助手「二人の約束」

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20 : ◆QbejV3Yk9I [saga sage]:2018/07/09(月) 11:19:37.17 ID:Pn+ScLoVo
これだけ
多忙な為ゆっくりです
21 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/06(火) 09:51:42.06 ID:1P30Kzzho

――――薬屋

魔女「裏世界について?」

助手「はい。以前魔法使いさんから少し教えてもらいましたが、その、もっと詳しく知りたいんです」

魔女「なるほど……ね。忙しい時期ではないし急ぎの依頼も無いから、構わないよ」

魔女「ただ、以前も言ったように私では役者不足だ。から……少し考えさせてくれ。先に食事にしたい」

助手「はい! では、昼食の用意してきます!」サッ

22 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/06(火) 09:54:14.70 ID:1P30Kzzho

魔女「…………猫。寝たフリは感心しないな」

猫「……分かっていましたか」

魔女「分かるさ。……でだ、今朝の助手くんに何かあったか?」

猫「……ここ数日、主殿はよく死霊術師殿を気にしておられます」

猫「その度にいつも、悲しい顔をされるのです」

猫「私としても見ているのは辛いのです。それで今朝、私は死霊術師殿のことを話しました」

魔女「…………そうか。だが」

猫「それ以上の事は私にも分かりません。どういう考えで裏世界を知るという事になったのか、もです」

魔女「む……猫がけしかけたのではないのか?」

猫「いえ、私はあの話を伝えたまでです。それ以外は全て主殿のお考えで」

魔女「……ふむ」
23 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/06(火) 09:56:44.75 ID:1P30Kzzho

猫「魔女殿は、このままで宜しいのですか?」

魔女「……死霊術師の事か」

猫「ええ」

魔女「言っただろう。あとは時間の問題しかないと」

猫「……」

魔女「……いや、ちゃんと話そう。時間の問題なのは確かなんだ。今までもこういった事はあったからね。しかし……」

猫「今回は違う、と?」

魔女「ああ。今までは一週間程で戻ってきていたが、もう十日以上経過している」

魔女「……あまり良い予感はしない」
24 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/06(火) 09:59:30.76 ID:1P30Kzzho

猫「でしたら」

魔女「無理なんだ」

猫「……?」

魔女「死霊の森が、何故その名前が付けられたか」

魔女「生命を冒涜していると忌避された結果、各地を追われた者達が集っていた場所で」

魔女「それは彼等にのみ与えられた安息の場所である故に、彼等特有の魔法を使わなければ立ち入ることも出来ないよう変えられた」

猫「……では、魔女殿は」

魔女「私には使えない。死霊術師が扱うような魔法は通常とは少し違う、使える者が限られる魔法だ」

魔女「それは先天的なものであり、後天的に扱えるようになったという話は聞かない。確か、現在でも研究中なはずだよ」
25 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/06(火) 10:00:19.16 ID:1P30Kzzho
ここまで
また始めていきます
26 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/10(土) 04:06:11.51 ID:2VnkR+/Ho

猫「…………」

魔女「だから、私には何もできない。死霊術師がこちらに来るしかない。時間の問題なんだ」

猫「……申し訳ありません」

魔女「謝ることは無い。私も同じ気持ちだよ。死霊術師の事も、助手くんの事も」

魔女「だから、焦る事はないよ」

猫「……はい」

魔女「……話は変わるが、私はさっきの助手くんの考えが気になる。確認するが、猫、君が入れ知恵した訳ではないのだろう?」

猫「……ええ。考えうる限りその記憶はございません」

魔女「…………ふむ」
27 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/10(土) 04:07:01.52 ID:2VnkR+/Ho

助手「お待たせしました」コト

魔女「ありがとう」

助手「はい、お待たせ」

猫「ニャー」

魔女「助手くんも、一通り片付いたら座ってくれ」

助手「? 何かありましたか?」

魔女「……やはり、助手くんにも話しておこうと思ってね、死霊術師の事。猫には先程話してしまったから……」

助手「! すぐ片付けてきます!」
28 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/10(土) 04:08:58.61 ID:2VnkR+/Ho


魔女「……まあ、こんなところか。説明が下手ですまない」

助手「いえ、そんな事ないです」

魔女「そうか……戻ってきた時、彼女をあまり責めないでくれ。ああ見えてもやはりまだ幼いんだ」

助手「はい……。それよりも、安心しました」

魔女「安心?」

助手「死霊術師さんに何か戻れない理由があるんじゃないかと思ってて……」

魔女「……ああ、成程。けど、平気さ。彼女は強いから」

助手「……そう、ですね」
29 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/10(土) 04:12:41.29 ID:2VnkR+/Ho

魔女「で、だ。少し聞きたい。さっき助手くんが話した事についてだが、良ければ理由を教えてもらえないか?」

助手「……え、と」

猫「……」

助手「……あの」


――「そうだ。もし良ければ君もこの世界の事を知るといい。いい機会だと思うね」


助手「……いえ、重要な理由は無いです。ただ魔法使いさんに教えて貰った事しか知らないので、もっと知りたいと思ったくらいで」

魔女「……そう。そうか。それならいいんだ」

魔女「まあ 、裏世界についてはやはり専門家に任せようと思ってね」

助手「専門家?」

魔女「先生だよ。学校に勤めていた時は魔法全般を教えていたが、それでも適任だろうね」

魔女「なんなら先生の人脈に頼る手もある」

助手「魔法士さんですか……。頼ってばかりで申し訳ないですね」
30 : ◆QbejV3Yk9I [sage saga]:2018/11/10(土) 04:14:16.14 ID:8lCz5b42o

魔女「心配いらない、快く教えてくれるよ」ニコ

助手「分かりました。それで、時間は……」

魔女「明日にでも行こうか。依頼も無いし、薬の在庫も十二分にある」

魔女「先生には私から予め伝えておくよ」

助手「……色々ありがとうございます」

魔女「構わないよ。助手くんがこっちに興味を持ってくれたのも嬉しいしね。ただ……」

助手「ただ?」

魔女「……いや、すまない、関係ない」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/13(火) 02:16:35.77 ID:pnHbuaZjo
期待
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