ……気持ちぃ、いいよぉ……)

 その余韻を味わわせるように――もしかして、わざとそうしているのだろか。
 鋭い指圧刺激とは異なる、柔らかく脚を包み込み、扱くだけの刺激が緩やかに与えられ、その心地よさは天にも昇るほどだった。
 揉みほぐされた脚は余計な力をわずかにさえ加えず、布団に沈んでピクリともせず、汗ばんだ紅潮を晒しているのが自覚できる。

「んー……おし、こんなもんか。それじゃ、反対側もするぞ?」

 その感覚が――もう一回、反対側の脚でも味わえるというのか。

「……っっ……は、いっ……お願い、し……しま、す……んっ♪」

 そう口にするだけで、春の身体は歓喜に蕩け、はしたなく跳ね躍り――奥深くから、熱い滴りをトロリと溢れさせていた。

339 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:06:48.94 ID:+iCI4ZWo0

春「はっ……あっ、んっ……あ、あぁぁ……」

京太郎「――お疲れ様でした」

 京太郎が施術の終了を告げる、それを聞いても春は、身体を動かすことができない。
 とはいえ、あくまで自発的には――というだけだ。
 快感に身を捩り、腰を振り続けた身体の反射によって、浴衣はもはや、取り繕えないほどに着崩れている。

京太郎「……で、だ。春?」

 ここまで――脚が完全に露わになり、尻房まで見えるほど裾が乱れていては、彼も無視できなかったのだろう。
 申し訳なさそうにそう切りだした彼の言葉に、春は億劫な身体に鞭打って、なんとかコテンと身体を寝返らせた。

春「は……い……どうか、した……?」

京太郎「っ……いや、どうかも、なにも……」

 乱れは下半身だけではない。
 帯は緩み、結びはほどけ、肌蹴られた浴衣は身体の前面を、ほぼすべて彼の目に曝けださせている。

 そのことに羞恥が込み上げ、鼓動が早鐘を打ち、汗があとからあとから湧いてくるが、もはや春は隠そうともしない。
 彼の手技に蕩かされ続け、理性が崩れてしまったためか、覚悟を決めていた。

京太郎「その……なんで、下着を――」

春「……見てもらうために、つけなかった。ちょっと、誤算はあったけど……」

 ここまですれば意図も伝わったらしく、京太郎は複雑そうな、逡巡するような表情を浮かべる。

春「……先に言っておくけど、誰にでもはしない。絶対に」

京太郎「……それはもう、十分すぎるくらいわかったけど」

春「わかってない。京太郎は、わかってない……私が、どれだけ……」

 その先を告げようとしたところで、京太郎の指がスッと伸び、唇を押し止めた。

京太郎「いや――わかってる。というより……わかってたのに、俺はずっと、目を背けてたんだと思う」

春「京太郎……? えっ――」

 引き締まった京太郎の顔が、春を真正面から見下ろし、のしかかるように身体の位置を変えた。
 その体勢の意味するところを悟り、春の表情に驚きと喜び、そして狼狽が浮かぶ。

春「あ、の……京太郎、これは……」

京太郎「俺も……ここ何日か、俺なりに考えてきた」


京太郎「俺と春の関係とか、滝見の家のこととか……今回のお務めのことも、ずっと考えてた」

京太郎「小父さんたちの信頼は裏切りたくない、そう思ってる一方で――春と二人で出かけることを、楽しみにもしていた」

京太郎「こういう機会になるかもしれない、そうしたらどうしようかって――こうしてもいいのかって、ずっと考えてたよ」

 京太郎の真剣な表情と語り口に、春は言葉が出なかった。
 ただ痛いほどに鳴り響く心臓の音が、その言葉の邪魔をしないかと、それだけが気がかりだった。

京太郎「春が、いつから俺のことを……そんな風に意識してたのかは、ちょっとわからないけど……」

春「うん、だと思う」

京太郎「えっ」

春「いい、続けて」

京太郎「あ、はい」
340 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:07:15.02 ID:+iCI4ZWo0

京太郎「と、とにかく……こっちに来て、一緒に暮らすうちに……」

京太郎「同じ家にいて、より近くにいるはずなのに――前よりも、春のことを考える時間が増えてきた」

京太郎「それがどういうことなのかって、さすがに俺もすぐ自覚したけど――」

春(それは嘘っぽい)

京太郎「春のことを考えると、どうしても踏みだせなかった」

京太郎「俺が思ってる春の気持ちが、もし勘違いだったら――」

京太郎「俺なんかが春を、そんな風に見ていいのか――」

京太郎「俺を信用して家に置いてくれているご両親に、顔向けできないんじゃないか――」

京太郎「だから――本当なら今日も、こんなことするつもりはなかった。ここに来るまでは、な」

春「つまり……私の身体の、勝利?」

京太郎「言い方ぁ!」

春「冗談」

京太郎「まぁ、でも……概ね、間違ってはいない……のか?」

春「胸だけに」

京太郎「やめなさい」

春「はい」

京太郎「……いや、マジでな? ちゃんと帰って、小父さんたちに筋通してから、正式にアプローチするつもりではいたんだよ」

京太郎「けど……こんなことになって、結局泊まりになって、春に触れることになるって考えたら――」

春「……辛抱たまらんくなった?」

京太郎「言い方ぁ! でも、否定はできん……」

春「正直でよろしい」

京太郎「……いや、いやいや……それでも、我慢はするつもりだったんだよ」

春「……そんなになってるのに?」

京太郎「こ、これはどうにでもなるから……」

春「それはそれで、興味深い……見てみたい」

京太郎「さすがにそれは……」

春「あ、すぐ見ることになるか」

京太郎「慎みぃ!」
341 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:07:43.40 ID:+iCI4ZWo0

京太郎「――いちいち話の腰を折らない」

春「ごめんなさい」

京太郎「けど……まぁ、その……俺だけじゃなくて、春の気持ちも考えてみたんだよ」

京太郎「俺は、俺なりに覚悟決めて、帰ってから動くつもりでいたんだけど――春はもう、今日動こうと考えてたろ?」

京太郎「それに気づいて、自分が情けなくなってさ……なんというか、なんにでも安牌を選ぶようになってる、みたいな――」

京太郎「最初に筋を通して、それからっていうのは、一見まともかもしれないけど――自分の素直な気持ちから逃げてるだけじゃないかって」

京太郎「春の気持ちに応えたいって気持ちはあったけど、それ以上に――」

京太郎「俺はいま、自分の気持ちに従うべきなんじゃないのかって、春を見て気づかされたんだよ」

春「京太郎……」

京太郎「春――」

342 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:08:15.39 ID:+iCI4ZWo0




京太郎「――結婚を前提に、俺とお付き合いしていただけませんか」

春「――――――っっ!」




343 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:09:28.77 ID:+iCI4ZWo0

京太郎「春のことが、好きだ……誰にも渡したくないって、そう思えるくらい……誰よりも好きだ」

春「きょ、うっ……ぐっ、うっ……」

京太郎「その証を……俺は今夜、お前に刻みつけるつもりでいる」

京太郎「もし嫌なら、そう言って――んっ、うっ!?」

春「んっ……ふっ……んむぅっ……ちゅっ……はぁっ……私もっ、好きっ……京太郎のこと、世界で一番っ……」

京太郎「春っ……んっ、むっ……」

春「――っ……ちゅ……んちゅっ、ちゅばっ……はぁっ、ふぅっ……嬉しい……すごく、嬉しいっ……」

京太郎「はぁっ、えっと……つまり、返事は――」

春「い、いまさら……聞かなくても、わかるはず……」

京太郎「……いや、聞きたい」

春「……もう……京太郎は、しょうがない……」

344 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:09:54.90 ID:+iCI4ZWo0




春「――はい、喜んで」

春「不束者ですが、どうか……末永く、京太郎の傍にいさせてください」




テーレーレーレーレッテッテー(某宿屋SE)
345 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 04:18:04.86 ID:+iCI4ZWo0


といったところで、とりあえず終わらせていただきます
おたのしみ部分については、余裕があったら書くつもりでしたが、ここに載せるのはいかんかなと思ったり、それなら渋とかにするかなとか思ったり
考えてるうちに面倒になったので、書かないことにしました(怠慢)

あとはエンディングだあああああああああああ
いつになるかは謎! ごめんなさい!
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 07:25:53.71 ID:oboN8Dgro
乙〜ついに!ついに!ついに!結ばれたぁぁぁぁぁぁ!!いやっふぅぅぅ!
お楽しみも含めいつまでも待ってます
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 10:13:15.05 ID:NTekMIzHo
何年ぶりのマッサージかな…とか思ってたらどでかい展開が来て頭バグりそうだった
やーめでたい
エンディング待ってます
348 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:06:35.32 ID:UnhTcqlH0

【9月第四週日曜】
 このたびはご報告があります。
 私こと須賀京太郎は、永水女子の滝見春さんと、結婚を前提にお付き合いする運びとなりました。
 未熟な二人ではありますが、共に真剣な想いで歩んでいく次第です。
 どうか温かく見守っていただけますと、幸いです。

 つきましては、今後の派遣業務についてご連絡を。
 家業の修行を行うため、少なくとも今年度中は、永水女子への滞在をお願いすることになるかと思います。
 すでに連盟には連絡しており、間もなく認可されるとのことです。
 各方面にはこれまで、長らくお世話になったということもあり、身辺が落ち着きましたら、改めてお礼に伺わせていただきます。

 それでは、今後ともどうぞ、変わらぬお付き合いをよろしくお願いします。


 あ、春からもご挨拶がしたいとのことですので、少し代わります。


 滝見春です。
 まだ夢心地で落ち着かず、なんと言えばいいのかわかりません。
 でも、これだけは言えます。
 京太郎のことは、必ず幸せにします。
 これはきっと、誰がこうなっても言っていたと思います。
 だから心配しないでください。
 それと、友人としての京太郎との付き合いを、私は止めたりしません。
 いつでも遊びにいらしてください。
 あ、でも仲が良すぎるところを見せつけてしまったら、それはごめんなさい。

-----------------------------------------------------------------------
349 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:07:44.30 ID:UnhTcqlH0

京太郎「……最後はいらなかったかな」

春「でも、たぶんそうなる」ギュー

京太郎「……それはそうかもだけどさ」ナデナデ

霞「しにたい」

初美「なに言ってんですか。ちゃんと祝福してやってくださいよー」

巴「そ、そうですよ……京太郎くん、春ちゃん。本当におめでとう――これから毎日、遊びに行くからね」

湧「えぇ……」

明星「ま、まぁまぁ……センパイ方、おめでとうございます」

小蒔「――京くん」

京太郎「はい……えっと、姫様――」

小蒔「コマちゃんでいいですよ」クスッ

京太郎「じゃあ――コマちゃん」

小蒔「どうか春のこと……それと、滝見家のこと――よろしくお願いします。霧島の未来を、末永く支えてくださると嬉しいです」

京太郎「――ああ、もちろん。滝見家に婿入りしたら、この地域一帯も親戚になるわけだし、俺にできることはなんでもするつもりだから」

霞「ん?」

初美「ステイ」

小蒔「……なんでも、ですか?」

京太郎「あ、ああ……できることなら」

小蒔「で、でしたら、ですね……その……春も、許可してくれると嬉しいんですが……」モジモジ

京太郎「?」

春「言うだけ言ってみてください」

小蒔「た、たまにで、いいのですが……京くん一人で、うちにお泊まりとかしてくれると、嬉しいのですけど……」モジモジ

京太郎「」

春「……許可します」

京太郎「春ぅ!?」

春「落ち着いて……大丈夫、なにかあっても怒らない」

京太郎「いやなんもないから!」

春「というより――京太郎もここで住んでたわけだから、わかってるはず」

京太郎「え、と……どういうことだ?」

春「……え、鈍い?」

京太郎「ぐっ……」

巴「それはいまさら」

京太郎「ごふっ……」

霞「まぁ京太郎くんだもの……」

京太郎「がはっ……」

初美「まぁ鈍いのはともかく、観察眼は鋭いから意外でしたけど――よくよく考えれば、大人の数は揃ってますからね。気づきにくいかと」

京太郎「え、と……ですから、どういうことでしょう……?」

湧「……簡単に言うと、霧島は男の数が少ないということです」

京太郎「……? いや、でも……確かに男性のが少なかったけど、そこまでの差は――あっ!?」

明星「お、さすが、お気づきになりましたか。いつも女の子を見てるだけありますねぇ!」

春「そうなの?」ウルッ

京太郎「言いがかりだから!」
350 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:08:59.20 ID:UnhTcqlH0

あああああああああ間違えたあああああああああ
>>348の前に、これが入ります



〜翌日午後、滝見家

京太郎「――といった次第です。春との付き合いを認めてください、お願いします」

春「………………」

滝見父「むぅ……事情はわかったが……」

滝見母「……春は、なにか言うことはないの?」

春「ある。でも、京太郎がなにも言わないでいいって」

滝見父「ほほう、それは興味深い」

滝美母「なんと言われたのかしら?」

京太郎「あ、あの、そういうことも言わないようにと、俺が――」

春「自分がお父さんもお母さんも説得して、必ず春を娶るから……あ、婿入りする、だっけ?」

京太郎「いや、だから――」

春「そうそう、私が一人娘だから、婿入りを許してもらえるよう頑張るって……布団の中で、優しく抱きしめながら、言ってくれた」ポッ

京太郎「そこはマジで伏せといてえええええええええええ!?」

滝見母「あらあら」

滝見父「ふ――ははははっ、やるではないか、春!」

春「頑張りました」ムフー

京太郎「嫁入り前のお嬢さんに手をつけてしまったことは、申し訳なく思いますけどっ……そ、それだけ本気なんです、俺はっ!」

滝見母「まぁ、そうでしょうねぇ……どちらも真剣なものだから、早く進展しないものかとヤキモキしてたのよ?」

滝見父「うむ。まぁなんにせよ――遣いを頼んだ甲斐もあったというものよ」

春「ありがとうございました」フカブカ

京太郎「…………どういうことですか?」

滝見母「あ、大丈夫よ? 忙しかったのは本当で、二人に名代を任せることにしたのは、自然の成り行きですからね?」

滝見父「なにかあれば万々歳、と少し期待はしていたが――期待以上よ、さすがは我が娘!」

滝見母「そういえば、あなたも……嫁入り前の私を、随分と深く――」

春「待って。親のそういう話は、ちょっとキツい」

京太郎「娘のそういう話聞いた親御さんも相当キツいと思うぞ!? っていうか、そうじゃなくて!」

滝見母「私はキツくなかったけれど……」

滝見父「私はさすがに、少し複雑だったかもしれんなぁ。まぁ相手が京太郎くんでなければ、一発くらいはお見舞いしていたかもしれんよ、はっは」

春「大丈夫、京太郎には当たらないから」

京太郎「いや、さすがに当たると思う――って、話が進まない! と、とにかく、細かいことは置いておきますけど――」

京太郎「……俺と春は、結ばれてもいいのでしょうか?」

滝見母「……もちろんよ。京太郎くんが春のお婿さんになってくれるなら、私たちは心から歓迎するわ」

滝見父「春はこの通り、多少強引なところもあるが……一途で芯のある娘に育てたつもりだ。どうか、共に歩んでやってほしい――よろしく頼むよ」

京太郎「っ……はい、もちろんですっ……ありがとうございますっ!」

春「……ありがとう。お父さん、お母さん……ありがとう、京太郎」

京太郎「俺のほうこそだ……ありがとう、春――愛してる」

春「……私も、愛してる――これまでも、これからも、ずっと……」



京太郎「改めて――俺と結婚してください」

春「……はい、喜んで」
351 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:09:32.92 ID:UnhTcqlH0

【9月第四週日曜】
 このたびはご報告があります。
 私こと須賀京太郎は、永水女子の滝見春さんと、結婚を前提にお付き合いする運びとなりました。
 未熟な二人ではありますが、共に真剣な想いで歩んでいく次第です。
 どうか温かく見守っていただけますと、幸いです。

 つきましては、今後の派遣業務についてご連絡を。
 家業の修行を行うため、少なくとも今年度中は、永水女子への滞在をお願いすることになるかと思います。
 すでに連盟には連絡しており、間もなく認可されるとのことです。
 各方面にはこれまで、長らくお世話になったということもあり、身辺が落ち着きましたら、改めてお礼に伺わせていただきます。

 それでは、今後ともどうぞ、変わらぬお付き合いをよろしくお願いします。


 あ、春からもご挨拶がしたいとのことですので、少し代わります。


 滝見春です。
 まだ夢心地で落ち着かず、なんと言えばいいのかわかりません。
 でも、これだけは言えます。
 京太郎のことは、必ず幸せにします。
 これはきっと、誰がこうなっても言っていたと思います。
 だから心配しないでください。
 それと、友人としての京太郎との付き合いを、私は止めたりしません。
 いつでも遊びにいらしてください。
 あ、でも仲が良すぎるところを見せつけてしまったら、それはごめんなさい。

-----------------------------------------------------------------------
352 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:10:01.68 ID:UnhTcqlH0

京太郎「……最後はいらなかったかな」

春「でも、たぶんそうなる」ギュー

京太郎「……それはそうかもだけどさ」ナデナデ

霞「しにたい」

初美「なに言ってんですか。ちゃんと祝福してやってくださいよー」

巴「そ、そうですよ……京太郎くん、春ちゃん。本当におめでとう――これから毎日、遊びに行くからね」

湧「えぇ……」

明星「ま、まぁまぁ……センパイ方、おめでとうございます」

小蒔「――京くん」

京太郎「はい……えっと、姫様――」

小蒔「コマちゃんでいいですよ」クスッ

京太郎「じゃあ――コマちゃん」

小蒔「どうか春のこと……それと、滝見家のこと――よろしくお願いします。霧島の未来を、末永く支えてくださると嬉しいです」

京太郎「――ああ、もちろん。滝見家に婿入りしたら、この地域一帯も親戚になるわけだし、俺にできることはなんでもするつもりだから」

霞「ん?」

初美「ステイ」

小蒔「……なんでも、ですか?」

京太郎「あ、ああ……できることなら」

小蒔「で、でしたら、ですね……その……春も、許可してくれると嬉しいんですが……」モジモジ

京太郎「?」

春「言うだけ言ってみてください」

小蒔「た、たまにで、いいのですが……京くん一人で、うちにお泊まりとかしてくれると、嬉しいのですけど……」モジモジ

京太郎「」

春「……許可します」

京太郎「春ぅ!?」

春「落ち着いて……大丈夫、なにかあっても怒らない」

京太郎「いやなんもないから!」

春「というより――京太郎もここで住んでたわけだから、わかってるはず」

京太郎「え、と……どういうことだ?」

春「……え、鈍い?」

京太郎「ぐっ……」

巴「それはいまさら」

京太郎「ごふっ……」

霞「まぁ京太郎くんだもの……」

京太郎「がはっ……」

初美「まぁ鈍いのはともかく、観察眼は鋭いから意外でしたけど――よくよく考えれば、大人の数は揃ってますからね。気づきにくいかと」

京太郎「え、と……ですから、どういうことでしょう……?」

湧「……簡単に言うと、霧島は男の数が少ないということです」

京太郎「……? いや、でも……確かに男性のが少なかったけど、そこまでの差は――あっ!?」

明星「お、さすが、お気づきになりましたか。いつも女の子を見てるだけありますねぇ!」

春「そうなの?」ウルッ

京太郎「言いがかりだから!」
353 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:10:43.04 ID:UnhTcqlH0

春「冗談……というか、そうでないと困る」

京太郎「マジでどういうことなの……」

小蒔「たぶん、京くんが気づいたのは、男の子の数の少なさですよね? 実は霧島は、非常に男子が生まれにくいという風土のようでして……」

霞「だから各家は、ほぼ必ず外から婿を取ることになるの。だから数は揃っていて、気づきにくいのかもしれないわ」

初美「まぁ――全員が全員、取れるわけでもないんですけどねー。男のほうがちょっと少ないのは、そういうわけですよー」

京太郎「取れなかった家は、なくなるんですか?」

巴「えーっと、そうじゃなくて……別の家のお婿さんに、子供だけお願いする……みたいな形、かな?」

京太郎「……………………えっ」

春「霧島でだけ。だから、ここにいる誰かが京太郎を求めたら、それには応じる義務……というほどでもないけど、可能な限り協力したほうがいい」

京太郎「…………冗談、だよな?」

春「……どうか、幻滅しないでほしい」

小蒔「き、霧島の未来のためなのです……どうか、ご協力をお願いします、京くん!」

京太郎「いや、あの……本当に?」

春「ごめんなさい、黙ってて……結婚、やめたくなった?」

京太郎「……驚いたけど、それはない。俺が春と結婚したいのは、俺が春を好きだからだ」

春「京太郎……私も、京太郎が好き」

霞「はいはい、いちいち雰囲気ださない」

京太郎「でも――春は、それでいいのか? 仮に逆の立場なら、俺は絶対に嫌なんだけど……」

春「知っている人が――ここにいる誰かが相手で、それでも京太郎が私を一番に愛してくれてるなら……私は、それだけで幸せ」

春「だから――もし、京太郎が私を一番に愛せなくなるなら……それなら、やめてほしいと思ってる」

京太郎「……その言い方はずるくないか? 俺はなにがあろうと、春が誰よりも好きだって自信があるぞ」

春「だったら……して、全員と。霧島繁栄のために、バンバンやって」

京太郎「言い方ぁ! というか、皆さんもそれでいいんですかっ?」

霞「まぁ……あくまで霧島内の話だし、私たちの仲なら……という気持ちはあるかしら」

京太郎「えっと……もし、俺が春以外の誰かとこうなってても……同じだったんですか?」

巴「う、うん……そういう伝統だから」

初美「まぁ、あくまで希望があればって話ですしー」

明星「ここにいるメンバー以外には抵抗あるかもですけど、そこはほら、姫様が睨みを利かせてくだされば誰もよりつかな――」

小蒔「明星」

明星「はいごめんなさい!」

湧「……こんなこと言いたくはありませんけど。女にここまで言わせて、婚約者の許可もあって、それでも拒まれますか?」

京太郎「う……いや、まぁ……」

春「……正直、悪い気はしない?」

京太郎「はっきり言わないで!」

小蒔「もし、そうなら……ぜひ、お、お願い、したいです……あぅ……///」

京太郎「……………………ま」

霞「ま?」

京太郎「前向きに……検討、させてもらいます――」

春「そうして。あ、でも……最初は私。だから、やるとしても結婚したあと。それまでは、みんなはお預け」

京太郎「やるって言い方やめなさい!」

春「はい」

354 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:11:31.29 ID:UnhTcqlH0


春「……あ」

京太郎「今度はなんだよ……」

春「私がもうできてたら、すぐにみんなやれる……かも?」

京太郎「ちょっと!?」

小蒔「えっ」

霞「…………まさか、もう?」

明星「したんですかっ!? 春様!?」

初美「……あー、いや、でも……そうですよねー……」

巴「普通に付き合うんじゃなく、結婚前提ってことは……それを京太郎くんが言いだしたってことは、そうなるわよね……」

京太郎「お、落ち着いてください……春、なんとかごまか――」

春「どうせ隠してもわかる……ご承知の通り、私たちはもう済ませました」ドヤッ

京太郎「」

小蒔「は、春が……とても、大人に見えます……」

春「大人ですから」フッ

霞「」

巴「し、しんでる……」

初美「ほっときゃ生き返りますよー、じゃないと京太郎とできませんからねー」

湧「あ、う……と、とにかく、えっと……春様に、その……ご自覚は?」

春「昨日したところだし、まだなんとも」

京太郎「やめて……クレメンス……」

春「タイミング的に、難しいかも……あ、でも8回もしたし、もしかしたら――」

京太郎「もうやめてえええええええ!」

明星「……すっご」

湧「」

巴「……さすがとしか」

霞「で、できてたら……すぐにでも、いいのよね? あ、小蒔ちゃんはまだよ、卒業してからね?」

小蒔「ず、ずるいです! 先にお願いしたのは私です!」

初美「霞……必死すぎですよー」

京太郎「おぉ、もう……」

春「ふふっ」

京太郎「なにわろてんねん!」
355 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:12:34.44 ID:UnhTcqlH0

春「……本音、言っていい?」

京太郎「……聞こうか」

春「嬉しい……私は、永水麻雀部のみんなが、本当に好きで、大切だから……京太郎を通じて、家族に近い関係になれたら……それも、幸せの一つ」

春「京太郎にも、そんな風に思ってもらえたら……もっと幸せ」ニコッ

京太郎「…………本当に、言い方がずるいな」

春「私は、欲張りで強引だから……幸せになるためなら、なんでもする」ムフー

京太郎「それが春の幸せなら――春の幸せは、俺の幸せだ」

春「じゃあ――みんなのことも、お願いします」

京太郎「う……ああもう、わかったよ!」

春「っし!」ガッツポ

京太郎「ただし! あくまで、みんなが望んだら、だからな?」

春「そこは心配いらないと思うけど……」

京太郎「それと、あと一つ――」

春「なに?」

京太郎「俺の居場所も、帰る場所も――それは春の隣だ。それだけは、絶対に忘れないでほしい……俺がいつでも、春を愛してるってことを」

春「……そんなの、当たり前。私は、ずっと……隣を空けて、京太郎が帰ってくるのを待ってる。京太郎のことを、世界で一番愛してるから」

京太郎「春……」

春「京太郎……ん……ふ……ちゅ……」

霞「――って、なに盛りだしてるのよっ! やめなさい!」

小蒔「はわっ、はわわわわ……ここ、こんな場所で、赤ちゃんを作るなんて……」

湧「……あれ? もしかして姫様、なにか誤解を――」

明星「え、もしかしてキスで子供できると思ってるタイプ?」

初美「……そこに触れちゃだめですよー」

巴「姫様の純粋さを、二人も壊さないように……いいわね?」

湧・明「は、はい……」

356 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:13:20.52 ID:UnhTcqlH0

『おめでとうございます。清澄一同より、心からの祝福とエールを贈ります 原村』
『京太郎もやるねぃ。女の一人も幸せにしてこそ、男の価値も上がるってもんさ。頑張りなよ? 三尋木』
『そこまで言われては、なにも言えません。京太郎をよろしくお願いします 真屋』
『お似合いの二人だと思うよ。お幸せに! 宮永』
『京太郎の意思がすべて 小瀬川』
『また、先を……なーんてね☆ 二人ともおめでとう、結婚式には呼んでね☆ 瑞原』
『滝見さんとなら、京太郎も幸せだと思うわ。仲良くね 竹井』
『京ちゃんが選んだなら間違いはない。二人ともお幸せに。滝見さん、京ちゃんをよろしく 宮永』

〜清澄

「……で、どんな気分じゃ」
「吐きそうです」
「誰かに自業自得って言われたら、一生立ち直れないと思います……」
「同じく……」
「げ、元気だすんだじぇ……」


〜プロ

「呑み明かすぜええええええええ!」
「店員さんテキーラ持ってきてええええええええ☆」
「……うわぁ」
「大惨事!」
「帰りたい……」
「いやぁ――しかし霧島でよかったです。私もご相伴にあずかれそうですね」
「……どういうこと?」
「赤土さんにはこっそり教えましょう。実は霧島では――」


〜有珠山

「京太郎くん……」
「ま、まぁまぁ、おめでたいことだから……ね、ユキ――ちゃん?」
「」
「ユキ……安らかに眠れ」


〜若手プロ

「で――どうやって奪う?」
「潜入して、眠らせて、かな」
「犯罪やめーや」
「こいつらガチでやりそうやからな……九州のやつ、ちゃんと見張っとけよ?」
「……私は霧島圏外ですからね、面倒なことになりそうです……いっそこちらに協力したほうが……」
(なんか怖いこと言うとるんじゃけど!?)
「ユキ、これ書いたあとしんでそう」
「ほとんどそうじゃない?」
「明日のはやりは二日酔いでしょうネ、ハハハ」
357 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 20:18:06.71 ID:UnhTcqlH0


以上で春ルート、永水ハーレム編を終わります
ハーレムじゃないルートも考えてましたけど、霧島の女系風土の印象が強すぎてこうなりました
というより小蒔ちゃんが泣くのを見たくなかった説、万理ある
まぁ永水ほとんど大好き以上だったし、多少はね?

長らくのお付き合い、ありがとうございました
お応えできるかはまったくの未定ですが、見たいエンディングのキャラがいれば、ご自由にどうぞ

それでは、またどこかでお会いできることを祈って
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 20:36:43.75 ID:3OjdLHU9O
わあああああああああハーレムだときさま!ハーレムはいやだといいながらあああああああ!!!
………………といってますが完結おめでとうございます春も納得してるならよしですハーレムもよしというかそんなかんじです
発見したのが遅くて参加できたのこのスレの始まりだけでしたが過去スレ追っかけてずっと!ずっと!好きでした
!ただただお疲れさまです!本当にありがとうございました!!


で、みたいのはサンディ!サンディ!みたいです!春もここですきになりましたというか皆々すきになりましたが一番印象にのこったのが彼女で
もしできればエンディングみたいです
359 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/16(土) 22:52:09.98 ID:UnhTcqlH0

そういえば、そんなことも言ってたような……な、長い年月は人を変えるんですね(棒

とりあえず「単独攻略と思ってここまで読んできてやったのに、いまさらハーレムかよ〇ね」と思った方
誠に申し訳ございませんでした
許してヒヤシンス
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 00:42:22.33 ID:k0nWQ8ZAo
姫様は泣かしてなんぼだとも思ったけどまあ…積極的ハーレムじゃないしギリギリ許します、というか頼まれたら断れなさそうなのが京太郎ではある

何度も言った気がするけどシロ
相性バツグンなお隣さん設定からプロ入り、文化祭襲来とか要所要所で甘え甘やかしつつもお互いに成長していく関係が好きだったので
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 22:28:30.55 ID:CMzRT9caO
完結お疲れ様でした〜
京ちゃんならこのエンディングはありですね!!
個人的には他のプロの反応が面白そうな、ちゃちゃのんエンディングは是非とも見てみたいです

362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 22:55:44.95 ID:sZMUPn90o
お疲れ様でした。
EDは多方面に影響がありそうな照が見てみたい
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 23:45:05.25 ID:htU/hBfS0
2018年の夏頃にこれを見つけて何度も読み返していたら更新されていたとは
完結おめでとうございます、そして長い間お疲れ様でした
自分でも京太郎スレやってみてぇなぁって思ってしまうぐらいには面白かったです
どうにか安価とってモモを参戦させたかった…

皆のEDが見たいってのが一番の本音
だけれども小蒔とか霞さんとか、春&ハーレムEDの延長でいいので永水勢個別EDをどうか一つ
臨海勢のみならず日本中から下宿先で問い詰められる巴さんが見たい
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 05:44:10.67 ID:Nf+1iI5X0
お疲れさまでした。
見たいのはユキルートかなー。
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 12:56:24.58 ID:wtakfjFl0
お疲れ様でした。
好感度ランキングBEST4の子達は少し他より飛び抜けていたからエンディング見てみたいです。
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/19(火) 04:06:45.64 ID:+tmhZl9A0
長い間お疲れ様でした。
さて、もう一度1から読み直すか
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/19(火) 22:34:37.38 ID:H52zkAry0
好感度ベスト4は何年掛かっても、出来る時だけでいいから見たいなぁ
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/19(火) 22:41:11.03 ID:VZlFJZ54o
お疲れさまでした
許されるなら和かなあリーチ一発まちだったし
369 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga sage]:2020/05/22(金) 02:09:01.33 ID:echTuL3e0
過去スレ読み返してると、なそうなさそうの間違い、敷居が高い等の誤用、その他誤字や誤変換と、ミス多すぎに気づいてつらい
書いたシーンもちょいちょい忘れて、似たようなシーン書いたり、過去との矛盾もあったり、なかなかに大雑把
あとは決めたルールに意固地になって、不服を感じさせる場面も多かったような(プレゼントとか)

それでもここまでついてきていただき、ありがたい限りです
他ヒロイン目当ての人もいただろうし、なんとか頑張りたいものだ(やや他人事感)
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/22(金) 10:28:10.41 ID:hkC9HPTHo
長く続けるとどうしても綻びは出るものだし仕方ないね
敷居が高いのくだり懐かしい
371 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga sage]:2020/05/23(土) 18:59:47.31 ID:5gSUAR/L0
京ちゃん小蒔ちゃんそれぞれの曽祖父が親友だった設定が、なぜか曽祖父と祖父になっとるやんけ!
まぁそんな細かいこと、誰も気づいてないかと思いますが……普通に曽祖父同士ってことでオナシャス

小蒔ルート書くことになれば、普通に曽祖父にしてると思います、たぶん
とはいえ、次のキャラはマジでまったく考えてないです

約束消化考えてののどっち、お気に入りの憧、シロ照ユキ辺りが作りやすい気がしたりしなかったり
小蒔ちゃん、霞さんなんかも作りやすそうではありますが
サンディちゃちゃのんは……うん、まぁ、うん……はい

とにかく目の前のキャラから頑張っていきます(ぶっちゃけおもちキャラのが書きやすいとは言えない)



あとくっそどうでもいいですが、二年のときは春が大将予定だったのに、明星大将にしてしまってた事実
ちゃんと春大将なら、夏団体決勝が激熱だった説
やっぱり間空けすぎるのはよくない、はっきりわかんだね
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 19:55:18.60 ID:4Rzdn/11o
おお、来ておられてたとはお疲れさまでした!
無理なら無理をせずゆっくり休むのも大事ですよ

しかし、>>1を含めて誰一人挙げられない咲ちゃん
ツンデレみたいなかんじでかなりすきでした
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 00:29:12.05 ID:4eIdbSuC0
長い間、一旦乙でした
期待した春+永水ハーレムエンドで良かったです

安価の流れでエンディングまで行かせない流れになって大変だったと思います
そのせいか、京太郎の超人度が積み重なっていき、大好き、ときめきの全国のヒロインがどんどん増えていくのに、
京太郎は自身に向けられる好意にだけは露骨に鈍感なのはエンディングまで変わらない、というのは執事としても正直どうなのという感じにまでなってました
書いていて本当に大変だろうなと思いました
他のSS読んでてもやっぱり全国規模での鈍感ハーレムは京太郎の性格、セリフ、行動等が難しいですね
せいぜい数校ぐらいでエンディングまで行ってればまた違ったのかなと

他のキャラのエンディングはこれまでの流れ、メインヒロイン以外の好感度、扱い等は特に気にせずに、
書きたいようにメインヒロインとのエピローグを書き易いように書いてくれればと思います
このSSで好きになった照を推しますが他のヒロインも期待しています
374 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:27:10.52 ID:m7IZjJca0

春エンド おまけ

〜須賀家

京太郎「――というわけで。こちらが俺の婚約者の、滝見春です」

春「は、はじめまして……滝見春です。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします」

須賀母「はい、よろしく。あぁ^〜、こんな可愛い娘ができるなんて、あんたを産んでよかったわぁ^〜」

京太郎「そこで実感されるのかよ……」

春「きょ、恐縮です……お義父さまも、よろしくお願いします」

須賀父「ああ、こちらこそ……不肖の息子ではありますが、どうか見捨てないでやってください」

春「……京太郎は、とても素敵な人です。私のほうこそ、隣にいることを許してもらえて、本当にうれしいですから」ニコッ

須賀母「いい子すぎる……」

須賀父「お前あれだぞ、この子を泣かせたら一生不幸になるからな」

京太郎「わ、わかってるっつーの……ありがとな、春」

春「ううん、そんな……京太郎にはもう、毎晩啼かせてもらってるから……///」

京太郎「やめて!」

須賀母「なにあんた、もう手ぇだしちゃったわけ?」

須賀父「おいおい、滝見の当主にどんな顔で会えばいいんだよ……」

春「結婚前に後継ぎができるのも、こちらではよくあること――とのことで、両親も推奨していますから」

須賀母「まぁ私も、諦めてた孫を期待できるなら、ありがたいけど……結婚できるまで2年はかかるんだから、あんまり無理しないでね?」

春「はい。お心遣い、ありがとうございます。ただ京太郎の意向もあって、普通の避妊はしていますので――」

京太郎(性生活がかくも露わに!)

須賀母「結局、永水にいるのは今年度内だったわね? それまでにもしもがあったら、私もお世話させてもらいに行っていい?」

春「そんな……ご迷惑では……」

須賀母「いいのよぉ、可愛い娘のためなんだから♪ その間は京太郎、しっかり学校に通いながら、春ちゃんのために稼いでくるのよ」

京太郎「わ、わかってるっつーの」

須賀父「いまはどういう生活をしているんだ?」

京太郎「朝からお務めと修行して、学校通って、部活は途中で上がらせてもらって滝見の家事を済ませたら、バイトに行って――夜も修行、かな」

須賀母「修行のあとは、春ちゃんへのご奉仕ね」ニヤニヤ

春「わ、私がご奉仕することもありますから、ご安心ください!」

京太郎(もうやだこの母親……)

須賀父「……で、仕事には困ってないか? もっと言うなら、滝見家に負担がかかっていないか、だが……」

春「京太郎を含めて、家族が増えても我が家に負担はないとのことです。ただ京太郎自身が納得せず、将来のためにと励んでくれていて……」

春「私や両親は、もっと甘えて欲しいと言ってるんですが……」

京太郎「そういうわけにもいかないだろ、さすがに……父親になる可能性も考えたら、なおさらな」

春「や、やだ、京太郎……お義母さまお義父さまの前で、そんな……///」

京太郎「いまさらっ!?」

須賀母「まぁもしもに備えて、しっかり稼いどくのは大事なことよ。春ちゃんを寂しがらせないようにだけ、注意なさい」

春「お義母さま……ありがとうございます」

須賀母「あぁ^〜、娘かわいい^〜」
375 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:27:47.50 ID:m7IZjJca0

京太郎(婚約者と母親の相性がよすぎる……)

須賀父「で、仕事はなにしてるんだ?」

京太郎「色々だな。家政夫だったり、料亭だったり、カフェだったり、レストランだったり――声がかかればすぐに入る感じか」

須賀母「見事に飲食店ばっかりねぇ……まぁでも、あれだけできるなら十分なのかしら」 ※照デート参照

春「知ってるお店ばかりですが、どこも助かると言ってくださっているので……私も婚約者として、誇らしく思っています」ポッ

須賀母「それならよかったわ」

京太郎「あとはたまに、麻雀のプロチームから手伝いを頼まれたりもしてるかな。そっちはかなり割がいいから、だいぶ助けられてるかも」

須賀父「そうか――まぁ困ることがあれば、いつでも相談に来い。そのための蓄えくらいは、用意してるからな」

京太郎「ああ……ありがとな」

須賀父「なに、気にするな。それより……霧島との関係で、なにか問題はないか?」

京太郎「ああ、そっちも大丈夫。幸い、神代のご当主――コマちゃんのお父さんにも、気に入っていただいてるからな」

須賀父「そうか……色々と、すまなかったな。記憶のことについても、家のことについても、お前にはなにも教えてやれず――」

京太郎「オヤジに謝られると、逆に気持ち悪いな……」

須賀父「なんだとこらぁ!」

京太郎「ま、気にすんなって。俺がなにも知らずに済んだのは、オヤジがずっと守ってくれてたからだろ。感謝しかねーって」

須賀父「お前が殊勝な態度なのも、逆に気持ち悪いな……」

京太郎「なんだとこらぁ!」

須賀母「はいはい、おめでたい席でやめなさいね」ゴッ

京・父「」スマセン

須賀母「でも――本当に大丈夫なの、春ちゃん?」

春「はい。少し前、京太郎に助けられたことがありまして……それ以来、京太郎は皆から一目を置かれていますので」

春「京太郎を疎んじていた家も、二度と手をだすことはできなくなりましたから……なにも心配はいりません」ニコッ

京太郎(いまさらだけど、マジでなにも起こってないんだよなぁ……なにされたんだろ、その人たち)

春(余計なことは、知らないほうが身のため……そういうのは、暗部に任せてある)

京太郎(暗部ってなに!?)

春(冗談)

京太郎(絶対冗談じゃないだろ……)

須賀母「ふぅん……でもそれだと、別の心配があるんじゃない? 特に――春ちゃんは、ガード大変でしょう?」クスクス

春「そうなんです!」クワッ

京太郎「」ビクッ

春「京太郎、そういうのには無頓着だからっ……気を抜いたらすぐ、誰かが誘惑してて……私の婚約者なのにっ……」

須賀母「まぁまぁ、モテる夫を持った妻の特権みたいなものよ♪ ドンと構えてなさい、ね?」

春「はい……その、わかってはいるんですが……」
376 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:28:27.45 ID:m7IZjJca0

須賀父(ドンと構えた結果があれだよ)

京太郎(ああ、前の……飲み屋の姉ちゃん事件か。でも自業自得じゃね?)

須賀父(お前のせいだってこと忘れてないからな)

京太郎(あ、愛宕の小父さんからの情報だから……)

須賀父(あいつの嫁さんにもチクってやるっ……)

京太郎(話題にしたとき、ひどい目に遭ってらしたから許して差し上げて……)

須賀父(あっ……ふーん)


須賀母「あー……でも確か、霧島はそういうの、オッケーなんじゃなかったかしら?」

春「そ、れは……はい、でも……一番は私の予定ですから。そのあとは、六女仙のみんなで、交代の予定なので……」

須賀母「あら、それじゃあ巴ちゃんも?」

春「はい――え、どうして巴ちゃんのことを?」

須賀母「前に清澄の体育祭で、顔を合わせたことがあってね。ちょっとだけお話したのよ」

春「そういえば、そんな話を……私もそのとき、お会いしたかったです」シュン

須賀母「うふふ、嬉しいわねぇ。まぁこれからはいつでも、なんでもお話できるから……電話でもメールでも、気軽にしてちょうだいね?」

春「はい……ありがとうございます、お義母さま。お優しいお義母さまにお会いできて、とても嬉しいです」

須賀母「っっ……ああああ、かわいいいいい! 春ちゃん、これからもずっと、仲良くしましょうねぇ!」ギュウッ

春「ひゃうっ!? は、はひっ、もちろん……」

須賀母「うううんっ、嬉しいわぁ♪ ね、今日は泊まっていってちょうだい、ねっ?」

京太郎「今日はホテル取ってるから無理」

須賀母「えー」

京太郎「こんな打ち解けるとは思ってなかったからな……気ぃ遣わせちゃまずいと思って、ホテルにしたんだよ」

須賀母「キャンセルすればいいじゃない」

京太郎「ホテルに申し訳ないだろ」

須賀母「なら――あんたがお父さんと泊まればいいわ。私は春ちゃんと、親子水入らずで♪」

京太郎「だーかーらー、春が気ぃ遣うだろ!」

春「そ、そんなこと……」

京太郎「そんなつもりはないにしても、義実家で義両親に気ぃ遣わないってのは難しいからな……正月にも顔だすから、そのときにしてくれ」

須賀母「むー……まぁ仕方ないか、ごめんね春ちゃん? この子ったらどうしても、今夜は春ちゃんと二人で過ごしたいみたいだから」

春「いえ、大丈夫です……それはそれで、とても嬉しいので……」ピトッ

京太郎「……まぁ否定はしない」

春「いっぱい可愛がってね、京太郎……」

京太郎「親の前で言わないで……っと、まずいな。そろそろ時間だ」

須賀母「え――もう帰っちゃうの? というかあんた、こんな日の高いうちから……」

京太郎「ちっげぇよ! ルーフトップでお祝いしてもらうんだよ!」

須賀母「あー……それはまた、大変ねぇ」

京太郎「ああ、大変だろうに、本当にありがたいよ」

須賀母「じゃなくて……まぁいいわ。春ちゃん、頑張ってね?」

春「はい、大丈夫です。いっぱい勝ち誇ってきますから」ムフー

須賀母「ふふっ、なんとも逞しいわね。それでこそ我が娘よ」

春「ありがとうございます、励みになります」

京太郎「よくわからんが……じゃあ準備できたら、行くとするか」

春「はい……旦那様♪」ポッ
377 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:30:01.89 ID:m7IZjJca0

〜ルーフトップ ※長野勢(清澄、龍門渕、キャップ、ゆみ、モモ、あとなぜか照)

まこ「あー、それでは……僭越ながら、わしが音頭を取らせてもらいますけぇ」

まこ「若い二人の将来に――乾杯!」

全員『かんぱーい!』


咲「本当におめでとう……困ったことがあったら、なんでも相談してね」

春「ん、ありがとう。お義母さまにも、そう言っていただけた……」ポッ

咲「へぇ……」ヒクッ

和「まぁまぁ……とはいえ実際のところ、悔しいのは事実ですね。まぁ私たちの場合は、自業自得でもあるのでしょうけど……」ハァ

久「やめなさい、その言葉は私に効くわ」

優希「……あいつは優しいやつだじぇ。だからこそ、一人でなんでも抱え込まないよう……ちゃんと見張っててやってほしいじぇ」

春「もちろん。ずっと隣にいるから……見逃さないで、支え続けるつもり」

モモ「熱々っすね〜、私と先輩みたいっす♪」

ゆみ「よ、よさないか、こんな席で……」

春(あ……見えてもいい、普通の人だったんだ)カンチガイ


純「やるじゃねーか、京太郎」

京太郎「はい、ありがとうございます」

一「誰になるかなーって色んな予想はあったけど、まぁ意外ではなかったよね」

智紀「ランキング上位だし、多少はね?」

京太郎「待ってください、ランキングってなんですか」

照「これだよ。私も上位にいるから、いつでも言ってね」

京太郎「なにをですか!」

照「わかってるくせに」ポッ

京太郎「あのですね、照さん……」

照「冗談だよ……京ちゃんのことは信じてるから。自分の決めた人を、大事にしてあげてほしい。応援してる……私の、大好きだった人を」

京太郎「――ありがとうございます、照さん」

照「――幸せになってね、京ちゃん」ウルッ

京太郎「っ……はいっ……」ボロッ

透華「おめでたい席で、そう泣くものでは――というのも無粋ですわね」

衣「めでたい席だからこそ――であろう、宮永照。京太郎も……よい男ぶりだぞ、おめでとう」

京太郎「はいっ……ありがとうございます、衣おねーちゃんっ……」

純「ゴフッ」

一「不意打ちすぎて、さすがにむせた」

智紀「ちょっと聞いてなかったから、うっかりしてた……」
378 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:31:53.55 ID:m7IZjJca0

照「そういえば三尋木プロが、そんなようなことを……なにがあったの?」

京太郎「いや、まぁ……衣おねーちゃんが、そう呼べと仰った――お、お許しくださったので」

衣「……嫌だったのか?」

京太郎「滅相もございません!」

衣「そうか!」パァッ

照「……ずるいと思う一方で、京ちゃんにお姉ちゃんとは呼ばれたくない」

咲「聞こえてるよー」

春「そう……京太郎は宮永プロの弟にはならない。だって……結ばれたのは咲じゃなくて、私だから」ポッ

照「」イラッ

咲「」イラッ

和「ま、まぁまぁ……」イラッ

優希「本音が隠れてねーじぇ」イラッ

京太郎(あれ、なんだか空気が重いぞ?)

一(当然でしょ……)

純(まぁ頑張れ)

智紀(●REC)

透華「そういえば――そちらの皆さんも、京太郎にはご執心でしたわね」ヒソッ

まこ「一応、本人には伏せといたってくださいや……」ヒソッ

衣「まぁ……いまさら聞かされても、京太郎が困るだけだからな」

久「……そうね」

透華「チャンピオン――もとい宮永プロは、すでに言ってしまったようですが」

照「須賀だけに」テルテル

久「そうなのっ!? ちょっと照、あんたね――」

照「つい流れで」テルッ

春「京太郎は渡さない……」ゴゴゴゴゴ

京太郎「いや、取られないから……信用してくれよ、春」ナデナデ

春「まぁしてるけど」ニヘヘ
379 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:32:41.25 ID:m7IZjJca0

照「……それであっさり乗り換えてくるような京ちゃんだったら、私もそんな風に思ったりはしなかったんだけどね」

久「ままならないものねぇ……」

和「それはお姉さんがお相手だからでは? わ、私なんてどうでしょう、京太郎くん……」ドタプンッ

京太郎「た、試しても無駄だぞ……俺は春一筋だからな」キリッ

春「京太郎、好き……」ダキッ

京太郎「ああ、俺もだ……」ギュッ

咲「しにたい」

優希「目がしんでるじぇ!?」

和(でもちょっと噛んでましたし……実はワンチャンありそうですね)ニマニマ

まこ「燃料を注ぐんじゃないわい、アホウ」

和「じょ、冗談ですよ……あ、遅くなりましたけど……おめでとうございます、京太郎くん」

京太郎「ああ――ありがとう、和」ニコッ

和「っ……いえ……」グッ

和(まずいです、これは……今日は、絶対に泣かないって……決めてたのにっ……)

京太郎「あ……そういや、あの約束――」

和「え……あっ――あれはっ……無効で、大丈夫ですよ」ニコッ

京太郎「そう、か……その、すまな――」

和「もうっ、おめでたい場でなにを言うつもりですか? 今日からはただ、春さんとの幸せだけを考えていてください……ね?」

京太郎「……ああ、そうだな。ありがとう」

和「いえ……あ、私……飲み物を取ってきますね」クルッ

咲「あ、私も行く」タタッ

優希「それじゃ私も行くか――京太郎、またあとでな!」

京太郎「ん、ああ……じゃあ、な」

久「そういえば、今日はちゃんと落ち着いてるわね。いつもならドリンクくらい、すぐ用意しそうだけど」

京太郎「仕事をしないのが仕事だと、師匠にも言い含められてますから……」

まこ「そういや、あん人は――」

透華「風越の元キャプテンさんとともに、厨房を借りているようですわ」

まこ「すいませんのう、なにからなにまで」

衣「よい、場所はそちらの提供だ。裏方仕事はハギヨシに任せよ」

久「さーてと、それじゃ私も……美穂子の様子でも、見てこようかしら」

ゆみ「私も行こう」

久「あら、モモちゃんはいいの?」

ゆみ「モモにはあっちを見てもらっているからな」

久「……お手数おかけします」

ゆみ「で――私はお前の面倒を見るとしよう」

久「……なーによ、それは。私が厨房で泣くと思った?」

ゆみ「どうだかな。ただ――美穂子だけに任せるのは不義理だと、そう思っただけだ」

久「……ふふっ、ありがと。モモちゃんが夢中になる理由もわかるわ」

ゆみ「おいやめろ」
380 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/24(日) 20:34:57.90 ID:m7IZjJca0


和「………………」

咲「……和ちゃん」

和「平気ですよ。咲さんもおつらいんですから、私を気遣ってくださらなくて、大丈夫です」

優希「こういうのは舐め合ったほうが、気がまぎれるってもんだじぇ」

咲「あはは……まぁ、あとでいっぱい泣けば大丈夫だよ、たぶん」

和「はい……そう、しましょうっ……」

優希「幸い、ここには誤魔化せる道具もいっぱいあるしな!」

咲「そう、だね――打とうか、和ちゃん」

和「……はい。なんだかいまは、なにも考えないで――勢いに任せて、打ちたい気分です」

モモ「お、いいっすね〜。そんなら私も混ざるっす……もしかしたらおっぱいさんにも、リベンジできるかもしれないっすからね」

優希「おっぱいさんはお互い様だじぇ……」

咲「別の意味でも闘志が湧いてきたよ」ゴッ



衣「ほう――咲たちが始めたようだな。宮永照、こちらも余興といかぬか?」

照「今日の私は加減が利かない。それでよければ」

衣「ふふっ、望むところだ」

透華「では私も……あと一人は――」

照「京ちゃんしかいないでしょ」

京太郎「えっ」

一「まぁ妥当かな……」

純「このメンツに対抗できるとしたら、それしかねーわな」

まこ「藤田プロは、なんや用事じゃちゅうて来られなんだしの」

智紀「いまごろ大変な目に遭ってそう……」

京太郎「え、と……いいか?」

春「もちろん。旦那様の格好いいところ、見せてください」

京太郎「ん……わかった、任せろ」ポンッ

照「」ゴッ

衣「ふふふ、おねーちゃん相手に豪気なものだ……姉の威厳を見せてやろうぞ」ボッ

透華「ふふ……本日に主役相手でも、花は持たせませんわよ?」

京太郎「こちらも――婚約者の前で、恥ずかしい姿は見せられませんので」ゴッ

春「私の恥ずかしい姿は、いっつも見てるのに///」

照「」

京太郎「やめて!」



和「――ツモッ!」ダァンッ

咲「牌がかわいそう!」

優希「ちっ、あのスケベめがっ……」

モモ「私も早く、先輩の恥ずかしい姿が見たいっすね〜」


〜みたいな感じで、まぁ大団円ですね(カンッ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 04:22:20.66 ID:qIzHlO7i0
うおお続き来ていたのか見逃していた
はるるかわいい素晴らしい…!おつです!
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/26(火) 07:27:49.25 ID:Jta+hh830
乙乙
おそろしいお祝いパーティーだ…でもこういう敗者組のやりとり好き
咲和タコトリオかわいい
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/26(火) 15:56:56.94 ID:2bLIFUrB0
続き読めて良かった
乙でした
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/28(木) 01:43:11.36 ID:UcOlqhJs0
まとめで読みたい
385 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/28(木) 08:51:23.10 ID:dxt9/2O+0

〜春エンド後

〜学校別誰が一番京ちゃんに似合うか話し合いましょう会議議事録 コメンテーター:各部副将+春

〜阿知賀編

玄「はい! 私かお姉ちゃんがいいのです! もちろん一番は私だけど、お姉ちゃんを任せられるのは京太郎くんしかいませんのだ!」

宥「私は……私も、京太郎くんと一緒にいたいです。彼の腕に包まれてると、とっても……あ、あったかい、ので……///」

憧「ふっきゅ……宥姉、なにしてんのよ……コホンッ! その、私は……京太郎のことが好き、だから――諦めるつもりはありません」

灼「……あの子は色々と頑張りすぎるから。そういうとこを注意して……支え合う関係になりたい、かな……あ、なんか恥ずかし……///」

穏乃「恥ずかしいことないですって! 私はですねっ、京太郎と一緒なら毎日楽しいって思ってます! だから、その……が、頑張りますっ!」


(和、初美、塞、誠子、絹恵、浩子、メグ、由暉子、哩、透華、春)

和「さて――色々言いたいことはありますが、とりあえず一つ」

春「なに?」

初美「いや、あなたのことですよー、はるるー」

メグ「今回は副将による会議、のはずでスガ?」

誠子「えーっと……前回の宮守編(新道寺編合宿二日目後)で中堅なのに参加できなかったから、副将と大将にも参加する――んだっけ?」

春「そう。エンディングを迎えたこととは、無関係」ニヨニヨ

絹恵「へぇ……めっちゃ煽るやん」

浩子「ヒエッ……」

由暉子「……いずれ私たちも機会が回ります。今回は遺恨を忘れ、コメンテーターに徹しましょう」

透華「その通りですわ!」

和「……あの、どうして龍門渕さんまで?」

塞「ほかのタイミングで、メンバーいなかったわよね……?」

哩「こんお嬢様も、京太郎んこと狙っとると?」

透華「そういうことではありませんわ! ただ>>1が忘れていただけでしてよ!」

誠子「まぁいいんじゃない? ほら、個人戦結果で好きにランクアップしたわけだし」

絹恵「へぇ……そうなん?」ニコォッ

浩子(キヌちゃん、なんやキャラ変してへん? 大丈夫?)

絹恵(めっちゃ純情やで!)

浩子(あ……ふーん)

透華「……彼を人間として好ましく思う、それは自然なことだと思いますわ。衣があれだけ懐いていて、ハギヨシの友人でもありますもの」

和「とりあえず、その良識を信用するとしまして――それはともかく私たちここまで、まったく候補者に触れていませんね」

塞「壇上で皆さん、イライラしてるわね……」

シ、シテナイヨッ
ソンナコトナイヨォ
シテマセンッ
シテナ…
ウズウズハシテマスッ
386 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/28(木) 08:52:06.52 ID:dxt9/2O+0

塞「それは失礼――えーっと、それじゃ……最初は松実さん――あ、お姉さんのほうね。だと思ってたんだけど……やっぱり鷺森さんにするわ」

哩「そん心は?」

塞「京太郎くんのことを案じてるっていうのが、挨拶からも伝わってくるのよね」

初美「あー、わかりますねー。あのくらいの子でないと、京太郎の手綱なんて、取れないんじゃないですかー?」

和「ある意味、似たもの同士なんでしょうか……」

メグ「とはいえ――彼が望む行動を取らせないのは、逆に相性としていかがでショウカ?」

春「それに、ノーおもち……」ポリポリ

誠子「ははは……まぁ、彼の趣味を考えるとね――憧か宥さんか、悩ましいなぁ」

絹恵「それやったら宥さんちゃう? ほら、年上好みやし、ピッタリやん」

浩子「年上、おもち、世話焼き対象、それでいて休むよう命令もできる……あれ、ちょっと強すぎません?」

透華「あれであの方、芯がしっかりしてますものね……とはいえ、その件については私も一家言ありましてよっ」

由暉子「お伺いしましょう」

透華「私の目には、京太郎と松実さんはナイトと姫のように見えましてよ。主従としては理想的ながら、パートナーとしては不向きではありませんの?」

哩「ほーん、鋭か着眼点やね……」

和「なるほど……龍門渕さんとハギヨシさんのような、ということでしょうか」

透華「否定はしませんわ。そういった意味では鷺森さんも近いので……新子さん、もしくは高鴨さんとの相性がよろしいかと」

春「それなら、憧一択……」

誠子「彼女もねー、目の前では素直になれないみたいで……それこそうちの淡みたいで、見てて微笑ましいんだよねー」

塞「うーん、同級生の気安さ……それも捨てがたいかしら」

浩子「松実の玄さんはどないです? 年上でありながら気安さもあって、おもちも中の上――なにより、そっち方面の趣味が合いますし」

由暉子「そうなんですか?」

和「……まぁ、確かにそうですね。あの人の場合、常軌を逸した部分もありますけど」

哩「あいつもわりとそやろ?」

メグ「でスネ」

初美「常軌をというのが、あるものへの執着という意味なら……ここにいる全員、そうなのではー?」

塞「そこは大前提だから、とりあえず置いておきましょう」

透華(それでいいんですの?)

絹恵「あとは……家族ぐるみいうんも大きない? 姉妹どっちとも仲ええんも、高ポイントやん」

浩子「キヌちゃん、自分のこととちゃうねんで?」

絹恵「わかっとるわ!」

由暉子「松実玄さんは構わないと仰っていますが、家族間での奪い合いは……その後のリスクが高くありませんか?」

誠子「あー……ちょっと気まずくなる、かな?」

哩「宮永んとこはそうやったと?」

誠子「どう、でしょう……仲良くケンカしていた、という印象ですけど」

和「ただ、絶対に負けたくないという気迫はありました。玄さんたちからは、それが感じられませんが――」

春「逆に言うと、必死さが足りない……」

由暉子「同感です。相手が姉妹であっても奪われたくない、その気概は不可欠だと思います」

絹恵「……確かに、一理あるな」

浩子(ヒロちゃん逃げてー、超逃げてー!)
387 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/28(木) 08:52:58.97 ID:dxt9/2O+0

塞「あなたさっき、リスクどうこう言ってたじゃない……仲良く話し合えそうなら、それでいいんじゃない?」

メグ「いま現在、そして直後はともかく――長らく目の前で睦まじい姿を見せつけられ、我慢できまスカ?」

和「姉妹がいたとしたら、無理ですね」

由暉子「しにたくなると思います」

絹恵「実家にも顔ださんようなると思うわ」

哩「生々しかなぁ」

初美「うちはよかったですねー、はるるー?」

春「ん、よかった……」

塞(え、いまのどういう意味?)

透華「その点で言いますと――新子さんもお姉様がいらっしゃるようですけれど、そちらは応援してくださっていますわね」

絹恵「うちと一緒やな!」

浩子「せやなー(棒」

誠子「さて――色々意見は出たし、どれもこれも納得できる感じだけど……肝心の好感度は、と」

和「待ってください、女の子の数が多すぎません?」

由暉子「小中学生や他校生も入ってますね……あと、先ほど名前の挙がったお姉さんも」

絹恵「まぁエンドなしやし、スルーでええんちゃう?」

メグ「シズノを除いてときめき、彼女は大好き……ですか……なるホド」

初美「初期値の問題もあるでしょうけど、恋愛関係になるというイメージが、まだ鮮明じゃないのでしょうねー」

塞「小学生の友人関係の延長というか……まぁ彼女自身、戸惑っている部分もあるわよね。そこがまた、微笑ましくて可愛い気もするけど……」

哩「自覚はしとるようやし、時間の問題や思うっちゃけど……現状で、物足りんのは事実ばい」

春「とはいえ穏乃も憧も、方向性は違うけど距離が近しい同級生……わりと羨ましかった」

和「過去形なのが非常に不愉快ですが、まぁ同意します」

由暉子「雑というか荒っぽいというか、あの扱いは萌えますよね」

絹恵「そういうんもええな……」

初美「はいはい、自分たちのことを考えないですよー」

誠子「一年……ってもう二年か。みんな仲良くなったねー、ほんと……で、そろそろ結論いく? ちょっと早いけど、二人増えて会話が多くなったし」

透華「申し訳ないですわ……」

春「ごめんなさい」ポリポリ

誠子「二人のせいじゃないからっ、>>1が無能だっただけだから!」

浩子「言いますね……まぁ色々言いましたけど、やっぱり私は松実のお姉さんですかね」

哩「私もよ。菫の話ば聞いとっても、松実姉にはメロメロんなっとったい。年上ん弱かとこ、かわいかぁ〜♪」

メグ「同じく――と言いたいところですが、私はアラタにしまショウ」

塞「あれ、望むことをさせないのは〜、とか言ってなかった?」

メグ「あくまで一般論デス。そうした人間が傍にいれば、彼のプラスになるかもしれないとも感じるノデ」

塞「うーん、まぁ私も鷺森さんかな、やっぱり……というか、京太郎くんを見張っとく人間は必要だわ、ほんと」

初美「んでは私も、期待を込めて鷺森さんにしますかねー」
388 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/28(木) 08:53:59.60 ID:dxt9/2O+0

和「鷺森さん人気ですね……」

由暉子「和さんは?」

和「憧ですね」

由暉子「ですよね、私もです」

春「同じく……」

絹恵「同学年で結託しとらん!? そんなら私は、玄ちゃんにするわ! お姉ちゃんに負けてほしないし!」

浩子「欲望ダダもれやん」

絹恵「趣味も合うんやろっ? 相性もええやん!」

誠子「まぁ、趣味が合うのは嬉しいよね……憧を応援したかったけど、学年別だと淡を応援してやりたいし――うん、私も玄にしようかな」

透華「そちらこそ同級生の結託では……では私は、高鴨さんに票を投じますわ」

和「差し支えなければ、理由など伺えますか?」

透華「京太郎さんは……純粋でまっすぐな方と見受けましたわ。その清浄さに耐えうるのは、阿知賀ですと高鴨さんが一番かと思いましたの」

和「なるほど……」

透華「満足しまして、原村和?」

和「はい、ありがとうございました。確かに穏乃も、京太郎くんの隣に並び立ちうるようです」

由暉子「まぁ負けませんけど」

春「みんなも早く、私のステージに上がってきて……」

初美「はいはい、煽らないんですよー」

塞「えーっと……玄さん2宥さん2新子さん3鷺森さん3高鴨さん1、かな?」

誠子「うまくバラけてますね」

メグ「では――お二方のコメントで締め、というこトデ?」

浩子「そうですね。ほな、お願いしますわ」


憧「……その、もう少し……素直になって、アピっていきたいと思います……はぁ、なんていうか……和たちが羨ましいわね、わりとマジで」

灼「これ言ったら台無しだと思うけど、京太郎なら誰と一緒になってもおかしくないと思う。だからこそ、自分がそうでありたいと思う、かな……」


由暉子「ということで、次は白糸台編になります」

和「コメンテーターは、各校大将+春さんでお送りします」

春「よろしく……」

誠子「はは、お手柔らかにね……」


〜へべく、かも? あとコメンテーターの分量偏りあったらすいません、会話しやすい人たちで続けると、どうも……

〜その前にエンディングが先かもです、たぶん和エンド(なお時期は未定)
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/28(木) 08:56:34.41 ID:akDCBzHS0

私待つわ
いつまでも待つわ
クロチャーのように
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/28(木) 09:05:04.36 ID:Qs0iiWY7O

作者の各キャラへのイメージとか伝わるし
こういうパートも面白いね
391 : ◆t2KkLw8Fc7QA [saga]:2020/05/28(木) 09:25:51.42 ID:dxt9/2O+0

清澄編で、龍門渕が入らないのは派遣されてないから、ってなってました
つまり……>>1は無能ではなかった……?

けどおそらく、エントリーに龍門渕が入らないって意味と思うんすよね
なんで次も衣がコメンテーターにいると思います
夏大会編で龍門渕勢とそこそこ絡んで、多少書きやすくなったってのもあるかと

じゃあの
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/28(木) 11:07:43.73 ID:EZNeGn1io
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/28(木) 13:59:56.50 ID:ypMnQi3C0
おつ
キヌちゃんww
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/29(金) 15:33:44.20 ID:JUe7uyph0
素晴らしすぎる
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 18:51:43.77 ID:dp7MyFJd0
乙ッ!
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 22:43:43.26 ID:HQwCWVdBo
このノリがめちゃくちゃ懐かしいわ
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/30(土) 00:40:45.93 ID:1EZ1FbnS0
良かった
前スレちゃんと見れた
安心した
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/31(日) 18:26:10.58 ID:AKQkAaca0
乙です
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/06/01(月) 19:05:08.37 ID:JLxde3wM0
乙でした
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/03(水) 14:50:05.79 ID:XKJFcaxd0
完結まで頑張って欲しい
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/24(木) 01:54:23.59 ID:Ynl0qEUg0
2週間前くらいから読み始めてやっとここまで追いついた
ここのスレのおかげで好きなキャラがたくさん増えました
これからも続くようならすごく期待してます
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/10/27(火) 20:38:01.02 ID:yZXKW0Lg0
おわり?
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/10/29(木) 18:16:43.72 ID:ml3CMzgi0
おお、根性あるな
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/16(水) 16:16:35.66 ID:kvLk1ok50
シロ編描いてもエエんやで
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/20(水) 17:58:44.22 ID:2He1kbG50
シロ編いつか来るの待ってます…
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/14(日) 18:45:37.85 ID:lYs1296U0
むむ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/10(水) 23:05:56.97 ID:7p4sOP6F0
完結していた...

宮守ハーレムルートがみたっか・・・
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/24(月) 01:21:25.83 ID:rsZa51Tr0
さすがにもう書く気力はないかな
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/09(水) 04:17:29.36 ID:TLcvywdi0
2015年頃に見始めて忘れ去っていた作品がほんの数年前まで生きてた事に感動してしまった。

ありがとう。
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/10(木) 17:26:44.80 ID:nJVV8/LDO
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/12/20(水) 18:29:29.85 ID:mma7KZjn0
青春時代のお供として長年楽しませてもらいました。
ありがとう、お疲れ様でした
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