モバP「的場さんは思春期」

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2 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:21:00.25 ID:Jvvc6jdfO
梨沙「………」

梨沙「んーっ! んーっ!」ピョンピョン

P「あ、そうか。かがまないと届かないよな」

梨沙「いつかアンタを見下ろせるくらいビッグな女になってやるんだから……!」

P「はは、頑張れ」

梨沙「アタシはすぐ大きくなるわよ? 好き嫌いせずにちゃーんとごはん食べてるもん!」

P「偉いな。俺が梨沙くらいの頃はセロリとか苦くて大嫌いだったな」

梨沙「お子ちゃまね〜♪ ま、アタシはオトナのレディーだから? ネクタイだって簡単に……」

梨沙「………」

梨沙「んー……ちょっと歪んでる。もっかい」

P(苦戦してるな………ん?)

梨沙「ぐぬぬ………」

P(集中するあまり前かがみになって、服の隙間から胸が見えかけてる……)

P(どう指摘したものか)ジーー

梨沙「……? どうしたの、変な顔して………あっ!」

梨沙「こ、このヘンタイ! アタシの………見てたでしょ!! 油断も隙もないんだから!」

P「ち、違う! 無防備だったからどう言えばいいのか考えてただけだって」

梨沙「それでもじーっと見てたことには変わりないでしょっ! このロリコンっ」

P「わかったわかった。じゃあ見ないようにするから」

梨沙「まったく!」プンプン

梨沙「じゃあ、続きやるからじっとしてて」

P「うん。目線だけ窓の向こうを見てるよ」

梨沙「それでよし」

梨沙「………」

P「………」

梨沙「………」

P「………」

梨沙「ちょっとは見なさいよ! アタシに全然魅力がないみたいじゃない!」

P「めんどくさいな!? 見るのと見ないの、どっちがいいんだ」

梨沙「だから、ジロジロ見るのはヘンタイっぽいからNGだけど、その辺はうまくバランスとる感じで……」


3 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:25:09.88 ID:Jvvc6jdfO
??「ふっ……青いなぁ少女。その不安定な思春期ハート、実に青い」

梨沙「その声は!」


心「自分への視線は、羨望と憧憬と欲望の証♪ 見られれば見られるほど、カ・イ・カ・ン☆」

心「くらいの境地に達しているのがオトナの女ってものよん☆」

梨沙「プロデューサー、ハートさんのにらめっこして」

P「じーーー」

心「いいぞいいぞ☆ もっと見て見て♪」

P「じーーー」

心「もっともっとはぁとに見惚れちゃってもいいんだぞ?」

梨沙「耳赤いわよ」

心「さっきまで外にいたからかな? 今日寒いから〜」

梨沙「最高気温27度だけど」

心「………」

梨沙「ニヤニヤ」

心「お、おマセさんめ……」

P「心さんのそういうところ、俺はかわいいと思いますよ」

心「だろー? いやーはぁとってばいまだに思春期はぁとを捨てずに持ってる乙女だから〜♪」

梨沙「この切り替えの速さは確かにオトナの女……見習うべきかも」

4 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:26:55.70 ID:Jvvc6jdfO
翌日


梨沙「んーーー」

晴「どうしたんだ? さっきからうんうん唸って」

梨沙「これ、読んでたんだけど」

晴「『意中の相手を落とす8つの心得』……?」

梨沙「晴も興味ある?」

晴「いや、別に。そういうの、だいたいあてにならないんじゃねーの? 効果的な方法なんて、相手によって違ってくるだろうし」

梨沙「それはそうなんだけどさ。でもこの雑誌、割と書いてること当たるって評判なのよね」

晴「へー」

梨沙「全然興味なさそうな顔してるわね……アンタもちょっとはこういうの気にしてもいいと思うわよ? 顔はいいんだし」

晴「そうかなぁ。じゃあ聞くけど、どんなことが書いてあるんだ?」

梨沙「そうねえ。今見てたページには『本人に見えないところでもアピールを忘れるな!』って書いてるわ」

晴「見えないところでも?」

梨沙「そ! 本人の目の前でいいオンナっぷりを見せるのはトーゼンだけど、見えないところでもそういう意識は欠かさないようにしなさいってこと」

晴「本人が見てないなら意味ないんじゃねーの?」

梨沙「甘いわね。どこで誰が見てるかなんてわからないんだから、いいことをしたらめぐりめぐって本人の耳に入るかもしれないでしょ?」

梨沙「しかも、本人の見えないところでやったことって、その人にとっては余計にポイント高くなる傾向にあるらしい……と、この本には書いてるわ」

晴「……なんか、すげーっていうか怖いっていうか。そんなこと考えながら生きるのって面倒だな」

梨沙「確かに、ここまで意識してやるのはアレかもしれないけど……でも、恋は闘い。甘っちょろいことは言ってられないのよね」

晴「よくわかんないけど、頑張れ」

梨沙「めっちゃ投げやりに聞こえるけど、まあ素直に受け取ってあげる。でも、どうやって実践すればいいのかしら……」

梨沙「パパ本人に見えないところで、こっそり気の利いたアピールを……」

晴「悩んでるなー。Pにでも相談したらどうだ? おーい、P……って、あれ?」

5 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:28:09.25 ID:Jvvc6jdfO
P「zzz」


晴「アイツ、いつの間にかソファーで寝てるし」

梨沙「疲れてるんじゃない? にしても、だらしない寝顔ねぇ」

梨沙「なんにもかけずに寝たら風邪ひくかもしれないのに、まったく。ねえ、毛布どこだっけ」

晴「あっち」

梨沙「えっと……あったあった」

梨沙「アタシのプロデューサーなら、体調管理には気をつけなさいよね」ファサッ

梨沙「うん、これでよしっと!」

晴「………」

梨沙「で、話戻すけど。どうやって見えないところでいいオンナっぷりをアピールすればいいのかしら……」

晴「………」

晴「いや、今のじゃねーの?」

梨沙「………」


梨沙「あっこれかぁ!」

梨沙「って、プロデューサー相手にやってどうするのよ! 相手はパパでしょ!」

晴「そんなことオレに言われても知らねーよ……」


6 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:29:11.87 ID:Jvvc6jdfO
また次の日


梨沙「アタシはね、なんだかんだプロデューサーのこと、仕事はできるって思ってるのよ」

梨沙「アタシに似合ったセクシーな衣装を持ってくることもあれば、アタシも知らないかっこいいアタシっていうか、新しい魅力? みたいなのを引き出してくれることもあるし」

梨沙「だから、アタシにとってのプロデューサーはアイツしかいないのよね。アイドルリサの一番のファンはパパだけど、アイドルリサを育てられるのはアイツだけ」

梨沙「なのに、アイツの担当アイドルはひとりだけじゃないのよね……あ、別にみんなが嫌いってわけじゃないのよ? むしろ面白い子ばっかりで一緒にいて楽しいし」

梨沙「ただ、なんか不公平だなーって思うの。ねえ、アンタはどう思う?」

梨沙「……ていうか、聞いてる? 本読んでない?」

飛鳥「………」パタン


飛鳥「恋煩い?」

梨沙「なんでよ!!! やっぱり話聞いてなかったわね!!」

飛鳥「いや、聞いているからそう言ったんだが」

梨沙「なおさらなんでよ……今の話のどこに恋が関係あるのよ」

飛鳥「思春期特有の匂いが色濃く感じられたから」

梨沙「じゃあ逆に聞くけど。飛鳥は思ったことないの? プロデューサーが、自分だけの担当だったらなーって」

飛鳥「それは、思わないことがないわけではないけど」

梨沙「じゃあアンタもアイツに恋してるってことになるけどいいの?」

飛鳥「それは……うん、少し違うな」

梨沙「でしょ? だから」

飛鳥「ただ。恋は過言にしても……独占欲は、好きという感情の始まりかもしれないね」

梨沙「……アタシが、好き? プロデューサーを?」

飛鳥「あぁ」
7 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:31:27.66 ID:Jvvc6jdfO
梨沙「そりゃ、嫌いってわけじゃないけどさ。でもヘンタイだしロリコンだしキモいし……ちょっと、なにニヤニヤしてるのよ」

飛鳥「べつに? しいて言えば、可愛らしいと思ったからさ」

梨沙「かわいいって言われたのに、ここまでフクザツな気持ちになったのは初めてだわ……」

飛鳥「フッ、手厳しいな」

梨沙「ていうか、飛鳥の言う通りならアンタ自身もプロデューサーのこと好きってことになるのよ? どうなの?」

飛鳥「好きだよ」

梨沙「むっ………予想外。あの飛鳥がこんなに素直に答えるなんて」

飛鳥「ふふっ、それはボクという人間を勘違いしているよ。梨沙」

飛鳥「彼は、ボクのプロデューサーであり、パートナーであり、共に飛ぶための翼をわけあう存在だ。このセカイに、たったひとりのね」

飛鳥「そんな彼に『好き』と素直に言えないような中二病なら、ボクのほうから願い下げさ」

梨沙「………」

梨沙(なんか、負けた気分……)




8 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:33:34.67 ID:Jvvc6jdfO

その後


梨沙「んー………」

P「……どうしたんだ、梨沙? さっきからずーっと悩んでるみたいだけど」

梨沙「………ねえ。たとえば、たとえばの話なんだけど」

P「?」

梨沙「アンタが、たったひとりしかアイドルを担当できなくなったとしたら……今いる子の、誰を選ぶ?」

P「えっ?」

梨沙「どう?」

P「どうって……それ、簡単に答えられる質問じゃないなぁ」

P「みんな大切だし、選べない……でも、選ばなきゃいけないって仮定なんだよね。うーん……」

P「うーーん……!」

梨沙「……やっぱり、選べないのね。そこで迷わず『梨沙だよ』って答えられるような男がモテるのに」

P「アハハ……でも、嘘はつけないし。担当アイドル相手なら、なおさら」

梨沙「………」

梨沙「まあ、アタシはそんなその場しのぎの嘘つくヤツ嫌いだけどね!」

梨沙「だったら、正直に選べないって言う人のほうがずっとマシよ」

P「そうか。ならよかった」

梨沙「ちょっと。マシって言っただけで、いいとは言ってないのよ」

梨沙「まあ、アンタの気持ちもわかるけどね。アタシは確かにかわいいし、セクシーだけど……ここには、アタシに負けないくらいの子だってたくさんいるし」

梨沙「だから、アンタが迷うって言うなら……迷わないようにしてあげる」

P「迷わないように?」

梨沙「つまり!」
9 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:34:46.21 ID:Jvvc6jdfO
梨沙「もっともっとセクシーで魅力的になって、アタシに視線釘付けにさせて! アタシしか選べないようにしてあげるってこと!」

梨沙「アタシしか見られないようにしてあげるから、覚悟しなさいよね?」

P「梨沙………わかった。楽しみにしてる」

梨沙「ふふん♪」

P「………」

梨沙「………」


梨沙「ジロジロ見すぎよヘンタイ!」

P「いやだからどっち!?」

梨沙「ていうかまたネクタイ曲がってるし! 直してあげるからじっとしてなさい!」グイッ

P「うわっとと……また練習台か」

梨沙「バカね。パパ相手にはもうちゃーんとできるようになってるわよ。これくらい、練習は一回で十分だもん」

P「えっ。ということは、今回は」

梨沙「つべこべ言わずにじっとしてる!」

P「は、はいっ」

梨沙「それでよし♪」







飛鳥「フッ。恋ではないけれど……青いな。春にふさわしい青さだ」

心「いやなに悟ってんだ14歳」



おしまい
10 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/04/15(日) 23:41:58.94 ID:Jvvc6jdfO
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
オトナ要素とコドモ要素のハイブリッドがイイ感じな梨沙、かわいい
総選挙始まったので今年は梨沙にぶっぱしてます

シリーズ前作:モバP「飛鳥、買い出し手伝ってくれないか」
などもよろしくお願いします
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/15(日) 23:45:56.88 ID:EVDCMkuOo
三点リーダーの達人w
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/15(日) 23:50:49.58 ID:8dUPDcYDO
平均の12〜3歳の胸は膨らんでるけど、膨らみ方が痛々しいんだよなぁ

そのくせ乳首はやたらと主張してるし
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