モバP「ずぶ濡れの猫」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:22:22.73 ID:x6/6OA5r0
P「雨降ってて外に出掛ける気も起きねー」

ピンポーン

P「あん? 注文してた奴が来たのか? はいはーい。ん?」

みく「Pチャン……上がっていい?」

P「ゲーッ! みくっ! 何でそんなに泥んこなんだよ」

みく「上がるね……」

P「ちょっと待て。待てって! そんなびしょびしょで部屋に入んなって!」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:25:31.02 ID:x6/6OA5r0
P「部屋に入るのは待て。何? 何でそんなことになってるの?」

みく「お出かけしてたのはいいんだけど……車に水をかけられた挙句その拍子で足を引っかけて転んだ」

P「マジか。ぶはっ。お前災難だな。いや、笑い事じゃないか。悪い。転んだ時にけがはしなかったか?」

みく「してない。Pチャンの家も近かったし、どうにかしようと思って来たの」

P「俺んち来てどうにかするって、事務所も近いんだからそっち行ッ田方がよかったんじゃないか」

みく「びしょびしょの姿で外を歩きたくなかったから事務所より近いここに来たのに……」

P「俺を頼ってきたのかー。プロデューサー冥利と言うか男冥利に尽きるけど……うーん」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:30:53.05 ID:x6/6OA5r0
みく「上がるねー」

P「だからそんな状態で上がんなって! とりあえずタオルやるから。拭け」

みく「ありがと。下着までぐっしゃぐしゃで気持ち悪い」

P「そりゃひでぇな。追い返すのはカワイそうだし、かといってびしょ濡れの猫を部屋に入れたくもない」

みく「Pチャンって心狭いね」

P「うるせぇ。あー……何とかしたいってんなら、まず風呂入れ」

みく「え゛っ? 何で?」

P「洗濯機も使っていいし、昨日の残り湯もあるから、そのすぶ濡れの身体どうにかしろ。風邪ひかれても困る」

みく「でも、Pチャンの家のお風呂を借りるのはちょっと……恥ずかしいというか」

P「ならなんで俺んちに来た。最近寒いし俺の家じゃなくても風呂には入れ。お前だって泥まみれでソファーに座ろうなんて思ってないだろ。それが嫌なら事務所行け。何なら送ってやるけど」

みく「わ、わかったって。入る……」

P「よろしい。適当に沸かしてくれ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:34:02.17 ID:x6/6OA5r0
みく「Pチャンのおうちのお風呂に入ることになった」

P『身体冷えてんだからゆっくり浸かれよ』

みく「分かってるって」

P『おう』

みく「ゆっくり浸かるつもりだけど……Pチャンの家だからシャンプーも洗顔料も男性用で使いにくいなぁ……とりあえずゆっくり浸かろう」

みく「ふぅ……いい湯だった。あ、スウェット。ご丁寧に未開封のやつだし。これを着ろってことかな……下着どうしよ」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:38:46.30 ID:x6/6OA5r0
みく「え? 何? もしかしてノーパンノーブラでスウェット着ろって言うの? ノーブラはともかくノーパンは……」

みく「いや、Pチャンのことだからきっとどこかに下着を用意してくれてるはず……そんなわけない! 逆に用意されてたら怖いって! ん?」

みく「こ、これはストッキング!? え? 何でPチャンの家にストッキングがあるの!? もしかしてPチャン……女装が趣味?」

みく「よく見てみれば歯ブラシも二つある。もしかしてPチャン。彼女がいる?」

P『おいみくー。風呂まだ入ってるかー?』

みく「みゃよ!? だ、脱衣所にいるよ!」

P『そか。下着の替え買ってきたから扉の前に置いとくぞー」

みく「え? 買ってきたの?」

P『サイズに関しては大丈夫だ。お前のスリーサイズはそらで言えるからな」

みく「それってセクハ……まあいいか。ありがと」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:43:54.95 ID:x6/6OA5r0
P「さぁて……雨は降ってるし、暇だねぇ。あ、ドライヤー使うか? 何なら乾かしてやろうか?」

みく「じゃあお願いしようかな。このスウェットダボダボ」

P「そりゃ俺のサイズだもん。で、どうよ最近?」

みく「どうって、いつも通りアイドルとして頑張ってるよ」

P「違う違う。学校だよ学校。そりゃ俺が保護者として出向くことあるけど細かい学校生活は分かんねぇからな。お前まだ高一っしょ。今年度ももう終わるけど、東京に来てからの一年どうだった?」

みく「学校生活は充実してるよ。けどアイドル活動が優先だから忙しない日常って感じかな」

P「両立は大変だろう。そんなときは俺に頼ればいいからな」

みく「うん。頼りにしてる」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/22(木) 22:49:08.16 ID:x6/6OA5r0
P「で、ここだけの話なんだけど。どうよ? アイドルってことは隠してるらしいけど、惚気な話とかあんの?」

みく「いきなり何。みくにそんな話は無いよ」

P「誰にも言わないからさ。隠してるとは言えお前はアイドルだ。あふれ出るオーラで思春期の男子生徒共がメロメロとかあるんじゃないの?」

みく「言い方が嫌。無いよ。みくは学校じゃ地味な方だし」

P「なーんだ。淋しい青春だなぁ」

みく「逆に聞くけど。Pチャンはみくが誰かと付き合ってるって言ったらどうするつもりなの?」

P「別れろって言う。アイドル活動に恋人は危険すぎる。スキャンダルは怖いからなぁ。恋人の存在でこの業界から消える奴はごまんと見てきたからなぁ」

みく「だからみくはそうならないように恋愛は禁止してるの」

P「なんてプロデューサー想いのアイドルなんだ。Pチャン感激」

みく「うるさいよ」
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