八幡「リセット」

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1 :YOUTA [saga]:2018/06/04(月) 00:54:09.38 ID:fqynU06/0
「雪乃。待たせたな。」

夏休みに入る少し前の休日にサイゼに八幡は呼び出されたのである。

八幡と雪乃は恋人関係となっていたのであった。


「それで何のようだ?」

「ええ。用件に入る前に話しておきたい事があって、話しても良いかしら?」


「ああ。構わない。話してくれ。」

「実は由比ヶ浜さんに会って元気に働いてたわ。」


「ああ。入学式の事故の件の犬の飼い主の少女の事だな。車側が悪い事になるから入院費や治療費全額負担で雪乃の家と和解したんだったな。」


「ええ。そうだったわね。」


「由比ヶ浜は刑事罰には問われないけど事故の原因となったのは紛れもない事実でちゃんと犬の管理をしていれば事故は起きなかったとして家の慰謝料等と雪乃の家の事故車のリムジンの修理費用を由比ヶ浜家に負担を求めて提訴したんだったな。」


「ええ。夏休みに修理が終わって戻って来たときの掛かった修理費用の総額には驚いたわね。」


「ああ。確かに驚いたな。リムジンは埼玉にある専門店で修理に出したが専門店であるのと部品取り寄せや事故の具合から1000万掛かったと聞いた時には驚いた位だ。」


「八幡の家の慰謝料は500万請求したから由比ヶ浜さんの家にそれぞれ別々に総額で1500万の請求となり払うのに学校に通う所では無くなって一年の二学期の途中には学校を中退したわね。少しでも借金を返す為に…。」


「そうだったな。最後に親と共に家に来て謝罪に来たのが印象深かったな。」


「由比ヶ浜は元気にしていたか?」

「ええ。元気そうだったわね。八幡に宜しく伝えるように言われたわ。」

「元気ならよかったな。安心した。」



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2 :YOUTA [saga]:2018/06/04(月) 00:56:15.85 ID:fqynU06/0
「それでは本題に入るわね。八幡は夏休みの8月の頭に千葉村で奉仕部の合宿あるのはご存知かしら?」

「いや。知らないがあるのか?」


「此が合宿のやる内容をコピーした物と此方は合宿の同意書だから両親に渡して書いて貰ってね。」


「ああ。分かった。渡しておくよ。それだけだったら学校でも良い筈だけど此処に呼び出したということは他にも何か問題があるんだな?」


「ええ。深刻な問題があるわ。確か八幡は平塚先生によって強制連行された上で強制入部されたのに間違いは無いかしら?」

「ああ。それで間違い無い。」


「調べたのだけど。文部科学省によって高校の学習指導要項で強制入部は極力しないように全国の学校に通達されているの。


教育委員会案件となって最悪は懲戒免職になっても可笑しく無い程の問題なの。それが問題になってないということはどういう事か分かるかしら?」


「つまり発覚してないから問題になってないと言う事だな。」

「ええ。そういう事になるわ。」


「そして此処からが重要よ。部活動の合宿等の未成年の宿泊を伴う行為には学校や合宿先等にこういう目的で合宿すると申請書を出さないと行けないの。

大人や未成年者の人数も学校側に報告して未成年者全員の保護者の同意書が必要になるの。此れで何が起きると思う?」


「ああ。分かった。当然強制入部だから俺は入部届を出して無いし、雪乃1人では同好会の人数すら満たして無いが問題になってないと言う事は奉仕部は平塚先生が学校側や生徒会に申請していない非公式の部活動という事だな。それが必ず発覚すると言う事だな。」


「そういう事よ。八幡に聞くけど何で同好会制度があるのかご存知かしら?」


「確か。部の設立条件を緩くなると部が乱立して学校の部の管理が大変になって秩序が乱れるからだったな。

そして同好会は二人以上で生徒会に申請すれば設立するんだったな。」


「そして、部は学校によって人数は違うけど文化部は平均5人の入部届とその生徒の保護者の同意書と顧問が必要になるの。


年間活動表等の複数の申請書類も同意書も添えて生徒会に提出して生徒会長の承認を得て、生徒会から学校側に提出して校長先生の承認を得て始めて部として認められる。


文化部の絶対最小数は3人よ。部は同好会よりも格上だから同好会の基準となる二人以上より絶対に上の人数が必要になるわ。だからすべての学校において文化部の最低必要数は3人となるわ。」


「それで八幡に提案があるの。」

「提案を聞かせてくれ。」

「昨日。生徒会に行き同好会の申請書を貰って来て既に書いているの。八幡は此れが入部届とその同意書になるから書いて来てほしいの。良いかしら?」


「ああ。分かった。」

八幡は全ての書類を受けとると鞄の中に入れた。


「明日から同好会として申請書類を出して二人で同好会活動しましょう。既に明日、放課後鶴見先生に時間を作って貰うように頼んでいるから顧問をお願いしましょう。それと強制入部の事を報告をした方が良いと思うわ。」


「確かにそうだな。分かった。二人で此れからも歩もうな。雪乃の事が好きだ。」

「ええ。私もよ。」


八幡と雪乃は目をつぶりながら顔が近付いて行き唇同士の距離がゼロとなった。

3 :YOUTA [saga]:2018/06/04(月) 00:57:18.24 ID:fqynU06/0
その日の比企谷家の家族会議は紛糾していた。


「それで、八幡。雪ノ下さんの話だとその平塚という教師は、学習指導要項に違反してまで部活を強制させたと言う事で間違い無いな?それで明日の放課後に学校に抗議すると言う事だな?」


「ああ。そのつもりだ。そもそも強制入部はしてはいけないし部員として正式に届け出しているのは雪乃だけだ。一人では部としても同好会にしても成立していない。非公式の部活に間違いは無いだろう。」


「それでちゃんと届け出を出して顧問を鶴見先生に頼んで雪ノ下さんと同好会からやり直すと言う事だな。ちゃんと自分の意思で部活をするなら反対はしない。」


父ちゃんはそう言って同意書にサインして判を押してくれた。


「ああ。部活は奉仕部では無くてボランティア活動をメインにしたボランティア同好会となる予定だ。その為に合宿も千葉村で小学生の林間学校のボランティアの手伝いによる合宿となる。」


「そういう合宿なら何も問題が無いな。学校側も反対はしないだろう。」


「俺もそう思う。」


父ちゃんは合宿の同意書にもサインしてくれた。


「お兄ちゃんに聞きたい事があるんだけどさ。平塚先生は依頼と言う形で全て奉仕部に丸投げして自分が本来すべき役目である生徒指導をしていないと言う事だよね?此れまでの奉仕部の活動内容を聞いてるとそうとしか思えないんだけど…。」


「保護者としては平塚先生の行動は決して許容出来る範囲を越えているだろう。明日の放課後に保護者として学校に私達も行くから学校にはそう伝えなさい。」


「ああ。分かった。雪乃にも電話で伝えておく。」


雪乃に連絡をして両親が放課後に学校に抗議に行くと伝えてこうしてその日の家族会議は終了した。

4 :YOUTA [saga]:2018/06/04(月) 01:00:37.93 ID:fqynU06/0
<翌日 放課後 応接室>


その日の朝に雪乃と共に鶴見先生に事情を話して平塚先生や校長先生と鶴見先生に八幡の両親と雪乃と八幡が応接室に集まっていた。


「雪ノ下さんの話だと家の息子を強制連行した挙げ句に文部科学省の通達を無視して迄強制入部させたようだが学校としてはどうするのですか‼」


「その前に雪ノ下さんに一連の流れを先ずは聞いてその後平塚先生の言い分と比企谷君の言い分を聞いて処分を決めたいと思います。その後二人はどうしていくのか希望があるなら聞きたいと思います。」


「分かりました。」


「それでは雪ノ下さんは説明をお願いします。」


「あれは新学期が始まって少したった頃だと思います。平塚先生が八幡を連れて来ました。作文内容に問題があるので更生の為に奉仕部に入れるので私に更生を依頼して来ました。その後依頼と言う形で何人か人がやって来ました。


今思えば生徒から相談されると此方に丸投げしているとしか考えられません。八幡から入部届けを出した訳でもなく強制的に奉仕部に入部させられて入部届けを出していないと聞いていました。


調べると強制入部は文部科学省から学習指導要項という形で通達されてしないように指導されていると知りました。入部届けを出しているのは私だけです。一人では部としても同好会にしても成立していないのです。


今回奉仕部で千葉村に小学生の林間学校の手伝いによる合宿すると聞いて、学校側に申請書類を出せばどのみちばれるのは時間の問題だと思い八幡に相談して今を迎えました。話は以上です。」


「次は平塚先生に聞きます。課題の作文に問題があるなら書き直して再提出させれば問題無いのでは無いですか。


しかも文部科学省によってしないように指導されている強制入部を何故行ったのか説明をして貰えますか?流石に強制入部が問題行為だと知らない筈無いので説明をお願いします。」


「確かに校長先生の言う通りです。作文に関してはやり直しさせるべきでした。今を思えば入部して欲しい事情を話して入部してくれるようにお願いすべきでした。


強制入部が禁止されていた事は本気で知りませんでした。知っていたならしていません。自分の行動が問題なのは分かりましたので謝罪します。申し訳ありませんでした。」


平塚先生は雪乃や八幡と両親に頭を下げて謝罪をしたのである。


「結論をいう前に比企谷君はどうするつもりですか?」


「俺は雪乃と共に鶴見先生に顧問を頼んでボランティア同好会として再出発をしたいと思っています。平塚先生には厳罰な処分を要請します。」


「分かりました。教育委員会に報告して判断を仰ぎますが国の指示に逆らって軽い処分はあり得ないです。通達を知らないなら知らないでそれはそれで大問題ですよ。


長期の謹慎処分を受けてセンター行きなら良い方でしょう。高い確率で懲戒免職処分となります。取り敢えず結果が出るまで謹慎に平塚先生は入って下さい。」


平塚先生は校長先生の発言を受けて頭を下げてから応接室を出ていった。


「比企谷君は此まで大変でしたね。比企谷君のご両親にも学校の責任者として謝罪します。申し訳ありませんでした。」


校長先生が謝罪をしてきたのである。

校長先生が頭を上げると鶴見先生に言った。


「鶴見先生。顧問をお願いしますね。合宿もこの内容だと問題が無いので受理します。鶴見先生から生徒会には同好会申請書類を出して下さい。


申請書類は異例ですがさきに学校側の了承として判を押しておきました。提出さえすれば問題もなく受理されると思います。


部室もこれまでどおり使って構いませんが、予算会議等の必要な会議の出席を責任者の雪ノ下さんが必ず参加して下さい。参加は2学期からで構いません。」


「分かりました。校長先生。同好会を受理して頂き感謝します。」


こうしてその日の学校側への抗議と話し合いは終了した。

5 :YOUTA [saga]:2018/06/04(月) 01:02:00.04 ID:fqynU06/0

<平塚視点 平塚家自宅>


電話が掛かって来たので平塚は受話器を取った。

「もしもし。平塚ですけど。校長先生お久しぶりです。先日は大変失礼しました。それで処分はどうなりましたか?」


「残念ですが懲戒免職処分となりました。やはり文部科学省の通達に違反した事が問題となりました。長期の謹慎後にセンター行きはどうか確認しましたが、ただの違反ならその処分は可能だが国の指示に逆らったら不可能と言われました。


今回は総武高校への処分は警告となりました。もし次に通達違反が出たら県の教育委員会と文部科学省で総武高校に指導が入るとの警告です。今日までお疲れ様でした。此れにて失礼します。」


校長先生からの通話が切れると受話器を置くと

平塚は放心状態となった。

「ちくしょう。私は何て事をしてしまったんだ。」


平塚は悔し涙を流しながら自分の不甲斐なさに壁を叩きつけた。暫くして落ち着くと平塚は言った。

「気持ちを切り替えて次の仕事を探さなくてはな。」

こうして平塚の教師人生は終わったのである。


<翌日の放課後 ボランティア同好会部室>


部室には雪乃と八幡と鶴見先生が来ていた。

「鶴見先生。放課後に来て頂き感謝します。今日は今後のルールを決めたいと思います。基本はボランティア活動がメインとなりますが、どうしても奉仕部のように依頼が来る可能性があります。


最も可能性が高いのは葉山隼人君です。此まで色々な事に巻き込まれていますし今後も巻き込まれないとは限らないので明白な対応策を決めておきたいのです。」


「確かにあり得るな。俺は賛成する。」

「分かったわ。雪ノ下さん。結局はどうするの?」


「ボランティアと関係無い依頼が来た場合は私と八幡の両方の賛成を得てサインと判を押して鶴見先生に依頼報告書を提出します。鶴見先生から学校側として依頼をしても問題無いと判断してサインと判を貰って始めて依頼成立とします。


3人の内一人でも反対や拒否したら依頼を受けない事にします。それでも強要しようとしたら鶴見先生に報告して学校側に対応して貰いたいです。既に原案を作って来ました。」

鶴見先生に依頼報告書を見せた。


「良く出来てる書類だわ。特に問題は無いわね。それで行きましょう。判はそれぞれ自分で準備しておいてね。これは千葉村でのボランティアと関係あるから依頼報告書の対象にはならないけど1つ二人に依頼をしたいけど大丈夫かしら?」


「ええ。活動内容に関わる依頼なら受けるわ。八幡もそれで良いわね?」

「ああ。それで構わない。」


「私には小学6年の娘がいるのだけど。まさにその千葉村の林間学校に参加するわ。友達がいないようで作るように言ったのだけれどもしかしたら何らかの理由があるかも知れないので娘から聞き出して欲しい。可能かしら?」


「確か林間学校の手伝いは数日前に募集して確か締め切ったよな。クラスで行くとか言ってたから葉山グループは参加だと思われる。理由は説明しますので葉山グループ参加か調べて貰って良いですか?」

「別に良いけど何故かしら?」


「話してみないと何とも言えないがこの場合の最悪の事態は娘さんが苛めにあっている可能性だ。その場合葉山隼人がいたら更に悪化して最悪は娘さんが自殺に追い込まれるのも考えられる事態になりかねない。雪乃からその理由を鶴見先生に説明してくれないか?」


「小学校は葉山隼人と一緒だったの。女子から苛めにあっていて葉山隼人は相変わらず皆仲良くをしようとして更に悪化して留学せざるを得ない状況になったわ。そして現在でもその思想は全く変化していない。危険度はかなり高いわ。」


「皆仲良くは危険な思想だ。仲良く出来るなら戦争は起きないだろう。理想論であって現実的では無い。しかもその思想を人に押し付けるから悪化する。千葉村に葉山隼人が参加するなら最も気を付ける必要がある。」


「分かったわ。もし娘の留美の原因が苛めなら葉山隼人を最重要注意人物に指定させて貰い向こうの保護者の先生に伝えておくわ。」

こうして合宿における話し合いは終了した。

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/04(月) 02:53:19.46 ID:e7M4shtlo
くそ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/04(月) 08:34:07.20 ID:F2dTiJfRO
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