【ガルパン】『代役の隊長と本物の隊長が戦ったらどっちが勝つの?』

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37 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/07(月) 23:49:03.06 ID:M2rHqjpW0


愛里寿「えっと…私は、きらきら星 を演奏します」

千代「きたわ!!愛里寿と私の思い出の曲!!」

しほ「千代ちゃん、少し黙って」

エリカ「……」


愛里寿「♪〜」プップー



 ♪ 〜プッ… ♪〜

愛里寿「…!!」

エリカ「……」

……

愛里寿「〜♪ 以上です…」


エリカ「懐かしいわねこの曲、良かったわよ」

千代「最高よ!!愛里寿!!お母さん聞き惚れて膝がガクガクよ!!」パチパチ!!

しほ「千代ちゃん、落ち着きなさい」


愛里寿「……」


柚子「さぁ、両者の曲の審査を順番にお願いします!!」


38 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/07(月) 23:53:14.11 ID:M2rHqjpW0


柚子「まず逸見さんからお願いします!」


エリカ「……」

愛里寿「……」

エリカ(仕方ないわよね…)


エリカ「 本物 の方に一票よ」


愛里寿「そ、そんなぁ…」

愛里寿「やっぱり継続の方が難しい曲だったからなの!?理由を聞かせて、おね…エリカさん!」

エリカ「愛里寿…少し黙りなさい」

愛里寿「う…」


39 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/07(月) 23:57:42.28 ID:M2rHqjpW0


エリカ「理由は…貴女途中でミスをしたわね」

愛里寿「…」ビクッ

エリカ「そのミスを私に悟られた…曲の難度、良し悪しではなくその一点だけを私は評価したわ」

愛里寿「……」フルフル

エリカ「一瞬のミス…戦車道においてもそれは重要になるわ」

愛里寿「……」ジワァ

エリカ「だから、それだけを判断基準にした…これが理由よ、わかった?」

愛里寿「はい…」ウルウル



エリカ「……」

エリカ(愛里寿…ああっ!!泣いてるじゃないのよぉ!!、うう…こうなるのわかっていたのに…)



千代「何、私の可愛い一人娘を泣かせているのよ」ゴゴゴゴ…

エリカ「……」(ひいぃ〜っ!!やっぱり怒るわよねぇ!!)

しほ「千代ちゃん、落ち着きなさいって、エリカ、良く審査しました」


40 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:01:07.20 ID:K/ogoOJP0


柚子「では次は、島田さんのお母さん、審査をお願いします」


千代「もちろん 愛里寿(代役) に一票よ!!」


柚子「はい、ありがとうございました!!では最後の…」

千代「ちょっと!!おまちなさぁい!!」

千代「私と愛里寿との思い出が詰まったこの曲のお話をさせなさぁい!!」

柚子「そ、そうですか」(話長くなりそう気がするのよね…)


千代「ええ、この曲は小学校での課題で上手く出来ずに愛里寿が夜に私の前で練習したのよ…」

千代「あの時の愛里寿の可愛らしさといったら…ええ!あの時のパジャマの色まで覚えているわ、あれは…」



……

千代「…というわけよ!」


柚子「ありがとうございます」(ここは編集でカットと)


41 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:04:43.05 ID:K/ogoOJP0


柚子「さぁ!!最後の一票を 西住さんのお母さん、お願いします!!」


しほ「はい、私が選んだのは…」


愛里寿「……」

ミカ「……」


しほ「 代役 の方です」


愛里寿「えっ!?」

ミカ「なっ!?」


柚子「確か本物の方には賞賛の拍手を送っていましたけど…理由を聞かせて頂いてもよろしいですか?」


42 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:10:50.79 ID:K/ogoOJP0


しほ「理由は…本物のドヤ顔が私の良く知る人に似ていて気にくわなかったからです」キッパリ


ミカ「そ、そんな理由で…」

しほ「逆に代役の失敗した時のやっちまったって顔は、千代ちゃんが昔私に負けた時に似ていて良かったですね」

愛里寿「……」

ミカ「さ、さっきは私情を挟まないと言っていたのに…審査基準がこんなのって…」


しほ「黙らんか、継続ー!!」


ミカ「!!」ビクッ!

しほ「隊長というものはあまりしゃべるものではありません…両の眼で静かに結果だけを見ていればよいのです」

ミカ「ええ〜…」

エリカ「……」(これはひどい…)

千代「しほちゃん…」(すごく文句言いたい!!…けど、愛里寿に入れてくれたし…)


柚子「第三勝負は代役チームの勝利です!!」


愛里寿「プゥ〜…」(勝ったけど納得いかない…)

ミカ「この勝負に意味なんてあったのかな…」ポロロン


  第三勝負終了 ●本物(2勝) ○代役(1勝) 


43 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:15:07.49 ID:K/ogoOJP0


梓「愛里寿!お疲れ様!!」

愛里寿「試合には勝ちましたが勝負では負けた気がする…」

杏「そんなに気にしなくていーよ」

ねこにゃー「そうだよ、三連敗してたらもう後がなくなりそうだったんだし」



ミカ「すまない」ポロロン…

まほ「いや…こちらこそ、母が失礼を…」

ミカ「いいんだよ…そう…私のこんな顔と性格が気に入られなかったってだけだからさ…」ポロン…

みほ「その…ミカさん、元気出してください」(うわぁ…凹んでるよぉ)



柚子「はい、気を取り直して次の勝負行きますよ …プラウダです!!」ガサゴソ


典子「よーし!!根性で連勝だ!!」

カチューシャ「フン!ミカの敵討ちじゃないけど、ちゃっちゃと勝って実力の差ってのを教えてあげるわよ!!」


柚子「そんな、お二組の勝負方法は!!」


典子「ん?」

カチューシャ「組ぃ?」


柚子「 ヘルメット騎馬戦対決 です!!」


44 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:18:59.76 ID:K/ogoOJP0


柚子「勝負方法は副隊長に肩車された状態で…」

柚子「“ヘルメットを取られる”か“騎馬が崩れる”どちらかになった方が負けという内容です!!」


典子「いいじゃないの、こういうのは得意よ!!行くわよ、ピンナ!!」

ぴよたん「はいはい」


カチューシャ「ノンナ、私達も行くわよ」

西「か、カチューシャ殿大丈夫ですか?」

カチューシャ「なによ」

西「相手はあのアヒル殿です、まして勝負内容が運動となると」

みほ「磯辺さんもぴよたん先輩も運動神経と筋力はずば抜けてますし…」

カチューシャ「アンタ達はカチューシャがチビっこいから勝てないって思ってるんでしょ!」

西「い、いえ、そういうわけでは…」

カチューシャ「いい、見てなさい!キヌーシャにミホーシャも!」

ダージリン「頼みますよ、カチューシャ」

ケイ「期待してるわよ!」

みほ「……」

まほ「みほ、不安か?」

みほ「う、うん…」

まほ「まぁ、見ていろ」


45 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:22:08.88 ID:K/ogoOJP0


― 第四勝負 ヘルメット騎馬戦対決


カチューシャ「えい!この!!」

典子「うぉっ…こ、根性!!」


みほ「うそ…すごい…」

西「なんと…」


柚子「第四勝負!!始まって見れば、なんとカチューシャ選手の猛攻に代役のノリーシャ選手は防戦一方です!!」


まほ「みほや西はカチューシャとは学年が違うから良くは知らないだろうが」

ケイ「カチューシャはね、ミニマムだけど、とってもパワフルなのよ!!」

ダージリン「彼女は強いわよ、特に誰かの為に戦うときは」


カチューシャ「たしかに私は普通の人より小さいわよ…でも!!」

カチューシャ「戦車とノンナの上では私はいくらでも強くなれるのよ!!」


46 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:25:35.62 ID:K/ogoOJP0


典子「くっ…まさか、ここまでとは…」


あけび「キャプテーン!!」

梓「がんばってください!!」

桃「しっかりせんか!!根性なし!!」


典子「!!誰が根性なしだとー!!」クワッ!


カチューシャ「隙あり!!よそ見するなんて間抜けのすることよ!!ノンナ、突撃!!」

ノンナ「はい」ダッ


柚子「一瞬の隙をついて、本物組のタックルが代役組に炸裂ゥ!!」

西「おぉ!見事な突撃です!!」


 ドシンッ!!


典子「の、のわっ…」グラッ…


柚子「あぁーっと!!ノリーシャ選手が大きく揺れて…これは倒れてしまうかぁーっ!!」


ぴよたん「ぴぃよぉっ!!」ガシッ

 グッ… ザシャァッ!!


柚子「だが、馬役のピンナ選手が堪えてノリーシャ選手を抑えて体制を立て直したぁぁ!!」


ねこにゃー「おお!ぴよたん、流石だにゃー」


エリカ「すごい攻防ね…」


47 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:29:11.45 ID:K/ogoOJP0


エリカ「私も一度、カチューシャを肩車をしたことがあったわ」

エリカ「彼女、軽いけど人の上で激しく動くから肩車しづらい事この上なかったのよね」

エリカ「でも、今あの馬になっているお互いのチームの二人はふらつく事無く安定してるわね…」

柚子「なるほど、まさに人馬一体!この勝負、副隊長がカギとなるのか!!」

しほ「う〜ん、馬っていうよりは…」

千代「牛よねぇ、あの二人」


ノンナ「カチューシャ、どうします?」ボヨン

カチューシャ「攻めて攻めて攻めまくるだけよ!」


ぴよたん「ノリーシャ、相手に集中するっちゃ」ボヨン

典子「わかってる、でもこのままじゃ…そうだ!!」


48 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:32:10.55 ID:K/ogoOJP0


典子「で…こうするの…」ヒソヒソ

ぴよたん「なるほど…」ヒソヒソ


カチューシャ「何をコソコソ話しているのよ!アンタ達はもう御終いなんだから!」


典子「ふん!その根性は認めてあげるわ!でも、私達がこの時の為に編み出したノリーシャ戦術を見せてあげるんだから!」


柚子「おおっと!ここで代役チームに秘策宣言!!ベールに包まれた内容が今明かされるぅ!」

エリカ「…絶対、その場での思い付いた内容な気がするんだけど」


49 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:35:46.52 ID:K/ogoOJP0


典子「よっと…」スタッ


柚子「な、なんと!?ノリーシャ選手が肩車から立ち上がってぇ!?」


典子「根性ぉぉーっ!!」バッ


 ピョンッ!!


柚子「肩車を離れて跳びかかったぁぁ!?」

エリカ「これルールとしてはどうなの?」

柚子「上の隊長が地面に着いたらアウトですから、今はセーフです」

しほ「相手の上部から強襲するのですね」

千代「高さも充分、これはいけるわね」


50 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:39:06.60 ID:K/ogoOJP0


カチューシャ「うえぇ!?」

典子「いただきよ!!」ガシッ


 ガシッ…スポッ!


カチューシャ「きゃあっ!」


柚子「ノリーシャ選手!カチューシャ選手のヘルメットの奪取に成功!!」

エリカ「でも、このままだと代役の方も馬から離れているから地面に着いて両者失格よ?」


典子「根…性ぉぉぉ!!」グルン

 ゲシィッ!!

ノンナ「ぐっ」


柚子「なんと、ノリーシャ選手ノンナ選手を踏み台にして再び空へと舞いあがるぅ!!」


51 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:45:27.96 ID:K/ogoOJP0


典子「ピンナ!!合体よ!!」

ぴよたん「おお!!」ダッ!


典子「根性!!」 ぴよたん「合体!!」


  ガッシーン!!


柚子「なんと!代役チーム!肩車から跳びかかりヘルメットを奪った上!!」

柚子「さらに相手の馬を踏み台にして飛んでいる間に自分の馬と再合体という離れ業!!」

しほ「おお、凄いわね」

千代「アクロバティックね、ウチのテーマパークのアクターに欲しいくらいだわ」

柚子「これにより、代役チームの勝利となります!!」

エリカ「人間離れにも程があるわよ…」


典子「これぞ、秘技“ヘルメット取ってノンナさん崩し”よ!!」


カチューシャ「くぅ〜!!こんなのって!!」


  第四勝負終了 ●本物(2勝) ○代役(2勝)


52 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/08(火) 00:47:39.74 ID:K/ogoOJP0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/09(水) 10:01:30.34 ID:fz2TCF4Bo
乙ー
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/10(木) 08:33:12.35 ID:3DYGRaOc0
乙です

サメさんチーム「ヘルメット取ってノンナさん崩しは変態に弱い!」
55 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:48:18.11 ID:oiEIUPx+0
いつもありがとうございます

続きの第五勝負を投下させていただきます
56 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:50:19.22 ID:oiEIUPx+0


カチューシャ「ごめんなさい…負けちゃったわ…偉そうなこと言ってこの有様よ…」

みほ「そ、そんな謝らないでください、それより怪我とかなかったですか?」

ダージリン「残念だったわねカチューシャ、でも勝負は時の運よ、貴女なら次回こそやってくれると信じてるわ」

まほ「いや…こんな勝負は二度とすることないだろ」


典子「根性の勝利です!」ブイッ

梓「ちょっと、やり過ぎだったのでは…」

ねこにゃー「もう少し手加減してあげてもよかったんじゃないかな?」

ぴよたん「そんな余裕なかったぴよ」


柚子「はーい!中盤折り返しの第五勝負は… 知波単!!」


西「おお!私の出番ですな!」

華「ここは外せない一番です」


カチューシャ「頼むわよキヌーシャ、勝ったらプラウダ特製のボルシチを御馳走するから!」

西「はい!私、先ほどのカチューシャ殿の勇戦に心が震え上がりました!見ていてください、我が知波単魂を!」


柚子「そして勝負方法は… 白米大食い対決 です!」

みほ「え」


57 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:53:35.47 ID:oiEIUPx+0


柚子「文字通り、制限時間内でどっちがより多く白飯を食べられるかという勝負になります」


西「おお、米をたらふくいただけるのですか」

華「私、こんな勝負始めてです…自信を持って臨まなくてわ」キリッ


桃「うおぉ!!これは勝ったも同然だな!」

杏「悪いねー、西住ちゃん達この勝負は貰ったよー」


ケイ「ワォ!アンジー達、盛り上がっているわね」

みほ「この勝負…駄目かもしれない…」ドヨーン

まほ「始まる前から諦めるなんてみほらしくないぞ」

プラウダ「そうよ!キヌーシャはやってくれるわよ!」

アンチョビ「いやぁ…知波単がどれくらいかは解らんが、大洗の彼女は特別なんだよ」

ミカ「おや、アンチョビ、お目覚めかい」

ダージリン「特別?どのようにですか」


58 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:56:23.88 ID:oiEIUPx+0


アンチョビ「知っての通り、ウチは試合後に食事を振る舞うのが流儀なんだが…」

みほ「前に大洗とアンツィオで試合した時なんですけど」

アンチョビ「持ってきた食材が足りなくなったんだ…宴会はじめて一時間半程で」

ダージリン「まぁ」

アンチョビ「大きく盛り付けられた料理がすぐには消えて行き…目線を追うとそこにいたのが…五十鈴華だ」

カチューシャ「う、嘘でしょ…」

みほ「残念ですけど本当です」

アンチョビ「それ以降、大洗と試合する時は彼女の分で多く用意するようにしているんだよなぁ」


みほ「加えて、華さんは白いご飯が大好物で…」

みほ「以前、レストランでそれぞれのおススメは?って事があったんですけど…」

みほ「華さん…イチ推しメニューに、大ライスを挙げていたんです…」

ケイ「クレイジー!とんだライスジャンキーね!」

まほ「これは、西に分が悪いな」

カチューシャ「キヌーシャ…」


59 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:57:41.12 ID:oiEIUPx+0


― 第五勝負  白米大食い対決


 ほか…ほか…


華「まぁ、これは」

西「おお!輝くような美しいどんぶり飯ですな!」


柚子「この勝負の為に用意した茨城産の新米です!では 第五勝負… はじめ!!」


華・西「「 いただきます 」」


60 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 13:59:29.77 ID:oiEIUPx+0


華「うん…美味しいですわ」パクパク…


柚子「さぁ、始まりました!うら若き乙女が白い粒を体に取り入れるは、何のためか!!」

柚子「命を!!身体を育むためであるからです!!」

エリカ「何よ、その変なテンションは…」

しほ「白米よりも米で造る液体の方が欲しいわね…」

千代「だったら、この撮影が終わったら、どう?」クイッ

しほ「受けて立ちます、西住流の名にかけて」キリッ

エリカ「(この二人は…)それにしても、両者とも良い食べっぷりね」


華「……」パクパク


みほ「あれ?」

アンチョビ「うん?」


61 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:02:00.32 ID:oiEIUPx+0


まほ「たしかに、淡々としているがよく食べているな」

みほ「違う…」

アンチョビ「ああ」

ミカ「違うって何がだい?」

みほ「あきらかに、いつもの華さんのペースじゃないんです」

アンチョビ「あれくらいの量、彼女なら秒単位で平らげるはずだよな…」

みほ「ええ、それにほら、相手側のチームを見てください」


杏「あ、あれ?、五十鈴ちゃんどったの?」

桃「どうした!!いつものように食わんか!!」


ダージリン「あの反応…いつもはどれだけ食べているのよ」


梓「やっぱり…五十鈴先輩、あの時の…」

桃「な、なんだ!澤、何かあったのか!?」

梓「ええ、実は…」


62 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:06:43.93 ID:oiEIUPx+0


………



― 撮影前


梓「五十鈴先輩、もうすぐ出番ですよ」

華「腹が減っては戦はできませんからね、この白米をいただいてから行きますわ」モグモグ

梓「ほどほどにしてくださいね」




………


梓「…という事があって」

桃「何をしているんだ!アイツは!!」


あけび「ちょっと待って!私が見たときは…」


63 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:08:55.21 ID:oiEIUPx+0


………



― 撮影前


あけび「五十鈴先輩、何を食べているんですか?」

華「私の燃えるような闘志をご飯に叩きつけた焼きおにぎりですわ!!」モグモグ

あけび「醤油の匂いが強烈ですね…」

華「この匂い…好き、ふふっ」




………


あけび「…こうでした」

杏「あちゃー」


愛里寿「あの…私も見たんですけど…」

桃「まだ、あるのか…」


64 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:10:44.67 ID:oiEIUPx+0


………



― 撮影前


愛里寿「本番だ…急がなくっちゃ」トコトコ


小梅「世界レベルの隊長達に挑むなら、これを食べて下さい!」ジャッ!ジャッ!

小梅「私、特製の本格炒飯です!!」ドーン!

華「この叉焼の迫力…止まらない!止まりませんわ!!」モグモグ

小梅「これが、五十鈴さんの新なルーティーンです!!」

華「最高!!…ふふっ」


愛里寿「あの二人、何をしているんだろ?」




………


愛里寿「…こんな感じ」

桃「梅ちゃん〜!」

典子「つまり、この勝負の前に…」

ねこにゃー「ご飯と焼きおにぎりと炒飯を食べていたってことなんだね…」


華「……」モグモグ(白米が被ってしまいましたわ…)


柚子「さぁ!この勝負いったいどうなるのでしょうか!!」

柚子(赤星さんに仕込みをお願いしたけど、予想以上に五十鈴さんのペースが落ちてるわね)


65 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:12:33.97 ID:oiEIUPx+0


みほ「よくわかりませんが、華さんが本調子じゃないならつけ入る隙はあります」

アンチョビ「そうだな、西、チャンスだ!一気に食って差をつけてやれ!!」


西「……はい?」パクパク


まほ「凄く綺麗に食べているな…」

ダージリン「ええ、大食い勝負とは思えないほどに優雅ね…」

ケイ「オゥ!キヌヨ、もっとダイナミックに食べなくちゃ!」


西「い、いや、これほどの米ですから、一粒ずつ味わわないと…」

西「それに人前で飯をかきこむのは…その、些か恥ずかしいので…///」


ダージリン「変なところで、お嬢様学校っぽさを出てるわね」

カチューシャ「キヌーシャ!!」

西「はい!」

カチューシャ「命令よ!その目の前のご飯に突撃しなさい!!」

西「突撃?」ピクッ

カチューシャ「そうよ!!と!・つ!・げ!・き!、その白い米粒を殲滅しちゃいなさい!」

西「!! かしこまりました!!」ビシッ!


66 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:15:21.96 ID:oiEIUPx+0


 ガツ!ガツ!!


西「吶喊!!うおお!!はぐ!…はむ!」ワッシャワッシャ


柚子「おおっーと!ここへ来て本物チームの西選手がスパート!!一気にかきこんでいきます!!」


まほ「これは凄い勢いだな」

アンチョビ「いいぞ!その調子だ!」


エリカ「それでも代役の方がリードしているわね、追いつけるかしら」


華「ふぅ…少しばかり、胃に溜まってきてますね…仕方ありません」

 …コトッ


柚子「代役チームがどんぶり置いて手が止まった!?ここにきて限界かぁーっ!」


みほ「チャンスです!一気に詰めて下さい!」

ケイ「ファイトよ!キヌヨ!」


西「うぉぉ!!」ガッツガッツ

華「…すぅ…はぁ…」


カチューシャ「キヌーシャぁぁ!!」


西「うおぉぉぉぉぉ!!」ガッツガッツ


 …ズゥン

華「!!」

華「幽門が開きましたわ!!」カッ!



柚子「はい!終了ぉーッ!!」

華「ええっ!?ここで終わりだなんて」

西「うっぷ…」


67 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:19:29.11 ID:oiEIUPx+0


柚子「集計いたします!本物チームは…1…2…7杯です!!」

西「ぐぷっ…もう動くのも厳しいです…」ピクピク


柚子「そして代役チームは…同じく、どんぶり7杯!」

華「くっ、胃に空きが出来ましたので時間さえあれば、まだいけましたのに」


エリカ「ホント、どんな胃袋してんのよ…」

しほ「ということはこの勝負は引き分けね」

千代「いや待って、本物の方の手にまだどんぶりがありますね」

柚子「あっ!これは失礼しました、本物チームの8杯目のどんぶりは…」

西「うう…」

柚子「食べてます!一口か二口ですが箸を付けています!!」


柚子「これにより、本物チームが7杯とちょこっとで勝利です!!」


  第五勝負終了 ○本物(3勝) ●代役(2勝)


68 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:23:10.80 ID:oiEIUPx+0


カチューシャ「ハラショー!キヌーシャ!流石だわ!!」

ダージリン「五十鈴華さんに鼻差で勝利…後でアッサムに言ってあげましょう」

西「うっぷ…皆さん、今の自分に触れないでください…とんでもないことになってしまいます…」プルプル

みほ「うわぁ…」

ケイ「オゥ!勝利のハグはお預けなの?」

カチューシャ「それより約束通り、ボルシチを御馳走するわよ!!」

西「!?…その申し出は嬉しいのですが…後日という事にしていただければありがた…うっぷ!」

まほ「お、おい」

アンチョビ「ああ!ホントにやばいなら裏にバケツ用意しておいたから行って来い!」

西「大丈夫…大丈夫であります…」


華「まさか、私が負けるとは…」パクパク

梓「五十鈴先輩、まだ食べるんですか…」

華「せっかく胃に余裕もできたので残すのはもったいないと思いまして」パクパク

桃「食っとる場合か!!」

杏「ここでの敗戦は痛いねぇ〜」


69 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:30:41.08 ID:oiEIUPx+0


柚子「残りもわずかとなってまいりました、第六勝負は… 聖グロリアーナ です!」


ダージリン「いよいよ私の出番というわけですね」

ねこにゃー「ううっ、こんな大事な場面でボクが…自信ないよぉ…」


柚子「お二人の勝負方法は…」ガサゴソ…


ダージリン「そろそろ、インテリジェンスを競う対決が来て欲しい物ね」

ダージリン「利き紅茶、格言クイズといった聖グロに相応しい対決を所望いたしますわ」

ねこにゃー「ゲーム対決とかなら…ボクにでも勝機が…」


柚子「 腕相撲対決 です!!」


ダージリン「……」パリーン


70 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/19(土) 14:32:25.22 ID:oiEIUPx+0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/19(土) 14:41:16.77 ID:t8tH5Wew0
ダージリンの腕、折れるな
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/19(土) 16:57:09.75 ID:kfC0Md1qO
砲弾を軽々と片手で投げたり受けとるようなのと腕相撲とか絶対にヤだな
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/19(土) 18:11:43.13 ID:7dbE1J8h0

やっぱりダージリン枠はこうでなくっちゃ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/19(土) 18:13:50.15 ID:3pBnjE0iO
バリツを使えれば何とかなるかも
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/20(日) 17:45:48.69 ID:6EXxxFjM0
滝壺用意しなきゃ
76 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/26(土) 23:53:54.18 ID:QGV8vmO30
いつもありがとうございます

続きの第六勝負を投下させていただきます
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/26(土) 23:54:36.01 ID:vczxF4Wvo
まってた
78 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/26(土) 23:55:59.82 ID:QGV8vmO30


ダージリン「何故…どうして…こんな勝負に…」

柚子「くじの結果です」キリッ

ケイ「アームレスリングっていっても同じ女子高生よ、イけるって!」

ダージリン「ううっ…みほさん、相手の…ねこにゃーさんの情報を教えて下さい…」

みほ「…えっと」チラ


ねこにゃー「気が高まるぅ…溢れるにゃぁ…」ゴゴゴゴゴ…

ねこにゃー「ヘアッ!!」バリバリーン!


 ビリビリビリィーッ!!



エリカ「う、腕の筋肉が盛り上がって戦車服の袖が破けた…」

しほ「聖グロの戦車服でノースリーブだと、まんまクワトロ大尉ね」

千代「あー、たしかに」


梓「が、頑張ってくださいね…」

桃「あわわ…」ガクガクブルブル

杏「できたら、手加減してねー」

ねこにゃー「やってみるにゃ」ギュピギュピ


みほ「…あんな感じです」

アンチョビ「これは逝けそうだな…」

ケイ「グッドラック!骨は拾ってあげるわ!」

ダージリン「いやぁぁ!!」


79 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:00:46.04 ID:7NExdH6N0


ダージリン「あんな足音の人に勝てるわけないわよぉ!!」

まほ「あきらめるな!」

ダージリン「!ま、まほさん?」ビクッ

まほ「グデーリアンは言った“厚い皮膚より早い脚”と」

まほ「確かに純粋なパワーなら勝ち目はない…だが勝負の始まる刹那を突くことが出来れば勝機はある!!」

ダージリン「まほさん…」

アンチョビ「そうだそうだ、戦車道も戦車の火力だけで優劣が決まるわけじゃないんだしな!」

カチューシャ「それにダージリン言ってたじゃない、“イギリス人は戦争と恋愛は手段を選ばない”って」

ダージリン「腕相撲でどんな手段があるのよ…」

ミカ「口に含み針をして相手の目に撃つとかかな」ポロロン

ケイ「家族や友人を人質にして負けるように指示するなんてのもアリね!」

西「全身の筋肉を右腕に大移動させるというのはいかがでしょうか?」

ダージリン「どれも三流悪役のパターンじゃない!!あと西さん、そんなのできるのは変態くらいですわ!」

ダージリン「でも確かに勝つために知恵を振り絞る…私はダージリン、高校戦車道一の知将…」

ダージリン「そうよ、あふれる知性で返り討ちにするだけですわ」

まほ「それでこそ、ダージリンだ」

みほ「……」(なんだろう猛烈にいやな予感がするなぁ…)

ダージリン「仕方ありません、勝つためです…ちょっと準備をしてきます」


80 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:05:28.25 ID:7NExdH6N0


ねこにゃー「ハァァァ…」ゴゴゴゴ…


蝶野「凄い闘気ね!ヒリヒリと伝わってくるわ!」

しほ「あら、蝶野さん」


柚子「この勝負の為に蝶野教官にはレフェリーとして参加していただきます」

千代「まぁ、手の込んだ事ですわね」


蝶野「じゃあ!そろそろ始めるわよ、両者…あら?」

柚子「おや?対戦相手のダージリン選手がおりません!このままでは不戦敗になってしまいますが」

エリカ「さっきの筋肉を見て逃げ出したとかじゃないわよね」


みほ「ダージリンさん…やっぱり怖くなって…」

カチューシャ「いいえ!ダージリンは来るわよ!」

アンチョビ「そうだな!あの腹グロの事だ、きっと汚ったない手を考えて来るに決まってる!!」

まほ「ああ、姑息さでアイツの右に出る者はいないからな」

ケイ「サプライズを期待しましょ!」


ダージリン「皆さん、好き勝手言うわね…」ヌッ

西「おお!ダージリン殿…ぬっ!?」


81 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:12:40.30 ID:7NExdH6N0


ダージリン「お待たせしましたわ」もわ〜〜ん


みほ「だ、ダージリンさん?」

まほ「その…、何だか匂いがだな…」

カチューシャ「ちょっと!変な匂いさせてなんのつもりよ!!」


ダージリン「これは聖グロ秘蔵のセラピー用の香水…」

ダージリン「この醸し出すリラクゼーションの香りで相手の闘争心を削いであげますわ!!」


みほ「そ、そうですか」(言えないよなぁ、匂いがキツいだなんて)

まほ「き、気合入っているな」(こ、これは…お父様が帰ってくる時のお母様の化粧の匂いより酷いな)


西「うっ…その、些か香りが強烈過ぎて、先ほどの勝負の残留物が…うぉっぷぅ!!」プルプル

ケイ「キヌヨ!ジャックポットするならココよ!!」バケツダシー

西「か、かしこま…うっ!!」キラキラキラ…


 オロロロロロ…


アンチョビ「うわあああ!!西ィィィッ!!」

ミカ「これはひどい」

ダージリン「くっ、西さん…この犠牲は無駄にはしませんわ」


82 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:17:41.98 ID:7NExdH6N0


― 第六勝負  腕相撲対決


柚子「力こそがパワー!技を超えた純粋な強さが勝敗を決するのか!?」

エリカ「まぁ、どうみても力勝負でしかないわよね」


ダージリン「そうはいきませんわ、さぁ、この匂いでマタタビを嗅いだ猫のように大人しくなるといいわ」

ねこにゃー「ハァァ…」ゴゴゴゴゴ…

ねこにゃー「ヘァッ!!」


 ムアァッ!!


ダージリン「きゃっ!」

ダージリン「うっ!何この私に向かってくる熱量と匂い…あ、汗の匂い!?」


柚子「勝負前までコンセントレーションを高めていたのか、ニャージリン選手!!」

柚子「熱気と汗の匂いがこちらにまで伝わってきそうです!!」

エリカ「ね、ねぇ、汗が蒸発して体から…け、煙が上がってない?」

しほ「あれは!」

千代「まさか!」

柚子「御存じなのですか!?お二人とも」


83 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:21:09.93 ID:7NExdH6N0


しほ「隊長クラスが本気で戦う時に体から蒸気を発するといわれる…」

千代「その名を…勝身煙!!まさか実際に見れるとは」

エリカ「え?戦車道で、そんな現象見たことないんですけど…」


カチューシャ「勝身煙…そういえば、さっきのアンチョビ達の試合の時も体から煙が上がっていたわね」

アンチョビ「あれは湯気だ」


まほ「体から立ち上る熱と汗の香りでダージリンの策も潰されてしまったようだな…」

みほ「もう駄目かもしれないね」


ダージリン「くっ…でも私はまだあきらめません!」

蝶野「さぁ、勝負を始めるわよ!!」(ぐっ、汗と香水の臭いが混ざって…)


84 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:24:13.48 ID:7NExdH6N0


蝶野「それじゃ構えて…」


ねこにゃー「……」

ダージリン「……」(勝負は一瞬)

蝶野「レディー…」

蝶野「ゴッ…」

ダージリン「(今よ!!)…ふん!!」グイッ


桃「おい!フライングじゃないのか!!」


柚子「代役チーム側からはフライングの指摘が挙がっていますが…」

蝶野「……」フルフル

柚子「レフェリーからは指摘なし!!このままスタートです!!」


ダージリン(よし!このままの勢いで一気に倒すだけですわ!!)

 
 ググッ… ピタッ


ダージリン「ピタ?」


85 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:30:03.07 ID:7NExdH6N0


 ゴゴゴゴゴ…


ねこにゃー「にゃんにゃんだぁ、今のはぁ?」

ダージリン「ああ…」


柚子「ああっーと!代役チームのニャージリン選手、まったくビクともしてません!」

エリカ「解っていたけど、やっぱりだったわね」


ねこにゃー「流石はダージリンさん、よく頑張ったと褒めてやりたいところだにゃあ」

ダージリン「もうダメよぉ…御終いですわぁ…」ガクガクブルブル


みほ「ダージリンさん!あきらめたらここで終わりです!」


ダージリン「み、みほさん…そんなこと言っても、勝てっこない〜」

ねこにゃー「ダージリンさんが戦う意思を見せなければ、ボクはその腕を破壊しつくすだけにゃあ」

ダージリン「ああ…殺されるぅ…」


アンチョビ「パニックで声が届いてないぞ」

まほ「くっ、ダージリン…、そうだ!!みほ!それに他の皆も私が指定する位置に座ってくれ!」

みほ「お、お姉ちゃん?」

ケイ「よくわからないけど、ここはマホに従うしかないようね!」


 ガチャ…ガチャ…


千代「あれは!」

しほ「まさか!」


86 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:35:35.46 ID:7NExdH6N0


  カチュ

  チョビ

  おケイ

  ミカ 西 みほ まほ 


ダージリン「あ、あれは…」


みほ「お、お姉ちゃん…こんな風に座ってどうするの?」

ケイ「そうよ、このフォーメーションはなんなの?」

まほ「以前、お母様が仲間に応援の声が届かない時はやってみろと言われた…」


千代「 Lの陣形!! 」

しほ「まほ…私が教えたの覚えていてくれてたのね」


まほ「ダージリン、私達の思いを受け取ってくれ!!」


87 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:40:50.96 ID:7NExdH6N0


みほ「あ、あの…お姉ちゃん…」

まほ「なんだ」

みほ「このメッセージの意味って?私は知らないんだけど…」

ケイ「私も知らないわよ、他の皆は知ってる?」

本物チーム『『……』』フルフル

まほ「え…みんな知らないのか…という事はダージリンも…」


ダージリン「なんなの?あれはなんなんですか?」ガクガク


まほ「そ、そんなバカな…」


柚子「ああ!!無情にも渾身のメッセージ、ダージリン選手には届いてなーい!!」

柚子「…ちなみに、あの陣形の意味は?」

千代「“最後まで望みを捨てずに戦え!”って意味です」

エリカ「それ、半ばもう駄目だって感じにも受け取れるのですが…」

しほ「戦車道の合間に冗談で教えた事だったけど…まさか本当にするとは」


88 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:46:50.24 ID:7NExdH6N0


ねこにゃー「にゃんにゃんだぁ、さっきのはぁ?」

ダージリン「ひ、ひぃぃ!私にもわからないわよ!」

ねこにゃー「ダージリンさん、よく頑張ったがとうとう終わりの時がきたようだにゃあ」ググググ…

ダージリン「ひ、ひいぃ!ううっ…、皆がイけるって持ち上げたり、そそのかしたりするから…」シクシク

ねこにゃー「…いけないにゃア、仲間の事を悪く言っては」ググッ…

ダージリン「うわー!動かさないでー!!」


ねこにゃー「今、楽にしてやる…ヘアッ!!」グオッ!

ダージリン「ふぉあっ!い、いやぁぁぁぁ!!」グルンッ


 グイィッ!! グシャァァッツ!!  \デデーン/


ダージリン「あ…、ああ…」ピクピク

ねこにゃー「…終わったにゃ、所詮、お嬢様はお嬢様なのにゃあ」ギュピギュピ


蝶野「本物チーム、ダージリン戦闘不能!代役チームの勝利です!!」



  第六勝負終了 ●本物(3勝) ○代役(3勝)


89 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:52:36.28 ID:7NExdH6N0


柚子「代役チームの腕力が一閃!見事に勝利となりました!!」

エリカ「腕相撲で人間が一回転するなんて見たことないわよ…」

しほ「もう合気道の世界ね…」

千代「台座のテーブルまで砕けてるわよ…」


ねこにゃー「ハァハァ…」

梓「お、おつかれ様です…」

桃「よ、よ、よ、よくやったな」ガタガタ

ねこにゃー「なんとか、紙一重で勝てました…」

杏「もう紙って言える厚さじゃないと思うんだけど」


ダージリン「あ、ああ…」ピクピク

アンチョビ「何が知性だ!完膚なきまでに叩き潰されたじゃないか」

ダージリン「あ、当り前よね…腕相撲で腕より頭使うことなんてないのに…情けないですわ」ピクピク…

みほ「そんなことないです!ダージリンさんボコみたいで素敵でした!!」

ダージリン「ふふっ、そう…私ってほんと…バカ」ガクッ

まほ「ダージリン!!」


90 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:57:20.86 ID:7NExdH6N0


柚子「戦いに犠牲は付き物…それでも勝負は続きます!」


ダージリン「し、死んでないわよ」ムクッ


柚子「ラスト前の一番… 黒森峰です!!」


桃「よ、よし!!続けて私が決めてやる、か、完膚なきまでに叩きのめしてやるぞ!!」

杏「がんばれ、かーしま!!」


まほ「!?、続けて叩きのめすだと?」ピクッ!


桃「ん?」


まほ「叩きのめされた敗者…それはダージリンのことか…」ゴゴゴゴ…


桃「え?さっき負けたのは確かに聖グロのダージリンだが…」


まほ「ダージリンのことかーーーーっ!!」クワッ!


桃「ひぃぃっ!!なんか怒ってる〜!!」ビクッ!


ダージリン「まほさん…私が負けたのを強調しないでちょうだい…」


91 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/05/27(日) 00:58:27.33 ID:7NExdH6N0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/27(日) 01:05:25.05 ID:XCBKB1nwo
乙ー
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/27(日) 01:22:33.81 ID:SJQF35ZDO

おじさんにはキン肉マンネタどストライクで良かですよ〜
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/27(日) 10:20:21.33 ID:QZHnoUFL0
乙、忍空も懐かしいしシリアスな笑いの流れで爆笑した
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/27(日) 10:33:10.83 ID:wnp9Q8vSO
さやかちゃん!
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/27(日) 22:16:54.42 ID:ztZJy0Om0

伝説のスーパーガルパン人はねこにゃーだったのか
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/30(水) 13:26:38.60 ID:tYiHthm70
筋肉大移動とかおっさんにもほどがある
98 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/06(水) 23:50:05.20 ID:mJRR/89Z0
いつもありがとうございます

続きの第七勝負、途中までになりますが投下させていただきます
99 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/06(水) 23:51:38.93 ID:mJRR/89Z0


柚子「さぁ怒りに燃える、本物チームの西住まほ選手!!」


まほ「ここが正念場だな、西住の名に懸けて前進あるのみ」キリッ

桃「ううっ…西住のお姉さんのプレッシャーが…で、でも私だってやれるというのを見せてやる!」


柚子「そして、弱虫のくせに強がる代役チームのもほちゃん選手!!こちらも燃えてます!」


桃「コラ!柚子!その言いようはなんだ!あと、もほちゃんと呼ぶな!!」


柚子「そんな、燃えに燃えているお二人の対決は…」


みほ「どんな対決なんでしょうね…」

アンチョビ「まぁどんな内容でもアイツなら安心だろ」

ケイ「マホならなんでもオールオーライって感じだしね!」


梓(射撃対決とかじゃないように…)

あけび(当てる系はこないで〜)

杏「射撃とかだったら絶望的だよね〜」


柚子「“萌え萌えメイドご奉仕対決”です!!」


まほ「…え?」

桃「…え?」


100 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/06(水) 23:54:38.56 ID:mJRR/89Z0


柚子「お二人にはメイドになっていただき、お客様をご奉仕して審査員の評価が多かった方が勝利です!」


まほ「…なんだと」

桃「よ、よくわからんが接客しろって事か?」


柚子「そういうことよ、もほちゃん」


エリカ「た、隊長が、メイド服でご奉仕?…想像もつかないわね」

しほ「審査という事は再び私達の出番ですね」

千代「では、行きましょうか」


柚子「まったぁー!!(まほ真似)」

まほ「……」


101 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/06(水) 23:59:32.30 ID:mJRR/89Z0


柚子「審査員のお三方申し訳ありません、今回の勝負は女性目線よりも男性目線での判定を重視しまして…」


役人「西住さんも島田さんも世界大会まで時間も無いのに、こんなとこで何をしているのですか…」

理事長「呼ばれて来てみれば、何やら楽しそうな事をおるようだね」

役人「児玉さん…何をのほほんと…」


柚子「この二人のオッサン方と…」


新三郎「あ、あの…なんであっし…じゃなくて自分が?」

華「まぁ、新三郎」


柚子「五十鈴さんの付添いで来ていて、その辺にいた新三郎さんの…」

柚子「以上三名の男性審査員にがんばってもらいます!」

柚子「と言う訳で、家元さん達は解説の方を引き続きお願いします」


千代「わかりました、女性目線から男性の喜ぶポイントを解説してみます」

しほ「まったく…こんな媚びるような対決、西住ではありえません」

エリカ「そ、そうですね…」(隊長のメイド服…コメントしづらいわよ!!)


102 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:04:47.32 ID:PwpID9sP0


― 代役サイド


桃(メイド服)「う、うん…可愛いなコレ///」←ゴスロリ好き

梓「似合ってますよ!」(見た目だけはイケてる!)

あけび「河嶋先輩、背が高いから衣装映えしますね」(喋らなければ安泰なんだけど…)

桃「そ、そうか!」ニヤニヤ

愛里寿「♪プップー」(その服、ちょっと羨ましい…)

ねこにゃー「うん、萌え萌えだにゃあ」(あとは河嶋先輩の中身を誤魔化せれば…)

杏「かーしま、大丈夫か?」

桃「はい!見ていてください、会長!!」

杏「そっか」

典子「あの…会長、何か問題でも?」ヒソヒソ

杏「う〜ん…かーしまにご奉仕、サービスってできるのかなーって思って」

華「そういえば、普段生徒会室で出すお茶やお菓子は…」

杏「小山がやってくれてたし…なにより…男の人とちゃんと話せんのかなーってのが気掛かりなんだよね」


103 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:07:45.28 ID:PwpID9sP0


― 本物サイド


まほ(メイド服)「……」

みほ「お、お姉ちゃん…」

西「ほぉ、これがめいど…女中姿としては凛々しくて良いですね!」

アンチョビ「うう〜ん、だがなー、よりにもよって接客かー」

ミカ「その接客にも萌えがなきゃ意味が無いって事みたいだしね」ポロン

カチューシャ「とてもマホーシャ向きの勝負とは思えないわ」

まほ「そんなことはない、黒森峰の学園祭ではディアンドルを着て接客してたりしたぞ」

みほ「それって確か、お姉ちゃん笑顔が怖いから、ずっと奥でビールを注ぐだけの係だったよね…」

まほ「……」

ダージリン「こんな格言を御存じ?“人はその制服の通りの人間になる”きっとその服に相応しいように…」

ケイ「ヘイ!マホ!スマイルプリーズ!!」

まほ「お、おう」ニターリ…

ダージリン「だ、ダメみたいですね…」

まほ「くっ…」


104 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:11:22.81 ID:PwpID9sP0


― 第七勝負  萌え萌えメイドご奉仕対決


柚子「男性の憧れ!可愛いメイドにご奉仕されて癒されたい!!」

柚子「そう!お役所仕事の尻拭いでヘトヘトの貴方!」ビシッ!


役人「わ、私の事?」


柚子「女性だらけの職場でのドロドロの人間関係に髪が抜ける一方の貴方も!」ビシッ!


理事長「もう抜ける毛もないけどね」


柚子「そして、頑固な女家長とその怖い娘に日々神経をすり減らしている使用人の貴方も!」リョウユビビシッ!


華「新三郎?」ゴゴゴゴ

新三郎「お、お嬢!?言ってないです!!いえいえ!思ってもいないですから!!」


柚子「そんな三人を心行くまで癒します!先攻は代役チームの西住もほ選手からです!」

エリカ「ほんとノリノリね…」


105 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:17:56.99 ID:PwpID9sP0


― 代役チーム 萌え萌えメイドのごあいさつ!


桃「よし、貴様ら!今日はこの私が接客してやる、ありがたく思え!」

役人「…うわぁ」

理事長「頼むよ」

新三郎「へ、へぇ…」


しほ「これは論外ですね」

千代「この口調での接客が成り立つのは女王様がいるお店くらいですね」

エリカ「そ、そうですね…」(でも、この人高圧的な物言いじゃないとすぐ崩れちゃうのよねぇ)


106 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:20:55.80 ID:PwpID9sP0


― 萌え萌えメイドと美味しいお茶! 


桃「お茶を淹れ…何?私がやるのか!?仕方ないな…三人とも緑茶でいいな!」


理事長「うん、お願いするね」

新三郎「へ、へぇ…」

役人「私はコーヒ…いや、いいですそれで…」


桃「うん?ホールケーキもあるな、お茶と一緒にこれも出してやるぞ!」


 サク… サク…


エリカ「ねぇ…ケーキを四等分にしているけど…」

千代「三等分にしにくいからとかでは?」

柚子「多分、桃ちゃんのことですから…」


桃「ケーキとお茶だ、さぁ食べるぞ!」

役人「え?一緒にお茶するの?」

桃「そうだが?」モグモグ

理事長「いいじゃないか、人数が多い方が楽しいし」

役人「児玉さん…」

新三郎「ありえない…使用人が、主人と同じ卓に付いて…その上、先に食べてるだなんて…」

新三郎「それとも、これが萌え萌えメイドの常識なんでやしょうか…」

役人「えっと…新三郎くんの認識が至極真面ですから」


柚子「ふふっ、やっぱり桃ちゃんは桃ちゃんね」ホッコリ

エリカ「いやいや、ダメでしょあれは」


107 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:27:58.68 ID:PwpID9sP0


― 萌え萌えメイドと楽しいお喋り!


桃「…でだ!大洗が優勝という快挙を成し遂げたのも偏に、この副隊長である私がだな…」ペラペラ


役人「なんで、こんな話聞かされているんでしょう…」

新三郎「わかりやせん…わかるのは話の内容が事実と随分と違うってことぐらいでさぁ…」

理事長「ほぉほぉ〜それは凄いのう」


エリカ「もてなす側の人間が終始、自慢話をしていますね…」

千代「普通、こういう時は聞き手側に回って相手を気持ちよく喋らせるのが鉄則ですけど…」

エリカ「そうですよね、その上、自慢話も自分を誇張しすぎる内容になって…」

しほ「……」ピクピク…


108 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:31:02.17 ID:PwpID9sP0


しほ「なんですか、あれは…、みほの戦いの足跡を…、捏造して…」ビキビキ!

エリカ「い、家元!?」

千代「ちよ!?、しほちゃん落ち着きなさいって!戯言として聞き流せばいいでしょ!」

しほ「いいえ、我慢なりません…我慢できんばい!!」ガバッ!

千代「なんで私達がしほちゃん抑える展開になっているのよ!」ガシッ!

エリカ「すいません!島田流家元!、家元も落ち着いて下さい、みほも隊長も見ているんですから!」ガシッ!

エリカ「ほら!柚子、もう止めて!!」

柚子「わかりました」(もう、ホントに桃ちゃんは…あとで西住さんのお母さんに会ったらどんな顔するかしら)ニヤニヤ


柚子「はい!終了でーす!」


桃「むっ、もう終わりか、まだ話はこれからだったのに」

役人・新三郎(やっと終わった…)

理事長「また、聞かせてね」


109 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:35:03.12 ID:PwpID9sP0


桃「どうだ!私のメイドっぷりは!」


梓「この勝負駄目ですね…」

あけび「射撃の方が、まだ可能性があったかもしれません…」

典子「根性が曲がり過ぎだ!!」

華「河嶋先輩が落ちぶれても当家で雇う事はまずありえません」

愛里寿「ブッブー!」

ねこにゃー「終わったにゃ…所詮、クズはクズなのにゃ…」

桃「なんだ!なんだ!皆して!!」

杏「かーしま…」

桃「会長ぉ〜」

杏「今度、一緒にマナー教室いこっ!」

桃「ひぃ〜ん!!」


110 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/07(木) 00:36:18.26 ID:PwpID9sP0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/07(木) 22:48:00.10 ID:LN/5UpDdo
乙ー
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 09:10:13.15 ID:M/lPrLyf0

杏の優しさと理事長の懐の深さよ
113 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:08:45.53 ID:g8ZaUKeB0
いつもありがとうございます

第七勝負の続き、本物の方になりますが投下させていただきます
114 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:10:30.06 ID:g8ZaUKeB0


柚子「もほちゃん選手ありがとうございました!」


千代「しほちゃん、ステイ、ステイ、終わったから落ち着いて」

しほ「ふぅ…ふぅ…」

エリカ「この後は隊長がお出でになるのですから、家元が取り乱しては…」

しほ「わ、わかったわ…もう大丈夫よ…」


新三郎「なんだか、あちらの実況席も大変そうなことに…」

理事長「凄く盛り上がっているんじゃないかな?」

役人「そう思える児玉さんが凄いですよ…」


柚子「では、続いて後攻の本物チームの西住まほ選手お願いしまーす!」

エリカ「隊長…大丈夫かしら」


役人「今度は西住流の御長女ですか…」

新三郎「自分も詳しくは存じませんが、確か真面目な方と…とてもこのような事をするとは…」

役人「まぁ、さっきよりはマシであれば良いですよ…」

理事長「あの堅物の西住まほさんが萌え萌えメイド…テンションあがるね!」

役人「……」


115 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:16:50.20 ID:g8ZaUKeB0


― 本物チーム 萌え萌えメイドのごあいさつ!


まほ「……」ダラダラ…

まほ(ど、どう話せばいいのだろうか?)


新三郎「えっと…西住さんのお姉さん?」

理事長「どうしたのかね?どうかしたのかね?」

役人「理事長、落ち着いて」


千代「まほさん、だんまりね」

エリカ「隊長…やっぱり、こういうのに向いてないですから…」

しほ「まほ、西住には前進あるのみよ、止まってはいけないわ」


みほ「お姉ちゃん…」

ダージリン「これは駄目そうですわね…」

カチューシャ「しっかりしなさいよ!マホーシャ!!」


アンチョビ「仕方ないなぁ…」カキカキ…

ケイ「アンチョビ、何をしてるの?」


116 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:21:39.42 ID:g8ZaUKeB0


 バッ!!


アンチョビ「まほぉ!これを見ろ!!」


まほ「!?」(安斎…あ、あれは…よ、よし!)


まほ「ご、ご指名、あ、ありがとうございます」ヒクヒク

まほ「精一杯、ご奉仕させていただきます、西住まほです!」ヒクヒク


役人「え、ええ、よろしくお願いします」


エリカ「引きつりながらの笑顔だけど、ちゃんと挨拶できた…」

千代「どうやら、仲間がカンペ出してくれてるみたいね、ルール的にはどうなのでしょうか?」

柚子「このままだと会話も無く終わりそうなんで、面白いから認めます」

千代「同感です」


まほ(助かったぞ安斎、これでなんとか…!?)

アンチョビ「……」バッ!

まほ(これを読めと言うのか!?)

アンチョビ「……」コクコク


まほ「ご、ご主人様…今日は…まほのことは…ま、“まぽりん”って呼んでね…」ヒクヒク

役人「は?」

新三郎「へ?」

理事長「まぽりん!!」


エリカ「ま、まぽりん?」

しほ「ま、まほ…」


117 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:24:16.84 ID:g8ZaUKeB0


ケイ「ダハハwwwwナ、ナイスよwwwwアンチョビwww!!」グッ

アンチョビ「そーだろーwww、そーだろーwww」

カチューシャ「ヒーwww…駄目…あのマホーシャが…www」バンバン

ミカ「くふっ…www」

みほ「ぷふっwww…お、お姉ちゃんwwww」

西「西住さんのお姉さん、震えておりますが大丈夫でしょうか?」


まほ(あいつら〜!!)ワナワナ…


ダージリン「次は私が手を貸しますわwww」カキカキ


カチューシャ「その次は私よ!…そうだ!ねぇ、アンチョビ…」ヒソヒソ

アンチョビ「ふむふむ…おお!それはいいな!すぐに用意してやる!!」


118 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:29:21.04 ID:g8ZaUKeB0


― 萌え萌えメイドと美味しいお茶! 


ダージリン(まほさん!!)バッ


まほ(こ、今度はダージリン…)

まほ「ご、ご主人様、しゅ、趣味の良いご主人様方にはセイロン産の紅茶をお出ししたいのですが、宜しいでしょうか?」ヒクヒク


新三郎「え、ええ」

理事長「ブランデーをたっぷりで」

役人「児玉さん、さすがにアルコールは看過出来ません、普通にストレートで」


まほ「かしこまりました」テキパキ


役人「ほぉ…」

新三郎「見事なお手前で」


119 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:32:19.88 ID:g8ZaUKeB0


まほ「お、お砂糖とミルクはお入れいたしますか?」


新三郎「いえ、自分はこれで…」

役人「私も」ズズズ…

理事長「ワシは両方、たぁ〜っぷりで」


ダージリン(まほさん…入れた後はこれを!!)バッ!


まほ(!?ウソだろ…)

まほ「…さ、最期に、隠し味を、お、お入れいたしますね」ヒクヒク


まほ「お、おいしくなーれ…おいしくなーれ…///」フリフリ


役人「!!」ブー!!

新三郎「うわっ、汚いですよ!!」

理事長「わぉ!!」


千代「うわぁ…」

エリカ「うわぁ…」

しほ「まほぉ…」


まほ「こ、こんな格言を御存じ?“料理は愛情!(ダミ声)”って」

役人「ゲホ…ゆ、結城貢先生ですかね?」


ダージリン「ぷふっwww…最高ですわwww!」

カチューシャ「次は私よ!!」カキカキ


120 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:37:10.55 ID:g8ZaUKeB0


カチューシャ(マホーシャ!!)バッ


まほ(次はカチューシャか…もうどうにでもしてくれ…)

まほ「ご、ご主人様、今度はマホーシャが特別に用意した、あ、愛情たぁ〜っぷりの“オムレツ”があるのよ」


エリカ「カチューシャの口調が合わさって、もうメチャクチャね…」

千代「それでも、真面目に指示に従ってしまうのは悲しいかな戦車道履修生の性かしら」

しほ「まほ…なんという…」


まほ「さぁ!そのオムレツにケチャップで好きな文字を書いてあげるわよ!」


理事長「ほぉ、それは良いのぉ」

新三郎「何て書いてもらいます?」

役人「えっと…じゃあ、“廃校”でお願いします」


まほ「かしこまりましたわよ!!」


アンチョビ「じゃ、オムレツ置いとくぞー」


121 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:40:53.15 ID:g8ZaUKeB0


オムレツ『 廃 校 』(達筆)


役人「おお…これは素晴らしい!」

新三郎「文字の内容はともかく、確かに教養の高さが窺えるひ、筆跡?ですね」

役人「せいぜい、平仮名かカタカナで“はいこー”くらいの出来と予想していましたが…」

役人「とめ…はね…はらい…まさかケチャップで教科書に載せても恥ずかしくない美しい字に出会えるとは!」

理事長「辻君が変な所で興奮しているね」


まほ「ふふん」ドヤ!


西「満面のしたり顔ですな」

みほ「うん、お姉ちゃん、盛り付けとか結構こだわるとこあるから…」


……

黒森峰学園祭にて

まほ「うむ、この泡の比率、美しさ、今までで最高のビールが注げたぞ!持って行ってくれ!」

みほ「お姉ちゃんゴメン、それオーダーミスです!」

まほ「みほぉ!?うわああぁぁ!!!」

エリカ「た、隊長?」

……


みほ「…こんなこと、あったし」

アンチョビ「アイツ、変なとこで完璧主義だからなー」

ケイ「でも見て、なんだかんだ言ってマホも楽しんでるじゃない!」


まほ「おいしくなーれ、おいしくなーれ」フリフリ


122 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:44:55.48 ID:g8ZaUKeB0


― 萌え萌えメイドと楽しいお喋り!


理事長「長年連れ添った妻が最近冷たいんだよね…」

まほ「そうなのですか…」(困ったな、そういう男女間の機微は私には…)

役人「メイド喫茶でガチの相談をしないでくださいよ…」


ケイ「ここは私に任せて!!」カキカキ

ケイ(ヘイ!マホ!!)バッ!


まほ(ケイの助言か…よし)

まほ「だったら!スケスケのセクシーなネグリジェをハニーにプレゼンツするのよ!!」

まほ「そうすれば、二人のラブも再び燃え上がって…夜はハッスル間違いなしよ!!」グッ


まほ「…ってケイ!!何を言わすんだ!!」クワッ


アンチョビ「うん、見事なノリツッコミだな」

みほ「お姉ちゃんww…ぶふふ…ww」


千代「一理あるわね」

しほ「確かに」

エリカ「そ、そうなんですか…」(この件は深くは聞かない方がいいわね)


理事長「なるほど、さっそく用意してみよう」


123 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:53:26.66 ID:g8ZaUKeB0


新三郎「し、しかし、西住のご令嬢がこれだけ砕けた人柄とは意外でした」

役人「まぁ、これまでのイメージは粉々に砕けましたね…」

新三郎「案外、こちらが素の西住さんなんですかね?」

まほ「えっと…」(こ、ここはこの御仁に対して、どう返事すれば…)チラリ


ミカ「私も一つ協力するとしようかな」カキカキ

ミカ(トゥータ!!)バッ!


まほ(ミカ?お前まで何をやっているんだ!?ミカ!!)

まほ「か、風ってのは気まぐれなんだよ、その時々によって変わる物さ」フフン

新三郎「そ、そうなんですか」

まほ「だめだよーサブちゃん」

新三郎「さ、サブちゃん?」

まほ「女性の中身は守秘義務なのさ」フフン

まほ「でもね、一つだけ言えるのは萌えメイドには人生に大切な総ての事があるって事さ」フフン

新三郎「そ、そうなんですか…深いのですね…」

理事長「そうじゃよー」

役人「いえいえ、そんな事ないですから、そろそろ西住さんも周りの玩具にされてるって気づきなさいね」

まほ「は、はい…////」


柚子「西住さんが我に返ったところで…終了でーす!!」


エリカ「隊長…不器用な性格が災いになって…あんな事に…」

しほ「まほ…素直すぎるのも程があるわよ…」

エリカ(さっきの対決で変な応援を吹き込んだ当人がそれを言うの?)

千代「ねぇ…まさか、これで西住の名が地に堕ちるって事…無いわよね?」

エリカ「…えっと」

しほ「…多分、大丈夫よね?」


124 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:56:56.32 ID:g8ZaUKeB0


まほ「……」


アンチョビ「よかったぞ!」

カチューシャ「流石マホーシャね!」

ケイ「ベリーグッ!」

ミカ「とても楽しかったよ」

ダージリン「素敵でしたわ」

みほ「お姉ちゃん…ぷふっ…駄目www思い出すだけで笑いがwww」

西「これが めいど…勉強になりました!!」


まほ「みほと西以外のは良い…だが、残りのお前達五人…許さないからな、今度の練習試合覚えていろ」

チョビ・カチュ・ケイ・ミカ・ダジ「「「「「 お許しください、まぽりん〜ww 」」」」」

まほ「貴様らぁっ!!」クワッ!


西「同期の桜ですかね、なんだか楽しそうです」

みほ「そうだね、こんなお姉ちゃん達を見れるなんて思わなかったよ」


125 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/13(水) 23:57:54.92 ID:g8ZaUKeB0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

ありがとうございました
126 : ◆u4BqTnPhoo [sage saga]:2018/06/14(木) 10:09:25.64 ID:tYMTttor0
>>124 訂正です




まほ「……」


アンチョビ「よかったぞ!」

カチューシャ「流石マホーシャね!」

ケイ「ベリーグッ!」

ミカ「とても楽しかったよ」

ダージリン「素敵でしたわ」

みほ「お姉ちゃん…ぷふっ…駄目www思い出すだけで笑いがwww」

西「これが めいど…勉強になりました!!」


まほ「みほと西は良い…だが、残りの五人…許さないからな、今度の練習試合覚えていろ」

チョビ・カチュ・ケイ・ミカ・ダジ「「「「「 お許しください、まぽりん〜ww 」」」」」

まほ「貴様らぁっ!!」クワッ!


西「同期の桜ですかね、なんだか楽しそうです」

みほ「そうだね、こんなお姉ちゃん達を見れるなんて思わなかったよ」


127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/14(木) 20:12:23.16 ID:gjARrY3s0


西さんは天使
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 21:38:27.04 ID:xQW9Fm330


>>まほ(ケイの助言か…よし)
>>まほ「だったら!スケスケのセクシーなネグリジェをハニーにプレゼンツするのよ!!」
>>まほ「そうすれば、二人のラブも再び燃え上がって…夜はハッスル間違いなしよ!!」グッ


さすケイ
129 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/18(月) 23:58:39.46 ID:0qwkKvT30
いつもありがとうございます

第七勝負の結果、最終戦の入りまでになりますが投下させていただきます
130 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:00:50.80 ID:Kx0sdfly0


柚子「ここまで両者とも奮闘しておりましたが解説の皆さんにはどう映りましたか?」

千代「両者とも、ひどいです」

エリカ「ひ、否定できない…」

しほ「あれでしたら、まだ私の方がちゃんとできますね」

千代「ちよ?萌え萌えメイドよ?年と立場を考えなさいよ、そんなことできるわけがないでしょ」

しほ「いいえ、主人…夫にだけは完璧にご奉仕できる自信があります」キリッ

千代「ハイハイ、仲のお宜しいことで、目の届かない所でやっててください」

エリカ「い、家元がメイド服…」(駄目!想像したら笑っちゃう…)プルプル…

柚子「では、審査の方に移りましょうか」


131 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:03:30.47 ID:Kx0sdfly0


柚子「年功序列という事で、理事長からお願いします」


理事長「まず、ワシか…」


千代「この対決を一番楽しんでいた方からですね」

エリカ「どう見てるのか、私には考えも及ばないです」


理事長「ワシは… 代役 の方に一票じゃな」


まほ「ぐっ…」

桃「うおお!やった!!」


役人「児玉さん、正気ですか?」

新三郎「なんでまた?」


エリカ「あの老人、頭おかしくなったの?」

しほ「彼女の方が、まほより優れていると?」ゴゴゴゴ…

千代「う〜ん、確かに理由は気になるわね」

柚子「解説からも気になるとの声が…選んだ理由を聞かせてもらってよろしいですか?」


132 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:06:26.53 ID:Kx0sdfly0


理事長「そうじゃな、接客等を含めたら本物のまほさんの方が優秀だったのは皆もわかっているとは思う」


千代「たしかに」

エリカ「当然ですね」

しほ「でしたら何故?まさか、個人的な西住家への恨みとか!?」


理事長「個人的な…確かに、個人的な理由じゃな」

理事長「ワシは…」

理事長「メイドは ドジっこ であるべきだと思うんじゃ!!」クワッ!


役人「は、はいぃ?」

新三郎「ど、どういうことで?」


理事長「従者としてのメイド、完璧をもって是とする、当然のことじゃよ」

理事長「でもね、ワシが萌えるのはドジなメイドが粗相をして泣きながら許しを請う姿に…」

理事長「堪らなく愛おしさを感じるのじゃ!!」クワッ!


役人「うわぁ…」

新三郎「うわぁ…」


理事長「その点を考慮し、代役の方のポンコツを評価したのじゃよ」


133 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:10:04.22 ID:Kx0sdfly0


まほ「……」

桃「私を評価するとは流石、理事長だけのことはあるな!」


理事長「ただね、年長者や目上の人間に対して…」ゴゴ…

理事長「言葉づかいがなっていないのだけは頂けないねェ」ゴゴゴゴ…


桃「ひ、ひいっ!」ビクッ

桃「お、お許しください、ご主人様ぁ〜」ウルウル


理事長「許しちゃう!!」


柚子「審査、ありがとうございます!」

柚子(この理事長、上げてから落す桃ちゃんの楽しみ方を知っている…)


134 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:18:06.40 ID:Kx0sdfly0


役人「はい、次は私ですね 本物 に一票で」


柚子「間髪入れずに答えてくれましたね」


まほ「……」(良かった…)

桃「くっ、廃校阻止された個人的な恨みか」


役人「違いますって…いや…廃校が理由になりますね」


柚子「どういう事ですか?」


役人「接客はさっきの児玉さんが言ってくれた通りです」

役人「私が感動したのは、あのオムレツの廃校の文字」

役人「あの赤く美しい文字を見てると…廃校しなくては!と熱い気持ちになるからですかね」


柚子「なるほど、西住さんのお姉さん余計な事してくれましたね、ありがとうございました」

エリカ「ちょっと、本音が漏れてるわよ…」


まほ「そ、そんなつもりはなかったのだが…」ショボーン

役人「まぁ、今となっては廃校も出来ない環境下になりつつありますから、冗談と受け止めて下さい」


柚子「ここまで、両者一票ずつ!勝敗を決める最後の一票を 新三郎さん お願いします!!」


新三郎「……」(あっしが…ど、どうすれば…)


135 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:20:20.85 ID:Kx0sdfly0


新三郎(純粋に考えれば…やっぱり西住さんのお姉さん…)

……

まほ「だめだよーサブちゃん」(ミカ指示)

……

新三郎(乙女にサブちゃんだなんて呼ばれたのは初めてでさぁ…)ニヤニヤ


華「……」ゴゴゴゴゴ…


新三郎「!?」ビクッ!(お、お嬢!?)

新三郎(そ、そうだ…ここで西住のお姉さんを勝たせてしまうとお嬢たちのチームが…)

新三郎「え、えっと…じ、自分は…だ…」


華「!!」クワッ!!


新三郎(あ、あの、お嬢の目は…)

新三郎(“あんなポンコツを選ぶなんてそれでも五十鈴の人間ですか!”という目だ!!)

新三郎(あ、あっしは…あっしは…)


柚子「あの?新三郎さん?」


136 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2018/06/19(火) 00:23:23.41 ID:Kx0sdfly0


新三郎「うわぁぁぁ!!あっしには選べませーん!!」ダッ!


 ガラガラガラーっ!!


エリカ「え?…審査員が…」

千代「泣きながら人力車を引いて」

しほ「逃げて行きましたね」


華「あらあら、新三郎ったら」ニコニコ


役人「これって、どうなるのですか?」


柚子「そうですね…」

柚子「両者ともに一票ずつという事で、この勝負 引き分け となります!!」



  第七勝負終了 △本物(3勝1分) △代役(3勝1分)


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