【偽三次創作】どこかの誰かの話 その2【のんびり、まったり】

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115 :俯瞰者 ◆e/6HR7WSTU [sage saga]:2019/05/09(木) 00:59:41.58 ID:McnlVvzg0
以前「こっちにください」とお願いしていた周楡(めーりん)さんの話。導入程度です。


さて、黄巾連中の騒乱だの宮中では今上皇帝の不予だのと、世情がきな臭くまた戦の臭いも漂いつつ。
そんな時勢では「自称校尉」の彼、今上皇帝の継承権無き皇子も何もしないわけにはいかなくなり、
「ふむ、鎮将軍の一角を担わされたと思ったらまぁ南方に出征とはな」
馬上にていつものように一見暢気に評している。

この光景だけを切り取れば、彼がまた少数の子飼いと何かやらかそうと移動中。とも見えるが、後ろに目を向ければ陸続と牙門旗と一緒に行軍する兵士やら将やらなんやらまぁ物々しく仰々しい。
「陛下御不予に加え、黄巾の賊徒共が各地で騒乱を起こしておりますからな。とりわけ揚州より南はいささか官軍の兵力が手薄でしたからな、都より陛下の係累と増援を派遣することで多少は豪族共の牽制にしたいのでしょうな」
そう分析するは文官なのに鎧兜が妙に似合う人物。
「主要な家は?」
「『呉の四姓』ですな。あとは確か孫家がそれに伍して地盤を築いているとか」
孫家は馴染みがない皇子だが、さすがに『呉の四姓』すなわち顧、陸、朱、張。この四家は知っているし末席の係累ともつながりがある。
「だが、今回のこの命。果たしてどっちから出たものやら」
「さあて。ですが、どちらが出してもおかしくはない情勢ではありますがな」
「噂に聞く黒山賊よりも厄介な集団、そう判断したか」
「数が数ですからな、しかも同じ中華の大地に居を構える民達ですからな。これが蛮族共ならまた話も違ってきましょうが」
「北方の連中ならどうなっていた?」
「まずは幽州の公孫以下の大小勢力を防波堤にさせて、その間に袁に増援を命じて官軍は動かず。ですかね」
皇子相手に軽い調子で話を合わせながらもどこか毒を含んだ返事を返す。
と、前方が何やらざわつき出し伝令と思しき兵が駆けてくると、

「申し上げます。我が行軍の前方で行き倒れらしき者を見つけたと報告が」

「行き倒れなぞ珍しくないだろうが。死んでいるなら弔うなり打ち捨てるなり、生きているなら適当にあしらえばよかろうが」
『なにを今更』と言外に滲ませながら帷幕の誰かがざっとした指示を出そうとするが、

「いえそれが結構な好いオン……もとい女性でありまして。身に付けているものも纏う雰囲気も卑しからずで、兵達も什長達も『黄賊に襲われたか』と騒いでおります」
その報告を聞いた皇子、
「なら会ってみよう。ひょっとしたら劉表殿か、もしくは劉樟殿のお身内かも知れぬ。とにかくくれぐれも粗末に扱うな」




「おいおい。大将自らがそんな得体の知れないモンに会うのかよ、軽すぎるな」




ぼそり。そうつぶやくのは誰だったのか。そのつぶやきもすぐに喧騒に溶けてしまったが。
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