市原仁奈「マンモスの気持ちになるでごぜーます!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 12:53:05.24 ID:8ig+d97bo
仁奈「ぱおーんっ♪」

ちひろ「あら、仁奈ちゃんご機嫌ね」

仁奈「はいでごぜーます!」

ちひろ「読んでるのは……超人大全集?」

仁奈「ちひろおねーさん! 仁奈は、このちょーじんが好きですよ!」

ちひろ「この超人って……マンモスマン?」

仁奈「はいっ♪」

ちひろ「……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1519617184
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 12:58:55.12 ID:8ig+d97bo
ちひろ「……ダメよ、仁奈ちゃん」

仁奈「えっ? どうしてでごぜーますか?」

ちひろ「マンモスマンはね、とーっても悪い超人なの」

仁奈「でも、キグルミを着てるでごぜーますよ?」

ちひろ「マンモスマンはね、今は、超人刑務所に捕まってるの」

ちひろ「刑務所っていうのは、悪い人が入る所っていうのは知ってるよね?」

仁奈「おー、確かに、その通りです!」


仁奈「……そっかー、マンモスマンは悪い奴なのかー」


https://www.youtube.com/watch?v=UTSEe0NiWSs
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:03:32.59 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

看守「……」

カツ…カツ…


マンモスマン「――いよう、看守さん」


看守「!? ま、マンモスマン……!?」

看守「お前が声をかけてくるなんて、珍しい……」


マンモスマン「なあに、そういう日もあるって事よ」


看守「……?」


マンモスマン「ふはは……そう怖がる事は無いだろう」

マンモスマン「今のオレは、檻の中なんだからな」


看守「……ああ、そうだな」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:10:09.89 ID:8ig+d97bo
マンモスマン「アンタは、他の看守とは違ったからな」

マンモスマン「このオレを囚人としてでなく、超人として扱っていた」


看守「それは……当然だろう」


マンモスマン「ほう?」


看守「お前と、ロビンマスクの熱いファイト!」

看守「あんなものを見せられて、熱くならない男はいない!」

看守「……私は、あの時会場で、あのファイトを見ていたんだ」


マンモスマン「……はっはっは! そうか、そういう理由だったか!」


看守「しかし……何故、今そんな話を?」


マンモスマン「少しばかり気になったからに過ぎん」

マンモスマン「オレの中で、そいつだけがひっかかっていただけの話よ」


看守「……?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:14:13.11 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

「大変だ――ッ!! 囚人が脱走したぞ――ッ!!」


看守「何っ!? 脱走だって!?」

看守「一体誰が――」


  ・  ・  ・


マンモスマン『オレの中で、そいつだけがひっかかっていただけの話よ』


  ・  ・  ・


看守「! まさか――」


「牢屋の壁を、ぶち破って逃げたようだ!」

「なんてパワーだ……!」

「そんな事を言ってる場合か! 追えっ! なんとしても探し出すんだ!」


看守「――マンモスマン……!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:22:34.71 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

キン肉マン「何ーっ!? マンモスマンが脱走しただって!?」

ミート「そうなんです! 超人刑務所の牢を破って……!」

キン肉マン「妙におとなしいと思っていたら……!」

キン肉マン「こうしちゃおれん! 今すぐ私が――」


ロビンマスク「――待て、キン肉マン」

ウォーズマン「ああ、お前が焦る必要はないぜ」


キン肉マン「ロビン……? それに、ウォーズマンまで!」


ロビンマスク「キン肉マンよ。キン肉星の大王のお前が、そんな事でどうする」

ウォーズマン「その通りだぜ。脱走犯に構ってる場合じゃないだろう」


キン肉マン「しかし……!」


ロビンマスク「マンモスマンは、私達が追う」

ウォーズマン「アイツには、オレも借りがあるからな!」


キン肉マン「おおっ! 二人が行ってくれるなら、こんなに頼もしい事は無い!」

キン肉マン「――任せたぜ、二人とも!」


ロビンマスク・ウォーズマン「ああ! 任されたぜ、キン肉マン!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:28:19.63 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

仁奈「……今日は、お仕事は無いでごぜーます」

仁奈「事務所に行っても、誰も居ないし……」

仁奈「……お家に帰っても……」

仁奈「……」


「……ぐはぁっ!」


仁奈「? 今の声は、なんでごぜーますか?」

仁奈「公園の方から……とっても、くるしそうな声が……」

仁奈「……」


仁奈「行って、確かめてみよー!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:34:04.28 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

マンモスマン「……ぐううっ……!」

マンモスマン「さすがは、超人を収監しておくための、超人刑務所……!」

マンモスマン「ただでは逃さんと言う訳か……!」

マンモスマン「……ハァ……ハァ……!」


マンモスマン(腹に負った傷が癒えるまで……此処は動けん)

マンモスマン(もし、誰かに見つかったら、その時は……!)


「そこに、誰か居るでごぜーますか?」


マンモスマン「!」

マンモスマン「ノーズ・フェンシング――ッ!」

ヒュッ――


仁奈「ひっ!?」


マンモスマン「ちいっ!」

――ピタァッ!

マンモスマン「……ただのガキか」


仁奈「……ぞ、ゾウさん……?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:42:01.03 ID:8ig+d97bo
マンモスマン「……まさか、こんなガキに見つかるとは」

マンモスマン「このオレ様も、運が尽きちまったようだぜ!」

マンモスマン「……うぐぅっ!」ズキッ!


仁奈「もしかして……マンモスマンでごぜーますか?」


マンモスマン「……ほう、このオレを知っているのか」


仁奈「はいっ! とーっても悪い超人でごぜーます!」


マンモスマン「……ふははははっ! その通りよ!」

マンモスマン「だったらどうするつもりだ、ガキ!」


仁奈「ここで、待っててくだせー!」

たたたたっ…!


マンモスマン「……」

マンモスマン「……ふはは、脱走してすぐ捕まるとは、な」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:46:21.26 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

仁奈「――待ちやがりましたか?」


マンモスマン「? おい、ガキ」


仁奈「もー! 仁奈は、ガキじゃなくて、仁奈でごぜーますよ!」


マンモスマン「そんな事はどうだって良い」

マンモスマン「どうして、一人で戻ってきやがった」

マンモスマン「それに、その手に持ってる袋は何だ」


仁奈「これは、オニギリと、パンです!」


マンモスマン「……何?」


仁奈「……仁奈は、マンモスのキグルミを持ってね―ので」

仁奈「だから、オニギリか、パンか、どっちか決められなかったです……」


マンモスマン「……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 13:52:52.11 ID:8ig+d97bo
仁奈「オニギリは、ツナと、オカカと……あと、シャケ!」

仁奈「パンは、タマゴと、ハムと〜」


マンモスマン「そんな事を聞いてるんじゃねえ!」


仁奈「ご、ごめんなさい……どっちも嫌でごぜーましたか?」


マンモスマン「お前、どうして誰にも知らせなかった?」

マンモスマン「このオレを悪行超人と知っているのに、何故だ」


仁奈「えと……仁奈は……仁奈は、むずかしいことは、よくわからねーです」

仁奈「マンモスのキグルミもないから……」

仁奈「だから、頑張って、頑張って、いーっぱい考えました」


マンモスマン「……」


仁奈「だけど……その前に、お腹をおさえてたから……」

仁奈「お腹が空いてやがるのかなー、って思ったでごぜーます……」


マンモスマン「……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:01:17.20 ID:8ig+d97bo
マンモスマン「……ふん、おかしなガキだ」


仁奈「でも……だけど、オニギリでも、パンでもなかったんですね」

仁奈「あとは、えーっと、えーっと……!」

仁奈「――あっ! アメ! アメが、ありやがりました!」

仁奈「これなら……どう?」


マンモスマン「……」


仁奈「……」


マンモスマン「……」

マンモスマン「――ちっ! そいつをよこしな、ガキ」


仁奈「! はいっ! どーぞっ♪」


マンモスマン「……」

仁奈「ふおお……! マンモスマンの手は、大きいでごぜーますなぁ!」

マンモスマン「……」

仁奈「美味しいですか?」

マンモスマン「……ふん! まあまあだな」

仁奈「えへへっ♪ 良かったでごぜーます!」

マンモスマン「……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:11:31.01 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

ロビンマスク「あれから一週間……奴の足取りは、この公園で途絶えている」

ウォーズマン「オレのコンピューターの計算によると……そう、遠くへは行っていないはず」

ロビンマスク「この血の痕から察するに、かなりの深手だ」

ウォーズマン「それなのに見つからないのは……」


ロビンマスク「誰か、協力者が居るか……」


ウォーズマン「……もしくは、脅して協力させている、か」


ロビンマスク・ウォーズマン「……」

ロビンマスク「……考えていても始まらない」

ウォーズマン「ああ! 今は、一刻も早くマンモスマンを捕まえなくては!」

ロビンマスク「借りがあるとは言え、熱くなりすぎるなよ、ウォーズマン」

ウォーズマン「わかっているさ」


ウォーズマン「だが……首を洗って待っていろよ、マンモスマン!」


ロビンマスク「ふっ……マンモスマンはついていないな」

ロビンマスク「ウォーズマンの心に、火を灯してしまったのだから!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:21:50.59 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

仁奈「パオー♪ パオーパパオー♪」

ちひろ「ねえ、仁奈ちゃん」

仁奈「? なんでごぜーますか、ちひろおねーさん」


ちひろ「何か……内緒にしてる事、無い?」


仁奈「はいっ、あり……な、ないでごぜーます!」

ちひろ「仁奈ちゃん」

仁奈「……」

ちひろ「学校からね、最近来てないって連絡があったの」

仁奈「そ……それは……」

ちひろ「それに、事務所に来る時も泥んこで……」

仁奈「……」

ちひろ「お願い、仁奈ちゃん」

ちひろ「危ない事に巻き込まれてるんじゃないかと、心配に――」


仁奈「危なくなんてねーでごぜーますっ!」


ちひろ「に、仁奈ちゃん……?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:30:42.56 ID:8ig+d97bo
仁奈「全然! 危なくなんてない!」

ちひろ「お、落ち着いて、仁奈ちゃん!」


仁奈「仁奈は、仁奈って呼ばれなくても、ガキって呼ばれても良いでごぜーます!」

仁奈「キグルミを着てる人に、悪い人はいやがりません!」

仁奈「なのに、なんで……なんで危ないなんて……」

仁奈「悪いちょーじんだなんて、言うでごぜーますか!?」


ちひろ「悪い超人……?」

ちひろ「! まさか、最近ずっとニュースでやってる、脱走したっていう――」


仁奈「マンモスマンは、良いちょーじんでやがります!」


ちひろ「マンモスマンに!?」

ちひろ「ダメよ、仁奈ちゃん! マンモスマンは、危険な超人なのよ!」


仁奈「そんな事ない!」

仁奈「皆……皆、嘘つきだっ!」


ちひろ「あっ、待って仁奈ちゃん! 仁奈ちゃん!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:38:17.29 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

ちひろ「……はぁ……はぁ……!」

ちひろ「こんな事なら、普段から運動しておくんだった……!」

ドンッ!

ちひろ「きゃあっ!?」


ロビンマスク「――おっと、こんな所で走ると危ないぜ、お嬢さん」

ウォーズマン「そんなに慌てて、一体どうしたんだ?」


ちひろ「ろ、ロビンマスクに、ウォーズマン!」

ちひろ「大変……大変なんですっ!」


ロビンマスク「これは……ただ事じゃなさそうだ」

ウォーズマン「良ければ、オレ達に話してみてくれ」


ちひろ「仁奈ちゃんが……」

ちひろ「仁奈ちゃんが……マンモスマンにっ!」


ロビンマスク・ウォーズマン「!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 14:41:06.27 ID:8ig+d97bo
CMタイミングなので休憩
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 15:21:44.52 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・
森の中


仁奈「――マンモスマンっ! マンモスマーンっ!」


…ガサガサッ


マンモスマン「――うるせえガキだ」

マンモスマン「隠れ場所を教えたとは言え、毎日来ちゃあ――」


仁奈「マンモスマンっ!」

ぎゅっ!

マンモスマン「おっ、おい!?」

仁奈「んー! んー!」

ぐりぐりっ!

マンモスマン「何をしやがる。さっさと離れろ!」

仁奈「嫌でごぜーます! だって、危なくない!」

仁奈「マンモスマンは、良いちょーじんだもん!」

マンモスマン「……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 15:28:53.57 ID:8ig+d97bo
仁奈「……マンモスマンは、言葉が乱暴でごぜーます」

仁奈「でも……仁奈が来たら、絶対出てきてくれやがります」

仁奈「ちゃんとお話してくれて、相手をしてくれるでごぜーます」

仁奈「とってもでっかくて、とってもあったけー……」

仁奈「マンモスのキグルミを着た、良いちょーじんでごぜーますよ……!」


マンモスマン「お前……」


仁奈「なのに、皆はマンモスマンを悪く言う……」

仁奈「だから……悪いのは、マンモスマンじゃなくて皆!」

仁奈「皆が嘘をついて、マンモスマンをいじめてやがります!」


マンモスマン「……」


ロビンマスク・ウォーズマン「――そこまでだ、マンモスマンっ!」


マンモスマン「! ロビンマスクに、ウォーズマン……!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 15:35:46.36 ID:8ig+d97bo
ちひろ「仁奈ちゃん! 早く、こっちに!」


仁奈「嫌でごぜーます! マンモスマンは、悪くないもん!」

仁奈「マンモスマンは、良いちょーじんでごぜーます!」

マンモスマン「……」


ウォーズマン「おのれ、マンモスマン! いたいけな少女を騙すとは!」

ロビンマスク「マンモスマン! その子から離れろ!」


仁奈「マンモスマン! 仁奈は、マンモスマンから離れねーです!」

仁奈「だから、ぎゅっとしててくだせー!」

仁奈「仁奈は、マンモスマンの味方でごぜーますよ!」

マンモスマン「……」


マンモスマン「――ふははははっ! こうなったら遊びは終わりよ!」

マンモスマン「ガキぃ! お前はもう用済みだぁーっ!」


仁奈「ま……マンモスマン?」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 15:45:03.22 ID:8ig+d97bo
仁奈「用済みって……えっ……?」


マンモスマン「まさか、このオレがガキの相手を本気出すると思ったかーっ!」

マンモスマン「全ては演技! お前を騙すための作戦よーっ!」

マンモスマン「だがっ! 奴らに見つかった今、お前に用はないっ!」


仁奈「嘘……嘘でごぜーますっ!」


マンモスマン「お前にオレの何がわかる!」

マンモスマン「このオレは、悪行超人――マンモスマン様よ――ッ!」

マンモスマン「パワフル・ノーズ!」

グワアッ!

仁奈「お、お鼻が……!?」


ちひろ「キャアア――ッ!? 仁奈ちゃん! 仁奈ちゃ――ん!」

ロビンマスク「やめろ、マンモスマン! その子を離すんだ!」

ウォーズマン「マンモスマン……! お前は、やはり最低の野郎だ――ッ!」


マンモスマン「ふはははははっ! 今更何を言っている!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 15:53:01.20 ID:8ig+d97bo
マンモスマン「コイツを離せと言ったな、ロビンマスク!」

仁奈「降ろして……降ろしてくだせー、マンモスマンっ!」

マンモスマン「……――あばよ」ボソッ

仁奈「えっ――?」


マンモスマン「そうらっ! 受け取れッ!」

ポイッ――!

仁奈「う……わあっ!?」


ロビンマスク「! いかん! とあっ!」

ヒュンッ――パシッ!

ロビンマスク「……怪我はないかい、お嬢ちゃん」

仁奈「は……はいでごぜーます」

ロビンマスク「……」

…スタッ!


マンモスマン「はっはっは! ナイスキャッチだ、ロビンマスク!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 16:02:46.63 ID:8ig+d97bo
ちひろ「仁奈ちゃん……!」

ぎゅっ!

仁奈「ち、ちひろおねーさん……?」

ちひろ「もう……もう! 心配したんだから……!」グスッ

仁奈「ちひろおねーさん……」


マンモスマン「……」


ウォーズマン「マンモスマンよ! オレは、お前を許さんッ!」

ウォーズマン「今ここで、オレが引導を渡してやる!」


マンモスマン「……ほう? お前如きが、オレを倒せると?」


ウォーズマン「抜かせ! オレが、あの時のままだと思ったら大間違いだぜ!」

ウォーズマン「受けた借りはきっちり返させて貰う!」


ロビンマスク「……――待て、ウォーズマン」


ウォーズマン「ロビンマスク、どうして止めるんだ!?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 16:11:02.22 ID:8ig+d97bo
ロビンマスク「今此処で戦っては、彼女達に被害が及ぶかもしれん」

ロビンマスク「それに……マンモスマンは、一度真剣勝負をした相手だ」

ウォーズマン「だが……!」

ロビンマスク「だからこそッ!」


ロビンマスク「マンモスマン! 今のお前は、許してはおけないッ!」


マンモスマン「面白い……ならば、二人まとめてかかってこい!」


ロビンマスク「……焦るな。お前の相手は、リングの上でしてやる」


マンモスマン「ほう……!」


ロビンマスク「これも運命、か」

ロビンマスク「マンモスマン! この子の所属する事務所――」

ロビンマスク「――346プロダクションが、お前を裁く場所だッ!」

ロビンマスク「まさか……逃げるとは言うまいな」


マンモスマン「……良いだろう! その話、乗ってやる!」

マンモスマン「だが……返り討ちにしてやるぜ――ッ!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 16:26:40.65 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

ロビンマスク・ウォーズマン「……」

ロビンマスク「!」

ウォーズマン「……来やがったか」


マンモスマン「さあて、どっちを先に血祭りにあげてやろうか!」

マンモスマン「ふははははっ!」


ロビンマスク「……まずは、リングの用意をしよう」


ゴゴゴゴゴゴゴッ…!


ロビンマスク「346プロダクションは、芸能プロダクションとして存在していたのではない!」


ロビンマスク「遥か古来より、罪を犯した超人を――裁く方法を決める場!」


ロビンマスク「その本来の名は――Missing law(ミッシング・ロウ)プロダクション!」


ロビンマスク「あの屋上に現れたリングが、お前を裁く場だーっ!」


マンモスマン「……面白い! やれるものなら、やってみろーっ!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 16:31:09.41 ID:8ig+d97bo
お昼寝
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 16:39:04.77 ID:qU3behpMO
なんだ君か
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 18:07:49.30 ID:8ig+d97bo
  ・  ・  ・

吉貝「さあて! 遂に始まります、裁きの超人デスマッチ!」

中野「この試合を見るためなら、女房を質に入れても惜しくありまへんで〜!」

吉貝「実況は私、吉貝と」

中野「解説は、おまたせシマウマ〜! 世界に羽ばたくアデランスの中野さんです〜!」

吉貝「――で、お送りします!」


ロビンマスク「……!」

ウォーズマン「コー……ホー……!」


マンモスマン「……」


ロビンマスク「マンモスマンよ、二対一だが、異論はあるまい?」

ウォーズマン「これは、古来より超人界に伝わる審判の方法……!」


マンモスマン「罪を犯した超人は、二人の超人を同時に相手せねばならない……」

マンモスマン「だが、間違いを犯していないのなら、勝利の女神は微笑む……!」

マンモスマン「ふははははっ! なんとも残虐な方法を思いつく女神よ!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 18:15:52.06 ID:8ig+d97bo
ロビンマスク「本当ならば、一対一の真剣勝負をしたかった」

ロビンマスク「しかしッ! 今のお前にそんな価値は無いッ!」

ウォーズマン「この裁きから逃れた超人は一人も居ないッ!」

ウォーズマン「お前は、オレ達が地獄に送ってやるぜ――ッ!」


マンモスマン「抜かせ、正義超人の甘ちゃんどもが――ッ!」

マンモスマン「このオレは、もう誰の指図も受けんッ!」

マンモスマン「お前達を倒し、自由を掴み取ってみせるぜ!」

マンモスマン「パオオォォ――ンッ!」


カ――ンッ!


吉貝「今、裁きの始まるを告げるゴングが鳴った――っ!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/26(月) 18:24:59.91 ID:8ig+d97bo
ウォーズマン「まずはオレからだ、マンモスマン!」

ウォーズマン「ベアークロー!」

シャキンッ!


吉貝「ウォーズマン、その代名詞でもあるベアークローで先制攻撃だーっ!」


ウォーズマン「コー……ホー……!」

マンモスマン「ふん! ぬるいぬるい!」

マンモスマン「そんな攻撃、ハエが止まっちまうぜーっ!」

スッ、スッ…!


吉貝「しかし、マンモスマン! ウォーズマンの猛攻を華麗に避けるーっ!」

中野「マンモスマンは、パワーと知性だけでなく、テクニックもありますからねぇ」


ウォーズマン「! 今だっ、ソリャアア――ッ!」

ドカアッ!

マンモスマン「うぐうぅ!? 何ぃっ!?」


吉貝「ああ――っと! ウォーズマン、強烈なソバット――っ!」

中野「ベアークローは囮だったようですね」

中野「エッチな本のもっと奥に、もっとエッチな本を隠すのと同じでおま」
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