千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」

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443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/06(火) 20:21:00.88 ID:G6bLkOW+0
善子「腰抜けー!!アホー!!間抜けー!!!」

花丸「善子ちゃん、そんな事言ってないで、あれやるずら」

善子「えっ…?あ…あー…あれね……」

善子「えーっ…と……」ゴソゴソ…

善子「あった…!」

吹き矢 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

善子「行くわよ〜……ヨハネファイナルダーク…

花丸「いいから、早く撃つずら!!」

善子「〜っ…!わ…分かったわよ…!!ヨハネアローッ!!!」フッ!!!

曜の鞄 ピタッ!

善子「よし…!鞄に当たったわ!」

花丸「ナイスずら!善子ちゃん!!」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/06(火) 20:22:10.99 ID:G6bLkOW+0
善子「散々練習したからね!!外す事はないわ!」

花丸「あれ…?その吹き矢は、善子ちゃんが天から授かった相手を追跡する吹き矢って設定だったんじゃ……」

善子「あっ…!」

花丸「忘れてたずらね…?」

善子「ち…違う…!!ていうか、設定って言うな!!」


曜「はぁ…はぁ……」タッタッタッ!

曜の鞄 「………」ピッピッピッ…














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445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/06(火) 22:49:15.98 ID:YMXK0NL3O
小物感が凄いんだが
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/06(火) 23:58:23.64 ID:rLpm/ltW0
期待
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:19:02.39 ID:KH0vmilW0

次の日 朝−

千歌達のマンション−


チュンチュン…


梨子「………」

梨子(はぁ…曜ちゃんと千歌ちゃん襲いなぁ……)

梨子(………)

梨子(昨日の事…聞きたいのに……)

曜「行って来まーす」ガチャ!

梨子「あっ、曜ちゃん!」
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:20:43.05 ID:KH0vmilW0
曜「梨子ちゃん!おはヨーソロー!あれ?千歌ちゃんは、まだ来てない感じ?」

梨子「うん、なんかバタバタしてるのは聞こえたけど…」

曜「あはは、千歌ちゃん、朝弱いからね〜」

梨子「………」

梨子「あのさ、曜ちゃん…」

曜「あっ…もしかして、昨日の事…?」

梨子「えっ…う…うん……よく分かったわね…」

曜「いやぁ〜…あんな事しちゃったら、当然、梨子ちゃんも心配してるだろうなぁ〜って思って…」

梨子「じゃ…じゃあ…」

曜「ん〜…でも、理由は言えない…かな……」

梨子「え…」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:21:43.95 ID:KH0vmilW0
曜「千歌ちゃんに口止めされてるの……梨子ちゃんには言っちゃダメだって……」

梨子「口止めって……」

曜「でも、それは私が転校して来たばっかりの時の話で、今は、たぶん、千歌ちゃんも話していいと思ってると思う……」

梨子「そ…それなら…!」

曜「でも、私の口からは言えないよ、千歌ちゃんの問題だから…」

梨子「曜ちゃん……」

千歌「行って来まーす!」ガチャ!

梨子「あ、千歌ちゃん…!」
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:22:42.83 ID:KH0vmilW0
曜「千歌ちゃん!おはヨーソロー!」

千歌「おはよー!二人とも!!ごめんごめん!ちょっと遅れた!」

曜「いいよいいよ、私も今出た所だし!さっ、早く学校行こう!」

千歌「うん…!」

梨子「………」

千歌「ん?梨子ちゃん、どうかした?」

梨子「……いや、なんでもないわ、さっ、行きましょう」

千歌「え…?そう…?なら、いいけど…」



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451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:23:43.91 ID:KH0vmilW0
千歌「よーし!行くぞ〜!オレンジみかん号!」ブロロロ…

曜「千歌ちゃん号も、行くよ〜!!」ブロロロ…

梨子「って、いやいやいやいや!」

千歌「ん?どうかしたの?」

梨子「二人とも、スクーター乗ってくの!?私は!?」

曜「ん〜……後ろ、乗ってくかい?」キランッ!

梨子「いや、犯罪だから!」

千歌「でも、そうしないと梨子ちゃんだけ走る事になるよ?」

梨子「えぇ!?スクーターに乗らないって選択肢は無いの!?」

千歌「えぇ〜!だって、せっかく持ってるのに乗らないなんて!」

梨子「でも、私だけ走るなんておかしいでしょ!」

千歌「だから、乗ればいいよ!二人ぐらいなら余裕だよ!!余裕!!」

梨子「そういう問題じゃないでしょ!?犯罪なの!犯罪!!ルールなの!やっちゃダメなの!!」

千歌「梨子ちゃん…ルールは破るためにあるんだよ!」

梨子「はぁ!?」
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:25:11.85 ID:KH0vmilW0
千歌「さっ!行こう!!」グイッ!!

梨子「わわっ!ちょっ…千歌ちゃ…

千歌「おりゃ!」グイッ!!

梨子「きゃっ!」ドサッ!!

千歌「よし!!出発進行ー!!!」ギュルン!!

梨子「えっ…!?」

曜「ヨーソロー!!」ギュルン!!

千歌「ひゃっほうー!!!」ビューーーンッ!!

曜「いえええいっ!!!」ビューーーンッ!!

梨子「いやあああああああああっっっ!!!」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:26:03.17 ID:KH0vmilW0
梨子「死ぬ死ぬ死ぬ!!降ろして!!死ぬから!!」

千歌「死なないよ!ちゃんと、私に掴まってれば!」ブーンッ!!

梨子「掴まってるわよっ!!」

曜「あはは!楽しーね!!」ブーンッ!!

千歌「うん!!最高!!!」ブーンッ!!

梨子「楽しくないわよ!!バカじゃないの!?」

千歌「そんな風に目つぶってるからだよ!もったいないよ!目、開けて!!」ブーンッ!!

梨子「怖くて開けられないの!」

千歌「大丈夫!!信じて!!」ブーンッ!!

梨子「う…うぅ……」

梨子(す…少しだけなら……)

梨子「……」スゥ…

梨子「…!」
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:26:30.81 ID:KH0vmilW0
千歌「どう?気持ちいいでしょ!!」ブーンッ!!

梨子「………」

千歌「あれ?気絶でもした?」ブーンッ!!

梨子「すごい……」

千歌「…!」ブーンッ!!

千歌「見えた!?」ブーンッ!!

梨子「うん……景色が流れてく……」

千歌「でしょ!!それに風も気持ちいい!!」ブーンッ!!

梨子「うん…うん…!たしかに…!!気持ちいいわね!!」

曜「おー!梨子ちゃん、分かってきたね!!」ブーンッ!!

梨子「うん…!気持ちいい!バイクって、こんなに気持ちいいものだったんだ…!!」

千歌「あはは、スクーターだけどね〜!」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:28:06.91 ID:KH0vmilW0
警察官「最近、不良生徒が多いからな…見つけたら、ちゃんと注意しないと…」トコトコ…

オレンジみかん号 ブーンッ!!

千歌ちゃん号 ブーンッ!!

警察官「む…?」

千歌「いえええええいっ!!!」ブーンッ!!

曜「気持ちー!!」ブーンッ!!

警察官「なっ…!?そ…そこの原付!!止まりなさい!!!」ダッ!!

千歌「ん?あ…!警察だ!!」ブーンッ!!

曜「お…!ほんとだ!」ブーンッ!!

梨子「えぇ!?えええ!!??嘘!?捕まっちゃうじゃないの!!」

警察官「ノーヘル禁止ー!!!二人乗りもだー!!!あと、スピード違反だー!!」ダッダッダッ!!

千歌「お勤めご苦労様ですっ!」ビューンッ!!

曜「ヨーソロー!」ビューンッ!!

梨子「…!?」

警察官「コ…コラァー!!待てーー!!!」ダッ!

千歌「あはは、追いつけるわけないよーん」ブーンッ!!

曜「ま、バイクで来たところで、捕まらないけどね〜!」ブーンッ!!

梨子「ちょ…ちょっと!!二人とも!?」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:28:35.09 ID:KH0vmilW0
千歌「ん?どしたの?梨子ちゃん」ブーンッ!!

曜「何ー?」ブーンッ!!

梨子「い…いいの…!?あんな事して!!」

千歌「いいわけないじゃん!!あはは!」ブーンッ!!

曜「当たり前だよ!梨子ちゃん!!」ブーンッ!!

梨子「え…えぇ……?」

梨子(ダ…ダメだ……私、この子達の事、分からないわ……)

千歌「ひゃっほうー!!!」ブーンッ!!

曜「ヨーソロー!!!」ブーンッ!!












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457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:30:57.71 ID:KH0vmilW0

焔ヶ丘高校 二年生教室−


海未「え…ツ…ツバサさんから……?」

穂乃果「うん…水見色を潰せって……」

ことり「そんな…」

穂乃果「まあ、言われなくてもやる話だったけど、これで、もう本当にやらないわけにはいかなくなった……」

海未「そうですね……」

ことり「…!」

ことり「ま…待って…!!でも、あと少しすれば、そのツバサさんから自由になれるんでしょ!?それなら…!」

穂乃果「……ことりちゃん…」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:32:35.83 ID:KH0vmilW0
ことり「お願い…穂乃果ちゃん……、だって、こんなのおかしいよ…水見色と焔ヶ丘が争う必要なんて無いんだよ……」

穂乃果「………」

穂乃果「必要だよ……」

ことり「…!」

ことり「そんな…!なんで…!!」

穂乃果「私のため……ことりちゃんも、本当に私の事考えてくれるなら、口出さないでよ……」

ことり「…!」

ことり「穂乃果ちゃ…」ウルッ…

穂乃果「………」

海未「穂乃果っ…!!」

穂乃果「…!」

海未「謝りなさい……ことりに……」

穂乃果「………」

ことり「海未ちゃん……」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:33:02.94 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

海未「………」

穂乃果「もう、いい……」クルッ…

海未「あっ…!穂乃果…!!」

穂乃果「………」ガララ…バタンッ…

海未「穂乃果……」

ことり「穂乃果ちゃん……」
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:33:34.43 ID:KH0vmilW0
海未「ごめんなさい…ことり……」

ことり「そんな……海未ちゃんが謝る事がじゃないよ……」

海未「いえ…私が悪いんです……私が…あの時、ちゃんと気づいてあげていれば……」

ことり「それなら、私だってそうだよ…!穂乃果ちゃんが、一人で苦しんでるのに気づけなかった…!相談に乗ってあげることもできなかった…!」

海未「………」

海未「…いいんですよ…ことり……ことりは、私達の支えなんですから……」

ことり「海未ちゃん……」
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:34:25.15 ID:KH0vmilW0
海未「でも、だからといって水見色潰しを辞めるわけにはいきません……今、それが無くなれば…穂乃果は……」

ことり「違う…!それじゃあ、繰り返すだけだよ…!!変わんなくちゃダメなんだよ…!」

海未「………」

海未「ごめんなさい…ことり……私は…私は、もう穂乃果を失いたくはないんです……」

ことり「…!」


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


ことり「あっ…」
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:36:05.77 ID:KH0vmilW0
海未「ホームルームが始まります…私は席に戻りますね」

ことり「穂乃果ちゃんは…!」

海未「………」

海未「分かりません…いづれ戻ってくるでしょう……」

ことり「う…うん……」

















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463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:36:49.86 ID:KH0vmilW0

水見色高校 昼休み−

屋上−


千歌「相手を絶対倒す最強のパンチって何か分かる?」

凛「ん…ん〜……ものすごい威力の…」

千歌「はずれ〜」

凛「えぇ〜!?でも、すごい強いパンチなら、相手は立てないにゃ!」

梨子「………」モグモグ…

花陽「……」モグモグ…

千歌「ん〜…まあ、本当にすごい威力なら立てないよ?でもね、人間ってのは、案外、来るって分かってれば、どんなパンチも一発なら耐えられるんだよ」

凛「そ…そんな事…」

千歌「あるって、我慢すればいい、覚悟すればいい、もっと言えば、ガードすればいい。来るって分かってるなら、耐えられないパンチはないよ」

凛「じゃ…じゃあ、正解はなんにゃ」

千歌「簡単だよ!来るって分からないパンチを打てばいい!」

凛「来るって分からないパンチ…?」

曜「ま、その代表例がカウンターだね!千歌ちゃんお得意の!」

凛「カウンター……」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:38:29.90 ID:KH0vmilW0
千歌「喧嘩の中で、相手が一番油断する瞬間っていつだと思う?」

凛「ん〜……攻撃の時…?」

千歌「そうそう、だから、その瞬間を狙う…相手が踏み込んで攻撃を繰り出そうとした瞬間…!」

千歌 バッ!!

凛「…!」フワッ…

千歌「拳を突き出す……」

千歌「相手の見えない角度、タイミング、スピードで打つ…!これがカウンターの原則!」

凛「でも、それって失敗したら……」

千歌「うん…自分が大ダメージを食らう…相手の攻撃に対して、こっちは踏み込んでるわけだからね……」

凛「こ…怖いにゃ…」
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:40:06.64 ID:KH0vmilW0
千歌「でも、そこを乗り切れれば、一発で相手を倒せる!ハイリスクハイリターンってやつだね!」

凛「な…なるほど……」

千歌「だから、カウンターで一番大切なのは、まず相手の攻撃を見切ること!これに尽きるよ!」

凛「見切る……難しそうにゃ……」

千歌「普通にやればね…」

凛「普通に……?じゃあ、普通じゃない方法があるって事かにゃ…?」

千歌「うん…!ズバリ、相手の攻撃を待つんじゃなく、打たせる!」

凛「う…打たせる……?」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:41:17.50 ID:KH0vmilW0
千歌「例えばだけど、不用意に前に出たり、わざとガードに隙を作って狙わせたり……相手の次の攻撃を誘導するの!」

凛「誘導……す…すごいにゃ……」

曜「まあ、失敗すれば、普通に攻撃くらって終わりだけどね〜」

凛「てことは、またハイリスクハイリターンって事かにゃ……」

千歌「だから、練習しないと実践では使えない…まあ、私は、いきなり実践でやったけど……」

凛「え…!?で、できるのかにゃ!?」

曜「いやいや、普通は無理だよ。千歌ちゃんは特別だからね…凛ちゃんは、やりたいなら、ちゃんと練習した方がいいよ」

千歌「いやぁ〜…///」テレテレ
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:41:48.16 ID:KH0vmilW0
凛「分かったにゃ…!じゃあ、さっそくカウンターやってみるにゃ!」

千歌「よっしゃ!じゃあ、私が適当に攻撃するから…

梨子「じゃないでしょ!!なんで喧嘩教えてるのよ!!」

千歌「えっ…」

梨子「喧嘩しないんでしょ!!昨日、ことりちゃんに言われたばっかりじゃない!!」

千歌「い…いやぁ〜……これは、喧嘩というか…スポーツ…?みたいな……あはは…」

梨子「明らかに喧嘩目的だったでしょ!!もう!本当にダメよ?喧嘩しちゃ…」

千歌「わ…分かってるって…!昨日だって、焔ヶ丘に絡まれたけど、黙って逃げ出し…」

梨子「え…?そうなの…?」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:44:19.44 ID:KH0vmilW0
千歌「うん…!ね!曜ちゃん!」

曜「本当だよ、なんか変な二人組で、千歌ちゃんに腰抜けだなんて言うもんだから、キレそうになったけど、逃げてきたよ」

梨子「へぇ〜…偉いわね、二人とも」

千歌「えへへ…///」

曜「いやぁ〜…///」

花陽「…」モグモグ…

花陽「…」ゴクン…

花陽「…変な二人組って、どんなですか?」

曜「え…?ん〜…えっと…片方は、なんか自分の事ヨハネとか言ってて…もう片方は、なんか方言……ずらって言ってたかな…?」

凛「えっ…」

花陽「そ…それって……」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:47:56.44 ID:KH0vmilW0
曜「あれ?知ってるの?」

凛「…知ってるにゃ……アホのよしまるコンビだにゃ……」

千歌「ア…アホ…?」

凛「アホだにゃ…あいつらは……」

曜「中学の時、なんかあった感じ?」

花陽「隣の中学でした、善子ちゃんと花丸ちゃんが音ノ木二中……私達と穂乃果先輩達が音ノ木三中でした」

曜「へぇ〜…なんか面白いね〜」

梨子「ちなみに、私は一中よ」

千歌「誰も聞いてないよ…梨子ちゃん……」

梨子「…!?」

梨子「なんで、そんな事言うのよ!!」

千歌「いや、なんか梨子ちゃん面白くて…」

梨子「どういう事!?」
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:48:30.96 ID:KH0vmilW0
曜「それで、何がアホなの?その二人って」

凛「喧嘩の仕方だにゃ……もう二度とやりたくないにゃ……」

曜「え…?どゆこと…?」


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


曜「あ…ベル鳴っちゃった……」

凛「まあ、そのアホ二人の話は、またどっかでしてあげるにゃ」スクッ…

凛「今は、そんな事構ってられる状況じゃないし…」

梨子「そうね……それよりも、穂乃果ちゃん達の事の方が問題だわ…」
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:50:45.75 ID:KH0vmilW0
花陽「きっと大丈夫ですよ…!ことり先輩なら!」

千歌「でもさ、例え説得できて、水見色と焔ヶ丘の対立が無くなったとしても、その…鞠莉…と果南…?って人達倒さないと、穂乃果ちゃんは自由になれないんでしょ?」

千歌「それって、結構大変なんじゃない?」

花陽「いや…!穂乃果先輩は本当に喧嘩強いので、大丈夫ですよ!」

曜「でも、一回負けてるんでしょ?」

花陽「…!そ…それは……二対一だったからで…」

千歌「たとえ、そうだとしてもさ……喧嘩で一度負けた相手に勝つってのは、本当に大変な事なんだよ」

花陽「そ…そうなんですか…?」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:51:28.68 ID:KH0vmilW0
千歌「喧嘩は、スポーツと違って、ルールなんてないからね……危険な技も使えるし、ストップも無い……だからこそ、精神面が大きく影響するんだよ」

梨子「どういう事…?」

曜「ちょっとでも気持ちで負けてれば、例え実力差があったとしても、一発で形成が逆転するって事だよ」

千歌「それが、一度負けた相手だと、どうしても負けた時のイメージが付きまとう……これがキツイ……それを考えた時点で負けたようなものだから……」

梨子「はぁ…なんとなくだけど、分かったわ…」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:52:17.09 ID:KH0vmilW0
花陽「じゃ…じゃあ、穂乃果先輩が勝つのは相当難しいって事ですか…?」

千歌「まあね…普通に考えたら無理だろうね……」

凛「………」

凛「大丈夫にゃ……」

千歌「…?」

凛「穂乃果先輩なら……昔の…凛の憧れた穂乃果先輩なら……」

花陽「凛ちゃん……」
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:53:53.47 ID:KH0vmilW0
凛「………」

凛「…さっ、もう教室戻るにゃ!授業が始まっちゃうにゃ」

梨子「あ!本当だ!早く行かないと!」

曜「ていうか、次、体育じゃん!着替えないとだよ!!」

千歌「えぇ!?今日、体育あったの!?体操着忘れたっー!!」

梨子「えぇ!?じゃあ、誰かに借りないとじゃない!なおさら急がないと!!」

千歌「うん!!そ…それじゃあ、私達行くね!また放課後!!」ダッ!


ガチャッ…バタンッ…!


凛「はぁ…全く忙しい人達だにゃ…」

花陽「あはは…そうだね」
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:54:47.92 ID:KH0vmilW0
凛「じゃあ、凛達は、ゆっくり優雅に教室に向かうにゃ。かよちん、次の授業なんだっけ?」

花陽「えっと…たしか英語だったかな…?」

凛「…!?」

凛「え…英語…!?」

花陽「え…?ど…どうかしたの!?」

凛「しゅ…宿題やってないにゃ…」

花陽「えぇ!?い…今からじゃ間に合わないよ…!?」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:55:20.42 ID:KH0vmilW0
凛「間に合わせるにゃ…!!かよちん、宿題見せて!!」ダッ!

花陽「えぇ!?ちょ…凛ちゃん!?」

凛「かよちん、早く来るにゃー!!」

花陽「ま…待ってよー!!」ダッ!
















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477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:56:59.83 ID:KH0vmilW0

放課後 焔ヶ丘高校−


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


ザワザワ…ガヤガヤ…

花丸「うわぁ〜…本当に焔ヶ丘中の不良が集まってるずら……」

善子「まあ、穂乃果先輩直々の呼び出しだからね」

花丸「それにしても、なんだろうね……急に放課後、校舎裏に集まれーだなんて……」

善子「さぁ…?水見色に総攻撃でも仕掛けるんじゃないの?」

花丸「そ…それは流石に……」

ザワザワ…!

善子「ん?あっ…!来たみたいよ!!」

花丸「え!?どこずら!?」
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:58:55.20 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」ザッ…

海未「………」ザッ…

善子「いた…!!前の方に!」

花丸「あっ!本当ずら…!!かっこいいずら……」

善子「当たり前じゃない!アキバの救世主よ!救世主!!そして、それを支える最強のNo.2!「武神」こと、園田海未先輩!!やっぱり、焔ヶ丘に入学して良かったわ…!」

穂乃果「………」

シーン…

善子(す…すごい……穂乃果先輩が来てから、ずっと騒がしかった不良が静かになった……)

花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカリスマ性ずら……)
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 17:59:21.98 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

穂乃果「…みんな…今日、あちゅまって…あっ…」

ヤンキー達「「…!?」」

善子「え…?」

花丸「い…今……」

海未「………」

穂乃果「こほんっ…///えー…みんな…今日、集まってもらったのは…」

善子(す…すごい…!無かった事にした……)

花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカバー能力ずら……)
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:01:06.91 ID:KH0vmilW0
穂乃果「他でもない……水見色と焔ヶ丘の事についてだ……」

善子(やっぱり……でも、今更なにを…?)

穂乃果「単刀直入に言う……今日、総攻撃をかけて水見色を潰す」

ヤンキー達「「…!?」」

花丸(きょ…今日…!?)

穂乃果「今から、配置に分かれて、下校中の水見色生徒を襲う……二度と焔ヶ丘に刃向かえないように…徹底的に……」

善子「…!」ゾッ…

善子(ほ…本気だ……)
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:02:22.30 ID:KH0vmilW0
穂乃果「配置は…

ことり「穂乃果ちゃん…!!」ザッ…!!

海未「…!?こ…ことり…!!」

穂乃果「………」

穂乃果「ことりちゃん……」

ザワザワ…

善子「え…?誰…?あの人……穂乃果先輩を呼び捨てで……」

花丸「たしか…二年の南ことり先輩ずら……穂乃果先輩と海未先輩と幼馴染とかいう……」

海未「ことり…!なぜ来たのですか!!ここには来てはいけないと、先程…

穂乃果「海未ちゃん…」スッ…

海未「穂乃果…」
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:03:05.07 ID:KH0vmilW0
ことり「………」

穂乃果「私が行く……ここは海未ちゃんに任せてもいい…?」

海未「穂乃果……」

穂乃果「ことりちゃん……話があるんでしょ…?場所…変えよう」

ことり「…!」

ことり「う…うん…!」

ザワザワ…

善子「え…!?なに…!?どういう事!?」

花丸「分かんないずら…!なんで、こんな大事な時に、穂乃果先輩が…」

海未(穂乃果……ことり……)
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:03:39.57 ID:KH0vmilW0
ヤンキー「なんだなんだー!?」

ヤンキー「どういう事だー!?」

善子「ちょ…ちょっと……なによ、これ…!急に騒がしくなってきたわよ…!?」

花丸「そりゃそうずら…!本来、不良が静かにしてる方がおかしいずら…!!」

ヤンキー「いって…おい!てめぇ、今、足踏んだろ!!」

ヤンキー「あぁ!?てめぇが、そんな所に立ってるから悪いんだろうが!!」

花丸「け…喧嘩まで……」

善子「や…やばいんじゃない……これ…逃げた方が……」

海未「………」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:05:33.72 ID:KH0vmilW0
海未「…」スッ…

踏み足 ダンッッッッッ!!!!!!

ヤンキー達「「…!?」」ビクゥッッ!!!

善子、花丸「…!?」ビクゥッッ!!!

善子(え…な…なに……?地震……!?)

海未「……あなた達……」

海未「…誰が喋っていいと言いました……?」

ヤンキー達「「…!!」」ゾッ…!

ヤンキー達「す…すみませんでした…!!」ピシィッ!!

海未「全く……」

花丸(こ…怖すぎるずら……)

善子(海未先輩には逆らわないようにしよう……)






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485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:07:38.48 ID:KH0vmilW0

校舎内 廊下−


穂乃果「……」

ことり「……」

ことり「ほ…穂乃果ちゃん……」

穂乃果「ことりちゃん……言いたい事は分かるよ……でもね、もう何があろうと、変える気はないから」

ことり「………」

ことり「で…でも……私は…」

穂乃果「………」

ことり「私は…もうそんな辛そうな穂乃果ちゃんを見たくないよ……」

穂乃果「………」

ことり「大丈夫だよ…私達がいるから……変われるよ……今からでも……」

穂乃果「………」

穂乃果「無理だよ…」

ことり「無理じゃないよ…!!みんながいるから…!梨子ちゃんや花陽ちゃん達だって…!」

穂乃果「…!」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:08:16.98 ID:KH0vmilW0
穂乃果「梨子…ちゃん……」

ことり「大丈夫だから……私達がいるから……だから……」

穂乃果「…っ」

穂乃果「なにが……」

穂乃果「なにが分かるのさ……ことりちゃんに…」

ことり「えっ…」

穂乃果「何も知らないくせに……」

ことり「穂乃果…ちゃ……」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:11:08.95 ID:KH0vmilW0
穂乃果「………」

穂乃果「ごめん……私、もう戻らなきゃ……」クルッ…

ことり「そんな…!待って!!穂乃果ちゃん!!穂乃果ちゃん!!!」

穂乃果「……っ」ツカツカ…

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……」ツカツカ…

ことり「……」

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ことり「それは、私がなんとかする………私が、穂乃果ちゃんを説得してみせる……!」

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ことり「………っ」

ことり(ごめん……みんな…)
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:11:45.20 ID:KH0vmilW0
穂乃果「……」ツカツカ…

ことり(…約束……守れそうにない……)

はさみ スッ…

ことり(やっぱり、私じゃ説得なんてできなかった……でも……)

ことり「…っ!!」バッ!

ことり(穂乃果ちゃん一人止める事なら……!)


グサッ!!


ことり「〜っっ!?」

ことり「ぐっ…あああああああああっっ…!!!」

穂乃果「…!?」クルッ!!

ことりの足 ダラダラダラ…

穂乃果「こ…ことりちゃん…!?ち…血が…!!」
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:12:28.63 ID:KH0vmilW0
ことり「あぐっ…あっ…あああっっ…!!うあああああっっ…!!!」ドサッ…!!

穂乃果「…!?」

穂乃果「ことりちゃん…!!」ダッ!!!

ことり「うぐっ…あ…あぁ……」

穂乃果「な…なんで…!!ことりちゃん…!!ことりちゃん…!!!」

ことり「はぐっ…あ…はぁ……はぁ…」

穂乃果「ち…血の量がすごい……止血しなきゃ……ほ…保健室に……!!」

ことり「はっ…はっ…はぁ…はぁ…」

穂乃果「ごめん…ことりちゃん…ちょっと、動かすよ…!!」

穂乃果「よっと…!」グイッ…!

ことり「うぐっ…!」フワリッ…

穂乃果「…!」

穂乃果「…っ」

穂乃果「ごめん…ごめん……ことりちゃん……ごめん……」

ことり「はぁ…はぁ……」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:13:12.63 ID:KH0vmilW0
穂乃果「…!」

穂乃果の服 ジワァ…

穂乃果(血が私の服まで……出血量が多すぎる……)

穂乃果「急がないと…!!」ダッ…!!

ことり「はぁ…はぁ……」














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491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:13:49.12 ID:KH0vmilW0

水見色高校 校門−


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


花陽「それじゃあ、くれぐれも喧嘩しないようにしてくださいよ…!ことり先輩のためにも!」

千歌「分かってるって!それに、今日は焔ヶ丘と会わないように、別の道で行くし」

曜「いつもの道だと、焔ヶ丘の通学路と重なるからね」

花陽「そうなんですか…?でも、それなら安心ですね!会わないのが一番ですから!」

梨子「会ったら喧嘩しそうだしね」

千歌「し…しないよ!!」
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:16:06.07 ID:KH0vmilW0
曜「そういえば、今日、凛ちゃんは?昼休みの時はいたけど…」

花陽「凛ちゃんは、宿題忘れて、職員室に呼び出されてます……」

千歌「ほんと!?あははっ!凛ちゃん、バカだね〜!」

梨子「人の事、言えないでしょ?千歌ちゃん、このままいったら、留年よ」

千歌「えぇ!?」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:19:24.28 ID:KH0vmilW0
凛「おーい!みんなー!!」タッタッタッ!

花陽「あ、凛ちゃん!」

凛「ごめん、かよちん、遅くなったにゃ……」

凛「なんか、宿題の話だったのに、聞く態度が悪いとか別の事も言ってきて……」

梨子「凛ちゃんが悪いじゃないの……」

凛「凛は普通に立ってただけだにゃ!」

曜「どんな風に立ってたの?」

千歌「あ…あの……梨子ちゃん、留年って……」

凛「普通に、こうにゃ!」バーン!

梨子「え?千歌ちゃん、何か言った?」

曜「態度、わるっ!!」

花陽「凛ちゃん、そんなに顎あげて聞いてちゃダメだよ…?」

千歌「いや、私が留年するとか、なんとか…」

凛「えっ!?千歌先輩、留年するの!?」

梨子「このままだとね、先生が話してたわ」

凛「ほんとかにゃ!?じゃあ、もう千歌先輩じゃなくて、千歌ちゃんだね!」

千歌「…!?」
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:20:35.19 ID:KH0vmilW0
千歌「ま…まだ決まったわけじゃないよ!!これから、頑張るんだよ!!」

梨子「頑張るの?」

千歌「うっ……」

千歌「が…頑張る…よ……うん…」

梨子(頑張らなそうね……)

曜「じゃあ、今日は早く帰って勉強会でもしますか!」

千歌「えぇ…!?」

梨子「そうね、じゃあ行きましょう」

千歌「そ…そんなぁ……今日は、見たいテレビが…」

梨子「それじゃあ、凛ちゃん、花陽ちゃん、また明日ね」

花陽「はい…!失礼します…!」
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:23:51.32 ID:KH0vmilW0
凛「あれ?今日、千歌先輩達、いつもと方向が違うような……」

花陽「あ、焔ヶ丘に会わないように、道変えたんだって」

凛「ふーん、面倒くさい人達だにゃ」トコトコ

花陽「あはは、まぁ、でも、会うと何が起きるか分からないからね…不良同士だと……」トコトコ

凛「たしかに……特に曜先輩は怪しいにゃ、喧嘩を楽しんでるような所あるし……」トコトコ

花陽「曜先輩は格闘技やってるからね〜、闘うの好きなんだよ、きっと」トコトコ

凛「戦闘狂だにゃ……」トコトコ

花陽「凛ちゃん、それひどい」アハハ…


??「なにやら楽しそうですね…私も混ぜてもらえますか?」ザッ…

凛「え…?」クルッ…

凛「…!!?」














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496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:26:09.42 ID:KH0vmilW0

水見色二年生サイド−


梨子「はい、じゃあ、次の問題」トコトコ

千歌「……」ゴクリッ…

梨子「享保の改革を行った江戸幕府八代将軍は?」トコトコ

千歌「と…徳川………」トコトコ

曜「頑張って!千歌ちゃん!」トコトコ

千歌「い…家…

梨子「はい、はずれ」トコトコ

千歌「えぇ…!?まだ全部言ってないじゃん!」トコトコ

梨子「正解は徳川吉宗。全員「家」がつくと思ったら大間違いよ」トコトコ

千歌「なっ…」

曜「ドンマイ!千歌ちゃん!次、頑張ろ!」トコトコ
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:26:35.73 ID:KH0vmilW0
千歌「うぬぬ…でも、梨子ちゃんの出す問題、難しすぎて……」トコトコ

梨子「いや、簡単よ……これくらい、中学生でも分かるわ」トコトコ

千歌「私が中学の時は分かんなかったよ!」トコトコ

梨子「一般的な中学生なら分かるの!はい、ほら、次の問題いくわよ」トコトコ

千歌「う〜…もう、やめたい……」トコトコ


498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:27:21.81 ID:KH0vmilW0

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スマホ ピコンッ…ピコンッ…ピコンッ…

花丸「こっちに歩いてきてるずらね」

善子「くっくっくっ……愚かね…地獄に近づいているとも知らずに……」

花丸「そろそろ、そこの角から出てくるずら」

善子「そうね……じゃあ、行きますか」


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499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:27:51.43 ID:KH0vmilW0
千歌「ペ…ペリー!」

梨子「違うわ……千歌ちゃん、外国人は全員ペリーじゃないわよ…?」

千歌「わ…分かってるよ!!でも、ペリーしか知らないから、ペリーに賭けるしかないんだよ!」

曜「千歌ちゃん、外国人の問題、全部ペリーって答えてるもんね…」
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:28:17.38 ID:KH0vmilW0
善子「くっくっく……」

千歌「え…?なに……?笑い声…?」

善子「外国人をペリーしか知らないとは……愚かな下界の者よ……」ザッ…

千歌、曜「あっ…!!」

花丸「善子ちゃんに言われたくないけどね」ザッ…

千歌、曜「あーーーっ!!!」

梨子「え…?なに…?知り合い…?」

千歌「違うよ!!昨日会った焔ヶ丘の奴らだよ!!」

梨子「えぇ…!?焔ヶ丘!?」
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:29:41.37 ID:KH0vmilW0
曜「そうだよ!!はやく逃げなきゃ!!」

花丸「なっ…また逃げようと……」

善子「今度、そうはいかないわよ!!」ゴソゴソ…

千歌「梨子ちゃん!走るよ!!」

梨子「え…えぇ…!!頑張るわ!!」

善子「くらえっ!!堕天奥義!!堕天龍鳳凰縛ーーっっ!!!」バッ!!!


網 ブワッ…!!


千歌「え…」

曜「あ…網…!?」

梨子「…!?」

千歌「危なっ!」ヒョイッ!

曜「よっと!」ヒョイッ!

梨子「きゃあああっ!!」ガバッ!!

曜「梨子ちゃん!!」

千歌「あぁ…!梨子ちゃん、鈍臭いから!」
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:31:03.26 ID:KH0vmilW0
梨子「ちょ…なにこれ…!!助けて!!」ジタバタ!

善子「くっ…一人しか捕らえられなかったか……」

善子「まあ、いいわ……後は、これで…」スッ…

梨子「え!?なに…!?手錠!?」

善子「その通り!!それも、警察から頂いた本物の手錠よ!!」ガチャン!!!

梨子「ああっーー!!」

善子「片方は、この金網につけて……」ガチャン!

梨子「ああっーー!!!」

千歌「あ…」

曜「や…やば……」
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:31:35.03 ID:KH0vmilW0
梨子「なんで早く助けてくれなかったのよ!!」

千歌「いや…なんか行ったら私も絡まりそうで……」

梨子「なによ!それ!!じゃあ、これ、どうするのよ!!」

曜「か…鍵を貰えれば……」

善子「バカなの?渡すわけないでしょ?」

曜「あはは…ですよね……」

花丸「これで、まる達と闘うしかなくなったずらね……まあ、仲間を置いて逃げるって手もあるけど……」

善子「その場合は、お仲間さんが、どうなるか……分かってるわよね…?」

梨子「ひっ…」ゾッ…

千歌「くっ…」
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:32:27.93 ID:KH0vmilW0
曜「ち…千歌ちゃん……これは…」

千歌「…! ダ…ダメだよ…!!ことりちゃんと約束したんだから…!!」

曜「でも…このままじゃ、梨子ちゃんが…」

梨子「私の事はいいから!二人とも、逃げて!!」

千歌「梨子ちゃん……」

曜「………」

善子「そんなに逃げたいの?随分と、まあ腰抜けなのね……くくっ……」

曜「…!」ムカッ…

曜「あいつ…また……千歌ちゃんを……」

善子「あら…?なに、その目は……腰抜けって言われてキレた……?くっくっ…あなたは、まだ見込みあるようね……そこのオレンジ頭に比べて……くっくっくっ……」

曜「…!」プツンッ…

千歌「…オ…オレンジ頭って……」

曜「………」

曜「千歌ちゃん……」

曜「先行ってていいよ……」

千歌「え……よ…曜ちゃん…!?」
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:32:59.94 ID:KH0vmilW0
曜「梨子ちゃんは、私がなんとかするから……」

千歌「い…いや…!それなら、私も残って…」

曜「二対二じゃ、喧嘩になっちゃう」

千歌「え…」

曜「二対一なら……正当防衛だよね…?」

千歌「い…いや……それは……」

梨子「ちょ…曜ちゃん!?喧嘩しようとしてない!?」

曜「喧嘩じゃないって…二対一だから正当防衛だよ…正当防衛……」

梨子「いや、喧嘩よ!?やっちゃダメよ!曜ちゃん!!」

曜「行って、千歌ちゃん……千歌ちゃんが捕まるのはマズイ……」

千歌「う…うん……!」

梨子「ちょ…千歌ちゃん!!」
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:33:36.62 ID:KH0vmilW0
千歌「それじゃあ、梨子ちゃんは任せたよ!!曜ちゃん!!」ダッ!!

曜「任せて……ふふふ……」

梨子「あっ…!ちょ…ま…待って!!千歌ちゃん!!明らかにダメでしょ!!曜ちゃん、喧嘩する気満々よ!!」

千歌「だとしても、もう止められないから!!後は、よろしくね!梨子ちゃん!!」タッタッタッ!

梨子「え…ちょ……」

曜「さぁー…て…」コキッ…

花丸「善子ちゃん!オレンジの方が逃げちゃうずらよ!」

善子「分かってるわよ!!私が行くわ!!」ダッ!!

曜「…」サッ…

花丸「…!」

善子「え…


曜「はっ…!!」ズンッッッ!!!


善子「…!?」
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/07(水) 18:34:18.78 ID:KH0vmilW0
善子「あ…あが……」フラッ…

花丸(今の動き……)

花丸「空手……ずらか……?」

曜「ご名答……まあ、普通の空手とはちょっと違うけどね…?」

善子「〜〜っっ!!」

善子(ちょ…な…なにこのパンチ……重……鉄球でもお腹に叩きつけられたみたいに……)

梨子「はぁ……もう……」

曜「空手の拳は痛いでしょ?ボクシングなんかとは違って、素手でやる格闘技だからね……拳の硬さが違うんだよ」

善子「…っ」

花丸「善子ちゃん……これは、ちょっと本気でやらないとマズイ相手っぽいずら……」

善子「わ…分かってるわよ……」

善子、花丸「……」ゴゴゴゴゴ…

曜「来なよ…」クイクイ…


梨子(ダ…ダメだ……この人……)











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508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 20:54:45.03 ID:cqVOAhpmo
もうだめ猫の人
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/08(木) 03:11:01.35 ID:PScHcx06o
ヤバい面白い
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/08(木) 03:22:26.83 ID:se1mpo8qo
本気ってなんだろう?アホとか言われてたし
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:28:40.85 ID:8rfPf4vL0

凛、花陽サイド−


海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴ…

花陽「う…海未先輩……」

凛「なんで、こんな所に……」

海未「あなたを倒すためですよ、凛。絢瀬絵里のいない今、水見色で一番怖いのはあなたですからね」

凛「…!」

花陽「り…凛ちゃん……」
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:29:12.67 ID:8rfPf4vL0
凛「分かってるにゃ……でも、海未先輩から逃げられるかどうか……」

海未「逃げる……?アキバの暴れ猫と呼ばれたあなたが…?」

凛「…っ、そうにゃ…!ことり先輩と約束したんだにゃ…!!」

海未「ことり……?」

海未「………」

凛「な…なんにゃ…!その顔は…!!」

花陽「凛ちゃん…!早く逃げないと…!」
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:31:45.33 ID:8rfPf4vL0
海未「………」

凛「…っ!」

凛「な…なんで暴走族なんかにいいようにされてるにゃ…!!ことり先輩は一人で闘ってたにゃ!!可哀想だにゃ!!なんで、支えてあげないんだにゃ!!」

海未「………」

花陽「凛ちゃん……」

凛「ことり先輩、辛そうだったにゃ……昔みたいに戻りたいって言ってたにゃ……なのに…なんで……」

海未「………」

花陽「………」

海未「…言いたい事はそれだけですか……?」

凛「…!!」

海未「では…行きますよ…」スッ…

凛「………!」

花陽「海未先輩……」

花陽(ダメだ……考える事を放棄してる……)
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:33:02.34 ID:8rfPf4vL0
凛「…かよちん……」

花陽「え…?なに…?凛ちゃん……」

凛「やっぱり、凛……約束守れないにゃ……」

花陽「…!」

凛「凛は、このバカを一発殴ってやらないと、ことり先輩に申し訳ないにゃ…!!」

花陽「凛ちゃん……」

花陽「うん…!分かった…!!凛ちゃんがそうしたいと思ったなら、それが一番だよ…!!ことり先輩には、後で一緒に謝ろう…!」

凛「ありがとう…かよちん……やっぱり、かよちんは最高の親友だにゃ……」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:34:03.09 ID:8rfPf4vL0
海未「話は済みましたか……?」ゴゴゴゴゴゴ…

凛「……」ゴクリッ…

凛「別に待ってくれなんて言ってないにゃ…」

海未「そうですか……では…」ザッ…

凛「…!」

凛(来る…!) ビクッ…!

海未「…」サッ…

凛(なっ…速…


ドンッ!!!


凛「あぐぁっ…!」グラッ…

凛(掌底……!)

花陽「凛ちゃん…!!」
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:34:47.49 ID:8rfPf4vL0
海未「………」スッ…

凛「くっ…」フラッ…

海未「……私が怖いですか…?凛…」

凛「…!」

凛「そ…そんな事…!」

海未「分かりますよ……あなたに喧嘩を教えてあげたのは私ですものね……」

凛「…っ」

海未「さっきから、ずっと震えてますよ…?降参した方が良いのではないですか…?」

凛「…!」

凛の足 ガクガクガク…

花陽「凛ちゃん……」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:35:47.43 ID:8rfPf4vL0
凛「くっ…」


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中学−


凛「にゃ…!」バタッ!

海未「足への警戒が足りていませんよ?凛」

凛「うぬぬ……もう一回だにゃー!!」ガバッ!

海未「よっ…」トスッ…!

凛「にゃにゃっ!?」

海未「隙ありです…!」ドンッ!!

凛「にゃふっ…!」

海未「ふふっ…まだまだですね…凛、そんなんじゃ、いつまで経っても穂乃果には勝てませんよ?」

凛「ぬ〜……勝てるようになるまでやるにゃーっ!!!」ガバッ!


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凛「……っ」
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:36:25.24 ID:8rfPf4vL0
海未「どうしました…?来ないなら、こっちから行きますよ…?」

凛「…!」

凛(ダ…ダメにゃ……勝てる気が…

花陽「凛ちゃん…!!」

凛「…!」

凛「かよちん…?」

花陽「思い出して…!!屋上で、曜先輩と千歌先輩に教わった事…!!!」

凛「…!!」

海未「曜…千歌……?」

凛「そうだ……そうだったにゃ……」

海未「例の浦の星の転校生ですか……関わりがあったとは……ますます見過ごすわけにはいかなくなりましたね……」

凛「思い出したにゃ……」

凛の足 スッ…

海未「…!?」

海未(震えが……止まった……?)
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:37:20.77 ID:8rfPf4vL0
凛(怯える事なんてなかったにゃ……)

凛(凛には、海未先輩よりずっとずっと強い先輩がついててくれてたにゃ……)

凛(大丈夫……凛は勝てる……勝てる…!)

凛(曜先輩から教わったフラッシュと蹴り……) スッ…

凛(千歌先輩から教わった一撃必殺のカウンター……) ググッ…

凛(この二つがあれば……凛は海未先輩にだって負けない…!!!)

海未「…!?」

海未(構えが変わった……?)

海未(………)

凛「ここからが本番だにゃ…!!覚悟するにゃ!!凛が千歌先輩達と過ごした全てを、今ここで、海未先輩にぶつけるにゃ…!!!」
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:38:03.21 ID:8rfPf4vL0
海未「………」

海未「どうやら、中学の時の私は一つ教え忘れたようですね……」

凛「………」

海未「師を超える弟子など存在しないと…」スッ…

花陽「……っっ!!」












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521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:38:57.81 ID:8rfPf4vL0

焔ヶ丘高校 保健室−


ことり「はぁ…はぁ…はぁ…」

穂乃果「うぅ……ことりちゃん……」

体温計 ピピピピピピピ…

穂乃果「あっ…鳴った…!」

ことり「はぁ…はぁ…はぁ……」

穂乃果「…!」

穂乃果「は…8度もある……」

穂乃果「ど…どうしよう……やっぱり病院に…」

ことり「…」ガシッ!

穂乃果「…!」

ことり「……」フルフル…

穂乃果「ことりちゃん……でも…」

ことり「はぁ…はぁ…ダメ……ダメなの……ここに居て……」

穂乃果「ことりちゃん……」
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:41:26.77 ID:8rfPf4vL0
ことり「はぁ…はぁ……はぁ………」

穂乃果「どうして……どうして、そこまで……」

ことり「はぁ…はぁ……ほ…穂乃果ちゃんが…」

穂乃果「……」

ことり「穂乃果ちゃんが……辛そうだったから……」

穂乃果「……っ」

穂乃果「そんなの……そんな事で……」

ことり「こ…ことりにとっては……一番大事な事だから……」

穂乃果「…!」
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:43:00.17 ID:8rfPf4vL0
ことり「うぐっ…!」ズキッ…!

穂乃果「ことりちゃん…!!」

ことり「はぐぅっ……くぅっ…」

穂乃果「ことりちゃん……」

穂乃果「うぅ……」

穂乃果「や…やっぱり病院行かないとダメだよ…!!」スクッ!

ことり「穂乃果ちゃ…」

穂乃果「もう何言っても聞かないから…!!私も、ことりちゃんが一番大事だよ…!!ことりちゃんが辛いのに、黙ってられないよ…!!」
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:43:50.41 ID:8rfPf4vL0
ことり「で…でも……」

穂乃果「ダメダメ…!!もう聞かないから…!!行くよ…!!」ガバッ!

ことり「いっ…」ズキッ…!

穂乃果「ごめん…痛むよね……でも、病院までだから…!」

ことり「はぁ…はぁ……」

穂乃果「行くよ、ことりちゃん!」スッ

ことり「ほ…穂乃果ちゃ……」












−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:44:33.62 ID:8rfPf4vL0

秋葉原 街中−


ザワザワ…ガヤガヤ…


千歌「あ…あれ…?」クルッ…!

千歌「えっと……」クルッ…!

ザワザワ…ガヤガヤ…

千歌「………」

千歌(ど…どうしよう………完全に迷った……)

千歌(もう……いつもと違う道とか行くから……)

千歌(どこだ、ここ……全然分かんないよ……)

千歌(あっ…!そうだ……人に聞けば……)

通行人「……」スタスタスタ…

千歌「あ…あの〜……」

通行人「……」スタスタスタ…

千歌「なっ…」

千歌(む…無視…!?)

千歌(ここにきて、都会の冷たさが……)
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:46:04.76 ID:8rfPf4vL0
千歌(あっ…!スマホ…!)

千歌(そうだ……そうだ……スマホがあったっけ…!いやぁ〜……便利になったなぁ〜…) ゴソゴソ…

千歌(ん…?) ゴソゴソ…

千歌(んん…!?) ゴソゴソ!!

千歌(嘘………)

千歌(スマホ、学校に忘れた……)

千歌(そんなぁーーーーっっ!!!)

千歌(どうすればいいのさ…!!これ!!もー!!曜ちゃん、梨子ちゃん、助けてー!!!)













−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:47:12.90 ID:8rfPf4vL0

曜、梨子サイド−


梨子「ふんっ……おりゃっ…!」ガシャンッ!ガシャンッ!

梨子「もー……全然取れそうにない……」

梨子(取れれば、喧嘩も終わるのに……)


善子「行くわよ!ずら丸!」

花丸「分かってるずら!善子ちゃん!」

曜「………」ゴゴゴゴゴ…

梨子「うぅ……」
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:48:05.77 ID:8rfPf4vL0
曜(二対一……)

曜(囲まれたらマズイ……深追いはできないか…)

曜(攻撃に来た所を狙うしかないね……)

善子「行くわよ〜」ゴソゴソ…

曜(ん…?何か来る…!)

善子「堕天奥義!!堕天龍幻惑無双!!!」バッ!!

曜(なんだ…!?)


煙玉 ボンッ…!!!


曜「えっ…!?な…なに…!?煙…!?」

曜「けほっ…な…なんなの……」

レーザー光線 ピーーー…

曜「…!?」ピーーー…

善子「いた…!!ずら丸!あそこよ!!」

花丸「分かったずらああああっっっ!!!」ダッ!!

煙 ブワッ!!!

曜「…!!?」


花丸「ずらあっ!!」ドンッッッ!!!!


曜「ぶっ…!?」メキメキィッ…

曜(た…体当たりって……)
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:48:36.57 ID:8rfPf4vL0
花丸「ずらぁっ!!!」ドガッッッ!!

曜「あがっ…!」

梨子「ちょ…曜ちゃん…!?大丈夫なの…!?何が起こってるの…!?」

善子「くっくっくっ……狂乱の宴よ……」

梨子「え…?きょ…狂乱…?宴……?」

梨子(ダ…ダメだ……この善子って子、何言ってるのか全然分からない……)

曜「くっ…!」ザザッ…!

梨子「あっ!曜ちゃん…!!」

善子「あら…、今ので倒れないなんて……なかなかタフなようね…」

花丸「仕留め損ねたずら……」スッ…

曜「〜っ!」

曜(いったぁ〜……骨いったかな…これ……)
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:49:02.50 ID:8rfPf4vL0
曜(それにしても、煙玉にレーザーまで使って……なんなの、この喧嘩……)

曜(凛ちゃんが二度とやりたくないって言ってたのも納得だよ……全く……)

善子「くっくっくっ……次は立っていられるかしらね……」ゴソゴソ…

曜「あっ…!」

曜(やばい…!また、なんか変な事される…!!)

曜(止めなきゃ…!!) ダッ!!

善子「む…!」
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:51:35.10 ID:8rfPf4vL0
曜「はぁっ…!」ブンッ!!

善子「危なっ!」スカッ!!

曜「…!?」

曜(避けられた…!?)

善子「…」タッタッタッ…!

曜(うっ…もう、あんな遠くに……)

花丸「ずらぁっ!!」ブンッ!!

曜「…!」ガキィンッ!!

曜「〜っ!!」

曜(ガ…ガードしたのに……)

曜(この子…スピードは無いけど、パワーが段違いだ……)

善子「さー!休ませないわよー!!」ゴソゴソ…

曜(そんで、奥の子は反射神経はあるけど、おそらく腕力は無い……)

曜(互いに弱点を補い合ってるってわけか……厄介な二人組だな……)
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:52:16.68 ID:8rfPf4vL0
善子「くらいなさいっ…!!堕天奥義!!」

曜「…!!」

曜(マズイ…!それをやられると…!!)

善子「堕天龍日輪閃光!!!」ポイッ!

曜(なに…!?)

善子「ずら丸!」ギュッ…!

花丸「分かってるずら!」ギュッ…!

閃光弾 カッ…

梨子「え…?」


閃光弾 ピカァァァァッッッ!!!!


梨子「きゃ…!?なに…!?」

曜「眩しっ…!?」
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:52:58.19 ID:8rfPf4vL0
善子「よしっ!」スゥッ…

花丸「閃光弾炸裂ずら!!」スゥッ…

曜(うぐっ…目が……)

善子「今よ!ずら丸!!」

花丸「ずらぁっ!!」ダッ!!

曜「くっ…」

花丸「ボディーがガラ空きずら!!」


ドスッッッ!!!


曜「ぐぁっ…!?」メキッ…

曜「〜〜っ!!」
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:54:13.27 ID:8rfPf4vL0
梨子「え…!?ど…どうしたの!?曜ちゃん!?見えないんだけど…!!」

曜「うっ…うぁ……」

曜(くっ……)

曜(や…やばい……結構いいの貰っちゃった……)

善子「さぁ……トドメよ……地に伏しなさい……蛮族よ……」ゴソゴソ…

梨子「…!!」

梨子「そんな…!曜ちゃん……!!」

曜「っ……」













−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:55:42.10 ID:8rfPf4vL0

凛、花陽サイド−


海未「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

凛「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

花陽「り…凛ちゃん……」

海未「……」ズリッ…

凛「…!」

凛(…距離を縮めてきてる……)
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:56:11.49 ID:8rfPf4vL0
凛「………」

海未「………」

凛(海未先輩の家の武術は打撃技中心の独自流派……)

凛(凛との戦いは必然、近距離でのインファイトになる……)

凛(そんな中で…まして、武術の達人の海未先輩からカウンターを取れるほど、凛は強くない……)

海未「……」ズリッ…

凛(だとすれば、海未先輩を倒す可能性のある打撃は……)

海未「すぅ……」

花陽(う…海未先輩が、攻撃に入る……!)

凛(フラッシュで隙を作ってからの蹴り……!これしかないにゃ……!!)
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:58:12.44 ID:8rfPf4vL0
海未「はっ…!!」ダッ!!!

凛「…!!」

凛(来た…!!!)

海未「……」ザッ!

凛(右を振りかぶった…!!ガード…!!!) サッ…!

海未「……」キッ…!


ガツンッッッ!!!!


凛「あぐっ…!?」フラッ…

凛(左…!?マズイ……右は誘いだった……!)
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:59:04.36 ID:8rfPf4vL0
凛(迂闊だった……!相手は海未先輩…!考えを改めろ…!!)

凛(体勢を立て直せ…!!!)

海未「……」シュッ…!!


パンッ!!パンッ!!!


凛「ぶっ…!あっ…!!」

花陽(左右のワンツー…!!速い…!!見えなかった…!!)

凛(た…体勢を……)

海未「……」キュッ…!!

凛「…!!」

海未「はあぁっっ!!」


ドッッッッッ!!!!


凛「ぶはっ…!!」フワリッ…
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 21:59:51.28 ID:8rfPf4vL0
凛「ぐっ…あがっ……!」ズザァァァッッ!!!

凛「うぐ……ぐぅ…」

花陽「凛ちゃん…!!」

海未「………」

凛「げほっ…!がはっ…!!」

花陽「凛ちゃん……」

花陽(ワンツーで距離をとってからの腹部への前蹴り……海未先輩…本気で凛ちゃんを潰す気だ………)
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 22:01:58.18 ID:8rfPf4vL0
凛「はぁ…はぁ……」

海未「……」

海未「…そんなものですか……あなたの全ては……」

凛「…!」

凛「くっ…!」キッ…!

海未「睨んだところで何も変わりませんよ、分かりますか?凛……世の中には、思いがどんなに強くても、どうにもならない事があるのですよ」

凛「っ…」

凛「そ…それは……A-RISEの事を言ってるのかにゃ……?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

海未「…!?」

海未「…ことり…ですか……全く……他には漏らすなと言ったのに……」

凛「質問に答えるにゃ……それは…!A-RISEの事を言ってるのかにゃ…!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

海未「………」

海未「そうですが………どうかしましたか…?」

凛「…!!」

花陽「凛ちゃん……」
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 22:03:08.82 ID:8rfPf4vL0
凛「あぁ…そうかにゃ……よく分かったにゃ……やっぱり、海未先輩は凛がぶっ飛ばさないと気が済まないにゃ………」

海未「………」

凛「何が、どうにもならない…だ……!そんな事あるか……!ことり先輩は…!ことり先輩は、諦めてなかったにゃ…!!!」

海未「………」

凛「……」スクッ…

凛「さっきは、ちょっと油断してたにゃ……こっからが本番……覚悟するにゃ…!!!」ザッ…!!

花陽「凛ちゃん…!!」

海未「…何度やっても…結果は同じです……あなたが私に勝つ事は絶対にありません……!!」ザッ…!!













−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/08(木) 22:04:19.78 ID:8rfPf4vL0

西木野総合病院 出口−


穂乃果「ありがとうございました!」

看護師「お大事に〜」

ことり「はい…!ありがとうございます…!」

自動ドア ウィーン…

ことり「よっと……」ツカッ…

穂乃果「大丈夫?ことりちゃん……松葉杖歩きにくくない…?」トコトコ

ことり「ううん…!思ったより歩きやすいよ!早くは歩けないけど……」ツカツカ

穂乃果「そっか……足は…?痛くない……?」トコトコ

ことり「あはは…それは、まだちょっと痛いかな……でも、さっきよりは全然平気!」ツカツカ

穂乃果「そっか……」トコトコ…
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