アイアンマン「この魔法の世界に鉄人を!」【このすば×アイアンマン】

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362 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:34:33.21 ID:qPAdyUI40

めぐみん「これは、トニーの国の“カガク”の技術と私たちの国の魔術の融合ということですね!!ふわぁーっ!燃えてきましたよ!紅魔族の琴線にビンビン来る実験です!」

トニー「僕もだ。歴史に残る実験になるだろうな」

ダクネス「実験するのは良いが、ロキはどうするのだ?野放しにしておくつもりか?」

トニー「大丈夫だ。ロキの位置は完全に把握出来ている」

ダクネス「・・・一体どうやって?」

トニー「トニー・スタークだからだ」

ダクネス「真面目に答えろ!」

トニー「行動に完全な偶然は無い。確率論を十分に把握し、心理の徹底的な理解、そして性格と合わせて計算すると変数を絞れる」
363 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:35:50.20 ID:qPAdyUI40
ダクネス「な・・・なに?何を言っている?」

トニー「僕も無数にあると想える変数を実現可能ないくつかに絞れる手法を58通知っている」

ダクネス「えぇっと・・・真面目に答えろと言っておいてすまないが・・・その・・・もう少しわかりやすく・・・」

アクア「?・・・??・・・???」

カズマ「すごく難しいと思うけど、アクアにもわかるように言ってくれ」

トニー「ロキに追跡装置を取り付けた」

アクア「なぁるほど!追跡装置ね!トニーったらやるじゃない!」
364 : ◆G7gAhUxDx. [sage]:2018/10/20(土) 22:40:46.32 ID:qPAdyUI40
めぐみん「おや?クリスは知っているのですか?」

クリス「あっ・・・えっと・・・あたしも知らないから、教えてくれると助かるかな?」

トニー「まぁ、簡単に言うと敵の位置が分かる道具だ」ピッ

    ヴンッ...

めぐみん「この画面内で映っている赤い点がロキですか?」

トニー「そういうこと。そして、これをマップ内に落とし込めば・・・」


   ピッ… ピッ…


トニー「ほら・・・おっと、まだヴォーミアでピクニックしてるみたいだ」

アクア「・・・なーんか、トニーが来てから便利になったのは良いけど・・・色々とオーバーすぎないかしら?」
365 : ◆Ua1M3q7gGI :2018/10/20(土) 22:42:33.76 ID:qPAdyUI40

トニー「僕が付けた追跡装置は盗聴器としての役割も持っている。あ、盗聴器って言うのは、遠く離れたところにいる相手の会話を盗み聞きできる道具だ。悪用厳禁」

ウィズ「いつの間に付けたんですか・・・?」

トニー「僕のスーツが破壊される寸前に、発信機を射出してロキにくっつけた。当分気が付かないはずだ」

ウィズ「なるほど、煙を上げたのは時間稼ぎだけじゃなくて、そういう意図もあったんですね!」

カズマ「トニー・・・それさ・・・」

トニー「あげないからな?思春期少年のおもちゃには過ぎた代物だ」

カズマ「ま、まま、まだ何も言ってねーだろ!ちょっとギルドの酒場にくっつけて俺の陰口を言う奴とか見つけ出してやろうかと・・・」

ダクネス「全く、この男は・・・」
366 : ◆G7gAhUxDx. [sage]:2018/10/20(土) 22:43:06.40 ID:qPAdyUI40

クリス「それで、その盗聴器でロキから何か聞けたの?」

フライデー『録音された音声があります。再生しますか?』

トニー「いつ頃録音したやつだ?」

フライデー『ボスとウィズ様がテレポートで撤退した直後の会話です。録音された会話内容からして、すぐさまコロナタイトを奪い返しに来る気は無いようです』

トニー「会話内容を再生しろ」

フライデー『了解しました。再生します』


    ザザァー…
367 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:44:57.07 ID:qPAdyUI40

冒険者A『ロキ様、いかがなさいました?』

ロキ『コロナタイトを盗まれた。あの小僧だ・・・!』

冒険者A『追いますか?』

ロキ『放っておけ、たった一つかすめ取られただけだ。それも、ただの小粒をな・・・計画に大きな支障は出ない』

冒険者A『それでは・・・』

ロキ『掘り続けろ。計画を実行に移すにはまだ量が足りん』

冒険者A『はい。了解しました』

ロキ『それと・・・警備をさらに厳重にしろ。二度と邪魔をさせるな』

冒険者A『はい。了解しました』

    プツッ…
368 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:45:46.03 ID:qPAdyUI40

フライデー『以上です』

カズマ「おい・・・これってまさか・・・」

クリス「ロキはコロナタイトを複数所持しているようだね。小石程度の大きさでも相当な力を秘めているはずだけど・・・一体何が目的なんだろう・・・」

トニー「何であれ、まだ猶予があるって事だ。急いで取り掛かるぞ」

めぐみん「そうですね。私もEXPを溜めて備えようと思います」

トニー「へぇ、この国でも経験値をExperience pointの略語で読んだりするのか」

めぐみん「えくすぺ・・・なんですかそれは?私が言っているのはExplosion Pointの事ですよ?」

トニー「・・・国によって元の言葉が違うんだな」

めぐみん「まあ私の造語ですが」

トニー「・・・」
369 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:47:37.28 ID:qPAdyUI40

めぐみん「単に、爆裂魔法のスキルポイントと言うのが長ったらしかったので略し・・・あっ、あっ、やめてください!眼帯を引っ張らないでください!」

カズマ「トニー、いちいち突っ込んでたら身が持たないぞ」

トニー「たまに君の要領の良さが羨ましくなる」

アクア「それで、これから一体どうするの?信者が捕らえられているっていうのに、待機なんて無理なんですけど」

トニー「良いかアクア、よく聞け」

アクア「?」

トニー「その気持ちは結構だが、気持ちだけじゃ人は救えない。試しに、君が今からロキの元へ行って全員を救えるヴィジョンが浮かぶか?」

アクア「それは・・・」タジッ…

トニー「浮かばないだろ?君が信者の事となると勇猛果敢なことは分かった。だが、ロクな作戦も立てずに突っ込んで君が殺されたら・・・残った信者はどうしていくんだ?」

アクア「・・・」
370 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:48:59.82 ID:qPAdyUI40
トニー「だから、備えられるだけの準備をして奴に挑むんだ。こっちだってただ黙って待つわけじゃない。君の信者は力を合わせて絶対に取り返す、だからもう少し我慢しろ。いいな?」

アクア「う、うん・・・わかった・・・」

クリス「さすが年長者だね、トニー」

トニー「一番の年長者はアクアじゃないのか?」

アクア「なんですってえええええええ!あんたさっきまともな話したと思ったらよくも言ってくれたわねこのヒゲニート!!」ワッ

トニー「ただのジョークだよ。それじゃ僕はちょっとバニルと商談をしてくる」スタスタ…

アクア「あんた逃げんじゃないわよ!今度こそ強力な天罰を当ててやるからね!」

ダクネス「お、落ち着けアクア・・・それで、このタイミングでバニルと商談とは、一体何を仕入れるつもりなんだ?」

トニー「そうだな・・・」








トニー「この国で作れる、最高級の鎧の材料さ」
371 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:50:06.29 ID:qPAdyUI40
......
....
..
.



ウィズ魔道具店


  カランコロン…


バニル「へいらっしゃい!ヴォーミア旅行は楽しんできたのか?」

トニー「それは嫌味か?僕らが旅に出ている間、ずっとその見通す目とやらでのぞき見していたんじゃないのか?」

バニル「妙な言い方をするな。見通そうとはしたが、発光女に例の邪神と邪魔な光が多くて見通せなかったのだ。それで?生きて帰ってきたところを見るに、倒したのか?」

トニー「・・・いいや、何もできずに帰ってきた」

バニル「ほうほう、逃げ帰ってきたとな?」
372 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:52:11.33 ID:qPAdyUI40

トニー「奴はこの世界の魔術を自分のものにして強大な力を付けている。ウィズ曰く、リッチー化の魔法にも匹敵する程の禁呪である洗脳魔法を取得しているとかなんとか・・・」

トニー「実際、行方不明になっていた冒険者だけじゃなく、アクアの信者までもが奴の言いなりになっていた。あれはもはや信仰に近い」

バニル「フハッ、フハハハハ!!フワーッハッハッハ!!あの悪名高きアクシズ教徒が寝取らたとな!!次からあの女神を寝取られ女神と呼んでやろう!フハハハハッ!!」ゲラゲラ

トニー「僕に見通す力は無いが、ウィズが巻き込まれて酷い目に遭うだけだと断言できるぞ」

トニー「それにしても、あんたの見通す力ってのは無敵の能力かと思っていたが、案外制限が多いんだな」

バニル「うむ。特に、力を行使して安易に金を稼ごうとするとロクな目に遭わん。ポンコツ店主の暴走然り、何かしらの反動を食らうのだ・・・」ハァ…

トニー「・・・この、僕の商品が妙な形に変わっているのもそうなのか?」ガチャッ

バニル「その通り。汝が作った便利なアイテムたちは、あの災厄店主の勝手な判断によってガラクタに変わったぞ」

トニー「・・・ウィズから直接聞いた」
373 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:54:58.89 ID:qPAdyUI40

バニル「あのポンコツ店主が戻ってきたら即刻過去最大級の折檻をお見舞いしてくれるつもりだ」

トニー「それで、僕の商品は一体どう変わってしまったんだ?」

バニル「そうだな・・・例えば、この売れ筋商品である“ソーラー充電式暗視ゴーグル”なんかは、大幅な変更が加えられてあってな。まず、視認性が大幅に向上している」

トニー「なんだって?まさか本当に改良を・・・?」

バニル「あの欠陥店主が我輩に無断で勝手にしでかしたのだぞ?いつものパターンからして、そんなわけなかろう」

バニル「視認性が上がり、暗所を遥か彼方まで見れはするが、千里眼が使えるアーチャー職しか使いこなせないうえに、視覚以外の感覚がすべて遮断される」

トニー「ガラクタだな」

バニル「ガラクタである。他にもたくさんあるぞ?この“生体反応追尾式マイクロミサイルランチャー”なんかも・・・」
374 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:56:49.77 ID:qPAdyUI40

トニー「いや、もういい・・・また新しく作るからそれは全部廃棄しろ」

バニル「言わずもがなだ。さて、世間話はこのくらいにして、ここに来た理由はなんだ?」

トニー「あんたに仕入れてほしいものがある。相当な値段になるだろうが・・・あんたなら確保できるだろう」

バニル「ほう?」

トニー「実はロキにスーツを破壊されてな。カズマが手に入れたコロナタイトを使用して新しいスーツを作るつもりなんだが、僕の世界の材料じゃうまくコロナタイトと適合しないんだ」

トニー「そこで、オリハルコンと、アダマンタイト、そしてこれらの魔法金属を仕入れてほしい。量等の詳細はこの紙に書いてある」ピラッ

バニル「ふむふむ・・・アダマンタイトはともかく、オリハルコンなど神器級の鎧に使われるものだぞ?」
375 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 22:59:54.90 ID:qPAdyUI40

トニー「僕が作ろうとしてる鎧が神器以上のものなんでね」

バニル「市場の状態にもよるが、仕入れることは可能だ。だが、これだけの量を仕入れるとなると相当な額になるが・・・」

トニー「ウィズがガラクタに変えたこれらの商品を僕が無償で改悪前のものと交換してやろう。それにプラスで80億エリス程でどうだ?」

バニル「結構結構!それなら十分である!フハハハハ!!それだけの金があれば今度こそこの街にカジノを造り、あぶく銭を手にできるはずである!商談成立だ!」

トニー「どれくらいかかりそうだ?」

バニル「この世界にはテレポートという便利な魔法があるのだ。商会に掛け合い、在庫の確認が取れ次第速攻でかき集めればよい。在庫さえあれば、明日、明後日までには仕入れることができるであろう」

トニー「できるだけ急いでくれ、ロキには何か計画があるみたいだ。どれだけ猶予が残されているのかはわからないが、今度こそ先手を打って完全に阻止したい」
376 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:03:29.00 ID:qPAdyUI40

バニル「我輩を誰だと思っている?我輩の力をもってすれば、こんなものは子供のお使いと何ら変わらん」

トニー「だが、あんたの能力は肝心なところで使えなくなるよな。ロキ自身の動向は探れないんだろ?」

バニル「・・・」イラッ…

トニー「あ、ロキの動向だが、僕はもう完全に把握しているぞ?科学の力ってやつだ。ご飯製造機でも探れるような情報が探れない気分はどうだ?バニル君?」

バニル「フハハハハ!!人間相手にここまでコケにされるとは!だが、見通す悪魔が宣言しよう!貴様は近いうちに、この我輩をコケにしたことを心の底から後悔するであろう!」

トニー「へぇ?楽しみにしておくよ。それじゃ、鎧の素材の件よろしく頼む」クルッ...


     ガチャッ…


ウィズ「おや、トニーさんではないですか。商談は終わったんですか?」
377 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:08:12.67 ID:qPAdyUI40

トニー「やぁウィズ、今ちょうど終わったところだ。君もちょうど僕のラボから帰ってきたところか?」

ウィズ「はい!まだ改良してもらった魔道具をバニルさんに見せていないので、今から説明しようと思って帰ってきました!バニルさん、驚いてませんでしたか?」

トニー「あー・・・そういう反応は楽しみにとっておいたほうがいいと思うぞ。ほら、僕のすぐ後ろで待っているから・・・」


ウィズ「なるほど、それもそうですね!私、今回だけは自信があるんですよ!もとからすごい魔道具なのに、それが凄腕魔道具職人さんの腕で改良してもらって・・・!今回こそ、よくやったと言ってもらえるはずです!」

トニー「そうか・・・それじゃ、僕はもう帰るから・・・またな?」

ウィズ「はい!」

   ガチャッ
 バタン…

トニー(・・・あんな笑顔じゃ、何も言えるわけないだろ・・・)スタスタ…




  バニルサン!? ドウシタンデスカ? ソンナコワイカオシテ… ソンナコトヨリキイテクダサイ! ジツハ ショウヒンヲ…

 バニルシキサツジンコウセン!!

       アアアアアアッ!



トニー「・・・」スタスタ…
378 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:13:00.16 ID:qPAdyUI40
......
....
..
.




夕方

トニーのラボ



  ガチャッ…

ダクネス「あ、おかえりトニー。商談は終わったのか?」

トニー「あぁ、新しいスーツは近いうちに作れそうだ。」

アクア「・・・おかえり」

トニー「なんだ、まだ怒っていたのか?ほら、高級シャワシャワを買ってきた。これを今日の夕飯の時に開けよう。これで機嫌を直せよ」

アクア「なぁるほど・・・この私の機嫌をお酒一つで取ろうって訳ね?でも・・・」

トニー「いらないならハッキリ言ってくれよ、これは僕が飲むから。この世界のお酒は結構気に入ってるんだ」スッ…
379 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:14:22.68 ID:qPAdyUI40

アクア「そ、そうとは言ってないでしょー!?仕舞わないでよ!」

トニー「はい、それじゃこれで手を打とう。なっ?これで満足だろ?ところで、クリスとゆんゆんの姿が見当たらないが、どこに行ったんだ?」

ダクネス「クリスは何か用事があると言って帰っていった。ゆんゆんは向こうの部屋で“かがく”について書かれた本を読んでいる。トニーの国の言語で書かれているから読めないらしいが、フライデーに翻訳してもらいながら楽しく読んでいるぞ」

トニー「魔法使いが科学の本を・・・HAHA、中々面白いな」

カズマ「トニーだってこの国にきてすぐ魔導書を読み漁っていたじゃないか」

トニー「・・・そういえばそうだった・・・」

ダクネス「二人に何か用でもあったのか?」
380 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:15:36.26 ID:qPAdyUI40

トニー「クリスに用というか、話があったんだが・・・いないならまた次回で良い。それじゃ早速、神器の改造に手を付けるとするか」

めぐみん「・・・」

ダクネス「どうした、めぐみん?難しそうな顔をしているが」

めぐみん「・・・いえ、なんでもないですよ。今は無理そうですから」

トニー「なんだ?君の杖も改造してほしいのか?スイッチを押したらリパルサー光線が出るようにでもしてあげようか?」

めぐみん「できるのですか!?い、いえ・・・実は私の爆裂魔法のレベルを上げるのにちょっとした案があったのです。私ではなく、カズマの案ですが」

カズマ「あー、あれか」

トニー「今度はどんな妙案を?」
381 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:16:52.29 ID:qPAdyUI40

カズマ「めぐみんの爆裂散歩はいつも誰かが付いて行って、街から少し離れたところで適当な岩とかに爆裂魔法をぶちかまして帰るだろ?岩を打ち壊すだけじゃ、レベルは上がらない」

カズマ「かといって、ジャイアントトードだとかこの街の周辺のモンスターに撃ったとしても大した足しにはならない」

カズマ「でも、トニーとあの空飛ぶ鎧があれば、強くて経験値になるモンスターが居るような街まで飛んでって、そのまま上空から爆裂魔法をモンスターに撃って帰ってこれるだろ?それを続けていれば、めぐみんのレベルもすぐ上がるんじゃないかと考えてな」

トニー「なるほど・・・爆裂魔法の空爆か・・・面白いな。気に入った」

めぐみん「ですが・・・トニーのスーツは破壊されてしまったではないですか」

トニー「スーツ!」スッ…


   シーン…


めぐみん「・・・?」


  …ザッ ザッ ザッ…

   
めぐみん「あ、あれは・・・!」


    ザッ…


Mk43「」ウィーン…

トニー「愛しい我が第43子こと、マーク43だ。所々傷はあるが、普通に動け・・・うん?」
382 : ◆Ua1M3q7gGI [sage]:2018/10/20(土) 23:19:35.47 ID:qPAdyUI40

Mk43「」チマッ…

トニー「・・・僕の見間違えじゃなければ前に見た時よりスーツが二回りほど小さくなっているんだが・・・気のせいだろうか?」

アクア「ッ!」ビクッ

トニー「おい・・・」

アクア「な、なに・・・?」

トニー「吐け。僕のスーツに何をした?」

アクア「えっと・・・その・・・前に酔っぱらったときに・・・勢いでスーツを使ってマジックをしたような・・・記憶が・・・」

カズマ「てめーこのクソビッチが!またやりやがったな!?」

トニー「あれだけ僕の発明品に触るなと念押ししておいたのに、よりにもよってスーツを小さくしたのか!」

アクア「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!でもね、なんだか私だけが悪い訳じゃない気がするの!共犯者がいた気がするのよ!信じて頂戴!」

カズマ「こんなふざけた事をする奴が他にいるわけないだろが!」
383 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:20:04.37 ID:qPAdyUI40

フライデー『ボス。お言葉ですが、アクア様の発言は本当です』

トニー「何?一体だれが・・・」

フライデー『音声記録を再生します』

     ピッ…

ダクネス『おい・・・もう酒は控えたらどうだ?飲み過ぎだぞ?』

アクア『なにいってんのよ!まだまだ飲めるに決まってるでしょ!?ねっ?トニー!』

トニー『YEAH!もちろんだ!カズマだってまだ余裕だろ?』

カズマ『あったりまえだ!ベテラン冒険者のカズマさんだぞ!もっと浴びるように飲んで、魔力を使わずにクリエイトウォーターを使ってやるよ!ぶはははははは!!』

トニー『HAHAHAHAHAHA!!中々ジョークのセンスがあるな!』
384 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:21:04.85 ID:qPAdyUI40

ダクネス『さ、最低だ・・・!めぐみん!めぐみんはどこだ!?こいつらを止めるのを手伝ってくれ!』タタタ…

アクア『うるさいダクネスもいなくなって調子も出てきたことだし、また宴会芸を披露しちゃうわよー!』

トニー『いいねぇ、今度こそタネを見破ってやろうじゃないか』

アクア『無理よ無理!真のマジシャンは決してタネを見破らせないものなの!さぁ、今回はどんなマジックを見せてあげようかしら!』

   ザッザッザッ…

アクア『あら?ねぇトニー?こっちに向いて歩いて来てるあのスーツは?今まで見てきたやつと色が違うわよ?』

カズマ『ほんとだ。ありゃなんだ?新しいスーツか?』

トニー『逆だ、古いスーツだよ。わざわざお酒を持ってくるのが面倒だったから、あのスーツに持って来させたんだ。ウェイターとかメイド代わりにね』
385 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:22:36.00 ID:qPAdyUI40

アクア『ふふふ、そうだ!お古のスーツなら、私のマジックに使ってもいいかしら?』

トニー『やれるもんならやってみな!僕のスーツが君のヘンテコマジックでおかしくなるなんてありえないね』

カズマ『いいぞー!やれやれー!』

アクア『言ってくれたわね!よーく見てなさい!今からこのスーツが縮んで・・・』

     プツッ…

フライデー『以上です。ひどく酔われていたようなので、会話を忘れないように私が記録しておきました』

トニー・カズマ「・・・」

アクア「ねぇ、二人共・・・?」
386 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:23:05.31 ID:qPAdyUI40

トニー「よし、このことは水に流そう。アクアだけにな」

カズマ「そうだな!人間誰でもおかしな行動をとることはあるしな!これでおしまいにしよう!」

アクア「何なかったことにしようとしてるのよ!私が全面的に悪かったことにしようとしたこと謝って!」

カズマ「うるせぇ!確かに煽った俺達も悪かったろうけど、一番悪いのはお前じゃねぇか!何が謝れだバーカ!なかったことにしてやるって言ってるのに蒸し返すんじゃねぇ!」

めぐみん「あの・・・結局どうなるんですか?」

トニー「あー・・・スーツが元の大きさだったら君を背中に乗せて空中爆裂散歩にでも行けたんだろうが・・・あんな君と同じくらい小さくされてしまったらなぁ・・・」

トニー(ん・・・?めぐみんと同じくらいの・・・大きさ・・・)チラッ…

めぐみん「・・・?どうしたのですか?私とスーツを交互に見たりなんかして」

トニー「なぁ、めぐみん・・・」









トニー「スーツを着てみる気はないか?」
387 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:25:01.01 ID:qPAdyUI40

めぐみん「えっ」

ダクネス「良かったじゃないか、めぐみん。」

カズマ「いいなぁ・・・俺も着てみたかった・・・アイアンマンスーツ」

トニー「カズマにはカズマで良いものを作ってやるさ」

めぐみん「こ・・・これを着ても良いんですか!?」

トニー「どうせ体格的に君しか着ることができないんだ。アクア、念のため聞くが・・・これはもう戻せないんだよな?」

アクア「うん。もう無理よ」キッパリ

トニー「まぁ・・・煽った僕らにも責任はある。それに、このスーツを着るとある問題が解決する」
388 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:28:01.72 ID:qPAdyUI40

めぐみん「えっ」

ダクネス「良かったじゃないか、めぐみん。」

カズマ「いいなぁ・・・俺も着てみたかった・・・スーツ」

トニー「カズマにはカズマで良いものを作ってやるさ」

めぐみん「こ・・・これを着ても良いんですか!?」

トニー「どうせ体格的に君しか着ることができないんだ。アクア、念のため聞くが・・・これはもう戻せないんだよな?」

アクア「うん。もう無理よ」キッパリ

トニー「まぁ・・・煽った僕らにも責任はある。それに、このスーツを着るとある問題が解決する」
389 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:29:26.52 ID:qPAdyUI40

ダクネス「ん?防御力の低い後衛職の体を守る防具ってだけじゃないのか?」

トニー「このスーツをめぐみんに着せれば、爆裂魔法を撃って動けなくなったところをカバーする必要がなくなる」

ダクネス「そうか、確かお前の鎧は・・・」

トニー「そう、鎧だけで動くことが可能だ。フライデーにでも操作させて、動けなくなっためぐみんを飛ばして戦線から離脱させることができる」

カズマ「なぁ、それってもう毎日めぐみんの爆裂散歩に誰かが付き合わなくても、めぐみんが一人で行って帰って来れるってことだよな?」

トニー「そうだな。フライデーに頼んだらやってくれるだろう」

カズマ「やったぜ!もう朝早くにたたき起こされたり、雨の日に無理やり外に引っ張り出されたりする心配はないって訳か!でかしたアクア!トニー!」

めぐみん「私との爆裂散歩をそんなふうに思っていたのですか!?さすがの私もショックを受けますよ!?」

カズマ「だって、わざわざお前の用に付き合ってお前を担いで帰るのは面倒なんだよ。遠くまで行かなきゃいけないし、重いし」

めぐみん「ぶっ殺」ガバッ

390 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:30:11.63 ID:qPAdyUI40

カズマ「なんだよ、目を真っ赤に輝かせて。そんなに怒ること・・・ああああ!!折れる!腕の骨折れる!このイカれウィザード!!レベル差を考えろよ!」

めぐみん「人間には二百十五本の骨があるんですよ!一本位なんですか!」

トニー「おい、夫婦漫才は二人の時にやってくれ」

カズマ「お前これがそんなほのぼのしたものに見えんのかよ!?今行われてんのは夫婦漫才じゃなくてただの暴力犯罪だ!」

トニー「はいはい、仲良し仲良し。ところでめぐみん、取っ組み合いをやめてこっちに来てくれ。君をスーツに登録する必要がある」

めぐみん「良いでしょう」パッ

カズマ「ほっ・・・」

めぐみん「それで、どうすればいいのですか?」

391 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:36:41.10 ID:qPAdyUI40

トニー「そこに立って、床の傷の数を数えるなり天井の照明を眺めてるなりしてればいい。すぐに終わる」

めぐみん「そのセリフはものすごい身の危険を感じるのですが」

トニー「フライデー、めぐみんをスキャンして網膜情報と指紋情報、DNA情報をマーク43に登録しろ」

フライデー『了解しました。ボス』

 キュィーン…
   ポポポポ…

めぐみん「な、なんですかこれ?光が私の体を行ったり来たり・・・」

トニー「簡単に言えば、君以外がそのスーツを着られないように設定を変えているところだ」
392 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:38:14.11 ID:qPAdyUI40

  ピピピッ

 【体表にバーコードを検知】

トニー「うん?」

めぐみん「どうしたのですか?何かあったのですか?モニターに映っている言語は、あなたの国の言語で書かれているので、私には読めないのですが」

トニー「なんで君の尻にバーコードが---」

めぐみん「あああああああ!!!///なんで知っているんですか!?///」

トニー「スキャンに引っかかっただけだ。僕の国じゃあらゆる商品についてる物でね」

カズマ「マジかよお前ケツにバーコードついてんのか!読み取ったらなんて出てくるんだ?」

めぐみん「それ以上言ったら本気で爆裂魔法を撃ちますよ!」
393 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:38:56.34 ID:qPAdyUI40

トニー「お、落ち着け。悪かったな、君にとってそんな恥ずかしがるような情報だとは思っていなかったんだ」

ダクネス(あぁ・・・アルカンレティアで見たあの模様か・・・)

めぐみん「まったく・・・見つけたとしても普通尻に付いた模様について指摘しますか!?セクハラですよ!」

トニー「悪かった悪かった。ごめんな?ほら、スーツ着せてやるから我慢してくれ」

めぐみん「ぐぅうう・・・なにかとても大切なものを失ったような気分がします・・・」

 【登録完了。スーツを装着しますか?】

トニー「さて、準備完了だ。そっちの準備は良いか?あ、巻き込まれるといけないからマントは外してくれ」

めぐみん「わかりました。よいしょ・・・これで良いですか?」

394 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:40:26.82 ID:qPAdyUI40

トニー「オーケー。それじゃ、スーツを君に装着させる」スッ…

  ピピッ
   ガシャッ カチカチカチ…
    ヒュンッ ヒュヒュヒュンッ

めぐみん「おおおおお!!」ガチャガチャ…

  ガキキッ ガコガコガコ… カンッ

めぐみん「おおおおおああああ!!」

カズマ「飛ばす意味あったか?」

トニー「もちろん。紅魔族的には飛んで来た方がうれしいだろう」

めぐみん「あああああああ!」ブンブン

カズマ「嬉しいのは分かったから、もうちょっと静かにしてくれよ。耳に響く」
395 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:42:23.45 ID:qPAdyUI40

めぐみん「あああああっ!!違います!兜に髪の毛が挟まってるんです!!痛だだだだ!!ハゲる!ハゲます!!助けてください!」ジタバタ

トニー「ヘ、ヘルメットを解除しろ!」

  ガコッ カランッ…

めぐみん「はぁ・・・はぁ・・・危うく女性で、しかもこの年にしてハゲるところでした・・・」

トニー「装着する前に気が付かなかった・・・とりあえず髪を束ねたらどうだ?それと、もう君の声に反応してスーツが動くようになっているから、今度からは“スーツ装着”や“スーツ解除”で着脱できるからな。ちなみに、兜は頭からかぶれば自動的に装着できるぞ」

めぐみん「いえ、結構です。兜は付けません」

トニー「なに?いらないのか?あったほうが便利だぞ?」

めぐみん「見栄えの問題です。無い方が決まります」

カズマ(ダクネスがどんなに重装備になっても兜を付けないのと同じ理由だろうか?)

396 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:43:52.54 ID:qPAdyUI40

トニー「そ、そうか・・・必要な時は呼んだら飛んでくるってことは覚えておいてくれ」

めぐみん「このスーツは自分の命令で動くんですよね?」

トニー「ああ。すこしテストしてみたらどうだ?」

めぐみん「そうですね。叫んで喉が渇いたので、スーツのテストがてら水を飲むことにします。スーツ!あそこのテーブルの上にあるビンに入った水を私に飲ませてください!」

  キュイッ スタスタスタ…

めぐみん「おぉ・・・なんだか体が勝手に動くと言うのは不思議な感覚ですね」

   クイッ

めぐみん「それでは、お水を・・・」
397 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:46:32.91 ID:qPAdyUI40

  ゴクゴク…

トニー「小さくなったことで、どこかに悪影響が出てないかと少し心配したが、大丈夫そうだ」

  ゴクゴク…

カズマ「・・・余程喉が渇いてたみたいだな」

   ゴク… ゴボボッ…

めぐみん「もぶっ・・・もぶぇっ・・もうい゛っ・・・」ガボボッ..

カズマ「・・・あっ、ちげぇ!!あいつ口がふさがっててスーツにビンを口から離すように命令できねぇんだ!」

アクア「大変!めぐみんの顔が人前じゃ見せれない位凄い顔になってるわ!!」
398 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:48:02.96 ID:qPAdyUI40

トニー「スーツ!もういい!めぐみんが持っているビンを下げてテーブルに置け!」

   キュイッ…

めぐみん「おえええっ!ゲホォッ!ゲェッホッ!!陸で水死するかと思いました・・・!」ゴホゴホ

カズマ「めぐみん大丈・・・うわっ」

めぐみん「人の顔みて“うわっ”とか言わないでくださいよ!どんだけデリカシーないんですか!」

トニー「悪かった。これは僕の設定ミス。スーツを調整するときに君の声にしか反応しないようにしたのがいけなかったな。君の体自体の動きにも反応して楽に動けるようにしておくの忘れてた」

ダクネス「あんな激しい水攻め・・・ちょっと羨ましかったぞめぐみん・・・///」

トニー「君今羨ましいとか言ったか?」

ダクネス「言って無い」

トニー「言っただろ」

ダクネス「言って無い」
399 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:50:50.85 ID:qPAdyUI40

めぐみん「も、もうテストは結構です・・・」

トニー「スーツを脱ぐか?他に何か設定のミスが無いかチェックしておこうかと思うんだが」

めぐみん「それも結構です。本来の目的である爆裂魔法を遠くまで撃ちに行ってきます」

トニー「良いのか?体の動きを検知して動くように再調整するのは遠隔操作でもできるが、他になんか調整ミスでもあったら大変だぞ?」

めぐみん「心配いりませんよ。それより、早く空を飛んでみたいのです」

トニー「わかった。そこまで言うなら、動体探知だけ調整しておこう。とりあえず、事故が起こらないように、君の様子はフライデーを通して見ておくからな」

めぐみん「はい。それでは行ってきます!」
400 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/20(土) 23:53:11.36 ID:qPAdyUI40
今回はここまでです。進まなくてごめんなさい。今回でトニーの神器改造やスーツの作成まで進めたかったですが、急にスーツにもてあそばれるめぐみんが書きたくなって書いてしまいました
次回は一週間以内に投稿予定です
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/21(日) 09:47:48.26 ID:Za7XFhLnO
待ってた
402 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/27(土) 21:31:54.67 ID:sUOx20V/0
続きは明日の午後九時頃に投稿予定です
予告より遅くなってしまいすいません・・・

また、修正したい箇所がありました


>>27


めぐみん「我が名はめぐみん!!アーク・ウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操----」 ×

めぐみん「我が名はめぐみん!!アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操----」 ○



>>125

?「助手く・・・いや、カズマ!カズマはいる!?」 ×

?「助手く・・・いや、カズマ君!カズマ君はいる!?」○


クリス「えっと・・・ちょっとした話があって・・・できればカズマと二人で話したいんだけど・・・」 ×

クリス「えっと・・・ちょっとした話があって・・・できればカズマ君と二人で話したいんだけど・・・」 ○


また、>>363>>364の間にあったやり取りを飛ばしてしまったので、その分を載せておきます。


カズマ「ほぉー・・・追跡装置かぁ・・・あれ?今の長ったらしい説明と何の関係が・・・?」

トニー「アクアも納得してるし、それで十分だろ?」

カズマ「おい、俺は騙されないぞ!お前ちょっとそれっぽいこと言って知的ぶりたかっただけだろ!」

トニー「知的なのは事実だしちゃんと説明しただろ?この話はここでお終い」

ゆんゆん「あの・・・」

トニー「どうした?」

ゆんゆん「“ツイセキソウチ”って何でしょうか・・・?」

トニー「あー・・・カズマとアクア以外は知らないか?」

ゆんゆん・ウィズ・めぐみん・ダクネス「「「「・・・」」」」コクリ


修正は以上です
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/28(日) 17:16:22.34 ID:NyAx5/cd0
404 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:21:23.76 ID:soQ4f6aA0


トニー「それと、悪いことは言わないから、遠くまで行くなら兜はかぶっておけ」

めぐみん「どうしてそんなに兜を推すのですか?」

トニー「別に?君もダクネスみたいに被虐趣味に目覚めたのかなと思ってね」

めぐみん「・・・?」

カズマ「なぁトニー、よく漫画で見るけどさ、実際に生身の人間が超高速で動いたらどうなるんだ?」

トニー「よし、ちょっとした科学の授業のお時間だ。まず、兜を付けずに高速で動こうとすれば呼吸できなくて窒息死するだろう。そして、音速に近付くにつれてまぶたは吹き飛び、耳の穴から中身が花鳥風月みたいに・・・」

めぐみん「すいません!やっぱり兜を装着します!」
405 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:22:09.45 ID:soQ4f6aA0

ダクネス「そ・・・そんな凄い事になるのか・・・?/// ト、トニー、私にもスーツを・・・///」

トニー「めぐみん・・・君は本当に僕に次ぐ知力の持ち主なのか・・・?さっきから頭アクアな行動ばかりだぞ」

めぐみん「今のは知能ではなく知識の問題ですから!人間が高速で動いたらどうなるのか知らなかっただけです!私の知力は関係ありません!」

アクア「ねぇねぇ、ちょっと待って。頭アクアってどういうことなの?」

トニー「兜を装着して、外に出ろ。今度は髪をはさむなよ?」

ダクネス「んんっ/// 無視・・・っ!///」


406 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:22:51.79 ID:soQ4f6aA0
......
....
..
.



地上

トニー『聞こえるか?めぐみん』

めぐみん「聞こえています。ラボの外まで出ましたが、どうやって飛べばいいんですか?」

トニー『まぁ、そう慌てるな。今君の体重や重心に合わせたフライトシステムの調整を・・・』

めぐみん「時には歩くことより走ることの方が重要なのですよ」

トニー『・・・言えてるな』

めぐみん「それでは、いざ!フライデー!!」

フライデー『了解しました。推進リパルサー照射開始』
407 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:23:48.52 ID:soQ4f6aA0

  キュィィインン…
   シュゴゴ… 

めぐみん「おっとと・・・こ、これ・・・意外とバランスとるの難しいですね・・・」フラフラ…

 ギュンッ

めぐみん「あ」

   ドギャッ

めぐみん「ぐぇっ!」

フライデー『額に擦り傷を検知』

めぐみん「えぇ、私も検知しました・・・」

トニー『派手に地面に突っ込んだな。君の視点をそのままモニターしてる僕が酔いそうだ』

めぐみん「うぐぐ・・・選ばれしアークウィザードであるこの私が・・・」

トニー『掌を下に向けて推進リパルサーを手から照射しろ。それでバランスがとりやすくなるはずだ』

めぐみん「あのポーズダサいのでやりたくないです」

トニー『!?』

408 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:25:29.32 ID:soQ4f6aA0
......
....
..
.


一時間後…  

トニーのラボ


トニー「We are fantastic dreamer 〜♪」カチャカチャ…

カズマ・アクア・ダクネス「・・・」ジー…

トニー「・・・なんだ?」

アクア「ずっと待っているのも退屈なのよ。トニーが何か作っているのを間近で見たことないし」

アクア「それにほら、この私は美術面にも強い女神ことアクア様なのよ?なにかアドバイスできることがあるかもしれないじゃない?」

トニー「今からやるのは図画工作じゃないぞ?」
409 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:28:06.82 ID:soQ4f6aA0

アクア「もー、すぐそうやって皮肉を垂れる癖何とかならないの?」

ダクネス「私も、お前がどんなものを作るのか気になるのだ。見ててもいいか?鍛冶については、まったくの無知って訳じゃないからな」

トニー「見てる分には構わないが・・・工具を見て発情したりするなよ?」

ダクネス「そんなことするかぁっ!?お、お前は私をなんだと思っているのだ!?」

トニー「変態」

ダクネス「ぅんっ・・・/// そ、そんなハッキリ・・・」

カズマ「俺も暇で来た。ここにあったゲームも全部遊んじまったしな。で、今は何やってるんだ?」
410 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:31:29.97 ID:soQ4f6aA0

トニー「君の装備の改造だ。弓にレーザーポインターを取りつけて命中率を上げている」

カズマ「ほぉ〜・・・」

トニー「そして、トリックアローを矢筒に装着。爆弾、聖水、高圧電流と言った特殊効果がある矢尻を、弓に接続されたコントローラーの操作で瞬時に矢に装着出来る」

カズマ「えっ・・・」

トニー「マジックスクロールを小型化して矢尻に取り付けられないかどうかも実験する予定だ」

カズマ「なにそれこわい」

アクア「それこの短時間に作ったの・・・?」

トニー「いや、僕の仲間に弓矢を使う男がいてね。彼の装備のストックをそのまま使ってこの神器に組み込んでいるだけさ」

ダクネス「ここに来る前に所属していたパーティーがあったのか!」

トニー「パーティー・・・まぁ、パーティーみたいなものか。色々な旅をしたな・・・砦を潰したり、宇宙・・・いや、他国から侵略してきた連中と戦争したり・・・機会があれば、そのうち詳しく話すよ」

411 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:37:57.61 ID:soQ4f6aA0
短いですが今回はここまでです
デアデビルシーズン3がネットフリックスで公開中
正直、マーベルドラマどころかMCUシリーズ最高傑作と言われるのも納得の面白さでした
ブルズアイがカッコイイ!!

412 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/10/28(日) 21:41:53.32 ID:soQ4f6aA0
※追記


>>247 の説明に書き忘れましたが、このSSに出てくるヴォーミアは名前だけ同じでMCUとは一切関係ないです
413 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/05(月) 20:38:55.08 ID:olAf/pTt0
リアルが少し立て込んでいるのでもう少し更新が遅れてしまいそうです。申し訳ありません
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 00:01:24.40 ID:Rcs9UzMZo
まってる!
415 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:34:22.20 ID:czueKjoM0

カズマ「そういえば、なんだかんだでトニーの話はあまりしてないよな。最後に話してくれたのは・・・NYでエイリアンと大乱戦した所だったか?あれまた映像付きで見せてくれよ。映画でも見たような気分になれる」

ダクネス「またあの話をしてくれないか!?電気の流れる鞭を扱う男の話を・・・!鞭を扱う敵なんてそうそういないからな!仲間をより守りやすくする後学の為にも是非!」

カズマ「お前の私欲の為だろうが」

トニー「そんなに気になっていたのか?だったら、めぐみんが戻って来たら夕飯にして、その時にまた話の続きをしてあげよう」

アクア「話をするんだったら、私達の屋敷でしておきたかったわね。きっとあの子も喜んだでしょうに」

トニー「・・・あの子?」

カズマ「気にするな。屋敷でちょくちょくアクアの酒が無くなるんだが、アクアはそれを幽霊のせいだと言って俺に酒をねだるんだよ」

トニー「・・・」チラッ…

416 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:35:05.53 ID:czueKjoM0

アクア「本当だから!本当にあの家には冒険話が好きな女の子の霊がいるのよ!お酒欲しさにそんなウソついたりしないわよ!だからトニー!そんな呆れた目で私を見ないで頂戴!」

トニー「幽霊云々はともかく・・・まぁ、ロキを倒したら、その時は君たちの屋敷で祝おうか。お酒とジャンクフードでパーティーしよう。君たち風に言うなら、勝利の宴ってやつか?」

ダクネス「“じゃんくふーど”と言うのは分からないが、宴会は賛成だ。旅行にもいかないか?」

ダクネス「確かトニーは、この国で観光はしていないのだろう?」

トニー「魔法を調べるのとか、便利なスキルを取るのに忙しくてね。そんな暇はなかった。だがまぁ、飯が美味いのは気に入ってる」

トニー「・・・食べようとしたアスパラガスに指を突かれ、キャベツの葉にビンタされたときは本気でこの世界が嫌いになるところだったが・・・」

カズマ「気持ちは分かるけど、野菜を皿ごとビームで消し炭にするなよ。あの時ギルドが大騒ぎになったんだからな?ギルドの人たちに頭下げまくった俺の身にもなってくれ」

トニー「そりゃ悪かったが、どう考えてもおかしいだろ!なんで野菜が攻撃してくるんだ!」

アクア「トニーったら何を言ってるの?野菜だって食べられないように必死に生きてるんだから反撃してきて当然じゃない」

トニー「お前が何を言っているんだ!」
417 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:35:55.90 ID:czueKjoM0

ダクネス「まぁまぁ、話がズレているぞ。それで、トニーは行ってみたい場所とか無いのか?」

トニー「あー・・・そうだなぁ、あえて言うなら・・・賑やかで、かつ落ち着ける場所もあって、景色が綺麗でゆっくりできるところ・・・とか?」

アクア「中々贅沢を言うわね・・・でも、そんな欲張りトニーの条件を満たす場所が一つだけあるわ!」

アクア「・・・そう、アルカンレティアよ!」

カズマ「おいふざけんな!絶対嫌だぞ!!」

ダクネス「わ、私はアルカンレティアでも構わないぞ・・・アクアが行きたいと言っているんだ、仲間の意見を尊重する為に、折れようではないか!」

カズマ「だからお前の私欲の為じゃねーか」

418 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:37:02.83 ID:czueKjoM0

めぐみん『ちょっと、そういう楽しい話は私もいる時にしてくださいよ』

トニー「こうして無線で繋がっているじゃないか」

めぐみん『旅の話は直接するものなのですよ。それで、トニーの要望ですが・・・さすがに私もアルカンレティアには行きたくないです』

アクア「何でよー!!どうしてそんなにウチの子達を毛嫌いするの!?」

トニー「どうしてあんなカルト集団が好かれると思っているんだ?」

めぐみん『なら、景色はアルカンレティアに及びませんが、同じく温泉の街であるドリスはどうでしょうか?あそこならゆっくりできると思いますよ』

トニー「温泉の街か・・・悪くないな。風呂の中で焼酎でも飲めれば」

アクア「良いわねぇ!アルカンレティアじゃないのがちょっと不満だけど、お風呂でお酒が飲めるなら文句ないわ!」

めぐみん『今度は“くるま”じゃなくてちゃんと馬車で向かおうではありませんか。それから・・・』
419 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:39:49.07 ID:czueKjoM0

--------すぐ近くの物陰



ゆんゆん(ど、どうしよう・・・戻ろうと思ったら、なんだかとても混じりにくい話してる・・・)

ゆんゆん(今私が出たらきっと気まずいよね・・・でも、このタイミングで出たら、もしかしたら誘ってもらえるかも・・・)

ゆんゆん(いやいや、いつもいるメンバーでも無いのに一緒に行ったら“えぇ〜、なんで仲間でもないのにこの子ついて来てるの〜?”って感じになりそうだし・・・)

ゆんゆん(でも、仲間で旅行かぁ・・・いいなぁ・・・)

ゆんゆん(私も・・・)ショボン…

フライデー『ゆんゆん様。私が話の中に入れるようにさりげなくサポートいたしましょうか?』

ゆんゆん「えっ・・・良いんですか?というか、私が今何考えてるか分かったんですか!?」

フライデー『表情と仕草にとてもよく出ていらしたので』

ゆんゆん「は、はずかしい・・・///」

フライデー『私は感情の無い人工知能です。お気になさらずに。ゆんゆん様はこのままボス達と合流して、普通にお話をしていてください。そのあとで私が・・・』

420 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:41:06.14 ID:czueKjoM0

--------- ラボ 作業室 


めぐみん『・・・と、ドリスに向かう途中もこんな感じで楽しめそうなところがあると思うのですが、どうでしょう?』

カズマ「良い事思いついた。馬車でゆっくりと景色でも眺めながら、道中の湖にめぐみんに爆裂魔法を撃ってもらおうぜ。そんで、浮いてきた魚を捕まえてバーベキューしよう」

アクア「じゃぁ私は、出発する前日になったら肉屋のおじさんのところで高めの美味しい肉を買ってくるわね!トニーはお酒よろしくね!」

トニー「なんだか今朝仲間が殺されて撤退してきたとは思えない程気楽な会話だが・・・まぁ、この空気の方が良いんだろうな」

   スッ

ゆんゆん「ど、どうも、トニーさん。本を読ませてもらっていました。面白かったです」

めぐみん『おや?不法侵入者がいるようですね』
421 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:41:43.60 ID:czueKjoM0

ゆんゆん「ひどい!私がいたの見てたでしょ!?」

めぐみん『見てましたが、いかんせん影が薄いので忘れてました。他の皆もそうだったと思いますよ?』

ゆんゆん「そ、そんなぁ・・・」

アクア「そ、そそ、そんなことは無いわよ!?私はちゃーんと覚えていたに決まっているじゃない!」

カズマ(やべぇ、頭からすっかり抜けてたなんて言えねぇ・・・どうしよう、旅行の話がもし聞かれてたら気まずい・・・)

トニー「僕の本はどれも科学の入門用とは程遠い専門書だらけだったと思うんだが・・・理解できたのか?」

ゆんゆん「はい、フライデーさんに所々分かりやすく教えてもらいながらですが、大体の内容は理解したつもりです・・・」

トニー「そりゃ凄い、さすがは紅魔族だな。あとで僕の書いた論文も見せてあげ・・・」ヴーッ ヴーッ
422 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:42:52.03 ID:czueKjoM0

トニー「・・・ん?」

トニー(僕の端末にメール?今この世界で僕にメールを送れるのは・・・)ピッ

 【F.R.I.D.A.Y.:ゆんゆんが仲間になりたそうな目でこちらを見ています】

トニー「・・・」

トニー(フライデー、誰の影響でこんなおかしな事を言うようになったんだ・・・後でウィルスチェックを入れておこう。だがその前に・・・)

トニー「なぁ、みんな。ゆんゆんも誘うのはどうだ?旅は多い方が良いだろう?」

ゆんゆん「・・・!」

ダクネス「あぁ、そうだな。旅は多い方が良い」

ゆんゆん「!」パァッ…!

423 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:44:09.28 ID:czueKjoM0

アクア「うんうん!元々誘うつもりだったのよ?決して忘れてたとか、そんなことは無いわ!!」

カズマ「そ、その通り!忘れて何ていなかったぞ!俺も誘おうとしたんだ!」

トニー「僕が思うに、君たちはもう黙っていた方が良いと思う」

ゆんゆん「あ、あの・・・私がいても迷惑になりませんか・・・?」

めぐみん『ほんっとうに面倒くさい人ですねあなたは!誘って貰ったんですから素直に喜べばいいではないですか!』

ゆんゆん「う、うん・・・そうだよね。ありがとうございます、皆さん。誰かに旅行に誘ってもらえるなんて本当に嬉しくて・・・このことは日記に書いて二重の鍵がかかった箱の中に大切に保管・・・」

カズマ「重てぇ!!遊びにならいくらでも誘ってあげるからもうそんなことすんな!こっちの心が折れそうだ!」

424 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:44:50.89 ID:czueKjoM0

トニー「・・・」ポカン…

めぐみん『彼女はこういう人ですよ、トニー』

トニー「そ、そうか・・・友達がいないとは聞いていたが、ここまでこじらせていたとは・・・」

ゆんゆん「あ、あの・・・ところで、ずっと気になっていたんですけど・・・めぐみんの顔がそこの光る板に映っているのは・・・」

トニー「あぁ、モニターのことか?色々訳があって、めぐみんは僕のスーツを着て飛んでいる」

トニー「そして、今は遠くまで飛んで強力なモンスターに上空から爆裂魔法を撃ちこんで経験値を稼ぎに行っているところだ。僕のスーツは自動で動けるから、撃った後でも一人で帰ってこれる。便利だろ?」

ゆんゆん「スーツって、今朝ドラゴンに襲われたときに、トニーさんがソファーを変形させて装着してたやつの事ですか?」

トニー「正確にはソファーの内部にスーツが内蔵されたんだが。そう、そのスーツだ」

425 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:46:11.84 ID:czueKjoM0

ゆんゆん「へぇ・・・ちょっとめぐみんが羨ましいです。あのスーツ、とてもカッコよかったので・・・」

カズマ(・・・なんだかんだ、ゆんゆんも紅魔族なんだなぁ)

めぐみん『あっ!面白いものを見つけましたよ!ちょっと地上まで近づきますね』

トニー「なんだ?フライデー、カメラモードをめぐみん視点に切り替えろ」

フライデー『了解しました』

   ヴンッ

トニー「ん?この生物はなんだ・・・」

アクア「あー!カモネギじゃない!しかも、すっごく大きな群れ!」

426 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:47:17.06 ID:czueKjoM0

トニー「ネギガモ?」

アクア「カモネギよ!すごく美味しくて、高経験値なんだけど、その見た目の愛くるしさから他のモンスターに襲われないって言われているとっても可愛いモンスターなの!」

ダクネス「めぐみんがちょっとうらやましい・・・一匹持って帰って・・・」

カズマ「おい!ウチにはもうちょむすけと、孵化予定のゼル帝がいるんだぞ!いくら可愛くてもこれ以上は駄目だ!」

トニー「・・・確かに可愛い見た目をしているな、ペッパーが気に入るかもしれない。フライデー、その生物の3Dモデルを取っておいてくれ。自分の国に戻ったら、それを元に大きな人形を---」








めぐみん『『エクスプロージョン』ッッッ!!』


    カッ…
ズドァァァアアッ

427 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:48:06.96 ID:czueKjoM0

トニー「」

カズマ「」

アクア「」

ダクネス「」

ゆんゆん「」





めぐみん『・・・めぐみんは、レベルが上がった』
428 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:53:44.82 ID:czueKjoM0

ゆんゆん「ばかああああああああーっ!!!」

カズマ「お前ってやつは、お前ってやつはー!!」

アクア「わっ・・・わあああああーっ!めぐみんの鬼畜っ!カズマ!」

ダクネス「カモネギが・・・粉みじんに・・・!」

トニー「めぐみん・・・君は・・・人の心をなくしたのか?何か嫌な事でもあったのか?」

めぐみん『あんな経験値の塊を見たら、爆裂魔法を撃つしかないじゃないですか。あ、爆心地周辺にカモネギが残っていたら持って帰りますね。晩のおかずにしましょう』

トニー「・・・作業を進める気がなくなってきた」

429 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/10(土) 22:56:21.83 ID:czueKjoM0
今回はここまでです。ちょっと日常パートだらけでグダグダになってきてるかもしれませんが、次回からはちゃんと進んでいきます
次回は来週の土曜日夜に投稿予定しています

このすば15巻が発売中!セレナとの戦いは最高に面白いですよ!
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/11(日) 14:05:43.37 ID:jGX1xdFmO
モンスター一掃はそりゃ気持ちいいよね……
431 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/17(土) 23:01:05.95 ID:qfxDSFs60
今夜投稿予定と書きましたが、ちょっとストーリーの流れ的に気に食わないところが見つかり、修正&加筆することになりました
なので、投稿は明日の夜になります。宣言通りに投稿できなくて申し訳ない・・・
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/18(日) 07:26:30.99 ID:c+stvAgio
待ってるぞい
433 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:36:30.22 ID:+DLzC5/y0
......
....
..
.



三日後


 ガチャッ…


カズマ「うーっす」

めぐみん「お邪魔します、トニー。作業中でしたか?」

トニー「やぁ、カモネギスレヤー。今はカズマ用の新装備の調整中だ」

めぐみん「まだその名前で呼びますか!次カモネギスレイヤーと言ったら酷い目に遭わせますよ!というか、あれは立派なレベリングです。そんな目くじら立てるようなものでもないでしょう」

カズマ「安楽少女を討伐した時、俺の前で泣きわめいたことを謝れよ」

めぐみん「・・・で、ロキは今どうなっているのですか?ギルドは今大変な騒ぎになっていますよ?」

トニー「フライデー、今日のロキ情報は?」

フライデー『特に何もありません、ボス。配下の冒険者たちへの命令だけです』

トニー「ま、二日三日程度で何か大きな変化があるわけもないか・・・」カチャカチャ…
434 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:37:42.98 ID:+DLzC5/y0

トニー「ちなみに僕のオススメは、この対装甲車両切断用振動バッドソード、タイプRだ」

カズマ「対装甲・・・なに?ずいぶん長ったらしい名前だけど、なんだか惹かれる名前だな・・・」

トニー「略称はRバッソー。エンジンで刃を高速振動させてどんな固いものでもスッパリ切れる」

アクア「ちょっと!ウチの従者を勝手に魔改造しようとしないで頂戴!カズマにはね、神器を手に入れてパワーアップだとか、覚醒だとか、そんなイベントは似合わないのよ!」

アクア「雑魚相手にいつまでも苦戦して、強敵相手には狡すっからい手で勝つのがカズマなの!もっとカズマらしい武器を与えてやりなさいな!」

カズマ「カエルに食べられる特典武器がなんか言ってるよ。トニー、武器についてなんだけどさ・・・そんな危なっかしい武器を素人の俺が使ったら巻き込みが怖いし、俺にはこの相棒がいるから、籠手は普通ので良いや」

トニー「相棒って、その腰に差している刀の事か?」
435 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:38:59.33 ID:+DLzC5/y0

カズマ「そう、俺と共に数多の視線を潜り抜けてきた相棒・・・」

めぐみん「ちゅんちゅん丸!」

カズマ「違う!」

トニー「気に入ると思ったんだが・・・それじゃ、カズマの武器はこれくらいにしておいて、ダクネスの武器制作に入るとするか。と言ってもまぁ、既に取り掛かってはいるんだが・・・」

ダクネス「どうかしたのか?」

トニー「思った以上に盾の強度が高くてな。200ペタワットレーザーを一昨日から当て続けているが、まだ半分までしか切れていない」

ダクネス「なるほど、加工も困難な程の強度をほこる盾か・・・トニーが教えてくれたプレイは期待できそうにないな・・・」

カズマ「なんでちょっと残念そうにしてるんだよ」

ダクネス「し、してない・・・それにしても、もう神器を一つ改造し終えてしまったのか・・・本当に早いな。これならロキの計画がなんであれ、実行される前にまた攻撃しに行けるかもしれんな!」
436 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:39:28.42 ID:+DLzC5/y0

トニー「鍛冶スキルのおかげだな。作業の速度が大幅に上がり、尚且つミスも減る。便利なことこの上ないね」

アクア「・・・カズマから鍛冶スキル教わったときは“そんな胡散臭いもの使ってたまるか”なんて言ってなかったかしら?」

トニー「ある程度魔法について科学的に解明した僕の目から見れば、胡散臭いものから便利なもの程度に映るようになったんだよ」

アクア「物は言いようね・・・そうやって詭弁をうまく使ってくるところは誰の影響なのかしら?」

めぐみん「トニーは最初と比べて変わりましたね。出会ったばかりの時は全てがめんどくさそうで、“早く進んでくれ”って妙な焦りと苛立ちの出た顔をしていましたよ」

めぐみん「・・・今となっては私たちが喧嘩しているところを見るとほくそ笑みながらお菓子食べたりしてますが」

トニー「実際早く進めたかったからな。君たちのコントが始まるたびにイライラさせられてたもんさ」

めぐみん「早く終わらせて故郷に帰りたいとかあるんですか?」

トニー「・・・中々鋭いな」

437 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:40:03.20 ID:+DLzC5/y0

めぐみん「紅魔族は知能が高いのですよ。特に私は、その紅魔族の中でもトップクラスに---」

トニー「“僕に次いで”が抜けているぞ」

めぐみん「そういう傲慢で嫌味ったらしい所はまったく変わりませんね!次私の前でひけらかすような真似したら容赦しませんよ!」

カズマ「そういえば、お前って火力面も知能面もトニーに負けていよいよ存在意義の危機が迫って・・・いだだだだ!!分かった!お前は貴重なロリ枠だ!!存在意義もちゃんとあぐえっ!」ドゴッ

トニー「君のデリカシーの無さはいくらなんでもひどすぎるぞ。僕に負けたとしてもそこを突っ込んでやるなよ。彼女はまだ伸びしろがある若い子なんだからな」

めぐみん「負けてません!負けてませんよ!!いいですか!私はカモネギを吹き飛ばしただけではなく、この三日間毎日スーツで遠出し、あらゆる高レベルモンスターを爆裂魔法の贄にして、レベルが7つも上がりました!それをすべて威力向上につぎ込んだので、火力は私の方が上のはずです!」

トニー「そりゃいいな。今日の爆裂散歩で勝負しようか」

438 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:40:35.23 ID:+DLzC5/y0

めぐみん「いいでしょう!今日こそ白黒はっきりつける時です!ボードゲームでも勝たせてもらいますよ!」

トニー「悪いが、神器の改造に丸一日費やすつもりだ。さすがにゲームに興じる程の時間は割けないな」

めぐみん「むう・・・ならばカズマ、あなたが私の相手をしてください」

カズマ「嫌だよ、絶対やらない。王様がテレポートで盤外に逃げたり魔法で盤がひっくり返されたりするゲームなんて誰がやるか。ゆんゆんに頼め。ギルドにでも行けば多分会えるだろ」

ダクネス「その神器と言うのはあの盾の事か?なら、ぜひ見学させてくれ。どんな改造が施されるのかこの目で見たいのだ」

トニー「好きにしてくれ。君たちはこのラボに登録してあるから、もう好きな時にここに入れるし、このラボの大体の所にはアクセスできるぞ」

トニー「それにしても、君たちの屋敷からここはずいぶん離れているはずなのに、ここ三日は毎日遊びに来るじゃないか。大変だろ?」
439 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:43:34.18 ID:+DLzC5/y0

カズマ「めぐみんのアイアンマンスーツを使って、一人ずつめぐみんにおぶさって飛んで来てるんだよ。毎回往復すんの大変だと思うけど、これからも頼んだめぐみん」

めぐみん「普段みんなにおぶって貰っていますからね。それくらい構いませんよ」

トニー「それじゃ、爆裂散歩にでも行くか?」

めぐみん「そうですね。元々トニーを爆裂散歩に誘うつもりで来たので。行きましょう」

カズマ「おっし、弁当も持ってきてるから、昼飯は外で食って、晩飯はまたここで食おうぜ。キッチン設備が未来的で充実してるから料理スキルの使い甲斐がある」

トニー「スターク・インダストリーズ製の商品がいっぱいあるからな。当然だ」

カズマ「よし、それじゃ早速行こうぜ。あっ、あんまし動きたくないからそこそこ近場でな」

トニー「はいはい」

アクア「・・・あれ?そういえば、トニーのスーツは破壊されたはずよね。一体どうやって勝負するつもりなの?」

トニー「ちょっと新しい武器を試してみたくてね・・・まぁ、後でのお楽しみだ」
440 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:44:20.63 ID:+DLzC5/y0
......
....
..
.


同時刻 王都 王城 王室



  バンッ!

騎士A「アイリス様!アイリス様!非常事態です!」ゼー… ゼー…

?「無礼者!アイリス様は今この国に為に色々と考えておられるのだ!ドアを開ける時はきちんとノックをしろ!」

騎士A「申し訳ありませんクレア様!しかし、時を一刻も争う事態で・・・!」

アイリス「落ち着いてくださいクレア・・・何やら大変な事態のようですし・・・あの、一体何があったのですか?」

騎士A「それが・・・!魔王軍が王都近辺の平原に現れ、襲撃が仕掛けてきたのですが・・・」

クレア「それなら知っている。ついさっき魔王群襲撃警報を聞いたのだからな。今頃は冒険者と騎士団が向かい撃っているところだろう?」
441 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:45:11.05 ID:+DLzC5/y0

騎士A「いえ、ですが・・・その・・・」

クレア「なんだ?歯切れの悪い。一体どうしたと言うのだ?」

騎士A「敵の部隊の中には魔物だけではなく、今まで行方不明になっていた冒険者が大勢混じっていまして・・・」

クレア「なんだって!?」

アイリス「・・・!」

騎士A「そのせいで騎士団も冒険者たちもパニックになり、さらにその混乱に乗じて、妙な兜をした怪しげな魔術師が次々と未知の魔術で冒険者を配下に・・・!」

騎士A「もうすでに戦況は絶望的で、このままでは防衛線が突破され、この街まで侵攻される可能性が非常に高いかと・・・!」

クレア「なんてことだ・・・!つい最近サトウカズマ一行が接触したとアクセルから連絡が入った新しい魔王軍幹部の情報と一致する・・・!アイリス様、いかがいたしますか!?」

442 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:47:00.08 ID:+DLzC5/y0

アイリス「今の内に市民を全員避難させなさい!そして、もしそれが間に合わないというのなら・・・」

   ザッ

アイリス「私自ら戦線に赴き、少しでも時間稼ぎを・・・!」

クレア「な、なりません!アイリス様!あなたはこの国の王女なのですよ!?」

アイリス「だからこそです!ここで民を守らずして、この国の第一王女は名乗れません!」ダッ…

クレア「ちょっ!アイリス様!どこへ行かれるのですか!」

アイリス「宝物庫まで行って、聖剣を取ってきます!市民の誘導を頼みましたよ!」

クレア「いやいやいや!お待ちくださいアイリス様!レ、レイン!レイーン!!アイリス様を止めるのをお前も手伝え!」

レイン「は、はい!」

アイリス(お兄様・・・!私は信じているから・・・!お兄様なら、きっと嫌な顔をしながら、この国の危機を救ってくれると・・・!)
443 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/18(日) 20:50:05.45 ID:+DLzC5/y0
今回はここまで。次回から少しシリアスになってしまうかも・・・?
次回更新は来週中に行う予定です
そして、スタン・リーのご冥福をお祈りします・・・彼は最強のヒーローだった・・・
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/18(日) 22:18:06.31 ID:AL8q3qDt0
ここからアイアンマン無双はじまるかな
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/18(日) 23:45:12.75 ID:J55hclhXo
Rバッソーww
戦闘員ネタやんけw
446 : ◆Ua1M3q7gGI [sage]:2018/11/19(月) 18:25:49.70 ID:tEtZTAZ50
ミスの修正です。

>>333で脱字がありました

クリス「話せば長くなっちゃうんだけど・・・みんな知っての通り、あたしは敬虔なエリス教徒でね。ある日、エリス様からのお告げがあったんだ。“行方の知らない神器を悪用されると大変なる”って。それを聞いて私は・・・」 ×

クリス「話せば長くなっちゃうんだけど・・・みんな知っての通り、あたしは敬虔なエリス教徒でね。ある日、エリス様からのお告げがあったんだ。“行方の知らない神器を悪用されると大変な事になる”って。それを聞いて私は・・・」○


また、>>433>>434の間に


カズマ「今いじってるそれは?」

トニー「君の籠手だ。敵に接近されたときに対処できるように小型の武器を取り付けようと思うんだが・・・なにか希望はあるか?」

というやり取りが入っているはずでした。
申し訳ない・・・

>>444 もうすぐトニー式科学の暴力が始まりますよ
>>445 気づいていただけたの嬉しい!戦闘員とても面白いですよね


447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/22(木) 18:37:49.69 ID:T1tn3G890
上空から絨毯爆撃するのが手っ取り早いな
448 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:14:21.36 ID:8GLUZasj0
......
....
..
.


夕方 爆裂散歩の帰り道


めぐみん「いい加減答えてもらいますよトニー!一体何だったのですかさっきのは!」

トニー「正式なプレゼンはそのうちする予定だ。君も招待するよ」

めぐみん「そういうことではありませんよ!なんで魔力もなければ、スーツを着ていたわけでもないのに地形を変えるほどの大爆発を起こせたのですか!?」

ダクネス「さ、さすがにアレはちょっとマズイぞトニー・・・もしさっきのアレが大量生産できるとなると国が放っておかないと思うのだが・・・」

トニー「大量生産もやろうと思えばできるが、さすがにアレを国には渡さない。使うのは僕だけだ。そもそもアレを使うのには結構面倒な手順がいるんでね。僕にしか使えないだろう」

ダクネス「ならいいのか・・・?いや、でも・・・デストロイヤーの比にならないほどの破壊兵器を個人が大量に保有できると考えると・・・」

トニー「出し抜くことばかり考えて、黒いものが渦巻いている国に渡す方がよっぽど危険さ。持っているのが僕だって考えると安全だろ?」
449 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:15:07.35 ID:8GLUZasj0

アクア「余計に不安になるんですけど。トニーってば良かれとおもって作った物でなんか失敗してそうなんだもの」

トニー「・・・そんなことないぞ?」

めぐみん「何であれ、さっきの武器はもう撃たないでくださいね!あんなモノ使わなくてもこの私がいるのですから!」

トニー「僕がスーツで火力出すのは良いのに、さっきのは駄目なのか?君の爆裂魔法の威力までは届かなかったんだし、別にいいだろ?」

めぐみん「あのスーツはトニーだけの物でしょう?だから、あれは全てトニーの実力です。私も文句はありません。ですが、アレはその気になれば誰にでも操作できてしまうではないですか!」

トニー「いや、僕以外に使わせる予定は・・・」

めぐみん「そうでなくとも!トニーがもし心変わりして、国にアレを渡したら誰でも気軽に超火力が撃てるではないですか!」

トニー(面倒な奴だ・・・カズマ、助けてくれ・・・)チラッ…

カズマ「・・・!」

450 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:16:18.05 ID:8GLUZasj0

カズマ「確かに、アレが量産されて、国の指示一つで爆裂魔法並みの兵器が連発できるような事態になったら、めぐみんはお役御免だもんな!そりゃ焦るか!」ケラケラ

めぐみん「そうなのですよ!あの兵器は封印するべきです!」

トニー(この男!)

めぐみん「良いですかトニー!あれを作る気ならこの私が爆裂魔法でラボごと消し去ってやりますからね!」

トニー「ったく、少しは認め・・・」ピタッ…

めぐみん「・・・トニー?どうしたのですか?いきなり目を丸くして・・・」

451 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:16:49.97 ID:8GLUZasj0

ダクネス「む?エレベーター小屋の前に誰かいるな・・・誰だ?女性のようだが・・・」

カズマ(あれ?あの女性ってたしか前にホログラムで見た・・・)

トニー「ペッパー!」ダッ!

めぐみん「あっ!トニー!」

アクア「どうしちゃたのかしら?あんな血相変えて・・・あれっ?あそこに立ってるのって・・・」

ダクネス「と、とりあえず追うぞ!」ダッ


452 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:17:16.75 ID:8GLUZasj0

----------------


トニー「ペッパー!」タタタ…

ペッパー「トニー・・・」

トニー「どうしてここに・・・?ここに来たということは、まさか君も・・・」

ペッパー「それは後でゆっくり説明するわ。それよりトニー・・・」スッ…

トニー「あー・・・キスか?もちろん嬉しいが、今はその・・・後ろの方で子供達が見てるだろ?それにほら、僕達最近上手く行って無いじゃないか・・・まぁ、大体は僕のせいなんだが・・・」

ペッパー「でも、今はこういう気分なのよ、トニー。ほら早く・・・」

トニー「・・・分かった。君がここにいる訳はさっぱり分からないが、君にとても会いたかったし、こうして会えて嬉しいよ」スッ…
453 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:17:52.45 ID:8GLUZasj0



   グニャリ…






バニル「フハハハハハ!!そうかそうか!我輩もこうして貴様から悪感情を得るために会いたかったぞ!」

トニー「!!!!!?????」

バニル「愛しいソバカス娘かと思ったか!残念!!我輩でした!!!フハハハハハ!!ヒゲ中年の悪感情、大変に美味であ・・・こ、こらっ!仮面を剥がそうとするな!何故お前達は我輩の仮面に気安く触るのだ!」

トニー「よくも僕の一番大切なものを踏みにじってくれたな!謝ってくれ!なぁ、謝ってくれ!!」

バニル「あのパーティーに入ってから口調まで悪影響を受ける続ける男よ!先に我輩を馬鹿にしてきたのは貴様であろう!」

454 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:18:42.31 ID:8GLUZasj0

トニー「だからと言って、やって良い事と悪いことがあるだろ!今度こんなマネしたら、次に送る武器はあんたに直にブチこんでやるからな!!」

バニル「そう熱くなるでない。熱暴走するぞ?アイアンマン!フハハハハハハハ!!!」

トニー「・・・で、来た目的はなんだ?わざわざここまで僕を馬鹿にしに来たってのか?」

バニル「貴様からあれだけの美味な悪感情を馳走になっただけでも十分来た意味があったものだが・・・本来の目的は・・・あれだ」クイッ

トニー「あそこに積まれている袋は・・・」

バニル「汝が頼んでいたものだ。何とかすべて手に入ったのでな、届けに来た」

トニー「無線で連絡すればよかっただろ。なんでわざわざ・・・?」

455 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:19:59.56 ID:8GLUZasj0

バニル「ここまで重たい鉱石類を運んでやったのだぞ?少しは感謝してほしいものだ。なぁに、面白い未来が見えたものでな。ここに客人が来るのを見計らって我輩が先回りしていたというわけだ」

トニー「客人?誰だ?」

バニル「もう既に我輩がラボの中まで丁寧に案内しておいた。中に入って会うが良い」

トニー「・・・君に僕のラボへのアクセス権限を渡した覚えは無いんだが」

バニル「汝に化けて普通に通ったのだ。我輩の変身能力はついさっき見たであろう?指紋だろうが網膜だろうが関係無しである。暗証番号に至っては、見通す目を持つ我輩にとっては無いも同然だ」

トニー「フライデー、次はX線とDNAチェック、魔力探知もセキュリティに追加するぞ」

フライデー『了解です。ボス』

456 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:21:15.05 ID:8GLUZasj0

   タタタ…


アクア「あーあ、遅かったわね。そこに立ってる女は薄汚い悪魔の仮の姿だって曇りなき眼で見抜いた私が教えてあげようと思ったのに」

カズマ「遠くから見てたよ、トニー。なんというかその・・・ドンマイ。アイツにあんなふうにかわれてきた奴は大勢いる」

トニー「滅ぼしたほうが良いんじゃないのか?」

アクア「大賛成」

ダクネス「気持ちは分かるが落ち着け。ところで、バニルは何の用で来たのだ?」

トニー「僕のラボに客人が来てるんだとさ」

ダクネス「客人・・・?クリスだろうか・・・」

めぐみん「とりあえず、まずは中に入って客人と言うのが誰か確認しましょう」

トニー「バニル、あんたはどうするんだ?」

バニル「我輩はこれにて失礼する。あの客人にはあまりかかわりあいたくないのでな」

トニー「・・・?」

457 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/11/25(日) 21:22:23.62 ID:8GLUZasj0
短いですが今回はここまで
次回も一週間以内に上げられたらなと思います

458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/26(月) 00:57:25.09 ID:w1xZuZ2MO
459 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/12/01(土) 20:42:57.95 ID:H/3mFQ010
......
....
..
.


トニーのラボ


ガチャッ


カズマ「バニルが関わりたくないなんて言う客人なんて一体誰----」


  タタタ…


  「お兄様ー!」ガバッ


カズマ「うおおっ!?なんだなんだ!?」

アイリス「お兄様・・・!」キュッ…

ダクネス「アイリス様!?」

460 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/12/01(土) 20:43:34.81 ID:H/3mFQ010

カズマ「アイリス!?どうしてここに!?て言うか、その装備はなんだ?鎧に剣まで持って・・・」

アイリス「・・・」ギュゥゥ…

カズマ「ち、ちょっと苦し・・・」

めぐみん「ちょっと!いつまでくっついているのですか!私に見せつけているのですか!?そろそろ離れ・・・」

アイリス「・・・」グスッ…

めぐみん(泣いている・・・?)

カズマ「本当に・・・どうしんだよ、アイリス・・・」ナデ…

アイリス「お兄様・・・ベルゼルグが・・・この国が・・・」

461 : ◆Ua1M3q7gGI [saga]:2018/12/01(土) 20:45:33.00 ID:H/3mFQ010

ダクネス「アイリス様、一体何があったのですか?」

クレア「・・・王都が陥落したのだ」

ダクネス「王都が!?クレア殿、それは本当か!?」

トニー「クレア、王都が落ちるなんてどんな敵が攻撃してきたんだ?」

クレア「奴だ。噂の新しい魔王軍幹部、ロキが現れて防衛線を一瞬で崩壊させたのだ。冒険者たちを配下に変え、混乱が生じている内になだれ込んできた」

トニー「・・・!」

カズマ「えっ、お前白スーツと面識があったの?」
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