【偽三次創作】どこかの誰かの話 その2【のんびり、まったり】

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126 :俯瞰者 ◆e/6HR7WSTU [sage saga]:2019/07/07(日) 22:52:19.63 ID:yMsZv3wW0
>>125

>参院選ですね!投票行かなきゃ

投票これ大事(真顔)政治に対する唯一のお手軽意思表示ですから。

でもって投下。>115の続きです



さて、官軍の天幕設営だが。
基本的に指揮官(将軍だの)の天幕を中心にその近くに帷幕達の天幕、それを取り囲むように下級将校と兵の天幕。という感じである。
現状ではまだ戦闘には入っていないので設営していないが負傷兵が出ればそれを収容する為の天幕も設営される。これは官軍の設営地から見て後方に設営される。
で、件の生き倒れ女性はというと、

「この馬鹿者共が!将軍様が過ごされる天幕に入れるとは何事か!」

随身の将がこんな怒声を上げているところを見ると、どうやら指揮官の天幕に収容した模様。

「構いません。恐らく兵たちの天幕に収容できない事情でもあるのでしょう」
兵たちになおもがみがみと怒声を張り上げている随身達に皇子はそう言い残すと、さっさと自らにあてがわれた天幕の入り口の幕を自ら開けて中に入って行く。
さすがに皇子が寝る寝台には寝かせなかったようで、急拵えの粗末な寝台に彼女は寝かされている。
まだ眠っているようですうすうと寝息を立てている彼女を起こさないようにそっと寝台に近付き、覗き込む皇子。
肌は浅黒く、出血していたせいもあって浅黒いというよりどす黒いという印象。しかし顔のつくりは整っており、さらに纏う雰囲気はどこか知的ですらある。
薄い粗末な布を掛けられているので首から下は良く見えないが、肩口からちらりと見える白い布を見るとどうやら結構な手傷を受けているようにも見える。

(どこかの名家の娘か、それとも大勢力に仕官しているのか。いずれにせよ危ない橋を渡ろうとして何かあった。そんな感じだが)

軍に随行している医師が診た所見は、「襲われて抵抗するも結構な傷を負った、そんな状態で必死に逃げていたから出血も甚だしく途中で体力も尽きて気絶していたのかも」
それと合せて考えると、彼女自身もしかしたらそれなりの将なのかもしれない。同時に細作的な戦闘力の高い兵の可能性もある。

(話を聞くのは彼女が目覚めてからだな)
そう結論を出すと、そっと自身の天幕から出ていく皇子。

「で、将軍としてはあの女をどう見る?」
出てきた皇子にそう声を掛けるは壮年の男。西方で黄巾相手にひたすら奮戦していたが、今回の皇子の出陣の為に都に呼び返され補佐として編入された。
「正直素性が不明なので推測でしかないですが、どこかの勢力であなたのように行動していたのかもしれません」
皇子がそう返事すると、
「なら男としてはどうなんだ」
こっちは声を落して聞いてくる。
「彼女の裸でも見たのですか」
「そうじゃないが、なんせこう……なんだ、「イイオンナ」てのがにじみ出てきてるからな。同じ男として聞いてみただけだが」
「生憎、私には彼女以上の「イイオンナ」がいますので。美人なのは同意しますが性欲の対象には入りませんね」
そうきっぱりと断言すると、皇子は近くにあった幕僚の天幕に入って行った。


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