【モバマス×餓狼伝説】ビリー・カーン「はァ?アイドル?プロデューサー?」 2

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492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 09:59:44.95 ID:Zxi9UMNho
やった
大復活した
続き待っとるよ
493 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/20(木) 23:46:04.57 ID:qI979BM10



ビリー「……」
ピッ
プルルルル



リッパー『俺だ』

ビリー「……リッパーか」

リッパー『妹との話はどうだった?ちゃんと帰国の件は伝えられたのか?』
494 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/20(木) 23:51:03.75 ID:qI979BM10
ビリー「……」

リッパー『……ビリー?』

ビリー「……」

ビリー「俺は……もうあいつのそばにいる資格はねぇ…」

リッパー『なに?』

ビリー「……リッパー、あの野郎は……テリーはどこにいる?」
495 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/20(木) 23:53:32.93 ID:qI979BM10
リッパー『……テリー・ボガードの入院している病院か?……そこに行って何をする気だ?』

ビリー「……」

リッパー『……ビリー、今すぐ戻ってこい。妹と何を話したかは知らんが……お前は……』

ビリー「……」
ピッ
496 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/20(木) 23:57:37.15 ID:qI979BM10
リッパー「……おい!ビリー?……通じないか……」

ピッ
プルルルル
リッパー「……もしもし、俺だ……ああ、そうだ、ビリーから目を離すな」

リッパー「……もしまた暴れだすようだったら……やむを得ん、銃の使用も許可する」
ピッ

リッパー「……拳銃程度であいつを止められるとも思わんが……」

リッパー「ビリー、いったい何を考えてる……」
497 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:04:42.12 ID:9GyHvc2K0


ビリー「……」


ジョー「……おい」


ビリー「……てめェは」

ジョー「どこに行く気だよ。……つうか釈放されたんだな」

ビリー「……」
498 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:10:15.15 ID:9GyHvc2K0
ジョー「もうわかってるとは思うが……全部滅茶苦茶だ。リリィちゃんだって傷ついてる……どうやって出てきたかは知らねえが、今はあの娘の傍に居てやるべきだろうが」

ビリー「……」


ジョー「それなのにお前はリリィちゃんから離れてどこに行こうってんだ?」


ビリー「……ちょうどいい。テリーのいる病院……てめェなら知ってんだろ」


ジョー「……んだと?」


ビリー「教えろ」



ジョー「……!」

499 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:14:56.01 ID:9GyHvc2K0
ジョー「てめェ、テリーに会いに行って何しに……いや、聞くまでも無ぇか」

ビリー「……」

ジョー「てめェ、そんなにテリーが憎いのか……!こないだだってアイツはお前を止めるためにあの場所に行ったんだ……!」


ビリー「……」

ジョー「それなのにてめェは……アイツを……!」



ビリー「……もう一度聞くぜ。テリーは、どこだ」
500 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:20:39.26 ID:9GyHvc2K0
ジョー「……リリィちゃんには悪いが……もうこれ以上は見逃せねえ……!留置場に戻ってもらうぜ……!」
グッ

ビリー「……」
スッ

ジョー「……!棍を出したって事は、そういう事だよな……!上等だオラアアアアア!」
ダッ

ビリー「……」
501 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:24:47.64 ID:9GyHvc2K0
ジョー「オラアアアアア!!」
ブォン

ビリー「……」
スッ

ジョー「……!?」


バキィ

カランカラン
502 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:30:37.09 ID:9GyHvc2K0


ビリー「……グッ」
ガクッ



ジョー「……お前……どうして、棍を……捨てて……」

ビリー「……俺は、テリーに手を出すつもりはねェ……」

ジョー「……なに……?」



ビリー「ただ、話を聞きてえだけだ……さっきてめェが言った通り、何故あの野郎があそこまでしたのか……そして、ギース様の最期の真実を……」

503 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:35:26.57 ID:9GyHvc2K0
ジョー「ギースの……真実……?」

ビリー「だから……頼む、ジョー・ヒガシ……テリーの病院を教えてくれ」


ジョー「……!……だが、それを聞いてお前はどうするつもりだよ」



ビリー「……さあな。自分にもわからねえが……それを知らねえ限り……俺はずっとドン詰まりなんだろうよ」
504 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:39:56.68 ID:9GyHvc2K0
ジョー「……言っとくが、お前のツラはもう日本中に割れてるし、テリーが担当してるアイドルの娘たちは多分お前を恨んでる。会いに行っても歓迎はされねえぞ」

ビリー「関係ねえ」

ジョー「……覚悟は出来てんのか」


ジョー「……この住所の病院だ。ここはマスコミにも隠されてる……お前ントコの社長サンが用意した病院だ」
スッ

ピッ
ビリー「……」
505 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:43:05.67 ID:9GyHvc2K0
ジョー「……言っとくが……もしテリーに少しでも手を出しやがったら……絶対に俺はお前を許さねえからな」

ビリー「……その時は、好きにしやがれ」


スタスタ

ジョー「……」

ビリー「……」



ジョー「……お前には、まだリリィちゃんがいるじゃねえか。まだ帰る場所が……」
506 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:47:34.59 ID:9GyHvc2K0
ビリー「……リリィはもう、俺の手を離れた。自分の意志でな」

ジョー「……なんだって?」

ビリー「……事務所が襲われた時も、俺が捕まってた時も……てめェがリリィを守ってやがったんだってな」

ジョー「……」


ビリー「一応礼を言っとくぜ、パンツ野郎。恩に着る」



ジョー「……お前」
507 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:50:08.85 ID:9GyHvc2K0
ビリー「……それと、ガキ共は……どうしてる?」

ジョー「……はぁとちゃんたちの事か?……マスコミの目から隠れてレッスンをやってる娘もいるが……」

ジョー「……正直、お前はもうあの娘達に会うべきじゃねえ」


ビリー「……別に会うつもりなんざ無ェ。どうしてるか、聞いときたかっただけだ。……じゃあな」

スタスタ



ジョー「……あいつ……」
508 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/21(金) 00:52:20.73 ID:9GyHvc2K0
今日はここまで

今年中には完結させる予定だったのに……
なんとか年内にあと1回は更新させたいと思います……
もし待って下さってる方がいたらすみません……
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/21(金) 01:05:38.70 ID:5hK854PWo
帰ってきてくれただけで十分よ。乙です
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/21(金) 02:20:14.52 ID:nOIsQZr+o
復活嬉しい!少しづつでもいいので、書いてくれるのを気長に待ってます
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/21(金) 04:58:43.09 ID:tX9ADQVwO
祝復活
信じて待ってて良かった
次回以降も期待してます
一人でも多くの娘とキャラが幸せになってほしい
512 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:06:23.26 ID:YyNe+r8+0
病院



アンディ「……ここの、125号室に兄さんは入院しているようだ」

舞「テリー……聞いた話だとすごく酷くやられたって……」

アンディ「ああ……先日まで面会謝絶だったていうくらいだから、軽いはずはない……」

舞「心配ね、アンディ……」
513 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:10:26.27 ID:YyNe+r8+0
アンディ「……ここか」

舞「125号……うん、間違いないよ」

ガチャ
アンディ「……失礼するよ」


ロック「……ん?」

アンディ「君は……」

舞「ロック君!」
514 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:15:12.98 ID:YyNe+r8+0
ロック「あ、アンディさん、舞さん……」

舞「久しぶり、元気にしてた?」

ロック「あ、はい、おかげさまで……」


アンディ「……兄さんの姿がないようだが……」



ロック「……テリーは……」


舞「……え?まさか……」

アンディ「……!」
515 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:20:18.97 ID:YyNe+r8+0
ガチャ

テリー「ふぅ〜、いい汗掻いたぜ!」

友紀「もぉ〜!テリープロデューサー本気出しすぎでしょ!ていうかホントに病み上がりなの!?」

ナターリア「全然ボールとれなかったナ!」

ありす「はぁ……はぁ……」

唯「いや〜、バスケなんて久しぶりにやったけど楽しかったね〜!」
516 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:27:28.07 ID:YyNe+r8+0
美玲「どこがだよッ!ウチら5人がかりだったのに全然ボールさわれなかったぞッ!」

テリー「ハッハッハ!まぁ俺からボール奪うにはまだまだ力不足……ん?」


アンディ「……兄さん」

舞「……」

ロック「……テリーなら、身体動かしに行ってたよ」
517 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:33:44.58 ID:YyNe+r8+0
テリー「アンディ!それに舞じゃないか!来てたのか!」

舞「来てたのか!……じゃないわよ!え!?全然元気じゃないの!」

テリー「ハッハッハ!」

舞「何も可笑しくないけど!?」


アンディ「……とにかく、元気そうで良かったよ」

テリー「……ああ、心配かけたな、二人とも」
518 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:42:00.12 ID:YyNe+r8+0
友紀「……テリープロデューサー、知り合い?」

唯「すっごい美男美女!ザ・美形って感じ!」

テリー「ああ、こっちは弟のアンディ」

アンディ「……君たちが兄さんがプロデュースしているというアイドル達だね。いつも兄さんがお世話になっています」

テリー「で、こっちが……」


舞「アンディのお嫁さんの、不知火舞です」
519 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:48:25.97 ID:YyNe+r8+0
ナターリア「エ!ケッコンしてるのカ!?」

アンディ「いや、舞……まだしてないじゃないか……」

舞「あらアンディ、照れなくたっていいじゃない♡時間の問題なんだし!」

アンディ「いやいや……私はまだ修行中の身で……」

舞「もう!いつまでそんなこと言ってるつもりなのアンディ!」



ありす「……なんとなく、苦労人のにおいがします」

美玲「……女の方からは肉食獣のにおいがするぞ」
520 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:53:27.61 ID:YyNe+r8+0



舞「……じゃあ、ほんとにケガ自体は重かったのね……」

ロック「うん……この病院に運ばれたときは意識もなかったし……」

アンディ「……相手はビリー・カーンだったみたいだけど、兄さんがそこまで後れを取るなんて考え難い……兄さん、一体何が……」

ありす「……え?アンディさんもカーン……プロデューサーをご存じなんですか?」

アンディ「カーン……プロデューサー?兄さん、いったいどういう……」


テリー「……ああ」
521 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 22:57:51.24 ID:YyNe+r8+0

アンディ「……なんだって!?あいつも、アイドルのプロデューサーを!?」

舞「ええ……無理よそんなの……あいつに女の子のお世話なんて!」


テリー「いや、案外そうでもなかったみたいだぞ?ジョーの話じゃそこそこ仲良くやってて、アイドルからも信頼されていたみたいだ。それにあいつは妹や子供にはけっこう優しいしな」

アンディ「……何が狙いなんだ……」

テリー「……さあな。だが、俺が会ったとき……というかLIVEの時だな、あの時はかなりギスギスしてたみたいだが……」
522 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:04:28.91 ID:YyNe+r8+0
ありす「私たちの目から見れば……担当アイドル達に辛く当たった上に、プロデューサーさんに暴力を振るって大怪我をさせる……最低な人にしか見えませんでしたけど」

ナターリア「……シノブやチエリ、泣いててカワイソウだったゾ」

友紀「チームをまとめる監督があれじゃ誰もついてこないよね……」

テリー「……まぁ、そうかもな……」


「その最低野郎が……邪魔するぜ」
523 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:09:38.25 ID:YyNe+r8+0
舞「な……!?」

美玲「……なぁッ!?」

ロック「お前は……!」


テリー「……ビリー。釈放されたのか」

ビリー「……ああ、おかげさまでな。てめェこそ思ってたより元気そうで何よりだぜ」
524 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:14:41.59 ID:YyNe+r8+0
アンディ「……ビリー・カーン!貴様……よくもノコノコと……!どうしてこの病院の場所を!」
スッ

ビリー「……てめェか。てめェこそ部外者のくせになんでこんな所にいやがる」


アンディ「なんだと……!」
ギロッ

舞「アンディ……!」
ギュッ

アンディ「舞……止めるな。こいつは兄さんが怪我で動けない事をいいことに止めを刺しに来たんだ……!俺が兄さんを守る……!」
525 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:20:58.21 ID:YyNe+r8+0
ビリー「すっこんでな。てめェになんざ用は無ェ」


アンディ「貴様!」

ビリー「……」
ツカツカ

アンディ(……!やってやる!)
ザッ

バッ

ビリー「……!」

アンディ「!」


唯「……行かせないよ」
526 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:25:02.65 ID:YyNe+r8+0
友紀「唯ちゃん!」


ビリー「……どけ」

唯「……どかない」

アンディ「……待つんだ!その男は危険だ!その男は……」

バッ
バッ

友紀「……」

ナターリア「……!」
527 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:28:05.60 ID:YyNe+r8+0
ありす「友紀さん、ナターリアさん……!」

ロック「……!」


ナターリア「またテリープロデューサーにヒドイことするのカ!?ココカラ出てってヨ!」

友紀「テリープロデューサーには絶対近づけさせないよ……!」

舞「あ、あなたたち……」
528 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:32:48.76 ID:YyNe+r8+0
ビリー「……」

テリー「……みんな、ありがとうな。けど……少し、ビリーと二人で話をさせてくれないか」

アンディ「……!?兄さん!?」

舞「正気!?あなた、ただでさえ入院中の身なのにアイツと二人で話なんて……!」

ありす「そんな……どうかしてます……!」
529 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:37:07.89 ID:YyNe+r8+0
テリー「いや、大丈夫だ。もし本当に俺を始末しに来たんだとしても、俺ももう逃げ果せるくらいには回復してるさ」

唯「……テリーちゃん」

ナターリア「ウウ……」

テリー「……心配すんな。また後でな。ロック、頼むぜ」

ロック「……」


アンディ「……ビリー・カーン。もし兄さんに何かあれば、俺はお前を……!」
ギロッ

ビリー「……」


バタン
530 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:40:12.39 ID:YyNe+r8+0
テリー「……まったく、あいつらも無茶しやがる」

ビリー「随分好かれてるこった」

テリー「まぁ、おかげさまでな」

テリー「だが、お前だってアイドル達には随分と慕われてるように見えたけどな」

ビリー「……余計な話は良い。聞かせてもらうぜ、何故この間てめェの行動と、てめェとギース様の闘いの顛末をよ」

テリー「……」
531 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:43:59.07 ID:YyNe+r8+0



友紀「……テリープロデューサー、大丈夫かな」

ありす「ついこの間あんな事があったばかりですからね……」

唯「テリーちゃん本人が大丈夫って言ってたから大丈夫だって思うけど……心配だよ〜……」


アンディ「……もし少しでも病室の方から不審な物音がしたら私がすぐに踏み込む。兄さんなら……いくら病み上がりでもそれまでにやられたりはしないだろう」

532 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:46:59.39 ID:YyNe+r8+0
ナターリア「アンディはタヨリになるナ!」

舞「そうでしょそうでしょ?好きになっちゃダメよ?」





ロック「……」

美玲「……ロック、オマエどうしたんだ?さっきから元気ないだろ」

ロック「別に、何もないよ」

美玲「……ふーん」
533 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:51:53.14 ID:YyNe+r8+0
ロック「……」

美玲「……」
ジーッ

ロック「……さっき、あいつが……ビリー・カーンが病室に押し入った時……俺は何もできなかった……」

美玲「……」

ロック「唯や、友紀……ナターリアもテリーを守るために前に出たのに……俺は……」

534 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:55:11.22 ID:YyNe+r8+0
スタスタ
ありす「あの3人はちょっとお気楽すぎるところがありますから……別に気にすることなんてないと思いますけど」

美玲「ありす」

ロック「……」

ありす「それに……私たちがあの時前に出たって……あんな危ない人を止められる訳ないじゃないですか」

ロック「止められるとか止められないとか……そういうことじゃないんだ」

美玲「……」
535 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/30(日) 23:58:28.49 ID:YyNe+r8+0
ロック「普段からずっとテリーと一緒にいて……一番世話になってるのは俺なのに……普段からテリーに守ってもらってるのに……」
ポロ

ロック「さっきだけじゃない……この間だってそうだ……」

ロック「いざテリーが危ないって時に、俺は何も出来なかった……!」
ポロポロ

美玲「ロック……」

ロック「ちくしょう……くやしい……くやしいよ……!」
ポロポロ

ありす「……ロック君」
ギュッ
536 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/31(月) 00:01:05.64 ID:5kB7Li/m0
ロック「……もっと大きくなったら……大人になったら、俺も強くなれるのかな?友紀たちみたいに……テリーみたいに、なれるのかな?」
グスグス

ありす「……それは……わかりません。悔しいですけど……私も、まだ子供だから……」

ロック「……俺、早く大人になりたいよ……!」

美玲「……そうだな」

美玲「早く大人に、なりたいな」
537 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2018/12/31(月) 00:03:28.04 ID:5kB7Li/m0
今日はここまで
読んでくださってる方、今年中に完結できずすみません。
来年もよろしくお願い致します。
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/31(月) 09:41:19.41 ID:8UbORhc10

続きも楽しみにしています
よいお年を
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 21:04:09.18 ID:zol2XRjGo

そのうち否応なしに宿命と対峙せざるを得なくなるんだからロックはもう少し子供でいとけ……って思ってしまう
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/04(金) 19:54:02.78 ID:6iOrvAfH0
センス有るとはいえ17歳でテリーを唸らせるわガチ化け物のグラント
倒せるわで青春犠牲にして生きてるんだろうしなぁロック。学校通ってないし
同世代の知り合いもほたるくらいしか居ないけど。幸いテリーという導き手は
居るが
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 23:06:07.51 ID:WAJBdBpY0
ほしゅ
そろそろ戻ってこれないかな
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/08(金) 01:11:35.98 ID:6t9fGz5Y0
最近続きがあるのを知った、楽しみにしてます
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/05/02(木) 19:20:06.65 ID:MMtDSYeC0
保守
544 : ◆z4l4K/HkZ2 [sage]:2019/05/03(金) 20:08:42.76 ID:FlBKl4TP0
めちゃくちゃ更新止まっててほんとすみません……
GWの連勤終わればやっと一息つけるので更新再開できる見通しです……
保守してくれてる方たちほんとありがとうございます
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/08(水) 13:34:30.03 ID:i3U2joCho
OK!
待ってた!
546 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:00:25.83 ID:OG0U9wl50




ビリー「……じゃあ、そろそろ話してもらおうじゃねぇか」


テリー「……」


テリー「……ビリー、話す前にひとつだけ良いか?」

ビリー「……なんだよ?」

テリー「俺は今まで誰にもこれからする話をしたことはない」

テリー「だが……俺がこの目で見た事実だ」

ビリー「……」

テリー「信じるかどうかは聞いてからお前が判断してくれ」
547 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:07:03.43 ID:OG0U9wl50
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーー





「レイィジング……」

「パワァァァ……」

タイミングはアイツの方が少し早かったと思う。
548 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:13:41.39 ID:OG0U9wl50
俺は、しまった……と思ってイチかバチかでゲイザーを撃つんだが、内心では終わったと思った。

だが、アイツはレイジングストームを撃ってこなかった。
その理由は今でもわからない。

もしかしたらダメージが蓄積していて撃てなかったのかもしれないし、敢えて撃たなかったのかもしれない。



「ゲイザァァァァァァ!!」

「ウワアアアアアアアアア」



そのまま止めることは出来ずに放たれたゲイザーが、ヤツの身体を吹き飛ばす。

549 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:18:45.25 ID:OG0U9wl50
そのままギースの身体は柵を突き破った。


その瞬間、否でも応でも思い出す。


その5年前、息を荒げて立ち尽くすアイツを蹴り飛ばして、タワーから叩き落したあの時のことを。


あの時の俺は、父さんの復讐の事しか考えてなかった。

明確な殺意を持ってあいつを落としたんだ。




悲鳴を上げて落ちていくアイツを見下し一人でタワーの上で立ち尽くしてた。
550 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:26:40.33 ID:OG0U9wl50
スカッとした?

恨みが晴れた?

仇を取った?



そんな気持ちじゃなかった。

いつまでもいつまでも、アイツを蹴り落した感覚ばかりが記憶に残ってる。

『人一人をこの手に掛けた』という事実だけが、気色の悪い感覚とともに俺の中に残った。



その4年後、アイツが実は生きているとわかるまで、俺は悪夢を見ない夜はなかった。
551 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:35:06.48 ID:OG0U9wl50


あんなに憎んでいたのに、アイツは俺とアンディの父さんを殺した張本人なのに。

それでも俺は、アイツが生きてたと聞いて……内心、ホッとしてたんだ。

そんなこと、アンディにも、ジョーにも言えやしない。

そのせいもあったのかな。

だから、アイツとの最後の闘いの時……俺は、あんなに憎んでいたはずのギースと闘っていた時……楽しい、と感じてたのかもしれない。



ギースは、強かった。
552 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:42:15.95 ID:OG0U9wl50
初めて闘った時だって、最初は打ちのめされた。

アイツが復活して、秦の秘伝書を狙っていたときに闘った時も、俺は何も出来ずにやられた。

最後の時も、そうだ。


アイツは常に俺たちよりも高い所に立っていて、俺たちを見下ろしている。



どうしてヤツがこんなに強いのか、考えたことがある。


才能と言えば、そうだろう。

ヤツは紛れもなく天才だった。

鍛錬の結果と言えば、それもそうだろう。

ヤツは長年、血の滲むような研鑽を積んで、あの境地に達した。



けど、それだけじゃない。
553 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:46:26.74 ID:OG0U9wl50
アイツは確かに悪人で、その強さを盾に好き放題やってきた。

何人もの人がアイツの手に掛かった。

だけど、それだけじゃない。

上手く言葉には言い表せないが……

復讐心だけで強くなった俺が、復讐心を超えた先にもう一つ先に行けたように……

恐らくギースも何か『悪』と断ずることは出来ない何かを乗り越えたような強さを、俺はアイツから感じたんだ。
554 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/28(火) 23:53:15.43 ID:OG0U9wl50
それは、尊敬の念だったのかもしれない。

もちろん俺はアイツのした事を許せないし、アイツも俺の事は邪魔だっただろう。

だが、確かにあの瞬間。

俺だけではなく、恐らくギースも。

お互いを復讐の相手ではなく、憎しみの対象じゃなく。

一匹の餓狼として、認め合っていたんだと思う。

そこには、憎しみも復讐もない。


ただ、負けられないから闘っていたんだ。
555 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:01:15.20 ID:Hghw7zE90
「ギィィィィスゥゥゥゥ!」


タワーから落下しそうなアイツの腕を、俺は掴んでいた。

無意識だった。

何も考えちゃいなかった。

頭で判断する前に、身体がそうしたんだ。

そうしなくちゃならない、と身体が動いたんだ。
556 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:10:26.57 ID:Hghw7zE90

ギースは、腕を掴む俺の顔を忌々しそうに睨み付けると、

「good-by」

そう一言言い残して、腕を振り払った。

俺たちが良く知る、あの全てを見下すような邪悪な笑みを浮かべながら。

「ハッハッハッハッハ……」

アイツの高笑いが響いて、やがて途絶えた。

それがヤツの最期だった。


ーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

557 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:18:06.99 ID:Hghw7zE90

ビリー「……」


テリー「もちろん、ギースが死んだのは俺のせいじゃない……なんて言うつもりはない。俺はアイツと闘って……そして俺の手にかかって死んだ。それは事実だ」


ビリー「そんなバカな……ギース様……どうして……」

テリー「どうしてヤツは腕を振り払ったのか?」

テリー「プライドが許さなかったのかもしれない。もう死にたいと考えていたのかもしれない」

テリー「なんで最期にアイツは笑っていたのか?」

テリー「俺を最後に出し抜けたからかもしれない。最早この世に思い残すことはなかったのかもしれない」
558 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:24:48.90 ID:Hghw7zE90

テリー「アイツが死の間際……一体何を考えてたのか?」



テリー「……わからない」

テリー「結局……何一つわからず終いだ」

テリー「聞こうにもその答えを唯一知る人間は……もう死んじまった」


ビリー「……」
559 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:33:46.71 ID:Hghw7zE90
ビリー「……どうして、黙ってやがった……」

テリー「……お前を、守るためだった……」

ビリー「……なに?」

テリー「ギースが死んだとなれば……お前は絶望するだろう。その上こんな何もわからない死に方なら猶更だ」

テリー「だったら……それを伏せる事によって、例え俺に対する憎しみでも復讐心でも……お前が生きる理由になるんだったら、それでいいと思ったんだ。……かつての俺と同じようにな……」

テリー「俺はお前に命を狙われ続けながら、憎しみを受ける……それがギースの、お前の恩人の命を奪っちまった俺の唯一できる罪滅ぼしだってな」
560 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:37:27.91 ID:Hghw7zE90
ビリー「……」

テリー「……だが、それは言い訳だったんだ」

ビリー「……!」


テリー「そんなのは、俺が俺自身を守るための方便に過ぎない……こないだの、LIVE後のお前を見て、やっと気づいたんだ。……いや、本当は最初から気づいていたのに目を背けていたのかもな」

ビリー「……どういうこった」


テリー「自分にとってかけがえのない人の、死の真相が知らされないことが良いことなんて、あるわけがない」

テリー「自分の事も顧みず、周りの事も顧みず……ただひたすらに死に急ぐような生き方が良いわけがない」
561 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:43:32.81 ID:Hghw7zE90
テリー「俺がお前にギースの最期を伝えず、お前は俺への憎しみに生き、俺はそれを受け続ける……それは俺自身の自己満足だったんだ。俺の気が楽になるだけで、お前のことなんて、お前が抱え続ける苦しみなんて、ちっとも考えちゃいなかった」

テリー「だから、これが最後だと思ったんだ。お前のあの最後の攻撃……あれを受けて、お前に真相を話そうと思ったんだ」

テリー「俺自身の罪……その罰であるお前……それから目を背けるのはもう終わりにしようと思ったんだ」

ビリー「……」
562 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:49:53.81 ID:Hghw7zE90
テリー「だが、こうしていても結局アイツの考えていた事はわからない……」

テリー「逆に、どうだ?ビリー……お前にはギースの最期の真相……あいつが何を考えていたか、わかるか?」

ビリー「……」

テリー「……」

ビリー「……わかるわきゃねェだろ」

テリー「……」
563 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 00:56:19.56 ID:Hghw7zE90
ビリー「俺ァあの方の右腕として、凶器としてあの日まで生きてきた」

ビリー「当然あの方が命じてくれりゃあなんでもやったし、あの方の命令に疑問なんか持ったことはねえ。あの方の判断に、いつだって間違いは無かったからだ」

ビリー「だから、俺ァあの方の考えてることなんてわからねェしわかる必要もなかった。いや、そもそも考えたこともなかった」

テリー「……」

ビリー「……この日本に来た時……あの事務所でアイツに、桐生に初めて会った時、こう言われた」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『ただただアイツの命令聞くだけで、なんにもアイツから学ばなかったんだな』

『右腕だって?笑わせんなよ、飼い犬だろ?ただのさ』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
564 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:02:07.63 ID:Hghw7zE90
ビリー「……その場でブッ殺してやろうかってくらいムカついたが、今思えば図星だったな……いや、図星だったからムカついたんだろ」

ビリー「誰よりあの方のお傍にいながら、誰よりもあの方の心をわからなかった」

ビリー「だから……腸が煮えくり返りそうだが、あの方の考えってのは……テリー、てめェが一番理解してたんじゃねェかと思う」

テリー「……ビリー」

ビリー「そのてめェがわからなかったモンが……俺にわかるハズもねえ」

テリー「……そうか……」
565 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:06:49.16 ID:Hghw7zE90
テリー「……実は、俺がこっちでプロデューサーなんてものをやっているのも……その辺りを理解できないかと思ったからなんだ」

ビリー「……なに?」

テリー「ある人とサウスタウンで会って……日本に誘われたんだ」

テリー「で、たまたまこっちに来る用事が出来て、彼女に日本で再会して……プロデューサーに誘われた」

ビリー「……桐生か?」

テリー「いや、違う。……だが最初は断ったんだ。俺みたいな根無し草に務まる仕事じゃないってな」

ビリー「……まぁそりゃそうだな」
566 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:12:37.39 ID:Hghw7zE90
テリー「すると、彼女が言うんだ。アイツも、ギースもかつて日本でプロデューサーをやっていたと」

ビリー「……!」

テリー「俄かには信じられなかったが……彼女自身がギースのプロデュースを受けていたと言うんだ」

テリー「その時点では彼女に会うのは2回目だったが……不思議とウソをついてるとは全く思わなかった」

テリー「まさかギースとは全く関係ないと思っていたこの日本で……アイツの足跡を見つけるとは思わなかったが、これも何かの縁だと思って、仮ではあるがプロデューサーをやることになった」
567 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:20:40.33 ID:Hghw7zE90
ビリー(……恐らく桐生以外の昔のメンバーの誰かだろうが……それよりも……)

テリー「……だが、まさかお前とここで会うとは思わなかった。恐らくお前はコネクション絡みで動いてたんだと思うが……」

ビリー「……てめェにゃ関係ねェよ」

テリー「……そうだな」

テリー「だが……俺はもう少しプロデューサーを続けようと思う。アイドルたちと……あいつらと一緒に過ごすことで、何かが見えてきそうだからな……」
568 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:25:51.11 ID:Hghw7zE90
ビリー「……だが、あの事務所はもう死に体じゃねえのか」

テリー「……そうか、お前は留置場にいたから知らないのか……」

テリー「俺たちの……アイドルグループ『Hot shot!』は芸能事務所RUNWAYから切り離された」

ビリー「……なんだと?」

テリー「俺たちだけじゃない……桐生社長は、独立させた事務所を次々本体から完全に切り離してる……」


ビリー「……」

ビリー(……あの女)
569 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2019/05/29(水) 01:27:11.90 ID:Hghw7zE90
今日はここまで
最低週1回は更新できるように頑張ります
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 01:53:43.92 ID:IttUU2yd0


テリーとギースの最後のあの打ち合い、ジェフに付けられた古傷が急に
開いたからとか聞いたけど本当なんだろうか
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 04:29:44.38 ID:urU6+UYco
乙です
山崎の乗っ取りに自分一人だけで対峙する気か
死も覚悟の上かな
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/30(日) 15:06:38.35 ID:GB/xnOq90
ナイトメアギース出るかな
つかさ辺りはどんな反応するか気になる
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/15(木) 15:24:39.80 ID:QrB9r6Ff0
作者死んだの?
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/05(木) 17:18:40.98 ID:zNlD80LN0
テリーが大乱闘へ出稼ぎに行っちゃったかー
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 09:47:46.62 ID:lv39xXaV0
大乱闘の背景にビリーいる?
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 15:04:21.55 ID:c+h0ve+P0
ビリーもギースもロックもいるぞ
なお不知火舞さんは良い子のゲームには出禁
577 : ◆z4l4K/HkZ2 [sage]:2020/01/11(土) 11:05:09.60 ID:iJn4lCj20
昨年はリアルでちょっと色々あり、長らく更新出来ておらず、誠に申し訳ございません。
現状問題が起きなければ2月中には更新再開出来ると思います……もし更新待って下さっている方がいましたら本当にすみません。
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/11(土) 11:37:18.58 ID:IYwbqnVAO
待ってるよー!
無理せず更新してくれたら嬉しい
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/11(土) 15:48:45.93 ID:7QS0DbUTo
お、お疲れ様です
まだまだ待ってますのでムリしないように頑張ってください!
580 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:19:55.34 ID:mo2eQFZj0
都内
喫茶店


つかさ「……よし。あとはここに印を押せば手続きは完了だ」

男性「……」

つかさ「……どうした?」

男性「……社長、やっぱり私にはできません……」
581 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:24:28.28 ID:mo2eQFZj0

つかさ「……何言ってんだ、これからは正真正銘お前が運営していく事務所なんだ、そんな調子だと困るんだよ」

男性「桐生社長……それでも私は……こんな、RUNWAYを見捨てて逃げるような……」

つかさ「言うな。今の本社のこの状況なら……お前たちは独立さえすれば生き残れる。沈んでいく泥船に付き合うことはない」

男性「……確かに、独立は私の目標でもありました……けど、こんな形でなんて……!」
582 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:28:56.05 ID:mo2eQFZj0

つかさ「……お前たちには申し訳ないと思ってる。こんな大事な話をするのにも隠れてこそこそとしなきゃならない……」


つかさ「だが、お前たちはこうなる前からもう独立してもやっていけるとアタシが判断した奴らだ。はじめは苦労するかもしれないが……絶対に大丈夫だ」

つかさ「元々は競争心を煽るための疑似的な独立制度だったが……お前たちは想定以上に成長した。本当に、一個の芸能事務所としてやっていけるほどにな」


男性「……桐生社長……!ですが!」
583 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:34:05.77 ID:mo2eQFZj0
つかさ「いい加減シャキッとしろ!これからはお前が自分のアイドルの人生を背負ってかなきゃいけねぇんだよ」

男性「……!」

つかさ「新しくも田舎から上京してきて入ったあの子……彼女もこれからだろ。だったら……もうお前はこっちを気にしてる余裕なんてないハズだ。お前は彼女たちを幸せにする義務があんだよ」

男性「……はい」
584 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:34:54.46 ID:mo2eQFZj0
つかさ「彼女たちを……頼んだからな」

男性「……」
スッ

男性「……桐生社長、今まで本当に、お世話になりました」

つかさ「……こっちこそ、本当にすまなかったな」
585 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:39:21.74 ID:mo2eQFZj0


つかさ「……よし、これで独立組全員と話はついたな……」

つかさ「あと残るは……」

プルルルル

ピッ
つかさ「……もしもし」

『……もしもし、新田です』
586 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:42:57.00 ID:mo2eQFZj0

つかさ「美波か、どうした?」

美波『うん……大丈夫かなって……何か私に手伝えることない?』

つかさ「なに言ってんだよ。ただでさえ迷惑かけまくったのにこれ以上手を借りられるかよ」

美波『そんな、迷惑だなんて……』
587 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:46:48.70 ID:mo2eQFZj0
つかさ「……隠すなよ。最近美波んトコにもマスコミが寄ってきてるだろ。ウチと何か関わりがあったんじゃないかって……」

美波『……けど、ウチは大丈夫だよ。極限流も、事務所の方だって社長さんが上手くやってるし……』

つかさ「それでも、この件のカタはアタシがつける。それが社長としてのアタシの責任だからな」




美波『……つかさちゃん、プロダクションを畳む気なの?』
588 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:51:31.66 ID:mo2eQFZj0
かさ「……アイツに……山崎にこのプロダクションは絶対に渡さない。それだけだ」

美波『……つかさちゃん』

つかさ「もう、切るぞ。ごめんな」


美波「……」

美波(何か、出来ることは……)
589 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:54:39.88 ID:mo2eQFZj0
都内
某所

心「……」
コソコソ
キョロキョロ

心「……」
スッ

心(……はぁ。あの騒動以来、まともに顔出して表も歩けなくなっちゃったな……事務所近くには近づけもしないし)
590 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 16:58:01.10 ID:mo2eQFZj0
心(社長は社長で連日マスコミの対応と傘下の事務所を完全に独立させる手続きで忙しすぎてまともに話もできないし……)

心(他のメンバーの子たちも……直接話は出来てない……みんなメッセージは返してくれるけど、多分塞ぎこんじゃってる……特に智絵里ちゃんは)

心(社長からは待機って言われてるけど、正直今後の見通しは全く立たないし……ホントにどうなっちゃうんだろう)

心「……」


心(それに、ビリーさんも……)
591 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:01:26.08 ID:mo2eQFZj0

心「……」


心(……けど、ずっとこのままじゃ絶対ダメだし……いくら先行きは見えなくても、はぁとははぁとのやれることをやらなきゃダメだろ)

心(そもそもほんの1年前まではもっと先行きの見えない人生送ってたんだし……何があっても諦めらんないし)

心(っていっても、目立つことはできないしアパートの壁は薄いし、今日もカラオケボックスで歌の練習しよ……)
コソコソ
ウィーン
592 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:07:42.46 ID:mo2eQFZj0


店員「いらっしゃいませー、お一人様でしょうか?(うわっ、この人マスクとサングラスつけてて超怪しい……有名人?)」

心「あ、はい……フリータイムで……」

店員「では、こちらのお部屋になりまーす、ごゆっくりどうぞー」



心「……ふぅ。ここなら歌っても踊っても大丈夫だよね……よーっし!スウィーティーに自己レッスン始めるぞ☆」
593 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:11:37.41 ID:mo2eQFZj0
〜♪

心「ふっ、ふっ……」
タンタン

心「……っはぁー!疲れたー!」
ボスッ

心「あ〜……」

心「……」
594 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:14:39.04 ID:mo2eQFZj0
心(一体いつまでこんな状況なんだろ……このまま待ってれば沈静化するのかな?事が収まった時、事務所はまだあるのかな?……はぁとは……アイドルでいられてるのかな?)

心(……あ〜、考えれば考えるほど暗くなって……)

心「……」

………………
595 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:18:32.28 ID:mo2eQFZj0
………………


心「……はっ」

心「あれ……?もしかしてはぁと、寝ちゃってた……?」
スッ

心「……ウッソ!?もうこんな時間!?寝すぎだろ!」
ガバッ

心「ヤバイヤバイ、帰って洗濯物畳まなきゃ!」
ダッ
596 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:20:50.74 ID:mo2eQFZj0
街中

心「ハァ……ハァ……」
タッタッタッタ

心(すっかり遅くなっちゃった……しかもほとんど寝てたし……自分が思ってるより疲れ溜まってんのかなこれ……)

心(……とにかく早く帰ろ……こっちの事務所の近くを通れば少し近道になるけど……でも社長からは事務所には近づくなって言われてるし……)

心「……」
597 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:24:48.25 ID:mo2eQFZj0
心「ううん、やっぱやめとこ……急がば回れって言うし……」
スッ

記者「……おい、アレ、『RUNWAY』に所属してるアイドルじゃないか?」

心「……!?」

記者2「ん……?あ、マジだ!前あの『ととヒガ』に出てた……佐藤とかいう!」

心(ほああああああ!?こ、こんな所にはぐれ記者の人があああああ!?)
598 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:29:11.00 ID:mo2eQFZj0
記者「ラッキーだぜ……!ちょっとちょっと!君RUNWAYのアイドルだよね!?ちょっとお話いいかなぁ!」
ダッダッダッダ

心「ひっ!」

心(あばばばばばばば!ヤバイ!ヤバイ!逃げなきゃ!)
ダッ

記者2「あっ、逃げたぞ!」

記者「チッ、こっちもこんな時間まで毎日毎日こんな時間まで張らされてんだ!手ぶらで帰れるか!追え、追え!」
ダッ
599 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:32:57.94 ID:mo2eQFZj0
心(ぎゃー!追ってきたああ!)
ダッダッダッダ

心(ヤバイ!ヤバイ!自宅待機の指示でてるのに街でマスコミに捕まるとかマジでヤバイ!逃げ切らないと……!)
ダッダッダッダ

記者「待てえええええ!!」
ダダダダダ

記者2「逃げ切れると思うなよおおおお!」
ダダダダダ

心(あああああああ!記者さん速い!絶対なんか運動やってる!)
600 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:36:52.94 ID:mo2eQFZj0
心(ああ、追いつかれる……!)
ヨタヨタ

心(ごめん、みんな―――――)

???「こっちよ」
グイッ

心「うへぇ!?」
ガクッ

心(な、なんか知らない人に路地裏に引っ張りこまれた!?)
601 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:41:38.30 ID:mo2eQFZj0
クソ!ドッチイッタ!?
サガセ!チカクニイルハズダ!

バタバタバタ


???「とりあえずは、大丈夫そうか……」

心「あ、あの〜……あなたは……」

???「……」
ジロジロ
602 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:46:19.76 ID:mo2eQFZj0
心(な、なにこの人……?ヘルメット被って顔隠して……怪しすぎる……!)

心(……はっ!?もじかしてこれって襲われる直前なの!?人気のない路地裏にヘルメット被った不審者に連れ込まれるとか……完全にそういうシチュじゃん!?)

???「……あなた、アイドル事務所RUNWAYに所属している……佐藤心さんに間違いないわね?」

心「……え?」



心(この声……女の人?っていうか、なんではぁとの事知って……はっ!?)
603 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:51:58.85 ID:mo2eQFZj0
心「あ、あんたも記者の人だな!?ち、違いますぅー!はぁとは佐藤心じゃありませんんんん!!」

???「……はぁと?ちょっと何言ってるかよくわからないけど……隠れていたいならあまり大きな声を出さない方が良いわよ」

心「……へ?いやいや!なんかそんなこと言ってはぁとの事を騙そうと……!」


???「……はぁ」
604 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 17:55:57.20 ID:mo2eQFZj0

オイ!コッチダ!
アッチノロジウラカ!

ドタドタドタ

???「……ほらね」

心「あ、ああ……!」

???「……しょうがないわね。ちょっとそこの陰に隠れてなさい」

心「え、でも……!」

???「……」
スタスタ

心「あ……!」
605 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:00:41.06 ID:mo2eQFZj0


記者「……さっきの通行人の話じゃこっちに金髪の女が入ってったのを見てる」
ザッザッ

記者2「こんなところに……チョロチョロしやがって……ん」



???「……」

記者2「すみません、そこの……こっちに金髪の女性が来ませんでしたか?」

記者「いや、来たはずだ……!」
606 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:05:41.77 ID:mo2eQFZj0
???「……金髪の、女性?」

記者2「(女か……?)そうです、背丈はちょうどあなたと同じくらいの……」

???「……」
スッ

記者(ヘルメットを……あ!)

女性「……ふぅ」
フッ

記者2「あ……き、金髪……」
607 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:08:49.64 ID:mo2eQFZj0
女性「……何か、私に用かしら?」

記者2「い、いや……」

記者「そ、その……あなたの他にここに金髪の女性が……」

女性「……」
ジロリ

記者2(うっ……な、なんだこの迫力……!?)

女性「……あなたたち、何の仕事をしてるの?探偵か何か?」
608 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:11:52.60 ID:mo2eQFZj0

記者「あ……自分たちはその、報道関係者で……」

女性「報道関係者?この国の報道関係者は男2人がかりでこんな路地裏まで女性を追いかけまわすのね」

記者2「う……あ、あの、佐藤なんとかっていうアイドルを探してるんだけど……」

女性「アイドル?よく知らないけど、その子はよっぽど悪いことをしたんでしょうね。そうじゃなきゃこんな事倫理的に許されないもの」
609 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:14:07.48 ID:mo2eQFZj0

記者「……おい、もう行くぞ」

記者2「あ、ああ……しかし……」

記者「金髪の女はこいつの事だったんだろう……他を当たろう……」

記者2「そ、そうだな……」

女性「……」
610 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:18:28.61 ID:mo2eQFZj0



女性「……行ったわよ」

心「あああああ!あ、ありがとうございますぅ!そして何かさっきは色々失礼な事言っちゃってごめんなさいっ!」

女性「気にしてないわ」


心(あああ、良かったぁー!なんとか助かったぁー!)

心(それにしても……この人……外国の人だよね……ブロンドの髪に……革ジャン着てるからわかり辛かったけどナイスなプロポーション……いかにもデキる女の匂い……)
611 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:21:09.17 ID:mo2eQFZj0
心「あ、あの……日本語上手なんですね☆」

女性「そう?ありがとう、私も祖父が日本人だったから……って言っても別に祖父と話した記憶なんてないんだけど」

心「あ、そうなんですか……とにかく、助けてもらってほんとなんてお礼を言えばいいか……」

女性「あら、あなた本当に助かったかどうかはまだわからないわよ」

心「へ?」
612 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:26:04.05 ID:mo2eQFZj0

女性「話を戻すわ。あなた……佐藤心さんに違いないわね」

心「……え?あ、あの……」

女性「もう分かってるから隠さなくていいわよ。さっきの男たちもあなたを探していたと言ってたし」

心「うぐ……」

女性「……ああ、失礼。自己紹介が遅れたわね」
613 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:30:15.39 ID:mo2eQFZj0

マリー「私はマリー。あなたの知ってることを聞かせてもらえるかしら?」

心「し、知ってる事……?」

マリー「ええ。あなたの所属している事務所と……ビリー・カーン。彼についてね」


心「……ビリーさんの……!?」
614 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/02/16(日) 18:31:18.10 ID:mo2eQFZj0
今日はここまで
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 19:02:15.46 ID:zaPogjgMO
再開きたー!待ってました!
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 21:34:16.60 ID:Qt25ATLM0
祝再開!待ってました!
そしてブルーマリー登場か
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 23:45:51.70 ID:xwFIW8mI0
腹筋が見事な女性エージェントが来た
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 07:44:21.64 ID:i1LUgzNDO
公式でキャラが安定しないことに定評のあるマリーライアンさん
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 03:21:31.49 ID:lNLDsiQw0
ビーフカップ一筋三百年〜
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/18(土) 17:59:01.17 ID:oOwDxM1uO
コロナが大変でアイドル達もライブどころじゃないな
621 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 22:44:07.56 ID:d2BdRMho0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーー


数日前
都内


ポツ
ポツ
サー

男「(……雨?)」

男2「(クソ、今日は降るとは聞いてなかったのに……)」

男「(ボス、すぐに車を手配させます、どこかで雨宿りを……)」

山崎「……」
622 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 22:47:34.57 ID:d2BdRMho0

山崎「(てめぇら、先に戻っておけ。俺は後で戻る)」

男「(は?ですが……)」

山崎「(ちと用事が出来た……二度言わすんじゃねえ)」

男「(は、はい。車はどうしますか?)」

山崎「(いらねえ。とにかく早く消えろ。……ああ、ただ今日はアジトに帰るんじゃねえぞ。どっかで適当に一晩過ごせ)」

男2「(……?わ、わかりました)」
623 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 22:51:13.11 ID:d2BdRMho0


山崎「……」

ザー
スタスタ


山崎「……」
スタスタ

スッ

山崎「……おい。コソコソさっきから尾けてまわってんのは、どこのどいつだ?」

スッ
???「……」
624 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 22:56:00.00 ID:d2BdRMho0
山崎「……おいおい、名乗ってくれなきゃわからんぜ。生憎身に覚えがありすぎてなぁ」

???「……日本に来ているという情報は得ていたけど、ようやく姿を現したわね。手下と一緒に悪巧みといったところかしら?」

山崎(女……?)

山崎「おいおい、なんのこった?悪巧みも何も……ただ知り合いと街をブラブラとしてただけじゃねえかぁ」

???「そう?この日本でそんな悠長な事をしていられる余裕があったとは知らなかったわ、山崎竜二」
ファサ
625 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:01:20.13 ID:d2BdRMho0
山崎「……ああ、てめぇは……以前サウスタウンで俺の事を嗅ぎ回ってた女か」

マリー「……あなた、何が目的で日本にいるの?」

山崎「アァ?俺ぁ元々日本の生まれだぜ、里帰りもしちゃいけねぇのかい?ククク……」

マリー「日本中の裏社会の人間に命を狙われてるあなたが、しかも大勢の手下を引き連れて里帰り、ね。さぞかし家族もご友人も喜ぶでしょうね」
626 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:06:04.48 ID:d2BdRMho0
山崎「ああ、残念ながら家族も仲間もこの世にゃいねえ……だが久々に生まれた国の様子でも見たくなってなぁ?郷愁ってやつだ」

マリー「……とぼけないで。先日の都内であったビリー・カーンの傷害事件……あれはあなたが仕組んだことでしょう?」

山崎「へえ?そんな事件があったのか……ってか、あの狂犬もこっちに来てたのかよ、初耳だぜ」
ニヤニヤ

マリー「……もう一度聞くわ。あなた、何を企んでいるの?ビリー・カーンが潜伏してた事務所に、いったい何があるっていうの?」
627 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:10:55.45 ID:d2BdRMho0
山崎「クク……それこそそれはあの狂犬に聞いたらいいんじゃねえか。最も、あいつはもうブタ箱行きだがなぁ……ヒヒヒヒ……」

マリー「……話しなさい」
スチャ

山崎「……おぉ〜っとォ〜……拳銃なんてそんな物騒なモン出して……ヒヒヒ、ダーティハリーでも気取ろうってのかい」

マリー「私は刑事では無いのよ。その気になれば……」
ガチッ
628 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:15:31.92 ID:d2BdRMho0
山崎「ヒヒヒ、そいつは無理だな……どこの誰かに雇われたか、個人的に動いてるかは知らねえが……何か確証も無く街中でンなモンぶっ放せば、お前がどんだけお偉いエージェント様でもお咎めなしとはいかねえだろ?」

マリー「……!それは、どうかしらね……試してみる……?」
ガチ

山崎「ククク……ヒ、ヒヒヒヒ……」
ズイ

マリー(この男……!自分から額を銃口に……!)

山崎「Go ahead…… Make my day……と、こりゃお前(ハリー)のセリフだったかァ?」
ニヤニヤ
629 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:19:33.58 ID:d2BdRMho0
マリー「くっ……」

マリー(全く怯んでないどころか……挑発をしてくる……!この状況で……!)

マリー(いえ……この状況でも……もし私が引き金を引こうとも逆に私を潰せると確信している……!)

マリー「……」
スッ

山崎「……なんだァ?結局撃たねえのか?ククク……」
630 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:26:02.98 ID:d2BdRMho0
マリー「……あなたは危険よ。必ず尻尾を掴んで……あなたも刑務所に送ってあげるわ」

山崎「やってみなぁ……ヒーヒッヒッヒ!」
ザッザッザッザ

マリー「……」

マリー(問題は山崎だけじゃない……)

マリー(山崎竜二……ビリー・カーン……この危険な男たちが集まる芸能事務所……その裏には……あの男に関係のある何かがある……?)

〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
631 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:31:54.78 ID:d2BdRMho0
現在
都内某所


マリー(……という訳で、事務所内の関係者から直接事情を聞き出そうと思ったけど……)


心「……だぁ〜から〜!ホントに知らないの!ビリーさんが本当は何しに事務所に来てたのかとか言われても……こっちはスカウトされただけだっての!」

マリー(……これだものね)
632 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:36:56.20 ID:d2BdRMho0
マリー「……じゃあ本当にビリー・カーンはあなた達をプロデュースしてただけだって言うの?実は裏で色々動いてたんじゃないの?」

心「そんな事言われたってはぁとは知らないっての!けど、少なくともはぁと達といる時は普通の……いや、普通とは言い難いか……いっつもプリプリしてる、凶暴な……」

マリー「凶暴な?」

心「……けど、なんだかんだ言って面倒見は悪くないっていうか……根っからワルという訳ではないというか……いや、チンピラだけど……」
633 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:40:05.52 ID:d2BdRMho0
マリー「……根っからワルじゃない、ね……あなた、そもそもあの男がどういう人間か知ってるのかしら」

心「まぁハッキリ言って素性は全然知らないけど……でも、チャンピオンもなんかそんな感じの事言ってたけど……本人には聞きそびれたから何も知らない」

心「せいぜい三十路にもなって妹離れ出来ないシスコンのすぐ切れる危ない男としか……」

マリー「結構無茶苦茶言うわね……けど、貴女も現場を見たんでしょう?この前の『事件』を」

心「……」
634 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:43:45.86 ID:d2BdRMho0
マリー「ごめんなさい、思い出したくない光景でしょうけど……でもあの事件、恐らく貴女が把握している以上に複雑な裏がありそうなの」

心「……え?あれって、ビリーさんが街で大ゲンカして止めに入ったテリーさんにも大怪我させたって事でしょ?はぁと達はそう聞いてるけど……」

マリー「そうね。少なくとも世間ではそういう事になってる……もちろんそれも完全な偽りではないけど」

マリー「……あなた、この男を見たことはある?」
スッ
635 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:48:43.75 ID:d2BdRMho0
心「写真?……うわっ、人相わるっ……絶対関わりたくない……っていうか近寄りたくない……ヤの付く自由業の方?」

マリー「……会ったことはないのね?」

心「ないないないない!絶対!こんなの正面立たれたら泣いて命乞いするわ☆」

マリー「……実は、この前の事件は、この男が仕組んでいたという疑いがあるの」
636 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:51:10.46 ID:d2BdRMho0
心「……ええ!?仕組んでたって……何を!?ていうか何で!?っつーかこれ誰!?」

マリー「ちょっと落ち着いて……」

マリー「この男の事を話す前に……まずはビリー・カーン……あの男について話をする必要があるわね」

心「……!」
637 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:55:44.58 ID:d2BdRMho0
都内
某所



つかさ「……」
スッ

つかさ(……よし、まだここのホテルはマスコミにはバレてないみたいだな……)

つかさ(どうせ自宅近くにはずっとマスコミが張ってるだろうし、ここがバレた時の為にもう二、三候補を探しとかねぇと……)
スッ

「……おい」
638 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/06(水) 23:58:48.08 ID:d2BdRMho0
つかさ「……ッ!」

つかさ(……まさか……もう嗅ぎつけられて……!)

「……」

つかさ「……!お前は……」

つかさ「……ビリー・カーン、か……」

ビリー「……」
639 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:03:21.78 ID:B7CxciAl0
都内
ホテルの一室

つかさ「ふう……それにしても……なんでこのホテルだとわかった?」
トス

ビリー「……別にピンポイントでこのホテルを当てた訳じゃねぇ」

ビリー「以前お前が仕事で手配した事があるホテルをピックアップして……その内の一件ずつに張ってたらお前が来ただけだ」

つかさ「なるほどな……確かに幾つかのホテルを切り替えながら生活をしてるが……何にせよ、お前にすぐ行きつかれるようじゃもう替え時かもな」

ビリー「……」
640 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:06:48.08 ID:B7CxciAl0
つかさ「……いや、本来のお前の仕事はこういう事の方が多かったのか?」

ビリー「……」

つかさ「ビリー・カーン……本当に釈放されてたんだな」

ビリー「……その口ぶりじゃ……もう誰かに聞いてたのか?」

つかさ「ああ……お前の本来の会社の……ハワード・コネクションの男から一応報告しとくっつてな」

ビリー(リッパーか、ホッパーのどっちかか)
641 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:09:04.06 ID:B7CxciAl0
ビリー「まぁ……色々裏で手が回されたらしいが」

ビリー「だが、ンな事はどうだっていい」 

つかさ「……何?」

ビリー「ある野郎に、あんたが事務所を本体から切り離してるっつう話を聞いた」

つかさ「……」

ビリー「あんた、事務所を畳む気なのか?」
642 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:12:12.52 ID:B7CxciAl0
つかさ「……」

ビリー「傘下の事務所を全部切り離して……本体は潰しちまうのか」

つかさ「……RUNWAYは悪評が付きすぎた。芸能界でやっていくのはもう無理だ」

つかさ「独立させた事務所もしばらくは苦労するだろう。だが、本体を畳んだと世間に示せば、世間は納得して、やがて記憶から消えていく」

つかさ「そうすりゃ独立した奴らはちゃんとやれば立て直せる……まぁそこは心配してない。アタシが独自経営を任せた時点であいつらは立派にやっていけると判断してるからな」
643 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:15:25.48 ID:B7CxciAl0
ビリー「……ンな事聞いてんじゃねえ、あんたはそれで良いのかよ」

つかさ「良い悪いの話じゃない。そういう結果だ」

ビリー「……」

ビリー「なぜ、俺に文句の一つも言わねえ」

つかさ「……」

ビリー「今日俺は元々そのつもりでここへ来た。てめェを待ってる時から、どんな罵詈雑言を浴びせられるかってな。ブッ刺されたって文句を言うつもりは無かった」
644 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:21:04.47 ID:B7CxciAl0
ビリー「わかってんだろ。こうなったのは俺が来たからだ。俺が来たから、山崎なんてクソ野郎に事務所が目をつけられた」

ビリー「俺が来たからてめェが築き上げた事務所が、全部が、水の泡だ。ざまァねえ」

つかさ「……」

ビリー「今まであんたが積み上げて来たモノが、俺みてェな訳のわかんねえヤツのせいでパーだ。ムカつくだろ?許せねえだろ?」

つかさ「……」
645 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:24:32.00 ID:B7CxciAl0
ビリー「……何を黙ってやがる?オラ、いつものように俺を罵倒してみろよ。どうしようもねえヤツだとか、救い難ェクズだってよ」


つかさ「……ふぅ」

ビリー「……!」

つかさ「……で、お前を罵って、何になんだよ?」

ビリー「……なに?」

つかさ「お前はどうしようもねぇクズだ、お前のせいでアタシの人生メチャクチャだ……それを口にして、事務所が元に戻んのか?世間が忘れてくれんのか?」
646 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:27:33.04 ID:B7CxciAl0
ビリー「……!」

つかさ「今までお前に嫌事言ってきたのは、それで結果が、未来が変わる可能性があったからだ。けど、もうこうなったらお前に何言ったって何も変わらないんだよ」

ビリー「……」

つかさ「……それに、全部がお前のせいだとも思っちゃいない」

ビリー「……なんだと?……」
647 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:30:35.67 ID:B7CxciAl0
つかさ「お前が初めて事務所に来た時、お前の事は全部調べた。そうだ、アタシと口論してお前が悪態ついて出ていった時にはお前の素性は全部分かってた」

ビリー「……」

つかさ「表に出てきている事、裏の顔、全部だ。お前がどんだけ危ねえヤツかってのは、調査してたんだ」

ビリー「……」

つかさ「ビリー・カーン……ギース・ハワードの右腕、歩く凶器……とにかく全部だ」
648 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:36:33.72 ID:B7CxciAl0
ビリー「……そこまで分かってて、何故俺を雇った?なんでテストなんか受けさせた?確かにメチャクチャなテストだったが、本当にやるとは思わなかったか?」

ビリー「だが、アンタは別にどうとでも理由を付けて俺を落とせたハズだ。なんでだ?」

つかさ「……アタシも本当はお前を迎えるつもりは無かった。そもそも危険人物だ、普通に考えたら絶対にNOだ」

ビリー「だったら……!」

つかさ「だが、なんでだろうな。お前が連れてきた佐藤が面白いヤツだったからか、妹と話してるお前を見たからか……」



つかさ「……それとも、アイツが……ギース・ハワードが一番信用した仲間だったから……かもな……」

ビリー「……!」
649 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:40:53.97 ID:B7CxciAl0
つかさ「……とにかく、アタシはお前の過去とかをひっくるめた上で事務所に置く判断をした。それには当然こういう事になるリスクも含めた上での判断をな」

ビリー「……じゃあ、何か?この結果はてめェの判断ミスだと?」

つかさ「……ん、まぁ、そういう事だな」

ビリー「……!」
ガタッ
650 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:45:10.70 ID:B7CxciAl0
ビリー「ふざけんな……!てめェ、ちょっと前までボロクソ言ってきてた癖になんだその……!」
グイッ

つかさ「……離せよ」

ビリー「うるせえ!言えよ!事務所を潰したのは全部お前の所為だってよォ!」

つかさ「……カーン」
スッ

ビリー「あァ……ッ!?」



つかさ「アタシを、この桐生つかさ様を甘く見んじゃねェぞ!!」

ビリー「……!」
651 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:48:40.06 ID:B7CxciAl0
つかさ「事務所を潰したのは俺の所為!?ハッ、自惚れてんじゃねえぞチンピラ風情が!」

つかさ「この『RUNWAY』は!アタシとアタシの仲間が人生掛けて立ち上げて作ってきた事務所だ!それをここ最近ノコノコ現れたお前が潰しただって?舐めんな!」

つかさ「RUNWAYを作ったのがアタシなら潰すのもアタシだ!これだけは他の誰にも奪えやしねえ!お前にも、山崎にも、ギースにもな!」

ビリー「……ッ」
スッ

つかさ「……」
トスッ
652 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:52:07.84 ID:B7CxciAl0
ビリー「……」

つかさ「……ただ」

つかさ「ただ一つ、申し訳ない事があるとすんなら」
ジワ

つかさ「このRUNWAYに夢を賭けてくれたアイドル、プロデューサー、スタッフ達……みんなには、謝っても、謝り切れねえ」
ポロッ

ビリー「……!」


つかさ「……」
グスッ
653 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:56:02.12 ID:B7CxciAl0



つかさ「……お前、これからどうする気だ?」


ビリー「……」

つかさ「……もしアメリカに帰るんなら、その前に、お前がスカウトしたアイドル達にきっちりケジメだけは付けていけ」

つかさ「別に直接会うんじゃなくてもいい……ただ、何も言わずに消えるのだけは止めてやってくれ」

ビリー「……」
654 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 00:59:37.98 ID:B7CxciAl0
つかさ「お前が捕まって以来……アタシもマスコミ対応や事務所の手続きがあったせいで、あの娘達とはまともに会えていない」

つかさ「電話で少し話はしたが……明るく振る舞うヤツ、顔は見れてないが明らかにふさぎ込んでるヤツ……ただ、皆大なり小なりショックは受けてる」

つかさ「もちろん、あの娘達の今後は、アタシが責任を持ってなんとかする。別の事務所に移籍させてもらうか、独立させる事務所に編入させるか……とにかくなんとかする」


つかさ「だがあいつらは……あれでもお前、ビリー・カーンという人間にスカウトされたからこそ集まった連中だ。お前が本質的にどういう人間であれ、それは変わらない」

ビリー「……」
655 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 01:03:22.65 ID:B7CxciAl0
つかさ「だから、傷になったって良い、悲しい記憶になったって良い。ただ、あの娘達が踏ん切りを付けて、前に進めるようにしてやるのがお前のプロデューサーとしての責任だ」

ビリー「……」
スッ

スタスタ

ガチャ
バタン


つかさ「……」
656 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 01:07:50.54 ID:B7CxciAl0

つかさ(……なんだよ。今更になってアイツに恨み言言ってんのかアタシは)


つかさ(分かってる。踏ん切りを付けて前を向くのは他人にさせてもらう事じゃない……自分自身でやらなきゃいけないことなんだ)

つかさ(アタシだ。アタシだけなんだ――――それが出来ていないのは)



つかさ「……」

つかさ「……馬鹿みてぇ。結局、18のあの頃から何も成長しちゃいねぇんだ」


つかさ(……なぁ、アンタ、見てんのか?もし見てたらアンタは……今のアタシになんて言うんだ?)






ビリー「……ケジメ、か」
657 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/07(木) 01:08:21.97 ID:B7CxciAl0
今日はここまで
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/07(木) 01:15:59.42 ID:TjR3+Q5m0
乙です!
マリーも登場していよいよ物語がラストに向かってる感じですね
香港の刑事は来るのかな?
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/07(木) 13:40:05.14 ID:L6yM8iD2O
ビリーこれからどうすんだろ
帰るのか残るのか
残ってなにかやれることあるのかというのもあるが
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/07(木) 22:22:26.63 ID:rMzYpED70
ヤマザキは何とかしとかなきゃいかんわな
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/08(金) 12:45:54.31 ID:pN86xHbd0
本当餓狼のキャラもアイマスのキャラも違和感なく動いていて面白いわ
この先龍虎の時の師範みたいなおまけ的外伝も見てみたい(まずは無事に完結が前提だけど)
662 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:13:32.85 ID:3/ppUle20


マリー「————まず、ビリー・カーンは今もう釈放されてるわ」

心「……え、ええ!?あんだけやらかして逮捕されたのに……!?」

マリー「……裏でハワード・コネクションが手を回したみたいね。1週間前に勾留を解かれて、留置場から出ているわ」


心「……ハワード・コネクション……?」
663 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:16:20.95 ID:3/ppUle20
マリー「ええ、ハワード・コネクション……名前くらいは知ってるでしょ?」

心「そりゃあ世界的にも有名な企業だし名前は知ってるけど、ただ大きいってだけでどんな事をやってる会社かってのはよく知らないし……」

マリー「どんな事、と言われれば、何でもよ。物流、サービス産業からカジノ経営、そして軍事まで。莫大な資金力を背景にして、アメリカ……いえ、世界で見ても指折りの影響力を持つ巨大複合企業……」

心「……」
ゴクッ

マリー「そしてその資金力以上にコネクションの力を高めていたのは、総帥であるギース・ハワード……この男の支配だった」
664 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:20:20.39 ID:3/ppUle20
心「……え?でもその人って、ちょっと前に確か事故死したって……ニュースですっごい大騒ぎしてたもん」

マリー「ええ。ギース・ハワードは確かに今から約10か月前……自身の居城とも言うべきギースタワーから転落死してる。コネクションは世界への影響力に若干翳りが見えている」


心「……ね、ねえ、さっきから……そのコネクションとか社長とか……ビリーさんと一体何の関係があるの?その会社と社長がすごいってのはわかったけど……そんなすごい会社が……どうして捕まってたビリーさんを助けるの!?」


マリー「……ビリー・カーンはそのハワード・コネクションで、ギースの側近を務めてた。名実ともに組織のナンバー2をね」
665 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:24:18.12 ID:3/ppUle20
心「……はあ!?う、ウソウソウソ!無理でしょ!あんな社会不適合者がそんな立派な企業のナンバー2だなんて!」

マリー「……まぁ貴女の言ってることも正しいけどね。けど、事実よ」

心「そ、そんな……大体、ビリーさんがそんな所にいて何の仕事すんの!どう見たってあの態度で営業が上手いとは思えないし、あの短気さで人の管理なんて出来るとは思わないし……!」

マリー「さっきも言った通り、ハワード・コネクションは何でもやってるの。そしてその『何でも』の中には、表の社会のは出せない事も含まれる。所謂、裏の仕事もね」
666 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:28:30.89 ID:3/ppUle20
心「な、なにそれ……マンガとか映画とかで見るような仕事って事?」

マリー「まぁ概ねそういうイメージで間違ってないわ……それが表に出てこないのは、豊富な資金による買収、癒着……そして武力による邪魔者の排除」

心「……まさか」

マリー「そう、ビリー・カーンは組織内でその『武力』を担っていた。ある時は格闘大会でコネクションの力を喧伝するように派手に暴れ、そしてある時は秘密裏に敵対する者を暗殺したり、ね」

心「……あ、暗……さ……!」
667 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:32:08.33 ID:3/ppUle20
マリー「そう。ビリー・カーンの手によってから消された人間は両手の指じゃ足りない……もちろん、表面に出ている数だけでもね。着いた仇名が『歩く凶器』」

心「歩く、凶器……!」

マリー「ハワード・コネクションはそういった側面から、表社会だけでなく裏社会にも強い影響力を持っていた。ビリー・カーンを筆頭に、血生臭い事もやっていたからね。……そしてそれはギース・ハワード本人も時に先頭に立って手を汚した」

心「……」
668 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:35:50.14 ID:3/ppUle20
マリー「けど、さっき言った通りギースは死んだ。ビリー・カーンは荒事専門で、ギースのような支配力は持っていなかったから……コネクションは急激にその影響力を失った……特に裏社会の方のね」

マリー「それからというもの、ビリー・カーンは本拠地であるサウスタウンに居て、特に目立った動きは無かった。けど、突然姿を消したと思えば、この日本で目撃された。しかもアイドルのプロデューサーとしてね」

心「……」


マリー「ねえ貴女、どう思う?ビリー・カーンは一体何が目的で……ちょっと、佐藤さん。貴女……大丈夫?」

心「……そんな……ビリーさん……暗殺……凶器だなんて……」
669 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:39:44.16 ID:3/ppUle20
マリー「……正直言って、貴女がそんなにショックを受けている事に私は驚いてるわ。私は暴力の象徴としてのビリー・カーンを知ってるから……けど貴女のその様子を見ると、貴女は私の知らないビリー・カーンの顔を知っているようね」

心「……」

心「カーンさんは……確かに短気で自分勝手で、妹大好き人間だけど……」

心「それでも、悪態つきながら、憎まれ口叩きながらもはぁと達の事を心のどこかで気にかけてくれてる……そういう人だった」
670 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:45:28.41 ID:3/ppUle20
心「そう思ってるのははぁとだけじゃない、李衣菜ちゃんだって、智絵里ちゃんだって……忍ちゃんも周子ちゃんも、それこそ社長だって、そう思ってたと思うよ」

心(けど、人殺しだけは……それだけは……)

マリー「……あの男がいたこの約半年間……随分と信頼を勝ち取ったようね……それは私にとっては想定しなかった事だわ」

マリー「まぁビリー・カーンという男の評価を決するのは今必要な事じゃない……認識を改める必要はあるかもしれないけどね、貴女も私も」
671 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:47:45.63 ID:3/ppUle20
心「……」
ガタッ

マリー「……佐藤さん?」

心「……もう、帰る」

マリー「……この写真の男の事は、聞かなくていいの?」

心「……今はちょっと何も考えたくないかも」
フラフラ
カランカラン
672 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:50:47.48 ID:3/ppUle20
マリー(……いつの間にか、私の方があちらに話をする側になってたわね)

マリー(特に目新しい情報は得られなかった……恐らくこれ以上聞いても同じだったでしょうけど……しかし)

マリー(ビリー・カーン……あの男の私が知り得なかった新たな人物像を伺い知ることはできた)


マリー(ただ……例え仕事だとしても……彼女のような辛そうな顔を見るのは……やっぱり胸が痛むわね)
673 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:53:17.14 ID:3/ppUle20




コツコツコツ

男「(……お呼びですか)」


山崎「(オウ、呉、来たか)」

男「(私を呼んだという事は……何かアクションを?)」

山崎「(ああ。俺ァ追い詰めりゃあの社長サンはきっと大人しく事務所を譲ってくれると踏んでたんだが……どうやらあの女、事務所を処分しちまいそうなんだ)」
674 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:56:51.67 ID:3/ppUle20
男「(……我々に渡すぐらいなら、自分の手で潰す、と?)」

山崎「(俺ァ多少傷物になっても良いと思って工作を掛けさせたが……全く嫌われたモンだぜ。所詮アイドル上がりだと舐めてたが……クク、大した反骨精神だぜ)」

男「(……では、事務所が畳まれる前にこちらに譲るように圧力を掛けると?)」

山崎「(まぁそういうこった。別にアイドル事務所に興味はねえが、それでも事務所事畳まれりゃあそこに隠してあるであろうブツが全部パーになる。それじゃあ何しにわざわざ日本まで来たのかわからねェ)」
675 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 22:59:51.06 ID:3/ppUle20
男「(しかし、今はあちらに仕掛けようにも事務所及び社長やアイドルの周辺には常にマスコミという衆目があります。その中で事を起こすのは多少リスクが……)」

山崎「(イヤ……いるだろ?この騒動の中マスコミに追い回されてねェ面倒な護衛も着いてねェ当事者が……クク、地味ってのは得な事もあるんだなァ)」

男「(……!なるほど)」

山崎「(オウ。それじゃあ『協力者』を確保出来次第、改めて社長サンと交渉だ……クク、今度こそ社長サンが優しくしてくれると良いんだがなァ?)」

676 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:03:02.50 ID:3/ppUle20




都内
某所


ブーン
キキッ
李衣菜「あ、領収書ください……宛名は、ラ……いや、やっぱ空白でいいです、はい、どうもありがとうございました」

ガチャ
バタン
ブーン

李衣菜「……っふう、ここのビルで合ってるよね……?」
677 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:07:09.86 ID:3/ppUle20
李衣菜(『RUNWAY』が活動停止になってから約ひと月……未だに世間のバッシングは止まないし、事務所の近くにはマスコミの人がうろついてる)

李衣菜(プロデューサーさんは捕まっちゃって……桐生社長は色んな対応に追われててんてこ舞い……私たちは自宅待機になってたけど……そんな中今日久しぶりに社長から集合が掛かった)
スタスタ


李衣菜(わざわざ変装して、事務所から遠く離れたこのビルにタクシーを使って……しかもビルの前で鉢合わせないように時間をずらして集合)

李衣菜(私が一番ビルから遠くに住んでたから、私が最後に集合って事だったけど、みんなちゃんと来てるのかな……アレ以来声は聞いてても顔を見るのは久しぶりだし)
678 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:11:58.01 ID:3/ppUle20
李衣菜「えーっと……会議室の609号室だから……6階に上がらなきゃ」

李衣菜(そもそも集合が掛かったのも何か重要な伝達事項があるってことなのかな……もしかしたら……プロデューサーさんの事……とか)


チーン
ウィーン

スタスタ

李衣菜「609号室……ここか」
679 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:15:55.91 ID:3/ppUle20
李衣菜(静かだな……)
コンコン

ガチャ

李衣菜「おはようございま〜す……リーナで〜す……」

つかさ「多田、来たか」

周子「あ、リーナちゃん。おひさ〜」
ハタハタ
680 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:19:54.61 ID:3/ppUle20
李衣菜「あ……」

忍「あ……良かった、元気そう、だね」

智絵里「……」
ペコリ

李衣菜(良かった、皆来て……ん?)

李衣菜「……あれ?心さんは?」
681 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:23:02.28 ID:3/ppUle20
智絵里「……」

忍「……」

李衣菜「……え?ど、どうしたのみんな……」

周子「……あー、心さんは……」

李衣菜「……ま、まさか」


李衣菜「心さんの身に何かあったんじゃ!」
682 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:27:06.54 ID:3/ppUle20
スッ
???「……うわあッッッッッ!!!!」
ドン

李衣菜「きゃあああああああああ!!!!!」
ビクゥッ

李衣菜「だ、だだだだだ……って」

心「よっ☆李衣菜ちゃん久しぶり☆」
683 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:32:46.65 ID:3/ppUle20
李衣菜「……心さん!?え、ふ、普通にいるじゃないですか!?」

心「え?そりゃいるよ?トイレ……じゃなくて、お花摘みに行ってただけだし」

周子「あっはっはっはははは!『きゃあああああ!』やって!かわいっ」

李衣菜「な、なに笑ってんの!ていうか心さんなんで脅かすんですか!」

心「いや〜、戻ろうとしたらちょうど李衣菜ちゃんが部屋に入ってくのが見えたからさ☆ちょっと久しぶりに会うあいさつ代わりと思って☆」

李衣菜「もおおおお!!」
684 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:36:09.26 ID:3/ppUle20


つかさ「……まぁとにかく全員集まる事ができて何よりだ」

心(……確かにみんな集まってくれてそれはホント良かった……けど、今に至るまで智絵里ちゃんも忍ちゃんも……全然笑ってないな……さっきのでくすっとくらい笑ってくれるかなって思ったけど)

智絵里「……」

忍「……」

心(ビリーさんの事を知ってるのも……多分はぁとだけだよね……)
685 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:39:18.52 ID:3/ppUle20
李衣菜「それで桐生社長、今日集まったのは……」

つかさ「ああ、まぁ騒動が起こって以来忙しくてお前たちと顔合わせも出来なかったが……少し余裕が出来たのでこうして集まってもらった。お前らに伝えなきゃいけないこと、確認したいこともあるしな」

工藤「伝えたいこと、ですか……」


つかさ「ああ……まず最初に、この『RUNWAY』はアイドル事業から撤退する」


心「!」

智絵里「……!」

忍「え……!?」

周子「……」
686 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:42:46.28 ID:3/ppUle20
李衣菜「そ、そんな!?」

つかさ「みんな知っている通り……連日事務所にはマスコミが張り付き、世間はほぼほぼバッシング一色……こんな状態で人様の前に出る芸能活動なんて出来るわけがない」

心「そ、それじゃあ……はぁと達は……」

つかさ「いや、お前らの今後についてはアイドルを続けられるようにする。先に独立させた元傘下の事務所に受け入れてもらうか、もしくはお前らが望むなら別の事務所に移籍でも良い。こう見えて業界にはツテが多少あるから、それくらいは出来る」
687 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:48:54.39 ID:3/ppUle20
忍「で、でも……『RUNWAY』は……」

李衣菜「そ、そうですよ!桐生社長は、事務員さんやリリィさんはどうなるんですか!?」

つかさ「……その事だが、その二人は退職してもらう方向で動いてる」

智絵里「……え……?」

李衣菜「た、退職って……!」

つかさ「現状あの二人はマスコミにも追われていないが……それでももう沈みかけてる船に付き合ってもらう必要はない」
688 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:51:32.20 ID:3/ppUle20
忍「そ、そんな……あの二人はそれで納得してるんですか……?」

つかさ「納得する、しないの話じゃない。雇ってるのはアタシ……それを続けるかどうかはアタシが決める。リリィとはまだ話し合い中だが……」

李衣菜「……ってことは事務員さんとはもう話がついてるんですか……」

つかさ「……まぁそういう事だ」

周子「……」
689 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:53:51.79 ID:3/ppUle20
つかさ「……まぁそれよりもお前らの事だ。今後どうするかだが……」


智絵里「……ま、待ってください……」

つかさ「……緒方?」

智絵里「……プロデューサーさんは、どうなったんですか……?」


心「……!」
690 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/15(金) 23:57:25.29 ID:3/ppUle20
忍「……ち、智絵里ちゃん……」

つかさ「……その様子だと、カーンから特に連絡はなかったようだな」

李衣菜「……え?連絡も何も、プロデューサーさんは逮捕されてるんじゃ……」

つかさ「……」
フゥ


つかさ(カーン……あいつやっぱり……ケジメはつけられなかったか……)
691 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:00:53.26 ID:ttr9mHfV0
つかさ「……ここから話す事は他言無用だ。いいな」


李衣菜「……え、な、なんですか……」


つかさ「カーンはもう留置場にはいない。釈放された」

智絵里「え……」

忍「な……!」

周子「……!」

李衣菜「え、ええ!?」

心「……」
692 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:03:05.06 ID:ttr9mHfV0
つかさ「釈放されたのは今から10日くらい前か……その後アタシにわざわざ会いに来た」

李衣菜「プ、プロデューサーさんが……」

忍「釈放……」

周子「……けど、釈放されたなら何であたしらに会いに……ていうか連絡してくれないの?電話の一本くらいあってもいいと思うんだけど」

つかさ「……本当にそう思うか?」
693 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:04:41.90 ID:ttr9mHfV0
周子「……」

つかさ「お前らはあの事件の現場で……その、カーンを見たんだろ?現場にいたカーンを……」

忍「……そ、それは……」

智絵里「……ッ!」
ブルッ

694 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:08:27.38 ID:ttr9mHfV0

『見るな!見るんじゃねえ……!?あれは……!?』


『これは、テメエがやったのか!ビリー、おい!!』

『ひッ……いや……!』

『いや……来ないで……!』

『……あ……ああ……』


『……』





智絵里「……いや……!」
ガクッ

李衣菜「ち、智絵里ちゃん!」
ガシッ
695 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:12:35.68 ID:ttr9mHfV0
つかさ「……やっぱり見たんだな。アイツの、ビリー・カーンのもう一つの顔を……」

忍「な、なんですか、もう一つの顔って……」

つかさ「……本来なら、カーン本人の口から聞くべきだと思うし、アイツにもそうしてもらいたかったが……アイツはお前らにケジメをつけられなったようだしな」

つかさ「もうアイツは二度とお前らの前に現れないだろうが……それでも何も知らないよりはお前らも区切りが付けられるだろう……アイツは……」



心「ま、待って!」
696 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:15:54.63 ID:ttr9mHfV0
李衣菜「……心さん?」

心「社長、すみません……それから先ははぁとに話させてほしいって言うか……」

つかさ「……なに?佐藤、お前……」

心「みんな、ゴメン……その、はぁとはついこの前……その、とある情報筋から偶然ビリーさんの話を聞いたの……ホントはすぐに皆にも知らせるべきだと思ったんだけど、その、はぁとも色々整理できなくて」

心「だから……今みんなに聞いてほしいの……又聞きだけど、ビリーさんの事……はぁとが聞いた事を……」


つかさ「……」
697 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/16(土) 00:16:39.05 ID:ttr9mHfV0
今日はここまで
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 02:31:40.62 ID:kNqtn3o2o

なにも言わなかったビリーも気になるが事務員の安否が気になる……
699 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 22:52:21.33 ID:+xq2CPsf0
同時刻
事務員宅


事務員「……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーー


1週間前
都内ホテル



事務員「……解雇、ですか……?」

つかさ「……ああ」
700 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 22:56:10.45 ID:+xq2CPsf0
事務員「そんな……!事務所が大変なこの時に……!」

つかさ「さっきも言ったろ。事務所は分割の上で本体は清算、アイドル事業から撤退するって」

事務員「だから……!アイドル事業からは撤退するにしても、完全に廃業する訳じゃないんでしょう!だったら私にだって出来ることが……!」

つかさ「わかってる。お前はデキるヤツだ、お前が居てくれてどれだけ助かってる事か」

事務員「……ッ!だったら……!」
701 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 22:57:24.37 ID:+xq2CPsf0
つかさ「だからこそ、だ。もしお前が何にも出来ないヤツだったら、放り出す事なんてできない。けど、お前は優秀だ。どこにだって行けるし、どこでだって活躍できる」

事務員「……それはっ……就職もしないで、大学にもいかないで、途方に暮れてた私を社長が拾ってくれたから……人よりも覚えの悪い私を、辛抱強く育ててくれたから……ッ」

つかさ「辛抱強かったのはアタシじゃなくてお前だろ?他に事務員で雇ったヤツはみんな半年持たないで辞めてったからな……まっ、口が悪いしな、アタシは」
702 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:00:20.33 ID:+xq2CPsf0
つかさ「……懐かしいな。お前がこの事務所に来てくれてもう6年……最初は頼りなかったが、立派に成長して、今じゃアタシの右腕だ。お前がいなきゃ、この事務所は成り立たなかったよ」

事務員「……子供の頃……Reppuの……桐生社長のアイドル姿に憧れて……」

事務員「それ以来アイドルになりたかった……中学からは色んな事務所に応募して、養成所にも行って……けど、芽は出なかった……私には、華が無かったから……」

つかさ「……」

事務員「正直、それは自分でも分かってました……事務所や養成所の子……みんな私なんかより可愛くて輝いてる子ばっかりで……私なんて地味だし、ビビリで度胸もないし」
703 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:03:30.34 ID:+xq2CPsf0
事務員「それで気付いた頃には19歳……周りの友達はみんな進学か就職してて……けどそんな時、RUNWAYでアイドル募集してるのを知って」

つかさ「ああ……」

事務員「社長は、私をオーディションまで進めてくれた。社長の前で全力で歌って……そこで社長がはっきり無理だって言ってくれたお陰で、私はアイドルの道を諦めることが出来たんです」

つかさ「……」

事務員「そして社長はアイドルとして、じゃなくて事務員として働かないかって連絡してくれましたよね。……今更ですけど、事務の仕事なんて全くしたことがない私をなんで誘ってくれたんですか?」
704 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:07:40.30 ID:+xq2CPsf0
つかさ「……オーディションをした結果だよ。あの時点でお前の歌を聴いて、アイドルとして活躍するのは無理でも……お前は努力を続ける事が出来る、根性が座ったヤツだって、わかったからだ」

事務員「……全部、社長のお陰なんですよ。アイドルを目指して努力出来たのもアイドル桐生つかささんに憧れたからだし、事務員にしてもらって頑張ってこられたのも、社長が見捨てないでいてくれたからです」


つかさ「……」


事務員「……お願いです、桐生社長……お給料がなくたって良いです、お休みがなくたって良いです……私も、社長についていかせてください……!」
705 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:11:56.47 ID:+xq2CPsf0
つかさ「……」
ギュッ

事務員「……!」


つかさ「……ごめんな。お前の気持ちは何より嬉しい……けど、アタシがこれから歩く道は酷いもんだ。そんな道にお前を引き込む訳にはいかない」


事務員「……どうして、ですか」

事務員「……どうして、社長がそんな道を歩まなきゃいけないんですか……」


事務員「悪いのは、こんな状況を持ち込んだプロデューサー……いえ、カーンさんじゃないですか……!」
706 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:14:42.88 ID:+xq2CPsf0
つかさ「……お前……」

事務員「私は、知ってます……!あの人が初めて事務所に来た時……名刺を預かったのは私だったし、最初からあの人は怖かったから……」

事務員「調べれば調べるほど出てくるのは怖い噂ばっかり……それは社長だって知らないはずはないのに……どうしてこんな人事務所に置いとくんだろうって、私ずっと思ってました……」


つかさ「……だが、奴は……」
707 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:18:03.96 ID:+xq2CPsf0
事務員「確かに……リリィちゃんと話してる時は優しいお兄さんだったかもしれません。佐藤さん達や李衣菜ちゃん達にも慕われてたかもしれません。私が思ってたよりかは悪い人じゃなかったのかもしれません」

事務員「……けど」

事務員「けど、結局はあの人はあんな事件を起こして、苦しむのは周りの人たちじゃないですか……!」

つかさ「……」
708 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:21:10.69 ID:+xq2CPsf0
つかさ「……結局、あいつの素性を知った上であいつを雇うと決めたのはアタシで、アイツを御せなかったのもアタシに力が無かったからだ」

つかさ「退職金は十分に出す。必要なら次の仕事の斡旋もする」

つかさ「だから……アイツを、他人を恨みながら生きていくようなマネはしないでくれ」

つかさ「それが……アタシからの、最後のお願いだ」

事務員「……社長……」


〜〜〜〜〜〜

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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜〜

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709 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:24:31.82 ID:+xq2CPsf0
事務員(……)

事務員(私は、お金なんかよりも、新しい職場よりも……社長と一緒にお仕事が出来ればそれで良かったのに……)
グ〜

事務員「……」
フラフラ
ガチャ


事務員(あ……もう食べるものない……もう何日も外出てないし……)

事務員「……買い物行かなきゃ」
710 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:27:37.31 ID:+xq2CPsf0
RUNWAY事務所

事務員「……」
フラフラ

マスコミ「……ハァ〜、今日もどうせ誰も来ねえのに事務所張っとかなきゃいけねえのか」

マスコミ2「な、いい加減警戒されて関係者はこの事務所に近づかねえだろうに……上の命令だから仕方がねえけどさ」


事務員(……なんとなく事務所の近くに来てみたけど未だに報道関係の人がいる……)
711 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:30:46.58 ID:+xq2CPsf0
事務員(けど、誰も私がここの事務員だったなんて気づかない……別に気付かれたい訳じゃないけど)

事務員(……帰ろう。いつまでも未練がましくこの場所に来て……こんな所誰かに見られたら……)
スッ



マスコミ「……ったく、何でもいいけどさあ、ヤクザでもチンピラでも良いからさっさと新しい特ネタ出してほしいよな」


事務員(……!?)
712 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:34:19.39 ID:+xq2CPsf0
マスコミ2「全くだぜ。もうなんならでっち上げて勝手に記事書いちまうか?どうせ真っ黒な事務所なんだし案外適当に書いても当たるんじゃねえの?ははは!」


事務員「……!」

スタスタスタ

マスコミ「……ん?」


事務員「あ……あなた達が、この事務所の何を知ってるって言うんですか!」
713 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:36:12.25 ID:+xq2CPsf0
マスコミ「は?」

事務員「こ、この事務所を作っていくのに、社長が……色んな人達が、どんな思いで……!」

マスコミ2「……お姉さん、誰?この事務所の関係者?」

事務員「……!わ、私は……!」

事務員(……もう、今は……)
714 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:39:00.48 ID:+xq2CPsf0
事務員「……違います」

マスコミ「……んだよ、だったらあっち行けよ。こっちゃ仕事なんだよ」
シッシ

マスコミ2「……いや、待てよ。あんた……ちょっと話聞かせてくれる?全くの無関係者が事務所の近くで俺らマスコミに噛みつくってこたぁ無いよね?」
ザッ

事務員「……あ……!」
ジリ
715 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:41:07.82 ID:+xq2CPsf0
事務員「……ッ!」
ダッ

マスコミ「あっ、逃げたぞ!」

マスコミ2「追え追え!絶対関係者だ!」




事務員「……!ハァッ……!」


事務員(最悪……!私なんかが出しゃばって……結局社長たちの足を引っ張っちやう……!)
グスッ
716 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:43:34.34 ID:+xq2CPsf0
事務員「ハァ、ハァ……ハァ……」

マスコミ「ハァ……ハァ……最近走らされてばっかりだな俺ら……」

マスコミ2「ハァ……ハァ……けどまぁ、前は逃げられちまったけど今回は大丈夫だ……真昼間だが人通りもない路地裏……もう逃げられねえ」

事務員「……ッ」


マスコミ「おいおい、泣かないでよ。まるで俺らが犯罪者みたいじゃん」
717 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:46:56.20 ID:+xq2CPsf0
マスコミ2「そうそう、ちょこっと話を聞かせてくれれば……ん?」

ザッザッザッザ

男たち「……」

ザッザッザ

事務員「……!?」

マスコミ「お、おいおい!?なんだアンタら!?」

マスコミ2「ヒッ……な、何だ!な、何人いるんだ!?」

男たち「……」
718 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:48:53.96 ID:+xq2CPsf0
スタスタスタ

男「……」

事務員「……あ……!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

事務員『ど、どどどど、どこのどなた……きゃあっ!』
ドン

男2『……點做?』

男1『劫持人質』

男3『畀邊個?』

男1『唔理係邊個.所有好』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
719 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:51:25.44 ID:+xq2CPsf0
男「……」

事務員(あ、あの人は……!間違いない……前に事務所に襲ってきた怖い人達の……リーダーらしき人……!)
ガタガタ


男「(……ようやく姿を見せてくれたと思ったが、これは中々どうして。想定外と言うべきか、手間が省けたと言うべきか……)」

マスコミ「な、何語だ……?中国語……?」
720 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:55:16.40 ID:+xq2CPsf0
男「(君たちマスコミは我々の期待以上にあの事務所を追い詰めてくれたが……やり過ぎたな。まさか廃業寸前まで追い込むとは思わなかった。それでは困る)」

マスコミ2「な、なんだ……?なんて言ってるんだ……!?」

男「(お前たちの役割は終わった。役目の終わった駒には舞台から消えてもらわねばならない……おい)」

男2「(はい)」

ゾロゾロ

男「(殺しはするなよ。少しばかり痛い目に遭って頂け)」

マスコミ「ひ……や、やめろ……」

マスコミ2「うわ、うわああああああ!!」
721 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/17(日) 23:58:52.78 ID:+xq2CPsf0



男「(……さて、本題だ)」

事務員「あ……あ……」
ガタガタ

男「(どうやら俺の顔を覚えているみたいだな。なら、言葉は通じずとも状況はなんとなくわかるだろう……連れていけ)」

男2「(はい)」

ゾロゾロ
722 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:01:55.77 ID:4Ikvf85u0
事務員「……!」

事務員(……社長……!ごめんなさ―――)

ヒュッ
スタッ


男たち「……!?」

男「(……お前は)」


事務員「……あ、ああ……」



「……やっぱりこっちに来やがったか。あのクソ野郎の考えそうなこったぜ」
723 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:03:57.60 ID:4Ikvf85u0


事務員(どうして、あなたが……)

事務員「—————プロデューサー、さん……」


ビリー「……」
ザッ


男「(ビリー・カーン……まさかお前が出てくるとはな……その女の護衛をしていたのか?)」

ビリー「……おい、アイツ何喋ってんだ」

724 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:06:17.22 ID:4Ikvf85u0

事務員「……えっ!?あ、あのすみません……私もわからなくて……ただ、あの人……以前事務所を襲ってきた人で……美波さんは、たぶん中国語で……」

ビリー「……なに?おい、お前今なんつった」
ピク

事務員「ヒィっ!?み、みみみ、美波さんはたぶんちゅ、中国語で……!」
ビクゥ

ビリー「違ェ!ンな事はどうでもいい、あの野郎が以前事務所を襲った野郎だと……そう言ったのか」
ギロリ

事務員「ヒィィィィ!そ、そそそそそ、そうですぅぅ!!」
ビクビクビクゥ
725 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:10:04.67 ID:4Ikvf85u0
ビリー「……そうかよ」
スッ


ビリー「へっ……意外な所で運が回ってくるもんだなァ……」


ビリー「おい、地味女。お前は出来るだけ隅っこの方でうずくまってろ」

事務員「あ、あああああ……」
ガタガタ

ビリー「……へっ、そうだ、それで良い……」


男「(……総員、戦闘態勢。銃を持ってる者は抜け)」
726 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:14:14.98 ID:4Ikvf85u0
男2「(……は?それでは人質が……)」

男「(……わからないか。全力で掛からないとこっちが喰われると言ってるんだ)」

ビリー「俺の妹を危険に晒してくれた礼だ……てめェら全員、生まれた事後悔させてやるぜ……!」
スッ

男2「……!」

男「(総員、構え!良いか、確実に殺しに行け!死にたくなければな!)」

ビリー「全員、ブッ殺してやるぜオラァァァァ!!」
ズバッ


男「(……掛かれ!!)」
727 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/05/18(月) 00:15:37.52 ID:4Ikvf85u0
今日はここまで
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 00:19:39.61 ID:6fQwnlJW0

マスゴミざまあw
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 00:42:57.78 ID:ewwss+l9o

ビリーお前また暴れて……ちゃんと揉み消せるんだろうな?
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 00:45:10.62 ID:uZMg4e2AO
そのおそれが生じない意味も含めたマスコミの粛正っしょ
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 08:33:23.76 ID:pK9SJVtnO
マスコミより警察だろ対策必要なのは
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 11:38:25.75 ID:kdYPmc1a0
警察は山崎が動いていると分かったら何とかしそうな奴が2人香港にいるからね
クライマックスだし餓狼サイドもオールスターで活躍しそうで楽しみ
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/21(木) 20:58:39.43 ID:4t7NR+KZO
このSSでも目立ちまくりの社長、ボイス実装おめでとう!
どんな声がつくのかな
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/23(火) 17:26:52.77 ID:zUPK1qDr0
ギース様、ナイトメアモードあるだろ。何とかフォローしてやれよ、ビリーもつかさも…
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/23(火) 18:05:19.08 ID:nd4hZCAPO
ボヒョー化という最終手段
736 : ◆0OJWmFhdKk [sage]:2020/06/28(日) 21:59:06.57 ID:pGK0bJfa0
都内
会議室


心「……ここまでが、はぁとが聞いた話……本人に直接聞いた訳じゃないけど……」


李衣菜「そ、そんな……」

智絵里「……うっ、うう……」

忍「プロデューサーさんが……そんな……」
737 : ◆z4l4K/HkZ2 [sage]:2020/06/28(日) 22:00:40.41 ID:pGK0bJfa0
おっと、酉間違えちゃった……
738 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:02:00.34 ID:pGK0bJfa0
都内
会議室


心「……ここまでが、はぁとが聞いた話……本人に直接聞いた訳じゃないけど……」


李衣菜「そ、そんな……」

智絵里「……うっ、うう……」

忍「プロデューサーさんが……そんな……」
739 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:02:55.07 ID:pGK0bJfa0
周子(……なんか訳アリっぽそうな人とは思ってたけど……そっち側の人だったとは……)


つかさ「……佐藤、その話は誰から聞いたんだ?……いつ?」

心「……1週間くらい前です。その……サウスタウンに居た頃のビリーさんを知ってるって女の人から」

つかさ「……」

つかさ「……今佐藤が言っていたことは……事実だ」
740 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:06:55.44 ID:pGK0bJfa0
李衣菜「!」

智絵里「……ッ!」

忍「……プロデューサーさんは……どんな気持ちでアタシたちをプロデュースしてたのかな……」

心「……」

つかさ「……アイツの素性に関しては、アタシは最初から把握していた」
741 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:10:01.37 ID:pGK0bJfa0
忍「……え……?」

つかさ「アイツがどうしてプロデューサーをさせろとやってきたのか……そして先日のあの事件が起こるまでプロデューサーを続けていたのか……それはアタシもわからない」

周子「けど……今までに何度もビリーさんは危ない橋っていうか、問題を起こしてたんでしょ?それをクビにしなかったのは?」

つかさ「……」

つかさ「それは、お前たちを見てたからだ」

周子「……!」
742 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:13:12.89 ID:pGK0bJfa0
つかさ「確かにアイツはガラも悪いし揉め事も起こした……さっさとクビにした方が良かったんだろうが……」

つかさ「それでも……佐藤……多田……緒方……工藤……塩見……」


つかさ「アイツが連れてきたお前たちが頑張ってるのを見る度……アタシはアイツを信じたくなっちまったんだ……」

心「……」

李衣菜「……」

智絵里「……」

忍「……」
743 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:17:11.09 ID:pGK0bJfa0
つかさ「……だが、結果としてアイツは事務所を去り、お前たちは傷付いた。それは他でもない、アタシの責任だ」

李衣菜「な、なんで……そんな事……」

つかさ「この事務所はアタシの事務所……アタシの人事で起こった事はアタシの責任」

つかさ「……みんな、すまなかったな」
スッ

忍「そんな……頭を上げてください桐生社長……」


心(……ビリーさん……)
744 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:19:47.81 ID:pGK0bJfa0
都内
路地裏


パンパンパン

ビリー「ハッ!」
チュンチュン
キン

男3「(ば、バカな!?弾かれた!?)」

男4「(なんだあの棍は……!)」
745 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:24:13.84 ID:pGK0bJfa0
男5「(ええい……!」)
パンパンパン

ビリー「ハァーッ!」
ブン
キンキンキン

ビリー「へッ……!ライフルの弾ならいざ知らず、チャカ程度で俺の棍をブチ貫けると思うな……よッ!」
ダン

男3「(飛んだ!?)」

男4「(げ、迎撃を……!)」

ビリー「遅え!kill you!」
ドガガ

男3「グハッ!」
ドッ
男4「ギャアアア!」
グシャ
746 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:28:26.76 ID:pGK0bJfa0
ビリー「アアァーーーッ!!」
ギュン

男5「ガッ……」
ズド

男「(バラバラに撃っても当たらん、引き付けて、一斉に撃て!弾幕が増えれば奴も捌き切れん!)」

男6〜12「……ッ!」
ザザザザザ

ビリー「ヒァーッハッハッハ!」
ドドドドドド

男6「……ヒ……!」
747 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:31:56.26 ID:pGK0bJfa0
男「(竦むなッ!……撃てーッ!)」

パンパンパンパンパンパン

ビリー「ハァーッ!」
グルグルグルグル
キュンキュンキュン


男「(棍を回転させて、弾いた……!)」


男6「(ひ、ヒィィィィ!)」

男7「(ば、化け物だ!!)」
748 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:35:24.65 ID:pGK0bJfa0
男「(チ……!散開しろ!あらゆる角度から同時に撃ち込めばヤツとて捌き切れん!)」

男6〜12「……!」
ザザッ

ビリー「おっとォ……!バラけるつもりか……!そうは……」
ダッ

男6「……!ヒ……!」

ビリー「いくか、よ!」
パンッ

男6「……!」
ドサ
749 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:39:38.82 ID:pGK0bJfa0
ビリー「次ィッ!」
タン

男7「(うわ、うわああああああ)」
パン パン パン

ビリー「もっと良く、狙えや!」
スッ
ヒュン
バキィ

男7「ガ……ハ……」
ドッ

ビリー「次ィ!」
タン
750 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:42:42.09 ID:pGK0bJfa0

事務員「す、すごい……!」

事務員(こ、この人ただ怖い人じゃなくて、本当にやばい人だったんだ……!ていうか人間じゃない……!)
ブルブル




男8「ぎゃああああ……!」
ドサァ

ビリー「……あと5人。大分少なくなってきたなァ?」
ザッ
751 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:45:49.20 ID:pGK0bJfa0
男12「(な、なんだこの男は……!)」

男11「(け、獣だ……!銃もまるで効かない!)」

男9「(無理だ!いくら銃を持っててもこいつは!)」
ダッ

男10「(あっ……逃げ……!)」



男「……」
スッ
パァン

男9「」
ドサッ
752 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:48:51.57 ID:pGK0bJfa0
男12「(あ……!)」

男10「(な……!)」

ビリー「……!」


事務員「ひ、ひィ〜〜〜〜〜!!」

事務員(う、撃った……!じ、自分の仲間の人の、頭を……!うっ……!)

事務員「うぇぇ……」
ビチャビチャ
753 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:52:07.73 ID:pGK0bJfa0
男10「(ウ、呉!な、何を……!気でも狂ったか!)」


男「(黙れ。逃げる者は撃つ)」
スチャ

男11「(な……!)」

男「(それにどうせここで失敗すれば、全員ボスから追手を差し向けられて殺される。お前らに残された道は、ビリー・カーンをここで仕留めて女を連れて帰るか、死ぬかだ。選べ)」

男12「(く……!)」
ジリ

男「(範は俺に撃たれて幸運だった。脱走して捕まれば、待っているのは拷問による極限の苦痛の後の死だ。お前らも楽に死にたいのなら逃げてみるか?)」

男11「……」
ゾク
754 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:58:17.32 ID:pGK0bJfa0
男10「(く……クソが……!殺ってやる……殺ってやらァ!)」

男12「(……!)」
ザッ


ビリー(……チ、このまま総崩れになりゃ楽だったが……何話してたかわかんねえが、全員決死兵の眼になりやがったか……)

ビリー「————だったらよ」
ザッ

ビリー「まとめてぶっ飛んでもらうしかねェな」
スッ

男「(———何を……)」
755 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:03:04.85 ID:pGK0bJfa0
男11「(クソ!死ね!)」
パン

男10、12「!!」
パンパンパン

ビリー「……!」
グルグルグル
キンキンキン

男11「(くっ!また棍を回転させて……!)」

男12「(だが、撃ち続ければヤツはああやって防御に回り続けるしかない!交代で撃って、そのスキに次弾を装填して……)」


男「(……!いや、これは……!)」

事務員(な、なんか暑い……え……これってまさか……)

男10「……火……?」
756 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:07:36.36 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」
グルグルグル
チッ
ボッ

男11「(……火だ!ヤツの棍から、火が、火輪が……!)」

ビリー「トゥルララァーーーーー!」
ズゴゴゴゴ


事務員「……!!」

事務員「ゆ、夢……じゃない……」



男10〜12「(うわ、うわあああああ!!)」
ダッ



ビリー「……FIRE!」
ゴッ

男「……!」


ズドォォォン
757 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:13:29.84 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……へっ」
ザッ

事務員「ありえないありえない……」
ブツブツ

男たち「……」
プスプス

ビリー「……」
スタスタ

パン

ビリー「!」
キン
758 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:17:25.18 ID:pGK0bJfa0
男「(……チッ)」
ムクリ

ビリー「へっ、やっぱり死んだふりしてやがったか。手下どもを盾に使ったみてェだがバレバレだぜ。ンな三文芝居で俺の不意を突けると思ってんのか」

男「(……まさかお前が出てくるとは本当に想定外だった。女一人を攫うには大袈裟すぎる人数を動員したにも関わらず、結果的にそれを全員お前に潰されるとはな)」

ビリー「だから何言ってんのかわかんねえんだよ!……だが、てめぇは俺の妹を危険な目に遭わせやがったんだ。無事に帰れると思うなよ……!」
ズチャ

男「(……だが、如何に想定外の事があろうと、俺は俺の役目を果たす……!)」
スチャ
チャッ


事務員「……!ヒッ……!」

事務員(懐からナイフを……!)
759 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:20:59.67 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……右手に拳銃、左手に逆手のナイフ……」

ビリー(以前リッパーに聞いたような……軍隊式の近接戦闘術か)

ビリー「ってこたあコイツは軍人崩れか……あの手下どもへの指揮もまぁそれならある程度合点がいく」

ビリー(……ギース様も確か軍人崩れは侮るなと仰ってたな……まぁ手下どもは軍人じゃなくてただのチンピラだったのが幸いってか)


男(……この男の棍はその射程も威力も最早拳銃と遜色ない)

男(ならば……相手が銃を持っている想定、それ相応の方式で制圧し、この男の首を掻き切る……!)
ジリ
760 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:24:34.46 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」
ジリ


事務員(ふ、二人ともほとんど動かない……)



男(本物の拳銃を持っている分、単純な射程は俺の方が勝る……だが正面から撃っても奴の棍に弾かれる……そして装填した弾が無くなれば後はナイフの間合いの外より喉を突かれてジ・エンドだ)

ビリー(……だが、こいつの銃の中に弾が入ってる限り、俺は常にそれの防御を念頭に置いとかなきゃいけねぇ……コイツはまさか他の三下のように銃の照準が下手ってこたァねえだろう)

ビリー(そうなると迂闊に棍を打ち出すことが出来ねえ……一発で仕留められりゃいいが、よく見りゃコイツは俺に対して身体を半身に構えてる。自信がねえとは言わねえが、躱される可能性もゼロじゃねえ)


ビリー(……チッ、如何にもシステマチックで面倒なモンだな、軍隊格闘術ってのは)
761 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:28:41.74 ID:pGK0bJfa0
男(もし奴が先に棍を打ち出せば、これを半身でなんとしても躱し銃の発砲とともに一気に懐に入る……懐に入ってしまえば弾が当たっていようがいまいが、ナイフのワンアクションで確実に殺れる)

ビリー(何にせよ勝負は一瞬……確実に取れる間合いまで詰める)



ジリ……

ビリー「……」

男(こちらからは間合いは詰めない……銃で牽制しながらヤツの攻撃の瞬間を見極め、一撃を躱すことに全神経を集中させる)

ビリー「……」
ジリ

男「……」
パン
762 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:32:20.63 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……!」
キン

ビリー(チ……間合いを詰めりゃその分銃弾のスピードも威力も強くなる……集中してなきゃ弾き損なっちまう)

男(奴の棍の間合いまで後一歩……)

男(しかしこの男、如何に弾く自信があるとは言え、こうも躊躇なく銃の前に立っていて近づいてくるとは……)

男(こいつもボスと同じ……肝が据わっているなどという次元じゃない、狂っていやがる)

ビリー「……」
ジリ……

男(……入った!)
763 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:36:59.07 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」

男「……」

ビリー「っらァッ!」
ボッ

男「……ッ!」
ズァッ

ヂッ

ビリー「……!」

事務員(か、躱された……!?)
764 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:40:08.53 ID:pGK0bJfa0
男(なんという突き……!だが、躱したぞ……!)

男(後は身体の伸び切った奴を……何!?)


ビリー「……」


男(馬鹿な……何故ヤツの棍が、手元に……)

ビリー「ヒャアアアア!」
ドドドドドドド

男「ガッ、グッ、ッハァ……ッ!」
ガガガガガ

ドッ

ドサァ
765 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:46:12.70 ID:pGK0bJfa0
男「……」



事務員(な、何……?何が起こったの……?)

ビリー「……集点連破棍。まぁ狙いは悪くなかったが、俺の棍を単発の拳銃程度と見積もったのがテメエの運の尽きだ」

ビリー「アサルトライフル程度に見積もってりゃ、せめて俺と殺り合おうなんて思わずに済んだのかもしれねえのにな」



事務員(……ほ、本当に銃を持ってる大人数の相手を全員やっつけちゃった……こ、この人は……やっぱり―――)


ビリー「……よォ。怪我はねえかよ」
ザッ

事務員「ヒッ!」
ビクビクゥ
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 23:46:16.86 ID:I9S+lbt+O
ドラゴンフレイムか
ドラゴンバスターかどっちだ
767 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:49:51.20 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」

事務員(う……最低だ私……この人は私を助けてくれたのに……)

事務員(それなのに、怖くて、顔が見れない……!)
キュッ


ビリー「……まぁ良いさ。俺も元々アンタを餌に使ったんだからな」

事務員「……え?」
768 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:53:23.02 ID:pGK0bJfa0
ビリー「致命の一手を打ったつもりだったんだろうが、中々しぶとく事務所は潰れねェ……そんな状況に痺れを切らしたあのクソ野郎が次に打つだろう手を考えりゃ、アンタを狙うであろう事は俺も予想がついた」

事務員「……ちょっと待ってください、それって……」

ビリー「ハッキリ言や、アンタが襲われるであろう事は分かってた。分かってた上で……奴らを釣る為に泳がしてた。影ではアンタをマークしながらな」

事務員「……!」


ビリー「結果は御覧の通りだ。へっ、あの野郎……策士を気取ってやがったようだが、所詮は雑魚の浅知恵だ。こうも俺の狙い通りに動いてくれるたァな。ハハハハ!」
769 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:56:26.18 ID:pGK0bJfa0
事務員(やっぱりこの人……最低だ……!こんな人の為に……つかさ社長の夢は……!)
ギリッ

ビリー「……へっ。そうだ、恨みな。そうじゃねえと、俺の頭がどうにかなっちまう」
ザッザッ

事務員(……?倒れてる人の傍に……?)


ビリー「……オラ、いつまで寝たフリしてんだ。テメエは特別ビビってんのがバレバレだったから、殊更に手ェ抜いて撫でてやったんだぜ?」
ゲシ

男6「ガッ……ヒ、ヒイ……!」
770 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:58:04.46 ID:pGK0bJfa0
事務員(やっぱりこの人……最低だ……!こんな人の為に……つかさ社長の夢は……!)
ギリッ

ビリー「……へっ。そうだ、恨みな。そうじゃねえと、俺の頭がどうにかなっちまう」
ザッザッ

事務員(……?倒れてる人の傍に……?)


ビリー「……オラ、いつまで寝たフリしてんだ。テメエは特別ビビってんのがバレバレだったから、殊更に手ェ抜いて撫でてやったんだぜ?」
ゲシ

男6「ガッ……ヒ、ヒイ……!」
771 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:59:38.83 ID:pGK0bJfa0
ビリー「よし、思った通り元気そうだな……だったら案内してもらうぜ、テメエのボスのアジトによ」
グイ

男6「……!」

ビリー「おっとォ……何言ってるかわかんねェってのは通用しねえぜ?テメェのその顔色見りゃ、俺が何言ってんのか分かってるハズだ」

男6「唔、唔得……!喺頭領地佢哋會殺咗我嘅……!」


ビリー「何言ってんのかわかんねえよ。グダグダ言うようなら案内したくなるようにしてやろうか……?」
メキ…
772 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:03:21.21 ID:Zu86H3Fa0
男6「好、好囉好囉!佢哋引導你!停下!」

ビリー「だからわかんねーよ何言ってんのか」
メキメキ

男6「哦,哦……!」
ビクビク

事務員「……」

事務員(……何でも暴力で解決して……それが結局新しい暴力を呼び込んで)

事務員(その結果泣くのは本人じゃない……力のない、周りの人じゃないですか……)


ビリー「オラ……そろそろ案内したくなってきただろ?ククク……」
ギリギリ


事務員(この人と私たちは同じ世界の人じゃない……いや、いちゃいけない)

事務員(……逃げよう。あの人の眼には私は映ってないし……)
スッ
773 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:06:41.63 ID:Zu86H3Fa0
男「……」
ピクッ

事務員「……え?」

男「……」
プルプル
チャキッ

事務員「……あ」

事務員(———嘘。なんで―――)

事務員「あ――――」

ビリー「———ッ!」

ビリー(あの野郎、女を――――)
774 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:09:44.80 ID:Zu86H3Fa0
男「————死吧」
パン

パン

事務員(————)



ビリー「……!」
775 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:15:36.26 ID:Zu86H3Fa0

事務員「……」



事務員「……あれ?痛く……」


事務員(私……あ……)


事務員(どこも痛くない事が不思議で、恐る恐る目を開けた私は)


事務員(倒れた態勢のまま何度も引き金を引いて恐らく弾の入っていない銃をカチカチと鳴らす男の人と)

事務員(私の目の前で壁に突き刺さっている真っ赤な棒と)

事務員(苦痛に顔を歪めるプロデューサーさんの、右の脇腹から流れる止めどない赤色を見ました)
776 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:20:35.11 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「チッ……!」
ガクッ

男「(ハハ、ハハハ……!やはり、女を庇って棍を手放したな……!)」

ビリー「……この、死にぞこないが」
スタ…スタ…

男「(馬鹿な男だ……!女を無視すれば正面からくる弾丸など、問題ではなかったろうに……!」)

ビリー「……」
ザッザッ
ポタポタ

男「(だが、貴様は他人を守る方を選んだ!フッ、歩く凶器が笑わせる……!いくら貴様が人を守る素振りを見せようと、所詮は貴様も俺も、まともな『人』にはなれん!使い捨ての暗殺者(ヒットマン)に過ぎん!)」
777 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:24:16.35 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」
ザッ

男「(戦いの中では或いはボスに、山崎竜二に匹敵する狂気の持ち主かとも思ったが、やはり貴様はあの人には及ばん!あの人ならばもし撃たれれば、例え女でも子供でも……いや、もし家族だったとしても、眉一つ動かさずに盾にしただろう!)」

ビリー「……うらァァァァァ!」
ブオン

男「(だからこそ、貴様はあの人には勝てん!例えアジトに乗り込もうとも返り討ち―――)」


グシャ


ビリー「……だから、何言ってんのかわかんねェんだよ、クソが」
778 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:29:33.98 ID:Zu86H3Fa0
事務員「プ、プロデューサーさん……血、血が……きゅ、救急車……」

ビリー「いらねえ。俺が向かうのは病院じゃねえ……オラ、早く案内しな」

男6「ヒ……!」

事務員「……!?な、何言ってるんですか!?じゅ、銃で撃たれたんですよ!?」

ビリー「銃が怖くてこの稼業が務まるかよ。こんなもん……どうってこたねえ」

事務員「……!」

事務員「……」


事務員「……どうして……どうして私を庇ったんですか……?」
779 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:31:37.44 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」

事務員「どうして、そんな酷いケガを負ったのにまだ進もうとするんですか……?貴方はもう事務所とは関係ない……だったら、山崎って人の事も放っておいていいじゃないですか……!」

ビリー「……チッ」

ビリー「……俺だって元々はそのつもりだった……いや、本来この日本に来た時から、深入りする気なんてこれっぽっちもなかったんだ」

ビリー「……だが、嫌々ながらもあのガキ共と曲がりなりにも一緒に仕事をして……面倒を見て……」


ビリー「……それで、あの事件」
780 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:34:11.82 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「別に、関係ねえ。事務所が潰れようが、ガキ共がアイドルじゃ無くなろうが……俺と、妹さえ無事なら、別に」

ビリー「……そう思ってた、ハズだった」

ビリー「アレ以来、ふと目を閉じると浮かびやがる。血に塗れた俺を見るガキ共の怯えた目。桐生のあの何もかも諦めたようで、何も諦めきれねえ悔いに満ちた目……情けねえ話だぜ。寝覚めが悪いってのはこの事だ」


ビリー「だが、俺にはできねえ。事務所を立て直す事も、ガキ共をステージに立たせる事も。俺に出来る事は……今も昔も、他人をブチのめす事だけだ」


ビリー「だったら、その唯一出来ることで何が成せる?どうすりゃ俺は楽になれる?」


ビリー「そう考えた時……ヤツを、山崎をブチのめす事だけが、唯一今の俺に出来る事だった」
781 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:38:50.68 ID:Zu86H3Fa0
事務員「……」

ビリー「だったら俺は、やらなくちゃならねえ。凶器には凶器の……出来る事をやらねえと、俺はいよいよ存在価値のねえ男になっちまう」
スッ

事務員「あ……!」

ビリー「お前はもうしばらくじっとしてろ。もうすぐ事前に連絡していた俺の仲間がここに着く。そうすりゃ保護してもらえる」

事務員「……!」
782 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:40:39.24 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」


ビリー「……俺が言えた義理じゃねえが……もしガキ共や桐生に会ったら伝えとけ。山崎は必ず俺がブッ殺す。お前らも……どうにかして立て直せってな」
ザッ

事務員「……プロデューサー、さん――――」


ビリー「……オラ、案内してもらおうか」

男6「……」

ビリー「山崎竜二……あのゴキブリ野郎のアジトによ……!」
783 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:42:59.72 ID:Zu86H3Fa0
今日はここまで
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/29(月) 00:47:50.64 ID:okTMstw40

ようやく追いついた再会を待ってたんでまさかこうして続きが見れてうれしい
次回楽しみにしてます
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/29(月) 00:47:54.87 ID:UkWrEU/t0
おつでした
最終決戦か…
秘伝書とかの件も絡んでくるのかな
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/30(火) 07:14:18.13 ID:953UkoZ3O

拳銃並ってよくよく考えるとおっかないということを再認識させられた
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 01:25:05.91 ID:LKXmZ7xM0
昔ビリーの声してた山西淳さんが半沢に出てたね
しかもボコボコにされてたね
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 01:25:44.02 ID:LKXmZ7xM0
昔ビリーの声してた山西淳さんが半沢に出てたね
しかもボコボコにされてたね
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 16:59:10.69 ID:u6WxqZJ90
社長声付きおめでとう
すげえイケメン声だった
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/02(水) 18:27:53.28 ID:a3Pdg+Up0
もう年内更新は無さそうかな
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/02(火) 16:34:16.07 ID:GAb4Mfde0
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/17(日) 16:55:23.75 ID:GwwUCPOF0
こんなご時世だから仕方ないけど楽しみにしてるよ
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 02:25:35.59 ID:CpQs9CLc0
保守。待つよ
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