【アマガミ】橘「梨穂子のその後って…」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:42:11.94 ID:uQA5MHmB0
4人目は桜井梨穂子です

よかったらこっちも見てください
七咲逢
【アマガミ】橘「七咲、許してくれるかな」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529075638/
棚町薫
【アマガミ】橘「今日はカットの練習に付き合う日だったな、準備をして薫を待つか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530292541/
森島はるか
【アマガミ】橘「美也が車に乗りたそうにやってきた、仕方ない乗せてやるか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1531684217/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1533314531
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:42:44.25 ID:uQA5MHmB0
橘「……」

橘「その…」

梅原「…桜井さんか」

橘「……」

梅原「わかってて聞いてるんだろう?」

梅原「最近は歌番組だけじゃなくて、バラエティ番組にもひっぱりだこ」

梅原「すっかりアイドルって感じらしい…」

橘「そうか、そんなにか…」

梅原「彼女明るいし、結構人気だそうだ…」

橘「はは、もう梨穂子が僕の幼馴染だなんて言っても、誰も信じてくれないかもな」

梅原「……」

橘「あ、悪い」

梅原「…いや、お前も傷ついてるんだな」

橘「まぁ…仕方ないよ…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:43:22.91 ID:uQA5MHmB0
梅原「…彼女、交際を申し込まれても全部断ってるらしいぞ」

橘「そりゃ、アイドルだからな」

梅原「……」

梅原「俺の聞いた話だと、子どもの頃からずっと心に決めてる人が居るって話だ」

梅原「…誰の事かはわからないけどな」

橘「…もうやめよう」

橘「その話は…」

梅原「…そうだな」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:44:05.05 ID:uQA5MHmB0
8年後

課長「や〜、今年ももうすぐ終わりだな〜」

橘「そうですね〜、ひっく」

後輩「ちょっと、しっかりしてくださいよー」

後輩「だいたい課長たちいくら明日が土曜日だからって飲みすぎなんですよ」

橘「いーじゃないかー、今日は僕の誕生日なんだ」

橘「少しぐらい、はめを外したってさ」

課長「そうだぞ、今日はとことん飲んでやるからな!」

後輩「やれやれ」

橘「むむ、お前もしかしてもう飲めないのか?」

後輩「そんなわけないっすよ、一番酒に強いの俺っすからね」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:45:27.18 ID:uQA5MHmB0
男「おっ、あの人たちなんかよさそうだな」

男「すいませーん」

橘「ん?」

男「●×テレビなんですけど、ちょっとよろしいですか?」

課長「おっけーおっけー、いいですよ〜」

後輩「ちょっと課長、酔ってんのにこんなの受けちゃダメっすよ」

男「ああ、私たち酔ってる人に取材してるんですよ」

橘「じゃあちょうどいいじゃないか」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:48:14.88 ID:uQA5MHmB0
男「ずいぶんと飲まれてるご様子ですけど、何軒ぐらい行かれたんですか?」

課長「3軒飲んで、今から4軒目行くところ」

男「おお、なかなかですね」

課長「今日ね、こいつが誕生日なんすよ」

男「あっそうなんですか!おめでとうございます!」

橘「ありがとうございます」

男「めでたいことなんですけど、今回の取材の内容はみなさんの今までで一番後悔したことは何かを聞いてるんですよ」

課長「一番か…俺はね〜、大学のときに飲み過ぎて吐いちゃったことかな」

男「あらら、それはそれは…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:52:17.34 ID:uQA5MHmB0
後輩「俺は今、こんな状態でテレビに映ることっすかね」

後輩「これが放送されたとき親とかに『何してんだっ!』とか言われそうっすもん」

男「ははっ、まあそういうこともないとは言えないですからねぇ」

男「今日誕生日のあなたは何かありますか?」

橘「んー、好きな子にちゃんと思いを伝えられなかったことですかね〜」

課長「おいおい、そんなこと俺も知らないぞ」

男「おおっ課長さんも知らないことなんですか、これは興味がありますね」

後輩「俺も先輩のそういうこと興味がありますね」

後輩「酔った今しか聞けないっすよ、こんなこと」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:55:57.17 ID:uQA5MHmB0
男「じゃあちょっと詳しく聞いてみましょうか」

男「言おうとしてたのはいつ頃なんですか?」

橘「えーっとねー、高校のときですね」

男「高校以降に伝える機会はなかったんですか?」

橘「そのあと遠いところに行っちゃって、今は会うこともないんじゃないかなーって思ってます」

男「あーなるほど」

男「遠いところって外国とかですか?」

橘「いや、国内です」

橘「なんていうか距離的なことじゃなくて、立場的なことですかね」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 01:59:03.15 ID:uQA5MHmB0
男「立場…?」

男「お相手の方とはどういう関係だったんですか」

橘「簡単に言うと幼馴染ですね」

課長「おお、いいね」

男「ちなみにお相手の方のどういったところが好きだったんですか?」

橘「そーですねー、いつもニコニコしてて、特に食べてる姿が可愛くてー」

橘「ありのままの姿を見せてくれてたところとか…よく考えたらそういうところが好きだったんでしょうね」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:00:05.67 ID:uQA5MHmB0
男「そうだ、せっかくテレビに出てるんですから、もしかしたらお相手の方が見てるかもしれませんから一言言ってみませんか」

課長「おお、いいじゃん」

橘「おほんっ」

橘「えー、お久しぶりです!自分の気持ちに気づくのが遅くなって伝えられませんでした」

橘「僕は今でも好きですけど、あなたは僕のことを覚えてくれてるだけで十分です!」

後輩「素面じゃ絶対聞けない言葉っすね」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:03:21.72 ID:uQA5MHmB0
2週間後 スタジオ

司会者「今日のゲストは、今や女優として大活躍、桜井リホさんです!」

桜井「こんにちは〜、よろしくお願いします」

司会者「すごい人気ですよね、アイドルから女優になって…」

司会者「最近テレビで見ない日ないもんね」

桜井「いえいえ、みなさんのおかげですよー」

司会者「今度主演のドラマがあるんでしょ、リホちゃんの実力だよ」

桜井「あはは、そう言っていただけるとうれしいです」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:04:01.09 ID:uQA5MHmB0
―――

司会者「それでは次のコーナーいってみましょう」

司会者「街で酔ってる人たちにインタビューして本音で答えてもらいます」

司会者「ではVTRスタート」

〜〜〜

男「こんばんわー、私は今●●駅周辺にきております」

男「ではさっそく歩いて、酔ってる人たちを探しましょう」

男「この辺は私が大学生のときに住んでたんで、酔ってる人たちがいそうなところはだいたいわかりますよ」

男「おっ、あの人たちなんかよさそうだな」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:04:39.59 ID:uQA5MHmB0
男「すいませーん」

橘「ん?」

男「●×テレビなんですけど、ちょっとよろしいですか?」

課長「おっけーおっけー、いいですよ〜」

後輩「ちょっと課長、酔ってんのにこんなの受けちゃダメっすよ」

男「ああ、私たち酔ってる人に取材してるんですよ」

橘「じゃあちょうどいいじゃないか」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:05:14.36 ID:uQA5MHmB0
男「ずいぶんと飲まれてるご様子ですけど、何軒ぐらい行かれたんですか?」

課長「3軒飲んで、今から4軒目行くところ」

男「おお、なかなかですね」

課長「今日ね、こいつが誕生日なんすよ」

男「あっそうなんですか!おめでとうございます!」

橘「ありがとうございます」

男「めでたいことなんですけど、今回の取材の内容はみなさんの今までで一番後悔したことは何かを聞いてるんですよ」

課長「一番か…俺はね〜、大学のときに飲み過ぎて吐いちゃったことかな」

男「あらら、それはそれは…」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:06:14.10 ID:uQA5MHmB0
後輩「俺は今、こんな状態でテレビに映ることっすかね」

後輩「これが放送されたとき親とかに『何してんだっ!』とか言われそうっすもん」

男「ははっ、まあそういうこともないとは言えないですからねぇ」

男「今日誕生日のあなたは何かありますか?」

橘「んー、好きな子にちゃんと思いを伝えられなかったことですかね〜」

課長「おいおい、そんなこと俺も知らないぞ」

男「おおっ課長さんも知らないことなんですか、これは興味がありますね」

後輩「俺も先輩のそういうこと興味がありますね」

後輩「酔った今しか聞けないっすよ、こんなこと」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:07:07.05 ID:uQA5MHmB0
男「じゃあちょっと詳しく聞いてみましょうか」

男「言おうとしてたのはいつ頃なんですか?」

橘「えーっとねー、高校のときですね」

男「高校以降に伝える機会はなかったんですか?」

橘「そのあと遠いところに行っちゃって、今は会うこともないんじゃないかなーって思ってます」

男「あーなるほど」

男「遠いところって外国とかですか?」

橘「いや、国内です」

橘「なんていうか距離的なことじゃなくて、立場的なことですかね」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:07:45.40 ID:uQA5MHmB0
男「立場…?」

男「お相手の方とはどういう関係だったんですか」

橘「簡単に言うと幼馴染ですね」

課長「おお、いいね」

男「ちなみにお相手の方のどういったところが好きだったんですか?」

橘「そーですねー、いつもニコニコしてて、特に食べてる姿が可愛くてー」

橘「ありのままの姿を見せてくれてたところとか…よく考えたらそういうところが好きだったんでしょうね」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:08:44.71 ID:uQA5MHmB0
男「そうだ、せっかくテレビに出てるんですから、もしかしたらお相手の方が見てるかもしれませんから一言言ってみませんか」

課長「おお、いいじゃん」

橘「おほんっ」

橘「えー、お久しぶりです!自分の気持ちに気づくのが遅くなって伝えられませんでした」

橘「僕は今でも好きですけど、あなたは僕のことを覚えてくれてるだけで十分です!」

後輩「素面じゃ絶対聞けない言葉っすね」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:10:20.07 ID:uQA5MHmB0
――――――

司会者「はい、今回もなかなかおもしろい人たちがいましたね」

司会者「君は興味のある人いた?」

芸人「僕は逆立ちして歩く人すごいと思いましたね」

芸人「ベロンベロンの状態であれはできないですよー」

芸人「ただ、あの人だけ特技披露になってましたね」

司会者「たしかにあれすごいね、じゃあリホちゃんは興味のあった人はいた?」

桜井「え、私ですか…」

桜井「そ、そうですね…一番最初の、あっ」

桜井「……」

司会者「リホちゃん…?」

桜井「あわっ、さ、最初の人たちの今これを受けてるのが一番後悔してるってのが、印象に残りました」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:11:44.05 ID:uQA5MHmB0
司会者「ああ、いたね」

司会者「どんな風に印象に残った?」

桜井「えっ…そ、その…どんな風に…」

桜井「すみません、どんな風にって言われると、ちょっとはっきりしないですけど」

司会者「もしかして、リホちゃんのタイプの人だったりして」

桜井「…っ!」

桜井「ち、違いますよ〜」

司会者「おお、ちょっとあの人に失礼なこと言っちゃったね」

桜井「あわわわ、ご、ごめんなさい!」

桜井「そっ…そういうことじゃなくて、タイプだから印象に残ったんじゃなくて、セリフがおもしろかったってことです!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:12:29.79 ID:uQA5MHmB0
収録終了 楽屋

桜井「……」

マネージャー「リホ、どうしたのさっきのは」

桜井「…ちょっと緊張しちゃって」

桜井「小さいころから司会者さんの番組見てて、初めて会ったから」

マネ「そうなの…?」

プルルルル

マネ「あ、ごめん電話だわ、失礼」

ガチャ

桜井「……」

桜井「あれって…純一…だったよね」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:13:34.32 ID:uQA5MHmB0
桜井「間違えるはずないもん…」

桜井「変わってなかったな…」

桜井「……」

桜井「純一の言ってた人ってもしかして私…?」

桜井「……」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:14:52.85 ID:uQA5MHmB0
2週間後

後輩「先輩、昨日の見ましたか?」

橘「昨日のって…何を?」

後輩「ちょっと前に俺と先輩と課長で飲みに行ったときインタビュー受けたじゃないっすか」

橘「?」

後輩「えーっと、あっほら、先輩の誕生日っすよ」

橘「ああっ!あれか」

橘「それが昨日やってたの?」

後輩「そうっす」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:15:45.34 ID:uQA5MHmB0
橘「もう自分が何言ったかとか何も覚えてないよ」

後輩「幼馴染の人に告白してましたよ」

橘「うえっ!?」

橘「な、なんでそんなことに…?」

後輩「…酔ってたからじゃないっすか?」

橘「た…たしかに酔ってたかもしれないけど、さすがに嘘だろ?」

橘「そんなこと言うわけないじゃんか…」

後輩「バッチリ言ってましたよ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:16:27.60 ID:uQA5MHmB0
橘「……」

橘「だいたい…あいつはもう女優なんだぞ」

橘「そんな状態で、僕の前に来るわけないだろ」

後輩「女優?何のこと言ってんすか?」

橘「だって、さっき幼馴染に告白したって言ったじゃん」

橘「つまり目の前にいたってことだろ?」

後輩「いや、そうじゃないっす」

後輩「インタビューって言ったじゃないですか、先輩カメラに向かって言ってたんすよ」

橘「え…」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:17:18.00 ID:uQA5MHmB0
後輩「てか、先輩の幼馴染って女優なんすか、すごいっすね」

橘「う…うん…今はな…」

後輩「ちなみに誰なんすか?」

橘「別にいいだろ、そんなこと」

後輩「気になるじゃないっすか、教えてくださいよ」

橘「……」

後輩「じゃあこれだけ教えてくださいよ、俺の知ってる女優ですか?」

橘「…たぶん知ってるんじゃないか、最近ずっとテレビに出てるらしいし」

後輩「らしいってなんすか、はっきりしないっすね」

橘「美也が言ってたんだよ、僕は見てないからな」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:18:49.21 ID:uQA5MHmB0
後輩「見てあげましょうよ、幼馴染がよくテレビに出るレベルの女優なんてなかなかないっすよ」

橘「……」

橘「正直、あんまり好きじゃないんだよ、別に嫌いでもないけどさ…」

後輩「インタビューのとき今でも好きって言ってましたよ」

橘「そ…そんなことまで言ったのか僕は…」

後輩「あきらか本心って感じでしたし、好きなんでしょ」

橘「違う!僕が好きなのは桜井梨穂子だ、桜井リホじゃない!」

後輩「さ…桜井リホ!?マジすか先輩…!」

橘「あっ…いや、その…あ、もうすぐ昼休憩も終わりだ、トイレ行ってくる!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:19:19.21 ID:uQA5MHmB0
橘「はぁ…」

後輩「まさか先輩の幼馴染に桜井リホがいたなんて」

橘「お前こんなとこまで…」

後輩「いいじゃないっすか、俺もトイレ行きたかったんで」

後輩「そういや先輩の幼馴染ってことは美也も桜井リホの…」

橘「…ああ、そうだよ」

橘「昔はよく僕と美也との三人で遊んでた」

後輩「へぇ〜そういやファンって言ってましたよ」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:20:03.97 ID:uQA5MHmB0
橘「……」

橘「お前僕が桜井リホの幼馴染って信じてるのか?」

後輩「?」

後輩「自分で言っておいてどうしたんすか」

橘「いや…普通信じられないって思ってさ…」

後輩「何言ってんすか、信じてますよ」

橘「…!」

後輩「そうだったら昨日のテレビを見てた美也の反応もしっくりきました」

後輩「酔った兄がああいうこと言ったからじゃなくて、桜井リホがいるのに言ったからってことだったんすね」

橘「…美也はなんて言ってたんだ」

後輩「バカにぃに!って言ってました」

橘「いつも通りだな…」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:21:26.22 ID:uQA5MHmB0
後輩「先輩、桜井リホの幼馴染だってこと隠したいんですか?」

橘「…まあ、そうだな」

後輩「わかりました、じゃあ誰にも言わないようにします」

橘「助かるよ」

後輩「そのかわり、また奢ってくださいよ」

後輩「じゃっ、お先失礼します」

橘「ああ」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:22:14.92 ID:uQA5MHmB0
橘「ん?ちょっと待て」

後輩「?」

橘「さっき桜井リホがいるのにって…」

後輩「ああ、あの回のゲストって桜井リホだったんすよ」

橘「なっ…!?」

後輩「ちょうどよかったじゃないっすか」

後輩「幼馴染って言ってたんで、もう本人はわかってるから相手には伝わったんじゃないですか」

橘「……」

後輩「先輩?」

後輩「おーい」

後輩「先輩ってばー、ちょっとお義兄さん?」

後輩「だめだ、反応がねえ」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:23:28.35 ID:uQA5MHmB0


ガラガラ

梅原「へい、らっしゃい!」

梅原「おっ、テレビに出てた有名人じゃねえか」

橘「ほんとに出てたのか…」

後輩「ちょっと、俺のことは信用してなかったんすか?」

橘「いや、してたけど…」

梅原「その様子じゃ大将は見てねえんだな」

橘「知らなかったんだよ」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:24:21.09 ID:uQA5MHmB0
香苗「まさ君、まず座らせてあげないと」

梅原「あ、そうだな」

香苗「橘君たち、こちらどうぞ」

香苗「ふふっ」

橘「ど、どうしたの…」

香苗「いや、橘君がテレビで桜井に告白してたの思い出してさ」

橘「あれは違うよ、その…」

梅原「お前のこと知ってる人が聞けば、間違いなく桜井さんのことだってわかるぞ」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:25:27.69 ID:uQA5MHmB0
後輩「梅原さん、先輩ったら何言ったとか覚えてないんすよ」

梅原「あんなに堂々とした告白だったのにか」

橘「だから告白じゃないって!」

梅原「はは、悪い悪い」

梅原「お詫びにビールをサービスしとくからさ、ほれお前にも」

後輩「あざーす」

梅原「それで大将、あれは本心なんだろ?」

橘「…もうこの話はやめないか?」

橘「もし僕が本気で言ってたとしても、絶対に叶わない…ってやつじゃないか」

橘「考えると悲しくなるからさ…」

梅原「お、おう…」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:26:30.10 ID:uQA5MHmB0
―――――

橘「ごめんな梨穂子…」

橘「今さら梨穂子のことを好きだって言っても芸能界に行ったからだと思うだろ」

橘「でも僕はずっと梨穂子のことが気になってて…」

橘「これが好きだって気持ちってことに気づくのが遅かったんだ…」

橘「むにゃむにゃ…」

後輩「寝言みたいっすね」

後輩「また先輩酔って…連れて帰るのが大変だ」

後輩「先輩、起きてください、帰りましょうよ」

橘「うにゃぁ…」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:29:02.52 ID:uQA5MHmB0
数日後

桜井「ふぅ〜…」

マネ「お疲れ様、リホ」

マネ「はい、アップルジュース」

桜井「ありがとうございます」

マネ「でも悪いけど、そんなに休めないのよね」

マネ「あと…2時間ぐらいで次の現場に行かないと」

桜井「ええっ、ま、まだあるんですか…」

マネ「伝えておいたでしょ、間の時間は思ったより、短くなっちゃったけど」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:30:01.04 ID:uQA5MHmB0
桜井「ちょっとお手洗い行ってきます…」ガチャ

桜井「……」

桜井(うぅ…このところずっと何かあって、全然休めないよ…)

桜井(…気になることもあるのに)

ドンッ

桜井「きゃっ」

桜井「ご、ごめんなさいっ!」

俳優「あ、いえ、こちらこそボーッとしてて…」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:31:19.44 ID:uQA5MHmB0
俳優「あれ、リホさん?」

桜井「え、はい」

桜井「あっ、あなたは」

俳優「偶然だね」

桜井「ほんとですねー」

俳優「これから撮影?」

桜井「いえ、今終わったところで、これからまた移動です」

俳優「大変だね〜」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:32:35.55 ID:uQA5MHmB0
俳優「俺とそんなに歳が変わらないのにすごいよ」

桜井「えへへ、ありがとうございます」

俳優「俺もがんばらねえとな」

桜井「でも、主役の映画が決まったんですよね」

俳優「うん、初めてだから緊張するよ」

俳優「あっごめん、マネージャー待たせてたんだった」

俳優「話しかけといて悪いけど、急がないと」

俳優「また今度ごはんでも行こうよ、じゃっ」

桜井「はい」

桜井「……」

桜井「あっ、トイレに行きたかったんだった!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:34:04.98 ID:uQA5MHmB0
数日後

桜井「あのー、来週の月曜日のスケジュールってどうなってます?」

マネ「えっとね、ドラマの撮影が入ってるわね」

マネ「何か用事があったの?」

桜井「友だちの俳優さんが食事に行かないかってお誘いがあったんです」

マネ「うーん、前日から関西の方に泊まりだから無理かな」

マネ「こっちに戻ってくるのは、その次の日だから」

桜井「そうですか…」

マネ「行きたかったの?」

桜井「その、せっかく誘っていただいたので」

桜井「おいしいお店知ってるって言ってましたし」

マネ「…リホが興味あるのは食べ物の方か」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:34:55.82 ID:uQA5MHmB0
桜井「食べ物だけじゃないですよー」

マネ「はいはい、そういうことにしておいてあげる」

マネ「別に好きなものを好きなだけ食べることに、どうこういうつもりはないけど、仕事に支障をきたさないようにね」

マネ「あなたはもう一流の女優なんだから、出始めのころのアイドルとは違うのよ」

マネ「あなたの生活全てが演技や話しに影響すると思いなさい」

桜井「はい…」

マネ「…とまあ、言ってみたけど、そんなに難しく考える必要はないわ」

マネ「頭のどこかに置いておく程度でいいから」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:35:36.61 ID:uQA5MHmB0
桜井「はい…」

マネ「そんな難しい顔しないの」

マネ「あなたにそんな顔は似合わないわ」

マネ「あなたの笑顔は人を元気づけることができるんだから、笑って笑って」

桜井「……」

桜井「へへ、こうですか?」

マネ「そうそう、その笑顔よ」

マネ「きっとみんなあなたに注目してくれるわ」

マネ「さあ、もうすぐ本番よ」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:36:39.89 ID:uQA5MHmB0
桜井(みんな私に注目…か)

桜井(見てくれてるのかな…)

桜井(純一…)

桜井(……)

マネ「どうしたのリホ?緊張してる?」

桜井「あっ…いえいえ、ちょっと考え事を…」

桜井「大丈夫です、がんばります!」

マネ「そう、お願いね」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:38:29.98 ID:uQA5MHmB0
数時間後

マネ「お疲れ様、今日の演技もよかったわ」

桜井「ありがとうございます」

マネ「いきなりで悪いんだけど、今度バラエティ番組があってね」

マネ「スターの子ども時代をよく知ってる人に会いに行くって内容なの」

桜井「へぇ、誰のだろう、おもしろそうですね」

マネ「…あなたよ」

桜井「ええっ!?」

桜井「さっきスターのって言ったじゃないですか」

マネ「当然リホのことよ」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:39:28.40 ID:uQA5MHmB0
マネ「自覚してないみたいだから言っとくけど、あなたはもう立派なスターよ」

マネ「自信を持ちなさい」

桜井「…はい」

桜井「あの、じゃあ私の場合だと誰が出るんですか」

マネ「まあそれは…状況だったり、許可が出るか出ないかにもよるけど、あなたの親や子どもの時からの友達よね」

桜井「子どものときから…」

桜井「……」

マネ「リ〜ホ!」

桜井「は、はいっ!」

マネ「自分から聞いておいて無視はないでしょ」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:40:39.09 ID:uQA5MHmB0
数日後

プルルルル

橘「もしもし?」

美也「にぃに〜、来週の日曜日あいてるよね」

橘「んー、まあ空いてると言えば空いてるかな」

美也「じゃあ家の方に帰ってね、みゃーも帰るから」

橘「何かあるのか?」

美也「よろしくねー」プチッ

橘「あ、おいっ」

ツー ツー

橘「……」

橘「もう一度かけ直したり、メールするのは簡単だけど…」

橘「仕方ない、ここは大人しく言うことを聞いてやるか」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:41:33.07 ID:uQA5MHmB0
翌日

橘「なあ、美也のやつ何か言ってなかった?」

後輩「んー…いつもよりちょっと嬉しそうな顔はしてましたけどねー」

後輩「でも特に何も言ってなかったような…」

橘「ふーん、そうか」

後輩「何があったんすか?」

橘「なんかいきなり、来週の日曜日家に帰ってこいって」

課長「おお、ちょうどいいところに二人そろってた」

課長「二人に頼みたいことがあるんだけど、いいかな」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:42:58.31 ID:uQA5MHmB0
課長「来週の日曜日なんだけどさ、接待でゴルフすることになったんだよ」

課長「前に部長と一緒に君たちやったことあるでしょ」

課長「それで相手がさ、気に入ったみたいで是非君たちをってことなんだ」

課長「無理なら仕方ないけど、どうかな?」

後輩「俺はいいっすけど、先輩美也に何か言われてませんでした?」

橘「ああ、そうだった…でも…」

橘(美也が内容も言わないことだし、どうせ大したことじゃないだろ)

橘(一応仕事だし、謝ればいいか)

橘「いや、僕もいいですよ」

課長「おお、そうか、ありがとう」

課長「部長に伝えとくよ」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:44:20.21 ID:uQA5MHmB0
後輩「先輩、いいんすか?」

橘「内容も言われてないようなことだから、だぶん大したことじゃないだろうって思って」

橘「後で謝っとくよ」

後輩「それはいいっすけど…」

後輩「そうなると、美也が一番最初に当たってくるの俺なんすよ」

橘「そうだな」

橘「じゃあお前にも謝っとかないと」

橘「ごめん」

後輩「……」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:45:44.37 ID:uQA5MHmB0
―――――――

橘「もしもし、昨日の話のことなんだけどさ…」

美也「ん?どうしたの」

橘「来週の日曜日用事が入っちゃってさ」

美也「……」

橘「い、一応仕事なんだ仕方ないだろ」

橘「だから帰れそうにないんだ、悪いな」

美也「そうなんだ…仕事じゃ仕方ないか」

橘「ほんとごめんな、じゃっ」プチッ

橘「やけにあっさり…」

後輩「なんか怖いっすね…」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:46:39.48 ID:uQA5MHmB0
翌週

俳優「いやー、こうしてリホさんと共演できるなんて、すごくうれしいですよ」

桜井「あはは、私もです」

俳優「それもリホさんのデビュー前が知れる番組なんて」

桜井「でも、あまり大したことはないと思います」

桜井「みんなに注目してもらえることはうれしいのですけれど」

俳優「リホさんは何か目標とかある?」

桜井「そうですね…今の状態で満足せず、長く出続けたいですね」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:47:37.60 ID:uQA5MHmB0
芸人「おはよっす」

俳優「あ、おはようございます」

桜井「おはようございます」

芸人「昨日に続けてだけど、今日もよろしくね」

芸人「今日は桜井ちゃんの地元か、楽しみだね」

芸人「最近帰ったりしてるの?」

桜井「最後に帰ったのは去年のお正月ですね」

俳優「じゃあ今日は一年ぶりなんだ」

桜井「はい」

男「もうすぐ本番でーす、お願いしまーす」

芸人「はーい」

芸人「それじゃあ行こうか」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:48:58.36 ID:uQA5MHmB0
―――――

芸人「さあ、やってまいりました」

芸人「ここが桜井リホさんが生まれ育った地ですね」

桜井「はい、そうです」

桜井「あっ、ちょうどこのあたりですね」

桜井「このあたりで声をかけられて、アイドルになったんです」

芸人「その当時の写真がこちらですね」

俳優「いやー、かわいいねー」

芸人「この時がいつぐらいになるのかな」

桜井「えっと、高校二年生です」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:51:16.75 ID:uQA5MHmB0
芸人「これだけかわいいとさ、彼氏とかもけっこういたんじゃない?」

桜井「い、いえ…いませんでしたよー」

芸人「意外だね」

桜井「でも…ずっと好きな人がいたんです」

俳優「へえ…それは興味があるね」

芸人「じゃあちょっと詳しく聞いてみようか」

桜井「えっ…ええっ!?」

芸人「じゃあまずは…」

桜井「あっ!み、見えましたよ!」

桜井「あれが私の高校です!」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:52:29.76 ID:uQA5MHmB0
桜井「ここが私の母校の輝日東高校です」

桜井「卒業してからまだそんなにたってないですから、やっぱり大した変化はありませんね」

俳優「今回リホさんの地元を回るということで一緒に参加していただく方は…あの方です!」

美也「りほちゃ〜ん!」

桜井「えっ!?」

桜井「美也ちゃん!」

芸人「かっわいい!」

芸人「あ、じゃなかった、、桜井リホさんとずっと同じ学校で幼馴染でもある美也さんです」

美也「よろしくお願いします」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:54:05.92 ID:uQA5MHmB0
俳優「ちょっと〜、かわいい、あ、じゃなかったはないでしょ〜」

芸人「いや、ほんとかわいくてさ、紹介する前に言っちゃったから」

桜井「だめですよ〜、美也ちゃんもう結婚してますから」

芸人「あー、残念」

俳優「残念って」

芸人「冗談だよ、私も結婚してますから」

芸人「さあ、そんなことより、早速行きましょう」

男「はい、オッケーです!」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:55:28.18 ID:uQA5MHmB0
桜井「まさか美也ちゃんが出てくるなんて、びっくりしたよ〜」

美也「にしし、りほちゃん久しぶりだね」

桜井「昨日は(俳優の名前)さんの地元に行ってたんだけど、その時はお兄さんが出てきたの」

桜井「だから私もてっきり家族の誰かかと思ってたから」

美也「ほんとはね、みゃーとにぃにの二人で出る予定だったんだ」

美也「でもにぃにったら仕事があるからって言って来ないんだよ」

桜井「えっ…そう…」

桜井「純一来れないんだ…」

俳優「……」

芸人「ねえ、次のことなんだけど」

俳優「あっ、はい」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:56:19.24 ID:uQA5MHmB0
―――――――



芸人「桜井リホさんの地元を回る企画もここが最後です」

俳優「こちらはお寿司屋さんですか?」

桜井「はい、私の友だち夫婦でやってるお寿司屋さんです」

桜井「最近は来れてなかったですけど、地元に帰ったときはいつも食べに来てます」

芸人「美也さんもよく来るんですか?」

美也「はい、兄とうめ…大将さんが友だちなのでけっこう前からよく来ます」

桜井「とってもおいしいので、是非食べてみてください」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:57:52.76 ID:uQA5MHmB0
ガラッ

梅原「らっ…らっちゃっ…らっしゃい!」

香苗「いらっしゃいませ!」

桜井「梅原正吉さんと香苗ちゃ…さんです」

芸人「大将さんだいぶあがってるけど、大丈夫?」

梅原「だ、大丈夫です!」

香苗(全然大丈夫に見えないけど…)

香苗「えっと、とりあえずどうぞ、お席の方に」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 02:59:16.78 ID:uQA5MHmB0
俳優「お二人はリホさんとはいつからのお知り合いなんですか?」

香苗「私は高校からなんですけど、まさ君の方は小学校からです」

俳優「へえ、じゃあ大将さんってリホさんのことだいぶ詳しいんじゃないですか」

梅原「ま、まあ…他の人よりはちょっと知ってるかもしれないですけど…」

梅原「俺は桜井さんの幼馴染に聞いたことが多いんですよ」

梅原「美也ちゃんの兄なんですけどね」

梅原「たぶん高校までの桜井さんのことなら一番よく知ってるはずですよ」

桜井「う、梅原君、今日純一はいないから、あまり純一の話は…」

梅原「あ…ご、ごめんなさい」

俳優「ふむ…」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 03:00:17.47 ID:uQA5MHmB0
―――――――

橘「結局美也の言ってたことって何だったんだろうな」

後輩「さぁ…」

橘「とりあえず梅原の寿司でも持って行けば、もし機嫌が悪くても良くなるだろ」

後輩「そんな簡単に行きますかね…」

橘「美也は単純だからな」

橘「肉まんか寿司で大丈夫なはずだ」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 03:01:17.50 ID:uQA5MHmB0
後輩「ん?」

橘「あれ?」

後輩「カメラ…」

橘「梅原のところにもついに取材が来たか」

芸人「いや〜おいしかったね」

俳優「さすがグルメのリホさんがお気に入りなだけありますね」

桜井「えへへ」

橘「!」

後輩「先輩、あれって…」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 03:02:44.45 ID:uQA5MHmB0
美也「あっ!」

桜井「わわっ、どうしたの美也ちゃん」

美也「二人ともなんでここに」

橘「み、美也まで…」

桜井「純一…」

俳優「あれ、二人のお知り合いですか?」

美也「兄と夫です」

俳優「あっ、リホさんのことをよく知ってるっていうお兄さんですか」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 03:03:20.41 ID:uQA5MHmB0
芸人「もう撮影終わっちゃったけど、どうします?」

俳優「そもそもお兄さんを映していいかわかりませんよ」

美也「お兄ちゃん、映していいでしょ!」

橘「…や、やだ」

俳優「だめみたいですね」

芸人「じゃあこのままで終わりでいいか」

桜井「……」
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