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男「僕の生徒は亜人だらけ」ロウェナ「おねーさんを称える三回目!」

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693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:11:33.34 ID:8mMTLAX/o
乙乙
旅行編みたいなほのぼのイベント好きよ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:12:02.08 ID:GksiNpRRO

仲良しポイントたくさん稼げるイベントという認識でいいのかな
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:13:36.99 ID:FW4Ej8Glo
おつおつ
伝統のくそニブ主人公
今回は出来るだけ多くの人を幸せにしたい
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:17:19.92 ID:xsA+pSuKO
ヒヅキかわいい
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:19:15.80 ID:8TFy2ifpO
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 22:20:52.16 ID:YAqI9eIDO
乙です
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/01/08(火) 23:04:43.55 ID:K5lOIpbLO
乙ー
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 23:33:12.94 ID:RUxUu/DY0
ルーティ(仮)の真相に迫りたいが、下手に核心部分に触れるのは地雷扱いになりそうで怖い
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 00:09:41.80 ID:55VWwx110
702 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 19:18:17.43 ID:6bCaaYjl0
男「ベルスタシアさんってなんだかんだでちゃんとお姉ちゃんしてるよね」

ほとんどベールクレアさんに甘えてる姿だけしか見ない様な気もするけどあまり人付き合いが得意でないベールクレアさんをしっかりと引っ張っているところもある。

そしてなによりあのベールクレアさんがベルスタシアさんだけは毛嫌いしていないのが何よりの証明となるだろう。

心を許しているようにも見えるし、甘えているようにも見える。

ただこれはあくまで僕の主観で思っただけだけども

ベル「え? えぇ? そんなことないよぉ」クネクネ

どうやら嬉しかったらしく体がぐねぐねとうねっていた。

ベル「もう、褒めてもなにもでないんだからねっ。えーっと、それじゃあ先生もベルスタシアお姉ちゃんに甘えて、みる?」

そういってベルスタシアさんは両手を広げた。

………僕に何をしろと?

1.飛び込んでみる

2.両手を広げてみる

3.頭を撫でてみる

>>703
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 19:18:53.99 ID:GuiImVrB0
704 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 19:29:56.53 ID:6bCaaYjl0
男「?」

僕も両手を広げてみた。

二人が向かい合って両手を広げる光景。傍から見たらかなり奇妙だろう。

ベル「どーんっ」

そのまま何秒か固まっていると突拍子もなくいきなりベルスタシアさんが突進してきた。

不意を突かれた僕は運の悪いことに息を吐ききったときにその直撃を受けてしまったため、苦しくてけほけほと喘いだ。

振動で足場の悪い車内。そしていきなりのためだったために僕はその突進に耐えれず床へと倒れ伏した。

そして僕の上にかぶさるようにして同じく倒れこむベルスタシアさん。

ベル「あははは♪」

楽しそうに笑っているがのしかかられた僕はたまったものではなかった。

重い。かなり重い。

当り前だ。体のほとんどが水銀でできているベルスタシアさん。いっちゃなんだけど軽い訳がない。

ベル「ほーら、ぷるぷるだぞぉー」

たしかにやわらかくぷるぷるとしている。

だから押しのけようともがいても手がベルスタシアさんの体に沈んでいくばかり。

ベル「きゃっ、や、やんっ! 先生っ、こんなところで、そんなっ! ひやぁんっ」

一体僕は何を触ってしまったのだろうか。

その答えに気付く前にミレイアさんが怒り心頭で僕の頭を踏み潰したために僕の意識は途切れることとなった。

ベルスタシアの好感度【34】
705 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 19:34:48.33 ID:6bCaaYjl0
ミレイア「まったく、あんたは本当変態教師なんだからっ」

男「ごめんなさい」

腑に落ちないがミレイアさんの怒りを鎮めなければ楽しい旅行は送れない。

一応僕だって被害者のような気がするけど、ちらりとこちらを警戒して恥ずかしそうにしているベルスタシアさんを責める気にはなれなかった。

ロウェナ「おーっ! もうすぐ着くよ!!」

結局駅にたどり着くまでミレイアさんの怒りは静まることはなかった。親睦を深める時間は一体どこにいったんだろうか。

メイド「! ミレイア様はこんなところに別荘を持っていらっしゃるのですね」

ミレイア「まぁね♪ といっても私個人のものではないけどね。ほら凄いでしょ立派な>>706

1.山

2.海
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 19:38:21.63 ID:5ZFLeQe7O
2
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 19:39:06.87 ID:gaij7MdvO
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 19:53:26.52 ID:Ebfrgo4Go
1
709 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 21:17:07.78 ID:6bCaaYjl0
ルーティ「海だーーーーーっ!!」

ロウェナ「海だーーーーーっ!!」

汽車から降りると辺り一面に潮風の香りを感じた。

駅から見える海は透き通った緑がかった青色。

学園の近くの海も汚くはないが、住人が多い分どうしても綺麗とは言えない。

写真くらいでしか見たことのない綺麗な海に皆自然と気分が高揚していた。

メイド「わぁっ」

あのメイドちゃんすら子供らしく目を輝かせている。

ミレイア「ふふんっ。このミレイア様に感謝しなさいっ」

ベル「ありがとう! ミレイアちゃんっ」

興奮してミレイアさんの手を握って上下にぶんぶんと振るベルスタシアさん。

ミレイア「そ、そんなに感謝されると調子狂うわね」

ミレイアさんはなぜか感謝されているのにばつの悪そうな顔で肩をすくめていた。
710 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 21:36:13.44 ID:6bCaaYjl0
駅は海が見渡せる坂の一番上にあった。

ミレイアさんの別荘は海のすぐそばにあるそうでこの坂を下る事になる。

その道中も楽しいものなのだけど

男「想像以上の田舎だ」

田舎育ちの僕ではあるけれど、それ以上の田舎。

商店はおろか民家もほとんどない。

よくこんなところに別荘を作れたものだなぁ。

ミレイア「お兄様が旅の途中で見つけたのよ。だから誰も知らない穴場」

男「よく電車通ってたね」

ミレイア「この村電車以外だと船しか交通手段ないのよ。道は全然舗装されてないから」

ベル「ふーん、ほー」

ミレイア「………開発なんてさせないわよ?」

ベル「そんなぁ、しないよぉ。だって私の家は没落貴族だもんねっ」

ミレイア「………ソウイエバソウダッタワネー」

そういえばベルスタシアさんは没落貴族だったらしい。ベールクレアさんは気品を感じさせなくはないけど、ベルスタシアさんに青い血が流れているようには思えない。

そういえばミレイアさんに、ベルスタシアさんにジェラルド君。サレム君だって育ちが良さそうだし偶然だけど良く良い家柄の人が集まったものだなぁ。

リリ「海を見ていると、気分が高揚します」

そういうリリさんの表情はいつもよりほころんでいるように思える。

男「リリさんって海が好きなの?」

リリ「テケが生まれたのは氷の国ですので。氷と海以外は何もありませんでした」

懐かしそうに海を見つめるリリさん。ずいぶんと壮絶な環境で育ってきたんだなぁ。

僕の田舎のほうがましかもしれない。
711 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 21:58:55.45 ID:6bCaaYjl0
長い長い坂を下るとそこは一面の海景色だった。

白い砂浜。青い海。

これを僕たちで独占できるのが不思議だ。

サレム「はぁ、はぁ」

ジェラ「サレムさん大丈夫ですか?」

ミレイア「荷物持ってきすぎなのよあんた。人でも誘拐するつもり?」

サレム君は大きな大きなリュックに今にも押しつぶされそうだ。

他の人の荷物の数倍ある。人ひとりくらいなら簡単に隠れれそうだ。

一体何が入っているのだろうか。

モゾモゾ

男「!?」

ジェラ「何が入ってるんだぁ?」

サレム「万が一の自体に備えたものを色々と。しかしこんなに重いとはどうやら詰め過ぎてしまったみたいです」

男「さ、サレムくん?」

サレム「どうされました?」

男「今、サレム君のリュックが動いたような」

サレム「ひっ。こ、怖い話はやめてくださいっ」

ロウェナ「まだまだこっちのほうは暖かいから怪談話ができちゃうね」

幽霊が怪談話とは。

しかし学園周りでは肌寒いのにこちらは不思議と暖かい。

マナのバランスが違うのだろうか。

学者的な好奇心が湧いたけれど旅行中だし深くは考えないでおこう。

ミレイア「泳ぐには最後の機会かもしれないわね」

ルーティ「泳ぐのあんまり得意じゃないんだよねー。あれヒヅキちゃんなに食べてるの?」

ヒヅキ「イカゲソ」
712 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 22:00:37.63 ID:6bCaaYjl0
今日はここまで

次回、水着回………まで行けたらいいなぁ。

このメンバーだと一番スタイルがいいのは誰なんでしょうかね。
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:01:01.35 ID:nNp3yppuO
豹変したジェラルドに笑う
714 :しまった… ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/09(水) 22:02:21.51 ID:6bCaaYjl0
×ジェラ「何が入ってるんだぁ?」

○プライヤ「何が入ってるんだぁ?」

です
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:04:02.00 ID:kCSxEYMBO
ヒヅキかロウェナかどちらかやろなぁ
ロウェナは着痩せするタイプだと思ってる
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/01/09(水) 22:10:39.97 ID:/4bclDuAo
おつー
個人的には

ヒヅキ>リリ>ロウェナ>ミレイアちゃん>メイド>ルーティ>ベル

なイメージ
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:11:22.11 ID:nNp3yppuO

ベルとリリは可変式っぽい感ある
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:14:48.00 ID:Ebfrgo4Go
??????「不定形には勝てまーい!!!」
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/01/09(水) 22:31:08.86 ID:a/In8ByIO
乙ー
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:44:09.93 ID:8dJBrFe3O

ミレイアはお子ちゃま体型やろうなぁ
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/09(水) 22:46:39.70 ID:7Bfr0XLio
リリはスタイルも背もちんまいイメージある
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 00:05:12.36 ID:/BKZrHA5o
小さい方が多くないか!
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 00:10:54.59 ID:UJoo4zmqO
じゃあ大きい大人のお姉さんが必要だな
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/10(木) 07:55:36.13 ID:nJnetlbUo
クチナワさん、バレずに脱出出来ると考えて忍んだのか……
725 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 17:26:18.89 ID:vMyuRbNI0
ミレイア「はい到着」

ミレイアさんの別荘は本当に海の傍だった。

水着で飛び出せばすぐに海に入れるくらいに。

そんな場所にあると潮風で家が傷まないのかなと考えてしまう僕はどうやら夢の無い大人らしい。

プラ「うおーっ! すっげーっ! すげぇぞぉ!!」

サレム「これが別荘! なんだか胸が熱くなりますね!!」

ルーティ「これだけの金があるなら少しは恵んでくれー!」

大きさ的には普通の一軒家より少し大きいくらい(ただし僕の家よりはずっと大きい)。だけど別荘という言葉がその家屋に更にステータスを付け加えている。

初めて目にした別荘という存在に目を輝かせるプライヤ君、サレム君、ロウェナさん、ルーティさん、メイドちゃん。

その横を普通に通り過ぎて家の中に入って行った上流階級達。どれほどの差があるのかがよくわかる。やはり上流階級にとって別荘は当り前なんだろうか。

リリ「これだけ大きいと掃除がいがありそうですね」

ミレイア「もうすでに掃除はしてあるわよ」

リリ「そうですか………」

別荘に対するまったく別の期待を抱いていたらしいリリさんは掃除がしてあるという事実に打ちのめされていた。

ヒヅキ「………」モグモグ

ジェラ「それ、何食べてるんですか?」

ヒヅキ「ひもの」

ジェラ「せめて焼きましょうよ」

726 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 18:02:44.16 ID:vMyuRbNI0
家の中に入ると装飾はシンプルで落ち着いているものの、きっと高いんだろうなと一般人の僕でも思うくらいの物で統一されていた。

想像上の金持ちの部屋じゃない。高いものが数点あるから目立って見えるような部屋じゃない。

全てのものにそれなりの価値があり、それらを調和させるような配置で飾っているために落ち着いているのにものすごく立派に感じるんだ。

一言で言うと品がある家だった。

サレム「負けました………」

リリ「負けてしまいました」

入った瞬間にこの二人が謎の敗北宣言をするくらいには実に立派な部屋だった。

そんな部屋をミレイアさんは

ミレイア「相変わらず爺やの目利きはつまらないわね。可愛くないわ」

なんて言ってのける始末。

物の価値が分かって言ってるんだからなぁ。

ベル「ミレイアちゃんミレイアちゃん。荷物はどこにおけばいい?」

ミレイア「あぁ、それなら二階に部屋があるから適当に使ってちょうだい。

ベル「わぁい!」

どたばたと競うようにして二階へ上って行く皆。

僕も少し部屋で休ませてもらおう―――

そう、思ったのだけれど

男「………僕の、部屋は?」

ミレイア「あら?」

部屋が一つ足りなかった。

メイド「あ、あのご主人様。私は適当な場所で寝ますので」

男「それなr「駄目よ。貴方は女の子。こいつは男、しかも大人。どちらが優先されるべきは明らかよ。貴方は一人部屋を満喫しなさい。こいつはソファーで寝るだろうから」………はい」

ベル「それはいけないと思います!! こんなこともあろうかとわたくし、こんなものを用意したのです!!」

いきなりどろりと現れたベルスタシアさんの手に握られているのは銀色に輝く水晶玉のようなもの。その表面には青色の錨のような文様が浮かんでいた。

ベル「これは物事を決められない優柔不断な貴方に送る秘密兵器! その名も『貴方の心に行動指針! 回答アンカー』だよっ!」

また妙なものを………

ベル「それじゃあ回答アンカーさん。先生は一体誰の部屋に居候すればいいのかな?」

居候って…。

ベルスタシアさんが水晶玉にそう語りかけると、青い文様がグネグネとうねって

>>257 【回答アンカーに出てきた文字】
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/01/14(月) 18:04:52.71 ID:VrHAe4Bno
ミレイアちゃん
728 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 18:16:11.27 ID:vMyuRbNI0
男「はぁ!?」

ミレイア「はぁ!?」

二人そろってまったく同じ音を出す。

だって水晶玉に浮かんできた文字はミレイア、しかもなぜかちゃん付けだったからだ。

ベル「と、いうことです!」

ミレイア「これなんか仕込んでるんでしょ!?」

ベル「いやいや仕込んでないよ!」

ミレイア「拒否! 拒否!! 断固拒否、絶対拒否よ!! ありえないわこんな奴と同じ部屋で寝るなんて!!」

そこまで言うつもりはないけど僕だって同じ意見だ。女の子と同じ部屋で寝るなんて許されるわけがない。

ベル「駄目です! アンカーは絶対なんだから」

ミレイア「知らないわよそんなの! ここは私の家の所有物でどうするかは私が決め「従わないと爆発するんだよこれ」はぁ!?」

二度目の驚愕。

どうやらアンカーに記されたことは実行しないと爆発するらしい。たちの悪いことに驚かせる程度ならまだし辺り一帯を吹き飛ばすくらいの威力はあるらしい。

なんでこんなものを………

ベル「ということだからじゃ!!」

無責任に自分の部屋に戻るベルスタシアさん。

残された僕とミレイアさんはお互いに顔を見合わせる。いったいこれからどうすれば。

ミレイア「せいっ」

男「ぐふっ」

ミレイアさんの八つ当たりをみぞおちに受けた僕は廊下に倒れふし、ミレイアさんは肩を怒らせながら部屋へと入って行った。

メイド「ご、ご主人様。やっぱり私の部屋で」

男「ミレイアさんの部屋で寝ないとどうやら爆発するらしいんだ………」

それさえなければソファーで寝るのもやぶさかじゃないって言うのに。
729 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 18:29:25.43 ID:vMyuRbNI0
数分後、やっと立ち上がれるようになった僕は荷物が入ったかばんを引きずりながらミレイアさんの部屋に入った。

ミレイア「ふんっ! 普通ならこのミレイアちゃんと同じ部屋で息をする事すら許可できないけど今回だけは特別に許可してあげるわ!」

僕が入るやいなやそんなお言葉を賜る。

部屋の広さは二人で寝るには十分すぎるくらい。四五人でも充分寝ることができる。なのに

ミレイア「あんたの領域はここからここまで!!」

僕に宛がわれたのは人が一人寝ることができる程度だった。

文句はあるけど言わないし言えない。

僕はミレイアさんに聞こえるようにため息をついてその空間に鞄を置いた。

ミレイア「………なによ」

男「なんでもないよ。これだけ用意されているなら十分さ」

ミレイア「ふんっ」

僕の精一杯の嫌味をミレイアさんは鼻で笑いとばした。

ぐぬぬぬぬ。
730 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 18:58:33.46 ID:vMyuRbNI0
荷物を置いて下に戻るとサレム君が不思議な踊りを踊っていた。

男「何をしてるんだい」

サレム「ここの神様に祈りをささげるために踊っています」

昆虫族はオカルトに傾倒してることが多いけれどサレム君もその例には漏れない。

神は信じるし、精霊信仰もしているけど魔術は嫌いらしい。

なぜかは分からない。

サレム「〜♪」

甲高い声で歌いながら踊るサレム君をぼーっと眺めているといきなりサレム君の動きがぴたりと止まった。

男「どうしたの?」

サレム「いえ、何か変なものを感じて………。ここの神様は一体どのようなお方なのでしょうか」

じーっと海を眺めるサレム君。その視線の先を追うが僕には何も映らなかった。

ただ穏やかな海が白波を立てているだけで。

「ほらぁ、楽しいわよぉ」

「私は楽しくないわ。砂遊びなんで児戯的な事に興味はないの」

男「あれ、この声は」

サレム「! この声は」

たたたと窓際に駆け寄るサレム君。それに続いて窓からを声がしたほうを見下ろすと

サレム「エンプーサ!」

エンプーサさんとロザリアさんのオカ研コンビがいた。

なぜここにいるんだろう。

ロザリアさんはいつもより多く巻いている包帯姿の上にビキニを着ており、水着姿だというのに露出は少ない。

エンプーサさんはすらりとした肢体に似合うパレオビキニがよく似合っている。ただ緑色の薄皮のような肌のせいで僕には露出が多いようには思えなかった。

………なぜ僕は露出の寸評をしているんだろうか。
731 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 19:08:05.47 ID:vMyuRbNI0
エンプーサ「なぜあなたたちがいるの」

サレム「それはこちらのセリフです。なぜ貴方がここに?」

エンプーサ「それは…」

エンプーサさんは何かを言いづらそうに口を動かした。

ロザリア「私がここ生まれだからねぇ」

砂の城を作っていたロザリアさんがぴょんと立ち上がりそう言う。その勢いでロザリアさんの豊満な胸がぷるんと上下に震えた。

なるほど、帰省してきたのか。

それにエンプーサさんもついてくるとは仲がいいんだなぁ。

男「僕たちはミレイアさんの好意でここに旅行してるんだけど、良かったら君たちも」

エンプーサ「私達はいらないわ。すでに宿をとってあるの」

どうやら日帰りではないらしい。

しかし宿をとっているとなるとオカ研の活動だろうか。

男「まぁ、何か困ったら遠慮なく頼ってよ。ってミレイアさんのおかげなんだけどね、あはは」

サレム「エンプーサ。少し聞きたいのですがここの神様はいったい」

エンプーサ「神様なんていないわ」

すっぱりと否定してこちらを睨みつけるエンプーサ。その鋭さに僕は息をのんだ。

サレム「いえ、ここの神様は」

エンプーサ「もう一度言うわサレム。神様なんていない、いるのはただの―――」

そのあとの言葉は潮騒にかき消され聞こえなかった。
732 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 19:17:03.06 ID:vMyuRbNI0
サレム「エンプーサにも困ったものですね」

エンプーサさんはきつく僕たち――サレム君を睨みつけるとロザリアさんの手を引いてどこかへ消えて行った。

なにか用事があるのなら僕たちにそれを妨害する権利はない。それを見送って僕は再び踊りだすサレム君を見ながらソファーに深く腰を掛けた。

エンプーサさんの主張もサレム君の主張も僕にはわからない。

見えない、見たことないものは否定も肯定もできないんだ。だから僕は何も言えない。

だけどエンプーサさんのあの神様への憎しみのような感情は一体どこから来ているのだろうか。
733 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 19:34:52.60 ID:vMyuRbNI0
ベル「海なら泳がなきゃねっ!」

なんてちょっと同意できてしまいそうな謎理論をいきなり展開される。

いきなりの事にサレム君の踊りも中断されていた。

しかしベルスタシアさんはいつもぬるりと現れるなぁ。

サレム「こんなこともあろうかと水着は持ってきておりますが」

男「僕は持ってきてないから泳げないや」

サレム「こんなこともあろうかと先生の分の水着も持ってきております」

男「えぇー」

助かるけど人に用意された水着を着るのはなんか嫌だ。

男「それに他の皆は水着持ってるの?」

ベル「メイドちゃんとヒヅキさんとジェラルド君以外は持ってたよー」

なぜ皆そんなに用意がいいのだろうか。

もしかして僕以外海だってこと知ってたとか?

男「でも、それだけ水着持ってない人がいたら」

ベル「なので女の子には私が用意しました!」

サレム「まだ水着は用意しております」

………流石
734 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 19:43:54.10 ID:vMyuRbNI0
ルーティ「秋だけど!」

ロウェナ「海だから!」

ベル「ナイスバディ―!」

休憩もそこそこに僕たちは海で泳ぐことになってしまった。

男「………海、綺麗だね」

ジェラ「………心、洗われますね」

ノリノリの人はいいのだけれどあまり乗り気でない僕たちはパラソルの下で海を眺めていた。

ミレイア「あ、あんたたちも、およ、およぎなさ、ふひゃぁっ」

そんな僕たちを見て笑うミレイアさん。お願いだから見ないでほしい。

こんな僕たちを

男「もう、やだ」←ブーメランパンツ着用

ジェラ「恥ずかしすぎます…」←ブーメランパンツ着用

僕はともかく女顔のジェラルド君にこれを穿かせるのはもはや犯罪ではなかろうか。
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 19:47:12.39 ID:irZxrzuOo
君もなんだよなぁ
736 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 19:58:18.28 ID:vMyuRbNI0
ロウェナ「一緒に遊ぼうよー! ねぇねぇ!!」

男「嫌です、僕たちはここから動きません」

ジェラ「動きません」

ロウェナ「もうっ、お願いだからーっ」

じーっと僕の顔を覗き込むロウェナさん。

座っている僕に目線を合わせるということはそれなりにかがまないといけないため

男「っ///」

ロウェナさんの胸の谷間が見えることになる。

あれは霊魂、あれは実物ではない、あれは違うんだ。

そう言い聞かせ、目を逸らす。

ロウェナ「目を逸らさないでよー、無視しないでよー、ねぇねぇー」

僕はロウェナさんの方を向かない、向けない。

しばらく無視をしているとロウェナさんは頬を膨らませてふわふわと飛んで行った。

ロウェナさんの水着って結局ロウェナさん自身と一緒なんだから結局ロウェナさんは―――

いや、考えないでおこう。

サレム「先生! 私と一緒に泳ぎませんか!」

次いで来たサレム君。端正な体付きをほしいままにしている彼は僕の目の前で仁王立ちとなっている。

座っている僕の前に仁王立ちとなるということは僕の眼前にはサレム君の下半身があるということで

サレム「先生? 先生! なぜこっちを見てくれないのですか先生!!」

サレム「私と一緒に泳ぎましょう! 先生! なぜそっちを見るんですか! そっちには何も面白いものはありませんよ!?」

サレム「水泳は体を鍛えるのにも良く、運動として最適と言われているほど、先生! 僕を見てください! 僕を無視しないでください!」

絶対にそっちを見ないぞ。
737 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 21:34:40.46 ID:vMyuRbNI0
いくら目を逸らしても回り込んでくるサレム君の下半身に根負けした僕は諦めて立ち上がった。

旅の恥はかき捨てと言うしね。それにここは住民が少ない。

ジェラ「せ、先生っ」

男「いくよジェラルド君。大丈夫」

ジェラルド君の手を取り立ち上がる。

ここが―――僕たちの夏だ。
738 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 21:39:33.29 ID:vMyuRbNI0
ミレイア「うわ、ブーメランがみっつ並んでる。気持ちわるっ」

ロウェナ「ナイスボディー!!」

ヤジが飛んでくるけれど気にしない。

なぜなら僕は今、夏だからだ!

男「泳ごう! サレム君! ジェラルド君!!」

サレム「はい!」

ジェラ「え、は、はいっ」

砂浜を駆け抜け海へと飛び込む。

冷たくてしょっぱい海の水が口の中に入ってくるが気にしない。

だって、今は夏だからだ!

メイド「ご、ご主人様?」オロオロ

ベル「だめっ、みちゃだめっ!」

男「………」

一気に頭が冷えた。
739 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 21:48:36.82 ID:vMyuRbNI0
落ち着いて深呼吸をする。

うん、パレオが欲しい。

男でパレオしてたら変態だけど、変態は変わらない。なんだったら女性水着だっていい。

それはないか。

サレム「先生! あそこを目指して泳ぎましょう!!」

男「ごめんサレム君。なんかもう、いいや」

サレム「なぜ!?」

男「ジェラルド君。戻ろうか」

ジェラ「え、は、はい」
740 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 22:15:02.43 ID:vMyuRbNI0
ミレイア「あ、変態が戻ってきた」

男「ぐぅ」

言葉が突き刺さる。

ほら、ジェラルド君はなんだかんだ似合って………る?

なんかそういう趣味がある人にはどんぴしゃりみたいな。

男子勢はブーメランパンツ3人に、海パン1人。対する女子は

フリルのついたワンピースタイプのミレイアさん

白黒のビキニを着たロウェナさん。

ハイネックタイプビキニを着たルーティさん。

深い紫色のレオタードタイプの水着を着たリリさん。

チューブトップタイプの水着を着たベルスタシアさん。

そしてなぜか白装束のヒヅキさん。なぜだろう。

そういえばルーティさん。前に買ってあげた水着じゃないんだなぁ。いや、期待していたわけじゃないよ?

ベル「はい先生! こっち注目!!」

男「え、なにさ」

ベル「セクシーなの」ボインッ

ベル「キュートなの」ロリン

ベル「どっちが好きなの?」

男「いやいやいや」

リリ「貴方様はどちらがお好みでしょうか」ボインッ

リリ「テケは貴方様の望むままに」シュッ

男「いやいやいやいや」

なぜ僕に聞くんだい。

ロウェナ「先生先生!」

男「次はロウェナさんですか!?」

ロウェナ「セクシーなの」

サレム「お恥ずかしい」

ポーズを決めるサレム君

ロウェナ「キュートなの」

ジェラ「う、うぅ///」

ポーズを決めるジェラルド君

ロウェナ「どっちがタイプなのよ」

いや、どれも選ばないよ。

ベルスタシアさんも

リリさんも

あとそのほかも

僕は絶対に選ばないよ?

741 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 22:23:51.99 ID:vMyuRbNI0
ベル「さぁ、このひと夏のアバンチュールで誰かと仲良くなっちゃいなよYOU!」

秋だけどね。

男「皆で仲良く遊ぶほうが」

プライヤ「はい、ベルスタシア。回答アンカーだぞぉ」

ベル「はい、回答アンカーぽちっ!!」

男「なんてことを!!」

というかやっぱり君制作か! 本当にろくなものを作らない!!

回答アンカーの青い文様がうねって………

>>743
742 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/14(月) 22:24:49.94 ID:vMyuRbNI0
今日はここまで

おやすみなさい
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:24:51.97 ID:EOj3zvQSo
プライヤ
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:25:32.48 ID:2ia6EolqO
リリ
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/01/14(月) 22:25:33.07 ID:tBvdUCUjO
おつー
安価はリリで
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:27:27.68 ID:sQJ8/bhVO

ヒヅキは水垢離か何かと勘違いしてらっしゃる…?
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 22:31:33.80 ID:x9/PsYduO
乙乙
大は小を兼ねる…
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/14(月) 23:01:14.73 ID:bi6gWJfGO

一人だけ海水浴じゃなくて入水の準備してますね...
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/01/14(月) 23:54:41.17 ID:TzoE8a5bO
乙ー
750 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 20:13:55.91 ID:8atcIGKl0
回答アンカーに現れたのはプライヤ君の名前だった。

プライヤ「お、おぉー、オイラかぁ」テレテレ

なぜか照れて頭をかいているプライヤ君。

男「ねぇ、プライヤ君。これって本当に爆発するの?」

プライヤ「するぞぉ。強制力を持たせなきゃ意味がないんだぞぉ」

この道具のコンセプトからしてそうだろうけど、やりようってものがあるんじゃないかな。

これじゃあただの凶器だ。

男「えーっと、それじゃあ、何しよっか」

プライヤ「それならオイラ、やりたいことがあるんだぞぉ!」

男「やりたいことって?」

プライヤ「大きな砂の城作りだぞぉ!」

そういってプライヤ君は少年のように笑った。
751 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 20:30:48.48 ID:8atcIGKl0
砂の城作り。

僕だってやったことないわけじゃない。

子供時代を経験していれば砂遊びをしたことがない人なんてほとんどいないはずだ。

だけど、これは。

プライヤ「んー、少し傾いているから修正してほしいぞぉ」

男「はーい」

僕の目の前にあるのは砂の柱。

プライヤ君は謎の液体をかけて砂をかちんかちんに固めて砂の城を作ろうとしていた。

二人で作るから限度はある。だけど想定していた限度を大幅に飛び越えていた。

砂の柱、砂の板。それらを組み合わせ着々と工事が進んでいく。

えっさほいさと海に着ているのに汗水を垂らして城を作る僕たち。

一体何をしに海に来たんだろう。

プライヤ「えっさ、ほいさ」

どこで買ったのか歯車柄のプライヤ君の海パンも砂だらけだ。

僕はというとパンツの隙間に砂が入り込んでいて大変不愉快だ。

男「えっさ、ほいさ」

組み立てる。

組み立てる。

床を作り、柱を建て、壁を作り、屋根と作る。

子供くらいは余裕で暮らせるだろう。

小さな小屋の出来上がりだ。

城ではないけれどプライヤ君は満足そうな表情でそれを見ていた。

752 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 20:40:36.05 ID:8atcIGKl0
プライヤ「お疲れ様だぞぉ」ポイッ

男「これは?」

プライヤ君が缶を放り投げてきたので、なんとかキャッチする。

プライヤ「お礼だぞぉ」

缶にはミルクだの練乳だの甘そうなことが書いてある。

プライヤ君は好きそうだ。

男「結局なんでまた砂の城なんか」

プライヤ「おいら山育ちだから海で遊んだことないんだぞぉ」

プライヤ「せめて今日くらいは童心に帰って遊びたかったんだぞぉ」

男「気持ちはわからなくもないな」

子供のころやりたかったこと。

僕は覚えているだろうか。

都会に憧れていたことは覚えている。だけど都会でなにかしたかったわけじゃない。

きっと窮屈な田舎暮らしから逃げ出したかっただけだ。

男「しかしこれが子供の遊びかね」

プライヤ「オイラは大きくなったんだから、大きな子供の遊びをするべきだぞぉ」

大きくなった………?

男「まぁ、なんだかんだ楽しかったかな」

プライヤ「だろぉ!」

缶の蓋をあけて乾いた喉を潤すべく大きく流し込む。

男「あっまっ!!」

むせた。

プライヤの好感度【16】
753 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 20:49:37.43 ID:8atcIGKl0
まだ日は高い。まだ皆も遊び足りないみたいだし僕一人帰るわけにはいかないだろう。

リリさんが作ってくれたパラソルの影で一息つく。

このパラソルもリリさんの一部でできているらしいけど一体どういうことなんだろうか。

リリさんの体から物を作って切り離すことで持ち運べるらしい。長時間は持たないらしいけれどそれでも十分特異的だ。

メイド「あの、ご主人様」

男「なに?」

メイド「ベルスタシア様からこれを預かってまいりました」

男「ベルスタシアさんから?」

なんだろうと思いメイドちゃんの方を向くとその両手にはおなじみ銀色の球体。

男「そ、それはベルスタシアさんのところへ―――」

戻してきてくれと言う前に、再び文様がうねる。

その文様が示す名前は

>>754
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 20:50:25.72 ID:eI6aRHVDO
ルーティ
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 20:50:31.41 ID:mkKnnNUt0
ヒヅキ
756 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 21:04:58.02 ID:8atcIGKl0
ルーティ「そーっ」

ピチョンッ

ルーティ「ひぃっ」

男「あ、いたいた、ルーティさん」

ルーティ「!?」

ルーティさんはなぜか海にそーっとつま先をつけようとしていた。

人間の姿では泳ぎにくいのだろうか。

ルーティ「あ、せ、先生じゃーんっ!」

僕を見るなり笑顔を“作る”ルーティさん。

………いや、笑顔を浮かべるルーティさん。

なんだろう。今変なこと。

ルーティ「どうしたの? あっ、まさか私の水着姿見たくてきたの? やーん、エッチィ」

男「ルーティさんと一緒に遊びたくてね」

ルーティ「駄目だよ」

男「え?」

ルーティ「! じゃなくて皆で遊ばなきゃだめだよ先生! ねっ」

ルーティさんが含まれていればどう遊んでもいいのだろうか。

そこらへん詳しいことは聞いてなかったけれど。

男「そういえばルーティさん」

1.水着、一緒に買いに行ったやつじゃないんだね

2.飲み物余ったんだけどいる?

3.その水着、よく似合ってるよ

>>757
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:07:46.05 ID:odlxIPxKo
1
758 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 21:24:06.66 ID:8atcIGKl0
ルーティ「え?」

男「いや別になんでもないけど、一緒に買いに行った水着じゃないんだなぁって」

ルーティ「先生は、そんなことまで覚えてるんだね」

ルーティさんが俯いて首にかかった水着の紐を引っ張る。

ま、また僕はやってしまったのだろうか。

ルーティ「そんなことまで覚えられてていいなぁ、ルーティさんは」

男「一緒に買いに行ったことだから覚えてるよ。えっと、だって凄い似合ってたし?」

それは本心だ。だけど下心はない。

悪気はないとアピールをすればするほどルーティさんの顔が曇っていく。

男「えっと、ルーティさん?」

ルーティ「先生!! 先生はなんでも覚えてるの!? なんでも覚えてくれるの!?」

いきなり僕のもとへずいと寄りそう尋ねるルーティさん。その表情はとても真剣で、

男「お、覚えてるよ。だって―――」

マナ「ほんとに?」

―――――――

>>761 【コンマ10以下】
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/01/15(火) 21:25:57.49 ID:crRQruOPo
無理かな
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:26:44.32 ID:eI6aRHVDO
はい
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:27:17.84 ID:mkKnnNUt0
奇跡起きるか
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:27:23.29 ID:vipJL2BAO
奇跡は起こらず
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 21:35:41.37 ID:4nmFIcF7O
難しすぎる…
764 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 21:44:47.94 ID:8atcIGKl0
―――

――



ルーティ「ほらっ! 先生パース!」

男「うぐぅっ」

ぼーっとしているとビーチボールが僕の体にぶち当たった。

痛くはないんだけれど驚いてしまう。

ルーティ「へっへーん。ぼーっとしてるんじゃないよ先生!」

男「ごめんごめん」

ルーティ「ほら、次いくよ!」

ルーティさんがボールを天高く放り投げる。

目で追っていると太陽がまぶしくて僕は目を閉じてしまった。
765 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 22:03:28.49 ID:8atcIGKl0
ベル「あーつかれたー」

ミレイア「あんたはしゃいでたものね」

ベル「あれあれ? ミレイアちゃんも結構はしゃいでたとおもうけどなぁ?」

ミレイア「ばっ、このミレイア様が海水浴ごときで興奮するわけないじゃない!!」

海は終わり。疲れ果てた僕たちは家へと戻ってきた。

塩水でべたついた肌を洗い流せるのは本当にありがたい。

シャワーを浴びて体を綺麗にすると両肩に重い疲れがのしかかる。

これを心地よいと感じるかが若いかどうかの違いだろう。

ちなみに僕は感じない。おそらく基礎体力が足りないからだろう。

けっして加齢のせいではないと信じたい。

ロウェナ「それで、これからの予定は?」

ミレイア「特にないわよ。ノープラン」

ベル「はいはい! 私やりたいことがあります!!」

ベルスタシアさんが大きく両手をあげてアピールをする。

いったいなにが始まるのだろうかと全員の視線が集まった中、ベルスタシアさんはこう主張した。

ベル「夏で旅行といえば肝試しでしょう!」

ミレイア「秋だけどね」

肝試し。

あまり、というかかなりしたくない。

だけど多数決に訴えたとしても結果は見えている。

ロウェナ「肝試しかー。いいね!」

1人肝を試す側がいるけれど、乗り気みたいだ。

生徒の主張はできるだけ受け入れたいところだけど、うーん。

クゥゥ

可愛らしい腹の虫が鳴いた。

ジェラ「す、すいません///」

ジェラルド君が顔を真っ赤にして照れていた。

男「とりあえずはご飯を作ろうよ」

ヒヅキ「賛成だ」

問題は後回しにしよう。

きっとご飯を食べ終わるまでに他の良いイベントを誰かが思いつくさ。
766 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 22:15:15.91 ID:8atcIGKl0
ベル「御馳走様! それじゃあ肝試しだ!」

思いつかなかった。

夕飯の献立は大人数でも安心、カレーライス。

珍しくヒヅキさんが参加して作ったカレーライスは僕の知ってるものと違いドロドロとしていた。

でもこれはこれで美味しい。

ミレイア「ノープランで肝試しして楽しいの?」

ベル「楽しいよ、きっと」

外はもう暗い。

人が少ないおかげで灯りは全然なく、一寸先すら見えないほどの暗闇だ。

昼はあれだけ綺麗だと感じた海も今はどこか不気味に感じる。

潮騒が低く唸る化け物のように感じて僕は首を竦めた。

ロウェナ「あれあれ〜、先生怖いの?」

男「怖いよ。幽霊とか苦手なんだ。ロウェナさん以外はね」

ロウェナさんは慣れた。今でもびっくりすることはあるけれどおおむね慣れた。

ロウェナさんは嬉しそうに空中で宙返りするとにやりと笑った。

ロウェナ「じゃあおねーさんと一緒に肝試しをするかい?」

サレム「ままま、待ってください。私も一緒に」

僕以上に怯えている人がいた。そうかサレム君も怖いの苦手同盟だったな。

その様子を見て少し落ち着くけれど、それでも怖いものは怖い。

いやだなぁ、いやだなぁと思っていると

ヒヅキ「…怖いなら、守ってやろうか」

ヒヅキさんが刀に手をかけていた。どうやら守ってくれるつもりらしい。

が、幽霊ははたして斬れるのだろうか。

先生「皆で回れば」

ベル「だめ! 二人ペアが肝試しの基本!!」

男「11人いるのに?」

ベル「メイドちゃんは頼もしそうなところに入るから大丈夫」

僕もそこに入れてほしい。

ベル「はいはい、くじ引きはじまるよー!」

ベルスタシアさんが用意良く瓶に入った人数分の棒をもってきた。どうやら先端に番号が書いてあるらしい。

ベル「ささ、年長の方からどうぞ」

そういって押し付けてくる。渋々僕から引く。

4番。なんというか不穏な数字だ。

メイドちゃん以外引き終わり、一体相方は誰なのだろうかと尋ねたところ

>>769
767 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/15(火) 22:16:27.68 ID:8atcIGKl0
今日はここまで

つり橋効果はどちらかというと先生のほうが対象みたいです。
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:18:23.43 ID:odlxIPxKo
ヒヅキ
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:18:28.90 ID:e6cLjisfO
ロウェナ
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:18:31.42 ID:mkKnnNUt0
ヒヅキ
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:19:53.12 ID:WUISBKxTO

安価下
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:22:19.53 ID:odlxIPxKo
乙乙
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:23:35.23 ID:eI6aRHVDO
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 22:34:15.50 ID:4nmFIcF7O

ルーティ回りもなかなかうまくいかんものやね
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/01/15(火) 23:29:04.79 ID:bOlnFZqMO
乙ー
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/15(火) 23:32:26.13 ID:MM4pV4zcO
安価取るのが1人じゃないから主人公の行動が一貫してないし、>>1もルーティを贔屓する気はないんだろうからまぁ仕方ないよね
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 09:20:48.63 ID:xYrpBE/Bo
ルーティーのコンマの厳しさは回数重ねるにつれ下がっていってたけど、今回はマナの深遠に足踏み込む形になったしな
>>1は読めば分かるヒントは出しても、直接救済するかはコンマ次第ってのは過去作含めて筋通してると思う
778 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 19:56:51.96 ID:PgjaTk+U0
肝を試す側じゃないか。

ロウェナ「先生。手をつなぐ?」

そういって差し出してきた手を握る。

ロウェナさんには触れない。肉体がないから当たり前だ。

こうやって手を握ることができるのはロウェナさんが僕に触ろうとしているから。あくまで一方的な関係。

正確にいうと触ってすらない。念動力の応用でしかない。

なのにロウェナさんは嬉し気に

ロウェナ「あったかいね。先生の手」

と言ったんだ。

ロウェナさんの手の感触は少しふわふわとした空気の感触。

夜に冷やされた空気の温度。

ロウェナ「うへへ。僕と一緒だなんておねーさん興奮するな」

男「僕は肝が冷えますよ」

幽霊に手を引かれて進む暗闇。

ロウェナ『死んでほしいって思ってる』

男「!」

ロウェナ「先生、どうしたの?」

過去の言葉が頭をよぎる。

二人きり。

考えたくはないけど、暗闇が最悪の事態を想定させる。

海に落ちてしまえばたぶん僕は助からないだろう。

それ以外でもロウェナさんは僕の事を殺すことなんて簡単だろう。

殺さないとは言っていたけれどその保証は―――駄目だ。

なに考えてるんだ僕。先生だろ、生徒の事は信じなきゃ。

ロウェナ「ほら、先生。いこうよ」

ロウェナ「こわくないから、きっと楽しいよ?」

ロウェナさんが僕の手を引っ張る。

見た目よりもずっと強い力で。

男「ど、どこにいくんですか?」

ロウェナ「どこって………んふふ♪」

誤魔化される。

いったい僕は

どうすれば

1.ロウェナさんを信じる

2.ロウェナさんを信じない

>>779
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 19:59:40.87 ID:N5P6iXM30
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 20:02:13.22 ID:ZGjzM8rDO
1
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 20:04:58.13 ID:ySfihPkD0
ID:N5P6iXM30
こいつしょっちゅう変な改行して変な安価出すマジキチじゃねーか
782 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 21:23:45.29 ID:PgjaTk+U0
男「ごめん、ロウェナさん」

ロウェナ「え?」

ロウェナさんの手を振り払う。

どうしてもロウェナさんの事が信じられなかったから。

ロウェナ「なんで、先生」

ロウェナさんの悲しそうな顔。

若干後悔する。

でもそれ以上にロウェナさんの後ろの暗闇が恐ろしかった。

ロウェナ「置いてかないで、おいてかないでよ、先生」

ロウェナさんの手が伸ばされる。

僕はそれを

1.掴む

2.振り払う

>>783
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/01/16(水) 21:26:26.92 ID:4FKv37lBO
1!
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 21:26:30.50 ID:OeY29MZKO
1
785 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 21:31:21.30 ID:PgjaTk+U0
ロウェナさんの手を掴む。

落ち着け、落ち着け僕。

あの優しいロウェナさんがそんなことするわけないじゃないか。

きっとこないだのことだって冗談のはず。

男「ごめん、ロウェナさん。怖くて手汗がでちゃってさ。恥ずかしくて」

ロウェナ「なんだ、そんなことでよかったよ、てっきり私」

ロウェナ「またおいてかれるのかとおもった」

男「おいてく?」

あぁそうか。いつもはロウェナさんは学園にいる。

帰宅する生徒を見送りながら。

それはロウェナさんにとって置いて行かれるも同然―――

ロウェナ「ずっと一緒にいないと、やだよ」

男「っ!」

引っ張られる。踏み出した足は何も踏みつけることはなくて。

くるりと上下が逆転する。

ロウェナ「もう、置いていかないで」

月明かりに照らされたロウェナさんの顔は

歪んでいて見えなかった。

バシャンッ
786 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 21:54:51.27 ID:PgjaTk+U0
「―――い、――せい」

海の水は冷たくて、苦しくて、それよりも何も見えないのが怖くて―――ロウェナさんの顔すら見えなくて

「せんせいっ!」

男「!」

濡れてなかった。落ちてもなかった。明るい電気の光。

ミレイア「なに、今さら怖気づいたっての? 後つかえてるんだからさっさといきなさいよ」

ロウェナ「どうしたのさー。いきなりぼーっとしちゃって」

ロウェナ「せっかくおねーさんとデートなんだからぼーっとしちゃノーなんだからねっ」

男「ごめん、ぼーっとしてた」

どうやらさっきまでのは全て幻だったらしい。

怖がりだとは思っていたけど幻覚を見るまでとは思ってなかった。

ミレイア「ほら、さっさいった、いった」

ミレイアさんに背中を押される。

ロウェナ「ほらいこっ」

ロウェナさんの差し出した手を僕はすぐに握ることができなかった。

ロウェナ「? もしかして照れてるのかい、ぼく」

男「い、いえ。ありがとうございます」

ロウェナさんの手を握る。

ロウェナさんは僕の手を強く引き―――

なんてことはなく嬉しそうにふわふわと浮き上がっていた。

ロウェナの好感度【60】
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 21:57:14.14 ID:P/5gShxpo
好感度下がってもうた
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 21:57:50.22 ID:mm/ZSWzPO
ロウェナさんは突き放した方が良いのかな…
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 22:01:27.89 ID:2icbwpdc0
>>782で2が選ばれていたら修復不可能なほど下がっていた可能性も
790 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 22:09:00.59 ID:PgjaTk+U0
ロウェナ「らんらんらーん」

男「暗くて見えないね」

携帯用のライト程度じゃ少ししか照らせない。

ロウェナ「おねーさんは見えるぜい?」

男「見えるんですか?」

ロウェナ「まぁねー」

自慢げな顔しているロウェナさんが光に照らされている。

幽霊であればこの暗闇を見通すことができるらしい。

幽霊はなぜ暗いところで出るのかと不思議だったが単純に灯りをつける必要がないだけのようだ。

男「それじゃあエスコート頼めますか?」

ロウェナ「おねーさんにおっまかせー!」

僕の手を引く力が強くなる。

ロウェナさんは見えるんだろうけど見えない僕にとっては怖い。

ロウェナさんを信頼していればどうってことはないんだろうけどさっきの妄想のせいで怖い。

ロウェナ「ん? あれはー」

と思っていたらロウェナさんがぴたりと止まった。

僕は勢い余ってロウェナさんより一歩前に出てしまう。

ロウェナさんが見ている方。そこには

男「………光?」

ロウェナ「あれ、あの人だよ、えっと」

男「ロウェナさんの知ってる人?」

ロウェナ「うん。オカルト研究部の」

あの二人か。

一体こんな夜に二人で何をしているのだろうか。

オカルト研究部の活動かな?

ロウェナ「おーい」

ロウェナさんが二人に呼びかける。

ロウェナさんの声が聞こえたらしくその光は方向を変えてこっちへと進んできた。
791 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 22:18:07.26 ID:PgjaTk+U0
ロザリア「こんばんはぁ」

エン「こんな遅くにほっつき歩いてると危ないわよ」

男「それはそっちもでしょ。特に君たちは女の子二人なんだから」

そういうとエンプーサさんがじーっとこっちを睨んできた。眼力でお前よりは強いと訴えかけてくる。

そりゃあそうだけどさぁ。女の子が歩いているってだけで危険度は違うわけだし。

男「それでなにやってたの?」

エン「ちょっと廃墟を探索してたのよ」

ロザリア「何も出なかったね〜」

廃墟探索?

また不気味なことを。

ロウェナ「探索? わ〜、おもしろそう〜」

冗談じゃない。

ロウェナ「ねぇねぇ、私達も行こうよ!」

ロザリア「でも、なにもないわよぉ?」

ロウェナ「この胸のわくわくはあるから!」

ロザリア「素敵〜」

僕の胸にわくわくはないのだけど。この胸の高鳴りは恐怖のドキドキだ。

ロウェナ「いこうよ先生! お願い〜」

両手を合わせてお願いされても………

1.廃墟に行く

2.予定通り進む

>>793
792 :亜人好き ◆HQmKQahCZs [saga]:2019/01/16(水) 22:18:56.29 ID:PgjaTk+U0
今日はここまで

“ロウェナさん”の手は絶対に離さないであげてください。
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